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Executive Vision
Executive Vision
株式会社シマンテック代表取締役社長
シマンテックコーポレーション副社長
DELL INSIGHT_ AUGUST 2007
Executive Vision
に特化した強みを背景にビジネスを展開
ベリタスとの合併で事業の拡大を実現
今後は相乗効果を
最大限に発揮していく
し、ベリタスソフトウェアはストレージ管
理を中心とするITインフラ管理のソリュー
ションにより、ミッドマーケットからハイ
エンドのエンタープライズ系に強みを持っ
去る3月に終了した当社の2007年度は、
ていました。両社の製品は重複することは
ベリタスソフトウェアとの合併による製
なく、また、対象とするマーケットもより
SAPに次ぐ売り上げ規模を持つようになっ
品、そして組織の統合を加速させた1年で
広がりが出てきたことにより、合併で両社
たことは、ITセキュリティやITリスク管理
した。実際には、2006年11月には両社の
の特徴がそのまま合わさるかたちとなって、
に向けたわれわれのソリューションが、IT
ERPを統合し、合併によるさまざま作業を
非常に大きな相乗効果を生み出そうとして
市場で重要な地位を占めるようになったた
終了したことになります。
います。
めと自負しています。
組織的には、新たに九州支社を設立した
一方で、最近のマーケット調査などを見
ほか、政府関係の機関や組織に向けたコン
ても、シマンテックはアンチウイルスを代
サルティング活動を展開する「シマンテッ
表としたセキュリティの会社であるという
ク総合研究所」を別法人として設立しまし
イメージがまだ根強いのも事実です。しか
た。
し、ワールドワイドではエンタープライズ
「Security 2.0」を打ち出して
実効性のあるソリューションを拡大
世の中の状況は大きく変化しています。
新製品としては、電子メール・セキュリ
系の売り上げが7割強を占めており、日本
ITがわれわれの生活、そして企業経営の
ティ、バックアップ、データセンター向け
国内でも企業向けのITセキュリティ、そし
インフラになり、ITリスクの管理はますま
ソリューションなど、合計22製品を発表す
てITリスク管理のソリューションをトータ
す重要になってきました。実際に、サーバ
るなど、一挙に事業を拡大した1年だった
ルに提供できる企業に変身したと思ってい
からPC、携帯電話、さらにはゲーム機ま
と思います。
ます。
で、あらゆるものがネットワークでつなが
合併以前まで、
シマンテックはコンシュー
特に、世界のソフトウェア企業の中で、
マからエンタープライズまで、セキュリティ
シマンテックがマイクロソフト、オラクル、
り、その世界は今後も急速に拡大してくこ
とでしょう。
DELL INSIGHT_ AUGUST 2007
Executive Vision
シマンテックはこうした状 況に対し、
ションに対して、いかにシステムのパフォー
クチャのアドバイザリーとなるべく、
「情
マンスを確保するかという問題も残されて
報セキュリティの専門家集団」を目指し
います。
トップ企業への浸透度を図るとともに
あらゆるマーケットでビジネスを強化
て活動しています。そのメッセージとし
同時に、ITの複雑化という問題もありま
われわれは今、コンシューマからミッド
て、ワールドワイドでは「Confidence in a
す。情報量が急激に増大する一方で、さま
マーケット、そしてエンタープライズに至
connected world」
、日本語では「つながる
ざまなハードウェア、ストレージ、OSが登
るまで、幅広いマーケットにフォーカスし
世界、つなげる安心」という標語を掲げて
場しインフラが複雑化しています。つい2
ていますが、今後もさまざまなビジネス展
います。
〜3年前とは、まったく異なる状況が生ま
開を計画しています。
これを具体化するものとして、
シマンテッ
クでは2006年から「Security 2.0」という
れているのです。
つまり、今の企業経営者は非常に不安を
まずエンタープライズ市場では企業向
けの営業体制を強化し、トップ50、トップ
ビジョンを打ち出しています。これは、
「ソ
抱きながらITに向き合っているわけで、そ
500といった主要顧客に対して、われわれ
フトウェアやサービス、そして顧客どうし
れを安定的かつ安全に管理できるソリュー
の製品やサービスの浸透度を向上させてい
の情報のやりとりを守ること」を示すもの
ションを世の中に提供していくことが求め
きたいと考えています。同時に、J-SOXや
で、われわれはその実現に今後も活動を続
られています。こうした問題全体をカバー
コンプライアンス、DR(ディザスタ・リカ
けることを表明しています。
し、ITリスクを軽減していくのがわれわれ
バリ)といったソリューション・ベースで
のミッションです。
の営業力を強化していきます。
しかし、ITに関するリスクはさまざまで
す。内外からの悪意ある脅威に対して、ど
なければなりません。急増するトランザク
トータルなセキュリティ・インフラストラ
こうしたニーズに対し、シマンテックで
ミッドマーケットでは主要代理店との連
のようにセキュリティを確保していくのか。
は「セキュリティ」
、
「ITポリシー・コンプ
携を強化し、シマンテック・パートナー・
そして、自然災害やシステム障害などから
ライアンス」
、
「情報保全」
、
「ストレージ管
プログラムとして2次店への支援強化など
ITシステムの可用性を維持し、また迅速に
理」
、
「IT運用」
、
「ビジネス継続」という6
津々浦々にまでソリューションを展開した
復旧していくか。さらには、J-SOX法や新
つの分野にわたってITリスクを軽減し、複
いと思います。また、パートナーの方々と
会社法など、さまざまな外部規制に対応す
雑さを解消するソリューションを提供して
一緒に地方への展開を拡大します。
るコンプライアンスもITインフラで解決し
います。
DELL INSIGHT_ AUGUST 2007
エンタープライズやミッドマーケットで
Executive Vision
は、デルも含めたグローバル・アライアン
おり、セキュリティ上の脅威状況を把握し
カイブ、バックアップのソリューションを
ス・パートナーとの協業をさらに強化しま
ています。さらに、その情報は瞬時に、世
デルのハードウェア/サービスと一緒に提
す。また、われわれはAltirisという資産管
界6か所の同オペレーション・センターに
供していきます。また、当社のアプライア
理ソフトの開発企業を買収したことで、エ
入り、解析された後、10分ごとにアップデー
ンス製品のほとんどは、デルのハードウェ
ンドポイントのクライアントの管理まで含
ト情報をユーザに更新しています。つまり、
アをベースに提供しています。デルはハー
めたソリューションを強化する計画です。
現在世界中のどこで新たな脅威が発生して
ドウェアの分野ではトップベンダーであり、
デルは、従来からAltirisのソリューション
も、それを即座に把握して対応策を講じる
シマンテックもITセキュリティの分野では
を持っていることから、今後は一緒に相乗
ことができる環境があり、それがシマンテッ
トップという評価をいただいていますので、
効果を発揮できると期待しています。
クの強みのひとつとなっています。
今後もWin-Winの関係が築けると考えてい
最後に、コンシューマの分野ではこの3
しかし、われわれはITセキュリティ、
ます。
月に「Norton 360」というオールインワン・
ITリスク管理に特化したソフトウェア・カ
そのデルは現在、
「Dell 2.0」を掲げ、よ
パッケージの製品を発表しました。これは
ンパニーとして成長を遂げてきたわけで、
りエンドユーザに深く入り込んで適切なソ
前述の「Security 2.0」に対応した第1弾の
ハードウェアを持っていません。つまり、
リューションを提供しようとしています。
製品になります。これまで、
アンチウイルス、
われわれのソリューションは、デルのよう
そのスピード感に負けないよう、われわれ
ファイアウォール、セーブ&リストアを個別
な大手企業から中堅、そして個人に至るま
としてもより一層の協力関係を構築したい
にお買い求めいただいてきましたが、それ
で、幅広い分野で活用されているシステム
と考えています。
がワンパッケージ化されており、特に日本
と一緒に導入されることで、十分な効果が
では高い評価をいただいております。
発揮されるということです。
強力なパートナーシップをもって
ベストなソリューションを提供する
インターネットの市場がオープンナップ
されてから、まだ10年程しか経過していま
われわれとデルとは、ワールドワイドで
せんが、現在ではITをだれもが安全に活用
さまざまなアライアンスを組んでいますが、
でき、安心して暮らせるIT社会が求められ
そのひとつに電子メール環境をトータル
ています。シマンテックの活動が、デルを
に保護するセキュリティ・ソリューション
含め、より多くのパートナーとそうした社
シマンテックでは、世界180か国、2万か
「Secure Exchange」があります。ここで
所以上にセキュリティ・センターを設けて
は、われわれのメール・セキュリティ、アー
会を作り上げる一助になれば、非常にあり
がたいことだと思っています。
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