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27P-am142 - 日本薬学会第131年会

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27P-am142 - 日本薬学会第131年会
27P-am142
Manba Datsan モンゴル処方の解析 (その 4)
◯吉 文彦 1 ,
小林 匡子 1 ,
Javzan BATKHUU 2 ,
高野 文英 3 ,
伏谷 眞二 4 ,
Damdinsuren NATSAGDORJ 5 ,
Buuzgar GANSUKH 5 ,
Ganbaatar ODONTSETSEG 5
4
5
( 1 東北薬大,2 モンゴル国立大,3 金沢大院薬,
日本薬大,
オトッチマンランバ モンゴル伝統医大)
【目的】伝統医療の教育と病気の治療を行っているモンゴル・ウランバートルの
Manba Datsan における現在のモンゴル処方について前報1)にひき続き解析し、各
国の伝統医療を理解するための一助とする。
【方法】ウランバートル市内にあるオトッチマンランバ モンゴル伝統医学大学に
て外来患者と附属病院の入院患者に使用するモンゴル処方のうち、トリカブト類
を基原とし、Zembe あるいは Bongor と呼ばれる生薬を配合したものについて、そ
の処方内容、服薬、臨床応用等を検討する。
【結果および考察】Diman-4 という処方は Zembe(青い花と地上部)と3つの生薬
がそれぞれ 25%で構成された緑色、特異臭、塩からい方剤で、各種喉の病気など
に用いるという。Zembe-5 は 5 つの生薬で構成され、Zembe が 11.7%配合されてお
り、喉の病気、感染症、解熱などに用いる。緑色で特異臭があり味は苦く、Dianthus
versicolor の花と地上部が 41.2%を占め、最も多い。Degd-8 の構成生薬は8つで、
黄緑色、味は苦い。Bongor(主に黄色い花)が 11.1%配合されており、解熱の目
的に用いる。モンゴル薬物の Degd(Gentiana barbata の地上部)が 22.2%と最
も多量に配合されていた。Gurgum-13 は 13 の生薬で構成されており、赤褐色で苦
くて酸味がある。肝機能や腎臓の障害を治すといい、Bongor が 2.5%配合されて
いる。コウカ、チョウジ及び Tsal と呼ばれる基原不明の鉱物が最も多く、15%ず
つ配合されていた。これらの 4 処方はすべて散剤でいずれも冷やす作用があると
いい、0.5gのスプーンで 1 杯を 1 日 1 回そのまま飲むという。各処方中の他の配
合生薬の基原についてもそれぞれ考察を試みた。
1)庵原聡美、他、日本薬学会第 128 年会、横浜、2008 年 3 月、要旨集2 p.123。
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