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山の遭難対策協議会夏のリーフレット

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山の遭難対策協議会夏のリーフレット
平 成 28 年 度
夏 山 を甘 く見 るな 安 全 登 山 をめざして
平成28年7月
兵 庫 県 教 育 委 員 会
兵庫県山の遭難対策協議会
涼しさを求めて、キャンプや登山を楽しむ
のに絶好の季節がやってきました。しかし、
思わぬ事故やケガが発生しやすいので、油
断は禁物です。
自分の経験や技術、体力等にあわせたコ
ースや無理のない日程で計画するとともに、
慎重な行動で安全登山に心がけましょう。
白馬大池を出発(提供:兵庫県高体連登山専門部)
○
夏山への心構え
日差しの厳しい夏山登山は、十分なトレーニングで体力、技術、気力を養い、装備に万全を期す
とともに、謙虚な気持ちで山に入る心の準備が大切です。不安なときには登山を中止する勇気を持
ち、引き返す機会を誤らないようにしましょう。
○
登山計画書を忘れずに
1
2
遭難事故発生時の捜索、救助活動に支障が生じるため、山へ登るときは必ず届け出ましょう。
届け出先は、家庭、職場、学校などのほか、山域の登山指導センターや案内所、登山口の登山
届ポスト、登山地域の警察本部地域課(北海道を除き県庁所在地にあります)または入山地所轄
警察署地域課、交番、駐在所に提出しましょう。
3 登山計画書は、別添様式をご利用ください。また、神戸登山研修所(TEL 078-801-3267 )でお求
めいただくか、(公社)日本山岳協会ホームページか ら 、 ダ ウ ン ロ ー ド で き ま す 。
http://www.jma-sangaku.or.jp/tozan/plan/data/tozantodoke.pdf
○
単独登山は厳禁です
未経験者(組織未加入者)や少し経験のある中高年の単独登山者の遭難事故が増加しています。
一人での登山は気ままに行動できますが、万が一遭難が起きた場合に生命の危機にさらされる確率
が高まります。経験あるリーダーと一緒に登りましょう。
○
登山計画は綿密に
1
2
グル-プの中から、経験、技術、判断力、体力の豊かな人をリ-ダ-に選びましょう。
リ-ダ-は、そのメンバーの体力・健康状態・登山経験をよくみて、山の決定、行程及び日没
時間などを充分に検討して、無理のない計画をたてましょう。
3 装備は、登山形式、日程、コースなどによって種類を選択し、特に非常食、救急用品、雨具、
通信機器、着替えなどの用意をしましょう。
4 登山規制地域を確認しましょう。
5 山岳保険、傷害保険に必ず加入しましょう。
ア 山岳保険 : 日本山岳協会山岳共済会へ入会された方には、次の共済制度があります。
( 遭 難 捜索 費 用を 含 みま す)
日山協山岳遭難共済、 日山協特別共済(別途、手続きが必要になります)
連絡先〔神戸登山研修所 〒657-0838 神戸市灘区王子町 2-2-1 TEL 078-801-3267〕
イ
傷害保険 : 会員以外の一般の方々には、民間損害保険会社の山岳保険の他、次の傷害
保険があります。(5名以上のグループであれば加入できます)
スポーツ安全保険
連絡先〔(公財)兵庫県体育協会内・スポーツ安全協会兵庫県支部
○
1
2
TEL 078-332-2380〕
事前に山の状況を調査研究しておこう
コ-ス、ル-ト、山小屋など山の状況を事前に調査し、適切な時間配分を検討しましょう。
夏山の遭難事故は、転落、落石をはじめ、大雨に伴う遭難などが多いので、危険地帯を十分把
握し、緊急時の避難コ-ス、避難場所、下山ルートなども考えておきましょう。また、台風や集
中豪雨などによる大雨、雷雨を予知し、避けるようにしましょう。
3 山小 屋 、国 立 公 園、 私 有林 な どの 利 用 につ い ては 、 施設 の 利 用に 関 する 規 則な ど を よく 確 認
しましょう。
○
出発に際して
1
リーダーは全員の健康状態を把握し、計画書の内容を徹底してください。また、全員が家族や
勤務先への連絡が確実になされているのか確認しましょう。
2 留守本部や現地連絡先と、危急時の打ち合わせをしておきましょう。
3 全員にトランシーバーの使い方、規則などを徹底しておきましょう。
4 通信手段として携帯電話は便利な道具ですが、山では通話できない地域も多く過信は禁物です。
コースの要所で感度チェックを行い、通話可能かどうか確認してください。また、予備のバッテ
リーも忘れず持参しましょう。
5 万一の山岳遭難に備え、服装は明るい色(オレンジ等)の上着を着用するようにし、上空の開
けた場所で救助を待つようにしましょう。
6 万が一道に迷った際には、歩きまわらずに救助を待つようにしましょう。
~ 兵庫県消防防災航空隊・神戸市航空機動隊からのお願い ~
県内の山岳救助には当隊のヘリが出動することがあります。ヘリでの救助活動中はダウ
ンウォッシュと呼ばれる強烈な風が発生するため、物品の飛散、砂塵の巻き上げや落石が
誘発されることがあり大変危険です。ヘリが救助活動を行っている場合は出来るだけその
場から離れてください。また、救助要請された以外の方は、むやみにヘリに向け手を振っ
たりしないでください。
○
天気予報に注意
常に天気予報に注意し、注意報や警報などの気象情報が出されているときは登山を中止する勇気
を持ちましょう。
○
兵庫県内の登山について
1
六甲山付近
夏の六甲山付近の遭難は、表六甲の大月地獄谷、西山谷などの滝の多い地形のコ-スで起きて
います。危険地帯の表示がありますから、少々回り道でもコ-スに従って歩きましょう。
2 雪彦山(せっぴこさん)付近
岩場の多い山ですから、岩登りは、経験豊かなしっかりしたリ-ダ-の指導がある場合以外は、
絶対につつしんでください。
○
その他
1
野生動物(クマ・イノシシ等)による人身事故を防ぐため、それぞれの生態や出会ったときの
対応を調べておきましょう。
2 山へ持ち込んだもの(ゴミ)は必ず持ち帰りましょう。
【登山装備チェックリスト】
~登山目的にあった装備を持参しましょう ~
□ズボン
□シャツ
□アンダーウェア上下
□靴下・予備靴下
□手袋・予備手袋
□帽子
□防寒衣 (セーター・フリース)
□雨具
□スパッツ
□登山靴 (防 水 性 の高 いもの)
□シュラフ
□シュラフカバー
□マット
□ルックザック
□救急用品
□テーピングテープ
□ピッケル
□アイゼン
□レスキューシート
□非常食
□ヘッドランプ
□予備電池・電球
□ライター・マッチ
□テルモス・水筒
□食器類
□ナイフ
□ホイッスル
□タオル
□ローソク
□ロールペーパー
□装備整理袋
□ポリ袋
□時計
□高度計
□コンパス
□1/25000 地形図
□ルート図
□登山計画書
□筆記具
□身分証明書
□緊急連絡票
□健康保険証
□コンロ
□燃料・予備燃料
□ラジオ
□コッフェル・炊事用具
□天気図用紙
□トランシーバー (予 備電 池 )
□携帯電話 (予備 電 池)
□修理用具一式
□ツェルト
□ザイル(ロープ)
□サングラス▲
□カメラ
□サブザック▲
□テント一式▲
□伸縮式ストック▲
□ランタン▲
□油性太字ペン▲
□標識布
□ハーネス▲
□カラビナ
□スリング各種
□各種登攀用具▲
□GPS▲
※▲は状況に応じて
持参するもの。
兵庫県内における山岳遭難一覧表(平成27年7月~平成27年9月末)
兵庫県警察本部調べ
登山届
の提出
構
成
人
数
単独で入山し、下山中に道に迷った
もの。
無
1
ロッククライミング中に意識を失
い、心肺停止状態で病院に搬送された
が、病死したもの。
無
2
ロッククライミング中に滑落したも
の。
無
3
単独で入山し、下山中に道に迷った
もの。
無
1
無
1
夫婦で入山し、下山中に道に迷った
もの。
無
2
単独で登山中、登山道から外れ、林
に迷い込んだもの。
無
1
遭 難 者
番号
発生日時
天候 場所(管轄警察署)
原 因
行方
怪我
状 況
住所 性別 年代 死亡 不明 重傷 軽傷 無し
1
7月3日(金)午後3時10分
晴
六甲山(有馬)
道迷い
県内 女 50
○
2
7月4日(土)午後1時00分
雨
烏帽子岩(有馬)
病気
県内 男 50 ●
3
7月12日(日)午前11時30分
曇
不動岩(有馬)
滑落
県外 男 60
4
7月12日(日)午後3時20分
晴
和田寺山(篠山)
道迷い
県内 男 60
○
5
7月13日(月)午後8時50分
晴
六甲山(東灘)
道迷い
県内 男 70
○ 単独で入山し、道に迷ったもの。
県外 男 80
○
6
7月14日(火)午後4時12分
晴
六甲山(有馬)
道迷い
県外 女 70
○
県外 男 40
○
○
7
8月8日(土)午前11時07分
晴
六甲山(東灘)
道迷い
8
8月9日(日)午前6時12分
晴
七種山(福崎)
病気
県内 男 50 ●
家族から連絡が取れない旨の届出を
受けて捜索した結果、登山道で倒れて
病死していたもの。
無
1
9
8月13日(木)午後0時19分
雨
六甲山(有馬)
滑落
県外 男 70 ●
単独で入山し、谷底に滑落して死亡
したもの。別の登山客から谷底に
リュックサックが落ちている旨の通報
を受けて捜索し、発見。
無
1
10
8月16日(日)午後1時57分
晴
六甲山(有馬)
病気
県内 男 40
単独で登山中、熱中症になったも
の。
無
1
11
8月28日(金)午後4時48分
晴
雪彦山(姫路)
道迷い
県内 男 30
○ 単独で登山中、道に迷ったもの。
無
1
12
8月29日(土)午前10時00分
雨
六甲山(東灘)
滑落
県内 男 80
登山仲間25人と登山中、後方を振り
返った際に足を滑らせ、約2メートル
滑落したもの。
無
25
13
9月1日(火)午後1時30分
晴
六甲山(東灘)
動物
襲撃
2名で登山中、イノシシに襲われた
もの。
無
2
登山中、踏んだ倒木が跳ね返ってき
た反動でバランスを崩し、約8m滑落
したもの。
無
2
○
○
県外 女 20
○
県外 女 20
○
14
9月5日(土)午前11時00分
晴
六甲山(灘)
滑落
県内 男 70
○
15
9月5日(土)午後6時25分
曇
六甲山(有馬)
道迷い
県内 女 70
○
単独で入山して下山中、道に迷った
もの。
無
1
県内 男 20
16
9月12日(土)午後6時51分
曇
雪彦山(姫路)
道迷い
無
2
県内 男 20
○ 友人と2人で午後4時ころにハイキ
ング目的で入山したが、日が暮れて道
○ に迷ったもの。
17
9月15日(火)午後4時43分
晴
六甲山(東灘)
道迷い
県外 男 30
○
単独で入山して下山中、道に迷った
もの。
無
1
18
9月15日(火)午後11時50分
曇
六甲山(灘)
道迷い
県内 男 70
○
散歩のため単独で入山し、道に迷っ
たもの。
無
1
19
9月16日(水)午後1時55分
曇
六甲山(葺合)
滑落
県内 女 60
単独で入山してハイキング中、足を
とられて約20m滑落したもの。
無
1
20
9月17日(木)午後6時00分
曇
六甲山(東灘)
道迷い
県内 男 70
1人で裏山に入り、忘れ物を探して
いて道に迷ったもの。
無
1
21
9月20日(日)午後10時42分
晴
六甲山(有馬)
道迷い
夫婦で入山して下山中、日が暮れて
道が分からなくなったもの。
無
2
単独で入山して下山中、道に迷った
もの。
無
1
○
○
県内 男 40
○
県内 女 40
○
22
9月21日(月)午後3時07分
晴
シビレ山(三木)
道迷い
県内 男 70
○
23
9月22日(火)午前11時50分
晴
六甲山(東灘)
転倒
県内 男 50
○
登山中、石の上を飛んで進んでいた
ところ、足を滑らせて転倒したもの。
無
2
24
9月23日(水)午後0時20分
晴
大峰山(宝塚)
転倒
県外 男 50
○
下山中、砂利道で足を滑らせて転倒
したもの。
無
1
25
9月26日(土)午後3時20分
曇
六甲山(灘)
道迷い
県内 男 60
単独で登山中、道に迷った上、斜面
○ が急なため、進退できなくなったも
の。
無
1
26
9月28日(月)午後3時10分
晴
六甲山(灘)
転倒
県内 男 80
無
1
○
下山中、足を滑らせて転倒したも
の。
登山計画書(登山届)
年
月
日
御中
団体名
緊急連絡先
氏
名
代表者氏名
住
所
代表者住所
電
話
代表者電話
救助体制
所 属
山岳連盟(協会)
捜索費用にあてる保険加入の有無
保険会社名
あり なし
ある(
名)
なし
(
)
目的の山域・山名
登山期間
氏
任務
最終下山日
名
生年月日
日
性別 年齢
程
(1)
/
(2)
/
(3)
/
(予備日含む)
住
所
緊急連絡先・氏名
電
話
住所または電話
行
動
予
定
荒天・非常時対策
エスケイプルート
(概念図)
テント(型・人用・張)
ツェルト(人用・張)
ロープ(m・本)
通信機器(台・Mhz)
携帯電話番号
食
料(日分)
非
燃
料(日分)
常 食(日分)
(その他連絡事項)
【提出先】 家庭、クラブ(山岳会)
、職場、学校、山域の登山指導センターや案内所、登山口の登山届ポスト、
登山地域の都道府県警察本部地域課(北海道を除く県庁所在地)
、地元の警察署、交番、駐在所
【注 意】 登山計画書を提出したところには、必ず下山報告をすること
【様 式】 (公社)日本山岳協会ホームページから、ダウンロードできます。
http://www.jma-sangaku.or.jp/tozan/plan/data/tozantodoke.pdf
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