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離島(種子島)における再生可能エネルギー の出力制御の
離島(種子島)における再生可能エネルギー の出力制御の実施方法について 平成27年4月28日 九州電力株式会社 目 次 1 種子島における再生可能エネルギーの出力制御の実施について (参考)これまでの経緯 2 種子島の最小需要時期の需給見通し (出力制御の必要性) (参考)種子島の需要規模と電源設備 3 離島における再生可能エネルギーの出力制御の実施方法 (1)離島での再生可能エネルギー(太陽光・風力) 出力制御実施の流れ (2)離島での再生可能エネルギー (太陽光・風力) 出力制御方法 (3)離島での再生可能エネルギー (太陽光・風力) 制御対象事業者さまの選定 1 1 種子島における再生可能エネルギーの出力制御の実施について 2 o種子島においては、太陽光を中心とした再生可能エネルギー(以下、再エネ)の 回答保留公表時に接続申込済みであった事業者さまの接続が進んだ結果、今年の ゴールデンウィーク期間以降、電力の使用量の少ない晴れの日を中心に、再エネの 出力が増加し、内燃力発電機の最低出力運転を実施しても、供給力が需要を上回る ため、再エネの出力制御が避けられない見通しです。 o このため、再エネ特措法(FIT法)で認められております再エネ発電設備に対する 出力制御を実施させていただきますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。 〔出力制御の概要〕 対象離島 制御対象事業者 制御時期 事業者への 指示方法 種子島 500kW以上 太陽光(7社)・風力(1社) 計 8社 ゴールデンウィーク期間以降、需要が低く前日において晴れが予想され、当社内燃 力発電所を最低出力で運転しても需給バランスの確保が困難になると予想される日 電話等にて、出力制御実施日の前日夕方(17時頃)に、再エネ事業者さまに対し、 出力制御を指示 (出力制御日数削減のため、当日の気象予測で変更があれば、当日、出力制御の指示を解除) (参考)これまでの経緯 3 o 平成26年7月25日:種子島を含む離島6島(壱岐、対馬、種子島、徳之島、沖永良部島、 与論島)について再エネ接続に関する回答保留を公表 (概要) ・新規接続契約申込み(家庭用など低圧連系を含む)を1年程度回答保留 ・保留期間中に島毎の接続可能量を精査 o 平成27年1月29日:喜界島の回答保留を公表(先行する6島と同じ内容) o 現在、本年夏の回答再開に向け、接続可能量を精査中 [参考:種子島における再エネ接続状況] ・既連系量(平成27年3月末):11,399kW ・接続可能量(目安) : 8,500kW 2 種子島の最小需要時期の需給見通し(出力制御の必要性) 4 o 種子島では、春季は、年間で最も需要が小さくなる一方、太陽高度が高く、太陽光出力が大き いため、内燃力機を最低出力(定格出力の50%)としても、需給バランスが維持できなくなる 恐れがあります。 o 昼間帯において天気急変時に対応可能な供給力を確保した上で、下げ代確保のために小容量機 と組合せた最低出力運転を行った場合でも、晴れの日は、島内の再エネを含む供給力が需要を 大きく上回り、需給バランスの確保が困難になると予想され、安定的な電力供給が困難となる 恐れがあります。 o このため、今春は、再エネの出力制御が必要となる見通しです。 再エネ発電出力 内燃力発電機出力 <平成27年5月3日の予想> 単位:kW 〔晴れの場合〕 25,000 〔天気が急変する場合〕 単位:kW 25,000 [最大出力 22,500kW] 天気の急変に伴う再エネ出力変動に対応 [最大出力 22,500kW] 可能なように発電機の並列台数を確保 20,000 20,000 出力制御が必要 出力制御が必要 島 内 15,000 需 要 ・ 発 電 10,000 出 力 [最大出力16,500kW] 島内需要 [最大出力15,000kW] 再エネ:約9,700kW※ [最低出力 8,250kW] [最大出力16,500kW] 島内需要 6,000kW×2台 3,000kW×1台 [最大出力15,000kW] 再エネ最大変動幅※ (7,030kW) 再エネ [最低出力 8,250kW] 6,000kW×3台 4,500kW×1台 [最低出力 7,500kW] 6,000kW×2台 4,500kW×1台 5,000 [最低出力 11,250kW] 島 内 15,000 需 要 ・ 発 電 10,000 出 力 6,000kW×2台 4,500kW×1台 5,000 [最低出力 11,250kW] 6,000kW×3台 4,500kW×1台 [最低出力 7,500kW] 6,000kW×2台 3,000kW×1台 内燃力発電機 内燃力発電機 0 0 4時 6時 8時 10時 12時 14時 16時 18時 20時 4時 6時 ※再エネ発電出力および再エネ最大変動幅は、 種子島高圧連系再エネの発電実績を基に算定。 8時 10時 12時 14時 16時 18時 20時 (参考) 種子島の需要規模と電源設備 5 o 種子島の需要規模(昼間最小:14,500kW)に対する再エネ設備(11,399kW)の比率は、 平成27年3月末現在で、約79%に達している状況 o 出力制御対象(500kW以上)は、太陽光発電6,124kW(7箇所)、風力発電660kW(1箇 所)で再エネ設備量全体の約60% o内燃力発電設備 o再エネ設備 発電所 種 別 ユニット 出 力 種 別 連系系統 定格出力 新種子島発電所 ディーゼル 1号 6,000kW 太陽光 〃 2号 6,000kW 高 圧 (出力制御対象) 6,192kW (6,124kW:7箇所) 〃 3号 6,000kW 低 圧 4,547kW 〃 4号 6,000kW 小計 4基 24,000kW 小 計 (出力制御対象) 10,739kW (6,124kW:7箇所) ディーゼル 7号 1,500kW 風 力 高 圧 (出力制御対象) 660kW (660kW:1箇所) 〃 8号 3,000kW 合 計 〃 9号 3,000kW (出力制御対象) 11,399kW (6,784kW:8箇所) 〃 10号 4,500kW ※平成27年3月末時点の連系量 〃 11号 4,500kW o蓄電設備 小計 5基 16,500kW 変電所 種 別 定格出力 合計 9基 40,500kW 中種子変電所 リチウムイオン電池 3,000kW 種子島第一発電所 内燃力発電所 ※周波数調整用であり、余剰電力対応には電池容量(1,161kWh) が不足 3 離島における再生可能エネルギーの出力制御の実施方法 6 離島における再エネの出力制御は、以下のとおり実施します。 (1)離島での再エネ(太陽光・風力)出力制御実施の流れ o当社は、再エネの出力制御を行う前日に、再エネ出力の制御を指示します。 o事業者さまには、この指示内容に基づき、当日の9時までに再エネの発電出力を制御(停止) していただきます(出力制御の必要性は事後に事業者さまへ説明)。 前 日 当 日 17時頃 10時頃 時) 16 当日の気象予測から出力制御 指令を解除することがある 再エネ発電停止( 時~ (出力制御対象となった事業者さまのみ) 再エネ出力制御の指示 (電話等で連絡) ・再エネ出力制御の決定 (出力制御対象事業者さま選定) ・翌日発受電計画の策定 (再エネ出力予測) ・翌日の需要想定 気象データ受信 ※ 出力制御の実施方法については、今後、見直す場合があります。 9 3 離島における再生可能エネルギーの出力制御の実施方法(つづき) 7 (2)離島での再エネ(太陽光・風力)出力制御方法 〔前日段階での再エネ出力制御の実施手順〕 ①気象情報の受信 ③需要と供給のバランスを確認 風況 釧路 B地域 A地域 天気 気温 〔℃〕 16 0 16 ・・・ 0 18 11時 12時 19 18 19 2 3 西 0 0 西 0 0 0 風速 〔m/s〕 2 西 0 16 19 風向 北西 北西 0 18 10時 降水 〔mm〕 西 北西 3 西 3 3 西 2 需給の アンバランス 風力 太陽光 天気 3 3 ・・・ 内燃力 最低 需要 小水力 ②翌日の太陽光・風力出力および 翌日需要の予測を行い発受電計 画を策定 ・下げ代不足のため需給アンバラン スが想定される⇒出力制御が必要 ・アンバランス解消に必要な再エネ 制御量を算定し、出力制御対象事 業者さまを選定 ・対象事業者さまに出力制御を指示 (前日17時頃目途) 発電 負荷 内燃力の 下げ代不足 出力制御不要(高圧) 九州電力 出力制御指示 (電話等で連絡) 出力制御必要(高圧) 3 離島における再生可能エネルギーの出力制御の実施方法(つづき) 8 (3)離島での再エネ (太陽光・風力)制御対象事業者さまの選定 o 当社は、出力制御が必要となった場合、出力制御必要量を満たす出力制御対象事業者さま を選定して出力制御を指示します(電話等で連絡)。 o 出力制御が必要な日毎に、出力制御対象事業者さまを交替(ローテーション)して出力制御 を行う効果的な運用を行います(交替制御) 。 供給力のアンバランス解消 に必要な出力制御量を確定 発電機出力合計 九州電力 必要量の 制御指示 出力制御実施 出力制御実施 出力制御結果 発電機出力合計