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スーパー耐久 第4戦(岡山国際サーキット) 学生レースリポート(横浜校)
スーパー耐久シリーズ 2012 第 4 戦 SUPER TAIKYU&F3RACE in OKAYAMA 参戦レポート 2012 年8月 23 日~27 日 日産自動車大学校 事前準備 目標に向けて! 前回の SUGO 戦から約三ヶ月。SUGO 戦では、他車と接触し完走とはなりませんで したが、今回こそは表彰台の真ん中を目指して学生一同準備を進めてきました。具 体的には、岡山戦から参戦する京都校に、今まで二回参戦した栃木校、横浜校の代 表がレクチャーに行き、各領域の仕事内容や、注意事項、取り組む上での姿勢など の情報を共有し、グループディスカッションを通して各自の目標を決めることでモ チベーションの向上を図りました。 また、広報部は日産自動車のグローバルメディアセンターで、写真や動画、レポ ート作成に関するレクチャーを受け技術の向上を図りました。 さらに、チームの統一イメージを作るために「NISSAN」、「KONDO Racing」のロゴ の入ったおそろいのユニフォームを作成し今回のレースから着用することになりま した。 今回のレースは岡山県の岡山国際サーキットで行われるため、担当学生は先発隊、 後発隊に分かれて搬入日の早朝から新幹線、バス、レンタカーなどを乗り継ぎ“決 戦の舞台”である岡山に到着しました。 京都校でレクチャーする横浜校学生 プロのカメラマンから指導を受ける広報部員 新しいユニフォームで朝礼を受ける学生 8 月 23 日 搬入日 久しぶりの顔合わせ 天候:晴れ 路面:ドライ 初日のこの日、学生たちは午後にはサーキットに入り、ミ-ティングのあと早速 準備を開始しました。天候にも恵まれテキパキと仕事をこなしていました。今回、 初参戦となった京都校も事前レクチャーの甲斐もあってか最初から積極的に動いて いました。作業の合間にも KONDO Racing スタッフや、スリーボンドスタッフと談 笑をして交流を図っていました。 今回も KONDO Racing のトレーラーとスリーボンドのトランスポーターで車両と機 材をピットに搬入しました。学生とスタッフが力を合わせて設営作業に入り給油装 置やエアホースなどのピット周辺機材の設置とテント設営を手際良く進め、設営作 業が完了するとアライメント測定機器設置とタイヤの交換を行い、この日の準備作 業を終えました。 設営作業を手伝う学生 8 月 24 日 練習走行日 突然のクラッシュ 天候:晴れ 顔合わせを行う学生達 懸命の修復 そして復活 路面:ドライ この日も朝から快晴になりました。この日は、一時間の占有走行が三本あり、ピ ットの中の KONDO Racing スタッフ、テクニカル担当学生も慌ただしく動いていまし た。 車両のコンディションは、依然好調でタイムは 1 分 34 秒代で走行していました。 しかし、二回目の練習走行終了間際に第二ヘアピンでスピンした 51 号車 Z4 を避け られず衝突しフロント部分が大きく破損してしまいました。次の走行枠まで三時間 と迫る中急ピッチの修復作業が実施されました。フロント周りのインタークーラー までの部品のうち大半を交換し曲がったフレームを引き出して新品部品を組み付け ました。三時間にも及ぶ懸命な修復作業の甲斐あって次の走行に出走し、衝突前と 大差ないタイムで走行することが出来ました。 このようなレースアクシデントによって「あきらめずに全力を尽くす」というこ とを経験として学ぶことが出来ました。 一方、マネジメント担当学生は、キッチンカーのテントの設営を行い、スリーボ ンドのトランスポーターの二台で運ばれてきたお客様応対用の機材を規定の場所に 設営しました。今回も、作業の合間を縫ってコントロールタワーなどの施設見学な どさまざまな実習プログラムを行いました。このプログラムは、日産自動車大学校 と KONDO Racing の教育プロジェクトに賛同してくださった、岡山国際サーキットな どの協力を得ることで実現しました。これらのプログラムは学生たちが今後自動車 業界で活躍してゆく上で「仕事へ取り組む姿勢」「社会的な責任」 「あきらめず全力 を尽くすこと」など基本的で、重要なことを「経験」として学ぶことが出来た有意 義なものとなりました。このレースプロジェクトが「実学」として非常によい教育 プログラムであることを改めて実感いたしました。 練習走行で好調な走りを見せる GTR 懸命な修復作業を受ける GTR 修復が完了し、エンジンに火が入る GTR 修復後にも快調な走りを見せる GTR 8 月 25 日 予選日 ポールポジション獲得! 天候:晴れ 路面:ドライ 前日のクラッシュからの復活から一夜明け、予選日を迎えました、学生スタッフ一 同期待を抱きながらサーキットに向かいました。テクニカル領域では、午前中に予 選走行に向けた準備が行われ、マネジメント領域では、お客様をお迎えする準備の 合間を縫ってスリーボンドさんの特別授業とモータースポーツプロモーションの授 業が行われました。フロントバンパーのカラーリングは間に合なかかったもののそ のほかは万全の体制で午後の予選を迎えました。 強い日差しで気温、路面温度がじりじりと上昇する中、13 時 00 分に予選スター ト。途中若干の電気系トラブルはあったものの、ベストタイムは 1 分 34 秒 265、A,B 両ドライバーの総合タイムは 3 分 10 秒 571 と 16 号車と 1.725 秒差をつけて予選ポ ールポジションを獲得することが出来ました。 練習走行時の衝突、予選中の電気系トラブルなどをチーム全員で乗り越え、みん なの力で獲得したポールポジションだと思っています。チームのメンバーがそれぞ れ信頼しあって行動することが最も大切なのだと学びました。 一方、PIT WALK でも、多くのお客様に商品やパンフレットを手渡すともにドライ バーのサインサービスを行いました。京都校の多くの学生と来年受験を考えている 高校生、日産グループの多くのお客様が応援に駆けつけ、実際に走行する GT-R に声 援を送っていました。 予選終了後は、ブレーキのメンテナンスと、カーボンむき出しだったフロントバ ンパーに緑のカッティングシートでカラーリングが施されチームの顔を衝突前の状 態に近づけ、三時間の耐久レースに備えました。 スリーボンドさんの商品についての 授業を受ける学生 カラーリングで衝突前に近くなった チームの顔 8 月 26 日 決勝日 前日までのトラブルを乗り越え、チームで力を合わせて初優勝! 天候:晴れ 路面:ドライ 前日の好調な予選結果を受けて、学生一同自分たちの仕事への責任感とレースへ の期待で一杯でした。この日も朝一番に 30 分のフリー走行に出走し、走行の慣熟と、 ドライバー交代の練習などをしてから本番に臨みました。お昼ごろの PIT WALK でも、 前日以上に多くのお客様にパンフレットや商品を配布すると共にドライバーがサイ ンなどのサービスを行いにぎわっていました。同時に出張オープンキャンパスや、 京都校学生のコース体験なども行われました。 PIT WALK が終わるとすぐに決勝スタート時間になり、フォーメーションラップか らのローリングスタートで決勝の三時間耐久レースが始まりました。スタート直後 から 16 号車に大きく差をつけて順調に周回を重ねていました。途中二回のピットス トップも 50 秒ほどでドライバー交代、給油、タイヤ交換を済ませ、コースに戻るこ とが出来ました。大きなトラブルも無くトップを走行し続けましたが、途中 16 号車 が追い上げを見せ、一時 50 秒ほどあった差も 20 秒台まで縮んでしまいましたがそ のまま三時間を走りきりファーストチェッカーを受けました。 戻ってきた GTR に近藤監督、藤井選手、GAMISAN 選手がピットウォールを乗り越 えて駆け寄り降りてきた千代選手と握手を交わしていました。学生たちもピットロ ードに出て手を取り合って喜んでいました。 今回のレースでは目標であり念願だった表彰台に上がることが出来ました。今回 のレースで勝つことの喜びと難しさを学ぶことが出来ました。今後、学生一同今ま で以上に積極的に取り組み次のレースに臨もうと思っています。 決勝日にあわせて開催された出張 PIT WALK で多くの人が訪れた 24 号車ブース オープンキャンパス 表彰式で表彰されるドライバー 決勝を全力走行する GTR Race result P O S 予選 No. Car Name スリーボンド 日産自動車大 決勝 Total Time Class No. 3'10.571 GT3 24 3'12.296 GT3 16 3'17.494 ST1 9 1 24 2 16 3 3 4 9 Faust Racing Team 3'17.686 ST1 80 5 20 RS オガワ ADVAN ランサー 3'21.046 ST2 15 6 6 新菱オート☆DIXCEL エボⅨ 3'21.173 ST2 20 7 14 3'21.867 ST3 34 8 39 TRACY SPORT IS 350 3'22.427 ST3 14 9 34 asset テクノ Z34 3'23.316 ST3 30 10 51 3'23.338 ST1 969 学校 GT-R ケーズフロンティア BMW Z4 GT3 ENDLESS・ADVAN・ 380RS-C 岡部自動車マイロード協新 計測 RX-7 DIANANGO BMW Z4 Car Name Lap Class 103 GT3 103 GT3 Faust Racing Team 100 ST1 PETRONAS TWS GS350 98 ST3 97 ST3 97 ST2 97 ST3 96 ST3 96 ST2 96 ST2 スリーボンド 日産自動 車大学校 GT-R ケーズフロンティア BMW Z4 GT3 岡部自動車 DIXCEL チー ムテツヤ Z34 RS オガワ ADVAN ランサ ー asset テクノ Z34 岡部自動車マイロード協 新計測 RX-7 RS オガワ ADVAN ランサ ー Ⅱ マッドクロック 三菱ラン サーEVOⅨ 今回の第四戦 GT3 クラスはペトロナスチームがセパンに出場するため岡山戦は二 台のみで 16 号車と一騎打ちとなりました。次回からはまた四台での対決となるので また表彰台に上がれるように努力してゆこうと思っています。 8 月 27 日 撤収日 レース終了後、活きた教材を使った特別授業 最終日のこの日も早朝から静かになったサーキットに入りました。前回同様 KONDO RACING スタッフの方からの特別講義と車両を使った実習授業を受けました。 具体的には、タイヤ管理、ホイールアライメント、タイヤ交換などの実習授業でし た。参加した学生全員が積極的に取組み、楽しみながら授業を受けました。さらに KONDO RACING スタッフの方との交流を深めることも出来ました。 授業終了後は、全員で力を合わせて機材、車両の撤収作業を行いました。撤収作 業完了をもって岡山国際サーキットでの全プログラムを終了し、帰路に就きました。 ホイールアライメント実習 タイヤ管理実習 次戦に向けて もう一度表彰台に登るために 今回は優勝することができましたが、次回は、ペトロナスチームが戻ってくるの で彼らに勝つために次戦までに、担当学生の引継ぎをしっかりと済ませ万全の体制 でレースに臨もうと思っています。車両は今回損傷した箇所の修復、さらにタイム アップできるような調整を進めていきたいと思っています。 編集後記 シェークダウンのもてぎ戦から三回目となる岡山戦。SUGO 戦で達成できなかっ た優勝を今回初めて達成することが出来てとてもうれしく思っています。 「広報」と いう立場からこのレースに関わる「人」 「クルマ」を追いかけ続けてきた私たちです が、今回の優勝も一番近い位置で達成された瞬間をカメラに収めていました。三時 間のレースを走り終えファーストチェッカーを受けたとき、思わず涙がこぼれ、と まりませんでした。震える手でシャッターボタンを押し続けましたが、ファインダ ーの映像がかすんで見えました。 モータースポーツは、人に感動を与え、多くのことを教えてくれると改めて実感 しました。今回も、 「勝ちにいくレース」の緊張感、そしてあきらめないという気持 ち、などを実際に体験することで得られたものも多いと思います。 レース活動が、非常に効果的な教育の場であり、活きた教材であることを改めて 実感しました。このプロジェクトの有難さを改めて感じると共に、協賛してくださ っているスポンサーの皆様にこの場をお借りしまして御礼を申し上げたいと思って おります。 今後も継続して「真のクルマ好き」学生の育成現場となるこの企画を多くの方々 に広報活動を通して伝えて行きたいと思っています。 今後ともご支援をよろしくお願いいたします。 共同プロジェクト協賛スポンサー