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基礎特性

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基礎特性
第 1章
光フ ァイバーの性質 と種類
布 を作 る,の 2種 類が あ ります。 い ずれ に して も これ ら
は電界 の方向 によつて屈折 率 が異 なる複屈折 と似 た現 象
を示す ので ,複 屈折 ファイバー とも呼 ばれてい ます。
本章 で は,光 フ ァイバー の特性 につい て概観 しま した。光 ファイ
パー中 のモ ー ドの種類や周波数特性 あるい は分散や損失 につ いては
,
次章で説明 を行 い ます。
光 フ アイバー の
基礎特性
― は 光信 号をイ
光 フ ア イノヽ
メ
:送 させ る導波Ittlll iと を してお り, イi莫
llと して いる場 イ
),02 dB/knl以 卜の低オ
it失 の もの がイ
1製 されて
―
い ま す .光 フ「 イバ ー 中 の lt磁 ソ
「の 伝 i`j基 度等 の
1分 4iや lll力 :,国 イ
をll
を,JJべ るため には,マ クスウェル 方程式 か
∵
発 した 」
lJ方 不
',出
"え
‐
式 を きちん と解 く必│た があ 1)ま 1 本 11で は,波 flli倫 の 立場 か ら )t
′イ′
ヽ :llの 電磁 界を,‖ べ ま リ
ワテ
1+1■
2.1 光 フ アイバー 中 の電磁界
光ファ イバーは,光 信 号を集中 させて伝i基 させ るため
:二
. 図 211こ 力←ケように幅llilネ │が ]ヽ
折
'率
'が
llい
ヽクラッ ド icladdi叫
tヽ
コア ,c()rc)il;と
ll
ら構 tさ れ 伝i上 方 角
l」
'か
│
様 とな って い ます .最 も良 くlllわ れ る た フ ァ イ
ブ
′とクラ ン の 「
バー と して コラ
ド 11‖ り■:が ,Lσ )ス テ ノ
には
'11光
フ ァイバ ー
1図
22(a)'お
よび コアの ‖1折 率が
,
″1え ば, 11径 の 2来 に比 17ylし て lnk少 する 2来 分 4i形 の よ
うな グレ デ ンド型 光フ ア イバー `図
ます. l_に , コアの ‖ i率 が
11サ
:角
22(b)│が あ
,
形の 分 41を した もの
,
第 2■
図 21
(a)ス テップインデックス
光フ ァイバー の基暉著L
光 フ ァイバ ーの構 造
(b)グ レーデ ッ ドインデ ックス
図22 光ファイバーの屈折率分布
コ ア と クラ ッ ドとの 間 に 嘔折 率 の lltい 清 が あ る W形 等 の
複 雑 な屈折 率 分 布 を した もの が あ り,こ れ らを ま とめ て
不均 ‐コ ア 光 フ ァ イバ ー と呼 ばオ
して い ます 。
フアイバー光学の基礎
良 く知 られて い るよ うに,光 は 視的 にはマ クスウ ェ
「
ル 方程式 で 記述す る ことがで きます。伝 送方向 をて軸 に
選 び源が無 い とします。 この時 ,マ クスウウェ ル方程式
は次 式 で与 え られ ます 。
▽ xH=ε
(21)
等
▽ xE=― μ
等
また,構 成方程式 は
▽ D‐ 0
▽
(23)
B=0
とな ります。 ここで ,Eは 電 界
(24)
,
Hは 磁 界 ,Dは 電 束密
度 ,Bは 磁束密度 です 。
角周波数 ω,伝 搬定数βの光波がヱ方向に伝送する場合
,
電磁界は円筒F■A標 系 において
E(″ ,θ ,え ,1)=E(″ ,θ )eXp(ノ
H(′ ,at,′
α―ノ
βl)
ル)
)=H(r,θ )explJα ―ノ
と表 され ます。E_,こ を用 いて他 の成分 を表す と
E′
一汁 千+り :場
(β
)
(26)
第 2●
光 フ ァイ バ ー の 基 礎 特 性
“
粧〓
一
(29)
α
ン
に一
β
一
〓
ノ静凡
″
諄
沖一
“
一
初
詑二
︱‘ 一
r
n″
二″
一
〓
ら
(28)
(210)
、 デ
一 こ一
,
ぃ
L .
となり
は次 式 の波動方程式 を満足 します。
‐
‐
:争 ■弊+鷹 0
〓
0
¨
¨
¨
¨
一
+
″
∂r=
れ一
″
︱″
+
,
ン
と一
+
Э=″
仰D
(212)
ただ し
,
=k'"'-F
(213)
k' = to'Eolo
(214)
Fi
は横方向伝搬定数
で あ り,″ は媒 質の 屈折率 を表 し,β ′
と呼 ばれ ます。次節以降では,屈 折率が 一定 の ステ ップ
型光 ファイバー お よびグ レー デ ッ ド型光 ファイバー中の
光波 について調べ ます。
フ 7・ イ バ
■ ■ 0募 響
2.1.1 ステ ップ型光 フ ァイバー
コアの 11折 率 を″│, クラ ッ ドの
1夕
i率 を″
=,
コアの 半
径 を と します .波 動 方lli式 の角
ギとして
“
v/=Rけ ,cxp(ル θ
l
`′
CXpi′ α
'(ψ
=Fま たは″ )の 変数分離形 をllt,Lす る と
,
R("に 対 して次 式 が 得 │,れ ます。
〓
′
一
+
″
︱ 一
″
ヽ
十
〃″
R
、
と
ど一
(215)
この式 はベ ッセ ルの 微分方 4・ 式 と して力l')れ てお り,角 イ
と して次 の ものが 考えられ ます、
A・
(′
)=′ .14r,
=κ .(4′
o≦
)
″
≦″
′
≧
`′
(216)
(21フ
)
ここでは ″=oの 原点 で電磁 界がイ
「限の値 を持 ち, また
′→ ∞ の とき,L磁 界が ,成 衰す る もの を採 サ
llし て い ます .
,
したが って,
)ヒ
E
ファイバー中の電磁 界Eお よび″ は
t)xinn9
= (.'r(,, (rr.r a)sinag
= AJ,,(ur
ulcosn9
(r|r'()cosrrg
= llJ,,(ur
= 1)r(,
とな ります ,こ こで ,〃 ,ド は
g<r_<4
(218)
rza
(219)
0_<r3a
(22())
r2t
(221)
第2■
光 ファイパーの基
性
"4寺
=、 ←アβ
“
1ス
・ =lβ
(222)
=“
:│:げ
(223)
“
であ り,そ れぞれ ,正 規化横 方向位‖!定 数 ,正 規化横 方
向減衰定数 と呼 ばれて い ます。
本力1係 数ス,β ,c,Dは r=″ にお い て電磁 界の接線成
分 が連続 となる境 界条件 か ら決ウ
Lさ れ ます。 木知係数が
oで ない 条件 よ り次式が得 られ ます。
1淵 t悧
i‖
l都 ≒
瑞
│
(224)
到+++Iユ │十 +)
ここで,プ ライム記 り
(´
)は 引数にrtlす る微分を表 しま
す。式 (224)は 波動の状態を表す間rJ価 方rF式 と呼ばれ
ています。上式 には
,"が 含まオしていますが,式 (222),
“
(223)よ り伝搬,Lttβ の関数 と見ることがで きますて
, し
たがって,β についての超越方程式 となってい ます。 ‐
方,″ ,■ の式 (222),(223)よ り
,
が+ご =C″ げけ げ'=「
(225)
とな り,こ の Pの ことを正規化周波数 といい ますく
、
式 (222),(223)よ り根号 の 中が 11の 場合 ,つ ま り
ファイバ ー 光学の基礎
n,k<p<ni
(226)
の場 合 ,伝 搬 モ ー ドまたは導波 モ ー ドと呼 ばれ ます。 こ
の 時 ,光 は コ アの 領域 に 閉 じ込 め ,,れ て い ます。
方
,
域で
β≦′メ となる場合,ぃ が糸嘘 数 とな リクラ ッ ドの任〔
光は減衰 しません。 これ を放射モ ー ドと呼び ます .伝 搬
モ ー ドか ら放功
」モー ドヘ 変 わる時 ,つ ま り,,,=oと な
る時 をjll
Wi状
態 といい,こ の時 の周波数1を 違断周波数
,
波長 ム を進断波長 といい ます。
以下では,モ ー ドク
1に 伝搬 モー ドについて べ ます。
IJ可
2.1。
2
モー ドの種類
(1)TEモ ー ド
つ
モー ドの こ とを TEモ ー
"=0の 時 でか E=oと なる
ドとい い ます。ス =c=oと な り他 の 電磁 界成 分 は ″′
,
″θ
,■ を持 ち ます 。
「
│」
1有
値方程式 は
だ
I;+ 留
‖
]到
(227)
とな ります .こ れ は,式 (224)の 第 1項 =0に 相当 しま
すoム )(〃 )は ″に対 して振動 してい るので,解 は″に対 し
て多値 となります。i[断 周波数4が 小 さなモー ドから川
頁
に で区別 してこれをTE(hモ ー ドと呼 びます。
,″
第 2章
光 ファイバーの基礎 特性
(2)TMモ ー ド
″=oで ,″ _=0と なるモー ドのことをTMモ ー ドとい
い ます。B=D=oと なり,他 の電磁界成分はら,″ θ
,ユ
0
〓
ち(“
“
+
■ 一■.
J`(“ )
和
中
一
を持ち,固 イ∫
値方程式
(228)
)
が得 られ ます。 これは式 (224)の 第 2項 =0に 相当 しま
す。TEモ ー ドの場合と同様 にTM("モ ー ドと び ます。
'手
(3)ハ イプ リッ ドモー ド
″≧ 1の 場合,ε ,″ _は ともに成分 を持 つ ことか らハ イ
プ リッ ドモ ー ドと呼 ばれ ,EH,HEモ ー ドがあ ります。
両モー ドの区別は
′、
″一
〓
′
(229)
で定義 されるPの 符号 を11い て 行 われ ,正
(負
)が EH
(HE)モ ー ドで す。 ここで , γ=、 ■ μ‖は特性 ア ドミタ
)ノ
ンスです。
固有値方祥式 に含 まれる も(〃 )は ,図 2.3か ら分か る
ように振動 して い るので ,解 は4に 対 して 多値 になる こ
とがわか ります。遮断状態か ら順次 に″番 目の解であ る
フ ′●バ
tiの ふ警
ことを4tし て,HE″ が
EH″
人 します
"と
,
規格化 1り 波数 ,に 対す る伝搬,L数 わの 数ヤi例 を図 24に
力tし ます
│ス │か
ら分 かる ように. HEHモ ー ドは遮 llil人 態
│
08
06
04
01
()2
04
X
図 23
ベ ッセ ル 関 数
工〓 〓 〓 ● ヨ 圭 ゴ
()
101各
図 24
│「 J"々
イ
'kv
ステ ップ型光 フ ァイバ ーの規格化伝搬定数
lbは 大 (245)で 定 義
オ 貝 :光 通信 工学
共立 出版
20ol p33
第 2■
■ フ ァイ リ1-つ ■ F■ け
この様なモー ドを基本モー ドと呼 び ます
を持 ちません
.
また,,<24()5で は基本モ ー ドのみ伝搬1「 能 であること
がわか t,ま す. この様 な光 フア イバー をll‐ モー ド光 フ
ァイバ ー と呼 びます.
(4)LPモ ー ド
ハ イブリッ ドモー ドのPlイ ∫
111方 r!式 は 大変ネ
2本 です .実
│li的
ヨ″
には,光 ファイバーの
ー″
hlli4■ △=│イ “
i)/2″
‐
)近 似σ
)こ とを
が │う ントさくな ります. こσ
1ヒ
″]1/″
弱導波近似 と呼びます
│
この時 軸方向の伝搬定数βに
は
p(un,,
,, )
=
p(cu,,
,,,
).
(,
>
r)
(230)
のltl係 があ │),国 有値 ノ
∫程式か ら同 じβを持 つ こ とがわ
か ります.こ の ことを柿選 してい るといい ます .伝 前じL
数がほぼ等 しく,か つ ,そ れ らの 重ね合わせ によつてrI
線 ll波 で llll成 で きる様 な モ ー ドを Pモ ー ド (Lincar
I′
Porallizcd nlodc'と 呼 びます .LPモ ー ドと前述 のモー ド
との対応 は表 21の ようになってい ます
(
電磁 界分 4fを 図 251二 4そ します .同 じLPモ ー ドの属す
るモー ドの1[界 成分 ば、またはだ、
)の 強 主分布は同 じパ
ター ンである こ とがわか ります。
ファイバ
光学の基礎
表 21
LPモ ー ドと従来のモー ドとの対応
HE2 2,
T長 ヽ771' TM02
HE〃 _1″ 7,
LP■ ‐ ‐ド名
ftヤ
EH″ 十1″ ′
"名
I
[1'‖
TL.
ITiJ
Hし ,1
`1布
○ ●
○
③
◎
⑧
①
LPモ ー ドの電磁界分布
Lロ
‘﹁
図 25
:
tnt`,4,
t外
k ′ ︱ ︱
ノ
ヽ ︱ l
FH
LPI″
LPA″
︲︲︲︲︲︲︲、′︲︲︲︲︲︱ノ
ヽ
TM.
HEll
二︶ “
W
lP.
杓
↓↓↓
LP01
第 2車
2.1。
3
光 フ ァイバーの 基礎特性
グレーデ ッ ド型光フ アイバー
コアの 中心 の 屈折率が高 く,ク ラ ッ ドに近 づ くに従 っ
て屈 折 率 が減 少 す る光 フ ァイバ ー をグ レー デ ッ ド型 光
フアイバー (GIフ アイバー)と 呼 んでい ます。 このフアイ
バー は分散特性 が改 良 され ,広 帯域 通信 の可 能性 を持 っ
て い ます。GIフ アイバーでの電磁 界分布 や l■lttrlE方 程式
について 調べ る際の基本方程式 につい て述 べ ます 。
屈折 率 ″が場所の関数 となるので ,V・
D=0の 取 り扱
い に注意す ると
E′
X Wt]
―ノ
5謝 ≒
戸4 サ £
(231)
〃
£×▽
=+う 計
1
・
(232)
[▽
=― ノ
H′
3■f讐戸
│▽
ここで ,£ は z方 向 の単位 ベ ク トルで す。光 ファ イバ ー用
の材料 にお い て μ=為 と して よいの で ,屈 折率 は 誘電率
εの教 が場 所 の 変化 に よつて生 します。 この こ とを考慮
│こ
tる と
オ
メ、
▽+げ ″
。β′[詈
]E′
=》 +▽
E′
2卜 +=Xに
▽+"2響 。β
′
2H′
(233)
]=0
XH′
)=0
(234)
ノア イメ│― ■■●■
il
11式 か らGlフ
ア イパ ー は スカラー成分 │三 分解す るこ とが
で きな い形 を してお 1),こ の 形 の波動 方千
1式 をベ ク トル
波動 方程式 と呼 んで い ます
しか しなが
',,▼
επ oと 近似で きる場 合 ,第 3項 を1■
11す ることがで きるので ,近 似的 に
v'E,
+
vrH.
+ ((r:r7r,,
((,)'r:!,
-0')r:, =o
(235)
-l')H.
(236)
=o
と書 くことがで きます .▼ ε
た =oの 近似 のこ とを弱勾配
近似 と呼 んでい ます。E`,H′ を 、
,口 支分に分解するとス
カラーで 人lllで き,こ れ をスカラー波近似 といい ます
.
また,軸 方Ⅲl成 分 │、 ,4は 弱勾雨
こ近似の もとでは
V'r'
- P')r. =tt
(237)
v'u.+(to't1.t-P')u =o
(238)
+
(ro'ey
´イバーσ)も の と同 じにな りま‐
とな 1)ス テ ップ111)ヒ フラ
十
1
例 として,り [用
11帯 域が最 も広
くなるキ
‖折イ:が
2乗 分
イiし て い る 光 ファ イパー (2乗 分 4j型 光 ファ イバ ー )│ニ
つい て述 べ ます .2乗 分布形 光 フア イバ ーのた
1)F率 は次
式 で 与え られ ます.
一
g
〓
﹁ド ′ △
″ ¨
,
r .
△ ¨
■い
一
”
〓
一
一
¨
¨
¨
¨
一
¨
¨
・
、
,﹂ L .
(239)
第 2■
r, =
(11)''
■フ ァイ,‐ ● ]t`1性
(241))
{r
ここで ,8は 集束定数 とい われる もの です
:折
'率
が
番大 き くコアlilllJ‖
光線 は図 26の 様 にな ります =
',,
たは″ を変数 ・高
反定 して
性解 をイ
//」
17
t;tf
,1づ くにつ れて hllり i率
`に
“ さ くな ることか
が小
Eま
しヽ
中′
‖:分 の
= R(r)cx
p{jrrro}cxn{;{rn
ta
L, R(rl i:-,!'(
+レ
`}却
げψ
「
/i frl.rt'".f t x'{
, L J'1,,
flr
d
R
IdR
図 26
ft)}
(241)
a))r(Jtrrili t)
2乗 分布光 ファイバー中の光線伝搬
(242,
ファイバー光学の事礎
o≦ r≦ αの領域 では,R(r)は 次式 の様 に求める ことがで
きます。
n(4
こ こで
=
(r'",
)"
"*p[-(.;",, )' ,,2]r';)(('.,',,
)')
r:.+rr
,
当,=│、 ■ ・
″ =2″ +η +1
(2“
)
“
方向
であり,4"(■ )は ラゲールの陪多項式です。″はθ
の節 の数 であ り,″ は ■モー ド数 と呼 ばれ ます。 この よ
うにラグー ルの陪多項式 とガウス関数 の積 で与 え られる
l
08
06
04
()2
/´
/
erL:t'
一
一
()
1
2
■
X
図 27
ラゲ ール・ ガ ウ ス関数 の分 布図
5
第 2■
光 ファイバーの基礎特性
F・
●
1イ
ド敗
│
″ =2
″ =]
IP
縫格化周波数 v
図 20
2乗 分 布形光 フ ァイバ ーの 規格化伝 搬定 数 9
厳密解 破線 はラケール・ ガウスモー ドを示す)
(安 線
`よ
{左 貝
:光 通信 工 学 ,夫 立 出版
2000p44'
モ ー ドの こ とをラ グ ール・ ガウ スモ ー ドといい ます。
図 27に ラゲ ー ル多項式 とガウス関数 との積 の 図 を示 し
ます。
2乗 分布形光 ファイパーの分散特性 は図 2.8の ようにな
ります。なお,規 格化伝搬定数ゎは
ゎ=望 メ)1-だ
(245)
で定義 してい ます 。
2.2 分散特性
光 ファイバー 中 を伝送す る光 パ ルス は,長 距離伝 送 に
ノア イ バ
■学 ● 基贅
‐ これ 1ま
よ り波 1夕 が広が ,ま す
●
, 同 llK数 によ 1)わ rか な
11な るためであ │), こ
が ら111で ある カラスの 11夕 i率 が り
べ
れ を分散 と Fび ます )本 節 で は 分 散オ
1性 につ い て
フ ア イバ
'`
この特 1■ を利 り
│]し た 分散 │」 御
,
'」
につい て1'iり j
'光
します
2.2.1 分散 の概要
光ファ イバ ー を用 いて信 号を伝i送 する場合,最 もよ く
す
っれているハ ルス符 けを変調す る強度変卜があ りま
││い ′
J」
す .人 射 した光パ ルスの伝搬定数 βはll波 数 に依存する
‖j亡 度
ため, たバ ルスはFlイ「の群 i基 度 を持 ちまう● このイ
って い る ことにより,受 信端 では波形が広が って
が 異な ´
しまい ます .こ の特1■ を分散
l di、 per●
oniと いい ます
.
たファ イバー中での分散 として
l ll本 1分 散
2
3
導波路分散
モー ド分散
4 1市
',I女
の 4つ が'友
イ在 します。
「
2.2.2 導波路分散 と材料分散
光ファ イバー にお い て単位長 さJ`た
│)の 伝抑
ki壁 延時障
l
は,■ 1:端 でのパ ルスの到達時間丼 に依存 し,こ のこと
=ご
を群遅延 と呼 び ます .fll
l l波
■
Iフ
,,イ
バー4)■ て■││
数 q)ii千 方で のlll iビ 延は
′
=t=』 =[《
l_9+"可 ″
(246)
l¨ ,
で 与え られ ます .た だ し,1、 は祥
度 です.第 1項 はモ ー
'生
ド分散 に寄 与 して お り,第 2■ 〔
は スペ ク トルの 広 が りと
関 i上 して い るこ とか ら尊波路 分散 と材十十分故 に寄 り しま
す .特 に,導 波路分散 と羽■
「分散 の和 は,波 民分 散 と呼
ばれ ます .こ の 波長分 散 は, 光i41ゃ tiり が イ
r在 す るll波
数卿 月に依若:し ます .
材料分 散 は,波 ltに 対す る‖1折 率 の 変化に依 存 して生
じます。図 2.9は 光 フ ァ イバ ー で用 い る slo,に つい ての
波長に対す るわ1折 率 と分散 を/1Nし て い ます
この 図か ′
,
材■[分 散 は,lド または 負 となるこ とが わか ります .こ れ
“
m
“
“
紳
n
由
図 29
(」
│ │
12
lklt
′
lulm「
1
ュ
││
15
16
届 折率 および分 散 の波長 依存性
Hechi l understanding F10er optcs (3rd Ed tion, Pren'Ce Ha1 1999 p 941
〓●
m
1()
フ ァイパー光学の基礎
ヽ,レ スが と'の 1茉 に
tし て `ヽ
ます。 この 11り
るか をン
」
は′
'(が
のi菫 いは,材 料分散 と導波路分散 を足 し合わせ て波長分
散 を4ヽ さ くで きる ことを示 して い ます .
l lK長
が
1 lμ
mよ
1),1い 場 合に分散が人 き くな ってお り,0 85μ mよ り波長
が短 い場 合は,単
11の
モー ド光 フ ア イバ ーに対 して の 実用
限界 とい え ます .
嘔折イ が波長 に よって異 なるため ,光 は フ ア イバー 中
で伝搬す る際 に影響 を与え る ことがわか ります。 ステ ツ
プ型単
モ ー ド光 フ ァイバー にお い て ,導 波路 分散 は小
さいで すが 大変重要 です .hl折 率分布 が複雑 になる と導
波路分散 は増加 します
.、
1分
波長分散 は導波路 分散 と材オ
散 の和 であ るため ,符 ケは大変重 要 とな ります。図 1.10
(22ベ ー ジ)及 び図 112(23ベ ー ジ)に 示 す様 に,材 料
分散 と導波路分 散が つ り合い ,分 散 が 0と なる波 長が 存
在 してい る ことがわか ります。尊波 路分散 の 変化 は 余 り
人 き くあ りませ んが ,フ アイバー設計 を市1御 す るこ とに
よ り4ヽ 分 故 を変化 させ る こ とが で きます .ll■ [分 散 は
,
sio,で あ ればす べ て同 じであ り,1 27μ lnか ら ●29μ mで
分散が 0と な ります。
ノ
ブ,導 波路分散 を大 き くす る と
波長分散 が :55μ ln付 近 で 0に す る こ とがで きます。 これ
い ます。
を分散 シフ トフアイバー とヽヽ
2.2.3 モー ド分散
モ ー ド分散 は 多モ ー ド光 フアイバー で の 各 モ ー ドの群
第 2章
i■
光 ファイバーの基礎特性
度が共 な り,受 信端 で生 じる■みが 原 │」 です 。換 計す
れば ,ス テ ップ lFl光 フ ァイバ ー の場 合 ,光 が コ ア中 を,重
る速 さとクラ ッ ド中を通 る速 さとの差 に よって生 じる到
.Yl時 間 の広が りと同程度です 。
もっ と も簡単 にパ ルスの 広が りを評価す るの は,次 式
の ようにな ります 。
△′=分 散 (ns/km)× 距離 (km)
この式 は 2つ の 意 味 を持 ちます 。単位長 さあた りの
特性
分散 で あ り, もう 1つ は全長 にお ける
時 間 にお ける
'1位
パ ルスの広 が りです。 もし,同 じフ ァイバ ー
を使用す る
の であれば ,全 体 の パ ルス広が りは ll性 分散 にrII離
を掛
け た もの 等 しくな ります ()も し,共 な っ たフ ァ ィバ ー を
1/R続
を
して 使用す る場 合は,そ れ ぞれ の フ ァ イバ ー の 分散
=1算
しなければ な りませ ん。 L式 はステ ップ ィンデ ッ
クス型 多モー ドファ ィバ ー に対 してモ ー ド分散 を ′
テえま
す。 グ レー デ ッ ドィ ンデ ックス14フ ァ イバ ー で は
ー
,モ
ドの 伝送速 度が等 しくなるよ うに設 FIさ れ てお り
,使 HJ
周波数 範 Ilが ステ ップ ィンデ ックス型 よ りも広 くな りま
す 。 この場 合,上 式 はモ ー ド分散 だけで な く,波 長分散
を 含んだ もの にな ります.
2.2.4 偏波分散
11‐ モー ド光 ファ イバ ー 中の 光波 は,構 ,生 が 先生 で あ
フ ]・ イパ
i字
●昼礎
′
ます . しか し、リニ│口
れば通 市縮 jllし て ヽヽ
11フ
′イバー断
ラ
の 形状 がルiれ る場 合があ ります ,こ の とき,縮
が
'世
"i内
とけて 2つ の 同イfモ ー ドが 41じ ます 。 このモ ー ドの辻 い
,て イ
liじ る 分 i:え を偏波分 散 といい ます .場 (llNと して
に よ´
コアの桁 lll化 ,曲 げ,応 力 などがあ 1)ま す (イ f共 系 光フア
イバー の 場 合 ,製 作 の i日 程 で急 冷 され ます .こ の とき
「
熱膨張係 数が非軸 力l称 分布 して い る とl‖ り'本 も変化 が 41
,
じ,こ の 共 方性 か
',複
11折 が生 じます
=
応ノ
」は結 品 に強 い複な1夕「を生 じさせ ます。 この 複
によ り,2つ の
ll」
波 に対す る11折 率 は約
10%異 な
l夕 i
す
,ま“
)
光 ファ イバー 中 では この効 果は 大変小 さいですが ,1(11
離伝送 す るた め に効 果の 蓄付tが 生 じます ..ネ 2111夕 iは 投
に伝搬 方向 にラ ンダムに 発生 します .こ れ は ,製 造 il111
リカつヒフア イバー(ユ t詢 リゴⅢlに ラ ンダム に
や環境 に よる応 ノ
揺
')い
で い る事 によ ります .
lli波 分散 │よ i皮 長分散 に比 べ て小
さいですが ,lll波 分散
を抑 える技術開発 は現在 も行 われて い ます ,伝 送速度 が
2 5 Gbit/、 以 卜で は それ ほ どi要 で あ りませ んが
(〕
,10
bi1/s以 卜になる と偏波分散 に対す る●1御 に注意 を要 し
ます
2.2.5 分散制御光 フ アイバー
前節 まで に述 べ た分散 を制御 して全分散 が零 になる よ
光 フ ア イバ ー を総称 して分散制 御 光
うに製作 された
'F
第 2車
光フ ァイバーの栞礎4寺 性
フ ア イバー と呼 んでい ます。使 lll‖ 的 は 異 な りますが
,
図 2.10に 示す よ うに分散 シフ ト光 フ ァ イバ ー や分 散 フ
ラ ッ ト光 フア イバ ー などがあ ります 。
分散 フラ ッ ト光 フ ァ イバー は 多 くの 波長 を搬 送波 と し
て使用す る光波 長 多重 7
rl信
で 用 い られ ,広 い周波数範囲
で低分散 です。材料分散 の 逆 符号 を持 った導波路 分散 を
作製す る ことに よ り実現 して い ます。 これ まで に 4重 ク
ラ ッ ド光 ファ イバ ー が提案 されて い ますが ,り ι
在 も改良
が行われて い ます。
1 55μ
m帯 では損失 が 極 めて小 さいことか ら中継 間隔が
延びるため ,こ の帯域 を使用す る ことは経済的 です 。既
設 の光 フ ァ イバ ー を効 率 良 く運用す る方法 として ,分 散
分散 ノウ ット
i{.li
[m
地 │11の ス テ ップ 11
図 210 分散光ファイバーの全分 散
(左 員
:光 通 信 工 学
夫立 出版 .2∞ O p70,
ファイバー光学の基礎
補 償 光 フ ァ イバ ー を用 い る もの が あ ります 。 既 設 の
m零 分散光 フ ァイバ ー を 1
m帯 で 使用す る と
もはや分散 は零 で な くな る こ とが 図 210か らわか りま
す。 1 55μ m帯 で分 散 が逆の符号 を持 つ 光 フ ァイバ ー を継
1 33μ
55μ
,
ぎ足 して分 散 を相殺 で きれ ば,既 設 の 光 フ ァ イバー を取
り替 えず に中継間隔 を延長 させ ることがで きます。
2。
3
損失特性
光 パ ルス は 長距離伝送 す る と分散 に よる歪み以外 に損
失な どに よる減衰 が生 じます。 この 減衰 は入 力電力 と出
力電力 の損失 で評価 します。本節 では ,こ の損 失 の要 因
や種類 につい て説明 します。
2.3.1 損失 の要因
光通信 で 月lい られる波長領域 における損 失の主な要因
は表 22の よ うに分類 され ます。遣移金属 イオ ンによる
吸収 は,現 在 では,製 造 [程 の改良 によ り殆 ど問題 にな
りませんぅ
図 2.11は 表 22中 の 一
部 を波 長依存性 について示 して
た もので す。S■ 0結 合は波長が 9μ m,12 4μ m,21μ mに
振動吸収 を持 ってお り,そ の
部が現れてい ます。電子
遷移 による紫外吸収 は波長 が 16()nm付 近 にあ り,そ の影
第 2章
光 フ ァイ バ ー σ)基 礎 ││II
表 22 損失特性の主要因
S■ 0結
合の赤外吸収 の 影響
電 子燿移 t:よ る紫外吸収 の影響
1‖ lll利 のilら ぎによる レー リー │■ lt
本質的なri失
の
不
純
物
収
:奄 t躍
′」
嘱
写了
蠍 ifる
畑
コ ア クラ ′ド円境 界 の揺
',ざ
才
妾lN t r・ 合の 不完 全
フ イイバーの 曲が い
構 造 の 不 11令
波長
1 2
1 3
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1 4
べ
ヽ
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08
07
ルギ ー 〔
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'ネ
図 211 光 ファイバ ー損失 の 種 々の 要 因
で1光 フ ァイバ
越
`大
`′
ォ ーム ,1
19o3 029'
フ ァ /ハ ー ■学 の 基礎
響 が 見 られ ます . しか し, これ は散乱損失 よ │)1分 小 さ
い ことがわか ります .レ ー リー 故舌し│よ ,ガ ラ ス
1折
率の
揺 らぎが原 1夫 Iで 生 じ,波 長 をλとす る とλ lに “ 例す る
ことが知 られて い ます
'ヒ
,
イf英 系 光 フア イパーの 製造技術 の進 歩 によ り現 rliで は
図 212に ■tす ように 1
55μ
mの 波長 に対 して 02
│′ ,れ れて い ます .波 長 が■
低‖i失 の もの がイ
,
dB/k llの
なる とレ
'く
が 主な要 1村 とな り,長 波長側 では赤外 の slo,
イリー散 舌し
の 分 r振 動 による吸収 によって決 ま ります.
光j重 信 は,当 初 0
85μ nぅ
帯 が使われて い ました( しか し
,
ll歩 に伴 い 分散特性 と│力 1上 した
光 フア イバー 製造l支 術 の■
(,H'法
'trt
E く ´■ ・ ま 〓り ヽヽ ・ヽ ヨ
1ヽ │ヽ
I(
'々
lti lt
10
1=
14
1(
18
`)ヽ
,k,t11!11,
図 212
波 長 に対 す る損 失 特 性
1左 貝
:光 通信 工 学
共立 出版
20∞ p54
第 2亭
1 3μ
m力 り‖い られ, 現在 では 1
55μ
光 フ ァイパーの基礎喘■
lnが 使用 さオし
て い まう。
2.3.2 結合・接続損失
光 ファ イバ ー での構造的 な損失 発生原 1月 の概 田
各IXIを 図
2.13に /1Nし ます。以 ドでは,い くつ か のIt失 につ い て説
1月
します。
光源 であ る 半導体 レーザ ー と光 ファ イバ ー との結 合に
よる11失 は , レーザ ー か ら l出 した光 分 布 と 光 フ ァ イ
‐
パ ーの llイ「モ ー ドの 分 4jの 本
Hjliに よ り4iじ ます ぃ 11に
Fl・
,
'l11単
体 レーザ ー の ビーム は桁 円形 を してお り,
方,光
フ ア イバ ーのモー ドは円形です 。 この結 合損 失をllt減 す
るため に, レンズ を,‖ い て ス ポ ッ トサ イズ変換 を行 い
,
光 フ ア イパ ー端 miで 波 前iを 一 致 させ る方 法 が ナ
‖い られて
い ます .
様‖::ド 11り (
X-)'i I ti.
削
一
ネ
lr,I11,t
図 213 光損失発生要因の模式図
ファイパー光学の基礎
一
∫ 一半ミこ〓
こ〓 イ〓ポ苓
()
02
(〕 6
()4
″″. 9ム
08
2△
図 214 接続損のモデル図
(左 員
:光 通信 工 学 、失 立 山版
20∞ p56)
長距離 にわた つて光 ファ イバ ー を理 設す る場 合 ,中 継
器 の部 分 で 切 つて接続 す る必 要 があ ります。 この場 合
,
図 2.14に 示す ように接続部 で光が漏 れた り光 フ ァ イバー
モー ド光
同十 の 軸 がずれた りして損 失が生 じます 。単 ‐
フ ア イバ ー にお い て軸ず れlll失 をo ldBと す るには ,軸
ずれ量 を lμ m以 内に しなければな らず高度な接続技術が
必要です 。
2.3.3 曲が り損失
光 フ ア イバ ー は外 界 とは完 全 に分離 され て い ませ ん。
この外 界の 影響 が物理特性 を変 え,光 の 導波 に影響 を及
第 2章
光 フ ァイパ ーの基礎特性
ぼ して い ます 。 光 フ ァ イバー の 曲げ による影響 は,そ の
中 の 1つ でケ ー ブルの理 設 の 際 に必ず生 じます。 これは
,
光 を光線 で取 り扱 うと容易 に理解で きます。図 2.15に 4t
す よ うに ,光 フ ァ イバー が直線 の 場 合 ,光 は コ ア とク
ラ ッ ドの境 界で全 反射 を繰 り返 しなが ら伝搬 します。 し
か し,光 ファ イバー に 山が りが生 じる と境 界 に入射す る
/rl度
が ,臓 i界 界 よ り小 さ くなるため 全反射が生 じず ,一
部 の 光 が 外 へ llk射 され ます 。 この rhllれ 光が損 失 と な り
ます .
また ,た ファ イバ ーの コア とクラ ッ ドとの境 界lIIに わ
ずかな門 rlが あると,Wl lllの 部分 か ら光が ljk射 された り
,
モ ー ド変換 がイ
Lじ ます 。 これ も担 失 とな りますが , コア
(ai直 線の場合
(ヽ :l・
i"角
(b)由 か りがあ る場合
図 215 曲が り損失
フ ァイバー光学 の基
"
の 11径 を大きくした り, コア にお1)i率 分布 を付ける こと
により避ける ことがで きます。
本章 では,光 フア イパー 中の電磁 界につ いて,L景 的 に検討 を行い
,
モー ドの 種類 や 田有値 な どの 光 フ ァイバー の 諸特性 につ い て慨 説 し
ました。 また ,光 j重 信 システ ′、にお いて重要 となる分 散 や損 失 につ
い て述 べ ま したく
,光 ファ イバ ーの製造技術 につい ては第 3章 に詳述
します。 また,光 フア イバ ーの特性 を測定 iF佃 iす る際 の技術 につい
ては第 4章 で検討 を行 い ます。
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