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ウガンダ赤十字社
ウガンダ赤十字社
予防保健部
2013 年次活動報告書
母子保健事業
期間:2013 年1月– 12 月
提出先: 日本赤十字社
1|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
母子保健事業
概要
母子保健事業はリプロダクティブヘルスプログラムの下に行われている事業のひとつである。この事
業はウガンダ赤十字社戦略的計画 2011/2015 の方針に沿って、紛争中、紛争後の地域における母子
保健サービスの実践、向上を目的としている。今回報告する期間中(2013 年 1 月―12 月)に、事業
対象であるアムル・キトゥグム両県 11 郡 13 か所の保健所にて、脆弱性の高い妊婦たちに保健所での
安全な出産を推進する等の母子保健活動の実践を継続している。
この事業は、日本赤十字社による経済的支援と、それぞれの地方政府リーダーの技術協力により継続
的に実施されている。
事業地:
事業名
県
郡
ラモギ
母子保健
対象保健所
カラディマ保健所Ⅲ
アムル保健所Ⅲ
アムル
アムル
キトゥグム
協力
日本赤十字社
オトゥエ保健所Ⅲ
ラボンガリ 保健所Ⅲ
パボ
パボ保健所Ⅲ
アティアック
ビビア保健所Ⅲ
キトゥグムマティディ
キトゥグムマティディ保健所Ⅲ
オミヤニマ
オミヤニマ保健所Ⅲ
ナムオコラ
ナムオコラ保健所Ⅳ
ムチュウイニ
ムチュウイニ保健所Ⅲ
オロム
オロム保健所Ⅲ
オキディ
オキディ保健所Ⅲ
アクワン
パジモ保健所Ⅲ
この事業における活動は、以下の成果目標に従って実施された:
1. 妊婦たちが衛生的な出産キットを用いて保健所で出産できる
2. 妊娠中に産前健診を4回受け、保健所で出産することの重要性を人々が理解する
3. 村落保健ボランティアたちの能力が強化される
4. 継続的な計画、モニタリングと評価を通じて事業実施体制が強化される
したがって、この報告書は、事業期間中に確認された主な成果、良い事例、直面した課題と学び、今
後の提言を記載している。
2|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
成果(要約)
研修を受けた村落保健ボランティアたちが 2013 年 12 月末までに以下の活動に貢献した:

80 人の村落保健ボランティア達が、地域健康促進のための啓発活動や母性保護の実践につい
て再研修を受け、得られた知識と技術を以下の通り活用した:
- 6,935 人の新たな妊婦の選定と登録 (キトゥグム県 3,489 人、 アムル県 3,446 人)
- 93 回の地域対話集会を開催し、参加した 3,193 人(男性 1,125 人、女性 2,068 人)の地
域住民に母性保護のメッセージを伝えた。
- 妊婦モニタリングのため 3,280 回の家庭訪問を実施した。
- 5,410 人(キトゥグム県 3,040 人、アムル県 2,370 人)の妊婦が、保健所医療従事者の監
督の下、事業対象の保健所で出産した。
- 80 人の村落保健ボランティアが実施した啓発活動により、延べ 16,999 人の妊婦が、産前健
診を受診した。

広報部の支援により、受益者と村落保健ボランティアの良い事例を記録したドキュメンタリー
が作成された。

5,000 個のママバッグが 2013 年に調達された。2012 年から繰り越された 299 個に加えると
合計 5,299 個となる。このうち、3,212 個が安全な出産をサポートするため登録妊婦に配布
された。

80 人の村落保健ボランティアが、計画通りに事業活動を実施するためのオリエンテーション
研修を受けた後、母性保護に関する啓発活動のために新しい自転車を受け取った。

計 4 回のラジオトーク番組と 120 回のラジオ広告が期間中に事業地 2 県で放送され、住民約
200 万人をカバーした。それぞれの番組には 2 県の地域保健局長と地域の母子保健分野におけ
るフォーカルパーソン、受益者 1 人、村落保健ボランティアといった事業関係者が出演した。

事業対象地区以外で活動する 330 人の村落保健ボランティアが 11 郡から選出され、それぞれ
の地区で母子保健事業を支援するよう オリエンテーションを受けた。

地域リーダー25 人に対して事業の新フェーズに関する説明会を行い、事業活動を促進させる
ための継続的支援を得た。

事業関係者に対し、第 2 フェーズ事業での活動について共通の理解を得るため、6 回の現地視
察とモニタリングが実施された。

事業活動促進のため、車両 1 台が調達され、地域での事業モニタリング等に活用された。
3|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
成果(詳細)
本事業では期間中、脆弱性の高い妊婦の登録、4 回の産前健診(ANC)の受診、ママバッグの配布、
事業対象保健所での出産、および HIV 母子感染予防を促進する活動を行った。以下に成果詳細を述べ
る。
事業目標1:アムル、キトゥグム両県での妊婦の保健所での出産数及び 4 回の産前健診(ANC)受診
数増加に貢献する
事業成果 1.1: 妊婦が衛生的な出産キットを用いて保健所で出産することができる
産前健診受診と安全な出産のため、妊婦の選定と登録
この 1 年間で、6,935 人(キトゥグム県 3,489 人、アムル県 3,446 人)の脆弱性の高い妊婦が新
たに登録され、そのうちの 5,410 人が保健所で出産した。2012 年の医療施設での出産数と比較する
と 9.4%の増加となっている。しかし、保健所で出産した 5,410 人の登録妊婦のうち、ママバッグを
受け取って出産したのは 3,212 人だけであった。これは、ママバッグの調達と対象保健所への配布が
遅れたためである。
4|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
表 1 .四半期ごとの登録妊婦数(2013 年1月– 12 月)
県
保健所
四半期ごとの登録妊婦数
アムル
カラディマ
アムル
オトゥエ
ラボンガリ
パボ
ビビア/アティアック
小計
キトゥグ
ム
キトゥグムマティディ
オミヤニマ
ナムオコラ
オロム
ムチュウイニ
オキディ
パジモ
小計
合計
第1
第2
第3
第4
合計
110
198
51
38
142
226
765
143
235
0
0
169
169
716
193
257
0
0
136
199
785
136
580
0
0
71
393
1,180
582
1,270
51
38
518
987
3,446
110
152
122
174
166
0
0
724
142
185
167
214
212
0
0
920
139
298
169
217
210
1,033
134
178
167
185
148
0
0
812
525
813
625
790
736
0
0
3,489
1,489
1,636
1,818
1,992
6,935
表 2. 四半期ごとの登録妊婦数数(2013 年 1 月―12 月)
第1
第2
第3
第4
アムル
765
716
785
1,180
キトゥグ
ム
724
920
1,033
812
合計
1,489
1,636
1,818
1,992
グラフ 1.登録妊婦数
表3. 保健所での出産数(2013)
月ごとの出産数
6月
7月
8月
9月
10 月
11 月
12 月
21
92
7
22
25
40
26
17
64
1
27
38
22
19
81
5
32
36
19
43
97
6
34
31
17
56
105
8
48
38
19
35
89
14
47
31
8
19
48
9
24
32
193
207
173
195
230
272
235
140
2,370
44
49
46
53
28
14
29
48
47
52
46
33
7
33
34
38
42
31
36
12
35
47
52
49
62
31
17
31
51
50
57
51
38
22
38
54
56
61
48
40
28
41
76
51
49
32
48
19
32
30
42
42
39
29
24
23
52
32
36
41
45
32
19
534
229
263
266
228
289
307
328
307
229
257
3,040
434
436
459
435
462
502
558
579
464
397
5,410
保健所
カラディマ
アムル
オトゥエ
ラボンガリ
パボ
ビビア/アティアック
小計
キトゥグムマティディ
オミヤニマ
ナムオコラ
オロム
ムチュウイニ
オキディ
パジモ
小計
合計
5|Page:
1月
2月
3月
4月
5月
15
87
4
15
25
26
16
77
3
22
24
33
14
97
3
20
32
39
21
84
3
16
24
25
15
86
6
18
33
35
172
175
205
173
24
29
36
38
35
0
0
38
37
24
36
40
0
0
36
54
41
39
59
0
0
162
175
334
350
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
合計
213
712
510
156
375
404
537
535
516
462
175
281
グラフ2.月ごとの出産数(2012)
月ごとの出産数(2012)
キトゥグム
アムル
月目標数
1
月
2
月
3
月
4
月
5
月
6
月
7
月
8
月
9
月
1
0
月
1
1
月
1
2
月
グラフ3.月ごとの出産数(2013)
月ごとの出産数(2013)
キトゥグム
アムル
月目標数
1
月
2
月
3
月
4
月
5
月
6
月
7
月
8
月
9
月
1
0
月
1
1
月
1
2
月
事業対象保健所における月ごとの目標出産数は 240 件だが、これを達成することは、保健所への距
離や貧困など、多くの要因があるために容易ではない。そのために現在も多くの女性が自宅で出産する。
しかし 2013 年には上のグラフ3に示された通り、アムル県はキトゥグム県ほど顕著ではないが、2 県
で出産件数の増加が見られている。この改善は、妊婦とその配偶者、そして地域啓発に意欲を持つ村落
保健ボランティアの積極的な健康促進活動が寄与している。
ママバッグの調達と配布
期間中、5,000 個のママバッグが調達されたが、7 月後半からの配布開始となってしまった。バッ
グには正しいウガンダ赤十字社及び日本赤十字社の社章が印刷されておらず、修正しなければならなか
ったためである。しかしこの遅れにもかかわらず、年間総出産数 5,410 人中 3,212 人の母親がママバ
ッグを受け取り出産した。下記の表は配布の統計データを示している。
6|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
表4.
ママバッグ配布数(2013)
県
各保健所分担数と
2012 年からの繰り越
し数
434
保健所
アムル
カラディマ
キトゥグ
ム
アムル
オトゥエ
ラボンガリ
パボ
ビビア/アティアック
小計
キトゥグムマティディ
オミヤニマ
ナムオコラ
オロム
ムチュウイニ
オキディ
パジモ
小計
2013 年の配布数
残数
242
192
559
65
172
348
372
1,758
263
228
243
239
203
125
153
1,454
3,212
138
235
228
204
31
1,028
237
172
107
124
297
75
47
1,059
2,087
697
300
400
552
403
2,786
500
400
350
363
500
200
200
2,513
5,299
合計
事業成果 1.2: 女性が妊娠中に産前健診を 4 回受け、医療施設で出産することの重要性を人々が理解す
る
産前健診受診者数
2013 年のママバッグ調達が遅れたにも関わらず、保健所での出産件数と同様、産前健診受診者数も
徐々に増加している。この期間中の保健所記録では、10,641 人の妊婦が 1 回目の産前健診を受診し、
3,766 人が 4 回目まで受診している。これは母親たちが単にママバッグが欲しいために保健所へ足を
運ぶのでなく、健康に関する意識の高まりを示す例であり、また村落保健ボランティア達の継続的な活
動が結実していることを示している。
表5. 産前健診受診者数( 2013 年 1 月―12 月)
保健所
四半期ごとの産前健診受診者数
第1
第2
第3
第4
1 回目
4 回目
1 回目
4 回目
1 回目
4 回目
1 回目
4 回目
カラディマ
アムル
オトゥエ
ラボンガリ
パボ
ビビア/アティアック
小計
キトゥグムマティディ
オミヤニマ
ナムオコラ
オロム
ムチュウイニ
オキディ
パジモ
小計
174
1105
133
159
217
323
2111
207
88
261
31
20
43
34
477
101
134
399
94
142
123
231
1123
116
129
77
40
15
72
142
475
26
185
478
147
111
217
284
1422
121
130
121
32
27
83
75
468
37
369
316
653
900
0
0
2445
159
128
171
225
0
0
784
156
128
146
173
0
0
719
35
85
78
19
0
0
243
161
133
151
178
79
71
388
55
97
100
41
32
26
388
119
334
123
78
181
208
1043
156
145
163
150
127
63
80
884
56
123
34
25
125
63
426
103
45
65
109
89
38
56
505
合計
4,556
1,261
1,842
718
2,316
856
1,927
931
7|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
表6
1 回目、4 回目の産前健診受診者数(2013)
1st ANC
5,699
4,942
10,641
Districts
Amuru
Kitgum
Total
4th ANC
1,846
1,920
3,766
グラフ 4 によると、4 回目の産前健診受診者数は 1 回目の産前健診受診者数の 35%であり、割合とし
てはまだかなり低く、改善が必要である。
自転車と救急自転車の配布
80 台の自転車が調達され、地域啓発活動のためトレーニングを受けた 80 人の村落保健ボランティ
アに配布された。その結果として、産前健診受診者数と保健所での出産件数の改善が見られている。
さらに、地域からの救急搬送を促進させるため 12 台
の救急自転車が調達され、新たに支援を開始した保健所
に配布された。キトゥグム県では、この救急自転車を使
用して近くの保健所へ搬送されたケースが年間 26 件あ
った。しかしアムル県では、地域住民から自転車が重す
ぎて使いにくいと不満が出ており、この救急自転車の使
用はあまり有効とは言えない。
写真:地域保健局を代表し、キトゥグム県で村落保健ボランティアに
新しく調達した自転車を手渡す地域母子保健フォーカルパーソンのシ
スター、ヘレン・アモノ氏
啓発活動用資料、グッズの作成と配布
以下の啓発活動用資料、グッズが地域での母性保護活動支援のため作成された;Tシャツ 120 枚、
ポスター3,000 枚、フリップチャート 180 部、受益者カード 5,220 枚、リストバンド 1,000 個、ス
テッカー1,000 枚。これらのグッズは 1 回目、4 回目の産前健診受診者数の増加に示されるように、
地域での健康増進に対する意識の高まりに貢献している。
地域家庭訪問
調達されたグッズは家庭訪問と地域対話集会を通じて受益者たちや一般家庭に配布された。今年は
3,280 回の家庭訪問を実施し、この結果、保健所で出産した妊婦数が 3,212 人と増加した。また夫から
サポートを受けたと話す妊婦も増えている。
パボ郡の受益者の一人、アカヨ・コンティさん(女性)と、ラモギ郡のアモーニー・エバリンさん
(35 歳・女性)の夫は 家庭訪問した際にこう話した。
アカヨさん「村落保健ボランティアが訪問してくれると、私は気づかわれていると感じるし、夫も一
緒に話を聞いてくれるようになりました。陣痛時、夫が初めてそばにいてくれて、保健所での出産の際
に大変助かりました。」
8|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
アモーニーさんの夫「私たちには 5 人の子どもがいま
すが、最初の 3 人の時、妻は産前健診を受けませんでした。
その後 4 人目の時に一度受診し、5 人目の時は 4 回の産前
健診を受けて保健所で出産しました。5 人目の妊娠中は私
も勇気を出して妻に付き添って保健所へ行き、HIV エイズ
の検査で陽性と分かった時には、抗 HIV 薬をもらって治
療(ART)を受けることができました。村落保健ボランテ
ィアによる地域対話集会と家庭訪問は、私の行動の変化に
写真:受益者にママバッグを手渡すキトゥグムマ
貢献したと思います。」
ティディ保健所のスタッフ
家庭訪問の際に村落保健ボランティア達は、妊婦を教育するための情報が詰まったフリップチャートを
使用している。その内容は、母乳育児、ベビーケア、妊娠中の危険な兆候、HIV/AIDS 母子感染予防
(EMTCT)、家族計画、マラリア予防、そして衛生についてである。
地域対話集会の開催
母性保護についての情報とメッセージを伝える地域対話集会
が村落保健ボランティアたちによって 93 回開催され、事業地
のリプロダクティブ期にある男女と地域リーダーを含めた、延
べ 3,193 人(男性 1,125 人、女性 2,068 人)が参加した。内容
は多岐にわたり、「妊娠中から出産後に見られる妊婦と新生児
の危険な兆候」「男性の協力」「母乳育児の重要性」「産前健
診と保健所での出産」「家族計画」等がテーマとして選ばれた。
写真:オミヤニマでの地域対話集会の様子
ラジオを通じたメディア活動
a) ラジオトーク番組
計 4 回のラジオトーク番組が、グル県のラジオキング局とキトゥグム県のマイティFM局にて、現
地で使用されるルオ語で放送された。番組には事業のフォーカルパーソンと村落保健ボランティアの代
表者、キトゥグム県では母子保健分野での地域フォーカルパーソン、アムル県ではカラディマ保健所Ⅲ
の責任者であるクリニカルオフィサー(医師に準じる資格)が出演した。放送時間は最も聴取率の高い
時間帯の午後 7 時から 8 時で、主に保健所での出産の重要性について取り上げられた。番組放送中に
電話で出演したリスナーの1人、グル県パウェルアディヤク在住のオジョクさんは、ママバッグの支援
に感謝していると話した。
b) 英語とルオ語でのラジオ広告放送
ラジオ広告メッセージがグルのメガFM局、キトゥグムのマイティFM局で 120 回放送された。事
業地の住民にとっては対話集会などで聞いたメッセージを思い起こすことができ、村落保健ボランティ
アたちの訪問を受けていない地域の人々には、母性保護に関心を持たせるきっかけとなっている。
9|Page:
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
2013 年のラジオ広告メッセージは下記のように、産前健診の重要性、安全な出産、男性の支援と家族
計画を含めたものとなっており、日本赤十字社を通じて、住友商事の提供で放送された。
【ラジオ広告メッセージ 2013 の内容】
女性:
「妊娠中は忘れずに産前健診を 4 回受けましょう。そしてお母さんと子どもの健康促進の
ため、医療従事者が常駐する医療施設で出産しましょう。」
男性:「母性保護や家族計画実践のため、妻や姉妹をサポートするのはあなたの責任です。」
事業成果 1.3: 事業活動継続のために村落保健ボランティアたちの能力が強化される
村落保健ボランティアたちへの再研修
全 80 人の村落保健ボランティアたちが、ムコノ県ナマクワ
にあるアフリカンユースリーダーシップ・トレーニングセン
ターで県ごとに分かれて研修を受けた。ボランティアたちは
前年に同様の研修を受講しているが、知識と技術を再習得す
るために再研修を開催した。研修は 3 日間にわたり、ボラン
ティアが母子保健の知識を高め、トレーナーとして能力強化
を図るために実施された。この研修により、村落保健ボラン
ティアたちは、事業地で 3,280 世帯の家庭訪問や、93 回の地
写真:ナマクワでの再教育研修の様子
域対話集会(参加者延べ 3,193 人)を実施した。アムル県、キトゥグム県の保健関係者が、研修の進行
役を務めた。
研修後、アムル郡の村落保健ボランティアの一人、オランヤ・チャールズさん(男性)は、「研修の
おかげで、私たちは毎年より多くの知識を村へ持ち帰ります。受益者からの質問が難しく思った時もあ
りましたが、研修で新たな知識と経験を得て、私は大変充実した気分です。このような研修は地域に母
性保護についてのメッセージを伝える私たちのために非常に重要だと思います」と話した。
他の村落保健ボランティアに対し、母性保護についてのオリエンテーションを実施
行政により、各地区には以前から村落保健ボランティアチームが形成されている。能力強化の一環と
して、本事業対象地区以外で活動する保健ボランティア 330 人を選定し、母性保護に関するオリエン
テーションを実施した。このボランティアたちは、すでに地域啓発活動について研修を受けた 80 人の
村落保健ボランティア達の支援を受け、2 県の事業対象外
地区やアクセスの困難な地域での産前健診受診数増加を目
指す。
写真: 事業対象地区外で活動する村落保健ボランティアたちへのオリエ
ンテーション(アムル県アムル郡にてフォーカルパーソンとアムル保健
所の責任者)
10 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
地域のリーダー、支部評議会議員や村落保健ボランティアに対し、第2フェーズにおける活動につい
てのオリエンテーションを実施
事業第2フェーズにおける活動や課題について、地域のリーダー、支部評議会議員や地域保健ボラン
ティアたちとそれぞれ話し合い、事業実施についての共通理解を形成した。オリエンテーションではマ
マバッグ数の増加、セット内容から洗面器を外したこと、バッグをこれまでの鞄型でなくプラスチック
製のものに変更したことを説明し、理解を求めた。別のボランティアとの会議では、月手当の減額やそ
の他の重要な事業活動について協議した。地域のリーダーたちは、引き続き事業活動を支援することを
約束した。
VHT デーの開催と母性保護デーに参加
a)
VHT デーの開催
ウガンダ赤十字社本社から各支部への開催費送金が遅れたため、VHT デーは 2014 年 1 月に延期さ
れた。
b)
母性保護デーに参加
ウガンダ赤十字社は 10 月 17 日にアパッチ県で行われた、母性保護デー祝賀会に参加した。テーマ
は「10 代の妊娠は母性保護と発展の妨害であり、これを今阻止しよう」であり、10 以上の団体と共
にウガンダ赤も、未成年者・母性保護用啓発活動資料やコンドームの配布等、多くの展示を実施した。
計 4,320 個の男性用コンドームがその日配布され、250 人の未成年者が性教育とリプロダクティブヘ
ルスについてのメッセージを受け取った。またウガンダ赤十字社は、保健省が発行した母性保護雑誌に
記事を提供した。
事業成果 1.4: 継続的な計画立案、モニタリングと評価を通じて事業実施体制が強化される
モニタリングと技術支援
期間中、ウガンダ赤十字社関係者が事業地を 6 回訪問した。
a) 村落保健ボランティアの評価
事業担当支部は、村落保健ボランティアたちが他のボランティアたちを指導する能力を評価し、母子
保健事業支援を続ける意志の有無について確認を行った。 評価期間に計 6 人のボランティアたちが加齢
や無活動のために交代した。今年度を含めた 3 年間、80 人のボランティアが事業活動を実施する。村落
保健ボランティアたちはより良い活動と地域啓発活動強化のため、他の村落保健ボランティアたちを指
導できるよう、再研修を受けた。
b) 新たに追加支援する 4 か所の保健所の調査
第 1 フェーズ最終評価調査で受けた、事業活動をさらに多くの保健所へ拡大すべきという提言を考慮
し、以下の 4 か所の保健所が支援対象として追加された。
県
アムル
11 | P a g e :
郡
保健所
アムル
オトゥエ保健所 III
アムル
ラボンガリ保健所 III
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
キトゥグム
オキディ
オキディ保健所 III
アクワン
パジモ保健所 III
良い事例とインパクトの記録
広報部が中心となってメディアを巻き込み、コミュニテ
ィでの活動の良い事例やインパクトを記録したドキュメン
タリーを製作し、関係者や行政と共有した。
写真:ウガンダ赤広報部職員に
インタビューを受ける受益者
フォローアップとコーディネーション会議
日本赤十字社より派遣され、9 か月の任期を終えた二星智恵子要員に代わり、平田こずえ要員が
2013 年 2 月に着任した。平田要員はオリエンテーションで事業地を訪問し、活動について村落保健ボ
ランティアたちと情報共有することができた。
また、日本赤十字社本社の新しい事業担当者である上田職員が 7 月にウガンダを訪問し、事業地視
察を実施した。アムル県とキトゥグム県を訪問し、事業の進捗をモニタリングするとともに、地域の保
健関係者、村落保健ボランティア及び受益者と面会した。
ウガンダ赤十字社の事業担当者とその他関係者は地域レベルでのコーディネーション会議や事業地で
の家庭訪問を通じて事業活動のモニタリングに参加し、それぞれの地域での関係を深めることができた。
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母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
四半期ごとの評価会議
ウガンダ赤十字社本社にて、事業四半期会議が保健部長を
議長として一度だけ開催された。対話方式の会議は出席者と
経験、課題、計画、報告書の評価と分析を共有するのに良い
方法である。予定していた残り 2 回の四半期会議と 1 回の年
次会議は、予算の制約のため実施されなかった。
写真:評価会議参加者
事業用新規車両の購入
本事業用に車両を購入し、現在は主にグル県支部にて使用されている。この車両は、2 県での事業活
動促進に貢献している。
その他、計画外の活動
「赤十字・赤新月社週間」へ参加
赤十字週間イベントには各保健所や郡からの村落保健
ボランティアたちが参加し、保健所敷地内の清掃を担当
した。この活動は、保健所スタッフたちと良好な関係を
築くために続けられている。
また 5 月 8 日に、赤十字・赤新月社デーが、グル県で
開催され、パボ郡の母子保健事業受益者が組織した女性
グループが歌や寸劇を披露した。参加した受益者や村落
保健ボランティアたちは、集まったゲストに母性保護促
進の重要性を楽しく伝え、発表は高く評価された。受益
写真:グルでの赤十字・赤新月社デーで発表する村落保健
ボランティア
者たちはこのような行事に参加する機会を得たことを、
とても喜んでいた。
13 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月―12 月
事業計画実施の進捗状況
事業上位目標 /事業目標 / 活動内容
活動指標
年間予定事業成果
年間の実際の結果
コメント
相違や付加価値につ
いての説明を含む
事業目標 1: 事業終了までにアムル、キトゥグム両県での妊婦たちの保健所での出産数及び 4 回の産前健診(ANC)受診数増加に貢献する
事業名: アムル県、キトゥグム県母子保健事業
事業成果 1.1: 妊婦が衛生的な出産キットを用いて保健所で出産することができる
活動内容 (コード) RH : 1.1.1
キトゥグム、アムル県で脆弱性の高い妊
婦たち 5,000 人の選定と登録
支 援の ため 選ばれ 登録 さ
れ た脆 弱性 の高い 妊婦 の
数
脆弱性の高い妊婦を少な
くとも 5,000 人登録する
1 回目、4 回目の産前健診
を受診した登録妊婦数
少なくとも 8,000 人の妊
婦が 1 回目の産前健診を
受診し、そしてその 20%
が 4 回目まで受診する
保健所で出産した妊婦数
少なくとも 60%の登録妊
婦が保健所で出産する
配布された衛生キット数
少なくとも 5,000 個の衛
生的な出産キットを登録
妊婦に配布する
14 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
6,935 人の脆弱性の高い妊婦
たちが登録された。(キトゥ
グ ム県 3,489 人 、 ア ムル 県
3,426 人)
10,641 人が 1 回目の産前健診
を受診し、3,766 人が 4 回目
の産前健診を受診した。つま
り約 35%が 4 回目の産前健
診をこの一年で受診したこと
になる。
登 録 妊 婦 6,935 人 中 5,410
(78%)人の妊婦たちが保健
所で出産した。
3,212 個の衛生的出産キット
が安全な出産を促進するため
に配布された。
妊婦たちの間で健康
に関する意識の高ま
りが認められる。
活動内容 (コード) RH 1.1.2: 選ばれた
調 達、 配布 された 衛生 材
12 台の新しい救急自転
キトゥグム県では 26
車の調達と 13 台の古い
救急自転車の修理
12 台の救急自転車が 4 か所
の保健所に調達、配送され、
13 台の救急自転車が修理さ
れた。
保健所に、出産を促進するための物品調
達と装備
料 、出 産器 具、 救 急自 転
車の数
13 組の衛生材料、4 組の
出産器具
衛生材料は調達されなかっ
た。
資金が利用できなか
った。
ポスター3,000 枚
受益者カード 5,220 枚
ステッカー1,000 枚
ポスター3,000 枚
受益者カード 5,220 枚
ステッカー1,000 枚
情報をまとめたもの
の利用で、産前健診
受診数増加という、
リストバンド 1,000 個
ポロシャツ 120 枚
フリップチャート 180 部
リストバンド 1,000 個
ポロシャツ 120 枚
フリップチャート 180 部が
調達され、配布された。
良い変化が地域の中
で見られた。
放 送さ れた ラジオ 広告 の
回数
実 施し たラ ジオト ーク 番
少なくとも 120 回のラジ
オ広告放送と 4 回のラジ
オトーク番組が放送され
120 回の広告放送と 4 回のト
ーク番組が行われ、アチョリ
地域の近隣人口約 200 万人に
産前健診受診者数と
保健所での出産数増
加に見られる、母性
組の回数
る
向けて放送された。
保護実践のための良
い行動変容
活動内容 (コード)
RH 1.2.3. 妊婦たちの妊娠状況モニタリ
実施した家庭訪問数
登録した脆弱性の高い妊
婦に対し、少なくとも
3,125 人の登録妊婦 に 3,280
回の家庭訪問を実施した。妊
計画通り実施
ング
実 施し た地 域啓発 集会 の
回数
報 奨で 活動 を促進 させ ら
3,600 回の家庭訪問を実
施
婦たちは妊娠期間中の危険な
兆候や栄養と衛生についての
健康教育を受け、5,410 人が
保健所で出産した。
こ の事 業に よ り支 援さ れ
る保健所の数
件の出産ケースが最
寄りの保健所へ救急
搬送するのに役立っ
た。
事業成果 1.2: 人々が妊娠中に産前健診を4回受け、保健所で出産することの重要性を理解する
活動内容 (コード)
RH 1.2.1: 啓発活動用物資の調達、配
布、普及
活動内容 (コード)
RH 1.2.2: マスメディアを通じた情報
伝達
調 達、 配布 された 啓 発 活
動用物資の数
れるボランティアの人数
15 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
活動内容 (コード)
RH 1.2.4: 積極的な地域の行動変容と
男性の参加のため、母子保健について地
域対話集会を実施
地 域の 意識 付けを 促進 さ
80 人の村落保健ボラン
80 台の自転車が調達され、
自転車はボランティ
せ るた めに 新しい 自転 車
を もら った 村落保 健ボ ラ
ンティアの人数
ティアのため 80 台の自
転車の調達
配布された。
ア達が家庭訪問を実
施するのに役立っ
た。
実施した対話集会の回数
母子保健を促進するため
93 回の地域対話集会が行わ
ボランティアたち自
対話集会に参加した人数
鍵となる話題について少
なくとも 96 回の集会の
実施
れ 、 延 べ 3,193 人 ( 男 性
1,125 人、 女性 2,068 人)
の地域住民が参加した。
身の地域を支えよう
という努力が見られ
た。
80 人の村落保健ボランティ
アたちが研修を受けた。
3,280 回の家庭訪問を通じて
3,193 人の妊婦たちに情報提
計画通り実施
事業成果 1.3: 事業継続のために村落保健ボランティアたちの能力が強化される
活動内容 (コード) RH 1.3.1:
80 人の村落保健ボランティアたちを地
域母子保健における指導者として研修を
実施
指 導者 とし ての研 修を 受
け た村 落保 健ボラ ンテ ィ
アの人数
ボ ラン ティ アから 情報 を
村落保健ボランティア
80 人に実施
受けとった人数
活動内容 (コード) RH 1.3.2:
11 郡の村落保健ボランティアたちに母
オ リエ ンテ ーショ ンを 受
け た村 落保 健ボラ ンテ ィ
子保健についてオリエンテーションを実
施
アの人数
オ リエ ンテ ーショ ンを 実
施する郡の数
供を実施
11 郡 330 人の村落保健
ボランティアに実施
11 郡から 330 人の村落保健
ボランティアたちがオリエン
計画通り実施
テーションを受けた。
母 子保 健に つい て 学ん だ
人数
活動内容(コード)RH 1.3.3:
VHT デーが行われた回数
各県で少なくとも 1 回の
資金が年末に支部へ送金され
2014 年の 1 月早め
VHT デーの実施と母性保護デーに参加
と参加者数
母性保護デー参加者数
VHT デーを開催
少なくとも 1 回、国が開
催するイベントに参加
たことにより、VHT デーは開
催されなかった。
ウガンダ赤十字社が 10 月 17
に開催
250 人以上の未成年
者が参加し、 4,320
日アパッチ県で開催された母
性保護デーに参加した。
個の男性用コンドー
ムが配布された。
事業成果 1.4: 継続的な計画立案、モニタリングと評価を通じて事業実施体制が強化される
16 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
活動内容 (コード) RH 1.4.1:
実施した評価の回数
最終事業評価の実施
活動内容 (コード) RH 1.4.2:
事業モニタリングと監督支援の実施
2015 年に最終事業評価
を実施
モニタリングと技術的な
監督支援訪問を実施した
回数
少なくとも 6 回のモニタ
リングと技術的支援訪問
良い事例を記録するための
訪問が 1 度行われ、記録が作
の実施
成された。
ボランティア評価のため 2 回
訪問
3 回の視察訪問(日赤要員オ
計画通り実施
リエンテーション、フェーズ
2 事業活動について説明、上
田事業担当オリエンテーショ
ン、2 回の事業全般監督支援
とアセスメント)
活動内容 (コード) RH 1.4.3:
四半期事業会議の実施
四半期会議を実施した回
数
期間中に少なくとも4回
の会議
1 回目の四半期会議は事業実
施者と実施し、四半期ごとの
計画について協議した。
2 回の四半期会議及
び 1 回の年次会議
が、事業費の不適切
な使用のために実施
されなかった。
17 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
期間中に直面した課題

地域住民の約 90%が1日 1 ドル以下で生活をしているという、高い脆弱性がすべての妊婦た
ちを更に脆弱にさせている。結果的に、ママバッグの高い需要を生み出している。

多くの妊婦がパデル、ラムウォ、アガゴなど近隣の県や郡から本事業で支援している保健所
へ、質の良いママバッグをもらって出産するためにやって来る。母性保護に境界をつくるべ
きではないが、そのために多くの保健所で、対象とした受益者たちに渡すママバッグの不足
を引き起こしている。

ウガンダ赤十字社本社の資金管理能力の不足により、第 4 四半期の主要な活動が、計画通り
に実施されなかった。

緊急出産時、妊婦を近くの保健所へ搬送するために事業では救急自転車を供与したが、メン
テナンスが困難である。

1
アチョリ地域での若年妊娠の割合が依然として高い(約 24% )。しかし住民は大きな課題
と認識しておらず、若い母親の生命を危険にさらすことになる中絶のケースもまだ多い。

2
2011 年度保健統計調査 によると、アチョリ、ランゴ地域では、30~40 歳の成人女性の
HIV/エイズの罹患率が 10.1%、同年齢の成人男性は約 6.3%となっている。また 18~24
歳の若者においても同様に高く、女性 7.1%、男性 5.4%となっている。このことが多くの
場合、若者や成人の命に影響を及ぼしている。
3

家族計画避妊具や避妊薬使用についての理解度が約 42% と低い。

保健所での書類や記録の管理ができていない。新たに選ばれた 4 か所の保健所の記録が必要
な際、すぐ利用できなかった。
学び

持続発展性を確保するため、地域のメンバーを計画の過程に巻き込むべきである。

資金がなくても村落保健ボランティアたちは、妊婦たちが定期的に健診を受けるよう、地域
啓発活動を実施している。事業ではひと月 6 日分の日当を支払っているが、実際には月 6 日
間以上活動している。これは彼らの自主性の高さを示している。

活動による変化をボランティアやその他の関係者と共有することは、共通の理解を得るため
に重要である。実施者とその他の関係者たちの相乗効果が発現し、より良いサービスが提供
される。
1
ウガンダ人口統計・保健報告 2011/2012
HIV 調査報告 2011/2012
3
ウガンダ人口統計・保健報告 2011/2012
2
18 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
今後の提言

家族計画の実践を考えている全ての受益者たちを支援することで、新しく生まれてくる子ど
ものための準備と貯蓄が家庭レベルでできるようになる。家族計画の継続性強化にもつなが
るだろう。

保健省は最低限の人員を各保健所で確実に確保するべきである。

救急自転車を責任もって管理するために、地域評議会と村落保健ボランティアによって監督
された村落委員会を結成する。

若者たちにも関心が向けられるよう、思春期に関連したサービスを事業活動に含める必要が
ある。

地域住民が自分たちで事業を継続できるよう、計画立案時に配慮が必要である。

事業費は管理しやすいよう、事業について熟知した管理職によって取り扱われるべきである。
結論
期間中に多くの課題に直面したにもかかわらず、関係者との協力、チームワークと継続的な資金援
助が、この報告期間中これまで列挙した成果に大きく貢献した。
以上
19 | P a g e :
母子保健事業年次活動報告書 2013 年 1 月 –12 月
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