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私の実習生活
ん」 「気をつけます」と言えませんでした。 優良賞 私の仕事は包丁で鶏肉を切ることです。包丁 を自分でときどき研ぎます。ある日、現場に置 いたつもりの私の研ぎ棒が見つからなくなりま 私の実習生活 蔡 した。無くなったことをあまり深く考えてない 云 坤 私は、いつも優しかった課長から激しく怒られ CAI YUN KUN ました。本当に怖かったです。その後課長に手 伝ってもらって、研ぎ棒は見つかりました。課 私が日本に来た目的は、楽しい人生にするた 長は私に「蔡さん、仕事はまじめに真剣にやっ めと、私の家族にもっといい生活をさせるため てほしい。研ぎ棒一本でも、もし機械に巻き込 です。夢をもって昨年 んだら機械が壊れ、また肉と一緒にお客様の口 月、日本での三年間の に入ったら、お客様は怪我をします。どちらも 実習生活が始まりました。 最初は日本の新しい環境に好奇心を持ちまし 会社に大きな迷惑がかかります。 」と課長はい たが、すぐには日本の生活に慣れず、また子供 つもの優しい顔に戻って私に言いました。私は に会いたくてホームシックになってしまいまし 課長の顔を見て何も言えず、ポロポロと泣いて た。夜になると布団の中で泣いてしまって、す しまいました。なんと素晴らしい人かなと思い ごくみじめな気持ちにもなりました。その時、 ました。 組合の先生がとても親切にしてくれましたの 今、私は毎日本当に楽しい実習生活を送って で、気持ちが楽になり、いろいろなことを乗り います。毎日日本人と仲良く仕事をし、日本語 越えることが出来ました。 で支障なく交流しています。休日に友達と自転 会社で日本人の社員と交流するたび日本語が 車で日本の美しい景色を楽しんでいます。行く 通じないことに悩まされ、段々と私は日本語を ところたくさんの写真を撮って、帰国後家族に 勉強したい気持ちが強くなってきました。 お土産として見せたいです。また会社で経験し 日本はとても礼儀が正しい国だと、日本へ来 た事も家族に伝えたいです。きっと家族は成長 る前に聞いていた通り、私の会社もとても礼儀 した私にびっくりすると思います。実習生とし を重視している会社です。毎朝社員同士が会う て、日本に来たチャンスがあったおかげで、私 と「おはようございます」と言い、仕事が終わっ はいろいろと貴重な体験ができました。日本で た後「お疲れ様でした」と言います。仕事中い 習ったことが私にとって一生の思い出になり、 つも、私は日本人の真剣な仕事ぶりに感心して 大切な財産になると思います。 います。 「これが長いから切ってください」 「こ 国 籍 中国 職 種 食鳥処理加工業 実習実施機関 トリゼン食鳥肉協同組合 監 理 団 体 協同組合福岡情報ビジネス れが汚れているから洗ってください」と私から 見て全く問題にならないようなことをよく言わ れます。リーダーである私は、仲間のいいお手 本になるように言われている事を、最初はなぜ 言われているのか分からずに素直に「すみませ ― 39 ―