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派遣先の違法残業について - 社会保険労務士法人横浜中央

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派遣先の違法残業について - 社会保険労務士法人横浜中央
平成 23 年 6 月号
以下、最近のトピックスをいくつかピックアップしましたのでご覧ください。
VOL.73
<一般労働者派遣業許可および職業紹介事業許可の資産要件の見直し>
派遣先の違法残業について
今回は、派遣先における派遣労働者に対する違法残業を取り上げたいと思います。
この問題は、派遣元・派遣先、それぞれの事業所において、当然、正確な認識を持っていなければならない
ところですが、それに違反した場合のケースをご紹介いたします。
【事例】
山梨県内の食品製造・販売会社が、派遣元の36協定を超えて派遣労働者を働かせたとして、平成22年8
月に甲府労働基準監督署に、労働基準法第32条(労働時間)違反の疑いで、甲府地検に書類送検された。1
か月最大100時間を上回る長時間労働であった。また、派遣元の延長時間の限度を知っていたにも関わら
ず、人員を追加せず、時間外労働を増やして対応していた。
【解説】
派遣先における派遣労働者の時間外・休日労働については、派遣元会社の36協定が適用されることとな
っています。派遣先(自社)の36協定の内容は関係してきません。したがって、派遣労働者に対して時間外
労働等を行わせる際は、必ず、事前に派遣元の36協定の内容を確認する必要があります。
例えば仮に、派遣元の36協定の時間外労働の上限が45時間だったとした場合、派遣先会社は、派遣労
働者に対して、45時間を超える時間外労働を行わせることは出来ません。これは、派遣元が45時間を超過
した分の残業代を支払っているかどうかとは、まったく別の問題となります。(支払っていなければ、それは
それで別の違反となります。)
労働者派遣法では、労働基準法などに関し、原則、派遣元が責任を負うが、同法第44~47条の2(労働
基準法の適用に関する特例)で派遣先が責任を負う部分について規定が設けられています。
労働時間、休憩、休日の管理責任は、派遣先が負わなければならないため、今回、派遣先の会社を使用
者とみなして処分されたものです。
今回、ご紹介した事例は、かなり極端なケースではあるものの、意外と身近な問題でもあります。
こういった違反を未然に防ぐには、派遣先の会社は、派遣元の36協定の内容を必ず確認し、その協定され
た時間の範囲内で時間外労働等を行わせ、業務量から考えて労働力が足りない場合は、必要に応じて派遣
労働者の人員を増やすなどの対策が必要と思われます。
また、今回、派遣元の会社には法的な違反はありませんでしたが、派遣労働者の労働時間数は把握でき
る訳ですから、協定の時間の範囲を超過しそうな場合は、派遣先に対して、人員の増加等の提案を行うこと
が望ましいと言えます。
今回のようなケースを防ぐために、派遣元の会社、または派遣労働者を受け入れている会社については、
一度、(派遣元の)36協定の見直しをされることをお勧めいたします。
厚生労働省は、一般労働者派遣と、職業紹介の事業許可における資産要件審査方法を見直すこととした。
(基準資産額、現金預金額が新規または更新の許可の際に許可基準を満たさなかった場合の審査をより厳
しくする考えと思われます。)
前述の許可では、ともに直近の年度決算報告書で資産要件を確認している。一般労働者派遣事業は資産
額2,000万円、現金預金額1,500万円となっており、職業紹介事業許可では、資産額500万円、現金預
金額150万円が必要となっている。
見直し後は、直近の年度決算書の額のみを確認するのではなく、中間決算書または月次決算書により、資
産と負債の双方の状況を確認し、要件を満たした場合に許可することになる見込み。また、その際、公認会
計士の証明が必要となる。適用時期は、平成23年10月1日からとなる。
派遣事業許可の資産要件の改正としては、新規許可の場合、平成21年10月1日に、それまでよりも厳し
い要件となったばかりであるが、今回の審査方法の見直しにより、より一層新規または更新の許可を得るこ
とが難しくなったと言えます。
<介護保険料の納付対象者を40歳未満に拡大の方向へ>
厚生労働省は、政府の「税と社会保障の一体改革」において、介護保険料の納付対象者を40歳未満にも
拡大する案を提示する方針を示した。理由としては、高齢化に伴う介護給付費の増加に対応するため。
<「ねんきんネット」の開始について>
日本年金機構は、24時間いつでも最新の年金記録が確認できる「ねんきんネット」のシステムをスタートさ
せました。このシステムを利用することにより、
① 24時間いつでも「ねんきん定期便」よりも新しい年金記録を確認できるようになる。
② 記録の「漏れ」や「誤り」の発見が容易になる。
③ 「私の履歴整理表」機能を使って、自宅でも過去の加入記録表が簡単に作成でき、記録の確認に役立て
られる。
④ 将来の年金額が試算できる。(今までは、年金事務所等にて確認してもらう必要がありました。)
※ただし、この機能は平成23年秋以降のスタート予定
(文責:T.I)
● 弊事務所では、地球温暖化防止及び節電対策の一環といたしましてクールビズを実施しております。
つきましては、弊事務所職員がお客様訪問の際、ノーネクタイにて訪問することがございますが、
ご理解頂きますようお願い申し上げます。
実施期間:平成 23 年 5 月 16 日~10 月 15 日
社会保険労務士法人 横浜中央コンサルティング
飯 塚 行 政 書 士 事 務 所
労働保険事務組合 港都労務協会
〒 231-0047 横浜市中区羽衣町 3 丁目 55 番地 1
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電話
045-231-8023
ファックス 045-231-8028
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