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情報化を取り巻く状況(PDF:331KB)

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情報化を取り巻く状況(PDF:331KB)
第2章
情報化を取り巻く状況
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Ⅰ
情報化に関する社会動向
(1) インターネット環境の普及
総 務 省 「 平 成 23 年 通 信 利 用 動 向 調 査 」 に よ る と 、 平 成 23 年 度 末 時 点
の イ ン タ ー ネ ッ ト の 利 用 者 数 は 、 9,610 万 人 と な り 、 人 口 普 及 率 は
79.1%と 、 今 や 日 本 の 全 人 口 の 4 分 の 3 以 上 の 人 が イ ン タ ー ネ ッ ト を
利用している状況にあります。
( 出 典 : 総 務 省 「 平 成 23 年 通 信 利 用 動 向 調 査 」)
図表 1
インターネット利用者数及び人口普及率の推移
イ ン タ ー ネ ッ ト 利 用 率 を 年 齢 階 級 別 の 推 移 で み る と 、 13~ 49 歳 ま で
の 年 齢 階 級 で は 9 割 を 超 え て い ま す 。 ま た 、 60 歳 以 上 の 年 齢 階 級 で は 、
他の年齢階級と比べると低い傾向にありますが、その利用率は年々増加し
つつあります。
( 出 典 : 総 務 省 「 平 成 23 年 通 信 利 用 動 向 調 査 」)
図表 2
年齢階級別インターネット利用率の推移
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このように、インターネット利用者は毎年増加しており、今やインター
ネットは、国民生活の情報インフラとして定着していると言えます。
また、情報通信機器の普及状況を見ると、この数年での普及率が急速に
上昇したスマートフォンや、携帯電話のデータ通信機能を備えたタブレッ
ト型のコンピュータも利用が拡大するなど、利用者のインターネット使用
環境が大きく変化しつつあることがうかがえます。
( 出 典 : 総 務 省 「 平 成 23 年 通 信 利 用 動 向 調 査 」)
図表 3
主な情報通信機器の普及状況の推移
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(2) 国の動向
国 に お い て は 、 政 府 全 体 で 進 め て き た 「 e-Japan 戦 略 」 の も と 、
2005 年 ま で に 世 界 最 先 端 の ICT 国 家 を 目 指 し 、 高 速 ネ ッ ト ワ ー ク 環 境
の整備やその利用料金については世界で最も安い水準など着実な成果を上
げ て き ま し た 。 2006 年 以 降 も 、 世 界 最 先 端 の ICT 国 家 で あ り 続 け 、 安
全・安心な社会をつくるための取り組みが行われています。
そ の よ う な 中 、 平 成 22 年 5 月 に 、 新 た な 国 民 主 権 の 社 会 を 確 立 す る
こ と を 目 的 に 、「 国 民 本 位 の 電 子 行 政 の 実 現 」「 地 域 の 絆 の 再 生 」「 新 市 場
の創出と国際展開」の 3 本柱を重点戦略とした「新たな情報通信技術戦
略 」 が 高 度 情 報 通 信 ネ ッ ト ワ ー ク 社 会 推 進 戦 略 本 部 ( IT 戦 略 本 部 ) に お
いて策定されました。
この戦略では、政府、提供者が主導する社会から納税者・消費者である
国民が主導する社会への転換には、徹底的な情報公開による透明性が必要
であり、このような社会では、市民レベルでの知識、情報の共有が行われ、
新たな「知識情報社会」への転換が実現し、国民の暮らしの質を飛躍的に
向 上 さ せ る こ と が で き る と し て 、「 行 政 キ オ ス ク 端 末 の 設 置 」、「 国 民 ID
( マ イ ナ ン バ ー ) 制 度 の 整 備 」、「 政 府 CIO 制 度 の 整 備 」、「 ク ラ ウ ド コ ン
ピ ュ ー テ ィ ン グ に よ る 行 政 シ ス テ ム の 統 合 ・ 集 約 化 」、「 IT 防 災 ラ イ フ ラ
インの構築」などが具体的な取り組みとして進められています。
地方公共団体においても、国の動きを受け、クラウドコンピューティン
グによるシステムの共同利用や、包括アウトソーシングなどのシステム委
託 手 法 の 改 善 、 自 治 体 EA に よ る 業 務 プ ロ セ ス の 可 視 化 な ど が 取 り 組 ま れ
て い ま す 。 ま た 、 Facebook や Twitter な ど の ソ ー シ ャ ル メ デ ィ ア を 活
用し、住民とのコミュニケーションの強化に取り組んでいる事例も増えて
きています。
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Ⅱ
情報通信技術の動向
(1) インターネット利用形態の変化
こ れ ま で 、 固 定 回 線 ( DSL、 FTTH な ど ) の ブ ロ ー ド バ ン ド と パ ソ コ
ンの組み合わせがインターネット利用の中心でしたが、この数年、携帯回
線のブロードバンド化とスマートフォンやタブレット端末の急速な普及に
より、インターネットの利用形態が大きく変化しています。
スマートフォンは携帯電話に替わるものとして普及が進んでいますが、
機 能 と し て は パ ソ コ ン に 非 常 に 近 く 、 通 話 だ け で な く 、 Web サ イ ト の 閲
覧や地図、音楽、写真、映像など、非常に多彩な機能をどこでも利用する
ことができます。
また、急速に普及が進むスマートフォンなどの携帯情報端末向けの通信
量 増 加 に 対 応 す る た め 、 携 帯 回 線 や Wi-Fi に よ る ブ ロ ー ド バ ン ド の 整 備
が進められています。大手通信機器メーカーによると、携帯情報端末の通
信 契 約 の 件 数 が 平 成 25 年 に は 72 億 件 と 、 世 界 の 人 口 に 匹 敵 す る ま で 拡
大すると予測されており、インターネット利用の中心がスマートフォンな
どの携帯情報端末と、携帯回線によるブロードバンドへ移行すると想定さ
れます。
スマートフォンの利用者は、携帯電話によるインターネットの利用者に
比べ、商品やサービスの購入及び取引などのインターネットの各種機能や
サービスを積極的に利用する傾向にあり、インターネットの利用形態が大
きく変化しつつある状況です。
(2) ソーシャルメディア
ソーシャルメディアとは、大量の情報を一方向で発信する「マスメディ
ア」に対し、主にインターネットを用いて利用者が情報を発信し、発信さ
れた情報に対して人と人、人とモノとの相互のコミュニケーションを促進
す る 仕 組 み を 有 す る Web サ ー ビ ス を 指 し ま す 。
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Facebook や mixi な ど の SNS( ソ ー シ ャ ル ネ ッ ト ワ ー キ ン グ サ ー ビ
ス )、 ア メ ブ ロ な ど の ブ ロ グ 、 YouTube や ニ コ ニ コ 動 画 な ど の 動 画 共 有
サ ー ビ ス 、Twitter な ど の ミ ニ ブ ロ グ 、 2 ち ゃ ん ね る な ど の 電 子 掲 示 板 な
ど、利用者個人が情報の発信者となって、閲覧者と双方向的に利用者間の
つながりを創造してゆくメディアの総称です。
( 出 典 : 総 務 省 「 次 世 代 I C T 社 会 の 実 現 が も た ら す 可 能 性 に 関 す る 調 査 研 究 」)
図表 4
ソーシャルメディアの現在の利用数、利用経験(年代別)
ソーシャルメディアは参加者のコミュニケーションツールとして利用さ
れるだけでなく、意見の発信、クチコミによるブームの発生、災害時の安
否確認、または企業や行政でマーケティングにも活用されるなど、社会的
な影響力を急速に持ちつつあり、インターネットの利用目的や利用者の意
識自体が、サービスの利用から人と人とのつながりへと変化しつつありま
す。
(3) クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングとは、これまでは自前で所有・管理してい
た機器やソフトウェア等を、インターネットを通じて提供されるサービス
として必要に応じて利用する形態のことです。
著 し い ICT の 進 展 と ビ ジ ネ ス の ス ピ ー ド が 速 い 現 在 に お い て は 、 購 入
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した機器や構築したシステムが陳腐化してしまう速度も速く、必要に応じ
最新のシステムを利用できるクラウドコンピューティングは非常に注目さ
れています。
クラウドコンピューティングは、システム開発や導入に係る投資及び自
前でシステムを所有して運用する必要がないことから、システム利用者の
コスト負担削減や、データ管理上の安全性の確保、システムの管理負担の
軽減が図られます。
今後、情報システムはこれまでの「所有」から「利用」へとその形態が
変化し、世界中の事業者が提供する様々なサービスを組み合せて必要なシ
ステムの構築を実現する手法が中心になると考えられます。
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