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区別計画(概要版)(PDF形式:593KB)
灘区は、南北に長く、北に六甲山、摩耶山、南に大阪湾をひかえ、海と山に囲まれた地域です。昭和4年に神戸市に編 入され、臨海部の神戸製鋼所をはじめとする大規模工場と背後の工業地や住宅地、商業地と、山麓部の緑豊かな住宅地の 整備を通じて発展してきたまちです。 また区内には、神戸大学、松蔭女子学院などの大学、短期大学や王子公園(王子動物園、王子スポーツセンター)、近 代美術館、王子市民ギャラリーなど神戸市の広域的な文化・教育・スポーツ施設が立地し、神戸の東の文化・教育・スポ ーツの核として機能しています。 現状 昭和45年当時約17万人であった人口がその後徐々に減少し、高齢者人口比率が増加してきました。平成2年国勢調 査では約13万人で、近年、人口減少は沈静化の傾向にありましたが、阪神・淡路大震災の影響により人口が激減してい ます。北部には良好な環境の住宅地が広がっており、震災の影響は比較的小さかったのですが、中央部以南では、火災が 発生し焼失した地区や、住宅がほとんど倒壊した地区もあります。 今後は、震災によって失われた生活基盤の早期復旧をめざすとともに、若者も高齢者も全ての区民がともに快適に住み 続けることのできる住環境の整備と良質な住宅の大量供給、市民福祉の充実といった震災以前からの長期的な課題にも取 り組んでいくことが必要です。 長期的課題 ●一人ひとりの人権が真に保障され、一切の差別と偏見のない社会の実現 ●市街地の再生と人口定着化のための多様なタイプの住宅の大量供給 ●安全で住みよい生活環境の整備、良質な住宅への改善、更新 ●地域の生活を支える市場、商店街の再生と活性化 ●酒造業など地場産業の再生と活性化 ●北部の緑豊かな住環境の保全 ●超高齢化社会などに対応した福祉の充実 ●地域の特性を生かしたまちづくりと南北交流の活性化 ●南北幹線道路の整備と公共交通網の再編成 ●臨海部遊休地の再開発と親水性のある海辺の確保 特徴・魅力資源/伸ばすべき個性 ●六甲山、摩耶山、石屋川、都賀川、西郷川などの山・川の自然 ●桜並木と多くの桜の名所(家の庭木にも多い) ●多くの大学、短期大学と市内で一番多い学生 ●神戸大学に通う県下で最も多い留学生 ●海と山に囲まれた住宅地の広がり ●下町の成熟した地域社会と祭 ●西求女塚古墳、桜ヶ丘遺跡など歴史的文化遺産 ●地場産業としての酒造業 ●王子動物園、王子スポーツセンター、王子市民ギャラリー、近代美術館などの広域的施設 1 将来構想 六甲・摩耶の山々や都賀川などの豊かな自然と大学や文化施設、歴史的文化遺産など魅力ある資源をまちづくりに生か し、区民相互の交流を深め、区民とともにつくる都心に近い住みよい「住・働・学・憩・遊」の整ったまちの形成をめざ します。 そのため、灘区では「区の将来像」として下図のような都市構造を設定して、まちづくりに取り組んでいきます。 2 地域別の将来方向 灘区の将来像をふまえて、土地利用的に共通した地域をとりまとめて次のように地域区分し、それぞれの地域の特性を ふまえて将来方向を想定しました。 灘区は、北から六甲山・摩耶山地域、学園、団地の山麓地域、緑豊かな住宅地の広がる山手地域、住商複合の中央地域、 住工複合の浜手地域と埋立地の工業を中心とした臨海地域に分けられます。これらの地域は、市街地形成の歴史が違い、 異なった個性と特徴を持っており、被災の状況も異なっているので、こうした地域にあわせたまちづくりの方向を考えて いく必要があります。