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情報化をめぐる社会情勢(PDF:3388KB)

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情報化をめぐる社会情勢(PDF:3388KB)
第1章
情報化をめぐる社会情勢
第1章 情報化をめぐる社会情勢
第1節 情報化の動向
1 情報処理、情報技術の発達
インターネットやパソコンに代表される
ICT は、急速に進展し、全世界と情報通信が可能
となっています。今までの社会構造を大きく変える環境が出現し、ユビキタスネット社会の
胎動を感じさせる状況となっています。
(1)
ブロードバンドの普及
国の平成 13 年 (2001 年 ) 1月の「e-Japan 戦略」に基づくブロードバンドインフラ整
備により、ブロードバンド回線契約は、平成 16 年度末で 1,866 万件に達しています。
また、総務省の平成 17 年 (2005 年 ) 5月の「次世代ブロードバンド構想 2010」(注)に
よれば、2010 年までに、ブロードバンド・ゼロ地域の解消を目指しています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(2) モバイルインターネット(注)の普及
携帯電話契約者は平成 16 年度末で 8,700 万人となっていて、
その内携帯のインターネッ
ト契約は 7,515 万件となり、高いインターネット対応率となっています。これは、世界
第1位の普及率です。
最近では、高速なデータ通信やマルチメディア(注)に対応した第3世代携帯(注)の普及
が進み、モバイルインターネットの役割はますます大きくなると思われます。
(注)
用語解説参照
CITY HIKARI ICT PLAN
第1章
情報化をめぐる社会情勢
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(3) 無線 LAN の普及
インターネット利用者の無線 LAN の導入率は、17.1%となって、米国、韓国を上回っ
ていますが、個人の無線 LAN 利用はまだ低い状況です。
一方、企業における無線 LAN の導入率は、62.1%とかなり普及していて、ビジネス分
野で “ いつでもどこでも ” 情報を入手でき、発信できる環境が企業活動で求められていま
す。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
公共空間(注)における高速無線 LAN アクセスポイント(公衆無線 LAN サービス)(注)は、
平成 16 年3月末から同年9月末の6か月間で約 30%の高い伸びを示していて、特に公
共交通機関の施設、宿泊施設の伸びが高くなっています。このことは、その利用がまだビ
ジネス分野中心にとどまっていること示しています。
CITY HIKARI ICT PLAN
(注)
用語解説参照
第1章
情報化をめぐる社会情勢
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(4) ネットワークのIP化(注)の普及
ブロードバンドの普及により、世帯におけ
る IP 電話の利用率は、平成 15 年の 7.3%か
ら平成 16 年は 12.7%へ増加し、導入を予定
している世帯は 69.1%にも上っていて、今後、
ますます普及するものと考えられます。
すべての物に IP アドレス(注)を振り分ける
ことができ、セキュリティに強い次世代プロ
トコル(注)の IPv6 は、何らかの対応をしてい
る企業がすでに 39.8%となり、かなり普及し
てきています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(5) 放送のデジタル化(注)
平成 15 年 (2003 年 )12 月1日に地上デジタルテレビジョン放送が東京・名古屋・大
阪の三大都市圏で開始されました。デジタル放送への移行は、平成 23 年 (2011 年 ) まで
に完了される予定です。
これまでの放送サービスに加え、インターネットとデータ放送の連携等、新しいサービ
(注)
用語解説参照
CITY HIKARI ICT PLAN
第1章
情報化をめぐる社会情勢
スの提供が行われようとしています。放送のデジタル化により、様々なメリットが視聴者
にもたらされると思われます。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
2 市民生活の情報化
(1) 生活に浸透するインターネットの普及
平成 16 年末には、インターネット利用人口は約 7,948 万人に達し、
平成 15 年度末以降、
人口普及率は 60%を突破し、市民生活にインターネットは確実に浸透しています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
CITY HIKARI ICT PLAN
第1章
情報化をめぐる社会情勢
(2) 市民生活の変化
インターネットは、情報収集手段として日常生活に欠かせないメディア(注)となってい
ます。また、連絡手段は固定電話から携帯電話、IP 電話、電子メール(注)へシフトしつつ
あります。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
インターネットが「生活上役に立っ
た」と認識する人が多く、相対的に社
会に好影響を与えています。
(注)
用語解説参照
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
CITY HIKARI ICT PLAN
第1章
情報化をめぐる社会情勢
インターネットの利用に伴い、生活時間・行動頻度では、睡眠時間、テレビを見る時間、
雑誌などを読む時間などが減少する一方、家族や友達との連絡が増加傾向にあり、市民生
活への変化が現れています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(3) コミュニケーション
パソコンによる電子メールは、日米韓とも高い利用率となっていますが、携帯電話での
電子メール利用率は、日本が突出して高くなっています。日本では、パソコンによる電
子メールの利用率は 94.2%となっていて、送信頻度は1日5通以下が全体の 9 割を占め、
人とのコミュニケーションを取る手段として、もはや電子メールが日常化しています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
CITY HIKARI ICT PLAN
第1章
情報化をめぐる社会情勢
また、ブログ(注)が平成 16 年以降急速に普及し、新しいコミュニケーションツールと
なりつつあります。
ブログの開設理由は「体験や日々の暮らしを書き残したい」が 50.0%と最も高く、内
容も「自分自身の生活日記」が 61.3%と圧倒的に高くなっています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(4) ネットショッピング(注)
パソコンによるインターネット利用者のうち、ネットショッピングの利用経験のある者
は、89.1%に上っており、社会に広く普及しています。平成 16 年の1年間にネットショッ
ピングを利用した者の購入頻度は、パソコン、携帯電話等とも「年間 10 回以下」が全体
の7割以上を占めています。
このように、インターネットによる市場が形成されるなどネットショッピングは、市民
生活における電子商取引の手段として広く浸透しています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(注)
用語解説参照
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
(5) インターネットコンテンツ(注)の利用
利用形態として、地図、天気予報など様々な分野のコンテンツが利用されていますが、
パソコン・携帯端末ともインターネット利用者のコンテンツ利用は、無料コンテンツの利
用が高くなっています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
3 企業の情報化
企業においては、普及から高度化への段階に進んでおり、インターネットを利用した電子
商取引・販売促進は、固定のパソコンから携帯電話などに移行すると予想されています。
(1) 企業のインターネット利用
企業のインターネット利用は、平成 12 年末の 89.3%から平成 16 年末は 98.1%と増
加し、ほとんどすべての企業でインターネットが利用されています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
CITY HIKARI ICT PLAN
(注)
用語解説参照
第1章
情報化をめぐる社会情勢
企業のホームページ開設は、平成 13 年末の 69.9%から平成 16 年末は 79.1%と増加し、
また、インターネットなどへの接続端末を従業員1人に1台以上配置している割合は、平
成 13 年末の 26.2%から平成 16 年末は 36.1%と、確実に利用が進んでいます。
(2) 電子商取引の拡大
平成 15 年の電子商取引の市場規模は、事業者向け(B2B)(注)77 兆円、一般消費者向
け(B2C)(注)4.4 兆円で、平成 12 年と比べて B2B 市場は 3.5 倍、B2C 市場は 5.4 倍と大
きく拡大しています。
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(3) 新ビジネスの拡大
インターネット利用者の増加に伴い、インターネットを利用した新たなビジネスがこの
5年程度の間に急速に拡大し、社会において大きな位置を占めつつあります。
インターネット広告費は、平成 11 年の 241 億円から平成 16 年には 1,814 億円となり、
5年間で 7.5 倍と急成長しています。
インターネット証券口座数は、5年間で 20 倍と極めて高い伸びとなっています。ま
た、インターネット取引金額は、
平成 11 年(10 月~翌年 9 月)
の 11.5 兆円から平成 15 年(10
月 ~ 翌 年 9 月 ) に は 115.7 兆
円となり、4年間で 10 倍と急
増しています。その他、インター
ネット銀行(注)、インターネッ
トショッピングなども急激に拡
大しています。 出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
(注)
用語解説参照
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
出典 総務省「平成17年版 情報通信白書」
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第1章
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第2節 情報通信施策の動向
1 国の取り組み
いつでも、どこでも、誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現
IT新改革戦略(IT戦略本部)
2010年ユビキタスネット社会の実現
u-Japan政策(総務省)
平成 13 年1月、高度情報通信ネットワーク社会形成基本法が施行
高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進する
ことを目的とする。
平成 13 年1月、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部
(IT 戦略本部)を設置
内閣に、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部を置く。
平成 13 年1月、「e-Japan 戦略」を決定
「5 年以内に世界最先端の IT 国家になる」という目標を掲げ、その達成に向けた
IT 基盤の整備を推進する。
平成 15 年7月、「e-Japan 戦略Ⅱ」を決定
「元気・安心・感動・便利」社会を実現するための利用者視点での IT の利活用促
進に重点的に取り組み、2006 年以降も世界最先端の IT 国家であり続けることを目
指す。
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
出典 総務省「u-Japan政策 骨子」
平成 16 年 12 月、「u-Japan 政策」を総務省が発表
「価値創発」が可能なユビキタスネット社会を、
日本に先駆的に実現させることで、
2010 年にはフロントランナーとして世界の ICT 利活用を先導する。
出典 総務省「平成16年版 情報通信白書」
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
平成 18 年1月、「IT 新改革戦略」を決定
IT の利活用で世界を先導するとともに、わが国が直面する様々な社会的課題に対
し、IT による構造改革を推進する。
出典 IT戦略本部「IT新改革戦略 概要」
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
2 山口県の取り組み
平成 10 年 6 月、「山口県総合情報化ビジョン」
(目標年度 平成 22 年)を策定
豊かな情報通信環境の実現、新時代を担う人づくりの推進、快適な情報通信基盤
の整備を基本目標とし、情報通信基盤の整備などを計画的、積極的に進める。
山口県総合情報化ビジョン
基本目標・基本方向
豊かな情報通信 新時代を担う人 快適な情報通信 環境の実現
づくりの推進
基盤の整備
情報化
情報化
情報化
情報化
情報
安全な
による
による
による
による
通信
情報
くらし
地域
産業
人
基盤
環境
づくり
づくり
づくり
づくり
づくり
づくり
「山口県総合情報化ビジョン」より作成
平成 12 年 3 月、「第 5 次山口県行政情報化計画」を策定
行政情報化推進基盤の整備や電子化された行政情報の共有化、ネットワークを活
用した各種行政サービスの提供、情報発信の高度化と情報公開、情報交流の促進な
どを進める。
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第1章
情報化をめぐる社会情勢
平成 13 年 7 月、「やまぐち情報スーパーネットワーク(YSN)
」開通
県自設ネットワークとしては、全国最大規模(830km)を誇り、光ファイバー
による全県的な高速大容量の情報通信網。
出典 「やまぐち情報スーパーネットパンフレット」
平成 13 年 12 月、「山口県電子県庁推進アクション・プラン」を策定
上位計画の基本方針や施策の方向性を踏まえつつ、国の動向や新しい技術との整
合性を図りながら、行政の情報化の方向性やシステムの構築スケジュール等を明確
にして、「電子県庁」の構築を推進する。
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