...

ISO/TC 176 ISO/TC 176 コミュニケ

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

ISO/TC 176 ISO/TC 176 コミュニケ
ISO/TC 176/N896
参考訳
ISO/TC 176
品質マネジメント及び品質保証
___________________________________________________________________
ISO/TC 176 コミュニケ
ISO/TC 176・第 24 回総会
2006 年 11 月 13 日∼18 日,韓国,釜山
_________________________________________________________________________________________
序文
第 24 回 ISO/TC 176 総会が,韓国 釜山の Busan Exposition and Conference Center で 2006 年 11 月 13
日から 18 日にかけて開催された。オープニングで,韓国の ISO のメンバーボディである韓国技術
標準院(KATS)の Kaphong Choi 氏から,TC176 メンバーを歓迎する挨拶が行なわれた。また,
KATS の院長である Kyung Huh 氏及び韓国代表団の団長である Soo-il Jung 教授も開会の辞を述べ
た。
40 のメンバー国から 220 を超える代表及び 10 機関のメンバーが,本総会に出席した。
なお,ISO/TC 176 は,76 の P メンバー,21 の O メンバー,37 のリエゾン機関から構成されてい
る。
第 24 回総会の作業及び達成事項の概要を以下に示す。
・TC 176 の新副議長
TC 176 は,中国の Tienann Li 氏を TC176 の副議長に任命した(任期は 3 年)。Li 氏は,北京にあ
る中国標準審査登録センター(中国標準化研究院の一事業部)の代表であり,品質マネジメント
規格及びエネルギー効率規格の標準活動に豊富な経験をもっている。
・2010 年に向けた将来戦略計画の実施
TC 176 は, TC の運営にプロセスアプローチを採用することに焦点を当てることによって,2010
年に向けた将来戦略計画を継続的に実施している。TC の上層部は,これらのプロセスの実施を継
続するために,翌年の戦略的計画に焦点を当てることができるよう,会議を開催した。
・セクター問題
TC176 のセクターリエゾンフォーラムが,セクターの適用に関するニーズ及び一貫性及び整合性
に関する ISO のセクター方針を促進するために開催された。セクターリエゾンフォーラムには,
IATF(自動車),IWA2(教育機関)及び IWA4(地方自治体)のプレゼンテーションも含まれる。
フォーラムの参加者は,自動車業界の状況は,審査登録のためのセクター固有の要求事項及び審
査員の力量に関する現在の ISO セクター指針の妥当性確認を提供していると結論づけた。
TC176 の事務局は,現在,セクター適用のリスト(N881)を作成しており,TC 176 ウェブサイト
上の“Document development”で確認できる。本リストへの貢献(追加など)に関しては,TC 事
務局へ連絡されたい。
・TC176 解釈作業グループ
解釈に関する作業グループ(WGI)は,総会期間中に会議を開催しなかった。現在まで,WGI は
解釈に関する 53 の質問を処理している。これらの質問の内,36 は TC 176 メンバーに承認され,
TC 176 ウェブサイトに掲載されている。加えて WGI は,TC 176/SC 2 に次回の ISO 9001 追補のた
めのインプットを提供している。
・共同アラビア語翻訳作業グループ
ISO/TC 176/N896
参考訳
共同アラビア語翻訳作業グループ(JATWG)は,TC 176 と TC 207 の共同作業グループである。
JATWG は,総会期間中に短い会議を開催し,最近発行された ISO 10014:2006 を含めた JATWG の
作業計画の更新を行った。加えて JATWG は,アラビア語に翻訳可能な,規格ではない品質マネ
ジメントに関するパンフレットや支援文書についても検討することを計画している。
・スペイン語翻訳タスクグループ
スペイン語翻訳タスクグループ(STTG)は,ISO 9000 シリーズのスペイン語翻訳作業を継続して
行った。AENOR の Irache Visiers 氏は,15 のスペイン語圏のメンバーの代表からなる STTG の新
しい事務局である。STTG は,韓国での会議に加えて本年初めに一度会議を開催しており,ISO
10014,IWA4 及び ISO 22004(TC34 との協力により)のスペイン語訳作業が完了している。今後
の作業には,顧客満足規格(ISO 10001 及び ISO 10003),将来の ISO 9001 追補及び ISO 9004 改訂
版を含む。
分科委員会(SC)1−概念及び用語
TC 176/SC 1 は,釜山で会議を開催した。全ての WG 会議にメンバーボディの代表の多くが参加
した。これによりプロジェクトの目標が達成された。議長を退く Youssef El Gammal 氏は,釜山会
議には出席できなかったが,メンバーは,彼の長年に渡る SC での支援と指導を認め,感謝の辞
を送った。
達成事項
a) ISO 9000 改訂版
ISO 9000 規格の基本と用語に関する新しい版が,2005 年 9 月に発行されている。WG1 のメ
ンバーは,ISO 9000 の次の改訂版を作成するための新業務項目提案(NWIP)を発行するため
に必要なインプットを検討した。NWIP に添付する文書となる ISO 9000 の予備的原案が作成
され,近々投票のために SC1 メンバーに回付される予定である。
b) 用語の調整
用語調整の努力の一環として,SC 1/WG 2 は,ISO 9001 追補と ISO 9004 改訂版に関する用語
の問題に対処するために,SC 2/WG 18 とリエゾンを締結している。加えて,WG2 は現在,
顧客満足の監視及び測定に関する開発作業に関して,SC 3/WG 14 とリエゾンを締結している。
c) 他の ISO グループとの調整
用語を作成する際のその他の ISO グループとの調整の問題について,WG 3 で議論が行われ
た。WG は, ISO コミュニティー内の調整されたアプローチを確実にすることに焦点を当て
た最近のレポートをレビューした。
分科委員会(SC)2−品質システム
TC 176/SC 2 は,釜山で当初の目的を達成した。全ての WG 及び TG(タスクグループ)会議に,
メンバーボディからの代表の多くが出席した。
達成事項
ISO 9001 及び ISO 9004 の開発
WG18 及び関連の TG が,ISO 9001 及び ISO 9004 の多様な側面をレビューするための会議を開催
した。昨年来,WG は ISO 9001 追補及び ISO 9004 改訂版について,それぞれ 2 つの作業原案(WD)
を作成した。これらの規格を取り巻く様々な問題を考慮した後,SC 2 は,ISO 9001 追補はテキス
トの明確化に集中し,新しい要求事項は含まないことを確認した。ISO 9001 及び ISO 9004 の委員
会原案(CD)は,2007 年初めに回付され,コメントが求められる予定である。SC 2 は,2007 年
6 月に会議を開催し,この 2 つの規格について 2007 年下半期に投票のための CD が回付できるよ
うに,起草作業を更に進める予定である。
分科委員会(SC)3−支援技術
TC 176/SC 3 会議は,総会及び WG において出席が多くあり,大変生産的であった。本会議にお
いて,新しい SC 3 の議長である Ron Waumans 氏(Essent NV,オランダ共用事業会社)が議長を
務めた。会期中,2 つの WG 及び 2 つのアドホックグループ(AHG)がそれぞれのプロジェクト
について進行中の作業を継続して行った。
ISO/TC 176/N896
参考訳
達成事項
a) 財務的及び経済的便益の実現に関する ISO 10014
本規格は 2006 年 7 月に発行された。最後の作業として,WG 11 は本プロジェクトのレビュー
及び作業プロセスの評価を行うための会議を開催した。この作業結果は SC 3 及び TC に検討
のため報告されることになる。SC 3 は WG 11 を解散することに合意し,コンビナと TG リー
ダーに感謝を表明した。
b) 市場ベースの行動規範に関する ISO 10001 及び外部紛争処理に関する ISO 10003
これらの規格は現在国際規格案(DIS)段階であるため,WG 12 及び WG 13 は,釜山では会
議を開催しなかった。これら 2 つの WG は, DIS に対するコメントを処理し,最終国際規格
案(FDIS)を準備するために,2007 年初めに会議を開催する予定である。ISO 10001 及び ISO
10003 は 2007 年中頃までに発行される予定である。
c) 顧客満足の測定に関する ISO 10020
WG 14 は顧客満足の監視及び測定に関する将来の ISO 規格に関する作業を継続的に行うため
に会議を開催した。本規格は SC 3 で作成している他の顧客満足に関する規格と関係があり,
相互活用を促進するため,“ISO 10004”として ISO が本規格の番号を振りなおすことが期待
されている。SC 3 は,現在の技術仕様書(TS)という分類から国際規格(IS)という分類に
変更する可能性について調査する予定である。これは,いったん TS として発行された後に,
NWIP を通じて行われるであろう。
d) “人の側面”に関する指針
AHG は,品質マネジメントのための力量及び“人”の側面の開発に関して,組織に役立つ指
針文書のニーズ,望ましさ及び実現可能性を調査するために 2004 年に設置された。検討の結
果 AHG は,指針文書を開発する正当性があると結論づけられた最終レポートを SC 3 に提出
した。それを受け,規格の設計仕様書を作成した。会議後早々に,NWIP が回付される予定
である。
e) タイム,スピード及び俊敏性に関する指針
品質マネジメントの側面として,タイム,スピード及び俊敏性の問題を調査するための新し
い AHG が設置された。この作業は,昨年の総会で EOS(エジプト)から行われたプレゼン
テーションに基づくであろう。AHG は,このテーマに関して入手可能な資料を集め,評価し,
規格開発のニーズ,望ましさ,実現可能性を決定することになる。AHG の報告書は,次回総
会の 2 ヶ月前までに SC 3 メンバーに回付される予定である。
f) TC 176/SC 3 の新副議長
SC 3 は,アルゼンチンの Gustavo Pontoriero 氏を新しい SC 3 の副議長として承認した。
Pontoriero 氏は,IRAM の品質マネジメントシステムの審査登録事業における業務を管理して
いる。
総括
韓国の釜山で開催された第 24 回総会に参加した ISO/TC 176,SC1,SC2,SC3 並びに全ての WG,
TG 及びプロジェクトグループのメンバーは,会議を主催した KATS に対して感謝の意を表明した。
第 24 回総会を成功裏に導いた多くのスポンサーに対して,感謝の辞が述べられた。
次回の TC 176 総会及び SC 会議は,SC の作業プログラムに対応するために 2008 年 1 月に開催さ
れる予定である。詳細は,主催の可能性がある国と検討中である。(2007 年初めに発表される予
定である。)
Fly UP