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平成29年度使用高等学校 (第1部) 教科書編集趣意書 国語(国語表現)編

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平成29年度使用高等学校 (第1部) 教科書編集趣意書 国語(国語表現)編
平成29年度使用高等学校
(第1部)
教科書編集趣意書
国語(国語表現)編
目
次
ページ
002 東書 国語表現 ...........................................................1
017 教出 国語表現 ...........................................................3
050 大修館 国語表現 .........................................................5
183 第一 高等学校 国語表現 ..................................................7
218 京書 国語表現 ...........................................................9
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
2
教 科 書 名
国語表現
国表 304
東 書
代表者 三角洋一
■編集の基本方針
1 適切かつ効果的に表現する能力を育成し,伝え合う力を高める。
2 思考力や想像力を伸ばし,言語感覚を磨く。
3 国語の向上や社会生活の充実を図る態度を育てる。
■編集上の留意点および特色
1 全部で 11 の単元を,
「情報収集・整理」(第1∼4単元),
「言語感覚を磨く」(第5・6単元),
「話して伝える」(第7∼9単元),
「書いて伝える」(第 10・11 単元)というまとまりで構成し
ました。配列順に学習することも,特定の単元を取り立てて学習することも可能です。
2
それぞれの単元は,「導入」→「本文」→「課題」という3つの流れで構成しました。生徒
が取り組みやすく,スムーズな学習展開が可能です。
〔導入〕単元冒頭には,学習のきっかけとなる文章や,導入のためのミニ学習活動などを載せ
ています。生徒の興味・関心を喚起し,スムーズに学習に取り組むことができます。
〔本文〕学習内容や学習方法を分かりやすく解説しています。3段組みの紙面構成で,主要な
流れを中段の文章部分で示し,その要約(キーワード)を上段に,学習活動例や脚注
などを下段に示しました。
〔課題〕本文を読んで学習内容や学習方法を理解した後に行う,まとめとしての活動や,学習
内容に関連して,そのスキルを定着させる発展・応用的な活動を示しました。
3 附録には,情報収集・整理のポイントや電話のかけ方,敬語の使い方など,表現技能面での
基礎的・基本的事項をコンパクトにまとめるとともに,同音異義語や四字熟語,故事成語など
の資料も豊富に用意し,生徒の語彙力や語句の運用力を豊かにする配慮をしています。本文の
脚注欄には「▼附録」マークを示し,本文と附録とが有機的に関連するようにしています。
4 活字の大きさや行間,レイアウト,配色にも工夫を凝らし,全ての生徒にとって見やすく学
習しやすい紙面構成になるよう,ユニバーサルデザインに配慮しました。
5 再生紙と植物油インキを使用するなど,環境にも配慮した教科書になっています。
■学習指導要領との関連
○
「内容」(1)アや「内容の取扱い」(4)に示された「情報」には特に留意し,「情報収集・整
理」の力を身につける単元を最初に配置するとともに(第1∼4単元)
,附録には,
「情報の探
し方」
「調べる時のポイント」等,情報収集・整理に関するものを豊富に用意しました。
-1-
■教科書の構成・内容一覧
●単元構成・内容
学習指導要領との対照
(1)ア
1 調べる〔情報収集の技術〕
・本に当たる―情報探しの一方法―
立花 隆
(1)アエ (2)エ
2 取材する〔聞き取り取材による情報収集〕
・医療という現場
増田れい子
(1)ウエオ (2)イエ
3 説明する〔本のおもしろさを紹介する〕
・一人で対する未知の世界
長谷川眞理子
(1)アウエオ (2)ウオ
4 まとめる〔情報を整理して文章にまとめる〕
・伝える力
池上 彰
5 古典の表現に学ぶ〔現代に生きる古典の表現〕
・『枕草子』に参加してみる
(1)オカ (2)イ
渡辺 実
6 広告の表現に学ぶ〔広告とレトリック〕
(1)アイウエオカ (2)エ
7 話す〔メモをもとにしたスピーチ〕
(1)エオ
8 発表する〔情報を整理して口頭で伝える〕
(1)アエオ (2)アオ
9 討論する〔主張の観点と根拠を考える〕
(1)アイエカ (2)ア
10 意見文を書く〔構成を考える〕
(1)ウエオカ (2)ア
・「一・五」の関わり
小此木啓吾
(1)ウエ
11 小論文を書く〔「考え方」を考える〕
・時分の花と非成熟社会
中村雄二郎
●附録
調べる時のポイント
図表を活用する
図書館で本を探す
同音異義語
本で調べる
同訓異義語
インターネットを使う
三字熟語・四字熟語
著作権と引用
対義語・類義語
インタビューとアンケート
故事成語・ことわざ・慣用句
電話をかける
助数詞
誤りやすい敬語の使い方
常用漢字表
手紙を書く
面接の受け方
情報の探し方(前見返し)
文章構成の型
原稿用紙の書き方(後見返し)
マップ法を使う
小論文を書く手順(後見返し)
-2-
発行者の
番号・略称
17
教 出
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
国表 301
代表著作者 長沼行太郎
「表現」を「根元的な,人間の生きる行為」と位置づけ,その全課程をとらえて,コミュニケーショ
ンの総合的な力が身につけられるように,教科書編集を行いました。
1.全体の構成⋯⋯「基礎編」
「実践編」
「総合編」の全三編・15章で構成し,国語表現の基礎か
ら応用まで,具体的な活動を通して,段階的・体験的に学べる内容にしました。
Ⅰ 基礎編 1∼6章。高校1年までの国語学習で身につけた知識・技能を確認し,今後の新た
な学習展開の備えとする編です。
Ⅱ 実践編 7∼12章。国語表現の諸分野の知識・技能を確実に身につけるための編です。
Ⅲ 総合編 13∼15章。
「基礎編」
「実践編」で獲得した知識・技能を組み合わせて,社会にお
ける表現活動の展開を視野に含め,個人あるいは共同で課題に取り組む編です。
2.各章の構成⋯⋯各章は,基礎から応用へと,段階を追うステップ構成を基本にし,また,
「学
習のポイント」において学習の方法への注目を促すとともに,
「課題」を設けて,自らすすんで
問題解決にあたる学習能力が形成されるよう配慮しました。
3.ズームアップ⋯⋯学習した内容を確かなものにし,かつ深めるために,7箇所にコラム「ズー
ムアップ」を配し,重要事項についての詳細な解説,エピソードの紹介,異なる視点の提示など
を含む文章を掲げました。
4.ツールボックス⋯⋯国語表現についての理解を深める事柄や文章例などを整理した
「ツールボッ
クス」のページを,巻末に設け,各章の学習中に便覧的に活用できるようにしました。
5.豊富な文章例⋯⋯課題文や生徒文例・ツールボックスの文章サンプルにおいては,地球環境・
エネルギー・家族・コンビニ・インターネット・マスメディアなどの多様な文章例を取り上げ,
高校生が一般常識を深め,自分の意見を形成するために活用できるよう配慮しました。
1.教育基本法・学校教育法への対応 主に教育基本法の第2条「教育の目標」
,第3条「生涯学
習の理念」および,学校教育法の第51条「高等学校における教育の目標」などをふまえました。
2.カラーユニバーサルデザインに配慮した紙面 色覚特性をふまえた,判読しやすい配色や表示
の工夫により,全ての生徒が学びやすい紙面づくりに配慮しています。
3.環境にやさしい教科書 教科書の印刷には再生紙と植物油インキを使用し,地球環境への影響
を少なくするよう配慮しています。
-3-
教科書の単元構成
教科書の単元構成
学習指導要領
Ⅰ 基礎編
1 言葉に変える
ステップ1 速く正確に書き写す
ステップ2 メモを取る・メモで伝える
ステップ3 絵を言葉にする
★ズームアップ① 筆写の天才 南方熊楠
(1)アエカ
(2)エ
2 声の表現
ステップ1 声を出そう──発声・発音
ステップ2 文字を声に変える
ステップ3 スピーチの方法
ステップ4 声の発表会──「私のおスス
メBOOK」
★ズームアップ② 他者に劈かれた声 竹内敏晴
(1)アエオ
(2)アエ
3 漢字と語彙
ステップ1 漢字の仕組みを探る
ステップ2 語義を探る・語彙を広げる
ステップ3 文字による表現
(1)カ
4 人とつながる言葉
ステップ1 挨拶と人間関係
ステップ2 待遇表現──敬語によるコ ミュニケーション
ステップ3 励ます言葉・受け入れる言葉
(1)エ
(2)エ
5 言葉を遊ぶ
ステップ1 言葉遊びを楽しむ
ステップ2 川柳を作る
ステップ3 「二次創作」に挑戦する
(1)ウカ
(2)イ
6 文章表現の基礎
ステップ1 連絡文の書き方
ステップ2 効果的な説明の方法
ステップ3 相手や目的に応じた文章
★ズームアップ③ レトリックの工夫
(1)アウエカ
(2)エ
12 話し合いの方法
ステップ1 目的に応じた話し合い
ステップ2 ディベートの方法1
ステップ3 ディベートの方法2
ステップ4 意思決定・合意形成のための
会議
★ズームアップ⑤ 多数決と全員一致
学習指導要領
(1)イ
(2)ア
Ⅲ 総合編
13 物語の創作
ステップ1 物語作りの基礎レッスン
ステップ2 テーマから物語を紡ぎ出す
ステップ3 作品集作りと合評会
(1)ウオ
(2)イオ
14 メディア・リテラシー
ステップ1 メディアの特性を知る
ステップ2 新聞記事を読み比べる
ステップ3 広告というメディアを読む
ステップ4 情報を編集する
★ズームアップ⑥ 情報の海を航海する──メ
ディア・リテラシーの課題
(1)アエオ
(2)エオ
15 社会にはたらきかける表現
ステップ1 外に踏み出す第一歩──ポッ
プを作ろう
ステップ2 自分の世界を伝える──見る
人の心をつかむスライド作り
ステップ3 地域社会を知る──イベント
企画の用意
ステップ4 地域とつながる表現活動──
イベントの実行へ
★ズームアップ⑦ 社会にはたらきかける表
現
(1)アイウエ
(2)アイウエオ
◎ツールボックス
Ⅱ 実践編
7 小論文Ⅰ
ステップ1 意見を論理的に述べる
ステップ2 セルフ・ディベート
ステップ3 文章の「型」──構成の方法
ステップ4 構成ノート
ステップ5 テーマ型小論文の実際
ステップ6 文章のリフォーム──推敲
(1)アウエオカ
(2)ウ
8 小論文Ⅱ
ステップ1 要約の方法
ステップ2 課題文から問いを見つける
ステップ3 課題文型小論文の実際
ステップ4 データを読む
ステップ5 データ型小論文の実際
★ズームアップ④ つなぐ言葉
(1)アウカ
(2)ウ
9 論文作成法
ステップ1 論文作成の準備
ステップ2 論文作成の実際──「日本人
の暮らしとコンビニ」
ステップ3 論文の仕上げ──引用と執筆
(1)アウ
(2)ウ
10 プレゼンテーションの方法
ステップ1 プレゼンテーションの実際
ステップ2 プレゼンテーションの技術
ステップ3 スライドを使ったプレゼン テーション
(1)アエ
(2)アエオ
11 面接──社会との接点
ステップ1 自己を分析する
ステップ2 質問と応答のレッスン
ステップ3 模擬面接をする
(1)アイ
(2)ア
(1)アウエオ
○漢字と語彙のトレーニング
(2)エ
○小論文の発展トレーニング
○言葉の作法集
一 敬語
二 電話のかけ方(インタビューの依頼)
三 手紙文の書き方
四 メールの書き方
○言葉の背景集
一 説得のための五つの論法
二 ディベートと「テレビ政治」
三 目的に合わせた話し合いの形態
四 本とコンピュータ
五 非言語コミュニケーション
○文章サンプル集
①言葉──自己表現の強い武器
(高樹のぶ子)
②文章上達のコツ(井上ひさし)
③考えるために書く(市川伸一)
④言葉の持つ力(三浦綾子)
⑤聴くという行為(鷲田清一)
⑥いつまでもガキの感性をもって
(ビートたけし)
⑦盗まれた?靴(井上史雄)
⑧「人間と動物」という二分法との訣別
(松沢哲郎)
⑨地球環境への処方(松井孝典)
⑩「かわいい」論(四方田犬彦)
⑪物語の役割(小川洋子)
-4-
発 行 者 の 教
番号・略称 記
科
号
書
・
番
の
教
書
名
号
50
大修館
科
国語表現
国表305
代表著作者
北原保雄
●基本方針
・教育基本法や学校教育法改正の趣旨をふまえつつ、国語で適切かつ効果的に表現する能力を
育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力を伸ばし、言語感覚を磨き、進んで
表現することによって国語の向上や社会生活の充実を図る態度を育てること。
●構成
・第1部「表現力を培う」においては、現代の高校生が実際の日常生活や社会生活の中で必要
とされる表現力を、基礎から着実に身につけることができるレッスンを置いた。
・第2部「表現を楽しむ」においては、表現すること自体を楽しみ、学習活動への意欲を高め、
他者と協調しながら主体的に学習に取り組む姿勢を育むことができるよう、創作、ポスター
作り、インタビューなどの多彩な学習活動のアイデアを紹介した。
●教材選択にあたっての配慮
・基礎的な国語の知識を段階的に身につけることを目的として、第1部第1単元「書いて伝え
る」を設定した。それを受けて、論理的な文章の書き方を学ぶ第2単元「小論文・レポート
入門」や、自己PR・志望動機・面接など、進学・就職などで役に立つ表現を取り上げた第
3単元「自己PRと面接」を置いた。
・表現への抵抗感を克服し、「話すこと」「聞くこと」の基本的な態度や能力を楽しみながら
学べる教材を、第 1 部第 5 単元「声とコミュニケーション」に置いた。また、会議やプレゼ
ンテーションの進め方などを学ぶ教材を、第 6 単元「会話・議論・発表」に置いた。
・情報化社会において他者と円滑なコミュニケーションを行ったり、膨大な情報を適切に選択
して使いこなしたりする力を育むため、第1部第4単元「メディアを駆使する」を設定した。
●教材化の工夫
・表現することへの関心を高めたり表現の参考になったりする文章や資料を、「参考」や「表
現への扉」に豊富に提示し、優れた表現に触れて表現への意欲が喚起されるよう配慮した。
・教科書冒頭には事項索引・人名索引にあたる「教科書を活用しよう」「読んで表現に生かそ
う」を設け、付録には「敬語のまとめ」「発想法のいろいろ」「正しい表記のための用字用
語ミニ辞典」を位置づけて、教科書を主体的に活用できるよう工夫した。
・全編を通じて色彩豊かな写真、図版などを多用し、学習意欲を引き出すよう配慮した。
-5-
単元・教材一覧
第1部 表現力を培う
1・書いて伝える
1 整った文を書く
2 わかりやすい文を書く
3 文のつなぎ方
4・メディアを駆使する
1 通信文を書き分ける
2 電話を使いこなす
3 ネット社会とコミュニケ
ーション
4 メディアと情報
第2部 表現を楽しむ
1 言葉で遊ぶ ――回文・折
句・しりとりなど
2 詩歌を楽しむ
表現への扉 4
・メディアって何?(荻上チキ) 3 魅力的なポスターを作ろう
4 絵や写真を見て書く
【参考】コピー誕生の瞬間
・メディアのからくり
表現への扉 1
(蓑田雅之)
(保岡裕之)
・とにかく書いてみる
・すべては編集されている
(外山滋比古)
(池上彰) 4「わが町自慢」のパンフレ
・
「それでいいです」
(香山リカ)
ット作り
・進化(太田光)
・グラフを読む⑤
【参考】論理的な表現とは?
(野矢茂樹)
2・小論文・レポート入門
1 小論文とは何か
2 反論を想定して書く
3 資料を読み取って書く
4 発想を広げて書く
5 レポートを書く
6 論文を書くために
表現への扉 2
・ファストフィッシュ
(新聞記事より)
・
「再生」は日常生活から
(安藤忠雄)
・無痛文明(森岡正博)
・情報化社会と考える精神
(有山輝雄)
・コインは円形か?(佐藤信夫)
・グラフを読む①∼③
3・自己PRと面接
1 自分を見つめて
2 効果的な自己PR
3 将来の自分を考えよう
4 志望動機をまとめよう
5 面接にチャレンジ
【参考】履歴書の書き方
表現への扉 3
・夢を語ろう(野口聡一)
・なりたい「モデル」を見つけ
よう(日野原重明)
・働くことの意味(内田樹)
・グラフを読む④
5 働く人にインタビュー
5・声とコミュニケーション
1 言葉のストレッチ体操
2 リーダーズシアターを開
こう
【参考】リーダーズシアター場面
集(蜘蛛の糸/夕鶴/ロミオ
とジュリエット/金色夜叉
/道行〔曾根崎心中〕
)
3 ショートスピーチをし
よう
【参考】物だって活き活きしてい
た(高橋源一郎)
表現への扉 5
・話すときのツボ(中田薫)
・非言語コミュニケーション
(大山茂夫)
・間の大切さ(竹内一郎)
・聞く力(阿川佐和子)
6・会話・議論・発表
1 相手や場面に応じた会話
2 議論して結論を出す
3 プレゼンテーションの工
夫
表現への扉 6
・迷惑行為にどう対処するか
(北川達夫)
・科学の芽を摘むインターネッ
ト(小菅正夫)
・グラフを読む⑥
-6-
【参考】人生は喜ばせごっこ
(やなせたかし)
6 みんなで作ろう国語辞典
7「私の虫類図譜」を作ろう
8 エッセイを書こう
・名の世界(角田光代)
・目玉焼きの正しい食べ方
(伊丹十三)
・揃える(赤瀬川原平)
・夕陽の輝き(黒柳徹子)
9 パロディー物語を書こう
10 演説合戦にチャレンジ
【参考】ディベートを楽しむ
11 こちら悩みごと相談室
12 開廷! 模擬裁判
13 劇を作ろう
付録
●敬語のまとめ
●発想法のいろいろ
●正しい表記のための用字
用語ミニ辞典
発行者の
番号・略称
教科書の
記号・番号
183
第一
国表 302
教科書名
高等学校 国語表現
代表著作者 江端義夫
■編集の基本方針と編集上の留意点および特色■
1見やすい大判サイズ──B5判サイズにして,本文活字を大きくし,行間もゆったりとって,見
やすくしました。また,写真や図版を大きく扱い,イラストも適宜取り入れました。
2系統的な単元構成──教育現場の実態に即応し,全体を系統的に学習することができるように,
「表現の楽しみ」
「表現の基礎」
「表現の実践(一)-通信・案内・伝達-」
「表現の実践(二)-
記録・報告-」
「表現の実践(三)-意見・主張-」
「表現の実践(四)-論述-」
「表現の探究」
の7単元で構成しました。
3実用的な教材を段階的に配列──解説には,書き下ろし原稿を数多く用意しました。また,学習
の動機づけとなるような,書き下ろし以外の文章も取り上げました。引用例文や作品例は,生徒が
親近感を持って学習できるよう,生徒作品や身近な話題の作品を多く取り上げました。
●「表現の楽しみ」は,表現学習の導入と位置づけ,生徒の自由な想像力や発想力を喚起するこ
とをねらいとしました。教材は,イメージを文章化することを基本に設定し,視覚的興味づけを
行って,スムーズに表現学習に入っていけるように工夫しました。
●「表現の基礎」は,「書くこと」「話すこと・聞くこと」の基礎力を身につけることをねらいと
しました。表現全体にかかわる文章を導入として用意し,文章作法に関する教材は,段階的に学
習できる構成にしました。
●「表現の実践」は,扱う内容・ジャンルを,学習指導要領の言語活動例に従いつつ細分化し,
「書くこと」
「話すこと・聞くこと」の両面から,実用度が高い順に配列しました。
●「表現の探究」は,「日本語の理解」と「表現の研究」の二つの要素で構成しました。「日本語
の理解」には,国語の表現の特色,日常の言葉遣いや語彙,語句や語彙の成り立ちなどを扱った
文章教材を,
「表現の研究」には,自分の表現技術を高めるための研究材料となる文章教材を用
意しました。
●「実践課題」では,具体的な場面を設定した表現活動を取り上げ,テーマと事例に即して主体
的に表現活動を行うことができるように教材を構成しました。
4学習課題・注などの工夫──本文の理解を深めたり,学習の手がかりを示したりするため,学習
課題や注などに工夫をこらしました。
●「学習」は,教材について評価・分析する課題,実際に表現活動をする課題の2本立てを基本と
し,脚注欄には,語注や,本文を補足する説明や用例を掲載したほか,本文の内容を理解するう
えで注意すべき事項を「問」の形で示しました。
●「参考」として,教材の学習を補助する解説を適所に用意しました。
-7-
●教科書の構成
■表現の楽しみ
ディベートをする
写真からストーリーを創る
小・中学校の給食は廃止するべきである
写真に五七五を付ける
実践課題③ 詩のカレンダーを作る
誕生月の詩を選ぶ
■表現の実践(四)−論述−
課題作文を書く
■表現の基礎
文章を書く意味
課 題 私から見た「私」
轡田隆史
小論文を書く
文章の書き方
わかりやすい表現
課題1 読書の意義について
表現の工夫
課題2 自由な生き方について
描写の方法
課題3 今後の食料消費の変化について
「言葉にする」ことから始めよう 池上 彰
参考 要約のしかた
相手理解は聞くことから
東山紘久
■表現の実践(一)−通信・案内・伝達−
メールか手紙か
■表現の探究
―日本語の理解―
日本語の特徴
吉岡昭子
方言と共通語
手紙を書く
敬語の分類
参考 手紙の形式
想像の旅
鈴木康之
紹介文・宣伝文を書く
実践課題① パンフレットを作る
■表現の実践(二)−記録・報告−
大石初太郎
ニュアンスを変える助詞
飯間浩明
日本語のレトリック
瀬戸賢一
古語雑談-「やさし」の語史
佐竹昭広
―表現の研究―
記録文を書く
アサガオ(田中 修)
レポートを書く
時間の見方を変えるとき
本川達雄
皐月
伊集院静
コップの中の論戦
清水義範
本校生徒の食生活と健康づくり(生徒作品) ■付録
実践課題② 資料を編集する
原稿用紙の使い方
■表現の実践(三)−意見・主張−
現代仮名遣いの要領 符号の付け方
考えを発表する
数字の書き表し方 句読点の付け方
私の誇り(今田真由美)
誤りやすい表現
話し合いをする
誤りやすい敬語
高校生活をどう過ごすか
手紙の挨拶の例
参考 話し合いの形式
-8-
発行者の
番号・略称
218
京 書
教科書の
記号・番号
教 科 書 名
国語表現
国表 303
代表著作者 樺島忠夫
■ 編集の基本方針 ■
「伝え合う力」を高める教科書づくりに留意しました。教育基本法、学習指導要領の目標を達成
するために、「情報を収集・分析し、論拠を導く思考力」、「豊かなものの見方、感じ方、考え方の
できる想像力」が育めるような単元、教材を用意しました。また、言葉の成り立ちや表現の特色に
ついて、歴史的、国際的な視野から考えを深めることができるようにしました。
■ 編集上特に留意した点、特色 ■
1.5つのステージと 15 の単元 「表現者になろう」をサブテーマに、「伝え合う力」を高める言
語活動を5つのステージ、15 単元に分け、段階を踏んで系統的に学習できるように構成しました。
○ ステージ1 表現のイメージをつかむ
導入のステージ。単元「話すということ」、「書くということ」を通して、「表現」とは何かを
考えます。言語活動としては、「話す・聞く」「書く」の両面で自己紹介に取り組みます。
○ ステージ2 表現のスタイルを知る
表現の基礎知識の定着をはかります。「話す・聞く」では、より的確に伝えるための話し方を、
「書く」では、記録文・説明文・意見文・通信文などの基本的な文章の型・決まりを学びます。
○ ステージ3 表現のテクニックを磨く
より高度な表現技法を学びます。 「話す・聞く」では、情報を収集・分析して伝えるプレゼ
ンテーションや、相手の立場を尊重しながら論拠の妥当性を判断する討論の技術を磨きます。「書
く」では、調査結果を報告する文章、論理的に伝えるための小論文に取り組みます。
○ ステージ4 表現のルーツを知る
日本語や言葉に関する理解を深めます。語彙、敬語表現、異文化交流における日本語表現のあ
り方などを取り上げました。また、古典と現代文を読み比べて、語や文体の変遷を考えます。
○ ステージ5 創作者になろう
創作に取り組みます。詩歌、随想、小説の創作を通して、感動を効果的に伝える力、想像力を
豊かにする力を養います。段階を踏んで長文が書けるように、課題にも工夫をこらしました。
2.豊富な実践課題、スキル集 本文の理解を深める実践課題「LET'S TRY」を脚注部分に設け、
さらに各単元末には「話してみよう」「書いてみよう」「考えてみよう」などの応用課題を設けま
した。また、巻末には、表現のテクニックをまとめた「文章作成スキル集」も設けました。総じ
て、「話す・書く・考える」に主体的・積極的に取り組める教科書になっています。
-9-
●教科書の構成●
■ステージ1 表現のイメージをつかむ
(一)話すということ
1 話すことは伝えること
2 スピーチのポイント
3 人前で話すとき
4 どんな順序でどう述べるか
〔話してみよう①〕
〔よく聞こう①〕
(二)書くということ
一言・一文があれば表現になる
〔考えてみよう①〕
〔書いてみよう①〕
■ステージ2 表現のスタイルを知る
(一)的確に話す
1 分かりやすく話すには
2 聞き手を意識して話す
3 紹介する
〔話してみよう②〕
(二)記録・説明の文章を書く
1 記録の文章を書く
2 説明の文章を書く
〔書いてみよう②〕
(三)意見文を書く
1 意見文とは
2 どのようにして意見を持つか
3 意見文の基本構成
〔考えてみよう②〕
〔書いてみよう③〕
(四)通信文を書く
1 伝達の文章とは
2 手紙(お礼・案内)
3 呼びかけ文(依頼・連絡)
4 電子メール ・ 携帯メール
〔書いてみよう④〕
■ステージ3 表現のテクニックを磨く
(一)調査したことを発表する
1 調べる 情報の収集
2 要約をする
3 インタビューをする
4 表・グラフ・図解の利用
5 プレゼンテーションをする
〔発表しよう①〕
(二)討論をする ― 話し合う
1 討論する目的 2 討論するための注意点
3 ディベートをしてみよう
(三)報告の文章を書く
1 報告の文章とは
〔書いてみよう⑤〕
(四)小論文を書く
1 小論文とは
2 意見を持つには ― その実例
3 意見を膨らませる
4 小論文を書く 基本の構成
5 小論文の表現
〔書いてみよう⑥〜⑩〕
■ステージ4 表現のルーツを知る
(一)言葉の歴史 ・ 文章の変遷
〔考えてみよう③〕
(二)日本語表現の特色と異文化
〔考えてみよう④〕
■ステージ5 創作者になろう
(一)詩歌をつくる
◇詩歌とは ◇感動を言葉にする
〔詩歌創作 ステップ1〜3〕
(二)随想を書く
◇随想とは ◇主観を超える工夫をする
〔随想創作 ステップ1〜3〕
(三)小説を書く
◇小説とは ◇構想を練る
〔小説創作 ステップ1〜3〕
■資料 文章作成スキル集
①書くことを見つける ②内容を組み立てる ③表現の方法 ④推敲する ⑤文章のアウトライン例
手紙の基本パターン 〈付録〉常用漢字表 原稿用紙の使い方
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