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PDF 展示資料一式
展示資料
http://www.nhk.or.jp/strl/open2016/
NHK放送技術研究所
ごあいさつ
日頃より、NHKにご理解とご支援をいただき厚く御礼申し上げます。
NHK放送技術研究所
(技研)は、日本でラジオ放送が開始された5年
後の1930年に放送技術の研究拠点として世田谷区砧に誕生し、テレビ
放送の研究を開始しました。それ以来、技研は常に最先端の放送技術を
牽 引し、衛星放送、 ハイビジョン、デジタル放送の実用化など、日本
および世界の放送技術の発展に広く貢献してきました。
NHKでは、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年
に最高水準の放送・サービスを実現するために、視聴者のみなさまに
新たな価値を提供できるサービスの創造に積極的に取り組んでいます。
技研が1995年に研究開発をスタートさせた次世代の高臨場感放送
スーパーハイビジョンは、今年の8月1日に衛星による試験放送開始
を迎え、2018年の実用放送に向けて着実な一歩を踏み出します。
さらに技研では、スーパーハイビジョンが広く普及した20年後の
メディア環境を見据え、高齢者や障害のある方を含む誰もが、放送と
インターネットを活用した多様な伝送路で、より豊かで多彩なコンテンツ
を享受していただくための技術の研究や、立体テレビなどの新たな放送
サービスを実現するための研究に力を入れていきます。
70回目を迎える今年の技研公開では、NHKが目指す“新たな可能性を
開く放送・サービスの創造”
に向けて、
進化が続く
「スーパーハイビジョン」
、
新しい放送サービスを提案する「インターネット活用技術」、多様な
情報を活用したコンテンツ制作技術「スマートプロダクション」、自然な
立体映像の実現に向けた「立体テレビ」、放送の進化を支える「次世代
デバイス」の5つの技術を中心に、研究開発の成果を27項目の展示で
ご覧いただきます。
今後とも、技研の活動により一層のご支援を賜りますよう、お願い申し
上げます。
2016年5月
NHK放送技術研究所長 黒田 徹
会場 MAP
順路(矢印の方向へお進みください)
トイレ
7F
エレベーター
1Fより
講 演/特別発表/研究発表
モニター会場(木)
工作体験(土・日)
食堂
1F
C スマートプロダクション
休憩
アンケート
体感展示
放送博物館
F4
B インターネット活用技術
&
D2
D
立体テレビ
B
D-P2
D1
C
T4
D-P1
A
D 立体テレビ
D
7Fへ
A スーパーハイビジョン
B1Fへ
B1Fより
エントランスホール
ガイドツアー
受付(土・日)
講堂
出口
入口
講 演/特別発表/研究発表
8Kスーパーハイビジョンシアター
体感展示
B1F
T2
A スーパーハイビジョン
A7
A-P3
A-P2
A9
A6
技術局
F2
A8
B1
A10
B2
B3
C3
E2 E-P4
E-P5
1Fより
E3
T1
休憩
B-P1
B-P2
C1
C2
E-P1
E1 E-P2
E-P3
A1
T1
B インターネット活用技術
A-P1
A4
A3
A2
A5
C-P1
C4
C5
C スマートプロダクション
1Fへ
F3
C6
NHKエンジニアリングシステム
F1
休憩
T3
E 次世代デバイス
展示一覧
1F
A
進化が続くスーパーハイビジョン
B
インターネット活用技術
C
スマートプロダクション
D
立体テレビ
B1F
T 1 フルスペック8Kスーパーハイビジョンを体感
C 1 映像にメタデータを自動付与する文字列検出技術
T 2 3次元音響の魅力を体感
C 2 CG共演用スタジオロボット
A 1 8K HDRライブ制作
C 3 気象警報の手話CG自動制作技術
A 2 8Kスーパーハイビジョンのフルスペック化に向けた技術
C-P1 手話CG生成、表示技術
A 3 フル解像度8K単板カメラシステム
C 4 読解支援情報付きニュースサービス
A 4 アーカイブ用ホログラムメモリー
C 5 立体形状を伝える触覚提示技術
A 5 3次元音響制作装置
C 6 スポーツグラフィックスのための空間情報取得技術
A-P1 超臨場感メーター
A 6 スーパーハイビジョン衛星放送のケーブルテレビ再放送技術
A 7 超解像技術による8K・4K映像符号化システム
A-P2 次世代映像符号化技術
A-P3 8Kスーパーハイビジョン映像への超解像技術
T 3 飛び出すテレビ
E 1 次世代イメージセンサー技術
E-P1 光電変換膜積層型固体撮像デバイス
E-P2 有機撮像デバイス
E 2 シート型ディスプレーの要素技術
A 8 次世代地上放送システム
E-P3 塗布型酸化物トランジスター
A 9 MMTによる8Kスーパーハイビジョン伝送技術
E-P4 逆構造有機ELデバイス
A 10 8KスーパーハイビジョンFPU
E-P5 高画質化と長寿命化を両立するためのパネル駆動技術
B 1 インターネットで広がる 新しいテレビ体験 を実現する技術
E 3 高速記録を目指す磁性細線メモリー
B 2 ライブスポーツ番組におけるハイブリッドキャストの活用
F 1 NHK技術の活用と実用化開発の紹介
B 3 多様な視聴スタイルに適応する動画配信技術
F 2 スマホ向け放送同時配信サービス
B-P1 プライバシー保護用暗号技術
F 3 いよいよ始まるスーパーハイビジョン放送
B-P2 タイムシフト視聴環境における番組発見行動
1F
D 1 インテグラル立体テレビ
D-P1 奥行き圧縮表現技術
D 2 将来の立体表示用デバイス技術
D-P2 光偏向デバイス
T 4 動いて見よう! インテグラル立体クイズ
F 4 IEEEマイルストーン認定を受けたNHKの技術
今年の技研公開
技研は
「スーパーハイビジョン」
「インターネット活用技術」
「立体テレビ」
の3つ
を重点項目とし、さらに人にやさしい放送技術を目指した
「スマートプロダクション」
や放送機器の高度化に向けた「次世代デバイス」の研究で3つの重点項目を支え
ながら、時代にふさわしい 公共メディア に進化する研究開発を進めています。
D A B
C スマートプロダクション
E 次世代デバイス
エントランスホールの展示
技研の描く 将来のサービスイメージ を、エントランスホールでわかりやすく紹介して
います。詳しい要素技術は、エントランスのあとにつづく各技術展示ブースでご覧
いただけます。
A
スーパーハイビジョン
C
スマートプロダクション
B
インターネット活用技術
D
立体テレビ
スーパーハイビジョン
A
進化が続くスーパーハイビジョン
究極のテレビをより身近に
展 示 概 要
いよいよ8月1日からスーパーハイビジョン(8K・4K)の衛星による試験放送が始まります。
その先の実用放送と東京オリンピック・パラリンピックに向けた本格普及、より高品質なフル
スペック8Kスーパーハイビジョンの実現に向けた研究開発を進めています。
超高精細映像システム研究開始
1995
2005
2012
2015
ロンドン五輪
パブリック
ビューイング
愛知万博上映
2016
2018
2020
試験放送
実用放送
本格普及
リオ五輪
東京五輪
国際標準化
フル解像度
8Kカメラ
紅白歌合戦
東京・大阪間
伝送実験
120Hz
イメージセンサー
フルスペック
8Kカメラ
フルスペック化
地上波
伝送実験
衛星放送
実験
地上波
大容量伝送
145型プラズマ
ディスプレー
HDR対応
液晶
ディスプレー
超薄型・軽量・
大画面
22.2ch音響
制作システム
衛星・IP
国際伝送実験
85型液晶
ディスプレー
フルスペック8K
スーパーハイビジョン
次世代地上放送
シート型ディスプレー
スーパーハイビジョン研究開発の歴史と今後
特 長
●フルスペック8Kスーパーハイビジョン
フレーム周波数120Hz、広色域、HDR
(高ダイナミックレンジ)
を有する8Kの超高精細映像と、22.2マルチチャンネル
音響からなるフルスペック8Kスーパーハイビジョンを目指して研究開発を進めています。
●次世代地上放送
地上波でもスーパーハイビジョンをご家庭にお届けするために、次世代地上放送用の伝送技術の研究開発を行って
います。現行のデジタル放送よりも多くの情報を伝送する技術と次世代映像符号化技術の組み合わせによる地上
放送の実現を目指しています。
●シート型ディスプレー
スーパーハイビジョンの臨場感あふれる映像を家庭で気軽に楽しめるよう、超薄型・軽量で設置しやすい有機EL※
による大画面シート型ディスプレーの研究開発を進めています。
今後の予定
制作システムやディスプレー、伝送装置、記録装置、音響システムなどのスーパーハイビジョンの高品質化と
対応機器の高機能化に向けた研究開発を進めていきます。
※ EL(Electroluminescence)
:電界発光。物質に電流を流すと発光する現象
インターネット活用技術
B
インターネット活用技術
インターネットで広がる 新しいテレビ体験
展 示 概 要
日常生活のさまざまな場面や状況でインターネットの多様なサービスが利用され、私たちの
生活に大きな変化をもたらしています。技研では、生活に寄り添う 新しいテレビ体験 の実現
に向けて、放送とインターネットを連携・活用する技術の研究に取り組んでいます。
生活のさまざまな場面に合わせたコンテンツ・情報提供
状況に応じて簡単・快適に
コンテンツ視聴
【メディア統合技術】
従来の放送サービス
番組コンテンツ
放送局
生活行動に合わせた
情報提供
【行動連携技術】
番組関連情報
放送局以外の
事業者
新しいテレビ体験 を実現するサービス提供の概念
特 長
●いつでも簡単に番組を見られる
「メディア統合技術」
生活のさまざまな状況で番組をいつでも簡単に見られるよう、視聴者の状況や意図に応じて放送・ネット同時配信※・
VOD(ビデオオンデマンド)などから適切な視聴方法を自動的に選択し、複雑な操作なしに番組を提示する技術を
研究しています。
●テレビが生活に広がりを与える
「行動連携技術」
番組の視聴体験が、番組を見ている間だけでなく日常生活のさまざまな場面で新たな気付きや行動につながる
サービスの実現を目指して、
行動や状況に応じた適切な方法で情報やコンテンツを提供する技術を研究しています。
今後の予定
ここで紹介するサービスの実現に向けて、各種要素技術の開発に取り組んでいきます。
● 各要素技術の詳細は展示B1でご覧いただけます。
※ ネット同時配信:テレビ放送の番組を同時にネット配信するサービス
スマートプロダクション
C
スマートプロダクション
多様な情報を活用したコンテンツ制作
展 示 概 要
多様な情報をより正確に幅広く迅速に番組化するための認識技術やビッグデータ解析技術と、
障害のある方を含め、すべての方にさまざまな手段で情報をお届けするバリアフリー化技術
の研究に取り組んでいます。
制作者
手話・字幕
やさしい日本語
触ってわかる
音声ガイド
ビッグデータ解析
映像・音声認識
正確な情報を
迅速に
全ての方に
届けます
環境情報取得
視聴者
16:45
社会
今日もよく晴れています。
“公共メディア”
特 長
●社会の情報を収集・解析して番組制作に役立てる技術
多様化する大量の情報を収集して番組制作に活用するために、映像中の物体や文字、音声を自動認識するとともに、
撮影時のカメラの位置や照明などの環境情報の取得・解析に取り組んでいます。これらの情報を解析して社会の
出来事を特定するなど、番組制作の支援を目指します。
●耳や目に障害のある方や外国人など、すべての視聴者に情報を伝える技術
音声の情報を字幕や手話で、映像の情報を音声ガイドや物体の形状で提供します。外国人など番組の内容の理解
が難しい方には、やさしい日本語による情報を提供します。
今後の予定
取材・制作力を高め、人にやさしい放送を充実させるため、認識技術・解析技術・コンテンツ制作技術などの要素
技術を確立していきます。
立体テレビ
D
立体テレビ
自然な立体像の実現に向けて
展 示 概 要
特別なめがねなしで自然な立体像を見ることができる立体テレビの研究を進めています。
立体像の高品質化を目指して、映像システム技術や品質の評価技術、さらには将来の高機能
な表示デバイスの研究に取り組んでいます。
立体映像システム技術
・立体撮像
・符号化
被写体
レンズアレー
カメラ
インテグラル立体
システム
・立体表示
ディスプレー
再生立体像
レンズアレー
品質評価
立体テレビ
の研究
or
主観評価
自然
違和感
脳活動に
よる評価
光線を制御
・品質評価
・光偏向デバイス
・品質向上
・超高密度表示
デバイス
立体像の品質評価・向上技術
インテグラル
イ
立体表示
ホログラフィー
表示
将来の立体表示用デバイス技術
自然な立体像の実現に向けた研究開発
特 長
●立体映像システム技術
レンズアレーを用いて自然な立体像を再現するインテグラル立体システムの研究を進めています。高品質な立体
映像システムを実現するために、撮像や符号化、表示技術の開発に取り組んでいます。
●立体像の品質評価・向上技術
人の知覚特性に基づいて立体像の品質を評価・向上する技術の研究に取り組んでいます。より自然なインテグラル
立体像を実現するために必要な条件を明らかにして、将来のシステム設計に活用します。
●将来の立体表示用デバイス技術
インテグラル立体像を広視域・高解像度で表示するための光偏向デバイスや、ホログラフィー方式の立体像を
広視域化するための超高密度表示デバイスの研究に取り組んでいます。
今後の予定
2030年頃の実用化システム構築を目指して立体像の高品質化を進めます。
スーパーハイビジョン
A1
8K HDRライブ制作
高ダイナミックレンジテレビの8K放送導入に向けて
展 示 概 要
8K スーパーハイビジョン放送での導入に向けて、表現できる明暗の幅を広げる HDR(高
ダイナミックレンジ)テレビ方式を開発しました。HDRテレビ方式に対応する8Kカメラ、8K
ディスプレー、8K制作システムによるライブ制作の様子を展示しています。
番組制作時の映像レベル(明るさ)の調整が容易
映像
調整
8K HDR3板カメラ
映像
調整
被写体
8K波形
モニター
8K
映像
切替
8K HDR
ディスプレー
8K HDR単板小型カメラ
●
収録映像 記録装置
(HDR/SDR)
●
さまざまな最大輝度の
ディスプレーに対応
逆光などの明暗差を生かした
映像表現を実現
8K HDRライブ制作の展示概要
特 長
●放送に適したハイブリッド・ログ・ガンマ (HLG)※1方式
HLG方式は、NHKとBBC(英国放送協会)が共同で開発したHDRテレビ方式です。従来のテレビ方式(SDR)※2
との高い互換性を保ちつつ、明暗幅が格段に広い映像を扱うことができるため、テレビ放送に適しています。
● HDR放送を実現する8K制作機材
HLG方式対応の8Kカメラと、高輝度・高コントラスト比の8Kディスプレーを開発しました。そのほかの制作機器
は従来のままで使用可能です。
● HDRライブ映像制作
HLG 方式は、撮影側で光から電気信号への変換を規定する方式です。従来の番組制作と同様にビデオ信号を
取り扱えるため、映像調整が容易で、複数カメラを切替える8K HDRライブ制作に適しています。SDRとの互換性
があるため、既存のコンテンツや機材を有効に活用できます。
今後の予定
HLG方式による高ダイナミックレンジ8K映像制作手法を確立し、8K放送のHDR番組制作に寄与していきます。
● HLG方式対応8K HDR液晶ディスプレーはシャープ(株)と共同で開発しました。
※ 1 HLG(Hybrid Log-Gamma):2015年7月に策定された国内標準規格ARIB STD-B67にて主要なパラメーターを規定。スーパーハイビジョン放送の映像符号
化方式や多重化方式の国内標準規格もHLG方式に対応。
※ 2 SDR(Standard Dynamic Range)
:国際標準規格ITU-R勧告BT.709で規定される標準ダイナミックレンジ
スーパーハイビジョン
A2
8Kスーパーハイビジョンのフルスペック化に向けた技術
フレーム周波数120Hz化へのスムーズな移行を目指して
展 示 概 要
8K スーパーハイビジョンのフルスペック化 ※1を目指した制作機器の開発を進めています。
現行の制作システムとの互換性を考慮して開発したフレーム周波数120Hz対応の制作機器や
タイムコード※2を用いた制作イメージを展示しています。
フルスペック化を目指す8K制作機器
従来HD機器
8K/120Hz
120Hzタイムコード発生
17型液晶
ディスプレー
※3
U-SDI
8K/120Hz
(120Hzタイムコード重畳)
圧縮記録装置
IP同期部
U-SDI
8K/120Hz
スイッチャー
120Hzタイムコード発生
タイムコード
分離装置
8K/120Hz
圧縮記録装置
IP同期部
ダウンコンバート&
色域変換装置
HD記録装置
8K
波形モニター
アナログ同期部
120Hzタイムコード
120Hz
タイムコード表示
IP同期部
IP同期
同期発生装置
60Hz
タイムコード表示
アナログ同期
展示機器系統図
特 長
●フルスペック化を目指す 8K制作機器の開発
着脱可能なメモリーパックを用いた圧縮記録装置、4入力4出力信号スイッチャー、波形モニター、タイムコード
分離装置および 17型液晶ディスプレーを新たに開発しました。
●フレーム周波数 120Hz対応タイムコードと同期信号
フルスペック8Kのフレーム周波数120Hzに対応する新たなタイムコードの標準化に取り組んでいます。 フレーム
周波数 60Hz の従来のタイムコードと互換性があるため、既存の機器でも読み取ることが可能です。さらに、
IP 技術を用いて時刻を精密に合わせることができるPTP※4同期システムを採用しました。
今後の予定
フルスペック8K対応機器を開発し、制作環境の構築・検証を進めていきます。また、120Hz対応タイムコードの
システム導入と IP技術を用いた同期システムの実用検討を進めていきます。
● 圧縮記録装置の開発は東京エレクトロンデバイス(株)と共同で進めています。
● 17型液晶ディスプレーの開発は(株)ジャパンディスプレイと共同で進めています。
※ 1 フルスペック8K:8Kフル解像度(RGB各色3,300万画素)、フレーム周波数120Hz、広色域、多階調(12ビット)、HDR(高ダイナミックレンジ)などを
満たす最上位フォーマット
※ 2 タイムコード:映像の1コマごとに付加される時間情報
※ 3 U-SDI(Ultrahigh-definition Signal/Data Interface)
:フルスペック8K信号をケーブル1本で伝送できるインターフェース
※ 4 PTP(Precision Time Protocol)
: IPネットワーク経由で時刻を高精度に同期できる、IEEE1588にて規定
スーパーハイビジョン
A3
フル解像度8K単板カメラシステム
より機動的なフル解像度8K映像の撮影が可能に
展 示 概 要
実用的な8K スーパーハイビジョンカメラの実現を目指して研究を進めています。
1枚の撮像
素子で赤(R)、緑(G)、青(B)それぞれ3,300万画素のフル解像度8K映像を撮影できる、持ち
運びが容易なカメラシステムを開発しました。
カメラヘッド
・3U(高さ13.3cm)の小型サイズ
放送カメラ用
光ケーブル
・100Gbpsのリアルタイム映像信号処理
・HDR(高ダイナミックレンジ)撮影対応
U-SDI
出力
・単板式によるフル解像度8K撮影
・従来の1/7以下に小型・軽量化
・映画や写真用レンズを利用可能
カメラコントロールユニット
(CCU)
フル解像度8K単板カメラシステムの概要
特 長
●単板式によるフル解像度8Kの実現
光をRGBの3色へ分けるプリズムが不要な単板式※1は、カメラの小型化に適した方式です。
1億3,300 万画素撮像素子を用いることで、
単板式で初めてフル解像度8K 映像を撮影することが可能になりました。
また、撮像素子が市販のデジタルカメラと同等のサイズなので、バリエーションの豊富な映画用・写真用レンズを
使用できます。
●カメラヘッドの軽量化
開発したカメラヘッドの重量は約6kgで、従来の3板式フル解像度カメラの7分の1以下に軽量化しました。小型
の光波長多重※2信号伝送装置を内蔵し、ハイビジョン用のカメラケーブル1本で100Gbpsのカメラ出力の映像信号
を伝送できます。
●小型で多機能なカメラコントロールユニット
100Gbpsの高速信号のリアルタイム処理やレンズで生じる色収差(倍率色収差)の補正、HDR(高ダイナミック
レンジ)
撮影など、多くの機能を備えるカメラコントロールユニット
(CCU)
を開発しました。CCUからの出力信号
※3
は、国際標準規格に準拠した U-SDI信号 です。
今後の予定
フルスペック8K映像の撮影を可能にするフレーム周波数120Hz化を目指します。また、さらなる小型化や画質改善
に向けた研究開発を進めます。
※ 1 単板式:1枚の撮像素子でRGBのカラー画像(映像)を取得する方式
※ 2 光波長多重:波長の異なる複数の光信号を1本の光ファイバーで伝送する技術
※ 3 U-SDI(Ultrahigh-definition Signal/Data Interface)
:ITU-R勧告 BT.2077、ARIB STD-B58等で規格化。フル解像度、フレーム周波数120Hzの8K映像の
非圧縮伝送が1本のケーブルで可能
スーパーハイビジョン
A4
アーカイブ用ホログラムメモリー
8Kスーパーハイビジョン映像の長期保存を目指して
展 示 概 要
8Kスーパーハイビジョン映像の長期保存技術として高密度ホログラムメモリーの研究を進めて
います。再生データの品質向上技術を組み込んだホログラムメモリードライブと、ディスク
媒体に記録した8K圧縮信号を再生した映像を展示しています。
波面補償部
波面補償により、
正確なデータ再生を実現
青紫色レーザー使用により
高密度記録が可能
H:215mm
D:900mm
W:300mm
光学ユニット
ホログラムメモリードライブ
特 長
● 8K圧縮映像再生
8K圧縮映像信号をホログラムディスクに収録・再生できます。レーザーや光学部品、ディスク媒体をひとつの筐体
のホログラムメモリードライブとすることで、安定した記録・再生が可能になりました。
●波面制御による光学的なひずみの補償
ディスクに用いるフォトポリマー※という材料は一度データを書き込むと50年以上の長期保存が期待できますが、
振動や記録媒体の温度変化・体積変化などで光学的なひずみを発生します。ひずみを補償するように参照光の
波面を制御することで、正確なデータ再生を実現しています。
●レーザー光の短波長化による記録密度向上
記録密度はレーザー光の波長の二乗に反比例します。これまで、緑色
(波長532nm)
のレーザー光を用いていました
レーザー光と、これに対応した材料の記録媒体を用いることで、記録密度を向上
が、今回は青紫色(波長405nm)
しました。
今後の予定
高密度化と転送速度の高速化の技術を高めるとともに、ホログラムメモリードライブの特性改善を進め、8K用
アーカイブ装置としての実用化を目指します。
● この研究は、
(株)
日立製作所、
(株)日立エルジーデータストレージとの共同で進めています。
※ フォトポリマー:感光性の樹脂
スーパーハイビジョン
A5
3次元音響制作装置
高品位かつ簡易な22.2マルチチャンネル音響制作を目指して
展 示 概 要
8K実用放送に向けて、22.2マルチチャンネル(22.2ch)音響制作を高品位に、より簡易に制作
する技術の研究を進めています。新たに開発したアップミックス・プリプロセッサーや、機能
を向上した3次元残響付加装置、ラウドネスメーターを展示しています。
アップミックス・プリプロセッサー
2ch音素材
3次元残響付加装置
ラウドネスメーター
響きのない音素材
臨場感・感動の種類など
音の印象を数値化
5.1ch音素材
22.2chの残響音を付加
少数chの音素材から
22.2chの音素材を生成
8K映像
ディスプレー
音響印象推定
超臨場感メーター
残響ライブラリー
22.2ch音素材
上層9チャンネル
音響特徴量分析
番組音声の
音の大きさを管理
スタジオ
教会
ホール
-24.0
中層10チャンネル
残響時間
LFE1
LFE2
レベルメーター
ラウドネス値
下層3チャンネル
LFE
(低域効果)
2チャンネル
元の2倍の長さの残響まで生成可能
22.2chミキシング装置
ラウドネスメーター
番組音声(22.2ch)
3次元音響制作装置
特 長
●アップミックス・プリプロセッサー
2chまたは5.1chの音素材から22.2chの音素材を生成(アップミックス)するソフトウェアを開発しました。これに
より、
既存の音素材を容易に22.2ch音響制作に活用できるようになりました。
●3次元残響付加装置の機能向上
響きのない音素材に、スタジオ、ホールなどの残響音を付加する装置です。実測した3次元の残響音の特徴を保った
まま残響時間を延ばす技術を開発し、空間印象の調整に重要な残響時間の可変範囲を2倍に拡張しました。
●ラウドネスメーターにより番組の音を評価
昨年改定された国内外の標準規格※に準拠した22.2ch音響対応のラウドネスメーターを開発しました。人が感じる
音の大きさ(ラウドネス値)
の測定に加えて、音の信号から臨場感や広がり感、感動の種類などの音の印象を推定
して数値化する超臨場感メーター
(ポスター展示 A-P1)
の機能も追加しています。
今後の予定
8K実用放送に向けて、各装置の実用化を進めていきます。
※ 標準規格:国際標準規格ITU-R勧告BS.1770-4、国内運用規定ARIB TR-B32 1.4版
スーパーハイビジョン
A6
スーパーハイビジョン衛星放送のケーブルテレビ再放送技術
商用回線でのスーパーハイビジョン再放送実験
展 示 概 要
スーパーハイビジョン
(8K・4K)
衛星放送をケーブルテレビで家庭に届けるための研究を進めて
います。国内外の標準規格に準拠した複数搬送波伝送方式を用いて、衛星放送の8K 信号を
ケーブルテレビで再放送するシステムを展示しています。
ケーブルテレビ局
家庭側
8K衛星放送を受信
ケーブルテレビ
伝送路
復調
変調
8K
分割
MMT・TLV信号
256QAM
256QAM
256QAM
256QAM
64QAM
64QAM
国内・国際規格に準拠
256
QAM
256
QAM
64
QAM 周波数
8K
合成
8K衛星放送と
同じサービスを出力
国内・国際規格に準拠
複数の搬送波の組合せ例
スーパーハイビジョン(8K・4K)
衛星放送のケーブルテレビ再放送システム
特 長
●既存のケーブルテレビでの8K再放送が可能
ケーブルテレビ局で受信したスーパーハイビジョン衛星放送の信号を、複数のチャンネルに分割して伝送し、
家庭側で正しく合成することで、既存の伝送路のままで家庭に配信できます。展示では、試験放送で採用される
MMT※1・TLV※2形式の8K信号を実際のケーブルテレビ局で衛星受信して再放送し、展示会場で復調・合成して
再生しています。
●国内外の標準規格に準拠した複数搬送波伝送方式
複数搬送波を用いる伝送方式の標準規格化を推進し、2015年に
(一社)
日本CATV技術協会から国内標準規格が発行
されました。また、国内標準規格に整合した仕様が ITU-Tで国際勧告化されました。
今後の予定
スーパーハイビジョン衛星放送のケーブルテレビ再放送の実用化に向け、関係機関と協力して実験を実施して
いきます。
※ 1 MMT(MPEG Media Transport)
:多様な伝送路でのメディア伝送に対応する国際標準の多重化方式
:IPパケット(可変長パケット)を、放送で効率的に伝送するための伝送信号形式
※ 2 TLV(Type Length Value)
スーパーハイビジョン
A7
超解像技術による 8K・4K 映像符号化システム
解像度の異なる超高精細映像の効率的な同時提供
展 示 概 要
解像度の異なる映像の同時提供を目指して、高効率な圧縮伝送技術の研究を進めています。
解像度の変換に超解像処理※1を用いて階層間予測※2の精度を向上することにより、4K映像と
小さな補助情報を送るだけで8Kと4Kの同時提供が可能になります。
8K受信機
放送局
補助情報
補助情報
復号
8K映像
選択切替
8K映像
∼
1
超解像
0
超解像
1
超解像
超解像
超解像
画像縮小
0
∼
超解像
補助情報
符号化
最適判定
63
4K解像度
映像復号
63
超解像階層間予測
局部復号映像
超解像階層間予測
4K映像
4K解像度
映像符号化
4K
4K
4K受信機
4K解像度
映像復号
4K映像
8K・4K映像符号化システムの構成例
特 長
●超解像技術を応用した階層間予測による高効率化
このシステムは、高解像度映像から画像縮小した低解像度映像を符号化して伝送するとともに、送信側で復号した
低解像度映像に複数の超解像処理を行い、どの処理が最適かを判定した切替情報を補助情報として伝送します。
従来のスケーラブル符号化と比べて、小さな補助情報のみで高解像度の映像を超解像生成するため、高圧縮化が
可能です。
●ハードウエア実装のための演算手法の工夫
ハードウエアへ実装するため超解像処理や、最良の超解像処理を決める最適化処理の演算手法を工夫しました。
受信機への搭載を想定し、超解像処理は単純な回路を繰り返し配置した構成とし、集積回路化を容易にしました。
●互換性のある伝送方式
従来方式で伝送される4K映像はそのまま視聴できます。これに 3∼10%程度の補助情報を付加することで8K映像
を提供します。補助情報は、超解像処理の切替情報のほか、毎フレームの映像特徴量を含みます。この特徴量に
より復号映像と補助情報のタイミング合わせを実現します。
今後の予定
伝送路符号化や変復調などの伝送系を含めた全体システムでの実証実験を行うとともに、次世代の映像符号化方式
の検討を進めていきます。
● この研究の一部は、総務省の委託研究「超高精細度地上・衛星放送の周波数有効利用技術の研究開発」を受託して進めています。
※ 1 超解像技術:エッジや細かい模様を補って高解像度化する技術
※ 2 階層間予測:低解像度の画像から高解像度の画像を予測する技術
スーパーハイビジョン
A8
次世代地上放送システム
地上波によるスーパーハイビジョン放送の実現に向けて
展 示 概 要
地上波によるスーパーハイビジョン放送の実現に向けて、現行の地上デジタル放送よりも周波数
利用効率が高い放送方式の開発を進めています。現在検討している変調方式や誤り訂正符号
などの要素技術を展示しています。
時空間符号※1を適用したSFN※2
新たな信号構造
地上デジタル放送
周波数
13セグメント
検討中の伝送パラメーター
帯域幅
5%増
35セグメント
スーパーハイビジョン品質の
映像サービス
6MHz
次世代地上放送で検討している要素技術
特 長
●地上デジタル放送と比べて周波数利用効率が向上
新しい信号構造を導入して、ガードバンドおよびガードインターバルなどを最小限にまで削減することで、周波数
利用効率を高めました。
●優れた復号特性を持つ誤り訂正符号
長い符号長においても、並列処理などにより効率的な復号が可能なLDPC符号※3を採用しています。地上デジタル
放送で使用している畳込み符号よりも誤り訂正の性能が大幅に向上しました。
●より安定した単一周波数ネットワーク
(SFN)
の検討
地上デジタル放送では、SFNを用いることで限られた周波数を効率的に利用しています。次世代方式において超多値
変調を用いる場合でも安定したSFNを構築するため、時空間符号化の有効性を野外実験等により検証しています。
今後の予定
次世代方式の導入に向けた技術課題の解決に取り組むとともに、幅広いニーズに応えることができる方式を開発
していきます。
● この研究の一部は、総務省の委託研究「超高精細度衛星・地上放送の周波数有効利用技術の研究開発」を受託して進めています。
※ 1 時空間符号化:簡単な処理により一つの信号を異なる複数の信号に変換すること。複数の送信局からの電波を最大限利用して受信することができる
※ 2 SFN(Single Frequency Network)
:複数の送信局から同じチャンネルで電波を送信することによりエリアを形成する放送のネットワーク構成
※ 3 LDPC(Low Density Parity Check)符号:低密度なパリティ検査行列で定義されるブロック符号
スーパーハイビジョン
A9
MMTによる8Kスーパーハイビジョン伝送技術
より魅力的な8K放送の実現に向けて
展 示 概 要
MMT※1を用いた8Kスーパーハイビジョン伝送技術の研究を進めています。放送と通信どちら
を経由した番組でも受信可能な共用受信機やMMTによる高機能サービス、10Gbpsまで伝送
可能な光回線などの将来の通信回線における8K多チャンネル伝送技術を紹介します。
衛星放送
衛星放送
受信部
映像
次世代地上放送
受信部
次世代地上放送
音声
字幕
MMT
ケーブルテレビ
受信部
ケーブルテレビ
放送局
アプリ
ゴール!!
MMT
現在の
インターネット
回線
Goal!!
通信
受信部
将来の
通信回線
放送・通信共用受信機
MMTによるさまざまな伝送路での伝送と受信機の共通化
特 長
●放送・通信共用受信機
2016年に試験放送が開始されるスーパーハイビジョン
(8K・4K)
衛星放送に加え、ケーブルテレビやインターネット
回線においても、映像・音声やデータ放送などの多重化にMMTを採用することで、視聴者が伝送路を意識せずに
番組を選択できる放送・通信共用受信機の実現を目指しています。
● MMTを用いた高機能サービス
MMTでは、映像や音声に加え高機能サービスに必要な情報を、放送、通信のどちらでも同じように伝送できます。
放送に同期したシーン解説などの情報を放送に多重して伝送することや、放送に同期した別アングル映像を
インターネット経由で配信するといったサービスが実現できます。
● 8K多チャンネル伝送技術
高速化が進む将来の通信回線では、多チャンネル8K番組の伝送も可能になります。マルチキャスト技術※2とベース
バンド伝送技術※3を使った8K多チャンネル伝送技術を開発しました。
今後の予定
現在普及しているインターネット回線や将来の通信回線など、さまざまな伝送路で実験を行い、
8K放送の高機能
サービスに向けた実証を進めます。
● この研究の一部は、総務省の委託研究「超高精細度衛星・地上放送の周波数有効利用技術の研究開発」を受託して進めています。
※ 1 MMT(MPEG Media Transport)
: ISO/IECが標準化した、多様な伝送路に対応するメディア伝送方式。ITU-R勧告BT.2074にMMTを用いる放送システムが
規定されるとともに、米国で標準化中の次世代地上放送標準規格ATSC 3.0の要素技術にも規定
※ 2 マルチキャスト技術:IP回線などで複数の端末に同時送信する技術
※ 3 ベースバンド伝送技術:デジタル放送を変復調しない形式のデジタル信号で伝送する、光伝送に適した伝送方式
スーパーハイビジョン
A 10
8KスーパーハイビジョンFPU
8K映像のライブ伝送の実現を目指して
展 示 概 要
8Kスーパーハイビジョンの生中継を実現する無線伝送装置(FPU)※1の開発を進めています。
ミリ波帯およびマイクロ波帯の電波を使ったFPUと、移動中継用FPUの実現に向けた8K伝送
技術を紹介します。
ミリ波帯FPU
長距離伝送
短・中距離での
高速伝送
マイクロ波帯
FPU・アンテナ
1.2G/2.3GHz帯
移動中継用FPU
長距離伝送
放送局
受信基地局
移動局
8KスーパーハイビジョンFPUの運用イメージ
特 長
●高速伝送を実現するミリ波帯FPU
広帯域を利用できる42GHz帯(ミリ波帯)
の電波を用いた、200Mbpsを超える伝送レートを実現するFPUです。
125MHzの帯域幅に対応する広帯域無線伝送技術と偏波MIMO※2技術により高速伝送を実現しています。
●長距離伝送のためのマイクロ波帯FPU
6 ∼7GHz 帯(マイクロ波帯)のハイビジョンFPU と同じチャンネルで、長距離の8K 中継が可能です。超多値
OFDM技術※3と偏波MIMO技術により、200Mbps程度の伝送レートを実現しています。
●マイクロ波帯FPU用アンテナ
マイクロ波帯FPUで用いる偏波MIMO技術に対応するために、可搬型パラボラアンテナ、取材ヘリコプター用送信
アンテナ、高利得な回転台用受信アンテナを開発しました。
●移動中継用 FPUの実現に向けた伝送技術
ロードレースなど移動しながらの中継でも、途切れることなく8K映像を伝送できる1.2G/2.3GHz帯での伝送技術
の確立を進めています。今回、伝搬路に合わせて適応的に送受信ビームを変更できる4×4 MIMO-OFDM伝送装置
を試作しました。
今後の予定
実用化を目指して、野外での実用性を検証するなど、各種の実験検証を進めていきます。
● 移動中継用FPUの研究は、総務省の委託研究「次世代映像素材伝送の実現に向けた高効率周波数利用技術に関する研究開発」を
受託して進めています。
※ 1 FPU(Field Pick-up Unit)
:屋外の中継番組や取材映像の伝送などに使われる、番組素材伝送用の可搬型無線伝送装置
※ 2 MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)
:送信と受信の両方で複数のアンテナを使用する無線伝送方式
:複数のキャリアを直交するように周波数軸上に配置した伝送方式
※ 3 OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)
スーパーハイビジョン
A-P1
超臨場感メーター
音の特徴から臨場感、感動を推定する試み
音の信号から臨場感や広がり感、感動の種類などの音の印象を推定する客観評価法の研究を進めています。
22.2chや5.1chなどのチャンネル数や残響時間の長短などによる空間印象の違いを推定し、総合的に評価する
超臨場感メーターを開発しました。
A-P2
次世代映像符号化技術
HEVC/H.265を超える高効率を目指して
次世代地上放送の実現へ向けて、最新の映像符号化方式 HEVC/H.265を上回る効率を目指した映像符号化技術の
研究を進めています。技研で開発を進めている次世代映像符号化技術と、国際標準化団体で検討されている最新
の技術動向を紹介します。
A-P3
8Kスーパーハイビジョン映像への超解像技術
時空間処理による高品質な映像生成
4K映像やデジタルシネマの映像を8Kスーパーハイビジョンで活用することを目的とした、新しい時空間超解像
技術の開発を進めています。4K映像などが持つ高い空間相関や視覚特性を考慮した新しい時空間超解像技術の
概要とその効果を説明します。
体感展示
T1
フルスペック8Kスーパーハイビジョンを体感
フルスペック8Kスーパーハイビジョンは、高解像度、広色域、HDR
(高ダイナミックレンジ)
、多階調、高フレーム
周波数、3次元音響の6つの特長を備えたテレビジョンシステムです。それぞれの特長をご体感ください。
T2
3次元音響の魅力を体感
フルスペック8Kスーパーハイビジョンの特長の1つである22.2マルチチャンネルによる3次元音響では、今まで
にない音の広がり感、包み込まれ感が体感できます。さらに、スーパーハイビジョン放送では、番組音声をより
聞きやすくすることも可能になります。
インターネット活用技術
B1
インターネットで広がる 新しいテレビ体験 を実現する技術
インターネット技術が創造する新たな放送サービス
展 示 概 要
インターネット技術の活用による、生活に寄り添う 新しいテレビ体験 の実現を目指した研究
開発をしています。ユーザーの視聴環境や行動などの情報をもとに、日常生活のさまざまな
場面に応じた番組や情報を提供する技術を紹介します。
放送事業者
コンテンツ
番組情報・コンテンツ
サービス
番組データ
番組情報
メディア統合技術
サービス
配信方法、視聴環境の違いを吸収
データ連携
行動連携技術
放送局以外の事業者
コンテンツ
番組情報と行動の連携・データの連携
サービス
サービス
コンテンツ
ユーザーの行動に合ったコンテンツを
ユーザー環境に合った視聴方法で提供
サービス
ユーザー︵視聴者︶
の視聴環境・行動
従来のテレビ放送
ユーザーの生活とコンテンツをつなぐ技術の概念
特 長
●メディア統合技術
放送・ネット同時配信※1・VOD(ビデオオンデマンド)などの違いを問わずに番組を楽しむために、番組提供側の
配信方法
(伝送路、配信形式など)
やユーザー側の視聴環境
(利用機器、接続環境など)
を考慮して視聴方法を自動的
に選択する技術を研究開発しています。
●行動連携技術
放送局が提供した話題が、日常生活のさまざまな場面での新たな気づきや行動につながるサービスの実現を
目指しています。番組情報やコンテンツを、ユーザーの行動
(場所・状況など)
に合わせて提供する技術や、放送局
以外の事業者が放送に連携したサービスを展開するのに必要な情報を、番組データとして提供する技術を研究開発
しています。
●ハイブリッドキャストの高度化
放送とネットをつなぐ多様なサービス創出のために、ハイブリッドキャストの機能拡張を進めています。ハイ
ブリッドキャスト技術仕様※22.0により、放送とVODの連携機能や、テレビとモバイル端末の連携機能などが拡充
されました。
今後の予定
放送事業者、メーカー、通信事業者などと連携しながら、研究開発を進めていきます。
● この展示は
(一社)IPTVフォーラム、
(株)テレビ朝日、
(株)TBSテレビ、
(株)フジテレビジョンと共同で行っています。
※ 1 ネット同時配信:テレビ放送の番組を同時にネット配信するサービス
※ 2 ハイブリッドキャストの技術仕様:IPTVフォーラム標準規格IPTVFJ STD-0010 放送通信連携システム仕様、STD-0011 HTML5ブラウザ仕様、および
STD-0013 ハイブリッドキャスト運用規定
インターネット活用技術
B2
ライブスポーツ番組におけるハイブリッドキャストの活用
放送とネットの同期技術でスポーツ中継をより魅力的に
展 示 概 要
ハイブリッドキャストのさらなる進化に向け、ネットのコンテンツを放送と同期して提示する
技術を研究しています。競技中の選手などのトラッキングデータ※1を使って、さまざまな情報
を放送と合わせて表示する、スポーツ中継のサービス例を紹介します。
ハイブリッドキャストで
放送とネットを高精度に同期
放送
HTML5の表現力を
活かしたグラフィック表現
テレビに映らない
選手の動きや
詳細なデータを表示
中継映像
放送とネットの
基準時刻の変換技術
インターネット
放送通信同期API対応試作受信機 連携タブレット
より楽しく
中継会場
高頻度の
ライブトラッキングデータ
より詳しく
視聴者宅
放送とライブトラッキングデータの同期サービスのイメージ
特 長
●ハイブリッドキャストで放送とネットの高精度同期を実現
放送とネットの同期機能がハイブリッドキャストの技術仕様 2.0版※2に規定され、受信機上のアプリでの放送の
基準時刻の取得が可能となりました。新たに開発した放送とネットの基準時刻の変換技術により、UTC※3の基準
時刻に基づくネットのコンテンツを放送に高精度に同期して表示することができます。
●ライブトラッキングデータの活用で効果的な演出が可能に
ハイブリッドキャストの同期機能とネットから取得したライブのトラッキングデータを用いて、サッカーの中継
映像に合わせてテレビに映らない選手の動きや詳細なデータをアニメーションで表示するなど、今までにない演出
が可能となります。
●クラウドサービスを用いた試合中継に合わせたデータ配信実験
中継会場でリアルタイムに制作されたトラッキングデータをネット配信する実験を行いました。クラウドサービス
を用いて中継会場から受信機にデータを直接配信することで放送の中継映像に同期して表示できることを確認
しました。
今後の予定
サービスの実用化に向け、効率的なデータ配信方法の検討や運用規定への反映を進めるとともに、さらなる高度化
に向けた研究開発を進めていきます。
※ 1 トラッキングデータ:スタジアムで選手やボールの動きを自動追尾しリアルタイムに数値化したデータ
※ 2 ハイブリッドキャストの技術仕様2.0版:IPTVフォーラム標準規格IPTVFJ STD-0010 放送通信連携システム仕様 第2.0版 およびSTD-0011 HTML5ブラウザ
仕様 第2.1版
:世界共通の標準時刻
※ 3 UTC(Coordinated Universal Time)
インターネット活用技術
B3
多様な視聴スタイルに適応する動画配信技術
いつでもどこでもスムーズな動画視聴を目指して
展 示 概 要
ネット動画サービスの安定配信技術の研究を進めています。テレビ、PC、スマホなどの各種
端末、宅内や外出先といった場所、リアルタイム視聴やタイムシフト視聴※1など、多様な視聴
スタイルにおいてスムーズな動画再生を可能にする配信技術を紹介します。
エンコーダー
受信状況把握
配信サーバー A
伝送レートの適応制御
マルチキャスト網
配信サーバー B
リアルタイム/
タイムシフト視聴に
応じて配信経路切り替え
受信状況に応じて
Bに配信経路切り替え
集団での視聴時
端末間通信に
配信経路切り替え
すべての視聴端末の
受信状況の
リアルタイム把握
リアルタイム視聴時
タイムシフト
視聴時
http://
端末間通信
多様な視聴スタイルに適応する動画配信技術のイメージ
特 長
●受信状況のリアルタイム把握
個々の視聴端末側で計測した回線速度などのデータから、配信側で即座に受信状況を把握する仕組みを開発
しました。これにより、端末ごとにスムーズに動画再生するための配信経路の適応切替や伝送レートの適応制御
などの配信制御ができるようになります。
●配信経路の適応切替技術
受信状況に応じて視聴端末毎に配信経路を切り替えたり、視聴規模に応じてマルチキャスト配信※2を利用する
ことで、ネットの混雑を減らして安定配信を実現します。
●動画配信の伝送レートの適応制御技術
一般のアダプティブストリーミング方式※3では、複数の固定伝送レートの動画を用意し、視聴端末がその画面
サイズや回線速度に応じて伝送レートを選択します。開発した技術ではさらに、配信側のエンコーダーでも受信
状況に応じて伝送レートを精密に変更することで、再生画質の急な変動を抑えます。
今後の予定
実際のインターネットを利用した技術検証や、放送事業者・通信事業者間での協力を通して、いつでもどこでも
スムーズな動画視聴を目指した研究を進めていきます。
※ 1 タイムシフト視聴:早戻しや追っかけ再生など時間をずらした視聴
※ 2 マルチキャスト配信:動画データをネット上で複製して複数端末に効率的に配信する方式
※ 3 アダプティブストリーミング方式:MPEG-DASH(MPEG Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)など、通信回線の状況に応じた品質で映像を提供
する方式
インターネット活用技術
B-P1
プライバシー保護用暗号技術
ユーザー端末における暗号化処理の負荷軽減を目指して
放送通信連携サービスにおける高度なプライバシー保護システムの実用化を目指し、視聴者情報の暗号化処理に
要するユーザー端末の負荷を軽減する方式を開発しました。従来方式と暗号化処理速度を比較し、ユーザー端末
の負荷が軽減される効果を示します。
B-P2
タイムシフト視聴環境における番組発見行動
思いがけない番組に出会える放送サービスを目指して
いつでも手軽にタイムシフト視聴できる、新しい放送サービスの研究を進めています。ここでは、過去数年分の
大量の放送番組を用いた視聴実験の結果として、時間やキーワードのタグを用いたザッピングによる視聴行動に
ついて紹介します。
スマートプロダクション
C1
映像にメタデータを自動付与する文字列検出技術
番組制作における映像検索をもっと便利に
展 示 概 要
番組制作時の映像検索をより便利にするために、素材映像にさまざまな情報(メタデータ)を
自動付与する技術を研究しています。映像に映り込んだ看板や名札に書かれている文字列
(情景
文字列)を検出する技術を展示しています。
撮影映像
番組制作現場
情景文字列検出技術
簡単に素材が
見つかる!
映った文字列を見つけて
読 み 取 り 、メタ デ ー タ
として付与
建物や場所の情報
○○ビル
○○ビルの映像が
すぐ欲しい! ・・・見つかった!!
□□病院
△△道路
□□病院
救急車
△△道路
○○ビル
これまでは
映像を全部見ないと
見つからない・
・・
情景文字列とは?
この情報をメタデータにしたい
けど 人 手 で 入 力 する と 大 変
だなぁ・・・
映像に自然に映り込んだ文字列。
傾きや歪みなどが生じるため、認識が困難。
遠近歪み
斜めに回転
まばらな照明
情景文字列検出技術によるメタデータ自動付与
特 長
●傾きやゆがみがある文字列の検出
日本語は複数の部分・部首で構成される文字が多く、数字や英字などに比べて検出が困難です。傾きやゆがみが
ある文字列の方向や大きさにあわせて、取りこぼした部分がないか再検出することで、ひと文字ずつ確実に検出
することができます。
●文字列と図形を区別する技術
文字列のそばに大きさや色がよく似た図形が映っていると、文字との区別ができません。文字らしい線の太さを
抽出することで、細すぎたり太すぎたりする線で構成される図形の誤検出を防ぎます。
今後の予定
検出技術の高精度化や高速化を進め、番組制作のさまざまな場面で利用できる情景文字列の認識技術を開発
します。
スマートプロダクション
C2
CG共演用スタジオロボット
出演者とCGの自然な映像合成を目指して
展 示 概 要
出演者とCGキャラクターが共演する番組制作の高度化のため、スタジオ制作用ロボットを開発
しました。センサーを利用してスタジオ照明や出演者の動作を取得することで、出演者と
CGキャラクターの自然な映像合成と息の合った共演が実現できます。
スタジオ
スタジオ照明に合わせた
実写とCGの自然な合成
合成装置
CGキャラクターを
表示することにより、
自然な共演が可能に
出演者の状態を
計測しCGに
リアクションを反映
スタジオの照明条件を
取得してCGを
自然にライティング
CG共演用スタジオロボットの概要
特 長
●スタジオ状態のセンシングによる自然な映像合成
ロボットに取り付けた全方位の照明用センサーでスタジオ全体の照明の状態を取得して、CGに反映できます。
また、出演者の動きも動作用のセンサーで同時に取得し、出演者に合わせてCGを動かしたり、ロボットを移動させる
ことで、リアルタイムに自然な映像合成を実現します。
●出演者とCGキャラクターの息の合った共演を実現
これまで、出演者はCGキャラクターを直接見ることができないため、実際には何もない空間での演技が必要でした。
ロボットのモニターにCGキャラクターを映し出すことにより、CGキャラクターとの自然な共演が可能になります。
今後の予定
スタジオ内の照明状態や出演者の動作などの取得手法の改善を進め、CGと実写の自然な映像合成による豊かな映像
表現技術を目指します。
スマートプロダクション
C3
気象警報の手話CG自動制作技術
安全・安心を確保する手話サービスを目指して
展 示 概 要
手話サービス拡充のため、気象電文※1を用いて、気象警報を伝える手話CGを自動で生成する
システムを開発しています。通常の天気予報に加え、地域ごとに随時発令される気象警報も
自動で更新し、手話で表現できるシステムを展示しています。
気象電文
<DateTime>2016/05/14 10:20:00</DateTime>
<Title>気象情報・注意報</Title>
<Area>
<Name>東京都</Name>
<Code>4410</Code>
</Area>
<Item>
<Kind>
<Name>暴風警報</Name>
<Code>05</Code>
</Kind>
<Kind>
<Name>波浪警報</Name>
<Code>07</Code>
</Kind>
</Item>
生成された手話表現
(東京都)の気象情報を
お伝えします。
ただいま、
(暴風警報)、
(波浪警報)
がでています。
気象電文の内容を
パラメーター部分に挿入 )
( 自動生成された手話CG
パラメーターを含む
手話表現のテンプレート
( )の気象情報をお伝え
します。ただいま、
( )が
でています。
※気象電文は模式図です。
テンプレートは説明のため日本語で表記しています。
手話CG自動生成の仕組み
特 長
●データから手話CGを自動生成
定型化して送られてくる電文に対応した手話の定型表現(テンプレート)を、あらかじめ作成しておきます ※2。
受信したデータを解析して、変化するパラメーター部分に挿入する手話単語を適切に決定することで、正しく
表現された手話CGを自動生成します。
●気象警報に対応
定時の天気予報に加えて、より緊急性の高い気象警報も手話CGで表現できます。これまでに比べて処理を高速化
するとともに、市町村単位での気象警報の手話CG生成が可能になりました。
今後の予定
Web上での実験的サービスを通して、制作した手話CG を多くの方々にご覧いただき、その評価を反映してCGの
品質を改善します。
● この研究の一部は工学院大学と共同で実施しました。
※ 1 今回の展示で使用しているデータは、気象庁防災情報XMLフォーマット形式電文です
※ 2 手話定型文は、ろう者や手話通訳士の方々の意見を参考に作成しています
スマートプロダクション
C4
読解支援情報付きニュースサービス
日本語ニュースの読解をいろいろな言語でお手伝い
展 示 概 要
国内の外国人にニュースを分かりやすく伝えるため、やさしい日本語や外国語に変換する技術
とサービスの研究を進めています。ニュースの単語や句にふりがなのように読解支援情報を
つけるサービス例と、やさしい日本語変換・日韓翻訳システムを展示しています。
対訳ニュース
日本語
ニュース
やさしい
日本語
ニュース
韓国語
日本語
ニュース ニュース
ニュースの原文
九州南部では大気の状態が非常に不安定になっています。
自動学習
翻訳知識
不安定に
↓
変わりやすく
自動翻訳システム
不安定に
↓
불안정해
やさしい日本語
韓国語
九州の南側では空気の
규슈 남부에서는 대기
상태가 매우 불안정해지고
있습니다.
状態がとても変わりや
すくなっています。
南側
空気
とても
変わりやすく
규슈
남부
대기
상태
매우
불안정해
지고 있습니다
九州 南部 では 大気 の状態が 非常に 不安定に なっています。 九州 南部 では 大気 の 状態 が 非常に 不安定に なっています 。
やさしい日本語の読解支援情報付きニュース
韓国語の読解支援情報付きニュース
読解支援情報の付加の仕組み
特 長
●文脈に即した読解支援情報
文全体をやさしい日本語へ変換、韓国語へ翻訳した後に、読解支援情報としてつける単語や句の訳を決定します。
このため、辞書引きと違って文脈に即した訳が得られます。
●ニュースに適した読解支援情報
やさしい日本語変換・日韓翻訳には、統計翻訳技術を使っています。ニュースをやさしい日本語、韓国語に変換・
翻訳した例から学習した知識を使うため、ニュースに適した訳が得られます。
今後の予定
変換・翻訳品質の改善、英語をはじめとする多言語への対応、訳を表示する最適な単語や句の単位の検討を
進めます。
スマートプロダクション
C5
立体形状を伝える触覚提示技術
触れるテレビを目指して
展 示 概 要
将来の触れるテレビの実現を目指し、美術品などの立体形状や硬さを伝える技術の研究を
進めています。人差し指・中指・親指の3本の指で物をつかむように触ることで、形状が指先
に伝わる装置を展示しています。
3本の指に3点ずつの触覚刺激点
提示する立体形状のCG
各指の触覚刺激点が
立体表面の位置を再現
立体形状を伝える触覚提示のイメージ
特 長
●3本の指への多点触覚刺激の提示
3本の指先に、それぞれ3点ずつの触覚刺激を提示する装置を開発し、立体表面の形状を提示できるようになり
ました。
※
●立体の表面形状を再現する把持
(はじ)
型の触覚提示装置
物をつかもうと(把持)
する手の位置と傾きを取得し、3本の指先が常に立体の表面に位置するように触覚刺激点
を制御することで、立体の形状を仮想的に再現します。
今後の予定
誰もが楽しめる触れるテレビの実現を目指し、触覚情報の提示方式や、小型で手軽な提示装置の開発など、実用化
に向けた研究を進めていきます。
● この研究の一部は、東京大学と共同で進めています。
※ 把持:持つこと、つかむこと
スマートプロダクション
C6
スポーツグラフィックスのための空間情報取得技術
多視点映像の活用で、映像効果をより分かりやすく
展 示 概 要
スポーツ競技を分かりやすく伝えるため、多視点映像※1とCGを融合した新しい映像表現の実現
を目指しています。複数台のカメラの位置・姿勢などの情報を実時間で算出するためのカメラ
校正※2技術と、映像解析による被写体追跡技術を展示しています。
被写体追跡
映像
解析データ
カメラパラメーター
出力映像
(カメラ位置・姿勢・焦点距離など)
多視点カメラ
カメラ校正
3次元CG合成
多視点映像とCGを
3次元空間内に配置
多視点映像表現
映像
多視点映像とCGによる映像生成の流れ
特 長
●パン・チルト操作可能な多視点カメラの校正技術
高品質な多視点映像生成と正確なCG合成を実現するために、複数枚の校正パターンの撮影画像を利用した多視点
カメラの高精度な校正手法を提案しています。さらに、撮影現場において簡便にカメラの設置位置や姿勢を整合
させる校正手法も開発しました。
●多視点映像からの被写体追跡技術
ボールや選手などの被写体の位置を算出するために、被写体の移動予測や複数カメラ間の3次元的な位置関係を
利用することで、さまざまな条件の下でも頑健に被写体の追跡が可能です。これにより、被写体の速度や軌跡など
を競技映像に表示することができます。
今後の予定
各要素技術の性能向上を図るとともに、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでの利用を目指して実際の
競技での検証を進めます。
※ 1 多視点映像:被写体を取り囲むように複数のカメラを配置し、さまざまな視点(方向)から撮影した映像
※ 2 カメラ校正:撮影映像とCGの自然な映像合成のために、カメラの位置・姿勢やレンズの画角などを算出したり、光学的な歪(ひず)みの補正を行う処理のこと
スマートプロダクション
C-P1
手話CG生成、表示技術
手話CGの発展に向けて
手話CGの改善や応用のための研究開発を進めています。ここでは、手話の単語と単語をつなぐ動きをより自然に
生成する技術と、ハイブリッドキャスト対応テレビやタブレット端末に緊急地震速報の手話CGを表示する技術を
紹介します。
体感展示
T3
飛び出すテレビ
カメラの付いた不思議なタブレットでテレビをのぞくと、テレビ映像のCGキャラクターがテレビから飛び出て
くるような新しい映像表現を体験できます。タブレットを通した3次元の世界をお楽しみください。
立体テレビ
D1
インテグラル立体テレビ
立体像の視域と解像度を向上
展 示 概 要
特別なめがねなしで自然な立体像を見ることができるインテグラル立体テレビの研究を進めて
います。今回、複数のプロジェクターを使った立体表示装置を開発し、立体像の品質を向上
しました。また、広い範囲の被写体を立体撮影できる技術も開発しました。
広い範囲の撮影が可能
カメラ
複数台の
プロジェクター
光制御
レンズ
レンズアレー
さまざまな方向から
被写体を撮影
被写体
インテグラル立体像
移動ステージ
8Kを超える映像表示
レンズアレーが不要な立体撮影技術
解像度や視域を向上
複数のプロジェクターを用いた立体表示技術
特 長
●レンズアレーが不要なインテグラル立体撮影技術
これまでインテグラル立体の撮影には、多くの微小レンズから構成される大面積のレンズアレーが必要でした。
今回、1台のカメラと移動ステージで構成される、レンズアレーが不要な撮影装置を試作し、レンズアレーの
サイズに制限されることなく、より広い範囲を撮影できるようになりました。
●複数のプロジェクターを用いた立体表示技術
インテグラル立体の表示には 8Kスーパーハイビジョンを上回る高精細な表示装置が必要です。今回、複数の高精細
プロジェクターをレンズアレー上に重ねて投射する立体表示方式を開発し、立体像の解像度や視域が向上しました。
●自然な奥行き表現を目指す表現技術
(ポスター展示 D-P1)
インテグラル立体テレビで広い空間を違和感なく表現する技術を検討しています。本来の空間を奥行き方向に圧縮
した画像の不自然さの評価結果を紹介します。
今後の予定
インテグラル立体テレビの撮影・表示技術の研究を進め、立体像の高品質化を図るとともに、実用的なシステム
の実現を目指します。
立体テレビ
D2
将来の立体表示用デバイス技術
ホログラフィーとレンズレス・インテグラル立体表示の実現に向けて
展 示 概 要
特別なめがねなしで自然で見やすい立体テレビの実現に向けて、立体表示デバイスの研究を
進めています。立体像を広い視域で観られるホログラフィー表示用のスピン空間光変調器※1
とレンズアレー不要のインテグラル立体表示用の光偏向デバイスを紹介しています。
立体像
レンズアレー不要の
インテグラル立体表示
広視域ホログラフィー
立体像
入射光
干渉縞
光の位相差で
光線の偏向を制御
超微細な磁石
超
(スピン)
で
で光を制御
光線
スピン空間光変調器
光偏向デバイス
超微細な磁石(スピン)
で、
干渉縞を高速表示
⇒広視域の動画ホログラフィー
レンズアレーを使わずに、光線の偏向を高速制御
⇒インテグラル立体表示の広視域・高解像度化
スピン空間光変調器と光偏向デバイスの基本原理
特 長
●スピン空間光変調器の低電流化技術
アクティブ・マトリクス駆動方式※2による狭画素ピッチのスピン空間光変調器に適用可能な低電流デバイス技術
を開発しました。狭画素ピッチにより、ホログラフィー立体表示の広視域化が期待できます。
●光偏向デバイス(ポスター展示 D-P2)
複数の光導波路からなる光偏向デバイスは、各光導波路に印加する電圧を変化させることで、光ビームの方向と
形状を制御することができます。この技術を応用することにより、レンズアレー不要のインテグラル立体テレビ
の実現が期待できます。
今後の予定
狭画素ピッチ・超多画素の超高密度デバイスを実現するために、さらなる微細プロセスの開発とデバイス性能を
改善するための技術開発を進めます。
● スピン空間光変調器の研究の一部は、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)の委託研究「革新的な三次元映像技術による
超臨場感コミュニケーション技術の研究開発」を長岡技術科学大学と共同で進めました。
● 光偏向デバイスの研究は、国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)と共同で進めています。
※ 1 スピン空間光変調器:2次元に配列した微小な磁石の向きを電流で制御することで、光の空間的な分布を変化させるデバイス
※ 2 アクティブ・マトリクス駆動方式:配列した多数の画素から、目的の画素だけに電流または電圧を加える方式で、画素ごとにトランジスターなどのスイッチング
素子を備える
立体テレビ
D-P1
奥行き圧縮表現技術
インテグラル立体映像における自然な奥行き表現を目指して
インテグラル立体映像では、表示素子の性能などにより高品質に表示できる奥行き範囲が制限されます。そこで、
人間の知覚特性を利用して、狭い範囲に広い空間を違和感なく表示する技術を検討しています。奥行きを圧縮した
画像の不自然さの評価結果を紹介します。
D-P2
光偏向デバイス
レンズアレー不要のインテグラル立体テレビを目指して
レンズアレー不要のインテグラル立体テレビの実現を目指して、光ビームを自在に制御できる光偏向デバイスの
研究を進めています。ここでは、光偏向デバイスの動作原理である光ビームの方向制御と形状制御の基本特性を
紹介します。
体感展示
T4
動いて見よう! インテグラル立体クイズ
インテグラル立体テレビは、特別なめがねを使わずに自然な立体像を見ることができます。見る位置によって
立体像が変化する、インテグラル立体テレビの特長を生かした映像クイズです。正面から見えない答えが、見る
位置を変えると見えるようになります。
次世代デバイス
E1
次世代イメージセンサー技術
放送用カメラの進化に向けて
展 示 概 要
8K スーパーハイビジョンカメラの性能向上や立体映像を撮影できる将来のカメラの実現に
向けて、撮像デバイスの高性能化の研究を進めています。開発段階の試作機や独自の要素
技術など、撮像デバイス開発の最先端の取り組みを紹介します。
画素
入射光
■ 裏面照射型・積層構造
高感度化や高速動作に有利
積層構造
入射光
受光部
裏面照射画素構造
信号処理
回路
受光面
画素部
フォトダイオード
配線
信号処理部
■ 画素数を増やしても高フレーム周波数化が可能
A/D変換回路
超小型裏面照射型イメージセンサー
全画素一斉に信号を処理して出力
画素並列信号処理3次元構造撮像デバイス
特 長
●超小型裏面照射型イメージセンサー
光学サイズ 2/3インチに相当する画素サイズ 1.1μm、画素数 3,300万画素の 8Kスーパーハイビジョン用イメージ
センサーを試作しました。画素構造は高感度化や高速動作に有利な裏面照射型で、新たに開発した高速 A/D
(アナログ /デジタル)
変換回路を内蔵することで、フレーム周波数 240Hzを実現しました。
●画素並列信号処理 3次元構造撮像デバイス
受光部の直下に画素ごとに信号処理回路を集積し、全画素の信号を一斉に出力する撮像デバイスです。画素数を
増やしても高フレーム周波数化が可能で、将来の立体映像の撮影への活用が期待されています。今回、128×96画
素のデバイスを試作し、動作を実証しました。
●光電変換膜積層型固体撮像デバイスと有機撮像デバイス
(ポスター展示 E-P1、P2)
光を電気信号に変える受光部の材料を一般的なシリコンからセレンや化合物半導体、有機材料に替えることで、
感度や色分離性能の向上などが期待できます。デバイスの特徴や最近の研究成果について紹介します。
今後の予定
放送用カメラの抜本的な性能向上を目指して、基盤技術研究からデバイス開発まで、今後も積極的に取り組んで
いきます。
● 超小型裏面照射型イメージセンサーの研究は、静岡大学と共同で進めています。
● 画素並列信号処理3次元構造撮像デバイスの研究は、東京大学と共同で進めています。
● 有機撮像デバイスの研究は、高知工科大学と共同で進めました。
次世代デバイス
E2
シート型ディスプレーの要素技術
大型・軽量な8Kディスプレーの実現を目指して
展 示 概 要
超薄型・軽量で家庭に導入しやすいシート型ディスプレーの研究を進めています。8Kスーパー
ハイビジョン用大型ディスプレーの実現に向けた長寿命化、大画面化、高画質化技術などの
要素技術を展示しています。
画素駆動部
発光時間の制御技術
発光時間の制御技
大画面化に有利な
塗布型TFT
駆動回路
高画質化と長寿命を
高画質化と長寿命を両立
1画素
画素発光部
長寿命化が可能な
逆構造有機EL
シート型ディスプレーの要素技術
特 長
●大画面化に向けた塗布型酸化物 TFT※1形成技術(ポスター展示 E-P3)
大画面化に有利な塗布型で、フィルム基板に適した低温形成ができる塗布型酸化物TFTの形成技術を開発しました。
この技術をディスプレーの画素回路形成に適用することで、大画面シート型ディスプレーの低廉化が期待できます。
●長寿命化が期待できる逆構造有機 EL※2素子(ポスター展示 E-P4)
通常の有機EL素子とは逆の構造にするとともに、酸素や水分の影響を受けにくい材料を用いた有機EL素子を開発
しました。これにより、フィルム基板を用いたシート型ディスプレーの長寿命化が期待できます。
●高画質化と長寿命化を両立する発光時間の制御技術(ポスター展示 E-P5)
1フレームの映像を一定の輝度で表示する有機ELディスプレーで問題となる動きぼやけの改善を目的に、ライン
単位でパネルの発光時間率を制御する駆動技術を開発しました。動画質の改善とともに、瞬時輝度の抑制による
長寿命化が期待できます。
今後の予定
ディスプレーの省電力・長寿命化に向けて有機 EL のさらなる性能向上を図るとともに、塗布型酸化物 TFTの
高性能化や駆動技術の改良などを進めていきます。
● 逆構造有機EL素子の研究は、
(株)日本触媒と共同で進めています。
※ 1 TFT(Thin Film Transistor)
:薄膜トランジスター
※ 2 EL(Electroluminescence)
:電界発光。物質に電流を流すと発光する現象
次世代デバイス
E3
高速記録を目指す磁性細線メモリー
可動部の無い高速記録デバイスの実現を目指して
展 示 概 要
将来の高速記録デバイスを目指して、新しい原理で動作する磁性細線※1メモリーを提案して
います。磁性細線の記録・情報蓄積・再生の仕組みと、試作した動作実証用評価装置を紹介
します。
記録ヘッド
再生ヘッド
パルス電源
①磁区形成(記録)
磁界
N
スイッチ“OFF”
S
S
N
磁性細線
“11100000010001111100…”
記録されたデータ(磁区)
スイッチ“ON”
②磁区の電流駆動
(情報蓄積)
パルス電流
電子の流れによってデータが右に移動
出力
“1”
スイッチ“ON”
③磁区検出
(再生)
パルス電流
移動してきたデータを再生
磁性細線メモリーの基本的な動作イメージ
特 長
●可動部の無い高速メモリー実現の可能性
ハードディスクのすべてのデータトラック(磁性細線に相当)
に記録ヘッドと再生ヘッドを1対ずつ搭載したよう
な構造のメモリーです。原理的には、磁性細線に電流を加えると細線中の磁区※2が高速移動するため、この現象
を全ての磁性細線で並列動作させることで、可動部のない高速メモリーの実現が期待できます。
●記録・情報蓄積・再生動作の実証
磁性細線メモリーの記録・再生動作を実証するため、評価装置を試作しました。ハードディスク用の記録/再生ヘッド
を精密に位置調整して磁性細線に固定し、磁性細線にパルス電流を印加することで、記録ヘッドによる磁区の形成
(記録)
、パルス電流による磁区の高速移動
(情報蓄積)、再生ヘッドによる磁区検出(再生)を実証しました。
今後の予定
磁性細線メモリーによる高速記録の実現に向けて、磁区を高速に駆動しやすい磁性材料を検討するとともに、高速
な信号処理回路を開発して動作検証を進めていきます。
※ 1 磁性細線:幅100nm程度、高さ10∼40nm程度、長さ10∼100μm程度の細線状に形成された磁性体
※ 2 磁区:磁石のNSの向きがそろった微小な領域で、記録データが蓄積される単位
次世代デバイス
E-P1
光電変換膜積層型固体撮像デバイス
高感度な8Kスーパーハイビジョンカメラの実現を目指して
8Kスーパーハイビジョンカメラの高感度化を目指して、低い電圧で信号電荷の増倍が可能な光電変換膜(低電圧
増倍膜)
を積層した固体撮像デバイスの研究を進めています。低電圧増倍膜の表面の平坦性向上や暗電流低減など
の特性改善結果について紹介します。
E-P2
有機撮像デバイス
小型で高画質な単板カラーカメラの実現を目指して
光の3原色それぞれを電気信号に変換する有機膜と透明読み出し回路を積み重ねた有機撮像デバイスの研究を
進めています。有機撮像デバイスの原理と最近の研究成果を紹介します。
E-P3
塗布型酸化物トランジスター
大面積形成が容易なディスプレーを目指して
シート型ディスプレーの大画面化を目指して、大面積に容易に作製できる塗布法を用いた酸化物薄膜トラン
ジスターの研究を進めています。ここでは、塗布型酸化物薄膜トランジスターの低温形成技術、高性能化技術
について紹介しています。
E-P4
逆構造有機ELデバイス
酸素や水分に強い有機ELデバイスを目指して
シート型ディスプレーの実現を目指して、酸素や水分を通しやすいフィルム基板上でも長寿命化が可能な逆構造
有機ELデバイスの研究を進めています。逆構造有機ELデバイスの概要と特性改善結果を紹介しています。
E-P5
高画質化と長寿命化を両立するためのパネル駆動技術
有機ELディスプレーの動きぼやけの改善を目指して
有機ELによるシート型ディスプレーの高画質化と長寿命化を目指して、パネル駆動技術の開発を進めています。
ここでは、画像に応じてライン単位で発光時間率を制御することにより、動きぼやけの改善と長寿命化を目指した
パネル駆動技術を紹介します。
NHKエンジニアリングシステム
F1
NHK技術の活用と実用化開発の紹介
社会に貢献するNHKの技術
展 示 概 要
NHKエンジニアリングシステムは、NHKの研究開発成果である保有特許などの周知・斡旋と、
放送技術の社会還元を目指した実用化研究開発を進めています。NHKの特許技術と、実用化
に向けて開発中の技術の中から、広く利用していただける技術を展示しています。
8Kスーパーハイビジョンの医療応用
∼ 8K内視鏡カメラと動物実験風景∼
誘導機能を備えた
実用型触覚提示システム
特 長
● 8Kスーパーハイビジョンの活用・医療応用
・医療技術の革新が期待される
「8Kスーパーハイビジョンの医療応用」
・幅広い分野での8K活用に向けた
「 8K PC によるスーパーハイビジョンの応用」
●高度番組制作・人にやさしい放送技術の実用化研究開発
・高度な映像合成をコンパクトな構成で実現する
「高機能バーチャルスタジオシステム」
・自然科学番組等で活躍が期待される、水深 1,000mで撮影が可能な「4K小型深海カメラ」
・視覚に障害のある方に地図やグラフの情報を伝える
「誘導機能を備えた実用型触覚提示システム」
●特許・ノウハウの技術移転
NHKの研究開発成果は、業務用から民生用まで幅広い分野で活用されています。特許・ノウハウの利用に関する
ご相談も承っています。
NHKが保有する特許・ノウハウのご利用についてのお問い合わせ先
一般財団法人 NHKエンジニアリングシステム
〒 157-8540 東京都世田谷区砧 1-10-11 TEL (03) 5494-2400 FAX (03) 5494-2152
URL: http://www.nes.or.jp/
技術局
F2
スマホ向け放送同時配信サービス
スマホファースト
展 示 概 要
スマートフォンをメインに利用して動画視聴する人が増えています。そこで、スマートフォン
をファーストスクリーンとして番組を楽しむ
「スマホファースト時代」
のサービスに向けて、番組
字幕連携・タイムシフト再生、SNS連携、テレビ連携を実現するアプリを開発しました。
タイムシフト・データ連携
番組情報
テレビ連携
字幕
NHK MUSIC
「みんなのうた」
XXXXXXX
番組の早戻し
番組情報
VOD視聴
字幕
A:うちは、みんなに夢持って
働いてもらいたい!
A:今のままで、ほんまにええ
のですか!
?
操作の選択
A:なんでだす?
B:夢なんていらん!
視聴中の番組を
テレビに表示
メッセージ
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■
Gmail
Google+
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■
ホーム画面
SNSによる番組共有
字幕変換システム
SNS連携
スマホ向け放送同時配信サービス
∼スマホファースト∼
特 長
●番組字幕連携・タイムシフト再生
ネット経由で視聴中の番組の字幕を時系列に表示し、見逃した字幕を確認したり、字幕を選択することで該当の
(ビデオオンデマンド)の再生
シーンの動画を早戻し再生できます。また、同じ画面に表示されるメニューで VOD
も可能です。
● SNS連携
視聴中の番組で気になったシーンをTwitterなどのSNSで共有し、そのシーンを動画クリップとして再生すること
ができます。
●テレビ連携
スマートフォンで視聴中の番組やVODをテレビに表示して、スマートフォンで見ていたところからテレビで再生
することができます。
今後の予定
将来のネット同時配信※での字幕表示や、テレビ・SNSとの連携機能の実現など、スマートフォン向けサービス
を検討していきます。
● この開発は、(株)NHKメディアテクノロジーと共同で進めています。
※ ネット同時配信:テレビ放送の番組を同時にネット配信するサービス
技術局
F3
いよいよ始まるスーパーハイビジョン放送
衛星による試験放送開始と本格普及に向けて
展 示 概 要
8月1日に試験放送を開始するスーパーハイビジョンの受信機器の展示を通じて、家庭での
受信イメージや、本格普及に向けた取り組みを紹介します。あわせて、デジタル放送に関する
さまざまな疑問・質問にお答えします。
放送衛星
放送局
2020
2
020
2018
2
018
本格普及
実用放送
受信機
8K対応テレビ
2016
2
016
試験放送
スーパーハイビジョン放送の
受信イメージ
本格普及に向けたスケジュール
特 長
●スーパーハイビジョン放送の受信イメージ
いよいよ、衛星によるスーパーハイビジョン放送の試験放送を開始します。実際の受信機器を用いて、家庭での
スーパーハイビジョン放送の受信イメージを紹介します。
●スーパーハイビジョン放送の本格普及に向けて
実用放送の開始が予定されている2018年や、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年の本格普及
に向けたスケジュールを紹介します。
● これは技術局の展示です。
放送博物館
F4
IEEEマイルストーン認定を受けたNHKの技術
放送技術分野の先駆的な研究開発
展 示 概 要
電気・電子技術分野で実用化してから25 年以上にわたって国際的に高い評価を受けてきた
業績をたたえるIEEE※マイルストーン。2011年に認定された「直接衛星放送サービス」に加え、
新たに認定された「ハイビジョン」と「緊急警報放送」を紹介します。
小型パラボラアンテナによる
家庭用衛星放送受信機
走査線 1,125本方式の
ワイドディスプレー
(3台のブラウン管を合成)
緊急警報放送に対応した
ラジオ受信機
特 長
●世界初となった家庭向け直接衛星放送サービス
1966 年に、衛星本体や家庭用受信機などの研究に着手し、1984 年には、世界に先駆けて直接衛星放送を開始
しました。これにより、山間部や離島などを含む日本全国のご家庭でテレビ放送の受信が可能となり、現在、世界
各国の人々が利用している衛星放送サービスの基礎を築きました。
●世界の放送技術をリードしたハイビジョン
1964年から高品位テレビに関する基礎研究に着手し、画角と臨場感の関係などを調べる心理物理実験から機器
開発まで広い分野での研究開発を進めました。1989年には世界初のハイビジョン定時実験放送を開始し、総走査線
数1,125本、
アスペクト比16:9の放送の基礎を築きました。2000年には1,125本方式が世界統一スタジオ規格となり、
ハイビジョンは世界に広がっています。
●安全・安心のための緊急警報放送
1985年、大規模地震や津波などの際、自動的にテレビ、ラジオの電源を入れ、情報を伝える緊急警報放送を実現
しました。デジタルテレビの世界的な標準化においても、衛星放送と地上放送の規格として採用されています。
緊急警報放送は現在も運用され、災害放送を支援しています。
※ IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)
: 世界160カ国以上にわたり43万人以上の会員を擁する電気・電子・情報・通信分野における
世界最大の技術者組織
5/26
講演/特別発表
会 場 技研講堂
(入場は自由です)
講 演
(木)
午前 10:20 ∼ 10:50
映像×メディア×技術の進展による放送への期待
東京大学 教授 相澤 清晴 氏
社会にとって重要なコンテンツを制作し、視聴者に届けることが放送の最大の使命であると思う。動画コンテンツを広く視聴者
に 届ける放送の機能は、 メディア技術とメディア環境の展開から見て、 分岐点にあるように感じられる。 放送技術は、 これまで、
高精細で臨場感の高い映像を実現する方向に進展してきた。約 34万画素の標準的な画像から、約 200万画素のハイビジョンへ
進化し、さらには約 3,300万画素のスーパーハイビジョンまで実用化を迎えつつある。放送システムは、一旦出来上がると、
放送局から視聴者まで安定して映像を届けることができる。その一方で,メディア技術とメディア環境は変化が激しい。
現在を見ると、モバイル
(スマートフォン)は、情報の出入り口として最も大きなインパクトがあった。一般ユーザにとって、
TVやPCよりも、はるかに身近な情報ツールとなり、画像や動画を撮影するととともに、ネット上の動画コンテンツを視聴する
ディスプレーでもある。
Facebook、Twitter、Instagram等のソーシャルメディアでは、1− 2年前から動画も扱うようになった。Facebookでは、一日
当たりのビデオの再生回数が80億回以上
(2015年11月時点)
ともいわれる。
共感されシェアされることの伝搬効果の大きさが明白
である。
さらには、これらのソーシャルメディアをコンテンツプラットフォームとするような分散型メディアまで誕生している。
メディア技術が大きく変化する中で、 放送はどのように進化していくのだろう。 撮像・伝送・ディスプレーといった放送の基
幹分野において、元来放送とは無縁に成長してきたものが存在感を増している。例えば、少し先のことで言えば、広く普及す
る可能性のあるVR(Virtual Reality)は新しいディスプレーになりうるかもしれない。
本講演では、放送が最も重視すべきもの、激変する環境の中で放送がどのように展開していくのがよいかについて考えて
みたい。
特別発表
午前 10:50 ∼ 11:20
テレビとネット動画、人々はどう使い分けているか
∼動画利用の実態と今後∼
放送文化研究所 世論調査部 部長 重森 万紀
(現 NHK岐阜放送局長)
「動画コンテンツ」−いまや、若年層にとって、それが放送経由なのかインターネット経由で提供されるのかは関係ない。
気分に合った動画を、 自由にそして上手に探して楽しむ。 こうした行動が生まれた背景には、 インターネットの伝送容量
や番組録画ハードディスクドライブ容量の増加といった「動画コンテンツ視聴環境の進化」と、
「動画配信市場の拡大」がある。
特にインターネットの世界では、映画やテレビ番組などプロが制作したものからUGC
(User Generated Content)
と言われる
一般人が制作したものまで、あらゆるジャンルや長さの動画コンテンツが溢れている。有料配信の分野においては、Netflixや
Amazon など海外のOTT(Over The Top)事業者が続々と日本市場に参入し、オリジナルコンテンツの本数も増えてきている。
また、国内でも放送事業者を含め、多種の事業者が新規配信事業に取り組み始め、リアルタイム配信と VOD( Video On
Demand )の両方の環境を整えようとしている。このような状況のなかで、NHK放送文化研究所(文研)が行った「日本人と
テレビ・2015」
調査からは、視聴時間のみならず人々の意識のなかでも「テレビ離れ」が進行していることが明らかになった。
では、日本の人々は、どのように「動画コンテンツ」
を享受しているのか。文研では、テレビや視聴者に関する世論調査
を定期的に実施している。本報告では、これらの調査から、人々がふだん、テレビとインターネット動画をどの程度視聴して
いるのか、テレビやテレビ番組に対する意識がどう変わってきたのかなど、実態や意識の変化を時系列でとらえる。
また、動画の利用については、ウェブ調査の結果から、どのような場面で動画を視聴するのか、などの詳細な内容も紹介する。
このほか、定性調査から、テレビとインターネットをどのように使い分けているのかなど、若年層がどのようにインターネット
動画と接しているのかを紹介し、今後の動画視聴動向を探る手がかりを提示する。
5/26
研究発表
会 場 技研講堂
(入場は自由です)
研究発表 ❶
(木)
午前 11:30 ∼ 11:50
次世代地上放送の実現に向けた研究開発
伝送システム研究部 中村 円香
衛星放送によるスーパーハイビジョンの試験放送・実用放送がスケジュール化され、具体的な準備が進められていく中、
新たな地上放送への取り組みが注目されている。技研では、地上波でもSHV放送を実現するため、大容量伝送技術の研究開発
を進め、これまでに多値変調技術や偏波MIMO技術によるSHV映像伝送実験を成功させてきた。
本報告では、現行の地上放送方式であるISDB-T
(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)
を基本に、新たな
技術を取り入れた次世代地上放送の検討状況を紹介する。開発中の技術として、周波数利用効率を高め、ニーズに合わせて
伝送容量を選択できるよう高度化した信号構造や、復調特性の優れた誤り訂正技術、超多値変調でも安定した単一周波数ネット
ワークを実現できる技術を説明する。また、将来に向けて、次世代の映像符号化と組み合わせることでスーパーハイビジョン
信号をさらに効率よく圧縮し、現在の地上放送と同じアンテナでスーパーハイビジョンを受信する技術や、次世代地上放送
への円滑な移行方法の検討状況について紹介する。
研究発表 ❷
午前 11:50 ∼午後 0:10
インターネットを活用した新しいテレビ体験の実現を目指して
ハイブリッド放送システム研究部 山村 千草
インターネットの発展やスマートフォンの急速な普及に伴い、人々を取り巻くメディア環境や生活スタイルは大きく変化
している。情報メディアが多様化する中、今後もテレビが身近で信頼されるメディアとして期待に応えていくには、ネット・
モバイル時代におけるテレビの在り方を改めてデザインしていく必要があると考える。技研では、これまで研究開発に取り
組んできた放送通信連携システム ハイブリッドキャスト をベースにしながら、モバイル端末を活用し、テレビ受信機の前だけ
でなく、屋外も含めたさまざまな生活シーンの中でテレビ視聴とつながった体験を広げていくことを目指している。
本報告では、番組で提供された話題や情報が、日常の行動と連動して生活の中に新たな気付きや価値をもたらす 新しい
テレビ体験 のコンセプトについて、これまでに検討したサービス例を交えながら説明する。また、それを支える技術として、
伝送路や視聴環境を意識せずに最適な動画視聴を自動的に選択する「メディア統合技術」と、番組で提供された話題や情報を
日常の行動と連動させて提供する「行動連携技術」を紹介する。
研究発表 ❸
午後 0:10 ∼ 0:30
インテグラル立体テレビの研究開発
立体映像研究部 三浦 雅人
技研では、スーパーハイビジョンの次の放送メディアを目指し、インテグラル立体テレビの研究開発を進めている。インテグラル
立体テレビは、多数の微小レンズが配置されたレンズアレーを撮像と表示の双方に用いることで、被写体
(三次元物体)
からの
光線群を取得し、光学像として再現する。再現された光学像は水平・垂直視差を有するため、特殊なメガネを必要とせず、一定
の範囲内において、視点位置に応じた立体像を自由な姿勢で見ることができる。
インテグラル立体テレビでは、上下左右すべての方向からの被写体の見え方を再現するため、必要となる情報量は二次元
映像よりも格段に多くなる。この膨大な情報を扱うために、多画素のカメラとディスプレーや、複数のカメラとディスプレー
を用いた立体映像システムの研究開発に取り組んできた。本報告では、これまでに開発した立体映像システムの試作機について
説明する。また、多様な立体映像コンテンツの制作に向けて、多視点映像から三次元モデルを生成する技術や、三次元モデルから
インテグラル立体映像に変換する技術の研究開発の取り組みを紹介する。
8Kスーパーハイビジョンシアター
会 場
技研講堂(入場は定員制です)
5/26(木)
午後 1:00∼午後 5:00
5/27(金)∼ 5/29(日)
午前 10:00∼午後 5:00
スポーツイベントとともに進化してきた
8Kスーパーハイビジョン
今年8月に、リオデジャネイロ オリンピックが開催されます。
2012年のロンドン オリンピックで、8Kスーパーハイビジョン
カメラを初めてオリンピックに持ち込んで以来、ソチ オリンピック
やFIFAワールドカップ、ウィンブルドン選手権など、多くのスポーツ
イベントとともに8Kスーパーハイビジョンは進化してきました。
ここでは、これまでNHKが撮影してきた8Kスポーツコンテンツ
のダイジェストをご覧いただきます。3,300万画素の超高精細映像
と22.2マルチチャンネルの3次元音響で、スポーツの躍動感をぜひ
FIFA TV-NHK 8K Project
お楽しみください。
5/28
イベント
(土)
ガイドツアー
スタンプラリー
午前10:20 ∼ 午後3:30
午前10:00 ∼ 午後4:30
技研職員によるガイドツアー
1日32回開催
所要時間 約1時間
5/29
(日)
みんなで体験!
工作広場(7階)
午前10:00 ∼ 午後4:30
正しい答えだと思うところに
Eテレ「すイエんサー」、
「ノージーの
キャラクターのスタンプを押そう!
ひ ら め き 工 房 」が 工 作 広 場 を 開 催
スタンプは会場の中を探してね。
します。
ファミリーで、お友だちどうしで、
誰でも楽しめるイベントです!
昨年のスタンプラリーの様子
昨年の工作体験の様子
※各イベントは、参加できる人数に限りがございますのでご了承ください。
小田急線 成城学園前駅 南口から
東急田園都市線 用賀駅から
(平日のみ)
(平日のみ)
NHK放送技術研究所
〒1 5 7 - 8 5 1 0 東 京 都 世 田 谷 区 砧 1-10 -11
http://www.nhk.or.jp/strl/
再生紙を使用しています。
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