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Annual Report 2004(和文)

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Annual Report 2004(和文)
株式会社小糸製作所
2004 アニュアル レポート
このアニュアルレポートは再生紙と大豆インクを使用しています。
Printed in Japan
A Global Leader in Automotive Lighting
2004 Annual Report
2004 年 3 月期
創業1915年、来年90周年を迎える小糸製作所は、オートモーティブ・ライティング
分野を常にリードしてまいりました。
今日、その照明技術は、世界の自動車・航空機・鉄道・船舶をはじめとする輸送機器や、
交通システムのあらゆる分野において活用され、安全に大きく貢献しております。
「安全を光に託して」
小糸製作所
コンテンツ
P
P
P
P
1 ..................
2 ..................
4 ..................
6 ..................
P 14 ..................
P 15 ..................
P 17 ..................
P 18 ..................
P 19 ..................
P 40 ..................
P 41 ..................
P 42 ..................
P 43 ..................
株主・投資家の皆様へ
業績ハイライト
中期経営計画について
地域別営業概況および今後の展開
日本
北米
欧州
アジア
研究開発
環境への取り組み
コーポレート・ガバナンス
役員
財務セクション
コーポレート・インフォメーション
株式会社 小糸製作所 拠点一覧
ネットワーク
グローバルネットワーク
予想および見通しについて
このアニュアルレポートには、
小糸製作所および関係会社の将来についての計画や戦略、
業績に関する予想および見通しの記述が含まれていま
す。
これらの記述は過去の事実ではなく、
当社が現時点で把握可能な情報から判断した仮定および所信にもとづく見込みです。
また、
経済動向、
自
動車産業界における激しい競争、
市場動向、
為替レート、
税制や諸制度などに関わるリスクや不確実性を際限なく含んでいます。
それゆえ実際の業
グローバルネットワーク
コイト・ヨーロッパ・
リミテッド
欧州テクニカルセンター
コイト・チェコs.r.o.
上海小糸車灯有限公司
タイ・コイト・
カンパニー・リミテッド
株式会社仁熹ライティング
株式会社小糸製作所
小糸工業株式会社
シアトル事務所
デトロイト事務所
ノース・アメリカン・
ライティング・インク
大億交通工業製造股d有限公司
広州事務所
インディア・ジャパン・
ライティング・プライベート・
リミテッド
海外関係会社
海外技術供与会社
海外事務所
績は当社の見込みとは異なる可能性のあることをご承知おき下さい。
アニュアルレポートの開示における公平性および充実化の観点から、
英文のアニュアルレポートに加え、
2000年版より和文のアニュアルレポー
トを発行しております。
和文アニュアルレポートの発行にあたっては、
財務報告部分の英文と和文との表現における相違がなきよう、
公認会計士
のレビューを受けております。
このアニュアルレポートが、
皆様にとって当社をご理解していただく上でお役に立てれば幸いです。
43
2004 ANNUAL REPORT
株主・投資家の皆様へ
自動車産業は、グローバルな最適地生産・調達・供給が一層活発
化し、その生産は拡大・拡散、同時に世界競合が益々厳しくなって
います。当社は自動車照明器を主体に事業を展開、海外8カ国12生
産拠点を含めた世界4極体制
(日本、北米、欧州、アジア)
を構築し、
グローバルサプライヤーとして世界各国のお客様に製品を提供し
ております。
すべてのお客様にご満足いただくべく、小糸グループ全社一丸と
、コスト
(Cost)
、納期
(Delivery)
の向上を
なって、品質
(Quality)
目指すと共に、安全・環境にも配慮した製品開発
(Development)
、
お客様対応のスピード
(Speed)
を重視、DQCDSの旗印のもと、成
長力、競合力、収益力の強化に努めております。
当社は、お客様に信頼され、人と地球にやさしい、安全で高品質
な製品を提供するため、世界初の水銀を使用しないディスチャージ
ヘッドランプ
(高輝度ヘッドランプ)
、さらなる安全向上を目指した
AFS(Adaptive Front Lighting System:照射軸可動式ヘッド
ランプ)
、LEDランプなどを製品化しています。また、03年12月に
はタイ・コイト第3工場、仁熹ライティング
(韓国)
工場拡張が完成、
生産能力を増強するなど今後とも、新製品開発、生産能力の拡充に取り組む所存であります。
当社は
「安全を光に託して」
という企業メッセージのもと、自動車照明器を軸に、航空・船舶などの輸送機
器や交通システムのあらゆる分野で製品開発を進め、より安全で快適な社会づくりに貢献していきたいと
考えております。
21世紀も自動車照明器分野のリーディングカンパニーであり続けるために、最新・最高のテクノロジー
の追求とさらなる品質向上を目指し、社員の育成・レベルアップに取り組むと共に、
「常にお客様の立場を
考え、ご満足いただける製品・サービスを提供する。
」
という基本姿勢を忘れることなく努力してまいります
ので、今後ともご指導ご鞭撻の程、よろしくお願い申し上げます。
2004年9月
取締役社長
1
2004 ANNUAL REPORT
業績ハイライト
取締役社長 大嶽 f 司
2004年3月期の業績について
当期の世界経済は、米国経済が大型追加減税などによる個人消費の伸長、および住宅投資や設備投資の
増加などにより、総じて順調に推移、アジア経済についても、輸出や個人消費が好調な中国、タイを中心に
景気が拡大しました。
日本経済については、好調な米国、および中国経済を背景に輸出や設備投資が伸長し、企業業績が改善
するなど、一部に、景気回復の兆しも見えはじめました。
自動車業界におきましては、世界自動車生産台数(2003年1–12月)が、アジア、東欧での自動車生産増
などにより、6,000万台強となりました。
日本においては、輸出が現地生産拡大に伴い北米向けが減少したものの、国内販売が乗用車の新車効果、
排ガス規制によるトラックの買換え需要などにより堅調に推移したため、自動車生産台数は前年比微増の
1,035万台となりました。
このような状況の中で、当社グループは、主力の自動車照明関連事業において、中長期的受注拡大に向
け、生産能力の拡充に加え、開発体制においてもグローバル化を図り、開発・生産の日・米・欧・亜の4極体制
整備を行っています。
当期におきましては、日本国内での堅調な自動車生産に加え、ヘッドランプの大型化・多機能化が進展、
さらにディスチャージヘッドランプ
(高輝度放電灯)
、およびヘッドランプレベリングの採用が拡大しまし
た。海外においては、特に欧州・中国・韓国で、ヘッドランプ、標識灯の受注が拡大したことにより、売上高
は過去最高を更新し、前期比7.4%増の3,342億円となりました。
利益につきましても、カーメーカーのコスト低減活動や、世界最適地調達により、国内外で価格競争が
激化する中、グループ各社と共に原価低減諸施策の強力な推進、合理化に取り組みました結果、営業利益
は前期比4.3%増の137億円、当期純利益は前期比10.5%増の64億円となり、売上高と同様に、営業利益、
当期純利益とも過去最高を更新しました。
当期末株主配当金につきましては、当期業績が大幅に向上したことから、株主の皆様のご支援にお応え
するため、1株当たり2円増配の7円とさせていただきました。従いまして、中間配当金を含めました当期
の年間1株当たり株主配当金は、12円となり、2期連続の増配となりました。
2
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
連結財務ハイライト
株式会社小糸製作所及び連結会社
3月31日に終了した事業年度
百万円
(1株当り情報を除く)
千米ドル
(1株当り情報を除く)
2002
2003
2004
2004
¥301,141
9,779
2,784
¥311,133
13,157
5,826
¥334,254
13,723
6,440
$3,162,589
129,842
60,933
¥
¥
¥
$
年間:
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
:
1株当り金額(円及び米ドル)
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
17.38
35.51
39.19
0.37
期末現在:
資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥295,097
101,738
¥290,397
102,475
¥299,344
111,707
$2,832,283
1,056,931
注記:米ドル金額は、便宜上2004年3月31日時点の1ドル105.69円の為替レートによって換算されている。
2005年3月期の見通し
2005年3月期の世界経済は、米国の本格的な景気回復が期待され、中国など、アジア地域についても、堅
調に推移するものと予想されます。日本経済についても、引き続き輸出と設備投資に支えられ、緩やかな
回復基調の持続が期待されます。しかしながら、原油価格の高騰による原材料価格の値上げや、為替変動
が再加速する懸念もあり、経営環境は予断を許さない状況が続くものと考えられます。
自動車業界におきましては、日本の堅調な輸出に支えられた生産台数の増加、中国を中心とするアジア
地域の生産が拡大傾向にあり、世界生産は引き続き緩やかながらも伸長するものと思われます。
この様な状況の中、当社グループは2004年社長方針に基づき、自動車照明器を主とした世界4極での受
注活動を強化、生産能力増強に加え、相互供給・相互補完を含めた原価低減諸施策のさらなる展開をはか
り、2004年度連結売上高は前期比4.9%増の3,506億円、営業利益は前期比21.0%増の166億円、当期
純利益は前期比18.0%増の76億円を計画しています。
3
2004 ANNUAL REPORT
中期経営計画について
中期見通し
世界の自動車産業は、グローバルな最適地生産・調達・供給の進展など構造的に変化しており、日本もそ
の渦中にあります。日本・北米・欧州などの成熟市場では、自動車需要の増加は、多くを望めませんが、中国、
ASEAN、東欧などの地域では、経済発展とそれに伴う所得向上もあり、中長期的にも、需要と生産共に拡
大が期待されます。
この様な自動車産業のグローバル的拡大傾向は、グローバルサプライヤー小糸にとりましては、より大
きなビジネスチャンスであると考えています。
当社は、既に海外8カ国に、8社12生産拠点を有し、事業展開しておりますが、競争力をさらに高めるべ
く、各社の体質強化・充実を図ることが極めて大事なテーマです。
国内におきましても、構造変化に伴う、自動車生産台数の中長期的な漸減を前提に、当社は経営資源の
効率的活用、事業構造最適化へ取り組んでおり、その展開を加速させる必要があります。
当社は、さらなる企業体質強化を目指し、中期経営計画を策定、中期連結売上高4,000億円以上を設定
し、グループ各社と共に取り組んでいます。
連結売上高4,000 億円の達成に向け、主力である自動車照明関連事業を拡大すべく、世界の主要カー
メーカーが生産を拡大する地域、或いは潜在需要地域における動向を的確に把握し、戦略的受注活動を推
進いたします。世界戦略車投入に伴う仕様/品質の同一化/均一化への対応として技術移転/相互補完促
進を図ると共に、ディスチャージヘッドランプ、AFS(Adaptive Front Lighting System)など、高付
加価値製品の市場投入などにより、受注拡大/売上増大を図ります。
非自動車照明事業は、交通管制システム、LED表示装置、航空電装部品・油圧機器、航空機シート、生物
環境調節装置など、今後市場拡大が期待されるITS、航空宇宙、バイオ関連などにおいて、諸製品の売上
拡大を図ります。
4
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
この中期目標は、当社が将来、さらに飛躍・発展するためのステップと位置付けておりますが、小糸製作
所とそのグループの英知とパワーを結集し、意識改革・発想転換による大胆な「思考」
と迅速・果敢なる「行
動」を以ってすれば、必ずや達成し得るものと確信しています。
「コラボレーション」のスローガンのもと、下記5項目の社長方針を掲げ、
2004年の経営方針としては、
社員の意識改革を図り、中期経営目標達成を目指しています。
2004年 社長方針
コラボレーション
1.お客様第一の製品・サービスの提供
1.比較分析と発想転換によるイノベーション
1.連携強化と業務のスピードアップ
1.トラブルの顕在化と迅速な対応・再発防止
1.ゼロベースの発想によるコスト削減
5
2004 ANNUAL REPORT
地域別営業概況および今後の展開
当期は、アジア・東欧地域における自動車生産が好調に推移、2003年の世界自動車生
産台数は、約6,000万台となりました。カーメーカーが進めている世界最適生産・調達・
供給に対応した小糸グループのグローバル戦略は着実に進展、2004年3月期連結業績は
売上高・当期純利益とも過去最高を更新、2005年3月期もさらなる収益向上を目指して
います。
Japan
日本
当期の日本経済は、好調な米国および中国経済を背景に輸出や設備投資が伸長し、企
業業績の改善により株価が上昇に転じるなど、一部では景気回復の兆しも見えはじめま
したが、急速な円高の進行、雇用情勢の厳しさは、先行き不安を残したまま推移いたし
ました。
自動車業界については、国内販売は乗用車の新車効果、排ガス規制によるトラックの
買換え需要などにより堅調に推移した一方、輸出が現地生産進展により北米向けが減少、
四輪自動車生産台数は前年比微増の1,035万台となりました。
小糸製作所
このような状況の中で、主力の自動車照明器において新製品の拡販に努めました結
果、売上高は前期比8.4%増の1,701億円となり、過去最高を更新いたしました。
部門別の状況は、次のとおりです。
[自動車照明器部門]
自動車照明器部門は、ヘッドランプの大型化・多機能化の進展と、高輝度のディス
チャージヘッドランプおよびヘッドランプレベリングの新車装着率が上昇、加えて前期
小糸製作所 静岡工場
6
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
小糸製作所 吉川工場
に販売開始したインテリジェントAFS
(照射軸可動式ヘッドランプ)
の寄与もあり、売上
高は前期比8.7%増の1,623億円となりました。
[航空機部品部門]
航空機部品部門は、国内売上において官庁向けフィルターなどの油圧機器が減少、ま
た輸出向けについても旅客機減産の影響を受けて減少し、売上高は前期比7.8%減の27
億円となりました。
[その他部門]
その他部門は、ヘッドランプクリーナーなどの受注が拡大したほか、電子部品なども
好調に推移し、売上高は前期比8.5%増の50億円となりました。
利益については、自動車照明器の価格競争が激しさを増す中、生産性向上による合理
化・コストダウンを図ると共に、設備投資の見直し・抑制などによる減価償却費の減少な
どの、固定費の削減にも懸命な努力を傾注した結果、営業利益は前期比29.8%増の67
億円となり、当期純利益は前期比2.4%増の60億円といずれも過去最高益を達成いたし
ました。
設備投資については、自動車照明器の新製品対応およびモデルチェンジ対応、品質お
よび合理化・原価低減対応の設備に加え、金型・治具など総額77億円の設備投資を実施
いたしました。
国内、自動車生産は、国内販売が横這い、輸出も堅調であることから、国内自動車生産
台数は当面1,000万台前後で推移するものと見込まれております。
当社としては、新製品の拡販に努めるとともに、原価低減諸施策の強力な推進により
価格競争力を強化するほか、経営の効率化を推進してまいります。
小糸製作所 本社
小糸製作所 榛原工場
小糸製作所 相良工場
小糸製作所 富士川工機工場
7
2004 ANNUAL REPORT
小糸工業
小糸工業の2004年3月期連結売上高は、前期比3.6%減の586億円となりました。
事業部別には、輸送機器関連事業が、鉄道車両機器部門、航空機シート部門ともに増
加したことにより、前期比増となりました。
電気機器関連事業については、照明・情報システム、交通システム両部門とも減少し、
前期比減となりました。
住設環境関連事業についても、住設機器部門、環境システム部門ともに減少したため、
前期比減となりました。
小糸工業 本社
利益については、目標管理による徹底したコスト低減と経費の削減に努めましたが、
交通システム部門の熾烈な受注競争などによる採算性の悪化もあり、営業利益は前期比
34.3%減の15億円となりました。当期純利益については、厚生年金基金の代行返上益
などにより前期比67.5%増の10億円となりました。
今後の見通しとしては、国内の主要市場である公共事業が、近年、構造改革という政
府の方針により、その規模の縮小、事業内容や発注方法の見直しなど大きな変革の中に
あり、関連事業部門は、引き続き独自技術を活かした新製品の開発・供給を中心に、より
競争力のある体質への変革を進めシェアの拡大に努めてまいります。また、海外市場に
おいては、米国において子会社を設立して拠点の強化を図ったことにより、鉄道車両機
器と航空機シート部門で、より積極的な営業展開が可能となり拡販が期待されます。
さらに、韓国へ納入した潮流信号システムや種子貯蔵施設は新たな動きとして注目さ
れ、今後さらなる成果へ結びつけたいと考えています。
売上高[日本]
売上高比率[日本]
(%)
(百万円)
250,000
200,000
150,000
100,000
68.7%
50,000
0
2002
8
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
2003
2004
North America
北米
2003年の北米自動車生産は、日系カーメーカーが伸長しましたが、ビックスリーが
減少し、前年比 4% 減の 1,436 万台となりました。北米においては、1983 年設立の
ノース・アメリカン・ライティング・インク(NAL)がビックスリー、および全ての日系
カーメーカーへ納入しており、現在では、北米有数の灯具メーカーへと成長しておりま
す。同社は、米国イリノイ州にフローラ工場(フローラ市、ヘッドランプ生産)、セーラ
ム工場(セーラム市、標識灯生産)、パリス工場(パリス市、ヘッドランプ、およびフォグ
ランプ生産)の3工場と、ミシガン州ファーミントンヒルズ市に技術センターを有して
います。2002 年 7 月に稼働したパリス工場では、2003 年夏からトヨタ・レクサス
RX330(日本名:ハリアー)向けヘッドランプ(AFS搭載を含む)の生産も始まりました。
この様な中、2004年3月期業績は、日系カーメーカー向けが、ほぼ前年並みとなりま
したが、ビッグスリー向けの伸び悩みから、売上高は430億円となりました。
今後とも、受注拡大と全工場を挙げての生産効率・品質向上に取り組み、さらなる収益
改善を図り、業績向上を進めます。
NAL フローラ工場
NAL セーラム工場
NAL パリス工場
売上高[北米]
売上高比率[北米]
(%)
(百万円)
50,000
40,000
30,000
20,000
12.9%
NAL 技術センター
10,000
0
2002
2003
2004
9
2004 ANNUAL REPORT
Europe
欧州
2003年の欧州自動車生産は、東欧は好調でしたが、西欧が前年並みとなり、前年比
微増の1,966万台となりました。
当社の欧州事業は、英国ドロイトウィッチ市のコイト・ヨーロッパ・リミテッド
(KEL)、およびチェコ共和国ジャーテッツ市のコイト・チェコs.r.o.(KCZ)に生産拠点
があり、この2拠点が連携して欧州市場での事業展開を進めています。
英国KELは、英国トヨタ、英国日産、英国ホンダ、ランドローバー、ベントレーなどが
主要取引先であり、トヨタ、ベントレー向けには、ディスチャージヘッドランプも供給、
順調に売上を拡大しています。
チェコKCZは、2002年9月にルノー・ツインゴのヘッドランプ生産を開始。2003年に
は本格稼働いたしました。現在はルノー、ランドローバー向けのヘッドランプ、および
ディスチャージヘッドランプなどを供給、事業は急拡大しています。
欧州事業における2004年3月期の売上高は、ヘッドランプの新規受注増が寄与、114
億円となりました。利益面ではKCZの本格稼働に伴う固定費負担が増加したため、営業
損失でありますが、2005 年 3 月期はKCZ のさらなる大幅な売上増、KEL の日系カー
コイト・ヨーロッパ
メーカー向け売上増が見込まれるうえ、生産工程の改善が進むことから、2006年3月
期には、利益面での貢献も期待される状況となっています。
コイト・チェコ
売上高[欧州]
売上高比率[欧州]
(% )
(百万円)
12,000
9,000
6,000
3.4%
3,000
欧州テクニカルセンター
0
2002
10
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
2003
2004
Asia
アジア
China
中華人民共和国
中国自動車産業は急速に成長しており、2003年の自動車生産台数は、前年比37%増
の444万台となりました。
中国においては、1989年に合弁設立した上海小糸車灯有限公司
(上海小糸)
で展開して
います。上海フォルクスワーゲン
(上海VW)
、上海ゼネラルモータース
(上海GM)
の全生
産車種のランプを受注しているほか、天津豊田汽車有限公司、車風汽車、スズキにランプ
を供給しています。上海小糸は、自動車部品メーカーとしてはいち早く、2002年4月に
技術センターを開設、その製品開発力、金型製造能力、品質は中国では他の追随を許さな
いものがあり、カーメーカーから高い評価を受けています。
2004年3月期の売上高は、自動車生産台数の好調をうけ、157億円となりました。
中国の自動車産業は、高い経済成長を背景に今後も発展を続け、2010年迄には自動
車生産は日本を追い抜いて、1,000万台に達するとの予測もされています。当社として
は、この自動車生産動向を慎重に見定め、上海、および上海以外の自動車生産地域にお
ける展開を図る考えです。
上海小糸 技術センター
上海小糸
11
2004 ANNUAL REPORT
Thailand
タイ
東南アジアでは、近年、タイの経済成長が目覚ましく、自動車の新車販売、輸出も拡
大しており、2003年の自動車生産台数は、前年比28%増の75万台と好調に推移して
います。
タイにおいては、1986年設立のタイ・コイト・カンパニー・リミテッド(タイ・コイト)
があり、日系カーメーカーの全てにランプを納入しています。
世界のカーメーカーは、タイを東南アジアの主力生産拠点として重視しています。中
タイ・コイト
でも注目を浴びているトヨタの世界戦略車IMVの主要ランプはタイ・コイトが受注、納
入を開始しました。2004年3月期売上高は70億円となりましたが、今後も積極的に各
カーメーカーの世界戦略車向けランプの受注に注力し、2005年3月期売上は増加を見込
んでいます。タイ・コイトはこれに備えて、第3工場の建設を進め、03年12月に完成、生
産体制の強化を図りました。同工場の完成により、ヘッドランプ・標識灯の生産能力は飛
躍的に高まることから、タイ・コイトの高成長が期待されます。
South Korea
大韓民国
2003年の韓国自動車生産は堅調で、315万台となりました。
韓国においては、1997 年にアポロ産業との合弁により設立した仁熹ライティング
(IHL)により展開、現代自動車向けを中心に自動車ランプを供給しております。設立時
に開始したヘッドランプ事業も、当社技術援助などにより受注が拡大しており、これに
、自動車ランプの生産能力は50%アップと
対応すべく、工場を拡張
(2003年12月完成)
なりました。
仁熹ライティング
2004年3月期の売上高は、生産台数の増加と受注の拡大により、182億円となりまし
た。今後も、新規受注による売上増を見込むと共に、現代自動車向けヘッドランプの大
幅なシェア拡大も期待されます。
世界有数の自動車生産国である韓国は、小糸グループのシェア拡大の重要地域でもあ
り、今後ともさらなる受注に向けて努力していきます。
12
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
Taiwan
台湾
2003年の台湾自動車生産台数は、前年比16%増の38 万台と好調に推移しました。
台湾では、当社が1988年に資本参加した大億交通工業製造股d有限公司がヘッドラ
ンプ・標識灯とも、9割前後の圧倒的なシェアを誇っています。
同社の2004年3月期の売上高は、自動車生産台数の伸びとヘッドランプの大型化、高
機能化が進捗したことにより、98億円となりました。
台湾の自動車生産台数は、今後大きな伸びは期待できないものの、同社では長期的な
成長持続のため、高付加価値ランプ投入と、航空機、鉄道車両などの新規事業分野での
大億交通
積極的な製品開発を図っています。
India
インド
2003年のインド自動車産業は、経済成長と低金利に支えられて、国内販売が大幅に
増加し、自動車生産台数は前年比23%増の110万台と、初めて100万台を突破、順調に
発展を続けています。
インドでは、1997 年にルーカスTVS と合弁で設立したインディア・ジャパン・ライ
が着実に業績を伸ばしています。同社の2004
ティング・プライベート・リミテッド
(IJL)
年3月期の売上高は、トヨタ、スズキ、テルコなど各社向けの自動車ランプが増加、13億
円となりました。
インドでは、近年、ユーザー嗜好の変化からオリジナルの新車開発が盛んになってお
インディア・ジャパン・
ライティング
り、IJLは、製品開発力、原価低減を強化し、受注拡大に向けて努力を続けています。
売上高[アジア]
売上高比率[アジア]
(% )
(百万円)
60,000
40,000
15.0%
20,000
0
2002
2003
2004
13
2004 ANNUAL REPORT
研究開発
小糸グループは、先端技術を追求・創造する研究開発と、それらを効率良く製品化するライン開発を核と
した独創的な開発システムを駆使することにより、ユーザーニーズを先取りした魅力ある商品をタイムリー
に提供しています。同時に、環境に配慮したリサイクル、無公害材料・工法など、安全性を徹底追求した人
と地球にやさしい「ものづくり」を目指しています。
小糸グループの研究開発は、自動車照明関連事業では、当社技術本部と研究所(日本)を中心に、NAL技
術センター(米国)、欧州テクニカルセンター(KETC ベルギー)、上海小糸技術センター(中国)の世界4極
で実施しており、多極化する世界カーメーカーへの開発対応を進めています。さらに、海外8ヵ国の技術
スタッフにより、年一回、技術コンファレンスを実施、技術の向上と横並び展開を推進しています。自動車
照明以外・電気機器事業関連、およびその他事業では、当社技術本部と、小糸工業が中心となり研究開発を
進めております。グループ全体の研究開発スタッフは1,907名です。
なお、当期の研究開発費の総額は192億円となり、セグメント別の研究開発費は、自動車照明関連事業が
165億円、自動車照明以外・電気機器関連事業が12億円、その他事業が14億円となりました。
2004年3月期(当期)における事業セグメント別の研究目的などは次のとおりです。
自動車照明関連事業
主な研究開発は
1. 自動車照明器のコア技術(光学、電子、機構、構造など)の開発
2. 生産技術の開発
3. シミュレーション技術の開発など
自動車照明以外・電気機器関連事業
主な研究開発は
1. 鉄道車輌関連映像情報伝送技術の開発
2. ITS関連機材としてのシステム開発
3. インターネットを応用したシステム開発など
その他事業
主な研究開発は
1. 照明器以外の自動車部品
2. 航空機部品・シートの開発
3. 新規事業分野の新商品開発など
小糸製作所 技術センター
14
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
環境への取り組み
推進体制と環境マネジメントシステム
環境保全活動推進のため、小糸グループでは1998年に環境委員会を発足させ、その下に環境保全委員会、
環境監査委員会、省エネルギー委員会、リサイクル推進委員会を設置して全社横断的なテーマを推進する
体制としています。さらにリサイクル推進委員会には分科会を設け、廃棄物のリサイクル化や排出物量の
低減など、目的別にきめ細かな活動を推進しています。
また、開発から生産まで、環境の国際規格であるISO14001に則った全社一貫の環境マネジメントシス
テムを構築しており、2003年1月までに国内5ヵ所全ての生産拠点でISO14001の認証取得を完了しまし
た。また、小糸グループとして国内外関係会社も事業活動を通じて環境負荷低減に努めています。さらに、
環境マネジメントシステムの運用・構築によるISO14001認証取得や、省エネルギー、廃棄物の低減、環境
配慮型製品の開発などを展開しています。これまで、海外子会社6社を含めた8社がISO14001の認証を取
得しています。今後は、それぞれの国や地域の状況にあわせた環境保全活動を展開していく考えです。
コミュニケーション活動と社会貢献活動
社会と企業の信頼関係を築く上で小糸製作所は、地域住民や得意先、仕入先、投資家をはじめとするさま
ざまなステークホルダーの皆さまの関心に配慮して、経営を行うことが大切だと考えています。また、当社
の事業活動や環境保全に対する取り組みをご理解いただくために、ホームページ、アニュアルレポートそ
して環境報告書を通じて、当社の活動内容や計画とその進捗状況を積極的に開示しています。
また、地域社会の一員として清掃活動への参加などによる地域の環境美化、自然環境保護に貢献する活
動も積極的に推進しています。今後も、従業員一人一人がよき企業市民としての社会的責任を果たし、あら
ゆるステークホルダーとの共生を目指し、積極的な社会貢献活動を展開していきたいと考えています。
環境に配慮したものづくりの推進
小糸グループでは、ものづくりによる環境への負荷を低減するため、省エネルギーや廃棄物量低減、化学
物質削減に取り組み、これらの投入量と排出量を把握し最小化するよう努めています。さらに、主要製品で
ある自動車用ランプを製造する段階だけでなく、製品の開発段階から生産、使用、廃棄・リサイクルまでの
ライフサイクル全体を通し、総合的な環境負荷を低減するための施策を積極的に推進しています。
水銀フリーディスチャージヘッドランプの開発
ディスチャージヘッドランプは、ハロゲンヘッドランプと比べ3倍の明るさと2倍の寿命を持っています。
その一方で消費電力は約3分の2と少ないため、ディスチャージヘッドランプの装着で自動車の燃費効率が
1%向上することからも、需要が拡大しており、2003年度の新車装着率は約20%まで高まりました。
15
2004 ANNUAL REPORT
ヘッドランプ消費電力(自動車1台当り)
(W/台)
150
ヘッドランプ省電力化 ▲ 41.7%
自動車省燃費化
▲ 1.0%
50W/台削減
100
50
0
ハロゲンバルブ
ディスチャージバルブ
ディスチャージヘッドランプの主要構成部品はディスチャージバルブ
(電球)
とバラスト
(点灯制御装置)
ですが、現在のディスチャージバルブには微量ながら環境有害物質である水銀が含まれています。しかし、
水銀を除去すると発光が不可能となるため、代替技術の開発が必要でしたが、これは容易なことではあり
ませんでした。環境規制の進む欧州ではEUが発令したELV規制
(2003年7月以降販売される車両への有害
物質の使用を禁ずるもの)
で水銀の使用を禁じていますが、ディスチャージバルブに含まれる水銀は代替化
が技術的に困難であることから、対象とされていないほどです。
しかし、水銀フリー化は避けて通れないとの認識の下、バルブとバラストの製造技術を併せ持つ小糸グ
ループは、バルブメーカー、バラストメーカー、カーメーカーと協力して研究開発を進め、従来と同等の性
能を持つ水銀フリーディスチャージバルブと水銀フリーに対応したバラストの開発に成功しました。
さらに、バラストについては、バルブの水銀フリー化による投入電力や電流値の増大に伴う大型化を避
けるため、部品の小型化を徹底的に追求し、容積で従来の50%減、重量で25%減を実現し、省資源や省エ
ネルギーにも貢献する製品とすることができました。
水銀フリーのディスチャージヘッドランプの開発、量産化は世界で初めてであり、安全性の向上と環境
への配慮を同時に達成する製品として、今後自動車への搭載がこれまで以上に急速に進むものと期待され
ています。
従来品
従来のディスチャージバルブ
環境負荷物質である水銀を極微量使用
従来のバラスト
開発品
水銀フリーディスチャージバルブ
水銀の代替物質を封入
小型・軽量化されたバラスト
容積:▲50%
重量:▲25%
16
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
コーポレート・ガバナンス
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、企業倫理の重要性と経営の健全性を認識
し、コーポレート・ガバナンス、およびコンプライアンスの強化を最重要課題と位置付けています。取り
組みの一環として、社外取締役の導入、監査役、及び監査役会の強化を始め各種委員会設置等、経営の意
思決定と執行の透明性・公正性を目指しています。
株主総会
選任・解任
選任・解任
業務監査
取締役会
監査役会
取締役(23名)
監査役(4名)うち社外監査役(2名)
代表取締役
会計監査人
選任・解任
業務担当取締役
(1)会社の機関の内容および内部統制システムの整備の状況
当社は、取締役会および監査役会により業務執行の監督および監査を行っています。取締役会は取締役
23名(うち社外取締役1名)で構成され、経営の方針、法令で定められた事項およびその他経営に関する重
要事項を決定するとともに、業務執行状況を監督する機関と位置付け、毎月1回開催しています。
監査役会は、監査役4名(うち社外監査役2名)で構成され、各監査役は監査役が定めた監査の方針、業務
の分担等に従い、取締役会への出席や業務、財産の状況の調査等を通じ、取締役の職務遂行の監査を行って
います。
財務諸表の適正性を確保するため、監査役会および取締役会は、会計監査人から逐次関係法令に基づく
会計監査実施経過の報告を受けています。
(2)役員報酬および監査報酬
2004年3月期(当期)における当社の取締役および監査役に対する役員報酬、および会計監査人に対する
監査報酬は以下のとおりです。
役員報酬:
取締役に支払った報酬
388百万円
監査役に支払った報酬
50百万円
計
439百万円
監査報酬:
監査証明に係る報酬
22百万円(商法監査および証券取引法監査による共同監査)
17
2004 ANNUAL REPORT
役員
取締役会長
取締役社長
取締役副社長
取締役副社長
加藤 順介
大嶽 f 司
小糸 彰
中川 豊文
取締役会長
専務取締役
取締役
加藤 順介
大嶽 昌宏
上野 治男
米澤 典明
菊地 光雄
後藤 周一
大熊 成樹
取締役社長
小川 喜久
大嶽 f司
常務取締役
鶴田 幹男
取締役副社長
佐藤 孝夫
鈴木 俊治 小糸 彰
古山 裕
榊原 公一
中川 豊文
加藤 恵司
稲垣 詳二郎
小石原 宏
川口 洋平
山室 瑞夫
三原 弘志
佐野 伊三夫
常勤監査役
鎌田 明
長澤 亮
監査役
草野 耕一
川島 信義
(2004 年 6 月 27 日現在)
18
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
財務セクション
コンテンツ
P 20 ........................
P 22 ........................
P 26 ........................
P 28 ........................
P 29 ........................
P 30 ........................
P 31 ........................
P 39 ........................
10年間の主要財務データ
経営報告
連結貸借対照表
連結損益計算書
連結株主持分計算書
連結キャッシュ・フロー計算書
連結財務諸表注記
独立監査人の監査報告書
19
2004 ANNUAL REPORT
10年間の主要財務データ
株式会社小糸製作所及び連結会社
3月31日に終了した事業年度
百万円
(1株当り情報を除く)
1995
1996
1997
1998
¥225,120
11,069
11,376
6,994
4,407
¥212,357
9,608
10,669
6,427
3,917
¥220,045
10,607
10,899
6,310
4,702
¥226,134
8,540
9,771
5,836
4,285
¥
¥
¥
¥
連結
年間:
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
税金等調整前及び少数株主利益控除前当期純利益 . . . . . . . . . .
法人税、住民税及び事業税 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
:
1株当り金額(円及び米ドル)
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
配当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
27.47
9.00
24.39
8.00
29.24
9.00
26.65
8.00
期末現在:
運転資本 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有形固定資産、減価償却累計額控除後 . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 62,111
46,574
204,181
72,897
¥ 64,752
49,297
207,104
75,589
¥ 59,053
54,742
218,079
78,881
¥ 55,348
46,174
217,741
81,313
注記:米ドル金額は、便宜上2004年3月31日時点の1ドル105.69円の為替レートによって換算されています。
売上高
当期純利益
(百万円)
400,000
(百万円)
8,000
300,000
6,000
200,000
4,000
100,000
2,000
0
0
2000 2001 2002 2003 2004
2000 2001 2002 2003 2004
営業利益
(百万円)
15,000
資産合計
(百万円)
400,000
300,000
10,000
200,000
5,000
100,000
0
0
2000 2001 2002 2003 2004
20
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
2000 2001 2002 2003 2004
千米ドル
(1株当り情報を除く)
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2004
¥275,934
10,201
8,451
3,486
3,846
¥279,034
9,288
7,341
2,997
3,412
¥297,280
10,991
6,190
2,476
3,072
¥301,141
9,779
6,292
2,516
2,784
¥311,133
13,157
12,766
5,113
5,826
¥334,254
13,723
14,061
5,554
6,440
$3,162,589
129,842
133,040
52,550
60,933
¥
¥
¥
¥
¥
¥
$
23.92
8.00
¥ 40,393
65,857
267,783
90,291
21.23
10.00
¥ 51,060
61,448
275,063
92,848
19.11
8.00
¥ 16,724
64,856
306,084
102,532
17.38
8.00
¥ 27,340
69,148
295,097
101,738
35.51
10.00
¥ 26,663
66,342
290,397
102,475
39.19
12.00
¥ 18,085
66,981
299,344
111,707
資本合計
0.37
0.11
$ 171,114
633,750
2,832,283
1,056,931
資本的支出
(百万円)
120,000
(百万円)
25,000
20,000
90,000
15,000
60,000
10,000
30,000
5,000
0
0
2000 2001 2002 2003 2004
2000 2001 2002 2003 2004
キャッシュ・フロー
(百万円)
35,000
0
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
–35,000
2000 2001 2002 2003 2004
21
2004 ANNUAL REPORT
経営報告
事業概況
小糸グループは、小糸製作所(親会社)、連結子会社20社、関連会社4社で構成されています。連結子
会社のうち、小糸工業株式会社、コイト運輸株式会社、ミナモト通信株式会社、インディア・ジャパン・
ライティング・プライベート・リミテッドの決算は3月31日、その他の16社の連結子会社は、3月31日
を仮決算とする財務諸表をもとにしています。事業は自動車照明関連事業、自動車照明以外・電気機器
関連事業、その他事業の3つのセグメントで構成されています。
売上高
日本の自動車産業は、国内販売が、乗用車の新型車効果、排ガス規制によるトラックの買換え需要な
どにより堅調に推移した一方、輸出が現地生産進展により北米向けが減少、自動車生産台数は前期比微
増の1,035万台となりました。海外においては、北米、欧州がほぼ横這いの中、アジアの新車販売が増
加し順調に推移しています。
このような状況の中で、2004年3月期における小糸グループの売上高は自動車照明関連事業が好調
に推移したことにより、売上高は過去最高となる334,254百万円となりました。
事業別業績概要
自動車照明関連事業
主力の自動車照明関連事業においては、国内においてヘッドランプの大型化、多機能化の進展に加え
ディスチャージヘッドランプの採用が高まりました。さらに、海外子会社においても欧州・中国・韓国で、
ヘッドランプおよび標識灯の受注が拡大した結果、売上高は前期比 23,986 百万円( 10.0% )増の
264,613百万円となりました。営業利益については、増収と生産性向上、工程不良低減などの合理化効
果により、前期比1,356百万円(11.4%)増の13,289百万円となりました。
自動車照明以外・電気機器関連事業
自動車照明以外・電気機器関連事業は、鉄道車輌機器が堅調に推移したものの、照明・情報機器、交通
システム機器の減少により、売上高は前期比2,920百万円
(5.9%)
減の46,912百万円となりました。営
業利益については、前期比1,329百万円(47.8%)減の1,454百万円となりました。
その他事業
その他事業は、ヘッドランプクリーナーが北米・欧州向け輸出車の増加により伸長し、航空機シート
も旅客機減産の影響はあったものの、新規受注に努めた結果増加に転じ、売上高は前期比2,055百万円
(9.9%)
増の22,728百万円となり、営業利益も前期比707百万円
(667.0%)
増の813百万円となりま
した。
22
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
地域別業績概要
日本
日本では主力の自動車照明関連事業でヘッドランプの大型化や多機能化の進展に加え、ディスチャー
ジヘッドランプの採用が高まるなど堅調に推移した結果、売上高は前期比15,609百万円(7.3%)増の
229,500百万円となり、営業利益も前期比1,290百万円(11.3%)増の12,694百万円となりました。
北米
北米では、日系カーメーカーが伸長する一方、ビッグスリーが減少、生産台数減により自動車照明器
売上高は前期比 1,341 百万円( 3.0% )減の 43,087 百万円となり、営業利益も前期比 504 百万円
(34.4%)減の961百万円となりました。
アジア
アジアでは、中国の上海小糸車灯有限公司および韓国の仁熹ライティングを中心に、自動車照明器の
受注拡大に努めた結果、売上高が前期比5,560百万円
(12.4%)
増の50,234百万円となりました。営業
利益については、前期比237百万円(6.5%)減の3,414百万円となりました。
欧州
欧州では、自動車照明器の拡販活動の効果により、売上高は前期比 3,294 百万円( 40.5% )増の
11,432百万円となりました。英国コイト・ヨーロッパ・リミテッド(KEL)の収益改善効果もあり、営業
損失は前期比184百万円減の1,513百万円となりました。
地域別業績の推移
(単位:百万円)
3月31日に終了した事業年度
2000
2001
2002
2003
2004
¥213,880
8,859
¥220,425
11,301
¥220,967
9,959
¥213,891
11,404
¥229,500
12,694
35,384
697
39,830
102
40,979
448
44,428
1,465
43,087
961
25,302
2,062
32,370
2,105
33,927
2,223
44,674
3,651
50,234
3,414
4,466
(294)
4,652
(1,062)
5,267
(1,322)
8,138
(1,697)
11,432
(1,513)
日本
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
北米
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
アジア
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
欧州
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業損失 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
地域別業績における売上高につきましては、セグメント情報における
「外部の顧客に対する売上」を使用しています。
23
2004 ANNUAL REPORT
利益
利益については、自動車照明機器の受注を巡り国内外で価格競争が激しさを増す中、グループ各社と
ともに原価低減諸施策の強力な推進による合理化に取り組みました。その結果、営業利益は前期比566
百万円(4.3%)増の13,723百万円となりました。
税金等調整前及び少数株主利益控除前当期純利益は、前期比1,295百万円(10.1%)増の14,061百
万円、当期純利益は、前期比614百万円(10.5%)増の6,440百万円となりました。
このように、2004年3月期における小糸グループの売上高、営業利益、税金等調整前及び少数株主利
益控除前当期純利益、当期純利益はいずれも過去最高を更新しました。
財務状態
資産の部において、当期末の資産合計は前期末比で8,947百万円増加し299,344百万円となりまし
た。流動資産においては、受取手形及び売掛金が 7,452 百万円増加したことなどにより、前期末比
4,781百万円増加し、142,958百万円となりました。また、投資等においては、投資有価証券が前期末
比9,276百万円増加しました。
負債の部においては、前期末に比べ短期借入金が5,309百万円、1年以内に償還予定の社債が前期末
比3,000百万円増加しました。また、生産増に伴う支払手形及び買掛金が増加した結果、流動負債につ
いては前期末比13,359百万円増加し124,873百万円となりました。固定負債については、長期借入金
が前期末比13,124百万円減少しました。これに社債、短期借入金そして1年以内に償還予定の社債を
加えた有利子負債の残高は48,224百万円で、前期末に比べ7,815百万円減少しました。
株主資本については、当期純利益により利益剰余金が4,524百万円増加したこと、3月期末の株価上
昇に伴うその他有価証券評価差額金が5,766百万円増加したことにより、前期末比9,232百万円増加の
111,707百万円となりました。株主資本比率は前期末より2.0ポイント増加し37.3%となりました。
またROEは、前期より0.3ポイント改善し6.0%となりました。
キャッシュ・フロー
当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、当期純利益6,440百万円および減価償却
費16,580百万円などにより資金を確保し、有形固定資産の取得による支出19,752百万円の実施、配
当金2,508百万円の支払などにより、資金は前連結会計年度に比べ3,714百万円減少し、11,780百万
円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローについては、当期純利益6,440百万円と減価償却費16,580百万
円等の収入から法人税等を支払った結果、18,419百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローについては、主に有形固定資産の取得に19,752百万円支出しま
したが、有価証券の売却による収入があった結果、12,852百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローについては、長期借入による3,683百万円の収入があったものの、
短期借入金の返済に10,250百万円、利益処分による配当金2,508百万円を支払った結果、9,038百万
円の支出となりました。
24
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
設備投資
設備投資については、生産の合理化および更新、製品の高品質化、原価低減などを目的として自動車
照明関連事業を中心に前期比2,504百万円
(13.5%)
増の21,010百万円の設備投資を実施しました。自
動車照明関連事業ではタイ・コイト・カンパニー・リミテッドの第3工場建設、生産の合理化ならびに更
新、原価低減などを中心に20,189百万円、自動車照明以外・電気機器関連事業では交通管制システム製
造設備の更新を中心に522百万円、その他事業では電子等新商品関連設備投資を中心に298百万円の
設備投資を実施しました。
事業におけるリスク要因
小糸グループの業績、財務状況などに影響を及ぼす可能性のある事項には下記のようなものがあり
ます。なお、文中における将来に関する事項は2004年6月末現在において当社が判断したものです。
(1)経済状況
小糸グループの全世界における営業収入のうち、重要な部分を占める自動車照明関連製品の需要は
小糸グループが製品を販売している国、又は地域の経済状況の影響を受けます。したがって、日本・北
米・アジア・欧州を含む当社グループの主要市場における景気後退、およびそれに伴う需要の縮小は小
糸グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替レートの変動
小糸グループの事業には、全世界における製品の生産と販売が含まれています。各地域における売上・
費用・資産を含む現地通貨建ての項目は連結財務諸表作成のため円換算されています。従って、換算時
の為替レートにより、これらの項目は、現地通貨で変動がない場合でも円換算後の価額に影響を及ぼす
可能性があります。一般に、他の通貨に対する円高は小糸グループの業績および財務状況に悪影響を及
ぼす可能性があります。
(3)海外進出に潜在するリスク
小糸グループの生産及び販売活動のうち、海外依存度は急激に高まっており、これらの海外市場への
事業進出に内在しているリスクは下記のとおりです。
• 予期しない法律または規則の変更
• 政治または経済状況の変化
• テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
上記の他、伝染病などにより、従業員の出張禁止措置による生産遅延等の問題が発生する可能性があり、
これらのリスクは小糸グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)災害等によるリスク
小糸グループの日本における製造拠点は静岡に集中しており、万一大規模な地震やその他製造設備
に甚大な影響を及ぼす災害が発生した場合、小糸グループにおける自動車照明器等の生産能力が著し
く低下する可能性があります。
25
2004 ANNUAL REPORT
連結貸借対照表
株式会社小糸製作所及び連結会社
2003年、2004年3月31日
百万円
3月31日現在
千米ドル
2003
2004
2004
¥ 15,494
77,396
(931)
¥ 11,780
84,848
(979)
$ 111,458
802,801
(9,263)
資産
流動資産:
現金預金及び現金同等物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
受取手形及び売掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
控除:貸倒引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
前払費用及びその他の流動資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
76,465
14,860
19,906
5,069
6,381
83,869
12,141
20,481
6,021
8,666
793,538
114,874
193,784
56,968
81,995
流動資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
138,177
142,958
1,352,616
有価証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
棚卸資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
繰延税金資産(注7). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
投資等:
控除:貸倒引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
59,716
1,455
5,116
5,625
(299)
68,992
992
2,713
4,010
(327)
652,777
9,386
25,669
37,941
(3,094)
投資等合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
71,613
76,382
722,698
66,642
140,873
(141,174)
67,181
152,692
(152,890)
建設仮勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
66,342
11,448
2,814
66,981
11,625
1,393
633,750
109,991
13,180
有形固定資産、純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
80,605
80,003
756,959
資産合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥290,397
¥299,344
$2,832,283
投資有価証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
長期貸付金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
繰延税金資産(注7). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
その他の投資 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有形固定資産、取得原価:
建物及び構築物 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
機械装置及び器具備品 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
控除:減価償却累計額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
土地 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
26
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
635,642
1,444,716
(1,446,589)
百万円
3月31日現在
千米ドル
2003
2004
2004
未払費用及びその他の流動負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 55,544
27,660
–
2,802
25,508
¥ 58,504
32,969
3,000
3,358
27,040
$ 553,543
311,941
28,385
31,772
255,843
流動負債合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
111,514
124,873
1,181,503
その他の固定負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
25,379
3,000
19,033
2,507
12,255
–
20,788
2,245
115,952
–
196,688
21,241
固定負債合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
49,920
35,290
333,901
26,487
27,472
259,930
14,270
14,270
135,018
17,107
68,782
4,892
17,107
73,306
10,658
161,860
693,594
100,842
(1,809)
(2,904)
(27,477)
(768)
(731)
(6,916)
負債及び資本
流動負債:
支払手形及び買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
短期借入金
(注4). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
一年以内償還予定社債(注5). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
未払法人税等(注7). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
固定負債:
長期借入金
(注4). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
社債
(注5). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
退職給付引当金(注6). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
偶発債務(注9)
少数株主持分 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
資本:
資本金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
授権資本株式数320,000,000株及び2003年、2004年3月31日現在
発行済株式数160,789,436株
資本剰余金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
利益剰余金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
その他有価証券評価差額金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
為替換算調整勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
自己株式、取得原価
2003年1,225,053株、2004年1,190,000株 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
102,475
111,707
1,056,931
負債及び資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥290,397
¥299,344
$2,832,283
27
2004 ANNUAL REPORT
連結損益計算書
株式会社小糸製作所及び連結会社
2003年、2004年3月31日
百万円
3月31日に終了した事業年度
千米ドル
2003
2004
2004
売上原価 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥311,133
265,023
¥334,254
287,013
$3,162,589
2,715,612
売上総利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
46,110
47,241
446,977
販売費及び一般管理費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
32,953
13,157
33,517
13,723
317,126
129,842
売上高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
その他の収益
(費用)
:
563
(827)
(380)
253
受取利息 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
支払利息 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
固定資産除売却損 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
その他、純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
762
(626)
(381)
583
7,210
(5,923)
(3,605)
5,516
税金等調整前及び少数株主利益控除前当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
12,766
14,061
133,040
法人税、住民税及び事業税 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
5,113
5,554
52,550
少数株主利益控除前当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
7,653
(1,826)
8,507
(2,066)
80,490
(19,548)
少数株主利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥
5,826
¥
6,440
$
60,933
円
米ドル
2003
2004
2004
1株当り:
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
配当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
期中平均株式総数(千株) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
28
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
¥
35.51
10
159,578
¥
39.19
12
159,566
$
0.37
0.11
159,566
連結株主持分計算書
株式会社小糸製作所及び連結会社
2003年、2004年3月31日
百万円
3月31日に終了した事業年度
千米ドル
2003
2004
2004
期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 14,270
¥ 14,270
$ 135,018
期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 14,270
¥ 14,270
$ 135,018
期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 17,107
¥ 17,107
$ 161,860
期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 17,107
¥ 17,107
$ 161,860
¥ 64,373
¥ 5,826
¥ 68,782
¥ 6,440
$ 650,790
$ 60,933
資本金:
資本剰余金:
利益剰余金:
期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
減少:
年間配当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
取締役及び監査役に対する賞与 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(1,277)
(140)
(1,755)
(160)
(16,605)
(1,514)
期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 68,782
¥ 73,306
$ 693,594
その他有価証券評価差額金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
自己株式、取得原価 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 4,892
¥ (1,809)
(768)
¥ 10,658
¥ (2,904)
(731)
$ 100,842
$ (27,477)
(6,916)
資本合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥102,475
¥111,707
$1,056,931
為替換算調整勘定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
29
2004 ANNUAL REPORT
連結キャッシュ・フロー計算書
株式会社小糸製作所及び連結会社
2003年、2004年3月31日
百万円
3月31日に終了した事業年度
千米ドル
2003
2004
2004
¥ 5,826
¥ 6,440
$ 60,933
営業活動によるキャッシュ・フロー:
当期純利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
当期純利益から営業活動によるキャッシュ・フローへの調整
17,004
1,826
56
(2,759)
1,588
192
16,580
2,066
156
1,710
(563)
296
156,874
19,548
1,476
16,179
(5,327)
2,801
(291)
626
37
1,172
(32)
1,366
(1,521)
2,666
(8,602)
–
(1,093)
(2,430)
4,005
(7,347)
2,195
5,006
(81,389)
–
(10,342)
(22,992)
37,894
(69,515)
20,768
47,365
27,756
18,419
174,274
その他の投資等の
(増)減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(18,682)
397
(32,150)
28,051
513
(278)
(19,752)
777
(26,581)
30,830
183
1,691
(186,886)
7,352
(251,500)
291,702
1,731
16,000
投資活動によるキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(22,149)
(12,852)
(121,601)
配当額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
3,697
(2,667)
(2,518)
(1,772)
(33)
(2,096)
(10,250)
3,683
–
–
37
(2,508)
(96,982)
34,847
–
–
350
(23,730)
財務活動からのキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(5,389)
(9,038)
(85,514)
現金及び現金同等物に係る換算差額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(173)
45
15,449
(243)
(3,714)
15,494
(2,299)
(35,141)
146,599
減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
少数株主利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
貸倒引当金の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
退職給付引当金の増加 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有価証券評価損
(益) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有形固定資産除売却損
(益). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業資産及び負債の増減
売掛金及び受取手形 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有価証券 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
棚卸資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
前払費用その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
支払手形及び買掛金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
未払法人税等 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
未払費用及びその他の流動負債 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
その他、純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
営業活動によるキャッシュ・フロー . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
投資活動によるキャッシュ・フロー:
有形固定資産の取得による支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有形固定資産の売却収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有価証券の取得による支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
有価証券の売却による収入 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
長期貸付金の減少 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
財務活動によるキャッシュ・フロー:
短期借入金の増(減). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
長期借入金の増(減). . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
社債の減少 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
従業員預金の減少 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
自己株式の
(増)減 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
現金及び現金同等物の増加
(減少)額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
現金及び現金同等物の期首残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
現金及び現金同等物の期末残高 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
30
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
¥15,494
¥11,780
$111,458
連結財務諸表注記
1. 財務書類の作成基準
株式会社小糸製作所
(以下「会社」
という)及び関係会社は、日本の財務会計の基準に従い会計帳簿を作成し、また海外の関係会社はその
国の基準に従い会計帳簿を作成している。
添付の連結財務諸表は、
日本の証券取引法及びその関連会計諸規則並びに日本において一般に公正妥当と認められている会計原則に従っ
て作成されている。
連結財務諸表の作成にあたり、
海外の連結財務諸表読者の便宜を図るため、
一部修正、
組替及び追加的情報を行っている。
2. 重要な会計方針の要約
(1) 添付の2003年及び2004年3月31日の連結財務諸表には、会社及び以下に掲げる関係会社(注)の勘定が含まれている。
持株比率(*)
連結された関係会社の名称
小糸工業株式会社
コイト運輸株式会社
コイトエンタープライズ株式会社
アオイテック株式会社
ミナモト通信株式会社
日星工業株式会社
静岡電装株式会社
静岡金型株式会社
榛原工機株式会社
清水鍍金工業株式会社
藤枝オートライティング株式会社
静岡ワイヤーハーネス株式会社
ノース・アメリカン・ライティング・インク
大億交通工業製造股d有限公司
上海小糸車灯有限公司
タイ・コイト・カンパニー・リミテッド
コイト・ヨーロッパ・リミテッド
インディア・ジャパン・ライティング・プライベート・リミテッド
株式会社仁熹ライティング
コイト・チェコs.r.o.
%
50
100
100
70
100
62
100
40
100
100
100
100
100
33
45
62
100
50
50
100
( )
* 2004年3月31日における直接・間接の持株割合を示している。
(注)前会計年度において連結子会社であったコスモテック(株)は2003年6月30日をもって清算したため、連結の範囲から除いている。当連結会計年度において、連結子会社数は
20になった。
(2) 連結の原則及び非連結関係会社・関連会社に対する投資の会計処理
添付の連結財務諸表は、会社及び重要な関係会社の諸勘定を含んでいる。すべての重要な連結会社間残高及び取引は連結上消去
されている。連結関係会社の投資勘定の超過額は5年間で償却されている。
3つの関連会社(持株比率20%から50%の)に対する投資は、取得原価に配分されない利益を加算して計上されている。連結当
期純利益は、関連会社の利益又は損失のうち内部未実現利益消去後の会社の資本に相当する分を含んでいる。
(3) 外貨建財務情報の換算
海外関係会社の連結貸借対照表科目は、取得時換算レートによって換算されている資本の部を除き、貸借対照表日現在の円レー
トによって換算されている。損益科目は年間の平均レートによって換算されている。
換算による差額は、少数株主持分及び資本の部における為替換算調整勘定に含めて計上している。
31
2004 ANNUAL REPORT
(4) 棚卸資産
棚卸資産は主として原価によって計上されている。製品及び仕掛品は総平均法により、材料及び貯蔵品は移動平均法によって決
定されている。外国関係会社の棚卸資産については、移動平均法により、低価法を適用している。
(5) 有価証券
有価証券はその種類別により以下のような評価となっている:
売買目的有価証券
時価法
満期保有目的有価証券
償却原価法
その他有価証券時価のあるもの
決算日の市場価格等に基づく時価法
その他有価証券時価のないもの
移動平均法による原価法
特定金銭信託
時価法
(6) 有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得価額から減価償却累計額を差し引いて計上されている。減価償却は資産の見積耐用年数に基づく率によっ
て定率法または定額法により計算されている。
会社で保有している機械装置については3年から7年の会社で見積もった耐用年数によって計算されている。小規模の改善及び
改良を含めた通常の修繕維持費は発生時に費用に計上されている。
(7) 退職給付引当金
会社の退職金規程によれば、一定の従業員は退職時に退職金を受取る資格を有している。その給付金額は勤続年数、退職時の給
与水準及び退職理由を基礎としている。
会社は、上記の退職金規程のもと退職年齢における支払金額すべてをまかなう非拠出型の企業年金基金を有している。
当期末の退職給付引当金は、退職金受給権利の有る全従業員の退職給付に備えるため、当連結会計年度末における退職給付債務
見込額から年金資産として積み立てられた見込額を控除した額である。
子会社の小糸工業は、確定給付企業年金法の施行に伴い、退職給付債務と年金資産に含まれる厚生年金代行部分について、2003
年4月15日に厚生労働大臣から将来分支給義務免除の認可をうけた。代行部分に係る退職給付債務と返還相当額の年金資産は当
会計年度に消滅したものとみなして処理している。
本処理に伴う損益等に与えた影響額については、注記6「従業員退職給付引当金」に記載している。
子会社の小糸工業では、確定給付型の制度として、厚生年金基金制度、適格退職年金制度及び退職一時金制度を、その他の国内
連結子会社については、適格退職年金制度及び退職一時金制度を設けている。また、一部の海外子会社は、確定拠出型制度を設け
ている。
取締役及び監査役は退任時に累積功労金を受取る資格が得られる退任慰労金支給規程により賄われている。その金額は在任期
間及び退任時の報酬水準によって決定されている。
この取締役及び監査役に対する退職給与引当金相当額は当連結貸借対照表上、その他固定負債に含まれている。
(8) 税金
会社及び連結子会社は資産・負債法による税効果会計を適用している。この方法では、繰延税金資産および繰延税金負債は、現行
の法定税率に基づいて、資産および負債の会計上の簿価と税務上の価額の間の一時的差異による将来の税務上の影響額として認
識されている。
(9) 利益剰余金の処分
日本の商法のもと、利益剰余金の処分(主として年間配当額の支払)は、取締役会の提案により、事業年度終了後3ヵ月以内に開
催された株主総会で承認されなければならない。この処分に加えて、商法は取締役会に期中の一定の日において株主に現金配当す
ること(中間配当)を認めている。添付の各事業年度の連結財務諸表に反映されている利益剰余金の処分は株主総会または取締役
会の承認を得ている。
取締役及び監査役に対する賞与の支払は費用に計上されずに利益剰余金として上記の処分を構成している。
32
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
(10)研究開発費
研究開発費は発生時に費用に計上されている。
(11)1株当り当期純利益及び配当額
1株当り当期純利益は期中平均発行済普通株式数で除すことにより計算している。
1株当り現金配当額は、各年度の「中間配当」を含めて記載している。
(12)現金同等物
現金および現金同等物には、定期預金および容易に換金できる市場性ある有価証券で当初満期日が3ヵ月以内のものが含まれて
いる。
(13)消費税
消費税は、いくつかの例外を除き財貨役務の国内消費に対し、5%の定率によって課せられる。売上時に預る消費税及び購入時
に支払う消費税は連結損益計算書上、それぞれ収益または原価、費用に含まれず、資産または負債として計上された後、差額がそ
の他の流動負債に含めて計上されている。
(14)デリバティブ取引
会社はヘッジ手段としての先物為替予約と金利スワップ契約を利用している。このヘッジ取引の対象は外貨建て取引から予測
される為替変動リスクと借入金の金利変動リスクを回避する為に、確定した取引についてのみ行うものである。又、将来の外貨建
取引や金利負担のある借入金取引による影響を受けないように、キャッシュ・フロー価額を一定に保つ目的でするものである。こ
のヘッジ手続の性格上、重要な損失が発生する事はない。
3. 米ドル金額
米ドル金額は、
ただ読者の便宜のためにのみ記載されている。
2004年3月31日の1ドル105.69円のレートが使用されている。この換算
は、
円金額がそのレートあるいはその他のどのようなレートによっても容易に米ドルに換算されたり、
されるであろうとか、
又実現したり
精算されたりするということを意味しているものではない。
4. 短期借入金及び長期借入金
2003年及び2004年3月31日の短期借入金は以下のもので構成されている。
百万円
千米ドル
2003
2004
2004
連結関係会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
–
¥27,660
–
¥32,969
–
$311,941
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥27,660
¥32,969
$311,941
銀行借入
会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2003年及び2004年3月31日の長期借入金は以下のもので構成されている。
百万円
千米ドル
2003
2004
2004
連結関係会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
–
¥25,379
–
¥12,255
–
$115,952
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥25,379
¥12,255
$115,952
銀行借入
会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
33
2004 ANNUAL REPORT
5. 社債
2003年及び2004年3月31日の社債は以下のもので構成されている。
百万円
2003
千米ドル
2004
2004
社債
連結関係会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
–
¥3,000
–
¥3,000
–
$28,385
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥3,000
¥3,000
$28,385
控除:1年以内償還期日 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
–
¥3,000
$28,385
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥3,000
–
–
会社 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
6. 従業員退職給付引当金
2003年及び2004年3月31日の退職給付引当金は以下のもので構成されている。
子会社の小糸工業(株)は、厚生年金基金の代行部分について、2003年4月15日に厚生労働大臣から将来分支給義務免除の認可を受け
たことにより、代行部分に係る退職給付債務と返還相当額の年金資産は当会計年度に消滅したものとみなして処理している。
なお、2004年3月31日現在において測定された年金資産の返還相当額は、7,616百万円である。
百万円
千米ドル
2003
2004
2004
¥(60,442)
29,803
¥(49,490)
20,346
$(468,256)
192,506
未認識数理計算上の差異 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(30,639)
3,143
8,463
(29,144)
951
7,404
(275,750)
8,998
70,054
退職給付引当金貸借対照表計上額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥(19,033)
¥(20,788)
$(196,688)
退職給付債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
年金資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
未積立退職給付債務 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
会計基準変更時差異の未処理額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2003年3月期及び2004年3月期の退職給付費用に関する事項:
百万円
2003
千米ドル
2004
2004
¥2,000
2,540
(1,448)
1,571
1,283
¥2,074
1,477
(585)
951
1,772
$19,623
13,975
(5,535)
8,998
16,766
厚生年金基金の代行部分返上に伴う損益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥5,946
(5,336)
¥5,689
(428)
$53,827
(4,050)
計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 610
¥5,261
$49,778
勤務費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
利息費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
期待運用収益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
会計基準変更時差異の費用処理額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
数理計算上の差異の費用処理額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
退職給付費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
34
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
7. 法人税等
会社及び国内関係子会社は所得に応じて国税及び地方税が課せられる。この法定実効税率は約42%になる。
外国関係子会社にはそれぞれの国の所得税が課せられる。
2003年及び2004年3月31日の繰延税金資産及び繰延税金負債の主な原因別の内訳:
百万円
千米ドル
2003
2004
2004
その他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 1,720
4,407
603
2,555
1,120
516
977
180
1,920
¥ 1,940
6,388
650
2,968
1,105
509
985
316
1,376
$ 18,356
60,441
6,150
28,082
10,455
4,816
9,320
2,990
13,019
繰延税金資産 計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
14,001
16,239
153,647
(547)
(6,958)
$ (5,176)
(65,834)
繰延税金資産:
賞与引当金超過額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
退職給付引当金超過額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
役員退職慰労引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
減価償却費超過額、他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
投資有価証券評価損、他 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
土地評価損 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
クレーム引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
製品保証引当金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
繰延税金負債:
その他有価証券評価差額金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
(555)
(3,261)
繰延税金負債 計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ (3,816)
¥ (7,505)
$ (71,010)
繰延税金資産
(負債)の純額 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥10,185
¥ 8,734
$ 82,638
買換資産圧縮積立金 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥
¥
8. ストックオプション制度
会社は2001年6月28日の定時株主総会で、同日在任するすべての取締役と特定の従業員に対して、
自己株式を買い付ける方法により、
株式を付与することを決議した。
譲渡価格は、権利付与日の属する月の前月の各日における東京証券取引所の当社普通株式の終値の平均
値に1.05を乗じた金額とする。
ただし、
当該行使価格は、
権利付与日の終値を下回ることはなく、
この場合、
その終値とする。
行使時の払込
金額は、
1株当たり624円と決められた。この制度の行使期間は、2003年7月1日より2006年6月30日までの3年間である。この制度実施の
ために、
会社は2003年3月31日現在までに、
普通株式1,160,000株を自己株式として取得し、この内50,000株が2003年9月に従業員に
より行使され、2004年3月31日現在、会社は1,110,000株を自己株として所有している。
9. 偶発債務
2003年及び2004年3月31日現在、会社及び連結関係会社は以下の偶発債務を負っている。
百万円
2003
従業員の住宅ローン等に対する金融機関への保証 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥47
千米ドル
2004
¥38
2004
$360
35
2004 ANNUAL REPORT
10. セグメント情報
事業別セグメント情報
会社は主として3つの事業セグメントを経営している。それぞれのセグメントは以下のような製品を有している。
自動車照明関連事業:前照灯並びに補助灯、各種オールグラスシールドビームランプユニット、尾灯並びに標識灯、ハイマウント
ストップランプ、ハロゲン電球
自動車照明以外・電気機器関連事業:道路交通信号、交通管制システム、衛生機器、鉄道車両用制御機器
その他事業:航空機用照明機器、油圧機器、生物環境調節装置、一般空調設備、各種電子応用機器、各種特殊機器、輸送業務、金融・保険
業務など
百万円
その他事業
セグメント間
取引の消去
及びその他
連結合計
¥49,832
2,170
¥20,673
2,996
¥
–
(49,318)
¥311,133
–
284,778
52,003
23,670
(49,318)
311,133
営業費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
272,845
49,219
23,563
(47,651)
297,976
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 11,933
¥ 2,783
¥
106
¥ (1,666)
¥ 13,157
2003年3月31日現在の資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥150,219
¥59,131
¥52,414
¥28,633
¥290,397
減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 15,116
¥ 1,005
¥
831
¥
51
¥ 17,004
資本的支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 17,481
¥
¥
408
¥
–
¥ 18,506
自動車照明
関連事業
電気機器
関連事業
セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥240,627
44,150
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2003年3月31日に終了した事業年度
売上:
外部の顧客に対する売上 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
616
百万円
その他事業
セグメント間
取引の消去
及びその他
連結合計
¥46,912
1,609
¥22,728
2,906
¥
–
(46,023)
¥334,254
–
306,120
48,522
25,635
(46,023)
334,254
営業費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
292,831
47,067
24,822
(44,189)
320,531
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 13,289
¥ 1,454
¥
¥ (1,833)
¥ 13,723
2004年3月31日現在の資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥159,292
¥57,646
¥47,461
¥34,945
¥299,344
減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 14,755
¥
878
¥
898
¥
49
¥ 16,580
資本的支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥ 20,189
¥
522
¥
298
¥
–
¥ 21,010
自動車照明
関連事業
電気機器
関連事業
セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
¥264,613
41,506
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2004年3月31日に終了した事業年度
売上:
外部の顧客に対する売上 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
36
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
813
千米ドル
その他事業
セグメント間
取引の消去
及びその他
連結合計
$443,864
15,224
$215,044
27,496
$
–
(435,453)
$3,162,589
–
2,896,395
459,097
242,549
(435,453)
3,162,589
営業費用 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2,770,659
445,331
234,857
(418,100)
3,032,747
営業利益 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
$ 125,736
$ 13,757
$
$ (17,343)
$ 129,842
2004年3月31日現在の資産 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
$1,507,162
$545,425
$449,059
$330,637
$2,832,283
減価償却費 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
$ 139,606
$
8,307
$
8,497
$
464
$ 156,874
資本的支出 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
$ 191,021
$
4,939
$
2,820
$
–
$ 198,789
自動車照明
関連事業
電気機器
関連事業
セグメント間取引 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
$2,503,671
392,715
合計 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
2004年3月31日に終了した事業年度
売上:
外部の顧客に対する売上 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
7,692
地域別セグメント情報
会社及び連結関係会社は、
基本的に自動車照明及び電気関連事業に関する製品の製造・販売を営んでいる。
これらの製品は、
日本および
海外、
主として北米、アジアそしてヨーロッパにおいて販売されている。
2003年及び2004年3月31日に終了した事業年度の会社及び連結関係会社の地域別セグメント情報は以下の通りである。
百万円
北米
アジア
ヨーロッパ
合計
消去及び
その他
連結
¥213,891
47,907
¥44,428
–
¥44,674
1,386
¥ 8,138
23
¥311,133
49,318
¥
–
(49,318)
¥311,133
–
営業費用 . . . . . . . . . .
261,799
250,394
44,428
42,963
46,061
42,410
8,162
9,860
360,451
345,628
(49,318)
(47,651)
311,133
297,976
営業利益(損失). . . . .
¥ 11,404
¥ 1,465
¥ 3,651
¥ (1,697)
¥ 14,823
¥ (1,666)
¥ 13,157
資産合計 . . . . . . . .
¥195,213
¥22,862
¥31,230
¥12,459
¥261,764
¥28,633
¥290,397
日本
2003年3月31日に終了した事業年度
売上:
外部売上 . . . . . . . . . .
内部売上 . . . . . . . . . .
売上合計 . . . . . . . .
37
2004 ANNUAL REPORT
百万円
日本
北米
アジア
ヨーロッパ
合計
消去及び
その他
連結
2004年3月31日に終了した事業年度
売上:
¥229,500
43,990
¥43,087
–
¥50,234
2,001
¥11,432
31
¥334,254
46,023
¥
–
(46,023)
¥334,254
–
営業費用 . . . . . . . . . .
273,491
260,796
43,087
42,126
52,235
48,820
11,463
12,977
380,278
364,721
(46,023)
(44,189)
334,254
320,531
営業利益(損失). . . .
¥ 12,694
¥
961
¥ 3,414
¥ (1,513)
¥ 15,557
¥ (1,833)
¥ 13,723
資産合計 . . . . . . . .
¥191,473
¥22,957
¥35,546
¥14,423
¥264,399
¥34,945
¥299,344
外部売上 . . . . . . . . . .
内部売上 . . . . . . . . . .
売上合計 . . . . . . . .
千米ドル
北米
アジア
ヨーロッパ
合計
消去及び
その他
連結
$2,171,445
416,217
$407,673
–
$475,296
18,933
$108,165
293
$3,162,589
435,453
$
–
(435,453)
$3,162,589
–
営業費用 . . . . . . . . . .
2,587,671
2,467,556
407,673
398,581
494,228
461,917
108,459
122,784
3,598,051
3,450,856
(435,453)
(418,100)
3,162,589
3,032,747
営業利益(損失). . . . .
$ 120,106
$
9,093
$ 32,302
$ (14,315)
$ 147,195
$ (17,343)
$ 129,842
資産合計 . . . . . . . .
$1,811,647
$217,211
$336,323
$136,465
$2,501,646
$330,637
$2,832,283
日本
2004年3月31日に終了した事業年度
売上:
外部売上 . . . . . . . . . .
内部売上 . . . . . . . . . .
売上合計 . . . . . . . .
11. 後発事象
2004年6月29日、会社の定時株主総会が開催され、剰余金の処分が以下の通り承認された。
配当額、1株7円(千株につき$66.23) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
取締役及び監査役に対する賞与 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
38
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
百万円
千米ドル
¥1,117
166
$10,569
1,571
独立監査人の監査報告書
株式会社小糸製作所
取締役会 御中
私どもは、株式会社小糸製作所及び関係会社の円で表示されている2003年及び2004年3月31日現在の連結貸借対照表及
び同日に終了した連結損益計算書、連結株主持分計算書及びキャッシュ・フロー計算書について監査を行った。これらの財務
諸表は会社の経営陣の責任で作成されている。私どもの責任は私どもの監査に基づいてこれらの財務諸表に対して監査意見
を表明することにある。
私どもは一般に認められた監査基準に準拠して監査を実施した。この監査基準は上記の財務諸表に重要な記載誤りがない
かどうかについて合理的な確証を得るために、私どもが監査を計画し実施すべき旨を規定している。監査は財務諸表上の金額
及び開示事項の基礎となった証拠を試査によって検証することを含んでいる。監査は、経営陣が適用した会計原則及び彼等が
行った会計上の重要な見積りの検討ならびに財務諸表全般の表示の検討も含んでいる。私どもは、私どもの監査が監査意見を
表明するための合理的な基礎を提供しているものと確信している。
私どもの意見では、上記の連結財務諸表はすべての重要な項目について、株式会社小糸製作所及び子会社の2003 年及び
2004年3月31日現在の財政状態ならびに同日に終了した事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況を、日本におい
て一般に認められた会計原則に準拠して適正に表示している。
2004年3月31日をもって終了した会計年度の連結財務諸表は、読者の便宜のため米ドルへ換算されている。我々の監査は、
円貨金額の米ドルへの換算を含み、当連結財務諸表の換算金額が、注記3.の基準に従って算出されているものと認める。
水野刀治
桜井欣吾
長澤明郎
公認会計士
2004年6月29日
39
2004 ANNUAL REPORT
コーポレート・インフォメーション
2004年3月31日現在
株式会社 小糸製作所
本社所在地:
〒108-8711 東京都港区高輪四丁目8番3号
創業年月日:
1915年4月1日
1936年4月1日
142億70百万円(単体)
4,407名(単体)
12,968名(連結)
設立年月日:
資本金:
従業員数:
株式:
株主数:
320,000,000 株
160,789,436 株
6,610名
株式名義書換代理人:
三菱信託銀行株式会社
会社が発行する株式の総数:
発行済株式の総数:
同 事務取扱場所:
〒100-8212
東京都千代田区丸の内一丁目4番5号
お問い合わせ先:
証券代行部
〒171-8508 東京都豊島区西池袋一丁目7番7号
Tel: 03-5391-1900(代表)
大株主:
トヨタ自動車株式会社
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
松下電器産業株式会社
日本生命保険相互会社
株式会社みずほコーポレート銀行
株式会社三井住友銀行
株式会社東京三菱銀行
お問い合わせ先:
株式会社 小糸製作所
〒108-8711 東京都港区高輪四丁目8番3号
Tel: 03-3443-7111(代表)
Fax: 03-3447-1520
インターネットホームページアドレス: http://www.koito.co.jp
40
KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
株式会社 小糸製作所 拠点一覧
本社
国内営業拠点
〒108-8711 東京都港区高輪四丁目8番3号
Tel: 03-3443-7111(代表)
東京支店
(東京都)
Fax: 03-3347-1520
Tel: 03-3447-5161
Fax: 03-3447-1660
豊田支店
(愛知県)
国際本部
Tel: 0565-28-1129
Fax: 0565-29-1217
国際管理部
大阪支店
(大阪府)
Tel: 03-3447-5171
Fax: 03-3447-5173
Tel: 06-6391-6731
Fax: 06-6395-1154
海外企画部
広島支店
(広島県)
Tel: 0543-45-4237
Fax: 0543-45-4959
Tel: 082-893-1281
Fax: 082-893-1341
豪亜部
Tel: 03-3447-5172
Fax: 03-3447-5173
アジア部
Tel: 03-3447-5164
Fax: 03-3447-5173
宇都宮営業所
(栃木県)
太田営業所
(群馬県)
厚木営業所
(神奈川県)
静岡営業所
(静岡県)
欧米部
名古屋営業所
(愛知県)
Tel: 03-3447-5166
Fax: 03-3447-5173
福岡営業所
(福岡県)
輸出部
Tel: 03-3447-5167
Fax: 03-3447-5173
海外事務所
欧州テクニカルセンター
(ベルギー)
工場
静岡工場
(静岡県)
Tel: 0543-45-2251(代表)
Fax: 0543-46-9174
榛原工場
(静岡県)
吉川工場
(静岡県)
相良工場
(静岡県)
富士川工機工場
(静岡県)
Keiberg Business Park,
Excelsiorlaan 31 bus 2 B-1930,
Zaventem, Belgium
Tel: 32-2-721-4904
Fax: 32-2-721-2373
デトロイト事務所
(米国)
c/o North American Lighting, Inc.
38900 Hills Tech Drive,
Farmington Hills,
MI 48331 U.S.A.
Tel: 1-248-553-6408
Fax: 1-248-553-6454
シアトル事務所
(米国)
研究所
研究所
(静岡県)
c/o Sojitz Corporation of America
Bank of America Tower, Suite 1160,
701 5th Avenue, Seattle,
WA 98104 U.S.A.
Tel: 1-206-386-5624
Fax: 1-206-386-5640
広州事務所
(中国)
Room 5503, Citic Plaza,
233 Tian He North Road,
Guangzhou, Guangdong, China
Tel: 86-20-3877-0295
Fax: 86-20-3877-3979
41
2004 ANNUAL REPORT
ネットワーク
海外関係会社
ノース・アメリカン・ライティング・インク
(米国)
20 Industrial Park Flora,
Illinois 62839、U.S.A.
Tel: 1-618-662-4483
Fax: 1-618-662-8143
海外技術供与会社
ノース・アメリカン・ライティング・インク
(米国)
エオサ社
(メキシコ)
アルテブ社
(ブラジル)
コイト・ヨーロッパ・リミテッド
(英国)
藤枝オートライティング株式会社
(静岡県藤枝市)
自動車照明機器の製造・販売
(チェコ)
コイトチェコs.r.o.
ヨルカ社
(スペイン)
コイト・ヨーロッパ・リミテッド(英国)
Kingswood Road,
Hampton Lovett Industrial Estate, Droitwich, Worcestershire WR9 0QH, U.K.
Tel: 44-1905-790-800
Fax: 44-1905-794-466
日星工業株式会社
(静岡県静岡市)
各種小型電球、
電気機器の製造・販売
ファルバ社
(トルコ)
オートモーティブ・ライティング・イタリア
(イタリア)
オートモーティブ・ライティング・UK(英国)
大億交通工業製造股d有限公司
(台湾)
コイト・チェコ s.r.o.(チェコ)
Na Astre 3001, 438 01 Zatec,
Czech Republic
Tel: 420-415-930-111
Fax: 420-415-930-109
上海小糸車灯有限公司
(中国)
上海小糸車灯有限公司(中国)
767 Ye-cheng Rd. Jia Ding South Door,
Shanghai, 201800
s Republic of China
People’
Tel: 86-21-5916-1899
Fax: 86-21-5916-2899
バンコク・ダイキャスティング・インジェクション社
(タイ)
タイ・コイト・カンパニー・リミテッド(タイ)
株式会社仁熹ライティング(韓国)
インディア・ジャパン・ライティング・
プライベート・リミテッド
(インド)
静岡ワイヤーハーネス株式会社
(静岡県静岡市)
自動車照明機器の製造・販売
清水鍍金工業株式会社
(静岡県静岡市)
金属・成形部品の電気メッキ加工、
表面処理加工
榛原工機株式会社
(静岡県榛原町)
樹脂成形用金型の製造・販売
静岡金型株式会社
(静岡県藤枝市)
樹脂成形用金型の製造・販売
ヘラー・オーストラリア社
(オーストラリア)
ヘラー・フィリピン社
(フィリピン)
ヘラー・南アフリカ社
(南アフリカ)
竹田サンテック株式会社
(静岡県静岡市)
樹脂成形用金型の製造・販売
イーピー・ポリマー社
(マレーシア)
タイ・コイト・カンパニー・リミテッド
(タイ)
370 Moo 17 Tambol Bangsaothong
King Amphur Bangsaothong, Samutprakarn
10540, Thailand
Tel: 66-2-706-7900
Fax: 66-2-315-3281
株式会社仁熹ライティング
(韓国)
742-28, Munsan-Ri, Oedong-Eup,
Kyongju-shi, Kyongbuk 780-820, Korea
Tel: 82-54-770-7700
Fax: 82-54-770-7770
大億交通工業製造股d有限公司(台湾)
No.11 Shin-Sin Road,
An-Ping Industrial District,
Tainan, Taiwan,
Republic of China
Tel: 886-6-261-5151
Fax: 886-6-264-4614
インディア・ジャパン・ライティング・
プライベート・リミテッド(インド)
No.1, Puduchathram, (Via) Tirumazhisai,
Tiruvellore High Road,
Tamilnadu 602-107, India
Tel: 91-44-2681-1300
Fax: 91-44-2681-1750
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KOITO MANUFACTURING CO., LTD.
株式会社ニュー富士
国内関係会社
小糸工業株式会社
(神奈川県横浜市)
鉄道車両用制御機器、
道路交通信号・交通管制システ
ム、
衛生機器、
特殊シート等の製造・販売
(静岡県富士宮市)
サービス業
ミナモト通信株式会社
(神奈川県横浜市)
信号・保安機器の保守管理
道路計装株式会社
コイト運輸株式会社
(静岡県静岡市)
輸送業務
コイトエンタープライズ株式会社
(東京都港区)
金融・保険・リース等
アオイテック株式会社
(静岡県浜松市)
電子・電気通信精密機器の製造・販売
静岡電装株式会社
(静岡県静岡市)
自動車照明機器の製造・販売
(東京都中央区)
軸重測定装置の保守据付、
保守機器の工事・保守管理
株式会社パンウォシュレット
(福岡県北九州市)
衛生機器の製造・販売
創業1915年、来年90周年を迎える小糸製作所は、オートモーティブ・ライティング
分野を常にリードしてまいりました。
今日、その照明技術は、世界の自動車・航空機・鉄道・船舶をはじめとする輸送機器や、
交通システムのあらゆる分野において活用され、安全に大きく貢献しております。
「安全を光に託して」
小糸製作所
コンテンツ
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株主・投資家の皆様へ
業績ハイライト
中期経営計画について
地域別営業概況および今後の展開
日本
北米
欧州
アジア
研究開発
環境への取り組み
コーポレート・ガバナンス
役員
財務セクション
コーポレート・インフォメーション
株式会社 小糸製作所 拠点一覧
ネットワーク
グローバルネットワーク
予想および見通しについて
このアニュアルレポートには、
小糸製作所および関係会社の将来についての計画や戦略、
業績に関する予想および見通しの記述が含まれていま
す。
これらの記述は過去の事実ではなく、
当社が現時点で把握可能な情報から判断した仮定および所信にもとづく見込みです。
また、
経済動向、
自
動車産業界における激しい競争、
市場動向、
為替レート、
税制や諸制度などに関わるリスクや不確実性を際限なく含んでいます。
それゆえ実際の業
グローバルネットワーク
コイト・ヨーロッパ・
リミテッド
欧州テクニカルセンター
コイト・チェコs.r.o.
上海小糸車灯有限公司
タイ・コイト・
カンパニー・リミテッド
株式会社仁熹ライティング
株式会社小糸製作所
小糸工業株式会社
シアトル事務所
デトロイト事務所
ノース・アメリカン・
ライティング・インク
大億交通工業製造股d有限公司
広州事務所
インディア・ジャパン・
ライティング・プライベート・
リミテッド
海外関係会社
海外技術供与会社
海外事務所
績は当社の見込みとは異なる可能性のあることをご承知おき下さい。
アニュアルレポートの開示における公平性および充実化の観点から、
英文のアニュアルレポートに加え、
2000年版より和文のアニュアルレポー
トを発行しております。
和文アニュアルレポートの発行にあたっては、
財務報告部分の英文と和文との表現における相違がなきよう、
公認会計士
のレビューを受けております。
このアニュアルレポートが、
皆様にとって当社をご理解していただく上でお役に立てれば幸いです。
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2004 ANNUAL REPORT
株式会社小糸製作所
2004 アニュアル レポート
このアニュアルレポートは再生紙と大豆インクを使用しています。
Printed in Japan
A Global Leader in Automotive Lighting
2004 Annual Report
2004 年 3 月期
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