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NIRA政策フォーラム in 富山のご案内

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NIRA政策フォーラム in 富山のご案内
第17回NIRA政策フォーラム in 大阪
メディアアートと関西の可能性
2007 年 6 月 8 日、標記フォーラムを大阪市および大阪市立大学都市研究プラザとの共催で、
大阪にて開催した。
メディアアートとは、コンピューターをはじめとする新しいテクノロジーに触発され生み出さ
れる芸術の総称で、デジタルメディアを使ったCGアニメやインターネットアート、パフォーマ
ンスアートなどを広く含む。今後の「創造産業」を牽引し、都市に新たな活力をもたらすとして、
メディアアートは今日、産業政策や都市政策の領域からも大きな期待が集まっている。
本フォーラムでは、メディアアートの最新動向と、
「創造産業」を担い得る人材に恵まれ、アジ
アとのビジネスネットワークを有していることから、日本の
メディアアートの一大拠点 とな
るべき潜在力を秘めた関西の可能性について議論を行った。
まず、コンピューター・グラフィックス(CG)
・アーティストであり東京大学大学院情報学環
教授の河口洋一郎氏により基調講演が行われた。ロボット技術や生物学的、医学的アプローチ等
を駆使したコンピューター・グラフィックス・アートにおける最先端の試みについて、映像を披
露しながら紹介された。
続いて、大阪市立大学都市研究プラザ所長の佐々木雅幸氏をモデレータとして、パネル討論が
行われた。ペタビット株式会社執行役員のミキチョクシ氏からは、デザイナーの観点から、大阪
をアジア的視野で見たときに、関西の人たちが根強く持っている豊富な文化の基盤が存在してい
ること、またグローバルにつながるコミュニケイーションのリズム感やテンポを有していること
が指摘された。
大阪市ゆとりみどり振興局 主任学芸員の菅谷富夫氏からは、
メディアアートの前身ともいえる
アニメをみると、1940 年代ころ、その普及と流行が、実は大阪松屋町のおもちゃ問屋をはじめ、
当時の「画工」や印刷業に支えられていたこと、すなわちアニメが発達した産業的な成熟が存在
していたことが紹介された。
大阪市立大学都市研究プラザ特任講師の杉浦幹男氏からは、創造産業ないしはコンテンツ産業
振興の最新の動向と、将来的に大阪・関西がメディアアートを核にした新しい創造産業群のアジ
ア的なセンターとなり得る可能性について解説がなされた。
最先端におけるCGアーティストの淘汰は早い。メディアアートは基本的に世界どこでもツー
ルが同じなので、安易に流行を追うだけでは画一性の中に埋没してしまう可能性がある。大阪・
関西における今後のメディアアートの発展にとって、河口教授が特に強調したのが、この地にし
かないもの、いわば「地肴」を最大限利用することの重要性である。こうした「地肴的発想」に
よって得意技を維持し続けてこそ、世界の中で生き残ることができるだろう。
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