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第3グループレジュメ(PDF)
アセスメント ~ニーズ確定に向けて~ 猪瀬詩歩 助川哉太 山﨑拓郎 横山喜香 1.はじめに 私たちは、社会福祉援助技術現場実習Ⅰ(以下、実習とする)での体験をグループで振 り返った。ケースワークの振り返りを行い、私たちはアセスメントが不十分であったと考 えた。そこで、アセスメントについて調べたところ、利用者のニーズを確定するためには、 仮説ニーズを立て、それが妥当であるか検証するプロセスがあるとわかった。しかし、私 たちは、そのプロセスを踏まなかったため、利用者の主訴をニーズと捉えてしまっていた ことに気づいた。そのため、ニーズに即した実行可能な具体的計画を策定することができ なかった。このことから、ニーズを確定する方法について研究していきたいと考え、上記 のテーマを設定した。 2.研究方法 (1)実習の体験を話し合う。 (2)話し合いをもとに研究テーマを決める。 (3)参考文献を収集する。 (4)実習担当教員と面談を行う。 (5)実習での体験をもとに仮事例を作成する。 (6)仮事例をもとに考察する。 (7)考察をもとに課題を考える。 3.先行研究 (1)アセスメントの定義 『 「課題分析(アセスメント) 」とは、受付・契約・インテークの局面で確認された情報等 に加えて、より深く広い情報の収集と分析を行い、本人と環境を評価し、本人が現に抱 える問題点を明らかにし、利用者が自立した日常生活を営むことができるよう、支援す る上で解決すべき課題を把握する課程を指しています。』注1 『アセスメントとは、利用者と環境に関する情報を収集整理することを通して、そこに生 じている生活課題(ニ―ズ)を理解するとともに、支援の方向性を見出す作業である。』 注2 - 14 - 『アセスメントはケアプランを作成するのに必要な情報を収集し、ニーズを導き出すため の根拠を得る作業です。』注3 上記のアセスメントの定義を参考に、私たちは、アセスメントとは“利用者とその環境 に関する情報の収集・分析を行い、利用者の社会生活上の課題を理解し、支援の方向性を 明確にするプロセス”であると定義した。 <引用文献> 注1)NPO 法人千葉県介護支援専門員協議会(編)『基礎から学べる「ケアマネジメン 2011 年 ト実践力」養成ワークブック』中央法規 p.39 注2)中村剛『社会福祉施設におけるソーシャルワークの倫理的枠組みと実践-ジェネラ リスト・ソーシャルワークを基盤とした倫理的枠組みと実践-』 2010 年 p.83 注3)社団法人日本社会福祉士会(編) 『改定ケアマネジメント実践記録様式 Q&A』中央 法規 2009 年 p.18 (2)ニーズの定義 『社会的に定められた一定の基準から乖離していて、その回復、改善のために何らかの実 用的なサービスを中心とする有形の公的資源(つまり、社会が提供する責務を持つ資源) を必要とする状態、あるいはその必要性を指す』注4 『ある主体にとって何らかの望ましい状態を想定することができるとき、その状態に照ら してみて何らかの客体が欠けている状態にあることを意味する』注5 『人間が社会生活を営むために欠かすことのできない基本的要件を欠く状態』注6 上記のアセスメントの定義を参考に、私たちは、 “ニーズとは、人々が社会的生活を営む ことが困難な状況にあり、その状況を改善するために社会資源を必要とする状態を指す” と定義した。 <引用文献> 注4)北島英治、ほか編『ソーシャルワーク実践の基礎理論〔改訂版〕』有斐閣 2010 年 p.35 注5)庄司洋子,木下康仁,武川正吾ほか編『福祉社会事典』弘文堂 1999 年 p.825 注6)仲村優一,一番ヶ瀬康子,右田紀久恵ほか編『“社会福祉対象の認識方法”.エンサ イクロペディア社会福祉学』中央法規 2007 年 - 15 - p.358-363 (3)ニーズ形成のプロセス 仮説ニーズの妥当性を検証し、再アセスメントを行う。そして再び仮説ニーズを立て、 そのニーズを検証することを繰り返す中で、仮説ニーズから、合意ニーズへ変化する。 ①仮説ニーズ 検証 繰り返す ②合意ニーズ ①仮説ニーズ 仮説ニーズとは、「ソーシャルワーカー(社会福祉士)なりに意識的にクライエントの ニーズを考え、そうして導きだされた」ニーズである。 ②合意ニーズ 合意ニーズとは、 「クライエント、家族、関係者(ソーシャルワーカーも含む)間の合意 がとれたニーズ」である。 <引用文献> ・原田聖子 『ソーシャルワーカーが立てる仮説ニーズとクライエント等と合意ニーズの 生成~介護保険制度下の社会福祉士の場合~』 p.50.54 - 16 - 東洋大学大学院紀要 2011 年 4.先行研究の考察 私たちは、ニーズに即した実行可能な具体的計画を策定するために、仮設ニーズを立て、 それを検証する必要があると考え、以下のアセスメントシートを作成した。実行可能なニ ーズの確定に向けて、私たちはこのアセスメントシートを活用して仮事例を研究していき たい。 状況 (主訴) 検証 (仮説ニーズ) ADL 健康 状態 医療 精神的 疾病 余暇 心理 社会 5.仮事例検討 利用者 A(以下、A さんとする) ・特別養護老人ホームに入所 ・女性 ・87 歳 ・要介護3 ・認知症あり ・1年前に脳梗塞を発症 ・左手と左足に麻痺があり、車椅子使用 - 17 - 検証の方法 【場面1】主訴、課題の把握 実習生は A さんに今後の生活についてうかがってみたところ、A さんは、「家に帰りた い。 」と言った。この発言から、実習生は A さんが自宅で生活を送ることを望んでいるの だと思い、A さんのニーズを“家に帰りたい”と捉えた。そして、A さんが自宅で生活を 送るために、実習生は A さんと生活場面面接を行い、A さんに関する情報を収集すること にした。 家に帰りたいわ。 “家に帰りたい”という 実習生 ニーズがあるんだ。 Aさん 【場面2】情報収集 実習生は A さんが自宅で生活を送るために、A さんの日中の生活の様子や、多職種から A さんに関する情報を収集した。そして、集めた情報をアセスメントシートに記入した。 【場面3】助言 実習生は自己の判断が妥当であるか確認するため、実習担当職員に A さんのニーズを伝 え、作成したアセスメントシートを提示した。すると、実習担当職員から「A さんのニー ズを確定するためには、仮説ニーズを立て、そのニーズに妥当性があるか、繰り返し確認 する必要があります。A さんがなぜ家に帰りたいのかその背景に着目してください。 」とい う助言を受けた。そこで、実習生は“家に帰りたい”という仮説ニーズを検証し、妥当性 を判断するため、多職種から情報収集することにした。 ニーズの妥当性を繰り返し 検証する必要があります。 実習生 実習担当職員 情報収集して、仮説ニーズの 妥当性を確かめよう。 - 18 - 【場面4-1】仮説ニーズの検証① 実習生は、A さんが自宅で生活できる状況にあるか確認するため、看護職員に A さんの 健康状態や A さんが受けている医療的なケアについて話をうかがった。すると、看護職員 から、A さんは1年前に脳梗塞で倒れた後に麻痺を発症し、身体状況がほぼ固定化してい るため、回復することは難しいという説明を受けた。 また、ケアマネジャーから、A さんは夫と二人暮らしをしていたが、3年前に夫が他界 しているという情報を得た。 これらの情報を得、A さんは自宅での生活が困難な状況にあるとわかった。このことか ら、 【場面3】で立てた“家に帰りたい”という仮説ニーズは妥当ではないことが明らかに なった。 Aさんの身体状況の回復は難しい … 3年前に旦那さんが他界していて… ケアマネジャー 看護職員 “家に帰りたい”という仮説ニーズは妥当ではない。 - 19 - 作成したアセスメントシートを活用し、新たに得た情報を記入し、仮説ニーズ①の妥当 性を検証した。 状況 (主訴)家に帰りたい。 検証① 検証の方法 (仮説ニーズ)家に帰りた い。 ADL 歩行が困難であるため車椅 右手を使って車椅子を自操 利用者本人を観察 子を使用している。 している。 (検証①) 認知症の進行を抑制する薬 リハビリを受け身体状況を 看護職員(検証①) を服薬している。 維持することは可能である 服薬の際は支援者が薬袋の が、回復することは難しい。 右手を使って食事をとるこ とができる。 健康 左上下肢麻痺 状態 精神的 認知症がある。 疾病 医療 開封を行う。 余暇 心理 社会 日中はよく椅子に座ってテ レビを観ている。 住み慣れた地域で暮らした 夫は他界している。 いと考えている。 ケアマネジャー (検証①) 他利用者との交流は少ない。 【場面4-1】の考察 実習生は初めに立てた“家に帰りたい”という A さんの主訴を仮説ニーズとし、その妥 当性を検証するため、多職種から情報を収集した。情報収集した結果、医学的に A さんの 麻痺の状態は回復しないことや、一緒に住んでいた夫が3年前に他界していることがわか った。このことから、現在 A さんが自宅で暮らすことは困難であることがわかり、“家に 帰りたい”という仮説ニーズが妥当ではないことが明らかになったと考える。 - 20 - 【場面4-2】仮説ニーズの検証②-1 実習生は、A さん本人から家族に関する情報を得るため、A さんとの生活場面面接を行 った。その際、A さんは「娘と孫がいるけれど、最近、会っていないのよねー。」と話した。 実習生は A さんの“家に帰りたい”という主訴の背景には、家族に会えなくて寂しいと いう思いがあるのではないかと考え、“家族に会いたい”という仮説ニーズを立てた。 娘と孫がいるけれど… Aさんは家族に 会いたいのでは? 実習生 Aさん “家族に会いたい”という仮説ニーズを立てる 【場面4-2】仮説ニーズの検証②-2 その後、仮説ニーズの妥当性を検証するため、再度、家族に関する情報収集を行った。そ こで、A さんの長女に関する情報を生活相談員にうかがったところ、A さんの娘は夫の家 で暮らしており、義母の介護と子育てに追われ、現在の状況では A さんに会うことが難し い状況にあるという説明を受けた。 実習担当職員から得た情報により、“家族に会いたい”という仮説ニーズは妥当ではな いことが明らかになった。 娘さんはAさんに会うことが 難しい状況にあります。 実習生 実習担当職員 仮説ニーズは妥当ではない。 - 21 - 作成したアセスメントシートを活用し、新たに得た情報を記入し、仮説ニーズ②の妥当 性を検証した。 ADL 医療 検証① 検証② (仮説ニーズ)家に帰りた (仮説ニーズ)家族に会いた い。 い。 検証の方法 右手を使って車椅子を自操 利用者本人を観察 している。 (検証①) リハビリを受け身体状況を 看護職員(検証①) 維持することは可能である が、回復することは難しい。 社会 心理 元々は夫と二人で暮らして 娘が一人いるが、子育てと義 ケアマネジャー いたが、3年前に夫が病気で 母の介護に追われているた (検証①) なくなった。以後は、一人で め、A さんと会うことが困難 生活相談員 暮らしていた。 である。 (検証②) 【場面4-2】の考察 実習生は、家族に関する情報を収集した結果、A さんには娘と孫がいるが最近会ってい ないという情報を得た。そして、A さんの“家に帰りたい”という主訴の背景には、家族 に会えなくて寂しいという思いがあるのではないかと考えた。その仮説ニーズの妥当性を 検証するため、A さんの家族に関する情報収集を行ったところ、A さんの娘は夫の家で暮 らしており、義母の介護と子育てに追われ、現在の状況では A さんに会うことが難しい状 況にあることがわかった。このことから、 “家族に会いたい”という仮説ニーズは妥当では ないことが明らかになったと考える。 - 22 - 【場面4-3】仮説ニーズの検証③-1 実習生は A さんとの生活場面面接を通し、施設での生活について話をうかがった。その 際、A さんは「施設での暮らしは窮屈に感じるの。」と話した。また、日中の A さんの様 子を観察したところ、A さんが周りの人に気を使っているように感じた。このことから、 【場面1】での「家に帰りたい。」という A さんの発言の背景には、施設での生活に対す る鬱屈した感情があるのではないかと考えた。そのため、実習生は“施設で楽しく過ごし たい”という仮説ニーズを立てた。 施設での暮らしは窮屈に感じるの。 Aさんには鬱屈した 感情があるのでは? 実習生 Aさん “施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズを立てる。 【場面4-3】仮説ニーズの検証③-2 “施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズの妥当性を検証するため、実習生は介護 職員に A さんの他の利用者と関わる様子について話をうかがった。介護職員によると、A さんは他の利用者と関わる際、当たり障りのない話をし、すぐに会話を済ませようとして いるように見えるとのことであった。その理由を知るため、実習生は A さんのケース記録 を改めて閲覧したところ、A さんは施設に入所してから3ヶ月しか経っていないことがわ かった。このことから実習生は、A さんは入所して間もないため、施設に気を許すことの できる利用者がおらず、孤独感を抱えているのではないかと考えた。 Aさんは、他の利用者との会話を すぐに済ませようとしているよう に見えます。 実習生 気を許せる人がおらず、 孤独感を抱えているのでは? - 23 - 介護職員 【場面4-3】仮説ニーズの検証③-3 その後、実習生は、A さんと構造化された面接を行った。A さんは、自宅で生活してい た頃は自分で家事を行っていたが、施設に入所したことにより、もともと好きだった家事 を職員に任せることになったと話した。そして、 「私は麻痺があるから、職員さんと同じよ うに体を動かせないでしょう。だから、お手伝いすることがあるかどうか聞きづらくて…。」 と続けた。A さんは麻痺により自信を失い、施設での生活を楽しめずにいるのだとわかっ た。そして、 “施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズに妥当性があることが明らかに なった。 麻痺があるから、お手伝いすること があるかどうか聞きづらくて…。 実習生 Aさんは施設で好きなこと を楽しめずにいるんだ。 Aさん “施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズは妥当性がある。 - 24 - 作成したアセスメントシートを活用し、新たに得た情報を記入し、仮説ニーズ③の妥当 性を検証した。 検証② 検証③ 検証の方法 (仮説ニーズ)家族に会いた (仮説ニーズ)施設で楽しく い。 過ごしたい。 娘が一人いるが、子育てと義 施設での生活を窮屈に感じ 生活相談員 母の介護に追われているた ている。 (検証②) め、A さんと会うことが困難 入所して3ヶ月しか経って 利用者本人との である。 いないため、気を許すことの 生活場面面接 社会 できる人がおらず、周りの人 (検証③-1) 心理 に気をつかっている。 利用者本人の観 ADL 家事を行うことが好きだが、 察、介護職員 麻痺により自信を失い、行う (検証③-1、2) ことができずにいる。 利用者本人との構 造化された面接 (検証③-3) 【場面4-3】の考察 A さんの発言や日中の様子から施設での生活に対して鬱屈した感情があるのではないか と実習生は考え、A さんの仮説ニーズを“施設で楽しく過ごしたい”とし、その妥当性の 検証を行った。A さんの施設での生活について情報収集した結果、A さんは入所してまだ 3ヶ月しか経っておらず、他の利用者となじめていないことがわかった。また、A さんは 麻痺によって自信が喪失し、自宅に住んでいた頃には行っていた家事ができず、施設での 生活を楽しめずにいることがわかった。これらの情報から、 “施設で楽しく過ごしたい”と いう仮説ニーズの妥当性が検証されたと考える。 - 25 - 【場面5】合意ニーズの形成 実習生は“施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズから合意ニーズを形成するため、 A さんと多職種とともに模擬カンファレンスを行うことにした。 実習生が A さんの今後の目標は“施設で楽しく過ごしたい”と考えたことを伝えたとこ ろ、A さんは、 「楽しく過ごすといっても私にはどうしたらいいかわからない。」と言った。 すると、実習担当職員が「麻痺があってもこれからできることを一緒に見つけていきませ んか。」と A さんに伝えた。A さんは「職員さんが一緒に考えてくれるなら、私も施設で 楽しく過ごす方法を考えていきたいわ。」と答えた。 模擬カンファレンスを行い、実習担当職員の介入により、“施設で楽しく過ごしたい” という A さんの合意ニーズが形成できたと実習生は考えた。 職員さんと“楽しく過ごす方法” できることを一緒に を見つけていきたいわ! 見つけていきましょう。 実習生 実習担当職員 Aさん 【場面5】の考察 実習生は仮説ニーズから合意ニーズを形成するため、Aさんと模擬カンファレンスを行 った。また、Aさんのニーズについて支援に関わる多職種との共通理解を図るため、多職 種にも参加を求めた。実習生が“施設で楽しく過ごしたい”という仮説ニーズを立てたと 伝えた際、Aさんはニーズの自覚がないために実習生の発言を飲み込めていないように見 えた。また、施設で楽しく過ごすための手段がわからず消極的な様子であった。そこで、 利用者が主体となってニーズを形成できるよう、実習担当職員に介入していただいた。そ して、実習生はAさんからの合意を得たことにより、合意ニーズを形成することができた と考えた。 - 26 - 6.総合的な考察 この仮事例を通し、新たに得た情報や、その妥当性を検証する方法についてアセスメン トシートに書き込み、仮説ニーズの検証を繰り返し、仮説ニーズが妥当なものであるか明 らかになると理解した。 私たちは、大学の授業において利用者の主訴とニーズが異なることを学んでいた。しか し、実習ではアセスメントを試行した際、利用者の発言をそのままニーズと捉えてしまっ ていた。また、アセスメントシートの項目を記入した後は、その項目に関する情報収集が 終わったと思った。そのため、利用者の言動の背景に着目せず、情報収集と分析を一度行 っただけでニーズを確定してしまっていた。 今回の仮事例には反映されていないが、実習担当教員との面談を通して、合意ニーズの 形成には利用者の家族や友人などのインフォーマルな社会資源の活用も重要であると気づ いた。 今回の研究を通し、 合意ニーズを形成することにより、利用者が自らのニーズを自覚し、 意欲的に課題解決に取り組む動機づけになると考え、利用者主体の支援に繋がると理解し た。 将来、私たちがソーシャルワーカーとして働く際、今回の研究を活かし、利用者が主体 となってニーズを確定していけるような支援を展開していきたいと考える。 7.おわりに 本日はお忙しい中、 私たちの発表を最後まできいてくださり、ありがとうございました。 私たちのグループは、何度も話し合いを行ってきましたが、なかなかテーマが決まらず、 実習報告会当日が近づくにつれて、焦りが募っていきました。しかし、実習担当教員との 面談を重ねる中で、自分たちに欠けていた視点を知り、共通したテーマの決定に至り、本 研究を進めることができました。 本研究を進めることの難しさに直面しながらも、私たちがこの報告会を迎えることがで きたのは、お忙しい中、実習を受け入れてくださった施設職員の皆様や利用児・者の皆様 をはじめ、最後までご指導くださった先生方、辛いときに励ましあった友人、支え続けて くれた家族のおかげです。心から感謝いたします。本当にありがとうございました。 8.参考文献 ・社団法人日本社会福祉士会(編) 『改訂 法規 ケアマネジメント実践記録様式 Q&A』 中央 2009 年 ・原田聖子 『ソーシャルワーカーが立てる仮説ニーズとクライエント等と合意ニーズの 生成~介護保険制度下の社会福祉士の場合~』 - 27 - 東洋大学大学院紀要 2011 年