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第2章第3節

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第2章第3節
第3節
民間施設立地需要調査
~ 業務施設 ~
26
業務施設 ~調査の流れ~
マーケット動向
地域別業務施設マーケットの状況
類似駅の主要業務施設ビル
姫路市内における業務施設マーケットの状況
ヒアリング調査
業務施設の立地評価
業態別立地可能性評価
業務機能整備の必要性と
施設整備のあり方について
27
業務施設 ~マーケット動向:地域別業務施設マーケットの状況~
●地域別業務施設マーケットの状況
・ 全国主要都市の業務施設マーケットは、東京を除き、空室率は6%超の水準にある。
・ 神戸の空室率は全国的にみても最も高い水準にあり、相対的に都市規模の小さい都
市は空室率が高い傾向にある。
・ 空室率の推移トレンドについては全国的にほぼ同様の傾向を示しており、2007年から
ほぼ横這い、ないしはやや上昇気味で推移している。
全国主要都市の空室率比較
(2008年9月時点)
11.2% 11.1%
11.1%
12%
10%
8.9%
7.7%
8%
全国主要都市の空室率推移
9.2%
8.6%
6.6%
6%
4%
2.5%
2%
0%
札幌市 仙台市
東京
名古屋市 京都市 大阪市 神戸市 広島市 福岡市
23区
20%
18%
16%
14%
12%
10%
8%
6%
4%
2%
0%
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
東京23区
名古屋市
大阪市
2008.3 2008.6 2008.9
神戸市
28
業務施設 ~マーケット動向:姫路市内における業務施設マーケットの状況~
●姫路駅周辺部における業務施設市場動向
・ 姫路駅周辺部の空室率は、ここ2年半ほど
概ね6~11%の範囲内で推移している。
2005
2006
2007
2008.6
空室率
11.1%
6.3%
7.0%
8.4%
平均募集賃料
(円/坪)
8,674
10,065
9,953
8,983
対前期変動率
16.0% -1.1%
空室率
12%
12,000
10%
10,000
8%
8,000
募集賃料
15%
10%
6,000
6%
5%
4,000
4%
-1.1%
2,000
2%
0%
20%
16.0%
0
2005
2006
2007
2008.6
2005
2006
2007
平均募集賃料(円/坪)
2008.6
0%
-5%
対前期変動率
29
業務施設 ~マーケット動向:姫路市内における業務施設マーケットの状況~
●入居状況分布
姫路の主要ビルに対するテナント分析結果
・ 姫路の主要ビルにおけるテナントの使用面積
の特性は「20~50坪」が46.1%と最も多く、
「50~100坪」、「20坪未満」が続く。
・ 神戸に比べると、テナントの使用面積は比較
的小規模である。
300坪以上
1.8%
100~300坪
13.0%
20坪未満
17.2%
50~100坪
21.9%
20~50坪
46.1%
0%
N=169
テナント分析結果比較
10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
神戸(N=191)
岡山(N=97)
大津(N=49)
堺(N=111)
尼崎(N=48)
西宮(N=31)
姫路(N=169)
300坪以上
20~50坪
100~300坪
20坪未満
50~100坪
30
業務施設 ~ヒアリング調査結果~
●姫路市におけるマーケットの認識について
★不動産開発業者
・ 神戸以西は営業エリアとして考えにくい。また、姫路の位置付けは京阪神地区から外れている。
・ キーテナントの確保が困難で、小さなテナントを集めて収益を上げていくにはリスクが高い。
★不動産賃貸仲介業者
・ 新規ニーズが定期的に発生するよりも既存テナントの移転などが中心であり、需給がほぼ均衡し
ている状態に近い。
●キャスティ21コアゾーンの位置づけについて
★不動産開発業者
・ 業務施設をブロック単位で投資するのはリスクがありすぎる。
・ 一般的には、Aブロックは商業かホテル、B・Cブロックは分譲マンションで業務施設は考えにくい。
★不動産賃貸仲介業者
・ 企業収益環境が低迷しているため、駅直結のような極めて魅力的な立地特性を備える必要があ
り、その条件を充たすのはAブロックのみであるが、規模が大きくなるとリスクが高い。
31
業務施設 ~ヒアリング調査結果~
●その他について
★不動産開発業者
・ 複合用途は否定しないが、同一建物に、住宅と住宅以外が混在するのは避けるべき。
・ 商業施設はスクラップしやすい状態や、そのまま再利用可能な状態を念頭におくべき。
★不動産賃貸仲介業者
・ 商業施設を伴った業務施設を想定する場合は、商業施設等と同居することに対して嫌悪感が尐
ない集客型テナントが中心となる。
・ 中高層を分譲マンションに、低層に賃貸業務施設ビルを想定した場合、施設の維持コストの上昇
やセキュリティー確保に関する施策の必要性を考慮しなければならない。
32
業務施設 ~業務施設の立地評価~
入居規模別テナント分析結果から、姫路のテナントの使用面積は1社当たり20~50坪
が最も多く見られ、神戸と比較すると小規模なものが中心である。
また、ヒアリング調査より、一般的なマルチテナント方式賃貸業務施設ビルを想定した場
合、テナント需要確保は非常に困難と考えざるを得ない。
特に、規模の点から姫路駅至近の既存ビルの標準を超える場合はその確率は高くなるこ
とが予想される。
仮に、低廉な賃料などによりテナントを誘導できたとしても周辺の既存ビルからの移転が
中心となることから、既成の業務施設マーケットの空室状況は悪化することが懸念される。
三宮駅至近の「ミント神戸ビル」などが代表例であるが、メインテナントは商業店舗とア
ミューズメント施設などとなり、業務施設機能は規模的に小さいものとならざるを得ない。
この場合の業務施設部分については、商業施設等と同居することに対して嫌悪感が尐な
い集客型テナントが中心となると考えられる。
中高層を分譲マンションに、低層に賃貸業務施設ビルを想定した場合、施設全体の維持
コストの上昇やセキュリティー確保に関する施策の必要性を考慮しなければならない。
33
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