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山陽小野田市の水環境 山陽小野田市市民生活部環境課 ⑨

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山陽小野田市の水環境 山陽小野田市市民生活部環境課 ⑨
山陽小野田市の水環境
山陽小野田市市民生活部環境課
1.山陽小野田市の概況
また、昭和44年に炭坑が閉山し、産炭地振
山陽小野田市は、平成17年3月22日に
興対策として昭和52年に山野井工業団地4
旧小野田市と旧厚狭郡山陽町とが合併して誕
1.4haが、引き続き平成7年には新山野井
生しました。本市は山口県の南西部に位置し、
工業団地35.1haが民間資本で造成され、
海を隔てて南に九州国東半島、西に関門橋を
現在多くの企業が誘致されています。
望む瀬戸内海周防灘に面しています。地形は、
本市は、市民一人当たりの都市公園面積とし
南北に長く、東は宇部市、西は下関市、北は
ては国内有数の面積を誇っており、3箇所に住
美祢市に接し、市の北部には標高323.7
工分離の緩衝緑地帯を設置するなど積極的な
mの松嶽山、市の中部の宇部市寄りには広域
緑化対策により、平成2年度には「緑の都市賞」
公園の江汐公園、南部には標高135.7m
内閣総理大臣賞を受賞しました。平成13年に
の眺望の地、竜王山があります。
は、焼野海岸と竜王山公園の一体整備事業・C
人口は約6万6千人、面積は 132.99km2、
CZ整備計画が完成、「きららビ-チ焼野」や
沿岸平野部のほとんどは干拓地で工業・商業
「竜王山オ-トキャンプ場」、研修宿泊施設「き
とも古くからこの干拓地を中心に発展してき
らら交流館」、公設ガラス工房「きららガラス
ました。
未来館」などを有する海と緑の総合レクリエー
旧小野田市の市制施行は昭和15年で、戦
中戦後を通じて市の基幹産業であった炭鉱が
ションゾーンとして交流人口増加の期待を担
っています。
隆盛を極めましたが、エネルギ-革命により
また、平成18年7月には、東沖へ県立おの
昭和30年代に炭鉱が相次いで閉山し、市の
だサッカー交流公園が開設され、平成23年の
財政はもとより市民生活にも大きな影響を与
山口国体のサッカー会場として使用されてい
えました。
ます。
その後、企業誘致を積極的に進め、石油精
製、鉄鋼、電力等の立地を見たほか、理工系
大学の誘致にも成功しました。また平成7年
からは、約40haの未来型臨海工業団地「東
沖ファクトリーパーク」の分譲を開始し、平
成15年からは内陸部の小野田・楠企業団地
の分譲も開始しました。
また、旧山陽町は、昭和31年9月に旧厚
狭町と埴生町の合併により誕生しました。町
は国道2号線をはじめ、道路交通網の要所と
して重要性が高く、平成11年3月13日に
山陽新幹線厚狭駅の開業によって、さらに交
通要所としての拠点性が強まりました。
焼野海岸の夕日
2.河川・海域の状況
本市域を流れる河川は、美祢市に源流を持
BODは、年により多少の増減はありますが、
おおむね環境基準を満足しています。
ち、宇部市楠地区を経て本市中央部河口に流
れる有帄川、同じく美祢市に源流を持ち、そ
海域の水質調査結果(平成 24 年 12 月 3 日)
の西側を流れる厚狭川があります。工場や事
測定点
水質類型
COD(mg/ℓ)
厚狭川沖
B・Ⅲ
1.3
有帄川沖
B・Ⅲ
1.4
小野田港
C・Ⅲ
1.5
害研究所を設置し、海域をはじめとして公共
小野田港沖
B・Ⅲ
1.3
用水域の水質調査を積極的に実施してきてお
刈屋漁港沖
B・Ⅲ
1.3
きららビーチ沖
B・Ⅱ
1.1
昭和46年5月には海域に、昭和48年8
西部石油沖
B・Ⅲ
1.4
月には有帄川及び厚狭川について、それぞれ
埴生干拓沖
A・Ⅱ
1.2
水質環境基準の類型指定がされました。本市
埴生漁港沖
A・Ⅱ
1.4
津布田海岸沖
A・Ⅱ
1.6
若山炭鉱埋立地沖
A・Ⅱ
1.2
A・Ⅱ
1.4
業場は有帄川河口から小野田港周辺までの海
岸線一帯に密集しており、市南部は石油化学
工業地帯となっております。
旧小野田市は、昭和45年12月に水圏公
ります。
は、環境調査センター及び水質汚濁調査船を
保有し、海域をはじめとする公共用水域の水
質調査や工場排水調査、降下ばいじん等の大
気調査、悪臭調査等を実施しています。
若山炭鉱埋立地沖
5000m地点
河川の水質調査結果(平成 24 年 11 月 21 日)
水
測定点
水質類型
BOD(mg/ℓ)
有
中国橋
A
1.4
帄
有帄新町
B
1.6
川
旦橋
B
1.8
厚
湯の峠橋
A
0.8
狭
仲良橋
A
0.8
川
下津橋
B
1.0
厚狭川橋
B
1.2
石丸橋
B
1.4
系
水質汚濁調査船
海域の水質調査については、12地点で毎
月1回調査しています。水質汚濁の指標であ
るCODはA類型の地点で環境基準を超える
年がありますが、その他の地点では環境基準
を満足しています。全窒素及び全燐は、近年
Ⅱ類型、Ⅲ類型とも基準を満足しています。
河川については、類型指定のなされている
厚狭川4地点、有帄川3地点、大正川1地点
で年6回調査しています。
大
正
川
【水辺の教室】
「親と子の水辺の教室」は、夏休みの期間を
利用して子どもさんたちが、親と一緒になっ
お渡ししたビニール袋も全員がいっぱいにな
り、袋の追加が出るほど、漂着物を回収してい
ただきました。
て身近な水辺に親しみながら、環境や自然の
大切さを実感していただくために開いていま
す。旧小野田市では昭和60年にスタートし、
新市に引き継がれ今年で28年目となりま
す。
また、平成15年までは有帄川で実施して
いましたが、河川環境の変化で多数の人が安
全に調査するのに適した場所が次第になくな
り、翌16年から厚狭川で実施することとし
現在に至っています。
水質判定の結果は、2年続けて、水質階級
Ⅰ・Ⅱ(きれいな水・少し汚い水)となり、
参加した子どもからも「知らない生物を知る
ことができてよかった。」等好評でした。
【津布田海岸漂着物清掃】
当市環境衛生推進協議会、自治会連合会及
び埴生地区自治会協議会並びに周辺自治会と
共同で津布田の「食道楽帄万里」そばの海岸
線にて海岸漂着物の回収作業を行いました。
約100人が参加し、小雨の降る中で1時間
余りかけて約400m区間の海岸線に散乱す
る空き缶やペットボトル・流木などを回収し
ました。
結果的に、3.5tのユニックダンプ2台
と軽ダンプ1台が一杯となり、ゴミの実質重
量は1,150㎏にもおよびました。
水辺の教室の様子(厚狭川支流の随光川)
【こどもクリーン大作戦】
本山焼野海岸で開催された「やけの美夕フェ
スタ」に合わせ、市内小中学生を対象に「こど
もクリーン大作戦」と称し、
「ゴミひろい選手権」
を開催いたしました。初めての試みではありま
したが、早朝にも関わらず、結果的には、園児
や保護者までご協力をいただき、参加者は10
0名を超すほどの盛況ぶりでした。
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