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編組製品における木本割裂き材の利用について

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編組製品における木本割裂き材の利用について
2008年度 奈良教育大学大学院 修士論文
編組製品における木本割裂き材の利用について
奈良教育大学大学院 教育学研究科 修士課程 教育実践開発専修
カリキュラム開発専攻 カリキュラム開発分野 伝統文化・文化財系
072103 黒沼保子
目次
第1章 はじめに
1.日的
2.先行研究
;.定r¥j
第2章 編組技法について
第3章 編組製品の素材
1.遺跡出土の編組製品素材
1-1調査方法
1-2 使用されている素材
卜3 遺跡出土品の素材の特徴
2.正倉院宝物の編組製品素材
2-1正倉院宝物における編組製品とその素材
2-2 正倉院宝物の素材の特徴と加工法
3.民具からみた編組製品素材
3-1国内の地域差
3-2 用途と編み方と素材
3-3 世界の編組製品
第4章 ヒゴの素材となる植物と加工法
1.植物の分類と木本の定義について
2.ヒゴの素材となる植物の特徴・性質
3.ヒゴ作成方法の検討
3-1木材の加工に関する物理的性質
3-2 遺跡出土品からの検討
3-3 現代の民具からみる木本の加工方法
第5章 考察
1.時代による出土数の違いについて
2.地域的な編組製品の木材利用状況
3.時代による木本と竹類の利用変化
4.出土木製品との比較
第6章 まとめ
謝辞
参考文献
挿入図目次
図1東名遺跡出土の編み寵写真
図2 網代編みの組織図
図3 地方別の素材割合グラフ
図4 地域×素材グラフ
図5 日本海側の素材グラフ
図6 素材×時代グラフ
図7 正倉院宝物の素材割合グラフ
図8 背取法
図9 インドの編組製品写真
図10 インドネシアの編組製品
図11絵巻にみる編組製品素材
図12 東名遺跡出土の編組製品の断片
図13 東名遺跡出土の編み龍の顕微鏡写真(木口面)
図14 板目取り(木口面)
図15 木材製材法
挿入表目次
表1基本的な編組技法
表2 主要な研究者別、編組技法の名称
表3 時代別の使用素材
表4 正倉院宝物の編組製品の素材
表5 日本列島における竹と樹皮の文化
表6 編み方と用途の関係
表7 製品と材料
表8 出土遺物と正倉院宝物の素材の利用割合
付属資料目次
付属資料1 編組技法の名称一覧
付属資料2 遺跡出土の編組製品総覧
付属資料3 地域×素材グラフ
付属資料4 時代×素材グラフ
付属資料5 時代×素材×地域グラフ
付属資料6 出土品と正倉院宝物の素材比較
付属資料7 木製品の利用と編組製品の関係
第1章 はじめに
1.日的
佐賀県の東名遺跡からは大量の編み寵が出土し、その分析の結果、多くはムクロジやム
クノキといった木本割裂き材であった。この東名遺跡は約7000年前の縄文時代前期の遺跡
であり、現在出土している編み龍の中では最古のものである。編組製品がいつ頃から制作
され始めたのかはまだ定かではないが、技術的なレベルはすでに縄文・弥生時代からかな
り高度なものとなっており、近・現代のものと比べても遜色ない。現在では木を使用した
編み組製品というのはあまり目にすることはなく、一般的に「龍」 「旅」などの素材という
と、自然製品でまず考えられるのは、やはり竹やインテリア的に使用されるつる植物であ
ろう。しかし遺跡から出土した編組製品をみてみると、素材は必ずしもそれらだけではな
いことがわかる。
h^l
∴
巌
図1 東名遺跡出土の編み寵
また、古代の編組製品は出土したものだけではなく、伝世晶である正倉院宝物に存在す
る。正倉院宝物は日本国内のものだけでなく、シルクロードを通って海外から持ち込まれ
たものもあるため、編組製品の素材においても出土製品との相違点をみることができる。
また、民具学と関連づけて形態や素材について考える研究も始められているが、これら
の研究も多くは竹なら竹、樹皮なら樹皮でまとめられており、学術的に統計をとった素材
研究まで発展していないのが現状である。また特に木本素材については出土例も少ないの
で多くは研究されていない。
素材については編組製品が木製品全般と比べても出土数があまり多くないこともあり、
まだあまり研究が進んでいない。樹種同定が行われるようになったのも比較的最近である。
したがって総括してしまうと、結果に偏りが出てしまう恐れがある。しかし十分な数とは
言い難いが、出土数およびその樹種同定の数は着実に増えており、時代や地域ごとに素材
をまとめてみることによって用途や使用される素材の傾向をつかむことはできると考えた。
そこでどの程度の割合で編組に木本が使用されており、またその樹種には共通する特徴が
あるのかについて検討する。
また、遺跡出土の木製品は樹種の選択利用が行われているものが多く、地域や時代によ
っても使用される素材が異なることもある。したがって編組製品における木本の利用状況
について、植生や時代による生活環境の変化とともに他の遺跡出土木製品に使用される素
材の傾向とも比較しつつ検討する。
これまでの研究では編み方の種類や技法を検討するものが多いが、その編み方の名称も
各研究者によって異なっているのが現状である。したがって本研究ではまず、研究者ごと
に異なっている編み方の名称を整理することからはじめ、つぎに出土品・正倉院宝物・民
具の編組製品の素材についてまとめる。最終的に木材をメインとして素材についてまとめ、
検討することにより、これからの編組製品の研究の基礎的土台の一部となることを目的と
する。
2.先行研究
考古学における編組製品研究では、坪井正五郎(1899)が土器圧痕を元に網代編みを「越
え・潜り・送り」という言葉を用いて表したのが始まりである。次に杉山寿栄男(1927)
は森県是川遺跡出土の縄文時代の編組製品を観察し、形態、素材、編み方について報告し
ている。また、 『日本原始繊維工芸史』 (1942)で素材の性質を比較検討し、基本組織を図
示して9種類の組織例を示した。ここで言う「組織」とは、縦と横のヒゴの組合せ方のこ
とを指す。
1960年代からは圧痕だけでなく、圧痕の元となった製品やその製品作成技術に目が向け
られるようになった。小林行雄は技術的な視点からまとめを試みた1970年代前半までは
土器圧痕の研究が主流で、圧痕の観察から推測される織りと編みの違いや両者の発生時期
をその技術的差異から検討するのが主な研究目的となっている.
額田巌は実際の編組製品から研究を行い、東洋の竹細工を取り上げ、容器の技法と素材
に注目して、基本の編み方と特性を整理・類型化して製作技法を図式化し(1965)、また民
俗学的な視点を加えて製品と編み方の関係についてまとめている(1966),そして龍に焦点
を当てて、設計要素の各項目の実測値を求め、それら要素間の関係を数値化して整理し、
技法の原則を単位図形に置き換えて説明、構成理論としてまとめている(1970),
荒木ヨシは先行研究に続いて縄文時代の土器圧痕を対象としている(1968、 1970、 1971)<
また植松なおみは既出の資料を集成して容器類の中でカゴ類に重点を置き、用途やサイズ、
形態の自在性などの機能に着目して、直接、間接、類推資料に分類し遺跡地名表を整理し
2
た(1980),渡辺誠は布状の編物について観察、報告、出土資料の分析を数多く手掛けてい
る(1968、 1994)c 名久井文明は民俗考古学の方面から、樹皮の加工技術に主眼をおいて研
究を行っている(1998、 1999、 2004),田代己任は土器底部の圧痕は現代の民俗例に通じ
る編組技術の初現であるという見解から、製作技術の復元材料として網代圧痕の基本的な
整理を行なった(1999).また、以上のような編組製品の先行研究については加藤・佐々木
(2002)によってまとめてられている。
世界の編組製品(特に寵)についてはブライアン・センテンスの『世界のかご文化図鑑』
(2002)がある。素材についてはまだあまりまとめられておらず、佐々木由香が縄文時代
における編組製品について若干まとめている(2006)t また、弥生時代における編組製品に
ついては、鳥取県埋蔵文化財センターの『青谷上寺地遺跡出土品調査研究報告1』 (2005)
にて、この遺跡から出土した弥生時代のものを中心に、編組技法や製作方法などの研究を
行っている。
編組製品だけではなく遺跡出土の木製品全般についての集成は、奈良国立文化財研究所
編の『木器集成図録・近畿原始編』や、山田昌久が『植生史研究』特別1号で1993年まで
に発行された報告書をもとに傾向をまとめたものがある。他には元興寺研究所が1976'
1978年と1985-1987年の2回、 『出土木製品実態調査報告書』にて全国で出土した木製品
の保存状況などを集成している。そして木製品の樹種同定結果一覧としては島地・伊東の
『日本の遺跡出土木製品総覧』がある。これは1988年までのものであるが、その後続編と
して「日本の遺跡から出土した木材の樹種とその用途」がⅡ ・ Ⅲと発表されている。
3. ',H義
編組製品について
編組製品とは、ヒゴ状の素材を編んだり組んだりして作られたものの総称である。今回
取り上げた編組製品の種類は主に「寵」 「藍胎漆器」 「箕」 「爪」 「墨」 「網代」 「蓮」 「編物」
である。これらは同じものでも地方によって呼び方が異なる場合もあるので、今回は一般
的に使われる通称を用いた。編組製品には爪や龍といった容器になる立体的なものと、蓮
などのように平面的なものに分けることができる。 「編物」は編組してあるが製品が何かは
不明なものである。藍胎漆器は東北地方で多く製作されており、編組製品に漆を塗って装
飾したものである。主に箕は農作業において、茎は漁業で用いる。網代も漁業で用いる道
具を指す場合もあるが、ただヒゴ状の素材を編んだり組んだりしたものを指す。寵や爪は
衣食住のほぼすべての場面で使用される。これらの編み方・用途についての詳細は民具の
項に記載する。
繊維を用いた織物なども「編み物」と呼ばれることもあり、編組に入る場合もある。し
3
かし、 「繊維」とは細い糸状の物質のことであり、動物性では神経繊維・筋繊維・弾性繊維
などがあり、植物性では靭皮繊維などがある。これらは細すぎて「ヒゴ」状のものとは言
い難いため、今回これらは「繊維製品」であるとして「編組製品」からは除外した。
蔓紐はそのままもしくは多少加工して利用している物が多いが、縄は繊維状にしたもの
をよるなどしているため、繊維製品と編組製品の中間的存在として区別が難しいため、今
回は編組製品に含むこととした。したがって今回、基本としては植物性素材をそのまま、
あるいは割裂させてヒゴ状にしたものを編組製品とした。
資料分類
寵類の研究資料は直接資料・間接資料・類推資料に分類することができる(植松,1980),
これに基づいて、龍類も含めた編組製品を以下の通りに分類するo
1.直接資料 -・編組製品自体の遺物を示す
2.間接資料・-編組製品の存在を間接的にだが明確に裏付ける資料
例) ・寵型土器:制作時に寵を型として成形した土器で、寵目の圧痕を残す。
・土器底部圧痕:土器製作時に敷物として編組製品を使用したために、底部に圧
痕が残る。
3.類推資料 -・間接資料のような明確さは欠くが、編組製品の存在を示唆する資料
例) ・網代編みなどをモチーフとする施文文様の土器
・製作道具:編組製品製作する、材料をそろえる時や編む時に使用した道具
4.その他 -・文献・絵画資料
素材をみるには直接資料の調査しかないが、直接資料は残存率が低いのであまり数は多
くない。間接資料から素材を推測している場合もあるが、圧痕が明確に残っており、なお
かつ、明確に見分けられるような素材の特徴がない限り、判断は難しい。
植松1980は古代の遺跡出土の寵製品を主としていたが、日本において歴史時代以降の資
料を扱うならば、文献・絵画資料も有効と思われる。海外においては中国など古くから文
献がある場合もあり、またエジプトなどでは壁画などからも寵などの編組製品の使用が確
認できる。日本では壁画もほとんどなく、文献資料も最も古いものが奈良時代の『古事記』
であり、絵巻物などもそれ以降のものとなるため、縄文・弥生時代などでは使用できない。
しかし歴史時代以降であれば、絵巻物などに日常で使用されている民具のうちから寵や爪
が描かれており、当時の編組製品の使用法を検討する上でも貴重な情報となる。時代が下
るごとに参考となる文献・絵画資料は増えるため、中世・近世あたりでは民具学の視点から
も研究がなされている。
4
第2章 編組技法について
編組製品がいつの時代から造られていたかはまだ定かではないが、現時点で最古の縄文
時代早期の編組製品が見つかっている東名遺跡では、少なくとも6種類もの編み方が確認
されており、その編み方も現代の民具にも通じている。そして編組の圧痕が残っている土
器も多くの地域で数多く出土している。このことからみてもかなり古い時代から編組製品
が製作されてきたことがわかる。
そして編み方は縄文時代から現代まで大きな変化はみられない(名久井、 1999),したが
って、編み方の定義も現代の民具の定義と同じものでくくっても問題はないとされる。し
かし、表2に表されるように編み方の定義や呼び方が研究者によってかなり異なっている
のが現状である。今回対象としたのは、荒木(1968、 1970、 1971、 1995)、渡辺(1968、
1994、 1999)、植松(1980)、額田(1965, 1966、 1970)、名久井(1998, 1999, 2004)
である。
編組製品のうち、編み寵を主とする立体の製品は大きく底部・体部・口縁部の3つの部
位に分けられ、それぞれ編組の技法が異なる場合が多い。ここでは平面の製品とも共通す
る体部の編み方についてまとめる。底部と口縁部にはそれぞれに特殊な編み方があるが、
こちらについては名称にあまり大きな差異がないため、割愛する。
まず、編組する細長い素材をヒゴという。額田のように、人によっては「条」ともいう。
また編組するのではなく縦ヒゴに巻き付けて編む横ヒゴを「巻き付け材」ということもあ
る(鳥取県埋蔵文化財センター,2005),通常編組は1本単位で編まれることが多いが、製
品によっては2本1組となっているものもある。これを縦横もしくは斜めに編組して製品
を作成していく。
次に代表的な編み方についてそれぞれ説明する(表1)。ここでの名称は基本的に報告書
などで一般に浸透している名称を使用している額田(1965, 1966)のものを用いたが、額田
が「組み」と呼んで細分化しているものについては、より報告書などで多用されている「も
じり編み」で通した。ここで挙げた編み方の種類は出土品においてよく使用されるもので、
工芸品となるともっと多くの種類が存在するが、基本的に編み方には大きな変化はない。
表1の形が基本となり、それぞれにバリエーションがあるO 例えば、網代編みでは「越
え・潜り・送り」の本数による変化があり、 「2本越え2本潜り1本」や「2本越え1本の
潜り1本送り」など多くの組合せ方がある。もじり編みでは強度を増す「ヨコ添えもじり
編み」がある(鳥取県埋蔵文化財センター,2005)。ござ目編みは網代編みのように横ヒゴ
の「送り」を変えることによって文様を付けることもできる。その文様の変化によっても
名称が変化するが、これは現代の竹細工において言えることであり、出土遺物ではあまり
出てきてはいない。表1のような遺跡から出土した編組製品の編み方が基本となり、後世
になるにつれて編み方が発展していったと考えることができる。
5
表1 基本的な編組技法
1 . 網代 編み
ヒゴを縦横 も しくは斜 め に組 んだ もの で、横 ヒゴの 動 きを
「
越 え」 「
潜 り」 「
送 り」 と い う0 上 面 か ら見 て 、 縦 ヒ ゴ の 上
を通 過 した 本 数 を 「
越 え 」、縦 ヒ ゴ の 下 を 通 っ た 本 数 を 「潜 り」、
陣
夏
塁
..
t
l
∼
.茸
欄、t呈
M?-Syy>-
そ して 上 段 か ら何 本 ず れ て い る か を 「
送 り」 で 表 す 0 右 図 の
網 代 編 み は 縦 ヒ ゴ の 上 を 2 本 分 とび こ し、下 に 2 本 分 く ぐ り、
蝣
.
, rr
下 段 へ 行 く ほ ど に 1 本 ず つ ず れ て い る の で 、「
2 本 越 え 2 本潜
り 1 本 送 り」 と よ ぶ (図 2 参 照 )0 龍 類 な ど の 他 、箕 や 節 な ど
>、
ふ+Ll
Jこ
や1
に も用 い られ る 0
2 . ご ざ 目編 み
芯 骨 に な る縦 の ヒ ゴ を 強 め に 作 り、 横 方 向 に編 み 込 む ヒ ゴ
ト⊥」 」 ト」⊥「
-車
ー表
!蝣蝣
蝣蝣蝣車鴨幸幸幸司
I I ℡■■-l l 酸幸華奉幸J
II
細蝣蝣蝣蝣l l^ H H 義■司
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蝣M H M M 蒙
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II ^ H i m ■車■■表
量■細■
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教
トーrT → 、
.ト→H
.卜」
を や や 柔 らか め の も の に す る0 縦 ヒ ゴ は 一 定 間 隔 に た て 、 横
ヒ ゴ は 目 を 詰 め て 編 み 込 ん で い く 0 農 具 や 漁 具 な ど の 日用 品 、
特 に爪 類 に 多 く使 わ れ る編 み 方 の た め 、「ご ざ 目編 み 」と 呼 ば
れ る0 も し くは ざ る 目編 み 0
3 . 6 つ 目編 み
平 行 す る 2 本 の ヒ ゴ が 1 対 に な り、 水 平 と 左 右 の 斜 め の 3
、\
\
XY X / /// / /
方 向 か ら組 ま れ 、 6 角 形 を 形 成 す る 0 6 角 形 を形 成 す る ヒ ゴ
は 、 隣 り合 わ せ る ヒ ゴ と 1 本 越 え 1 本 送 り 1 本 潜 りを 繰 り返
し 、 全 て 固 定 され て い る 0
4 つ 目編 み や 8 つ 目編 み は 本 来 ま た 別 で 分 類 され る こ と が
r ^^r ^^b ^ ^r ^ ^^^m
多 い が 、 今 回 は 6 つ 目編 み の 同類 と した 0
4 . も じ り編 み
剛 直 な 縦 の ヒ ゴ に 、 柔 軟 な 素 材 の 横 ヒ ゴ を 巻 き付 け 、 縦 ヒ
ゴ の 上 下 で 挟 み な が らた て 材 の 間 で ね じ っ て い く編 み 方 0 ス
ダ レ状 編 み 、 縄 目編 み と も言 う。
∴
i
6
-
タ テ材 2 本 分 超 え 、 タ テ 村 2 本 分 潜 っ て い る
(留 Iえ )
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一
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図2 網代編みの組織図 (鳥取県埋蔵文化財センター,2005より引用)
表2 主要な研究者別 編組技法の名称
l
荒木
渡辺
植松
網代
ざる目
網代編み
アンベ ラ編 み
アンベ ラ編 み
6つ目
額田
網代編み
網代編み
ざる 目編み
ざる目編み
6 つ 目編み
組 合せ
4つ
8つ目
その他
もじり編
スダ レ状 (圧痕)
ス ダレ状
もじり編み
編み
6 つ 目編み
4 つ 目編み
8 つ 目編み
、 \\\、
\
名久井
網代組み
ござ目(ざる目)組み
飛びござ目組み
組む
すだれあみ
まきつけ
あみもの
編む
かけ合わせ
木目ござ目組み
6O ァfi*
4つ目組み
網代
ござ目
石畳(石松)組み
6つ目
4つ目
8つ目
その他
縄 目等み
縄目
ループあみ
その他
表2は研究者による編組方法の名称の違いについてまとめたものである。報告書などに
おいては一般的に、網代編み、ござ目編み、 6つ目編み、もじり編みという名称が多い。
ござ目編みはざる目編みともいい、両者とも使用されている。今回は主に編組技法につい
て研究している荒木・渡辺・植松・名久井・額田の論文を比較の対象とし、さらに現代の
編組製品として一般的である竹細工の編組をまとめたものとして大分県の別府産業工芸試
験所の「竹編組技術資料」を比較対象とした。さらに詳細な表は巻末に付属資料1として
載せているので、参照して頂きたい.
土器圧痕を研究の対象としている荒木は「網代(圧痕)」と「スダレ(圧痕)」にわけ,
網代編み・ござ目編み・ 6つ目編みの全てを「網代編み」、もじり編みを「スダレ状(圧痕)」
とした。渡辺は同じく網代編み・ござ目編み・ 6つ目編みを「アンベラ編み」、もじり編み
を「スダレ状」編みという。そして彼らの研究を元にした植松はやはり網代編み・ござ目
7
竹
編み・ 6つ目編みを「アンベラ編み」と呼んでいる。
額田は網代編み・ござ目編み・ 6つ目編み・ 4つ目編み・ 8つ目編みを「竹や木の剛直
な材料を用いてたて材とよこ材とが直角方向または斜方向に組合される」ものとして「組
合せ」といい、 「剛直な材料に柔軟な材料を巻き付け、すだれ編み、かけ合せ等の技法を用
いて、四方に展開した組織」を「編み」とよんだ。また名久井も編組を「組む」と「編む」
に分け、 「組む」は「縦芯材を挟んで左右に横芯材の断面がそれぞれ段を違えて現われる」
ものとして、 4つ目組み・石畳組み・ござ目組み・網代組みがそれらにあたる。また「編
む」は「縦芯材の左右に横芯材の断面が水平に並ぶ」もので、縄目編みが該当する。しか
しこのような編みと組みに分けた分類は、概念としてはわかりやすいのだが、名称は一般
には浸透していないのが現状である。
荒木・渡辺・植松等が用いているアンベラ編みとはどのようなものであろうか。アンベ
ラとは本来、インド・マレー地方が原産のカヤツリグサ科の多年草のことであり、これの
茎を編んだ延状のものを「アンベラ」と呼んでいた。現代ではこの言葉すら使われておら
ず、古語となってしまっている感がある。荒木・渡辺・植松等の使い方によるとヒゴ状の
素材を縦横もしくは斜めに使用して編組したものを指しているようである。つまり、額田
の「組合せ」や名久井の「組む」ものに相当すると思われる。
最後に「竹編組技術資料」 (1991、 1999、 2002)では現代の竹による編組の種類・技法
がまとめられており、名称も現在使用されていて、かつ伝承されてきたものと思われる。
したがって考古学において使用されている名称とは若干異なるものもあり、さらに編み方
の種類も多くあるため細分化されている。また現代に入って登場した編み方は、当然のこ
とながら考古学の分野においてはその編み方による製品が出土していないために使用され
ていない。
その他報告書などでその遺跡から出土した編み龍について詳しく調査・報告していると
ころがあるが、これらは編組製品全般ではなく、その遺跡で使用されている編み方のみ取
り上げているので、どの名称を使用しているかの定義が暖味である。
研究者によって使用している名称が異なると、同じ編み方のものを指していても出土し
た遺跡で調査した人によって名称が異なるという事態が生じる。これは編み方の系統を調
べる上ではとても不便な上に、混乱を招きやすい。まだ時代や地域などで編み方等をまと
めるような、系統的な編組製品の研究はあまりなされていないが、今後の研究のためにも
統一した名称を用いることが望ましい。
8
第3章 編組製品の素材
1.遺跡出土の編組製品素材
1-1調査方法
調査方法は文献によるものである。末同定のものが圧倒的に多いため、集計すると多く
分析している地域もしくは出土数の多い地域と少ない地域で偏りが出てしまう。また、試
料によって縦ヒゴ・横ヒゴとも樹種同定を行ったもの、 1個体の試料の一部分しか行わなか
ったものがある。また、試料が多量に出土している場合はそのうちの数点を分析する場合
もあるため、すべての試料の正確な計数というのは困難である。従って試料数は全体の分
析した数や試料の数ではなく、樹種数をカウントした。たとえば佐賀県の東名遺跡では編
龍が約200個出土しており、そのうち71点を分析した。その結果はムクロジ28点・ムク
ノキ12点・ヒノキ科1点であった。この場合はムクロジ: 1,ムクノキ: 1、ヒノキ科:
1である。しかし、 1つの遺跡内でも製品が異なる場合や、複数の時代が存在する場合は
同じ樹種でも別カウントとした。したがってある素材の使用の総数が多いと言うことは、
使用されている製品および遺跡の数が多いと言うことである。本論の目的は編組製品に使
用されている素材および樹種の傾向を知ることにあるため、このような定性的な観点から
ことは可能であると考えた。試料の絶対的な量も少ないので、現時点で判明しているもの
を並べて比較してみることにより、何らかの傾向をつかむことを目的としている。
時代区分は山田1993の木材加工の時代区分を参考とした。木材加工の時代区分は、 4000
年前以前、 2500年前以前、 4世紀以前、 5-7世紀、 8-11世紀、 12-15世紀、 16-17世
紀、 18世紀以降となっている。しかし一般に報告書等の文献に記載されている日本の時代
区分は文化的な区分が多いため、そちらと照合させると、 2500年前以前:縄文時代、 4世
紀以前:弥生時代、 5-7世紀:古墳・飛鳥時代、 8世紀∼11世紀:奈良・平安時代、 12世
紀∼15世紀:鎌倉・室町(中世)、 16世紀∼17世紀:江戸時代(近世)、 18世紀以降:近
代、となる。但しこの区分は主に本州の大和文化圏において有効であり、北海道(一部東
北まで)や沖縄などはまた異なる文化圏となる。これらの地域に関してはまだ出土数がす
くないこともあり、ここでは年代で区分することとするが、今後増えてきた場合はやはり
文化区分を設けることも必要と思われる。
また、地域区分は原則的に8地方区分に従い、北海道地方、東北地方、関東地方、中部
地方、近畿地方、中国地方、四国地方、九州地方としたが、中部地方を日本海側の甲信越
(山梨/長野/新潟) ・北陸(富山/石川/福井)と太平洋側の東海(静岡/愛知/岐阜)
に分け、また出土数の少ない中国・四国地方を統合した。
9
1-2.使用されている素材
詳細な表およびグラフは巻末の付属資料2-5に掲載しているのでそちらを参照頂きた
S*
木本では針葉樹・広葉樹類・竹類があり、その他には草本やシダ類などがみられた。針
葉樹材はヒノキ、スギが多く、その他にカヤ(イチイ科)・イヌガヤ(イヌガヤ科)・マツ
属(マツ科)・アスナロ(ヒノキ科)などがある。
広葉樹材で確認できたのはヤナギ属(ヤナギ科)、アラカシ(ブナ科アカガシ亜属)、ケ
ヤキ(ニレ科)、ムクノキ(ニレ科)、シラキ(トウダイグサ科)、ムクロジ(ムクロジ科)、
イヌビワ(クワ科)、アケビ(アケビ科)、ツヅラフジ(ツヅラフジ科)、フジ(マメ科)、
マタタビ属(マタタビ科)、テイカカズラ属(キョウチクトウ科)、ウドカズラ(ブドウ科)
がある。これらのうちアケビ、ツヅラフジ、フジ、マタタビはつる性の木本植物である。
また、ヤナギ属はつる性ではないが、細い枝を多く生育するため、つる性に類似するもの
として扱われていた可能性がある。
藍胎漆器は報告書等にも素材に竹を用いていると書かれていることが多いほか、 「竹製品」
という製品名の記述もある。しかし、実際に科学的な調査がなされたものはほとんどない
と思われる。さらに、本来東北や北海道など積雪地帯は竹の自生する地域ではないため、
用いられている素材が本当に竹であるのか疑わしいものもある。これらは一応「竹類」に
分類はしたが、付属資料の表では「竹?」と表した。
草本類はイネ科のヨシ・ガマとイラクサ科のアカソ、その他に単子葉草本と種類のわか
らない草本がある。 「つる植物」という記載のあるものがいくつかあったが、草本か木本か
がわからなかったため、その他へ分類した。また木本でも木部以外に樹皮を使用している
ものが数点ある。
材の特徴
出土編組製品に使用されている木本を、その解剖学的見地と植生、用途などから見てみ
ると、以下のようになる。
○カヤ TorreyanuciferaSieb. etZucc.イチイ科
早材から晩材への移行は緩やかで、晩材部は狭く年輪界は比較的不明瞭である。樹脂細
胞を欠く。仮導管の内側にらせん肥厚が2本ずつ対をなす傾向がある。分野壁孔はヒノキ
型で通常4個。単列の放射組織の高さはl-30細胞高。
宮城県以南の本州・四国・九州の断温帯から温帯に分布する常緑高木。幹は直立し、よ
10
く分枝し、横枝は水平に開出する。高さ25m、胸高2mにも達する。樹皮はやや平滑で、
淡灰褐色、浅く縦に裂け、細長い薄片となって落ちる。
材はやや重硬、弾力に富む。耐朽・保存性高く、水湿に耐える。加工容易、割裂し易い。
用途は碁盤、将棋盤、建築、土木、船舶、彫刻。
○イヌガヤ Cephalotaxusharringtonia K.Koch イヌガヤ科
早材から晩材への移行は漸進的で、晩材部の幅は非常に狭い。樹脂細胞は豊富で早材・
晩材を通じて平等に分布し、短冊形のストランドを形成している。放射組織は基本的に単
列で2-5細胞高のものが多く、分野壁孔はトウヒ型で1分野に1-2個存在する。仮道管
にらせん肥厚がある。
岩手県以南の暖帯から温帯に生育する常緑の低木または小高木である。幹は直立し高さ
20m、直径1mに達するが、しばしば横枝がよく生育し低木状となる。よく分枝し、若枝
は緑色無毛、翌年は淡褐色、次に灰褐色となる。樹皮は赤褐色、浅く縦裂する。材は堅硬・
徴密で、建築・器具・土木・ろくろ細工などに用いられる。
○マツ属 Pinus マツ科
大型の樹脂道が水平・垂直方向にあり、チロソイドを含むことが多い。エビセリウム細
胞は極めて薄壁である。放射組織の上下両端に放射仮導管が存在する。放射柔細胞の分野
壁孔は窓状である。暖帯から温帯に分布する常緑の針葉高木である。
○スギ Cryptomeriaj.毎フonicaD. Don ヒノキ科
早材から晩材への移行はやや急で、晩材の幅が比較的広く年輪界が明瞭である。樹脂細
胞は晩材部に接線方向に点々と並ぶ傾向がある。放射組織は単列で多くは10細胞以下であ
る。分野壁孔は典型的なスギ型で、 1分野に通常2個存在する。
暖帯から温帯下部の、湿気のある有機物に富む谷間に生育する常緑針葉高木。直幹性で、
高さ30-40m、胸高2m内外に達するが、ときには高さ50m、径4mに達するものもある。
樹皮は赤褐色または暗赤褐色で縦に長く裂け、繊維質で細長くはげる。材は耐朽・保存性
は心材において中庸、辺材は低い。割裂性大で加工工作は容易であり、建築・土木・船・
彫刻・下駄などに用いられる。
○ヒノキ ChamaecyparisobtuseEndl.ヒノキ科
早材から晩材への移行は緩やかで晩材部の幅はきわめて狭い。晩材部仮道管に混ざって
樹脂細胞が点々とときには接線状に散在している。放射組織はすべて放射柔細胞からなり、
単列で1-15細胞高である。分野壁孔は典型的なヒノキ型で1分野に普通2個存在する。
分野壁孔が腐朽により不明確なものはヒノキ科とする。ヒノキ科は多くは大木となるが、
まれに低木、多くは常緑であるが、まれに落葉する。よく分枝し、長枝だけで短枝はない。
ll
世界に23属165種あり、主として北半球に分布する。ヒノキは直幹性で高さ30m、胸高
1mに達する。樹皮は灰紫褐色または赤褐色、楯に裂き、短冊状に薄くはげ、繊維質であ
る。小枝は互生的に分枝し、やや水平に並ぶ。
福島県以南の暖帯生育する常緑針葉高木である。材は強靭で耐朽、水湿にもよく耐える.
工作容易で割裂性大。建築・家具・器具・機械・土木などに用いられる。
○アスナロ ThujopsisdolabrataSieb.et.Zucc.ヒノキ科
早材から晩材への移行は緩やかで、晩材部の幅は極めて狭い。樹脂細胞は晩材部に偏在
する。分野壁孔はヒノキ型ないしスギ型で、 1分野に3-4個である。
福島県以南の暖帯に分布する。幹は高さ30m、胸高直径Imに達することもある。樹皮
は紫褐色または灰褐色、縦に長い裂け目ができ、繊維状にやや薄くはげる。材は耐朽・保
存性は高く、地中・水中での使用に耐える。建築・土木・船舶・家具・器具彫刻などに用
いられる。
○ヤナギ属 Salix ヤナギ科
道管は年輪界全体にわたって分布する散孔材で、多くは2-4個複合する。道管と放射組
織間の壁孔はふるい状に配列し、穿孔は単穿孔である。放射組織は単列異性で、 l-30細胞
高である。
暖帯、温帯、寒帯に広く生育し、日当たりの良い水湿地にまたは丘陵に生える落葉高木
または低木で、ケショウヤナギ、コゴメヤナギ、シダレヤナギなど日本では90種程ある。
茎はよく分枝する。
・シダレヤナギ Salixbabylonica.h.
耐朽・保存性は低いが、切削・加工は容易。材は器具・用事などに使われる。
○アカガシ亜属 Cyclobalanopsis ブナ科
円形でやや大型道管が単独で放射方向に配列する放射孔材。柔細胞が接線方向に1-3細
胞幅の独立柔組織をつくる。道管の壁孔は柵状で、穿孔は単穿孔である。単列同性の放射
組織と広放射組織がある。
・アカガシ QuercusacutaThunb.
暖帯に生育する常緑高木である。材はきわめて堅硬、弾性強く強靭で、耐朽・保存性は
中庸、水湿に強い。切削・加工は困難o 割裂性は中庸。器具・船舶・車両・機械などに用
いられる。
12
○アラカシ QuercusglaucaThunb.ブナ科
材は強靭で有用な放射孔材。肌目はやや撤密。環孔の分布は放射∼斜線状、管孔はやや
大きく、あまり多数ではない。
暖帯の山野にきわめて普通な常緑高木。しばしばシイとともに優占するが、蛇紋岩地域
にはよく生育しない。幹は高さ18m、胸高直径60cmに達する。樹皮は灰黒緑色、縦の大
きな割れ目はなく、皮目や小さい浅い割れ目が多くて粗面となる。若枝は淡緑紫色、淡褐
色の軟毛を密生する。次年枝には毛は落ち、皮目が多い。
弾力性があって強い材と言える。乾燥は容易ではない。分布は暖帯:本州(宮城県以南) ・
四国・九州・琉球・済州島・台湾・中国・ベトナム・ビルマ・アッサム・ヒマラヤ
○ケヤキ Zelkova serrataMakino.二レ科
山中に群生し、川岸に点在し、また社寺の境内に普通にある落葉高木。幹は直立し、高
さ50m、胸高直径2.7mに達する。樹皮は灰紫褐色、ややなめらかで、雲紋状のうすい片
となってはげる。若枝は白色の徴毛を密生し、緑褐色、翌年には無毛となり、円形または
長楕円形の皮目がある。
材は概して硬く強靭、かつ従曲性に富んでいる。心材の耐朽・保存性は高く、水湿にもよ
く耐える。切削・加工は比重の割には容易、曲木にも適している。割裂性中庸。乾燥もさ
ほど難しくないO 分布は暖帯、温帯下部:本州・四国・九州・韓国・台湾・中国。材は貴
重な建築材・器具・家具・土木・船舶・車両・機械・薪炭などに用いられる。
○ムクノキ AphanantheplanchonMakino.ニレ科
山地に生えるが、社寺の境内や道路のふちにきわめて普通な落葉高木。幹は直立し、高
さ 20m、胸高1mに達する。樹皮は灰淡褐色、縦に小さい褐色の皮目の列が並び、浅い筋
となり、そのすじから割れて短冊状の薄片となって落ちる。
材の強さは概して中庸であるが、靭性に富み、従曲性もある。割裂Lがたい。
分布は暖帯、亜熱帯:本州(関東以西)・四国・九州・朝鮮・琉球・台湾・中国・(山東
以南)。材は器具,機械、建築、船舶、薪炭に用いられる。
○イヌビワ FicuserectaThunb.イチジク科
散孔材で徹密ではあるが比較的軽軟。管孔径の変化が少ないので年輪界が認めがたい。
海岸の近くや池や薮などに普通にある落葉低木または小高木。幹は高さ5m、基部まで20cm
に達する。樹皮は灰緑色から灰白色で、黒褐色の小さい皮目が多数縦にならび、しま文様
となる。耐朽・保存性低い。分布は暖帯:本州(関東以西)、四国・九州・琉球・済州島。
○シラキ SapiumjaponicumPaxet Hoffm.トウダイグサ科
山地に生える落莫小高木、全株無毛、幹は灰黒色、縦に浅いさけ目がある。若枝には皮
13
目は少ないが、夏には灰白色となり、皮目が多い。分布は暖帯、温帯下部:本州(岩手県
和賀郡東和町以南) ・四国・九州・琉球・朝鮮・中国。
・シラキ属 Sapium
落莫または常緑の低木または高木。全株無毛。葉は互生。熱帯および亜熱帯に属し、
100種以上存在する。
○カエデ(タカオカエデ? ^4cerpalmatum) カエデ科
山の谷間に普通な落葉高木。樹皮は淡灰褐色を帯び平滑。分布は暖帯:本州(福島県以
西)・四国・九州・朝鮮・中国・台湾。
「カエデ」との記載しかないが、通常「カエデ」と呼ばれるのはタカオカエデである。し
かし、代表的なカエデ材というとイタヤカエデである。
・イタヤカエデ』cer mono Maxim.subsp./nar/nora^u/H Kitamura.
道管径中庸の散孔材で、単独ないし2-3個複合して平等に分布する。単穿孔でらせん肥
厚あり。軸方向柔細胞が横断面で特徴的な模様をつくる。放射組織は同性である。分布は
温帯(まれに暖帯)で、北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、アムール、樺太、中国。
等紅葉高木で、樹高15-20m、胸高直径50-60cmである。陽樹であり、やや湿気のある
肥沃な土壌を好み、谷間あるいはこれに接する斜面に生育する。材は撤密で靭性有あり。
○ムクロジ SapindusMukurossi Gaertn.ムクロジ科
落葉高木、高さ18m、胸高直径60cmに達する。環孔材で年輪界も明瞭である。管孔は
かなり大きい1-2列で孔圏を形成しているが、晩材へと急にその大きさと数を減じる0
柔細胞は帯状・周囲・散在の各柔組織として存在しているが、この中周囲および帯状柔組
織は相当な幅を持っていて、接線方向に長く続いている。材は軽軟で脆弱で、器具や家具
などに用いられる。分布は暖帯、亜熱帯:本州(中部以西)、四国・九州・済州島・琉球・
台湾・中国・ネパール・インド。
○アケビ科 Lardizabalaceae
通常落葉または常緑性の藤本。ムベ属、アケビ属など8属約38種ある。
・アケビ属 Akebia
つる性の落莫木本。アケビ、ミツバアケビなどがあるo アケビAkebia puinata Decne.
は暖帯に分布。山野に普通にあり、つるは長く伸長し、左まき。つるは細工物・薬用・炭
俵に使用する。
14
○ツヅラフジ(オオツヅラフジ) SinomeniumacutumRehd.ツヅラフジ科
山地に生える落葉性の藤本。茎は他物に巻き付いて長く伸び、木化する。分布は本州(関
東地方以西)、四国・九州・中国。
○フジ Wistereatloribunda DC.マメ科
山林中に他木に巻き付いて生活する落莫藤本。茎は右まき、初め短褐毛を密生し、後毛
は落ち、灰白色。分布は温帯、暖帯:本州・四国・九州。
○マタタビ属 Actinidia マタタビ科
やや小型から大型の道管が、年輪のはじめに配列する傾向を示す散孔材である。放射断
面では道管の穿孔は階段穿孔板からなる多孔穿孔と単穿孔であり、異性放射組織である。
放射断面では放射組織が異性放射組織型であり、 1-3細胞幅で、数細胞高の多列部と直立
細胞からなる非常に長い単列翼部からなる。しばしば2つの放射組織を連結するように、
単列部が多列部の間に入り込んでいる。道管の内壁には不鮮明ではあるが、微細ならせん
肥厚がみられる。
落葉する藤本.マタタビActinidia polygama Maxim.は山林中にやや普通にある落莫
藤本で、若枝はつる状に長く伸びて褐色、細毛があるが、後に無毛となる。暖帯上部から
温帯にかけて分布する。
○テイカカズラ属 Trachelospermum キョウチクトウ科
暖帯の至る所に多い常緑の藤本で、木や岩の上にからみつく。本州・四国・九州・朝鮮半島
南部に分布する。世界に約16種、北アメリカおよび東アジアの暖帯に分布する。
○ウドカズラAmpelopsisleeoidesPlanch.ブドウ科
山地に生える落葉性のつる性木本。枝は無毛で皮目がある。分布は暖帯南部から亜熱帯:
本州(紀伊半島以西)、四国.九州(屋久島まで)・中国南部・インドシナ・マレーシア。種
子の遺体は鮮新世から現代まで、大阪府・岐阜県・愛知県から報告されている。
以上から、細胞学的見地からの共通の特徴というものは特にみられない。カシ類はヨー
ロッパにおいても割裂いてヒゴに用いている。つる性植物の木材の性質はわからないが、
広葉樹材では、例外はあるが強靭だが弾性があるか、もしくは材質が軽軟で脆弱なものが
多い。
15
1-3.遺跡出土品の素材の特徴
図3-6と表3で遺跡出土の編組製品の素材をグラフおよび表で示した。
図3は出土した編組製品の素材の割合を示したものと、それをさらに地域ごとに表した
ものである。全国的に見ると末同定のものが過半数を超えるが、地域的に見ると樹種同定
の割合の多いところと少ないところで偏りがあることがわかる。
図4-6は、樹種同定されている資料のみの統計をグラフ化したものである。図5は地域
別の素材の差を表したもの、図6は日本海側地域における素材の割合を示したものである。
地域的にみると、図4-6でみられるように、日本海側に針葉樹が多く、竹類がやや少ない
傾向がある。針葉樹類は全出土数の約70%に達するのに対し、竹類は20%以下にとどまっ
ている。これは針葉樹が多いという日本海側の植生が反映されており、また他の木製品の特
徴とも一致する。
また、つる性植物は全国的に使われているが、図3の地域別の素材割合から、広葉樹を
用いるのは中部地方以南の地域が多いことがわかる。素材の割合でみると、広葉樹はつる性
の木本とそれ以外の木本とがちょうど半数ずつであることが確認できる。そして九州地方に
広葉樹の割合が高いが、これは1つの遺跡から多くの種類の木材が出土しているためであ
る。例えば曽畑貝塚遺跡では、アカガシ亜属、ケヤキ、イヌビワ、アケビなどが出土してお
り、これは九州地方の素材の約半数を占める。しかし九州地方の植生は、これら広葉樹類の
分布域であるため、九州地方で広葉樹類の出土が多い傾向は十分にあり得る。また、近畿地
方では他の素材に比べて竹材の使用数が多い。
時代的な変化をみると、表3にみられるように縄文・弥生時代の出土数が多く、特に縄
文時代のものが圧倒的に多いため、全体的にみるとかなり偏ってしまう。図6は表3をグ
ラフ化したもので、素材を軸に時代別による量の差を表している。
時代別に素材をみると、針葉樹類および竹類は時代全体を通じて比較的平均的に使用され
ている。針葉樹類は縄文時代でやや多い一方、広葉樹類は主に縄文時代から弥生時代で多い
傾向がある。また、草本類も縄文および弥生時代で出土している。
図4の地域別の素材と、図6の時代別の素材についての詳細および、素材別に時代と地
域をまとめたグラフは、付属資料として巻末に記載してあるので、そちらを参照して頂き
たい。
16
東北地方
普通木本
5%
67% その他
4%
北陸・甲信越地方
関東地方
未同定針葉樹
33% 127%
広真樹
9%
草本 11%
3%
東海地方 針東樹
5%
広>m
lO%
末ln )と
70%
s a- ij KtE
5%
中国・四国地方
九州地方 針葉樹
3%
未同定
78%
その他 草本
19%
図3 地方別の素材割合
17
iw
図4 地域×素材
40
不明 … その他
35
・阜小 Yffi
30
題広葉樹 賢一針葉樹
25
20
15
10
5
0
潅 姉 慌・呼曝越 蝉 輝線⑳車 外画
図5 日本海側の素材
160
盛他地域 日本海
140
; 120
100
19
80
60
40
20
0
9m
針葉樹 広葉樹 竹類 草本 その他 不明 末同定
18
表3 時代別の使用素材の数
2 5 0 0 年 前 以 FIE笠S 3
渡 文 ∼ 弥生
渡 文 ∼ 古墳
文 ∼ 平安
縄文 ∼ 中世
4 世紀 以 前
弥生
弥生 ∼ 古墳
弥生 ∼ 平安
弥生 ∼ 中世
弥生 ∼ 近世
5∼7世紀
古 墳 .飛 鳥
7 ∼ 8 世 紀 (飛 鳥 ∼ 奈 良 )
古墳 ∼ 平安
奈 良∼ 平安
8∼ 日世 紀
l l - 12 世 紀 (平 安 ∼ 鎌 倉
l l - 16 世 紀 (辛 安 ∼ ;工戸
12 - 15 世 紀
鎌 倉 .室 Hi 中 世 )
中世 ∼ 近世
16 - 17 世 紀
江 戸 (近 世 )
18 世 紀 以 降
近代
不明
不明
計
針 葉樹 広 葉 樹
16
10
竹類
ー0
1
3
2
8
3
1
6
1
1
1
1
2
2
2
革 本類 その 他 不 明 未 同定
8
9
7
38
3
3
1
1
3
2
3
38
1
8
1
3
1
9
2
1
4
1
1
1
3
2
1
24
34
1
1
25
ll
日
12
10
2
1
9
5
4
14 1
汁
98
3
4
1
5
60
15
1
4
1
ll
5
1
19
3
2
14
7
0
0
4
25 8
図6素材×時代 言霊∼近世
鎌倉・室町(中世)
11-16世紀(平安∼江戸)
11-12世紀(平安∼鎌倉)
奈良∼平安
古墳∼平安
三7-8世紀(飛鳥∼奈良)
古墳・飛鳥
-r弥生∼近世
一弥生∼中世
題弥生∼平安
JJ*卜- ':蝣!負
針葉樹 広葉樹 竹類 草本類 その他 不明
19
つl-. 'l・ 縄文∼中世
圏縄文∼平安
知縄文∼古墳
1縄文∼弥生
pL縄文
2.正倉院宝物の編組製品素材
出土品ではないが、奈良時代の編組製品で最も多いものが正倉院宝物のものである。土
の中から出てきたのではなく伝世品であるため、保存状態がとてもよく、製作時の姿によ
り近い形でみることができることが特徴である。
その素材の材質調査が過去数回に渡って行われている。竹材は昭和54-56年に小清水卓
二・岡村はたによって、また植物材は昭和57-58年に嶋倉巳三郎・村田源によって行われ
た。それらのうち編組製品のものを表4にまとめ、また詳細を以下に記載する。
表4 正倉院宝物の編組製品素材
素材
ヒノ キ
宝物
所在
敬
緋 絶 島 兜残 欠
南倉 3
1
柳 小箱
中 倉 23
1
柳箱
中 倉 9 1▼
中 倉 202 (2) I
南 倉 55、南 倉 60
5
柳箱
中 倉 133
1
自若 箱
中 倉 2 3、
中 倉 38、
中 倉 1 32 ( 2 )
4
自若 胡 録
胡禄 赤 漆 葛 製
花寵
竹 編 花 宮 (葛 箱 柳 箱 残 欠 の 内 )
緋絶島兜残欠
斑 蘭箱
蓋
蘭箱
緋絶 烏兜残 欠
双 六 局 轟 (漆 緑 蓮 蔭 )
胡録
自書 製
胡録
漆書 製
赤漆槻木胡床
御所箱
大乗雑経帳
斑蘭帳
履 三 両 1 8隻 の 内
中倉5
中倉 4
南倉42
中倉 2 3
南倉 3
中 倉 ー3 4
南 倉 72
南倉 3
北 倉 37
中倉 4
中倉 4
南倉67
北倉3
中倉 6 0
中倉 6 3
南 倉 14 3
1
1
56 5 (調 査 数 : 深 形 3、 浅 形 3 )
ー5
1
ー
1
1
1
1
1
I
1
2
1
1
龍髭拾這
74 号 植
中倉 2 0 2
1
95 号楕
緯 は ィ 、経 は イネ (藁 )
龍髭碧絶縁蓮
裾 心 廷 9 5植
蘭 廷 第 1号
蘭蓮梅心
中倉 2 02
中倉 2 02
南 倉 15 1
南 倉 1 52
1
1
1
2
畳表 は イの 茎 、
裏 の 庚 は マ コ モの 莞
御床畳残欠
中倉 2 0 2
1
不明
赤漆葛箱
赤漆柳箱
中倉 4 4
南倉61
I
1
ヤナギ属
内面 = ヤ ナ ギ 属 ,
表 面 ‥ヤ シ科 の l 種 の 割材
アケ ビ類 の 茎
ホ ウ ライ テ ク 属
マグ ケ 属 か ホ ウラ イ テ ク属
ヤ シ科 植 物
トウ
力 ヤ ツ リグ サ 科 の 一種 の茎
イ (蘭 )
表 と裏 の 韓 が ィ 、
表 の 経 が ア サ の靭 皮繊 維 、 裏
の 経 が イ ネ ワラb
20
2-1正倉院宝物における編組製品とその素材
○ヒノキ CあamaecyparisobtuseEndl.ヒノキ科
南倉3の緋絶鳥兜残欠(3つのうち1)が1個。網代の芯は2mmの手割りの薄い材で、ヤ
ナギ材とされていたがヒノキの板を板目裂きにした経木と思われる。木質繊維か仮導管と
樹脂細胞はあるが、柾目面が見られず、有縁壁孔ははっきりしない。
○ヤナギ属 Salix ヤナギ科
中倉23の柳小箱が1個、中倉91・中倉202 (2個) ・南倉55・南倉60の柳箱が5個で
ある。本体はすべてヤナギ属の一種で、枝条状の部分を用い、縁の巻止め・縁芯も同様に
ヤナギ類の枝条の薄片である。
中倉133の柳箱1個は、本体はヤナギ属の一種であるが、その内面の編みが薄い木質片
で、ヤシ科植物の割材と思われる。
○アケビ属 Akebia アケビ科
中倉23・中倉38・中倉132 (2個)の白葛箱が4個、中倉5の白葛胡録が1個、中倉4
の胡禄赤漆葛製が1個である。白葛箱は白葛製とされていたが、すべてアケビ類の茎であ
る。線の巻き止めはアケビの茎を裂いたものである。
○ホウライチク属 Bambusa イネ科
南倉42の花寵565個である。このうち調査されたのは深形3個(全58このうち) 、浅
形3個(全507個のうち)であるo 使用されている原竹はおそらく2-3cmくらいの直径の
光沢のある表皮の材である。
底面に墨書があり、天平勝宝7年(755)に東大寺で行われた中宮藤原宮子の一周忌斎会
と、天保勝宝9年(757)の聖武天皇の一周忌斎会に用いられたもの、ほかに東大寺東大寺
花筈、東大寺花籍と書かれたものと無銘のものがある。散華供養の花を盛ったり洗ったり
するためのものではないかと推測されている。
○ホウライチク属Bambusaかマグケ属Phyllostachys イネ科
中倉23の竹編花筈(葛箱柳箱残欠の内)が15個、南倉3の緋絶鳥兜残欠が1個である。
竹編花筈は染色による文様がある。緋絶烏兜残欠は幅3-3. 5mmの、竹の肉の手割材を使用
している。
○ヤシ科Arecaceae
中倉134の斑蘭箱蓋が1個、南倉72の蘭箱が1個である。斑蘭箱蓋はイ(蘭)と綜欄の
葉で作ったとされていたが、ヤシ科植物とまでしかわらない。心にはイネが使われている。
21
中倉133の柳箱1個の内面の編みはヤシ科植物である。
常緑の高木、低木または藤本。幹は円柱形、中実で多くは分枝しない。葉は互生し、幹
の先端に束生するかまたは散生し、羽状複葉または掌状に分枝し、葉柄は基部は鞘状とな
って幹を抱く。主として熱帯に分布する。
○トウ属Calamus ヤシ科
南倉3の緋緬鳥兜残欠(3のうち1)が1個、北倉37の双六局亀(漆縁蓮篠)が1個、
中倉4の胡録白葛製が1個、中倉4の胡録漆葛製が1個、南倉67の赤漆槻木胡床が1個の
計6個である。
緋緬鳥兜残欠はトウの蔓茎の非常に細かい寵目編みで、材料幅2-2. 5mmで皮付きである。
双六局轟は呉竹とされていたが、トウであると判断された.そのため、中国製の可能性が
ある。
○カヤツリグサ科 Cyperaceae
北倉3の御所箱が1個、中倉60の大乗雑経幌が2個、中倉63の斑蘭峡が1個である。
御所箱は緑木がエゴノキの材で、その間に挟まれた芯はアケビ類の茎、緑木を巻いた線巻
材はヤナギ類である。幌は緑も経も蘭とされていたが、カヤツリグサ科の植物であった。
草本で多くは多年生である。仮軸の地下茎からふつうは2稜形の茎(梓)が出る。葉は
しばしば3列に並び、下部は合生して筒となり(菓鞘)、菓身は線形。属はおよそ70、種は
5000。世界に広く分布する。
○イ(蘭) Juncuse血sesL. var. DecipiensBuchen.イグサ科
南倉143の履(三両18隻の内)が1個である。内敷の芯に蘭2枚入れて麻布で包むとさ
れていたが、その通りであった。また、中倉202龍髭袷延(74号樋)の緑、中倉202の龍
髭碧絶縁延(95号植)と裾心延(95檀) 、南倉151の蘭延(第1号) 、南倉152の蘭延福
心の緑もイである。
水湿地に普通な多年草で、地下茎は横にはって節間は短く、茎は円柱状、高さ25-100cm、
非常に変異が多い。葉は茎の下部に鞘状の鱗片となって数個ある。分布は暖帯・温帯。
○アサ Cannabissati帽L.アサ科
中倉202の龍髭袷延(74号植)の表の経がアサの靭皮繊維である。
○イネ Oryzasati帽L.イネ科
中倉202の龍髭袷延(74号檀)の裏の経、中倉202の龍髭碧絶縁延(95号樋)と裾心延
(95植) 、南倉151の蘭延(第1号) 、南倉152の蘭延裾心の経がイネである。
22
○マコモZizania latifoliaTurcz.イネ科
中倉202の御床畳残欠の裏の床にマコモの葉が用いられている。
大型の沼生多年草、群をなす。地下茎は太く、横にはう。葉は長さ40cm-90cm、幅l-3cm、
菓身と菓鞘の間で関節する。梓は高さl-2m、太く、無毛。温帯から亜熱帯に分布するO
○不明
中倉44の赤漆葛箱、南倉61の赤漆柳箱は完全に塗装されて組織構造がわからないため
材質不明である。しかし、箱全体の構造が赤漆葛箱は葛箱と同様なので同材質(トウ)の
可能性があり、赤漆柳箱も柳箱と箱の構造が同じなので同材質のヤナギ属の可能性がある。
2-2 正倉院宝物の素材の特徴と加工法
図7から、正倉院宝物では木本は全体の2割程度であることがわかる。そのうちつる性
植物や枝類を除いた木本割裂き材はヒノキ属のみである。他は草本類が木本と同数残存し
ているのが特徴である。
図7 正倉院宝物の素材割合
木本・竹類・ヤシ科・草本の比率は、竹類が最も高く、次いで木本、そして草本、ヤシ
科である。遺跡出土のものと比べると、やはり竹類が多い点は同じである。
これらの中で特徴的なものは、ホウライチク属、ヤシ科などで、これらは外国からの伝
来と考えられる。編組製品以外の木製品で使用されているものでは、シタン・カリン・コク
タン・ビャクダン・ジンコウなどが海外からもたらされたと考えられている。ホウライチ
ク属は中国原産で、日本に伝来したのは400年前くらいとされているので、この時代に用
いられている花寵は輸入されたものの可能性がある。アケビ属・ヤナギ属などの材は出土
23
編組製品にもみられるものである。
花寵、竹編花苗は背取法(図9)で加工されている。本来平割材は竹磨き法により背の部分
(表面の部分)はあまり削り込まない方がよいとされる(飯塚、 1984),竹の強度を負担す
る強靭な繊維は表皮付近に集中する。そのため背取法を使用すると、その強靭な部分が削
られてしまうのでそれだけ軟弱となる。そのため、基本的に竹細工は梓の内側の柔らかい
ところを削り、外側の硬い方を残す。しかし、強靭な表皮を削ることで柔軟性が出るため、
ひび割れなどは少なくなる。奈良時代ではまだ技術・道具の問題で竹磨き法が確立されて
いなかったのか、故意にこの方法を用いたのかは不明である。
く平面〉
く断面〉
.
.
1
ぐコ芸
1
背取材
、
\
■ ■ ■/皮
肉
\
皮
/
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1
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現代の平割材
削られた部分
磨 き皮
\
磨き削られた部分
図8 背取法 (飯塚1984を改変・引用)
そして正倉院宝物として特徴的なのがやはりその装飾である。白葛箱、胡禄、柳箱など
では編み方の変化によって文様を編み出している。これは青谷上寺地遺跡出土の製品にも
みられるo そのほか、染色した素材を用いて編み、文様を出すものに竹編花首、双六局亀
(漆緑連係) 、御所箱、斑蘭箱蓋、大乗雑軽快、斑南幌、龍髭袷延などがある。このよう
な染色したものは出土ではなく伝世品であるからこそ見分けることができる。また、赤漆
葛箱、赤漆柳箱は藍胎漆器のように漆が全面に塗られている。一方、花龍のような実用的
なものは装飾性がない。
24
3.民具からみた編組製品素材
3・1国内の地域差
民具学という学問分野があるが、時代的にはどこまで古いものが民具であるのかという
具体的な線引きはなされていない。しかし主に昭和や大正が多く、明治時代のものになる
と数が少なくなり、江戸時代のものはほとんどなく、それ以前のものとなると文献や絵画
資料による検討となる(香川,2000),民具の歴史をさらにさかのぼっていくと遺跡から出
土した考古遣物へたどり着くことになる。そして考古学の分野において出土した遺物の用
途・使用法は、民具を参照して推測・考察する。編組製品においても、遺跡から出土したも
のは民具からその用途を推定している。形式においても編み方においても時代変化による
大きな差異は見られないためである。現に、縄文時代早期後葉の東名遺跡から出土した編
み寵の編み方は現代においても使用されているものである。一方、地域的にみるとその土
地の環境および植生の違いによって使用されている素材に変化みられる。
下野(1993)によれば、現代(博物館・資料館に保存されているものを含む)の民具か
らみると、北日本から東日本にかけては樹皮文化が優勢で、西日本から東日本にかけては
竹文化が優勢である(表5)。東北に多い樹皮の入れ物が、西日本では板や竹・ワラ製になる。
そして樹皮文化は東北アジアのロシアや中国東部などの民族にもみられ、樹皮製容器やさ
らに動物の革製のものまで加わる。竹の使用は、台湾・中国・東南アジアへつながってお
り、さらに利用頻度が高くなる傾向がある。
東北から北海道にかけては積雪のために自生の「竹」が少ないためか、民具には樹皮が
多く用いられる。使われる木はシナノキ・クルミ・ケヤキ・サクラ・シラカバ・アオタモ・
ウリバグカエデ・ヤナギなどである。用途としては、紐・綱・容器・箕・編寵・衣類・蓑・
煙草入れ・鞘・柄杓・皿・笛・背当て・その他など幅広い。用途によって素材は違い、シ
ナノキの皮は縄や蓑の編符・袋や寵などにする。ヤマブドウの樹皮の上皮は網代編みにし
て寵や袋に、また中皮は蓑やタワシに編む。サワグルミは一枚に広くはぎ、箕や小屋の屋
根・壁等に使用する。容器や巽などは幅広く採った一枚ものの樹皮を曲げて使用する。ま
た、北海道から中国・ロシアなどの東北アジアでは白樺樹皮を利用して民具を作る。東北
25
地方で民具に使用される他の素材としては、チシマザサや、南会津地方ではマタタどやア
ケビ・漆などの蔓や枝を裂いたりして寵・旅などを作成した(繋明館,2007),
樹皮を使用される植物は湿地や川沿いの沖積地、渓谷沿いに好んで生育する広葉樹が多
いように思われる。このような土地には主にヤナギ科、クルミ科、カバノキ科、ニレ科、
モクセイ科、フサザクラ、カツラ、トチノキなどが生育している。また、暖温帯から冷温
帯の渓谷沿いではサワグルミを主とする渓谷林があり、よくカツラ・トチノキ・イタヤカ
エデが混生している(山中,1979)。
西日本以南で樹皮が使われていないかといえばそういうわけでもなく、曲物や竹製品の
縁などに桜の樹皮やつる植物の繊維を用いていたりする。
琉球列島ではどのような植物が使用されているかというと、竹製品のはかに、ヤシ科植
物が多く用いられている。その他ビロー樹やシュロの皮の繊維、アダン、ススキなどのイ
ネ科植物、トウツルモドキなどである。トウツルモドキは台湾の高山族でも用いられてい
る。宮古・八重山の隆起サンゴ礁の島は竹がほとんどないせいか、カヤの製品が多いよう
である。
3-2 用途と編み方と素材
容器としての用途は以下の3つが考えられている(額乱1965).これは竹細工によるも
のだが、龍類全般に応用できると考えられる。
表6 編み方と用途の関係(額田,1965 引用)
I
使 用条件
編 み方
製 品名
用途
目が荒 い もの
6 つ 目あみ
山寵
○ 通風 を よ くす る
8 つ 目あみ
苗寵
○ 大 きな もの 、雑 つ ばな も
果物 寵
の を収容 す る
野 菜寵
Ⅱ
僅か の隙 間 の もの
ござ 目あみ
あげそ うけ
○水 で洗 う物
菊底 あみ
魚寵
○通 風 をよ くす る
釈
○水 を切 るもの
食 器入 れ
Ⅲ
目の密な もの
あ じろ あみ
各種 の箕
○水 で洗 わぬ もの
敷物
○ 中 の ものを 目か ら漏 らさ
ぬ もの
26
例えば、落ち葉や刈り取った草を入れて運ぶ用途の背負い寵は、軽さと丈夫さが必要と
される。そのため、編み目が大きくて素材の量が少なくてすむ6つ目編みを用いている。
6つ目編みは表1・3の図でみるとわかるように、 3方向から編むために他の編み方よりも強
固なものとなる。また編み目に空間が多いため、柔軟性もある。従って、大きな寵を編む
時には6つ目編みが使用される場合が多い。その素材には竹が用いられるが、丈夫な表皮
側を使用しており、編み方も素材を二重にしたり、麻の菓編みにしたりするなど強度を補
強することもある。ちなみに普通の寵の場合、内側の肉部も入れることが多い。
爪や魚篭のように水を使うものの場合、通気性が良く、水は通過するが中身が出ない程
度の隙間をあけるござ目編みで製作されるO 穀物など小さいものを入れる場合は編み目を
密にするなど、用途によって編み方を使い分けていることがわかる。箕は編み目を密に、
できるだけ透き間のないように詰めてござ目編みやゴザ目編みなどで編む。これは箕の用
途が脱穀した穀物の調整にあり、中身を動かして風によって選り分けられやすいように表
面をなるべく平らにするためである。そのため、東北地方などではケヤキやサワグルミな
どの一枚皮を用いて箕を作成したりもする。また、節のように大きさによって中身を選別
する場合は4つ目編みか、もしくは透かし網代編み圧倒的に多く、まれに6つ目編みや麻
の菓編みがある。透かし網代編みは普通の2本越えの網代編みを、隙間を空けて編んだも
ので、 4つ目編みよりも強度が増すため好まれて使用されたようである。このように編み目
の隙間を自由に変えられることが編組製品の特徴であり、利点である0
隻
藁 、蘭 、茅 、菅 の茎 、竹皮 、 しゆろ皮
かご
竹 、 藤 、 あ け び 、 い た や 、 か え で 、 な ら 、 う る し、 や し 、 ば し よ う、 し ゆ
ろ 、 竜 舌 蘭 の 葉 、 テ ンキ 草 、唐 櫓 の 根 、 蘭
弁 当箱
柳 の皮
こだ し
山ぶ ど う、 あ け び
行李
柳 、 は ち す の 枝 条 、 ふ じ つ る 、 ど ろ の 木 、 や ま な ら しの 枝 条
背 負 い寵
ふ じつ る 、 ま た た び の つ る 、 か ば 、 さ く ら、 け や き 、 しな の 木 の 樹 皮 、藁
手 提 げかば ん
藤 、 あ け び 、 ふ じ、 ま お らん 、 ひ ば
表7 製品と材料(額田,1965引用)
そして素材の違いによって編み方が変化することも確認されており、寒冷でマダケが分
布せず、ネマガリダケやスズダケを利用する北日本では、網代底と矢筈巻線が利用される。
一方温暖でマグケの分布する九州地方では菊底が利用される(大分県別府産業試験
所, 2002) 。また地域差で編み方を見るのであれば、明確ではないが網代編みは西日本では
2本越え1本潜り1本送りが、東日本では2本越え2本潜り1本送りがやや多い傾向があ
27
る(荒木,1995),それぞれの地域で得られる素材で、これら用途に合わせて編み方が発展
していったと思われる。そして用途による素材の使い分けがなされている。表7にみられ
るように、民具においてはその素材の特性と編みやすさ、使いやすさなどを考慮して素材
を選んでいるようである。
3-3 世界の編組製品素材
これまでは日本国内の編組製品についてみてきたが、編組製品は世界各地で製作されて
おり、その素材には以下のような植物が用いられている(額田,1966),
・ヤシ、シュロ
・・・-・熱帯地方
・竹、藁
・・・-・東南アジア
・ココナツヤシ
---太平洋地域
:','
-・-・マラヤ
・アフリカハネガヤ
---地中海
・ライムギ
---アリューシャン
・亜麻
---アラビア、中央アジア南部
トウヒ、竜舌蘭の葉、テンキ草、ユツカ -・北アメリカ
東南アジアのように暑くて湿った地域にでは、成長のスピードが速い竹やトウといった
資源が豊富にあり、熱帯はヤシが多い。草原地帯では、イネ科の草本が多く樹木は少ない。
したがってアフリカ南部の草原地帯のかごのほとんどに、イネ科の素材をコイル状に組ん
で巻きかがる編み方が使われている。湿地にアシやイグサが生育するのと対照的に、砂漠
にはユツカやアガベのような多肉植物が自生し、農業地域では穀物のワラが大量に生じる
ので、これらが編組に使用される。
以上のように、それぞれの地域で身近に手に入る植物が用いられていることがわかる。
熱帯地域には熱帯の、草原地帯には草原に生えている植物を用いている。
では、木本割裂き材は世界的にみてどのような地域で使われているのだろうか。世界に
おいては竹等が自生していない主に温帯の落莫広葉樹林帯のヨーロッパや、アメリカのネ
イティブ・インディアンなどが木本を用いており、これらの地域では特にヤナギの利用が
みられる。南へ下って竹の自生する地域では竹を使用し、北へ行くと主に樹皮の文化とな
るため、その中間において木本割裂きのヒゴが用いられていたと思われる。日本列島は南
北に長いため、この傾向を直に受けているのが表5を見てもわかる。
28
海外の編組製品資料としては、 2008年3月に行った大学院のインドネシア研修旅行にお
いて、実際に多くの竹の編組製品を見ることができた。観光客向けのお土産物だけでなく、
日用品や家具から建築材に至るまで、こちらでは日々の生活で竹を使用していた。用途に
応じて丸太のままや割裂いて編組したものまで様々である。図11-1からもわかるとおり、
家の建築素材では強度を支える部分は木材であったが壁や屋根が竹で編まれており、風通
しがよいなど熱帯の気候に即している。その他に井戸枠、またイスや机などの家具も竹を
編んで作られていた。図10-4の寵や爪などの容器・日用品は竹であるかどうかの判断でき
なかったが、図10-3の道ばたで見かけた土器を入れていた6つ目編みの大きな寵は竹でで
きていた。
また、同じく2008年9月に行ったインド研修旅行においてもニューデリー国立博物館の
現代のコーナーに展示されていた20世紀の民具として「Haversack」といわれる雑嚢(宿
にかける鞄)も網代編みで編まれていた。また、民家の軒先の鶏捕獲用と思われる寵もご
ざ目編みで編まれたものであった(図9)。どちらも素材が何であったかはわからない。
図9 インドの編組製品
29
1 . 家 の 壁 の編 組
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2 . 道 ばた の塀 の編組
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図10 インドネシアの編組製品
30
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第4章 ヒゴの素材となる植物と加工法
現在用いられているような金属製品やプラスチックなどの化学製品を除くと、編組製品
に用いられているのは主に植物性の素材である。編組するのに必要な素材の条件は、容易
に手に入る素材であり、なおかつ、ある程度の長さと強度のあるヒゴが得られることが第
一であろう。その次にヒゴ状にする加工のしやすさや、編組のしやすさ、などが挙げられ
るo そこでまずヒゴ状の素材となり得る植物について考えてみる。
1.植物の分類と木本の定義について
まず植物は生物学的には植物界に入る。植物界はさらに、コケ植物門、シダ植物門、裸
子植物門、被子植物門に分けられる。このなかで編組製品に用いられるのは維管束を持つ
シダ植物門、裸子植物門、被子植物門といった維管束植物の一部であり、主にシダ植物門
のシダ類、裸子植物門の針菓樹類、被子植物門の双子葉類と単子葉類である。
また、植物は大きく木本植物と草本植物にも分けられる。木本植物とは以下の条件に当
てはまるものを指す。
木部組織・師部組織・維管束のある、いわゆる維管束植物である
多年生植物である
維管束形成層の活動により、二次木部が増加する二次肥大成長を行う
草本は多年生のものと一年生のものがある。また維管束もあるが、二次肥大成長を行わ
ない。一般に木材として使用されるのは、二次木部の部分である。したがって木本植物と
は裸子植物門の針葉樹類、被子植物の双子薬類のうちの広葉樹類となる。しかし被子植物
の単子葉類に分類されている竹類とヤシ科植物の扱いが問題となる。
針葉樹類や広東樹類の茎の維管束は真正中心柱で、木部と師部が向かい合って対をなす
並立維管束が木部を内側にして随の周囲に円周状に配列する。円周に沿って木部と師部の
間に連続した維管束形成層が発達して、典型的な二次肥大成長を行う。一方単子葉類では、
並立維管束が茎の基本組織中に散在する不斉中心柱と呼ばれる構造であり、二次肥大成長
は行わない。
したがって細胞組織からみると、単子葉類である竹類とヤシ科植物は木本とは言えない。
しかし高木状となるため木材のような利用がされており、材質で分類すると木本に含まれ
ることが多い。
竹類とヤシ科植物は編組製品にも多く用いられている0 本研究では二次肥大成長を行う
H
針葉樹類と広葉樹類を「木本」とよび、竹類とヤシ科植物は木本ではなく、別分類として
扱うこととする。しかし古代の日本においてヤシ科植物の編組製品への利用がみられるは
正倉院宝物のみであり、特にトウは日本では自生していないので出土品から出てくる可能
性は極めて低い。したがって今回遺跡出土製品から素材を比較する場合には、ヤシ科植物
は含めず、正倉院宝物と出土品の比較においてのみ登場させた。
また、編組製品において使用される木本植物の部位は以下の通りである。
(幹) ・-木本の幹の木部を割裂いてヒゴをつくり、作成する。
(木本のつる性植物も含む。)
-・若枝などの柔らかいものをそのまま、もしくは裂いて使用
繊維 ・-カバノキ・サクラ・カエデなど、樹皮のはがれやすいものを使用
このうち、木本を割裂いてヒゴの素材とする「割裂き材」の場合、用いられるのは木部
の幹と枝である。樹皮・繊維も厳密に言えば木本を割裂いたものだが、こちらは繊維性に
近いので、樹種同定のできる木部を含んだものを今回は「木本割裂き材」とした。
ちなみに遺跡から出土した製品では、樹皮や繊維の同定をすることは難しい。樹皮とは
維管束形成層の外側にある組織を指す。ニレやカバノキのような木の皮の裏側は、薄板状
に剥がれやすい層になっている.これらの木の生育する地域では樹皮を一枚広く採って加
工した容器を作る。
以上から本研究においての「木本割裂き材」を定義すると、 「木本」である裸子植物の針
葉樹類と被子植物のうち双子薬類の広東樹の、木部と枝、木本つる植物を割裂いてヒゴ状
にしたものを、 「木本割裂き材」とする。そして二次肥大成長は行わないが、竹類(とヤシ
科植物)を木本に準ずるものとして扱うこととする。
2.ヒゴの素材となる植物の特徴・性質
以上の分類によって、編組製品のヒゴとして使用される植物は、木本・草本・竹類(・ヤ
シ科植物)となるO 以下、それぞれの素材について特徴や性質について述べる0
木本植物
木本植物は成熟状態に達したときの生活様式によって、次のような3つの生活計に分か
れる(原田,1985),
32
・高木:茎(幹)は高さ4-5m以上に達し、太く高く自ら自立する。
一般に単幹性で、幹の中部以上から枝を出す。
・低木:高さ4-5m以下で、幹はあまり太くならない。
下部から枝分かれして株立ちになる。
・つる:自ら直立することはなく、地上をはい、あるいは他物に巻き付いたり、巻き
ひげ、鍵状のとげ、付着根などで他物に絡んでよじ登る茎を持つ。
針葉樹類は高木もしくは低木であるが、広葉樹類にはつる性植物も含まれ、編組製品に
多用される。つる性植物はシダ植物、裸子植物、被子植物、被子植物の単子葉類・双子薬
類に幅広く存在する。また草本と木本とがあり、木本になるつる性植物を藤本ともいう。
特に温暖な地方に多く生育し、環境条件の良いところを求めて高木層まで伸び上がって生
活している。背の高い植物に支えられることで伸びていくので,自らの支持のための組織
への投資が少なくてすむ。したがって茎は伸びるだけで太く丈夫にしなくて良く成長が早
い。また、引っ張りに強い特性がある。一般の樹木のように直立するわけではなく、長さ
の割には細い茎で高い体を支えながら、それ以下の部分を引っ張らなければならない。そ
のため材には細長い縦方向の繊維が多い。また材の主要な構成要素は道管であり、茎が細
いことは水をくみ上げる点では不利であるO そのため、つる性植物の茎では道管が太い例
:')'s.蝣、
以上の性質により、編組製品の製作の際に素材として多く使用されている。
I-'-- 1、ill.
草本には被子植物の双子菓類と単子葉類があるが、編組製品において使用されるのはイ
ネ科などの単子葉類がやや多いように思われる。世界的に見ても単子薬類のイネ科やカヤ
ツリグサ科、イグサ科、ガマ科など、水湿を好む草本類の茎や葉が用いられる。日本にお
いては稲作の始まる弥生時代以降は稲藁が多用されたと推測される。民具や絵画資料・文
献資料などにも藁類の使用が書かれており、古くから用いられていることは判明している。
しかし遺跡から出土するものは少ない。
画
竹類はヨーロッパと南極を除いた全大陸の温帯と熱帯に自生する。イネ科のタケ亜科に
属し、木とは組織構造が異なる.中が空洞の茎(梓)で、いくつもの節で補強されている。
形成層がないので肥大成長を行わず、伸長成長のみであるため年輪がない。柔組織の中に
維管束が点在し、それらを取り囲むように靭皮繊維が集中しているo この靭皮繊維は強度
保持のための骨格になるものであり、表皮に多く分布している。この繊維が竹梓の長さ方
向に伸びて連なっており、横方向に伸びる繊維がないため、縦に割裂し易い。
アジアには多くの種類の竹があり、面積でも全世界の80%の竹がアジアにあると言われ
33
ている。竹は大きく分けると竹類の「タケ」・「バンプ-」と笹類「ササ」に分けることが
できる。東アジア(日本・中国・韓国・台湾など)で、長く伸びた地下茎から1本ずつ独
立して生えるものが温帯性竹類の「タケ」であり、東南アジアや南アジア(フィリピンか
らインド周辺)で地下茎が短く株立ち状にかたまって生えるものが熱帯性竹類の「バンプ
-」である.中国南部やネパールなどは「タケ」と「バンプ-」が共に生育している。
日本国内には約14属670種のタケ亜科の植物があるとされる。日本は.タケ亜科の植物
の北限にあるとされ、本州青森付近を北限とする「タケ」と北海道からサハリンを北限と
する「ササ」に分類される。 「ササ」は生長後もタケの皮が節部についたままのもので、シ
ノダケ(ヤダケ)・ネマガリダケ・スズタケ・リュウキュウチクなどは「ササ」として分類
される。 「タケ」は筒から生長した後に竹の皮が剥がれ落ちる種類、つまりマダケ・モウソ
ウチク・ハチクなどが含まれる(大分県別府産業工芸試験所, 1991).正倉院宝物で多く用
いられているホウライチクは、国内では数少ない「バンプ-」である。しかしホウライチ
クは江戸時代に中国から伝わったものである。マダケは日本でもともと自生していたと考
えられるが、 8世紀頃にやはり中国から伝わった物であるという説もある。しかしいずれに
しても、現在みられる竹林のほとんどは植栽起源か、それをもとにして広がり、二次林に
成立した竹林のどちらかである(福島・岩瀬,2005)c
ヤシ科植物
ヤシ科植物は主に世界中の熱帯や亜熱帯に生育する高・低木である。ふつうは背の高い
幹の先端で別れて、羽状あるいや掌状の葉を広げる。編組製品としては木部の他に葉を用
いたり、ココナツの実の表面を剥がした時の繊維(コイア)もロープ、マット、入れ物な
どに利用する。また、トウのようなつる性の木本もある。トウは熱帯のアジア地域で多く
用いられる素材であり、インドネシア、フィリピンなど太平洋の島々に自生する。茎に生
えている長いトゲでジャングルの植物をよじ登り、 150m以上の長さになることもあるO太
さは2-3cmから腕はどの太さになるものもある。弾力があり、強くしなやかな材である。
3.ヒゴ作成方法の検討
3-1木材の加工に関する物理的性質
編組製品を編む際には素材の弾力性が必要とされることが多いが、ヒゴを作成するにお
いて必要な木材加工の性質は主に割裂性である。割裂性とは縦方向に外力を加えると二つ
に離れる性質である。木や竹だけが持っている特性で、これらの植物の細胞構造に起因す
る。針葉樹では主に仮導管、広葉樹では主に道管と木繊維が主要構成要素である。それぞ
れ長細い竹筒状のもので生長方向に並んでおり、紋孔で結合され、リグニンという接着剤
34
的な物質で補強硬化されている。このように構成されている木や竹に、木口の方から外力
を加えたとき、その威力が紋孔やリグニンによる細胞同士の結合力より大きいとき、木材
は外力の中心線で二つに分離される。これが割れ、あるいは割裂である。
割裂性の大小は一般に以下の通りである(成乳1990)<
・樹種:樹幹が直通に生育する樹は屈曲する樹よりも大きい。
その意味で一般に広葉樹より針葉樹が大きい。木より竹が大きい。
・樹齢:幼樹小径樹より老齢大径樹の方が大きい。
・比重:重くて硬い木は小さく、軽くて柔らかい樹が大きい。
・含水率:湿った木より乾燥した木が大きい。
・部位:辺材より心材が大きい。
・木理:柾目面で木理の直通な材が曲線状の物より大きい。
・板目面より柾目面が大きい。
編組製品で最も多く用いられているのは竹であるが、竹は道管と師管を取り囲むように
存在する靭皮繊維が強度を保っている。この繊維は生長の縦方向に伸びて連なっており、
横方向に伸びる繊維がないために縦に割裂し易いため、ヒゴが得られやすい。また針葉樹
の割合が高いのも、この割裂のしやすさが要因の一つに考えられる。針葉樹は構成細胞の
平均96%を、強度を負担する仮導管が占める。広葉樹では強度を負担するのは木部繊維で、
その細胞の要素比率は50-70%である。広葉樹ではつる性植物もしくは、しなる枝をもつ
材の利用が多い。これらは径が小さいため、割裂性を重視しなくとも簡単にヒゴが得られ
るものと思われる。
3・2 遺跡出土品からの検討
編組製品の素材として使われる木材は、東名遺跡出土のものをみてみると
(彰板目材
②年輪幅が小さい
③髄を含む物が数点ある
という特徴のあるものが多い。ちなみに樹種を同定した結果は、ムクロジとムクノキがほ
とんどであった。
この3つの特徴のあるものは、枝部を用いていたと推測することができる。枝部はふつ
う、肥大成長が悪く年輪幅が狭い特徴がある。 ③の髄が見られないものは枝材の髄を取り
除いたものか、もしくは幹の辺材部を用いたものであったとも思われる。辺材部は心材部
に比べて年輪幅が狭いためである。このことから基本的には加工しやすい部材・部位を選
35
んで使用していたことがわかる。
図13 東名遺跡出土編み寵
顕微鏡写真(木口面)
図12 東名遺跡出土編組製品の断片
図14 板目取り(木口面)
東名遺跡出土の編組製品のヒゴのサイズは幅3-5mm、厚さ1-2mm程度である(図
12).これらはほとんど図13 , 14のような板目取りである。髄を含んでいないものも多
く、辺材であろうと思われる。他の遺跡出土のものでも、やはり3-5mm程度のものが多
く、なかには兵庫県の佃遺跡にみられるようにl-2mm程度のものもある(佃遺跡,1998).
遺跡出土の製品がどのように加工がなされていたのか、木取りなどは基本的に不明であ
るQ しかし広葉樹の樹種の割合で見ると、全18個のうち半数以上の10がつる性の植物で
ある。また、ヤナギ属もつる性ではないとはいえ、細枝を多く出す種であり、つるに類似
するといえる。このことから、やはり径の細いもので扱いやすい素材を選択していたと考
えられる。
実際、出土品および正倉院宝物に使用されている木本の素材の性質を見ると、ヤナギ属
やムクロジのように軽軟で耐朽・保存性が低い材か、ヒノキやアカガシ亜属・ケヤキのよう
に硬く強靭で耐朽・保存性に優れ、従曲や弾力に富むもののいずれかである傾向がある。軽
軟な素材は加工が容易である。硬い材でもアカガシやケヤキなどは割裂性も中庸なので、
比較的割りやすいと思われる。
また、複数の遺跡で製品を編む道具や素材と思われるものが同時に発見された例がいく
36
つかある。
・正福寺遺跡(縄文)では素材と考えられるつる状の繊維をリング状にまとめたものが出
土している。材の素材はテイカカズラ属とウドカズラであるが、これらは太さを合わせ
るために、半割もしくは1/4割に分割されている(久留米市教育委員会,2006).
・四方谷富伏遺跡(縄文時代後期∼晩期)では、編組製品の原材料かは不明であるが、軸
木の樹皮をはぎ、薄く分割した加工材も出土している(福井県埋文センター,1997),
・江上A遺跡(弥生時代)では籍や編物とともに編み板も出土している。編み板とは板材
の側線に小さな刻み目を入れたもので、俵などを編むときに用いるものである(上市町
教育委員会,1998) 。
これらの中には貯蔵穴と思われる穴の中から発見されたり、水場で見つかったものも多
くあり、加工の際に水を用いて柔らかくしていたとも考えられる。民具においても、つる
を巻いて保存していたり、加工する前に素材を水に浸けておく例もある。
このような共通点があることから、民具に使用されている加工法は、編み方と同様に改
良されながらも今日まで伝承されてきたものであると思われる。そのため、遺跡出土の編
組製品の復元に際しては民具の製作技法を参考にするのが最も良いと思われる。
3-3 現代の民具からみる木本の加工方法
先述したように民具として用いられている編組製品のうち、木本割裂き材の多くはヤナ
ギやマタタどのような、つる性もしくは小径の木本であるか、スギやヒノキのような針菓
樹である。海外の編組製品においては幹部の加工方法も伝わっている。したがって、現代
の編組製品のヒゴの作り方から遺跡出土の編組製品の製作方法を検討することができると
考える。まず、現在でも多く用いられている竹類について、そしてつる性のマタタビとヤ
シ科のトウ、つる性に準ずる枝を持つヤナギについて、最後に幹部を利用する方法として
ヨーロッパの例と、日本ではヒゴ作成方法が最も近いと思われる曲物について検討するO
現代の竹細工におけるヒゴの製作方法は、以下の通りである。しかし、このほかにも多
くの方法があるため、これは一例に過ぎない(大分県別府産業工芸試験所1991),手順に
応じて道具を多く使い分け、製作している。
37
1.丸竹の切断
2.半割り
-・半分に割る
3.荒割り
-・4つ割り、 8つ割りにしていく
4.内節落し
-・節を落とす
5.荒剥ぎ
-・表皮側を多少薄めにすると剥ぎやすい
6.中割り、 小割り・-さらに薄く剥ぐ
7.薄剥ぎ
-・仕上げの剥ぎ
8.幅取り
9.面取り
つる性植物
○マタタビ
採取してきた枝を、まず外側の皮をこそげ取って、つるつるした白い表面を得る。それ
を3つまたは4つ割りにしてから、内側に刃物を当ててスポンジ状の芯を削り取る。それ
と平行して両面を削って幅をそろえる。大まかに仕上げたヒゴから薄い材を得るには、内
側に向けて軽く折ると外側の表面が割れて剥がれ、そこを手がかりに手で裂いていくと、
層に分かれて割合簡単にへぐことができる。ある程度均一な素材を得るのには大変手軽な
方法で、中心部をすべて刃物で削り取るよりもずっと簡単に薄い材が得られる。しかし、
この方法では薄い材しか得られない。 (鳥取県埋蔵文化財センター, 2005)
○トウ
使用する際は茎の表皮を剥がして、光沢のある下層部を露出させる。トウの茎にはヤナ
ギにはみられない著しい節が存在するので製品にしても見分けがつく。割ってヒゴにする
場合は、表皮を剥がした後、縦割りにすると、竹のヒゴによく似たヒゴができる。また水
分を吸うと柔らかくなるので、加熱や蒸気で曲げて形を整えたり、加工前に水やぬるま湯
につけて加工や編組を容易にする(長谷川,1997),
○ヤナギ
ヨーロッパなどではヤナギの木々を焼いて新芽の生長を刺激し、ほどよい長さの若いま
っすぐな枝が確実に伸びるようにしていた。また、約30cmの長さに切った挿し木で根付か
せ、 2, 3年後生長した木を地面近くまで切り戻し、ひこばえが育つように刺激すると、切
り株から多数の若枝が生じ、秋の刈り入れ前には2mくらいの利用しやすい長さになる。日
本でも川岸などの湿地に自生していたもののほか、水田に活けて春と秋に収穫するなど栽
培が行われていた。ヒゴ状にするには専用の工具で、必要に応じたヒゴの枚数文刃が付い
38
ており、それに通すことによって必要枚数のヒゴができるものがある。これをさらに加工
して幅と厚さをそろえる。ヤナギには髄があるので、そこに先端が錐状でうしろが何校か
に割れた刃物をくいこませ、材量を押すと刃数に応じて割ることができるO 次に,間隔を
調整した二枚の葉の間を通して幅を揃える。それから大型の錠のような工具の2枚の葉の
間を通して厚さを一定にする。こうして幅と厚さがそろった材料ができ、編むための準備
が完了する(宮内,1991),
そのほか、つる性植物ではフジやツヅラフジなどで編組製品を製作する際、あらかじめ
水に浸けて柔らかくしておく方法が現在も山間部で伝わっている。このようにしておくと
加工や編組が容易になる(加藤・佐々木,2002),
幹部の加工
海外における木本割裂き材の加工では、ヨーロッパや北アメリカなど森林の豊かな北半
球において、カシ・トネリコ・ヨーロッパグ1)などの落葉広葉樹が割裂してヒゴ状にして
用いられている。北アメリカの先住民は、木の幹の組織が年輪の沿って割れるまで鎚をふ
るい、材を得るO またヨーロッパでは伐採した木の幹をまず縦に4分割したあと、湯に浸
けたり蒸したりして熱を加える。加熱すると木の組織に隙間ができ、金属の刃でたやすく
割ることができる。これらをちょうど良い長さに切断した後、ドローナイフという引き削
る刀を用いて、寵作成に必要な厚さと長さにする(B・センテンス,2000),
日本においては木本の木部を割裂いたヒゴを用いた編組製品の製作技法は伝わっていな
い上に、大きな径の木本をヒゴにしたかどうかもわからない。しかし参考とするのであれ
ば、材を割裂くという技法を用いた類似のものとして曲物がある。曲物は薄いへぎ板を円
形や楕円形に曲げ、端を樹皮などの紐で閉じて底板を付けた容器であるo 素材にはヒノキ
やスギなど針菓樹の柾目板を用いる。
その製作工程は以下の通りである(成田,1990),
<
?蝣
①原木 ②大割り ③小割り ④博一乾燥・養生- ⑤選別 ⑥厚・幅・長決め
⑦仕上げ削り ⑧まち削り ⑨煮沸 ⑲曲げ ⑪木挟み仮止-乾燥- ⑫木口仕上げ
⑱接合 ⑭樺皮刺縫 ⑮調整
曲物から考えられる木部(幹)からヒゴを得る芋川酎ま、製作行程の①∼⑤にあたる部分
11
である(図17),まず木を伐り、棟を用いて大割りにし、さらに錠を用いて小割りにして樽
という小割り材にする。適度な厚さになったらそれを年輪に沿って板目取りに裂いていく。
もっと細さが必要な場合はそれをさらに等分に割裂いていくことができると思われる。
39
図15 木材製村法(成乳1984 引用)
以上のように、現代の民具からヒゴの作製方法をみてみると、つる性の植物を用いる場
合は、硬い素材は水に浸けて柔らかくし、その必要のないものはそのままで割裂いてヒゴ
にできるようである。つる性植物ではない材で、小刀では簡単に割裂けないような木材を
使用したい場合に、曲物のような製作方法がとられた可能性もあるのではないだろうか。
現代製作されている技法がどのくらいの時代まで遡ることができるかは不明であるが、
少なくとも大型の丸太材を加工するのでなければ鋸のような大きな刃物は必要ない。そし
て遺跡からの出土状況をみても、ヒゴを作るのにそこまで径の大きな木を用いることはな
いであろうと推測する。後世になるとヒゴ作製のための幅や厚さを容易にそろえることの
できる器具が充実してくるが、基本的には小刀があれば十分に作ることができる。
基本的に径の細い材を加工した方が手軽で作業効率も良い。現代では機械が発達し、大
木でも比較的簡単にヒゴ状に加工できるかもしれないが、それでも現実としては使用され
ていないO ましてや古代において大木を利用するのはかなりの労力だと思われるO 基本的
に寵などの編組製品は農作業の合間などに作製されることが多いため、ヒゴの作製に多く
の時間や労力を費やすとは思えない。
40
第5章 考察
1.時代による出土数の違いについて
素材について考察する前に、まず時代による数量の差の原因について検討したい。遺跡か
ら出土した編組製品では、縄文・弥生時代の出土数が多く、それ以後の時代の出土数が少な
いという、時代による大きな数量の差がみられた。原因として考えられるのは、 ①時代によ
る使用数がもともと違う、 ②どの時代も数はあったのだが、時代によっては遺跡の立地条件
が木質遺物の保存に適しておらず、土中に埋もれるうちに分解・消失してしまった、 ③遺跡
の発掘数の違い、の3つであると思われる。 ③について、全体的に中世以降の遺跡の発掘
数は少ないので必然的に遣物の数も少ないことが言える。これは、中世以降は町の位置が現
在とほぼ同じであるため、発掘されにくいためであるともいわれる(石野,2006)c また、
近世や近代のものは現在のところ遺跡からの出土は確認できなかったが、民具として伝世品
で残っている可能性も考えられる。
また、特に縄文時代は分析している割合も高いが、出土数が圧倒的に多い。その理由につ
いて考えられるのが、遺跡の立地環境である。縄文時代の遺跡は低湿地遺跡が多い。したが
って土中でも水に浸かっているなど密封状態で埋没しても保存条件が良かったため、原因②
のような消失が少ないと思われる。縄文・弥生時代以降の時代の出土数はだいたい同じであ
り、極端な増加や減少はない。
2.地域的な編組製品の木本利用状況
第3章にて、出土品、伝世品の正倉院宝物、民具の素材について調査結果を記した。そ
こでまず、使用している素材や利用の状況などについて地域的にみて特徴をまとめ、考察
' "v' i
遺跡出土品で使用されている素材を、時代を関係なく木本・草本・竹類・その他・不明
に分けると木本が最も多く、次いで竹類、そして草本とその他が同じ比率であった。これ
らを地域別に見ると、日本海側に針真樹が多く、竹類がやや少ない傾向があり、針葉樹が
多いという日本海側の植生が現れている。縄文時代ではどの種類の素材も均一に使用され
ているが、針葉樹が他の時代より若干多いのは北陸地方の遺跡で縄文時代の遺跡がやや多
いためである。また、つる性植物は全国的に使われているが、広葉樹を用いるのは中部地
方以南の地域が多い。九州地方に広葉樹の割合が高いが、これは1つの遺跡から多くの種
類の木材が出土しているためである。しかし広葉樹の分布域である九州でこのような傾向
のある可能性は十分考えられる。この日本海側の遺跡と九州地方の遺跡が縄文時代の木本
Ell
の利用率に影響している。また、近畿地方では他の素材に比べて竹材の使用数が多い。竹
類は地域・時代に関係なく数多く利用されているが、弥生時代以降になると竹類の利用率が
増加する。
樹種同定が行われている中での木本の割合は約4割で、針葉樹と広葉樹が約半々だが、
広葉樹はその半数がつる性植物である。また、つる性ではなくとも、ヤナギのように細く
しなる枝やイヌビワのように細い枝を使用していることがわかる。つる性植物はそれぞれ
の数は少ないものの、多様な種類が使用されている。
正倉院宝物は近畿地方の奈良にあるものではあるが、宝物自体は創られた場所がまちま
ちであると思われる。海外から伝来したものさえあるため地域をみる際には産地のわかる
ものしか参考にならない。分析されている素材の割合は木本・竹類・ヤシ類・草本の比率
は、竹類が最も高く、次いで木本、そして草本とヤシ科である。全体の割合は高くないが、
草本類が状態良く残存しているのが特徴である。遺跡出土のものと比べると、やはり竹類
が多い点は同じである。
木本の使用率は約2割、つまり全体の4分の1で、使用されている樹種は針葉樹が1点
ある他はヤナギやアケビ類といった広葉樹のつる性、もしくはヤナギなどつる性に類する
材である。つる性植物や枝類を除いた木本割裂き材はヒノキ属のみである。
民具から見ると北日本から東日本にかけては樹皮文化が、西日本から東日本にかけては
竹文化が優勢という傾向があるが、利用されているのは竹が多いようである。これは竹類
の分布が西へ行くほど広がるのに対応している。したがって、竹類以外の素材は、東北か
ら北海道にかけて落葉広葉樹の樹皮が使用されているほかは、一部でツヅラフジ、他はヤ
ナギや竹の少ない地域ではマタタビ属が割裂き材もしくはそのまま利用されている程度で
ある。琉球列島では竹製品のほかに、ヤシ科植物や、その他ビロー樹やシュロの皮の繊維、
アダン、ススキなどのイネ科植物、トウツルモドキなどもある。
全体の数量はとても把握できないので割合は出せないが、使用されている材のほとんど
が竹であるようである。
以上から、出土製品と民具の素材について比較すると、針葉樹類の日本海側の利用や、
東北や山間部に多いマタタどの利用地域などは合う。また編組製品ではないため本研究で
は取り上げなかった樹皮製品が東北や北海道では多く出土していることも民具と一致する。
しかし竹の利用分布などについては、出土製品から大きな違いをみることはできなかった。
42
3.時代による木本と竹類の利用変化
表8にみられるように、木本の利用は出土品では約半数、奈良時代の正倉院宝物で4分
の1、そして民具になるとほとんどが竹になる。また出土品のほとんどは縄文・弥生時代で
あることを考えると、時代をさかのぼるほど木本の利用率が高いと言える。特につる性以
外の広葉樹材の利用は縄文時代が圧倒的に多い。逆に竹類の利用をみてみると、時代が下
るに従い増加する傾向があるということになる(付属資料6参照)0
弥生時代以降については出土数が少なく、現在確認できた弥生時代以降の遺跡で、樹種
同定を行っているのは10遺跡のみである。これらの傾向をみようとすると、現在出土・分
析している資料の地域・時代傾向がそのまま現れてしまうので、統計的なデータであるとは
言い難い。しかしそれを踏まえた上であえて使用すると、弥生時代以降の使用素材は、ほ
とんどが竹類・針葉樹類・つる性の広葉樹類で、つる性以外の広葉樹は1点のみであり、弥
生時代以前とは木本の利用状況が大きく変わる。これは単に、縄文・弥生時代の出土数が
多くそれ以降の出土数が少ないという、現時点での出土数の差によるものなのかもしれな
い。しかし工具の発達や、植生の変化による竹類の増加、さらに他にも編組製品の用途の
変化に伴う材質の変化も理由の可能性として考えることができる。ここではまず縄文時代
と弥生時代の編組製品の相違について、そして弥生時代以降の変化として奈良時代の正倉
院宝物、中世の編組製品について検討するとともに、竹利用との関連性についても考える。
出土 品
正倉 院
42 ー
o
22 %
10 %
22 %
竹類
28 %
40 %
そ の他
10%
0%
ヤシ
0%
13 %
不明
10 1
3%
木本
I・:*
p
表8 出土遣物と正倉院宝物の素材の利用割合
縄文・弥生時代の変化
縄文時代と弥生時代では木本が多く使用されている。しかし縄文時代で針葉樹・広葉樹
の種類が多く用いられていることに関しては、遺跡の分布状況に由来している。縄文時代
に針葉樹類が多いのは日本海側の遺跡で縄文時代のものが多いためであり、同じく広葉樹
類が多いのは九州の遺跡が多いためであると考えられる。つまり出土している地域による
偏りである。したがって、縄文時代から弥生時代で針葉樹類が減少するのも出土した遺跡
43
の存在する地域的な問題である。しかしこれらを踏まえても、木本類が多く使用されてい
ると言うことはできる。
植生の変化について考えてみると、縄文時代は温暖化が進む。それ以前に広がっていた
亜寒帯林は北方へ退き、暖温帯林が日本の南部を覆う。弥生時代になると、気温がやや低
下すると考えられているが、現在とほぼ同じ気候である(山中,1979),縄文時代の初め頃
までは気候の変化が植生に影響を与えていたことになるが、それ以後の植生の変化は災害
などを除いて人間による影響が大きいO このことから、縄文弓ホ生時代以降では素材の変化
は人による植生の変化か、もしくは植生に関係なく工具や生活環境の変化に伴うものと思
われる。
縄文・弥生時代の竹類で使用されていたのは竹類のマグケか,笹類であると思われる。
この時代マグケがどのくらいの地域で自生していたかは定かではないが、笹類であれば落
葉広葉樹林の林床として生育していたと思われる。
奈良時代
奈良時代の出土製品で竹類の割合が多いが、竹類が出土した遺跡はほとんどが平城宮遺
跡であった。平城宮では、多くの竹製品が用いられていたことが文献からわかっている。 『延
書式』の兵部省の「隼人司式」には、竹器についての記述があり、隼人が平城京で竹製品
の製作に携わっていたことが記されている。九州の特に鹿児島では竹が多く、彼らが竹細
工の製作に優れていたことが考えられる(黍明館,1995)(また編組製品は隼人司からだけ
でなく、山城国から寵を、大和国から箕を東進しており、産や黄などは調・庸・中男作物
などの租税で官庁や宮廷で使用するものを得ていた(小林,1964),
また奈良時代に製作され、伝世で現存している正倉院宝物の編組製品も竹の利用が多い。
しかしこちらはホウライチク属で日本に移入されるのは江戸時代のため、海外からの伝来
であると考えられる。分析しているのは6個であるが全体では565個存在し、墨書から聖
武天皇や藤原宮子の供養の法要に用いられたと考えられている。出土品、正倉院宝物のど
ちらも宝物と言うよりは消耗品として使用しているように思われる。
以上から、奈良時代の編組製品において特に竹類は、弥生時代にはみられなかった中央
集権国家の指示による製品の製作や、税としての東進がみられるようになる。もちろん各
地域・集落でも使用されてはいたと思われる。出土品での竹以外の素材はスギ、ヤナギ、
フジ、つる植物、不明である。このうちスギは2遺跡から出土しているが、どちらも北陸
地方である。
I
I・:-1
中世以降になると遺跡からの出土数・分析数がさらに少なくなるので傾向を見るのは困
難であるO一方、絵巻から中世の編組製品をみてみると、寵、旅、笈(背負い具)などで6
つ目編みや網代編みのものが多く描かれており、こちらは民具学から見ても竹であると推
El
測されている(図11).
また、図11-dにみられるように壁や垣などに竹を網代編みした網代壁や網代垣などを多
く見ることができる。これはインドネシアで見たものと同じであると思われる.絵巻では
編み方不明の寵類も描かれていたが、こちらは素材が何であるかはわからない。現時点で
数少ない出土品の分析結果からは、竹類の他にアケビやつる植物、ヒノキが出土している
ので、このようなものも使用されていたと推測される。
以上から、時代変化にみる木本の利用状況は、竹類の少ない時代には木本が多く使用さ
れていたと思われる。そして中世頃からの竹類の増加に伴い、木本の特につる性以外の広
葉樹の利用が減少していったと推測される。
また時代の流れを追うという観点から、素材ではなく編組製品の用途と器種に着目して
みると、縄文時代と弥生時代で大きく変化することがわかる。縄文時代の出土編組製品は、
貯蔵穴や水場から出土するケースが多い。例えば、静岡県のメノト遺跡、佐賀県の坂の下
遺跡、奈良県の本郷太田下遺跡、福井県の四方谷富伏遺跡、兵庫県の佃遺跡、福岡県の正
福寺遺跡などである。これらの中には堅果類を内包して出土したものも多くある。さらに
滋賀県の粟津湖底貝塚遺跡では、クリ塚からクリの果皮とともに出土しており、クリの加
工もしくは調理に使用されたのではないかとされるO 貯蔵穴出土の堅異類を含む編組製品
は、堅果類食料の保存やアク抜きと考えられていた。しかしクリやイチイガシはアクがな
いので、堅果類の善し悪し、つまり虫食いなどを判断するために水に浸け、沈んでいるも
ののみを利用したという考えもある(金原,2007)。いずれにしても採集を主とする縄文時
代の生活様式がよくみてとれる。おそらく調理の他、食物運搬や保管、調理などに使用さ
れていたものが多いと思われる。
弥生時代になると稲作の始まりにより、狩猟・採集の文化から農耕文化へと変化する。そ
してこの文化の変化が、編み方や製品の種類にもみられる。時代別に製品の種類と編み方
を見ると、縄文時代では籍や編みもの、藍胎漆器が多く、弥生時代以降になると藷に加え
て箕や旅などの農具が出現する。箕や旅は古墳時代あたりからさらに増加する傾向がある。
そして編み方を見ると縄文時代では網代編みやもじり編みが多く、弥生時代以降になると
6つ目編みやござ目編みが増加していく。特にござ冒編みは民具において賞などに多用さ
れる編み方である。
このことから、稲作の導入による農耕具の発達に伴って、使用される編組技法も変化し
ていったことがわかる。ただし稲作が始まったとはいえ、まだ全ての食料を稲作や畑作に
頼っていたのではなく、採集による食料の確保も行っていた(上原・白石ほか,2005)。そ
のためか巽などの農具の登場を除いては編み方や素材に大きな変化はみられない。
45
a.『慕帰絵巻』より 龍
b. 『北野天神絵巻』より 箕
蝣
蝣
蝣
蝣
蝣
蝣
蝣
蝣
>
>
.
.
:
;
;
U
^
H
蝣
'
C. 『融通念仏縁起』より 龍・笠
d. 『一遍聖人絵』より 網代垣
図11絵巻にみる編組製品(渋沢,1984より引用)
46
4.出土木製品との比較
出土遺物、正倉院宝物、民具からみた編組製品における素材の変化と木本の利用状況を、
地域と時代ごとに変化を迫ってきた。素材の大きな変化は木本から竹類への変化がみられ
た。ここではその時代背景としての、工具の発展や生活環境の変化などについて検討する。
遺跡から出土する木製品は全般的に、用途によって使用する樹の種類を選ぶという樹種
選択性がみられることがわかっている。また時代によって使用する樹種が変化することも
わかっている。木製品全般において使用されている素材の大きな変化をみると、マツ属・
モミ属・スギ属・ヒノキ属の針葉樹類とクリ・シイ属・コナラ属クヌギ節・コナラ属コナ
ラ節・コナラ属アカガシ亜属の広葉樹類が全時代を通じてよく利用されている。広葉樹は、
特に縄文時代において人々に食料と用材の両方を供給してきたが、稲作の導入後は用材利
用に傾斜した。さらに12世紀以降、鉄製加工具の使用による切断・細工技術が発達すると、
針菓樹が大量生産に用いられるようになった。その結果、広葉樹の利用は減少し、燃料用
の炭材に多く用いられるようになった。
以上から、木製品においての大きな時期区分は、鉄器導入の4世紀前後と、鉄製加工具
の発達・使用による針葉樹の大量加工が行われ、それに伴って木材の遠距離流通が行われ
るようになった12世紀前後によって区分される3つの時期区分ができる(山田,1993).た
だし、これらの時期区分は地域によって時期が大きく前後する場合が多い。例えば九州地
方と東北地方では気候の違いから植生も異なり、稲作の開始時期も異なるなどの生活形態
が大きく異なっているので注意が必要である。この場合は年代によって区分するのではな
く、文化の流入時期によって区分すべきである。したがって「鉄製品の導入された時期」
と「鉄製加工具の発達した時期」で区分できる。
次に器種の変化に着目してみると、木製品では容器類は到物、曲物、挽き物、桶や箱な
どの組み物があり、時代によって製品の種類や、それに用いられる材の種類の利用の変遷
がみられる。例えば到物は4000年前から4世紀以前の時期に主流であり、曲物は5-7世紀
以降に増加する。挽き物は5-7世紀に出現し、 8-11世紀に増加、 12世紀以降にはさらに激
増する。桶などの組物の容器は16-17世紀・ 18世紀以降に普及する(山田,1993).その主
な変遷は付属資料7に示す。
付属資料7では、木製の容器類の素材の傾向と、その時代背景について木材の加工法や
生活環境の変化などをまとめた山田1993のものに、編組製品に利用されている素材の傾向
を付け加え、上記の内容を図化したものとなっている。
4世紀前後では技術の変化があり、 8-11世紀になるとそれまで使用されていた土器椀か
ら漆器椀への切り替えが行われた。また12世紀以降に挽き物でブナ・トチノキといった山
47
地材が多く利用されるようになった背景には、これらが漆器の木地として利用されるよう
になり、各地へ輸出されるようになったことが挙げられる。
木製品の時期区分で木製容器と編組製品を比較してみると以下のようになる。
4000年前以前から4世紀以前の時期では木製容器は到り物が主流であった。これは基
本的にクスノキ・ケヤキ・ヤマグワ・サクラ属・トチノキなどの広葉樹類が多用されてい
る。出土の編組製品では縄文時代に針葉樹類が多く、広葉樹類は縄文・弥生時代を通じて多
く存在している。
また4世紀以前と以降での区分、すなわち弥生時代とそれ以降では、木製容器では到り
物から曲物・挽き物への変化がみられる。この時期は広葉樹と針葉樹の使用割合は同じで
あるが、それ以前に比べると針葉樹が増加してきたのは、石器から鉄器への技術進化によ
るものである。この時期、編組製品は針葉樹・広葉樹ともに木本の利用が減少する。おそら
く鉄器の普及により、竹類の加工が容易になったことにより竹類の使用が増加したものと
思われる。
12-15世紀以降の中世以降では、木製品は広葉樹から針葉樹への用材の変化が見られる。
編組製品では特に12世紀以降の出土が極端に減少する。したがって、木製品との比較は困
難である。
木製品でみられるような明確な素材変化というのは編組製品ではあまりみられない。強
いて言うのであれば4世紀の前後、つまり弥生時代以前とそれ以後の時代で木本の利用が
減少し、竹の利用が増加する点くらいである。素材の傾向が明確ではないのは、やはり出
土数や分析数が少ないことも要因の一つと思われる。しかし、素材を変化させる必要がな
かったとも考えられる。
立体の編組製品は、ものを入れるという点において「容器」に分類することができる。
しかし木製容器類と編組製品の大きな違いは、通気性・通水性の違いである。木製品の容
器は水などの液体を入ることが可能である一方、編組製品の容器は第2章の民具の項でも
述べたように、液体を入れることはできず、逆に水を通すことである。木製容器が時代を
下るにつれて容器の堅牢性・密封性が追求されていったのに対して、編組製品はかわらず
に通気性、通水性を利点として利用されている。それ故、使用される素材に求められる性
質が木製品の容器類とは異なるために、素材に関して木製容器類と編組製品とでは共通す
る点は見られないとも推測できる。
しかし、木製品の素材変化をみることによって、時代背景にある工具の変化や生活の変
化をみることができる。そして編組製品の素材や形態の変化の背景とも関連づけて考える
ことができると思われる。
48
第6章 まとめ
本研究では、まず先行研究において研究者ごとに異なっている編み方の名称を統一・整
理し、その上で遺跡出土品、正倉院宝物、民具の編組製品の素材をまとめ、さらに木本の
利用状況について時代的・地域的に比較することにより、その背景にある人々の生活の変
化や工具の発展と編組製品との関わり方について検討することを目的とした。
まず、編み方の名称の整理では代表的研究者5名と、現代の多くの研究者が参考資料と
して使用している『竹編組技術資料』 (大分県別府産業試験所, 1991, 1999, 2002)の比較を
行った。その結果、基本的にそれぞれの研究者ごとに名称が異なり、さらに遺跡の報告書
においても参考にした研究者によって異なる名称を用いている。したがって同じ編み方を
指す場合でも複数の名称が存在する。これは編み方の系統を調べる上で不便であると同時
に混乱を招く恐れがある。
そして素材についてみてみると、地域別では使用素材はほぼその地域の植生に従ってい
るため、身近な素材を利用していたといえる。また時代の流れに沿ってみると、木本の利
用は時代とともに減少する傾向ある。特に広葉樹が弥生時代以降急激に減少し、それに伴
って竹類の割合が増加している。木本の多く利用されていた縄文時代と弥生時代で比較す
ると、素材ではあまり大きな変化はない.しかし稲作の開始に伴って箕や賞が使用される
ようになり、農具の発達と編組製品の用途変化をみることができる。
時代による木本利用の減少の理由は、遺跡出土の木製品による時代背景との関係から、
鉄器の普及が関連していると思われる。奈良時代の遺跡出土品では奈良時代は平城京から
竹類のものが多く出土している。正倉院宝物でも竹類は多く利用されていたが、ホウライ
チクは当時の日本には生育していないものであり、外国からの伝来であると思われる。し
たがって特に宮中や官庁で竹類が好んで利用されていたと推測される0
以上より、木本割裂き材は竹類の使用以前に多く用いられており、鉄器の普及によって
加工が容易となった竹類の増加にともない、利用が減少したと考えられる。しかし、針葉
樹類とつる性植物は竹類の普及後も使用されており、用途による素材の使い分けがされて
いたと考えられる。つる性植物は現在まで用いられているが、針菓樹類がいつ頃まで編組
製品のヒゴとして利用されていたのかは不明である。
編組製品は素材の変化では工具の発達などの技術的な面に負うところが大きく、木本割
裂き材は鉄器が普及するまでは編組製品の素材のかなりの割合を占めていたと考えられる。
石器では竹類よりも木本類が比較的加工が容易だったため、弥生時代以前に多く用いられ
ていたと推測できる。遺跡出土の木製品全般から木材利用の変化と工具の発達および生活
環境の変化をみることができるが、その影響が編組製品にもみることができるといえる。
SB
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謝辞
本研究を進めるにあたり、ご指導、ご助言をいただき、本当にぎりぎりまで手直しにお
つきあい下さった金原先生に深く御礼申し上げます。またご指導いただいた諸先生方、資
料を閲覧させて頂いた奈良国立文化財研究所の方々にも感謝を申し上げます。さらに論文
を書き進めるにあたりご助言いただき、また暖かく見守って下さった諸先輩方とGP室の
方々、そしてともに頑張った同回生と金原研究室の皆様、本当にありがとうございました。
最後に、精神的に支えてくれた友人達と両親に深く感謝いたします0
付属資料1編組技法の名称一覧 コ:もじり編み系
E3 T H
坪井正五郎
編み方
三
S[サJ8 ?S ′ ▼ i:ニ
"fiラ
ラ
l′
l, t J
複雑
筋違縞
小紋編み 出し
模様編み 出し
小林 行雄
荒木∃シ
渡辺誠
m m m a
XM tfテ
(1965
(1966
平等
不等
変 り縞
雑 り縞
m a
縦横 ともそれぞれ 1本おきに;阻み合 わせ たもの
何本 かおきに規則正 しく組み合 わせ たもの
規 則性 を少 しくずして、ところどころに違った縮み方を入れ、縞 の現 れ方に変化を生じたもの
さらに編み方をくずしたもの
縞ではなく「
チョイチョイと小さな紋を現わしたもの」
歯文 、雷文、四辻形、立ち.湧きなどの種 々の文様を編み 出したものすべてを一括したもの
m m 匡′ m m m C$F, 肌▲
′
三方題み
aK
並行 に並べた撞桑 のところどころを2 本の経 集で絡み編み にした手法
董席編接
[
中佐
箆
網代 (圧痕) l
スダレ状(仔癌)
I
7 > ^ 7 ォ*
スダレ状
了一.誓′
荒木 .渡辺を参考とする
一
アンベラ締み ざる目編み
I
I
六つ 目編 み
-もじり題み
スタレ状
竹や木の剛直な材料を用いてたて材とよこ材とが直角万 同または斜 万同に租肯される
組合せ
同一幅の竹材4 本をもとにしてあみ始め、縦横 ともに竹材の 間隔が等 しくなる
四つ 日清 み
いかだあみ、市松あみ
基本 は6 本の竹で6 角 になるように績むのであるが、この場合相対する2 本の編み竹が平行し、
六つ 目編 み
八つ 目あみ、亀甲あみ、麻 の葉、6 つ 目つぶし
それぞれ 2本 の竹の間隔が等 しくなることが大切
八つ 目編 み
縦竹 に太い竹、幅の広 い竹を用いて、この間隔をあけ、一方横竹は細めのものを清み竹として、
室あみ
ざる目縮み
縦材 に対して交互 に1本すくい編 みに集み上 げ、隙間を出来るだけなくすように密着して編 まれて
網代編み
各 種網 代縮み
扇 平な縦 材、横材を用いて、密接して編む0
剛直な材料 に柔軟な材 .を巻き付 け、すだれ婿み、かけ合 せ等 の技法を用いて、四 に展 開した組報
ォ*
すだれあみ
剛直な縦材を柔軟 な横材で組む0 1本あみ (ざるあみ )、双子あみ (2本あみ)、表3本 あみ、4本 あみ、2本とぴ双子 あみ
1本 のつるでたて材 とよこ商 とを轟
酌j布 ける
まきつけ
2本 のつるでたて材 とよこ材を縛 り付ける
剛直な縦材と剛直な構材とを柔軟 2本 のつるで縛る方法と1本のつるで結 ぶ方法 とを混ぜ合わせたもの
1本 のつるで2本 とびのスパイラル巻きをしたもの0 上段 と下段ではよこに1列づつ、ず らしてあ
な材でまきつける技法
たて材と斜め材とを双子績み に縛り付 けたもの
斜め材を×字に交差 させてこれを双子溝 みに縛 り付けたもの0
2本の縦材で菱形 に配置 したものを2本 の横材で双子 あみ にしたもの
あみ もの
立湧 あみ
シダ材 のような細く丸 い断面の材料を用いて組み上 げたものであり、編み 目が鱗状 になる。
観 あみ
柔軟な素材同士のものの編物
立湧あみの変形で、4本の横材 を用 いて結び 目を用 いないで作り上げた編み 目8
立湧柵 あみ
組合せでもなく、また編みでもなく唯集材 同士を掛 け合わせたものであう0
4つ 目違いあみ
よこ材を上の 目にかけ合わせなが らよこに進めたもの
かけ合わ せ
たて材を積 の 目にかけ合わせながらたてに進めたもの
組合 せでもなく、編みでもなく、ただ
よこ材をもって各 たて材にまきつけながら横に進めたもの
集材 同士をか け合わせたもの0
よこ材を上の 日にかけ合わせなが ら、横 に進めたもの
輪違い
1本のつるで績 む方法0 人端 と出端
ル. プあみ
その他
絡 あみ
無地あみ
2太LL.ぴざるあみ
名久井文 明
iffi n
iii'ftsSS 至
r
四つ目組み
石畳 (石松)組み
矢ノ羽あみ
至
i*> ′
Eこ
tra fSfr 利一
≡
l
I
1▼ T.
≡
ねこ篇み
I
I
ござ日(ざる目)組み
飛びござ 目組み
木 目ござ目組み
六つ 目組み
編む
網代組み
芯材の左右 に構芯材 の断面が水平 に並ぶ
縄 目編み
編み芯独 走方 式
編み芯併 走方 式
青谷
竹編組技術資
網 代編み
六つ 目編み
六つ 日
巻き編み
もじり漏み
四つ 目
ヨコ惑えもじり編み
コイリング
四つ 目編み
菱四つ目編み
交色 三本 寄せ四つ 目編み
四つ目崩 し
小入れ四つ目崩 し
交色 小入れ四つ目崩し
ござ目
ござ 目編み
斜めござ 日清み
とびござ目編み
木 目ござ 目編み
波 ござ目編み
あぜござ目編み
もろこし題み
煉瓦編み
l 楽編み
千鳥掛 け
ござ 目矢筈 差し 1
網代
二本 とぴ網代掃み
三本 とぴ網代編み
研網代編み
長研網代編み
連続研網代編み
2
.
縦横に組み合わ される素材が規則的 .交 互に浮沈するもの0
四つ目の ように縦横 に向かう素材として同程度 の幅のものを整え、目を詰 めた状態で組んだもの
縦芯材の上を飛びこえるとき、その上下の横芯材 は同じ縦芯材の下を潜っているという規則性を
維持する0 1本越え、一本潜 り、l 本送 りの網代編み by大分市教育委員会 (2001)o 縦 に並ぶ軸
芯を真横 から別素材が組み込む形0
構芯材が縦芯材の1本を飛びこえてか ら2本すくうという技法0 特別に装飾模様 を浮き上がらせ
横芯材の組み込み方によって、途 中で折り返して流れを変える0
構成材が互いに一定の間隔を保ちながら三方向から交差されており、交差 によってできた六角
形の 目が規則的に並んでいる0
縦芯材の2本を飛びこえた横芯材 は縦芯材 の2本をすくう(2本飛び)
ひと筋の編み芯が 、あらかじめ準備され た軸芯を編み込みながら前進するタイプ (綴 目題み)
あたかも右撚り、左撚 りの韻を交互 に並 べておいたかのように見えるものO
需む作業が素材上の複 数箇 所で同時進行に近 い形で行われるもので、編み込まれる軸芯材を
順次追加するn
夕テ材 と∃コ材を、縦横または斜め に組み 合わせたもの0 ヨコ材の 「
越え」「
潜りJ r通 り」の3種類 の
動きによって、さらに細 分化される0
並行する2本のヒゴが1対となり、水平と左右の斜め方向の3方 向か ら組 まれ 、六角 形を形成する
夕テ材 と2本の巻きつけ材 で構成される0 タテ材 1本を巻きつけ材で上下か ら挟み 、タテ材 と間で
ねじっていく編み方O
タテ材 の上 に∃コ材を1本重ね、夕テ材とヨコ材 の交差部分を2本の巻きつけ材で、もじって止める
断面が円形の芯材を渦 巻き状にし、薄く扇平な巻きつけ材で、芯材を螺旋状 に巻き上 げていく編
農象で使う辞 、冷蔵庫 のたらしなどに使用される0
∃ . 日などの 日用品には特 に く使われる編み方である 芯骨 になる のヒゴを め に 乍
7.1号
、I. フ
可
0
リ、横方 向に績み込むヒゴをやや柔 らカ、
めにこしらえ、縦 は- 定 間隔 にたて、横 ヒゴは目を詰め
塵の
目のよ
うになる0
て編 み込んでいくと、ゴザや
農具 の力イコバラや箕などに使われ る技法で、かなり幅 の広 いヒゴ(12
本 しか飛 ばさないため、三本飛びよりはカツチリしていて力強い0
15m m )で編んである0 2
連続菱析網代編み
開き網 代編 み
交色開き網 代編 み
交色編み換え網代編み
交色 りんず網代編み
交色連段網代編み
交色波網代篇み
花網代編み
連続花網代編み
透かし網代 編み
縄目
三本縄 目編み
締み 目を透かして編む網代編み0 四つ 日清みではできない細かい編 み 目の所 を助 けているので
はないかと考えられる0 四つ 目底 の肺 は荒 目だから、その次 の中 日、細 目の節 はこの透かし網
代が受 け持 っていると言える。
ござ目編みや松葉編み 、青海アミンあど花 寵の立ち上 がりの部分や肩のところ、そして、首の部
分や最後の編み止め に度々使 われ る0 底編み から立ち上がる縦 骨に横縮みで絡むヒゴが三本
が三本抜 目、四本が 四本縫 目である0
四本抜 目篇み
綴 目透かし題み
抜 六つ日編み
青海編み
松莞編み
抜 目矢筈 差し
縄 目差し
抜 目菱差 し
六つ目
六つ目編み
二重 六つ 目篇み
差し六つ 目
六つ 目菊
巻き六つ 目
麻 の葉編み
麻 の葉つぶし篇み
二本 寄せ麻 の葉編み
小入れ麻 の葉編み
麻 の莞崩 し 1 2
鉄旗編み
交色鉄抜幕み
鉄捜 崩し
八 つ目.輪 弧 八つ 日編み
二本飛び八つ 目編み
拾弧
橋 門輪弧
三本 寄せ輪弧
二重輸弧
片締 め拾弧
その他
乱れ績み
捻 り編み
束ね編み
細 目編み
石畳篇み
建築や橋梁造 りで斜めや三角の構造によって強度 を増すことは広く知 られ ているが 、六つ 目編
みはこの斜めの構造でできた強度をもった編み方である0
付属資料 2
軸漸旨
h+ 甚 旨 淋
ru
∼
u
∼
PO
c,0
O rCn
-J
lCL
茄
労‡ 沸 労‡ 前
己S E
帥 帥
苛
D
源一 ≠ 海 吉
匝 派派
m
> ト柵 r > H
サ
一
.′
-叫.
M - 河 帥 廿 .コ.3.
軸
m
p
E ] 禦 ∃+ ut
15
J==ー
川
壷…
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酔夢・可淋(1988) ﹃B耕8軸智正什斗世知誇抑﹄.E]耕ゥil撃曹BE什Ufc斗苛3聾甫t巾om
E]卦0)鮎専管eサa什UAc斗茸q)蛮甫t小com朴 二
E]耕Wig撃菅bttアUc斗芯a)蚕甫t小(0m恥 ≡
加声諏梅軒沖詩聖tヾ*-(2005)﹃軸部ト琳碁敵撃江 an盟相賀滑爵蹄l 斗腔嚇誹・替り﹄
鯨ia艶(1994)﹁新中番台嚇誹-辞t桝・榊IL﹃棚flj 湖畔堀﹄47
南&v﹂計や(1980)﹁叫完恥辱江アw漕a)桝顧富男油﹂﹃番場沖JE﹄No.35
rFi赫藩a)珊滞留轍爵坤軸 itm鮎・耕][甚叫﹂ jt潜耕沖詩聖茸滑頚 1987
﹁江什赫藩8僻僻盟轍爵坤棚 Bg淋・甘蛸サ・﹂捗直軸﹂ jt潜耕jt芹茸頚沖翌 1986
﹁江jji藩8琳藤盟掛爵坤軸 等笛MW-廿s-ra国産叫﹂ ji溶射沖詩聖頚滑頚 1985
蔀沖昂詩q)冨訓辞端ia鮮
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九州
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道 北
中国・四国
北陸・甲信越
付属資料3 睦代×童材グラフ
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針葉樹
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中世∼近世
ヒノキ、 ・
鎌倉・室町 (中世)
ヒノキ属 迄
ll-16世紀 (平安∼江戸)
スギ 正≡≡
ll-16世紀 (平安-鎌倉)
マツ属
奈良∼平安
イヌガヤ 遠
古墳∼平安
古墳・飛旦
縄文-中世
縄文∼古墳
カヤ
7-8世紀 (飛鳥∼奈良)
付属資料4 晴代×童耕グラフ
中世-近世
鎌倉・室町 (中世)
墳世
奈良∼平安
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古 中
古墳∼平安
文 文
古墳・飛鳥
縄縄
噸北陸.甲信越 九州
弥生∼中世
弥生-古墳
駈関東 中国・四国
ll-16世紀 (平安∼江戸)
■東北 薗近畿
ll-16世紀 (平安∼鎌倉)
北海道 東海
7-8世紀 (飛鳥-奈良)
付属資料5 晴代×素材×地域
カヤ
イヌガヤ 国
マツ属
スギ圃
ヒノキ属 覇
ヒノキ 細因
アスナロ ■■l
針葉樹 細
ヤナギ
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ケヤキ コ
ムクノキ コ
シラキ?
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アケビ コ
ツヅラフジ
フジ
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ムクロジ コ
イヌビワ コ
マタタビ属
テイカカズラ属 コ
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ウドカズラ コ
アケビorツヅラフジ
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散孔材
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単子葉草本 草本 コ
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シダ植物 コ
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□:1資料
付属資料6 出土品と正倉院宝物の套材比較
⊂コ: 1資料
正倉院宝物奈良時代
12-15世紀中世∼近世
12-15世紀鎌倉・室町(中世)
8-16世紀(平安∼江戸) 優艶
8-12世紀(平安∼鎌倉)
8-11世紀奈良∼平安 圏
5-7世紀古墳∼平安 輝等1
5-8世紀(飛鳥∼奈良)
5-7世紀古墳・飛鳥
4世紀以前弥生∼中世
4世紀以前弥生∼古墳
4世紀以前弥生
2500年前以前縄文∼中世
2500年前以前縄文∼古墳
2500年前以前縄文
針葉樹 広葉樹 竹類 革本類 その他 ヤシ科 不明
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