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プレスリリース
三重県立美術館
Leiko Ikemura: Transfiguration
Mie Prefectural Art Museum
イケムラレイコ うつりゆくもの
絵画、彫刻、ドローイング、約150点による日本で初の回顧展
青に浮かぶ顔 , Face in Blue, 2008 年
Courtesy: Galerie Haas & Fuchs, Berlin Photo: Jörg von Bruchhausen
三重県津市で生まれたイケムラレイコは、1972 年にスペインに渡ってセビリア美術大学に学
び、その後スイスを経て、現在はドイツを拠点に活動しています。
1980 年代前半に強い感情に満ちた表現から出発したイケムラの絵画は、1990 年代に入ると
少女を中心的なモティーフとした瞑想性を感じさせる作品へと変化し、近年では、女性や動物、
海や山や湖などを組み合わせた新たな試みがなされています。
また、イケムラは作家の内面の発露ともいえるドローイングを、独立した作品として重視し
てきました。それら膨大な量のドローイングは、彼女の、あるいは人間の内なる世界を理解す
るための一助となっていると言えるでしょう。
1988 年頃からは、テラコッタなどによる立体作品も手がけています。「うつろ」をはらむ少
女や、動物と人間とが融合した存在などには、イケムラ独自の造形感覚があらわされています。
このような作品に共通するのが、「うつりゆくもの」への関心です。無と存在の間の行き来。
動物から人間への進化。手つかずの自然と人間による文明。ともすれば一方向の移行として捉
えられがちなうつりゆきを、イケムラは、相補的で、往復可能で、蛇行的で、終わりのないも
のとして捉え、それを自らの作品において表現してきました。
「うつりゆくもの」をテーマとする彼女の作品は、本来そのような存在である自然や人間を
意識して制作されています。絵画は人間の身体に合わせた大きさ。彫刻の素材には土へと返り
やすい粘土が選ばれ、ドローイングでは木炭や紙といったシンプルな材料が使われています。
エコロジカルと言ってもよい作品のあり方には、アーティストとしてモノをつくることの意味
について実践的に考えてきたイケムラならではの思想を見てとることができます。
ヨーロッパと日本を中心に高く評価されてきたイケムラですが、日本での紹介は 1990 年代
以降の作品が中心でした。本展は、1980 年代から現在に至るまでの、絵画、彫刻、ドローイ
ングなど 150 点を超える作品により、イケムラレイコの幅広い活動を包括的に紹介する、日本
で初めての本格的な回顧展となります。
三重県立美術館
Mie Prefectural Art Museum
展覧会名:「イケムラレイコ うつりゆくもの」
Title of the Exhibition: Leiko Ikemura: Transfiguration
会場:三重県立美術館 企画展示室 1−4 室、柳原義達記念館B室、県民ギャラリー
会期:2011 年 11 月 8 日(火)−2012 年 1 月 22 日(日)
休館日:月曜日(ただし 2012 年 1 月 9 日は開館)、年末年始(2011 年 12 月 29 日(木)から 2012 年 1 月 3 日(火))、2012 年 1 月 10 日(火)
開館時間:午前 9 時 30 分から午後 5 時(最終入館は午後 4 時 30 分)
主催:三重県立美術館、東京国立近代美術館
協力:ルフトハンザ カーゴ AG
後援:中日新聞社、津市、津市教育委員会、三重エフエム放送、三重テレビ放送
助成:公益財団法人三重県立美術館協力会、公益財団法人岡田文化財団、芸術文化振興基金、 宝くじ収益金充当事業
観覧料:一般 900(700)円/高大生 700(500)円/小中生 400(300)円
( )内は前売りおよび 20 名以上の団体料金。
障害者手帳等をお持ちの方および付き添いの方 1 名は観覧無料。
※この料金で常設展示室「美術館のコレクション」および柳原義達記念館「柳原義達の芸術」もご覧いただ
けます。
○会期中イベント
○担当学芸員によるギャラリートーク
アーティストトーク
11 月 19 日(土)、12 月 17 日(土)、1 月 14 日(土)
11 月 12 日(土)午後 2 時−午後 3 時 いずれも午後 2 時−午後 3 時
会場:美術館講堂
会場:展示室
申込不要、参加無料
申込不要、参加無料(要観覧券)
鳥を持った二重の像
黒に舞う
Double-Figure with Bird in Arm
Flying in Black
1998/2006 年
1998-99 年
ヴァンジ彫刻庭園美術館
豊田市美術館
撮影 : 岡野圭
撮影 : 林達雄
○問い合わせ先
三重県立美術館
514-0007 三重県津市大谷町 11 TEL 059-227-2100(代表)FAX 059-223-0570
担当 学芸普及課 原/毛利
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