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広葉樹林・人工スギ林の炭素蓄積量・吸収量
生物学 秋学期 第7章 第7章 人工スギ林・広葉樹林の 炭素蓄積量 目 次 7ー1 広葉樹林の毎木調査による 炭素蓄積量・吸収量の推算 7ー2 人工スギ林の毎木調査による 炭素蓄積量・吸収量の推算 7ー3 7 3 東京都の森林統計による 炭素蓄積量・吸収量の推定 7ー4 日本における森林統計の 炭素蓄積量・吸収量の推定 7ー5 森林の正味の炭素吸収能力 7ー1 広葉樹林の毎木調査による 炭素蓄積量・吸収量の推算 森林の炭素蓄積量・吸収量 光合成作用 : 二酸化炭素の吸収 ・ 酸素の排出 [ 糖類 ] 枝、幹、根に転流 枝 幹 根に転流 [ 多糖類 ] [セルロース ・ ヘミセルロースなど] 樹木の生長(胸高直径・樹高) 幹材積量 森林における炭素蓄積量の推算 温室効果ガスの削減効果の推定 (3)毎木調査を行う 広葉樹林の各単木 (1)森林の調査地を選択 ・立木数 松竹保健保安林の雑木林 八王子市 (2)調査する森林面積を設定 調査する面積をメジャー 調査する面積をメジャ (巻き尺 20~50 m)を用いて、 測定して決める。 ・樹高 : H 逆目盛検測桿 (グラスファイバー 12 or 15 m ) ・幹径:胸高直径(D1.3m) ノギス or 胸高直径用 DIAMETER TAPEを使う ( 円周=2πr 直径(2r)=円周 / π ) (例:20 m×20 m=400 m2) 設定した面積の角に杭を打つ 担当者 : 久野春子 1 生物学 秋学期 第7章 (4)各単木の幹材積を計算 「林野庁計画課編立木幹材積表より」 ●広葉樹 胸高直径範囲(cm) 4~60 v=10^(1.834463*log(d)+1.098828*log(h)-4.344385) v : 幹材積 (単位 m3 ) d : 胸高直径 (単位 cm) h : 樹高 (単位 m) 立木 : 一筆の土地またはその一部分に成立する樹木の集団で 所有者が立木法に基づいて所有権の登記を受けたもの。 土地とは別個の独立の不動産とみなされる。 (6)各林の炭素蓄積量と 年間炭素吸収量を計算 1.各林の炭素蓄積量 : 各単木の炭素蓄積量を合計する。 (例: 400 m2 内の炭素蓄積量) 2.各林のヘクタール当たりの炭素蓄積量 : 調査面積をヘクタール当たりにして換算する。 (例:400 m2 内の炭素蓄積量× 10000 m2 ÷400 m2 =1ヘクタールの炭素蓄積量) 3.各林のヘクタール当たりの年間炭素吸収量 : 各林の林齢でヘクタール当たりの炭素蓄積量を割る。 (例: 1ヘクタールの炭素蓄積量÷林齢=年間炭素吸収量) 担当者 : 久野春子 (5)各単木の炭素蓄積量を計算 ● 樹木の炭素重量(t C)の計算式 松本(CCER-D030: 71-81, 2001)より 炭素重量(t)=材積量(m3)×拡大係数(m3/m3)×容積密度(t/m3) ×炭素含有率(m3/m3) 拡大係数 : 針葉樹 1.7、 広葉樹 1.8 容積密度 : 針葉樹 0.38 t/m3 、広葉樹 0.49t/m3 炭素含有率 : 0.50 拡大係数 : 幹材積に対する枝葉根を含めた林木全体の材積の比 材積 : 幹部分のみの体積 容積密度 : 体積 1 m3あたりの乾重量を表す。 炭素含有率 : バイオマス乾重量に対する炭素量の割合 炭素(C) : 水素(H) : 酸素(O) = 50% : 6% : 43% <結果> 広葉樹林(11カ所)の 炭素蓄積量と年間炭素吸収量 表1 東京都多摩地域における広葉樹林(11カ所)の炭素蓄積量と 年間炭素吸収量 林齢 立木密度 幹材積 本数/ha m 3 /ha ICU a林 50 825 286 ICU b林 50 850 178 ICU c林 50 3950 82 ICU d林 50 600 223 都試験林 No 66-11 17 2286 171 都試験林 No 6-2 17 1700 179 松竹林_2003_aⅡ1 34 850 293 松竹林_2003_hⅡ2 35 775 221 都試験林 No13_1990年 24 4350 159 都試験林 No13_2000年 34 3800 245 国分寺エックス山 60 1250 353 調査地 幹材積 炭素蓄積量 年間炭素吸収量 m 3 /ha/年 t C/ha t C/ha/年 5.71 126 2.52 3.55 78 1.57 3.72 82 1.64 4.46 98 1.97 10 04 10.04 75 4 43 4.43 10.56 55 3.26 8.60 129 3.79 6.33 98 2.79 6.63 70 2.93 7.20 108 3.17 5.89 147 2.46 2 生物学 秋学期 第7章 多摩地域の広葉樹林の炭素蓄積量 多摩地域の広葉樹林の年間炭素吸収量 5.00 4.50 140 年間炭素吸収量 t C/h 年 ha/yr 炭素蓄積量 t C/ha 160 120 120 100 80 60 40 20 0 0 20 40 60 4.00 3.50 3.00 2.50 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 80 0 20 林 齢 図1 多摩地域の雑木林における林齢の炭素蓄積量の関係 7ー2 人工スギ林の毎木調査による 炭素蓄積量・吸収量の推算 (1)森林の調査地を選択 松竹保健保安林の人工スギ林 八王子市:都有林 40 60 80 林 齢 図2 多摩地域の雑木林における林齢と年間炭素吸収量の関係 (3)毎木調査を行う 人工スギ林の各単木 ・立木数 ・樹高 : H 逆目盛検測桿を使う (グラスファイバー 12 or 15 m ) ・幹径:胸高直径(D1.3m) (2)調査する森林面積を設定 ノギス or 胸高直径用 DIAMETER TAPEを 使う 檜原村 矢沢の人工スギ林 担当者 : 久野春子 (円周=2πr 直径(2r)=円周 / π ) 3 生物学 秋学期 第7章 (4)各単木の幹材積量を計算 (5)各単木の炭素蓄積量を計算 「林野庁計画課編立木幹材積表」 ● 針葉樹 ● 樹木の炭素重量(t C)の計算式 松本(CCER-D030: 71-81, 2001)より 胸高直径範囲(cm) 胸高直径範囲( ) 4~10 v=10^(1.753904*log(d)+1.040853*log(h)-4.172632) 12~30 v=10^(1.849344*log(d)+1.008086*log(h)-4.219069) 32~40 v=10^(1.944187*log(d)+0.894801*log(h)-4.211821) 42以上 v=10^(1.600066*log(d)+1.075361*log(h)-3.921218) v : 幹材積量 (単位 m3 ) d : 胸高直径 単位 cm h : 樹高 (単位 m) 立木 : 一筆の土地またはその一部分に成立する樹木の集団で 所有者が立木法に基づいて所有権の登記を受けたもの。 土地とは別個の独立の不動産とみなされる。 (6)各林の炭素蓄積量と 年間炭素吸収量を計算 1.各林の炭素蓄積量 : 各単木の炭素蓄積量を合計する。 (例: 400 m2 内の炭素蓄積量) 2.各林のヘクタール当たりの炭素蓄積量 : 調査面積をヘクタール当たりにして換算する。 (例:400 m2 内の炭素蓄積量× 10000 m2 ÷400 m2 =1ヘクタールの炭素蓄積量) 3.年間炭素吸収量 : 各林の林齢でヘクタール当たりの炭素蓄積量を割る。 (例: 1ヘクタールの炭素蓄積量÷林齢=年間炭素吸収量) 担当者 : 久野春子 炭素重量(t)=材積量(m3)×拡大係数(m3/m3)×容積密度(t/m3) ×炭素含有率(m3/m3) 拡大係数 : 針葉樹 1.7、 広葉樹 1.8 容積密度 : 針葉樹 0.38 t/m3 、広葉樹 0.49t/m3 炭素含有率 : 0.50 拡大係数 : 幹材積に対する枝葉根を含めた林木全体の材積の比 材積 : 幹部分のみの体積 容積密度 : 体積 1 m3あたりの乾重量を表す。 炭素含有率 : バイオマス乾重量に対する炭素量の割合 炭素(C) : 水素(H) : 酸素(O) = 50% : 6% : 43% <結果> 人工スギ林( 16カ所)の 炭素蓄積量と年間炭素吸収量 表-2 東京都多摩地域における森林計画区の針葉樹人工林の炭 素蓄積量と炭素吸収量 No. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 調査地 松竹保安林 松竹保安林 松竹保安林 松竹保安林 松竹保安林 檜原村矢沢 檜原村矢沢 八王子市下恩方 八 子市下恩方 八王子市下恩方 八王子市下恩方 青梅市藤橋 青梅市藤橋 青梅市藤橋 奥多摩町海沢 奥多摩町海沢 奥多摩町日原 林齢 41 46 42 49 44 41 31 38 33 28 44 39 34 37 32 39 立木密度 (本数/ha) 高木層(>8m)高、亜高、低木層合計(>2m) 1175 1050 1150 1125 1200 1075 1825 650 4075 1150 1175 1050 1300 1300 1400 1400 1700 1700 1650 1650 1350 1350 1450 1450 1350 1350 1600 1500 1650 1650 550 550 幹材積 炭素蓄積量 炭素吸収量 t C/ha t C/ha/y m3/ha m3/ha/y 468 11.4 151 3.69 495 10.8 160 3.47 520 12.39 168 4.00 400 8.16 129 2.64 484 11.0 157 3.56 590 14.4 191 4.65 360 11.6 116 3.75 500 13.1 . 161 4.25 . 438 13.3 141 4.28 218 7.8 95 3.39 580 13.2 187 4.26 519 13.3 168 4.30 450 13.2 145 4.27 507 13.7 164 4.43 394 12.3 127 3.98 435 12.78 140 4.13 4 生物学 秋学期 第7章 炭素吸収量 t C C/ha/y 炭素蓄積量 t C/ha 250 200 150 100 y = -0.4961x2 + 40.6x - 660.68 R² = 0.833 50 0 20 25 30 35 40 45 50 55 林 齢 図ー2 多摩地域におけるスギ人工林の林齢と炭素蓄積量 <まとめ> 1、多摩地域における広葉樹林(雑木林・二次林) 林齢20年生の林分の炭素蓄積量 : 約 70 t C/ha 年間炭素吸収量 : 約4.0 t C/ha/yr 2 多摩地域における人工スギ林 2、多摩地域における人工スギ林 林齢40年生の林分の炭素蓄積量 : 約 166 tC/ha 年間炭素吸収量 : 約 4.21 tC/ha/yr 3、「気候ポイント制」による二酸化炭素削減量の買い上げ価格 ((地域団体などがCO 域団体な gを削減 場合、 ) 2 1kgを削減した場合、1ポイント50円) ★ 林齢20年生の広葉樹 : 1年間で約73万円/ha 20年間で約1283万円/ha ★ 林齢40年生のスギ人工林 : 1年間で約77万円/ha 40年間で約3047万円/ha 担当者 : 久野春子 5.00 4.50 4.00 3.50 3.00 2.50 2.00 1.50 1.00 0.50 0.00 y = -0.0119x2 + 0.8886x - 12.212 R² = 0.786 20 25 30 35 40 45 50 55 林 齢 図ー3 多摩地域におけるスギ人工林の林齢と炭素吸収量 7ー3 東京都の森林統計による 炭素蓄積量・吸収量の推定 <方 法> 林業センサス : 森林面積 ha 「東京の森林・林業」東京都産業労働局資料 : 民有林齢級森林資源表 : 面積 ha, 蓄積 m3 民有林市町村別森林資源表 : 面積 ha , 蓄積 m3 , 成長量 m3 ●蓄積=材積量 m3 , 成長量=年当たり材積量 m3/yr 炭素蓄積量 = 森林面積 × ha当り幹材積 × 拡大係数 × 容積密度 × 炭素含有率 拡大係数 : 針葉樹 1.7、 広葉樹 1.8 容積密度 : 針葉樹 0.38 t/m3 、広葉樹 0.49t/m3 炭素含有率 : 0.50 5 生物学 秋学期 第7章 東京都の森林の炭素蓄積量 (単位 万 t C ) 東京都の森林面積 (単位 ha) 35000 300 250 炭素蓄積量 万 t C 森林面積 ha 30000 25000 20000 15000 10000 5000 150 100 50 0 0 1961 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 年 年 図-3 200 針葉樹 多摩計画区 針葉樹 伊豆諸島計画区 広葉樹 多摩計画区 広葉樹 伊豆諸島計画区 東京都における森林計画区別民有林の 針葉樹と 広葉樹の森林面積の推移 表 ‐ 1 東京都における民有林の針葉樹と広葉樹の 全森林の炭素蓄積量 針葉樹 多摩計画区 針葉樹 伊豆諸島計画区 広葉樹 多摩計画区 広葉樹 伊豆諸島計画区 図-4 東京都における民有林の針葉樹と広葉樹の 森林計画区別 炭素蓄積量の推移 「気候ポイント制」による 二酸化炭素削減量の買い上げ価格 ● 地球温暖化対策地域協議会の取り組み 樹種 森林面積 (ha) 針葉樹林 広葉樹林 34098 35172 合計 69270 ヘクタ ル当たり ヘクタール当たり 全森林の 年間炭素吸収量 炭素蓄積量 ( ton C/ha/年 ) ( ton C/年 ) 1.891 0.867 64494 30515 95010 ○ 東京都の民有林の森林炭素蓄積量 : 約 9.5 万トン C /年 東京都の全森林の炭素蓄積量(国有林を含む) : 約 10 万トン C/年 担当者 : 久野春子 温室効果ガス削減事業 地域団体やNPOがCO2 1 kg を削減した場合「1気候ポイント」として、 1 ポイント 50 円で買い上げる。 木のない空き地への植栽など (環境省2003年予算要求 約2億円 来年度以降へ見送り) ○ 1ヘクタールの針葉樹林を造成した場合 : 炭素吸収量は平均 1.891 1 891 トン C/ha/年 1年間1ヘクタール当たり買い上げ価格は以下のようになる。 1.891 t ×44/12×1000kg×50円 = 35 万円 ★40年間育林した場合(1ha) : 買い上げ額は合計約1400万円となる。 6 生物学 秋学期 第7章 ー東京都ー 温室効果ガス(二酸化炭素など)の削減量 2007年(平成19年) 都内全体の二酸化炭素の総排出量5,578 万トンCO2 /年 炭素換算 1,521 万トン C/年 1990 年(平成2年) 都内全体の二酸化炭素の排出量 5,437 万トンCO2 /年 炭素換算 1,483 万トン C/年 2007年は1990 年より増加 差し引き 1521 万トン C/年ー 1483 万トン C/年=38万トン C/年 1990年比 削減量 6%=88.98万トン 6% 88 98万トン C/年 2007(平成19)年の削減量= 88.98万トン C/年 + 38万トン C/年 =約127万トン C/年 東京都の全森林の炭素蓄積量(国有林を含む):約 10 万トンC/年 ☆東京都の全森林は約0.66%の炭素を吸収すると推定 ★ 2007年の削減量(1990年比)の約8.58%:100に対して7.7%相当 7ー4 日本における森林統計による 炭素蓄積量・吸収量の推定 世界農林業センサス(林業センサス) 森林資源現況調査 国土数値情報 <方法> 林業センサスの森林面積 樹種・市町村・齢級区分ごとの炭素蓄積量を算出 計算式 炭素蓄積量 = 森林面積 × ha当り幹材積 × 拡大係数 × 容積密度 × 炭素含有率 拡大係数 : 針葉樹 1.7、 広葉樹 1.8 容積密度 : 針葉樹 0.38 t/m3 、広葉樹 0.49t/m3 炭素含有率 : 0.50 表1 日本の森林による炭素蓄積量と炭素吸収量 全森林の 炭素蓄積量 1990年: ★ 億 千万 ★9億8千万t 2000年: ★11億8千万t 年間炭素吸収量 41%はスギ 年間炭素吸収量 ★約2億トン ( 1 Mt = 106 t ) 図1 1990年および2000年における森林による炭素蓄積量の分布 (メッシュ内炭素量 = メッシュが属する市町村のha当り炭素量 × メッシュ内の森林面積) (約1km四方に当たる国土数値情報3次メッシュ) 資料:日本の森林炭素吸収量とその分布 森林総合研究所 研究成果情報 2001 担当者 : 久野春子 資料:日本の森林炭素吸収量とその分布 森林総合研究所 研究成果情報 2001 7 生物学 秋学期 第7章 ー日本の森林の炭素吸収量の認定ー 西日本地方: 炭素吸収量が比較的高い 有名林業地: 炭素蓄積量と炭素吸収量 はいずれも高い 美林秋田スギ:秋田県 飛騨地方ひのき林:岐阜県 木曽地方ヒノキ林:長野県 尾鷲ヒノキ:三重県 吉野杉:奈良県 図2 森林による炭素吸収量の分布 ● 京都議定書(COP3:第3回温暖化防止条約締約国会議(1997)) 2008年~2012年に1990年比で二酸化炭素を6%削減 2003年 ★ 削減量6%のうち3.9%、炭素量で1,300万tC (4,767万tCO2)を 森林が吸収する量として認められた。 注:国内の森林整備による吸収量 ○ 二酸化炭素総排出量: 12億6,100万tCO2(1990) 12億 900万tCO2(2009) ○2009年の削除量 ★ 1990年分の削減量6% =7566万tCO2 ☆12億900万t(2009)- 12億6,100万t(1990)=ー5,200万t 減 ★★ 7566万トンー5,200万t =2,366万tCO2を削除する ●森林が吸収する量 は % 資料:日本の森林炭素吸収量とその分布 森林総合研究所 研究成果情報 2001 7ー5 森林の正味炭素吸収量 炭素循環と吸収量 森林での炭素の流れ ・光合成によって、CO2からバイオマスを生産 ・落葉や落枝、微生物の働きで土壌の作成 ・植物や微生物の呼吸:貯めている炭素の一部をCO2として大気へ放出 ●光合成による炭素の固定量だけ ●植物や微生物から大気中へ放出される呼吸を差し引いた正味の吸収量 森林の吸収量を測る 目で見渡せる1キロ四方程度の森林 CO2の吸収量を直接測定(微気象学的方法) ・森林の中にタワーを建てる ・空気の流れとCO2濃度を精密に測定 ・森林への吸収量を時々刻々測る方法が開発 森林 の吸収量を時々刻々測る方法が開発 ・世界400地点以上で観測 ・国立環境研究所でも富士北麓のカラマツ林などでモニタリング ・多くの森林で1ヘクタール当たり年間1トン程度の炭素吸収 多地点のデータを比較・長期間の測定データを解析 ●森林ごとの吸収能力の差や環境条件への応答 独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センターニュース2007年5月号 担当者 : 久野春子 モデルで推定された日本国内の森林・農地・草地における 2000~2005年の炭素吸収量の分布 森林のコンピュータモデルの開発:吸収量 ・光合成と呼吸、土壌微生物による分解 ・森林での炭素の動きをシミュレートして吸収量の推定 ・ 日本国内を1kmの格子に分割:詳細なモデル計算 気候条件の変化 ・森林タイプが亜寒帯常緑針葉樹林、落葉広葉樹林、 暖温帯常緑針葉樹林、常緑広葉樹林と変化する 対応国内の全森林(約25万平方キロ)の吸収量: 約3250万トン(炭素)と推定 独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センターニュース2007年5月号 8