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時の便り - 洋友兵庫

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時の便り - 洋友兵庫
随想録
時の便り
洋友兵庫ホームページ掲示板への松浦氏の投稿を収録 保存版
2008 年6月~2010 年12月
洋友会兵庫地区
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■ 東シナ海波高
シナ海波高し
海波高し
2010 December
尖閣諸島 中国漁船衝突問題がどうにか決着した、弱腰外交か柳腰外交か諸兄のご判断も分かれるところだろう、 政府はこの問題を領土問題として処理しているが
領土があれば必ず海洋権益が発生する、海洋権益と国家の繁忙には密接な関係があることは歴史が如実に物語っているが菅首相も仙谷長官も海洋権益について言及
されないのが不思議である。
大昔 世界各国は内戦に明け暮れていた 日本は源氏と平家 室町時代 戦国時代…英国はイングランドとスコットランド フランスはルイ王朝とナポレオン…、この内戦
時代に先ず終止符をうったのがスペインであった。
スペイン国王の支援を受けたマゼランは西回りの航海へ旅立ち南米大陸を発見し更に南下し迷路のような最南端を通り抜け太平洋へ出た、ここが現在マゼラン海峡と呼
ばれているところである。
マゼランは更に西へ進みフイリピンを発見するが志し半ばで戦死する、然し彼の功績で南米大陸とフイリピンはスペインとポルトガル領土となる。これが大航海時代と呼ばれ
るものの幕開けでありこの 後スペイン女王陛下の見送りを 受けてコロンブスはアメリカ大陸発見の旅へ出る、この頃がスペインの全盛時代であった。
このスペインにも一瞬の隙があった、ようやく内戦が終わった英国とトラファルガーで海戦となりネルソン提督率いる英国艦隊に敗れてしまった、今 ロンドン市内を観光すると
中心部の一角にトラファルガー広場がありそこにネルソン提督の立派な記念像が建っている。
ここから英国全盛時代が始まる、ビクトリア王朝は繁栄を極めそれが産業革命を興しここから近代社会時代へとは入っていく この後も英国の海洋制覇は続きシンガポー
ルを基地とする戦艦プリンスオブウエールズが 東南アジアに睨みを利かし日本も中国も手も足も出せなかった。
今 世界の海はアメリカが押さえているが永遠に続くとは限らない、油断なく慎重な対応が必要である、 海を制するもの国家を制す これは歴史が証明している、民主党
政権は「友愛外交」を理念としているが本当に大丈夫だろうか。
写真は尖閣諸島
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■ 女性大臣の
女性大臣の通信簿
2010
November
菅首相は奇兵隊内閣だと仰ったがリーダーシップが感じられない、 高杉晋作は強烈なリーダーシップで明治維新の礎を築き多くの人材を育てたそしてその人材は明治政府
発展の中核となった。
自民党政権時代から女性大臣が登用されている、民主党政権になっても変わっていない大変結構なことである、然し女性と言うことにだけ目がいって肝心の実績について
は関心がないのではないだろうか。
田中真紀子さんは外務大臣に登用されたとき就任早々大臣室でイヤリングを失くしてしまった、 いろいろ探したが見つからず大騒ぎとなり秘書官がネコババしたのではない
かとまでなってしまった、次は金正日総書記の長男金正男氏が偽パスポートで 不正入国しようとして入管でストップとなったディズニーランド見物が目的だった、外務省当局
はいろいろ調べるつもりだったが真紀子大臣は厄介者は早く返せと言って早々に帰国させてしまった。
小泉首相時代国連大使の猪口邦子さんが少子化担当大臣に任命された この方上智大学の教授もされておりその時 期末テストがなされていた、ところがその試験の答
案用紙を邦子女史が紛失してしまった、 いくら探しても見つからず採点できないため学生は単位がとれないそうなれば卒業できない学生がでてくる、結局このトラブルに気が
いってしまって邦子女史は肝心の大臣の仕事ができなかった。
鳩山首相は千葉景子氏を法務大臣に任命した、この方死刑廃止論者で最後まで執行書にサインすることに抵抗したが世論に勝てず辞任当日サインしたことは新聞報道
のとうりである、女史は学生時代全学連の闘士で成田空港建設反対闘争では機動隊に対し火炎瓶を投げつけたとも言われている、法を守らない人が法律の元締めとなる
ことに違和感を感じるものである。
菅首相は警察の元締めである国家公安委員長に岡崎トミ子氏を任命した、
少し前韓国ソウルで反日運動が起きデモ隊が日本大使館に押し寄せてきたとき
岡崎女史は何とこのデモ隊の先頭にいた、本来日本大使館を守らなければならな
い人が…。
最後は社民党党首の福島瑞穂さん 彼女は東大法学部卒の才媛である、
鳩山首相時代消費者担当大臣に任命されていたが「何とかの一つ覚え」のように
普天間基地の国外移転ばかりを唱えて肝心の大臣の仕事はしていない。
大臣自身、任命権者の首相は良くやっていると仰るが国民の目から見ると
違和感を覚えるものである。
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■ 友愛唱えれば
友愛唱えれば緊張
えれば緊張が
緊張が高まる
2010 October
菅有言実行内閣がスタートした 円高、中国外交…問題山積である、鳩山前首相の政治理念は友愛である、然し友愛を唱えれば唱えるほど問題が出てくるように思う。
今まで日米関係は良好だった特に小泉首相時代はブッシュ政権がいろいろ後押ししてくれた、然し鳩山さんが普天間基地問題を迷走させてから日米関係に波風がたってし
まった。
近隣諸国との関係は、日韓併合100年となる8月末菅首相は改めて謝罪談話を発表し日本に譲渡されていた韓国文化財を返却した、然し韓国政府は日本の歴史教
科書の内容がおかしいと抗議してきている。
日韓関係は戦後莫大な賠償金を支払い謝罪し国交が回復し、更に1995年、当時の村山首相が村山談話と言われる更なる謝罪を発表し歴史問題は決着している
はずである。
日中関係はODAと言う名の賠償金を払い続け今日に至っており、 先般小沢前幹事長は中国要人の訪日に当たり天皇陛下のご予定を変更させてまで会見を実現させた。
また最近日本の庭といえる沖縄近海で中国艦隊が示威運動を行っているが民主党は全く抗議しない、そして現在報道されているように尖閣諸島問題で弱腰外交が露呈
してしまった。
中国には「軟土深掘」と言う諺がある 即ち相手が弱いときは付込めである。
太平洋戦争終結は昭和20年8月15日と国際的に決まっている然しソ連(当時)は武装解除した日本に対し戦争を続け旧満州や千島で多くの犠牲者がでた、その悲劇
は樺太(現在サハリン)でも起きた。
8月15日以降ソ連領の北樺太から日本領の南樺太へソ連軍が攻め込んできた、この時樺太南端の町真岡(現在ホルムスク)の女性電話交換手は危険を知らせる電話
をかけ続け多くの人が脱出することが出来た男性の局長は脱出したが彼女達は最後まで踏みとどまりソ連兵から暴行を受けることを潔しとせず全員自決した。あまり知られて
いない悲劇である、せめてもの救いは彼女たち全員9名靖国神社に祀られていることである。
ロシア政府は今年になり9月2日を対日戦勝記念日として国の記念日とするようになった。
鳩山さんは友愛には友愛で応えてくれると思っておられるようだが国際社会はそれ程甘くないように思う。
日本政府は毎年8月を北方領土返還強調月間と決めている、歴代首相は夏休み期間中北方領土元島民の子弟を
首相官邸に招き激励してきた、今年も子弟たちが官邸にやって来た子弟ももう孫や曾孫の時代となっている、
菅首相は在室であったが何故か出席せず仙谷官房長官が代行した、
僅か15分 島民を勇気づけ子弟に夢と希望を与える会見
慣例を破ってまで何故しなかったのだろう。
友愛を唱えるのは大変結構であるが「実」が伴っていない、 むしろ緊張が高まっている、子孫に対し国益を損なわない
政治を民主党に望むものである。
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■ ゲゲの
ゲゲの女房
2010
September
初秋の候と申し上げたいのですが言葉がでません、とにかく暑い。NHKの連続テレビドラマ「ゲゲゲの女房」が好評である、漫画家の水木しげるさんの奥さんの自伝エッセイを
ドラマ化したもので奥さんの大らかな人柄と電気代も払えない極貧時代夫婦で一生懸命頑張る姿が多くの人の共感を呼んだのだと思う。
水木さん夫妻は小生より年上だが生活シーンが昭和30年代後半、40年、50年代と重なることが多い水木さんは極貧時代仕事の必要に迫られて質流れテレビを買いそ
れをいろいろ研究しそこから後に出世作となる漫画「テレビ君」を世に出した。
小生も寮を出て世帯をもった時貯金をはたいてテレビを買った、この頃14インチ全盛時代で三洋がはじめて16を飛ばして19インチを出していた、画面が大きくなると粒子
が荒れて画像が悪くなるから止めたほうがいいと言ってくれる人もいたが 19インチを選択した、思った程画像は悪くなく大画面が魅力だった。この頃三洋のAV部門は先見の
明と勢いがあったと思う。
この後テレビはカラーの時代には入る、初期のカラーテレビは置き場所を1センチでも動かすと地磁気の影響で色が変わりカラー調整をやり直さなければならなかった。三洋も
「日本」と言うネーミングだったように思うカラーテレビを出していた、それから45年くらい経つがまだ大事に
使っておられる方が洋友OBに何人かおられるまさに、節約大賞である。
ドラマの舞台は東京調布である、政治家や富豪が沢山住んでいる高級住宅地の田園調布と
間違える人がいるがここは新宿から京王電鉄で西へ30分のところである、小生ここに少しだけ縁がある、
この近くに日本一の計測器メーカー Y電機の本社があり今もある、学生時代就職する時内定しており
初任給も電機労連よりよく第一志望であった、然し必修科目の工場実習を終えて学校へ帰ってみると
三洋から決定通知が来ていた、当時の学校のルールは先に決定が出た方に決めるであった
今ドラマを見ながらこの選択どうだったか自問自答している。
このドラマの魅力は奥さんの人柄と努力すれば報いられるということだと思う、現代の二宮金次郎物語
である、然し最近こういったことがあまり評価されない社会へなってきているように思う。
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■ 終戦記念日に
終戦記念日に思う
2010
August
暑い日が続きます、お見舞い申し上げます。 今年も終戦記念日がやって来る、菅首相は靖国神社に参拝しないと明言しておられる、中国・韓国に配慮してのことだが民
主党政権が続く限り首相の靖国参拝は無い、戦没者遺族の一人として残念に思う。
靖国神社には幕末の戊辰戦争から太平洋戦争終結まで国のため命を捧げた人が祀られている、高杉晋作 坂本龍馬 広瀬中佐といった有名人から小生宅のように赤
紙一枚で召集された一兵卒まで246万柱が祀られている。
不思議なことがある、明治の元勲、西郷隆盛公が祀られていない、西郷公は明治10年征韓論を巡って明治政府と対立し西南戦争を起こし賊軍の将となった、然し後
年、明治天皇は 「西郷の功績格別であった、西郷の汚名を雪ぐことなんぞ憚らん」と仰って西郷公につけられていた官賊という汚名を廃し名誉を回復させ世子に対し最高
の名誉である侯爵を賜っている。
然し 靖国神社は祀ることをしなかった、最近A級戦犯合祀を巡って中国韓国から非難されているし、昭和天皇も不快の念を示 されて
いる、靖国神社には一本筋の通った姿勢が無いように思う。
アメリカ・ワシントンにアーリントン墓地がある、ここも国のため命を捧げた人が埋葬されている、神社と墓地の違
いはあるが国 のため散った人を敬う場所である、然し 違うことが二つある。
靖国神社には観光客もいるが何時行ってもしーんと静かで荘厳である、小生アーリントン墓地を2回訪れたが入り口道路は渋滞し中は人がいっぱいである、特に小学生の
団体がたくさんいてやかましい、落ち着いて座っておれない、たぶん国が子供の時から国のため命を捧げた人を敬うよう指導しているのだと思う。
もうひとつ 日本の幕末時代、アメリカで南北戦争があった、奴隷制度を巡って北部州と南部州が対立し
リンカーン大統領率いる北軍がロバート・リー将軍率いる南軍に
勝利しリー将軍は敗軍の将となった、西郷隆盛公と立場も状況も同じである、 リー将軍はここに埋葬されており今も多くの人が祈りを欠かさない。
アメリカの政権は共和党からオバマ民主党政権に変わり政策も変わってきたが国のため命を捧げた人を敬愛する施策はいささかも揺らいでいない。
日本の民主党政権は日米同盟対化等を進めようとしている、先日中国海軍10隻の大艦隊が沖縄近海を通過して行った、日本の庭である、韓国とは戦後莫大な賠償金
を支払い謝罪し更に、95年当時の社民党党首村山首相が謝罪したが…。 日米同盟対等を唱えるなら中韓に対しても対等を求めていくべきではないだろうかと思っている。
写真左は西郷隆盛公
写真右は南軍ロバート・リー将軍
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■ 菅政権と
菅政権と国防
2010
July
菅政権がスタートした、首相は就任会見で新内閣は奇兵隊内閣だと仰ったことにいささか驚いた 何故なら 菅首相は中道左派の方で軍とか戦争はお嫌いの方である。奇
兵隊とは歴史で習ったことだが記憶を呼び戻してみよう。
時は幕末、新選組の組長近藤勇が池田屋襲撃事件を起こしこれに激高した長州藩士が京都御所に立ち入ろうとして京都守護職会津藩兵に追い出され孝明天皇の
側近で親長州の公家、三条実美公他六人の公家とともに西国へ落ちていった。これが「禁門の変」 「七卿落ち」と言われるものである。
この後幕府は諸藩を動員し第一次長州征伐を行った、長州藩は完敗し藩主毛利敬親公の首と引き換えに家老三人の首を差し出し謹慎の意を表し終結した。
然し長州藩士、高杉晋作はこれに屈することなく正規軍である武士階級だけでなく下級藩士、農民など広く志のあるものを集めてつくったのが奇兵隊である。奇兵隊はそ
れまでの刀槍でなく銃 大砲を主体とした近代装備の軍隊として鍛えあげられていった。
これに対し幕府は14代将軍徳川家茂を総大将に再び諸藩を動員し第二次長州征伐を行った、前回は幕府を支持した 薩摩藩は坂本竜馬の仲介で薩長同盟が成立
していたため今回は幕府に加担しなかった。
幕府軍は山陽 山陰 九州小倉側と三方から攻め込んだが奇兵隊の活躍で一歩たりとも長州藩領土へは入ることが出来ず捕
らえられた幕府藩兵は褌(ふんどし)ひとつの丸裸にされ広島や松江に追い返されてしまった、幕府軍完敗であった。
この後、大政奉還、鳥羽伏見の戦いと続き明治維新が成立した、高杉晋作は志半ばで病死したが維新の功労者の中には明治の元勲、伊藤博文公、日本陸軍創設
者の山縣有朋公など奇兵隊出身者が多くいた。
歴代首相は毎週防衛省や公安部門から報告を受けていたが鳩山前首相は友愛精神で相手動かざればこちらから動く必要なしとの考えでこの報告を不必要としたため防
衛省や公安部門は開店休業となってしまった。
日本有事の場合、海の守りは米・第7艦隊が担当してくれる、第7艦隊は戦艦空母イージス艦など新鋭艦がそろっているが弱点は対潜水艦防御だそうである、「備えあれ
ば憂いなし」 菅首相の国防に注目してみたい。
写真は左高杉晋作
右伊藤博文
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■ 上海今昔物語 2 スパイ大作戦
スパイ大作戦
2010
June
前月に引き続き上海をも少しご紹介しよう、上海万博が順調に立ち上がったが少し雲行きが怪しくなってきた、日本館 中国館は人気のようだがその他が今いちのようだ、
中国政府は国の威信をかけて組織的動員を行っている。 また中国政府は重点課題としてインフラ整備を行っている、小生が商談や技術援助で上海を訪れていた80年代
から90年代 前半上海には地下鉄は全くなく市内の移動は超満員のバスかトロリーバスであった、それから10数年、現在上海の地下鉄網はニュヨークを抜いて世界第2位、
近いうちにロンドンを抜いて世界第1位になることが予想されている。因みに東京は 第4位、大阪は番外である。 上海は昔、魔都と呼ばれていた,魔都とはどうゆう意味だ
ろう、上海には昔外国が支配する租界があった、ここに多くの外国人が住みその人達を頼って多くの人が集まって来た、その中にはよからぬ考えを持つ人がおりスパイと呼ばれ
る人もいた。 スパイとは裏の情報屋である,勿論日本人スパイもいた。 カラオケクラブの方はよくご存知の往年の名歌手デック・ミネの歌に「夜霧のブルース」と言うのがある、
♪ 青い夜霧に灯影が赤い……夢のすまろかほんきゅうの街か……♪ 四馬路(すまろ)は昔の繁華街、虹口(ほんきゅう)の街は 昔の日本人街、 デック・ミネ の歌にどこ
か郷愁を感じるが 今は町名も変わり建物も新しくなり郷愁を感じさせるものは何も無いただ昔、スパイが活躍していたと 思われる建物は残っている。
日露戦争 日本海海戦については昨年本稿でご紹介したが今回はその少し前の話をしようと思う、日露戦争拮抗の状況下ロシア皇帝ニコライⅡ世は当時世界最強と言
われたバルチック艦隊を東洋へ回航することにした、北海を出港したバルチック艦隊は途中アフリカのフランス植民地に寄港し食料、燃料を補給し6ヶ月かけて最後の寄港地
上海へ入港した。 ここで日本人スパイが活躍する、艦隊の規模、兵員数、補給した食料、燃料の量そして英気を養うため街へ出てきた乗組員に対しては女性スパイが肉
弾攻撃を行った、そしてこの結果を分析し海軍省へ打電した。
当時海軍省はバルチック艦隊が日本の何処を通るか判断に困っていた、①対馬海峡を通り日本海を直進する…これは最短コースだがロシア側には危険なコース ②日本
列島を外回りし津軽海峡からウラジオストックへは入る③日本列島を外回りし北海道北端、宗谷海峡からウラジオストックへは入る…これは日本として迎撃が難しい…。
海軍省はスパイの情報を更に分析し ①のコースと断定し日本艦隊司令長官東郷元帥に対馬沖で迎撃体制をとるよう指示した結果はご報告したように日本大勝利とな
った。
写真は上海モノレールカー
スパイは見破られれば死を意味する、しかもそれは闇から闇へ葬られるためその墓標は無い
スパイが見破られるのは言葉だと思われがちだがそうではない。現在中国は北京語で統一さ
れているが当時は民族により言葉が違っていた、漢族、満族、蒙古族… 従って言葉が少し
違っていても怪しまれなかったのである。
然し致命的弱点があった、それは生活習慣の違いである、スパイ発覚は殆どこれであった、
それは文章にすると差しさわりがあるのでここでやめておく。現在、スパイとは死語だろうか、どっ
こいスパイは生きている、世界の主要都市に スパイはうようよしている、東京 大阪とて例外
ではない、ひょうとしたら諸兄の近辺にもいるかも知れない、ご用心 ご用心。
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■ 上海今昔物語 1 2010
May
世界同時不況のなか中国経済が好調である、本年中に日本を抜いてGDP世界第2位になることが確実視されている 中国は政治は共産主義、経済は資本主義、二
律背反する制度が両立する国である 社会主義の創始者 マルクスもレーニンも社会主義がこのような形で繁栄するとは全く思っていなかったことだろう。
日本が大阪万博を契機に高度成長の道を歩んだように中国も上海万博を契機に更に発展することになるだろう。 トヨタ出身だが存在感の少ない直嶋経済産業大臣は
何も手を打たない、このままでは日本が沈没することになりはしないか心配である。
上海は昔から世界有数の経済都市であると同時に商売の難しいところと言われていた、 小生が初めて上海を訪れた80年代初頭 上海は高層ビルは全く無く古き良き中
国と文化大革命の傷跡が随所に見られる頃であった。
商談は言われていたように厳しいものでありもうひとつホテルの確保が非常に難しかった、 仕事の日程が決まっていてもホテルの予約が取れず仕方なく中国軍隊の兵員宿
舎に泊めて貰ったことがある。
上海には昔租界と言うものがあった 租界とはかっての香港のように中国領土でありながら外国が支配する地域である、英国租界は外灘(ワイタン)と言われる河沿いの一
等地で19世紀に建てられた石造りの立派な建物が今も現役である、 リトルロンドンとも呼ばれており英国が租界から利益を吸い上げるだけでなく資本を投下した証である。
フランス租界は准海(ワイハイ)錦江と言われる地域でフランス時代の建物は殆ど残っていないがフランスらしいお洒落な雰囲気が漂うっている 三洋貿易の事務所とか小生
がお世話になった兼松江商等大手商社の営業所はこの辺りにあった。
日本租界は市内中心に近い虹口(ホンキュウ)地区にあったが町名も変わり建物も新しくなり日本を想い起こさせるさせるものは何も無い、残念ながら日本は資本投下を
しなかった。
写真は上海万博会場
上海市内を流れる揚子江の支流黄浦江の対岸に三洋電機の大きな広告塔が建てられていて夜は電光照明で
煌々と照らされ我々出張者は大いに勇気ずけられるものだった、 しかしその奥は一面草野原で僅かに工場が点在する
だけで橋が一本しかないためそこへ行くのに半日がかりの仕事だった。
そこは今、高層ビルが林立し、新国際空港、浦東空港(プートン)が開場し一大経済エリヤとなり時速400キロ
のリニヤモーターカーが僅か20分で駆け抜ける。
上海と大阪市は姉妹都市である、当時人口は別として都市景観とか活力を比較すると大阪のほうが上だと小生
は思っていた、然し今 上海は遥か先を走っている、小泉政権時代 郵政民営化、規制緩和等成果があったが その
反動で東京一極化が進み地方が寂れてしまった、日本復活、大阪復活を願わずにはいられない。
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■遠い昔の大阪万博
2010
April
春は別れと出会いの季節、加齢が進むと出会いが少なくなる、いやそんなことがないがないように心掛けようと思う、先日テレビ番組古舘さんの報道ステーションで万博特集
をやっていた、 その中で僅か10数秒であったが三洋の人間洗濯機が紹介されていた、随分昔のことだが今も取り上げられるということはそれなりに人気があったからだと思う、
洗濯機の中へ入るモデルの美女達も 昔のお姉さんになってしまった。
万博の年、事業部全員参加のレクレーションとして見学に行った、何処へ行っても人、人、人で展示館は皆行列待ち、何を見たかあまり覚えていない。
最大の人気館はアメリカ館だった、それは月探査船アポロが持ち帰った月の石を展示しているからで どうしても見たかったが 入場制限のため入ることが出来なかったので別
の日に家族で見に行った。
それでも行列待ちで5時間待って入場したが 後から後から人が押してくるので月の石を見たのは1分程だった。
アメリカ館は広い館内を更に広く見せるため中に柱のないテント構造だった、工事を請け負った日本企業は大変苦労したようだが現在その技術を生かして東京ドーム等新
しい事業に進出している。
その時アメリカのテーマは「人類の未来、宇宙の未来」だった、現在宇宙ステーションは実用化の第一歩を踏み出しており日本も野口聡一さんが宇宙に滞在している。
宇宙旅行は億単位と言われてが最近英国企業が一桁下の金額で実用化を目指しているという、身近になるのが近いかも知れない。
一方月探査の方は肝心のアメリカの熱が冷めてしまった、何故だか分からない、然し国際宇宙会議は月探査をやるべきとの結論を出している、それは何もないと言われてい
た月に金とかレアメタルが存在する可能性が高まってきたからである。
日本も専門家会議を開いて検討を行った結果月探査をすべきとの結論が出たので
22年度予算に調査費を計上した、然し昨年末の行政刷新会議で仕分け人の蓮舫
議員がばっさり切ってしまった、月までは往復一週間、それ程難しい技術ではない,後
世蓮舫さんの決断、吉と出るか凶と出るか。
先日鳩山首相のもとへ胡錦涛国家主席から親書が届いた、是非ご出席下さい と
大阪万博から40年上海万博は5月1日開幕する。
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■ 沖縄基地問題
2010
March
「母がいて、幹事長いて、僕がいる」 新聞の川柳投稿欄をみていると鳩山さんと小沢さんに関するものが多い 先の句はその中の優秀作品である。偽装献金 献金虚偽
記載と二つの政治とカネの問題がどうにか決着した 次の懸案事項は沖縄の基地問だと思う、今度こそ曖昧な結論を出すと鳩山首相の鼎(かなえ)の軽重を問われることに
なる。政府 与党首脳は 皆沖縄に配慮しなければならないと仰っておられるが要人の殆どは 戦後生まれで戦争体験のない方ばかりである。
社民党は強硬に基地の国外移転を主張しておられるが国防とは近くにあってこそ機能するという原則を 等閑にしていると思う、内野手のいない野球と同じではないだろうか。
小生の出身地は香川県の小都市、善通寺です、四国75番札所善通寺が町の中にあり八十八箇所寺の中で数少ない平地にある寺で規模も大きいが観光客はさほど
多くなく静かな町です。
ここにかって、陸軍第11師団が置かれていた、初代師団長はあの乃木将軍で最後の師団長は沖縄戦争最高司令官牛島満中将である。両将
軍に共通するのは犠牲者を多く出したことであるがその精神は全く異なるものであった。
師団長室が乃木将軍記念室として公開されていて手続きを踏めば見せてくれる,軽4で入門しても 衛兵(自衛隊員)が 「捧げ銃」の栄誉礼で出迎えてくれる.
師団長室は意外と狭く調度品も粗末である、壁に明治天皇のご真影と歴代師団長の写真が掛けてある、乃木将軍は威風堂々としているが牛島将軍は心なしかすんで
見える。
乃木将軍は旅順203高地攻撃戦で多くの将兵を失ったが現地住民である清国国民に犠牲を強いることはなかった、南京事件など何かと抗議する中国政府もここについ
ては言及しない。乃木将軍は日露戦争で二人のご子息を失くしておられるが旅順 大連地方を旅行すると現地中国人ガイドはこのことを良く知っていて悲しい出来事である
が武士の鑑だと説明する。 203高地占領の後乃木将軍は奉天(現瀋陽)大会戦で当時世界最強と言われたロシア・コサック騎兵を敗走させ 日露戦争勝利を確実なも
のとし東洋の後進国日本を欧米列強入りさせる道筋をつけたことで明治天皇から絶大なご信頼を得た。
沖縄戦争は昭和20年3月末米軍の艦砲射撃で火蓋が切られた、攻める米軍は艦船1500隻、上陸兵員18万人、対する
日本は牛島中将率いる陸軍第32軍8万6千人大田少将率いる海軍陸戦隊1万人であった。 米軍の艦砲射撃に対抗するた
め海軍は急遽戦艦大和と巡洋艦駆逐艦からなる特攻機動部隊を出撃させた、戦艦大和には最悪でも沖縄本島海岸に座礁し
て陸の砲台となることが課せられていたが 沖縄には程遠い鹿児島県海域で 米・雷撃機の攻撃を受け雄途空しく乗組員2700
名とともに海底へ消えていった。
孤立無援となつた沖縄守備軍はよく抗戦したが物量に勝る米軍に押され開戦2ヶ月半後の
6月13日、大田少将は大本営に対し訣別電報を打ち無電機を自壊した後自決した、「沖縄県民カク戦ヘリ 県民ニ対シ後世
格別ノゴ高配ヲ賜ランコトヲ」 この電文は今も語り継がれている。
そして6月23日 牛島満中将は長勇参謀長とともに自決し
て沖縄戦争は終結した。戦死者は18万8千人そのうち民間人が9万4千人、何故住民の犠牲者が多かったのか 部隊が追い詰
められたとき住民に自決を強いた事で今も裁判が続いている 最高司令官に住民を守る意識が欠如していたと思う。 犠牲という
言葉は同じだがその精神は全く異なるものであった、栄光と挫折 その落差はあまりにも大きい。
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■ ミッドウエイ海戦
ミッドウエイ海戦と
海戦と空母 飛龍
2010
February
先般、拙稿第36号で空母信濃についてご紹介したが本日はその対極の話をご紹介しようと思う、話の流れとして信濃について重複するところがあるがお許しを願いたい。
昭和19年11月未完成のまま艤装のため横須賀港を出港し呉海軍工廠へ向かった空母信濃は紀伊半島沖熊野灘で米・潜水艦の放った魚雷4発を被弾し航行不能
となったが沈没に至るまで7時間の空白時間があった。通常この場合艦長は緊急救難信号を発し総員退去命令を出すがこの艦長は何れの対応もしなかった。
救助要請をしておれば護衛駆逐艦からの救助、名古屋港からの救助艇の発進が可能であった、 また総員退去命令が出ないため乗組員は海中へ飛び込むことを許されな
かった。
造船工という民間人を含む790名の助かるべき命が海底へ消えていった、何故人命救助をしなかったのか今も謎である。竣工から僅か10日、戦艦から空母へ転換された
信濃は薄命の巨艦であった。
太平洋戦争は昭和16年12月の真珠湾攻撃で開戦の火蓋が切られたがその後海軍側は小康状態が続いていた それは海軍内部で意見の対立があり方針が決定され
ていなかったからである、その一つは早期決戦 講和成立 早期戦争終結、もう一つは徹底抗戦 持久作戦であった。
その時、中部太平洋ミッドウエイ島で米軍が基地建設をしているとの情報が入ったここへ飛行場をつくられては日本側としては大きな圧迫となり不利を免れなかった。
連合艦隊司令長官山本五十六大将はここを叩くことを決意し一大機動部隊を出動させることにした。前衛に旗艦空母 赤城はじめ空母4隻他重巡、駆逐艦を配した
攻撃部隊,後衛に戦艦 大和他戦艦群を配した護衛部隊が広島港から出撃していった。
ミッドウエイ島へ近づいた前衛部隊は索敵機を飛ばし飛行場建設を確認した後、各空母から護衛戦闘機ゼロ戦に守られた第一 次攻撃機100機が発進していった、攻
撃隊はさしたる抵抗も受けず爆撃を終えて帰投したが攻撃隊長機は空母赤城坐乗の南雲総司令官中将にたいし飛行場はことの他堅牢で追加攻撃の必要ありと打電し
てきた。
この時各空母飛行甲板では第二次攻撃機が準備完了であったが米・空母来襲に備えて雷装即ち魚雷を搭載していたのである、魚雷は艦船攻撃用で陸上施設には効
果がないため爆弾に変更する必要があった。
南雲中将は急遽雷装から爆装への変換を命令したが魚雷も爆弾も大重量であるため時間がかかる重労働であったこの時 別方面を偵察していた索敵機から米・空母発
見と打電してきた、南雲中将はまた迷ったが幕僚の意見を容れて 変換途中の爆装を再び雷装へ転換するよう命じた。
この時空母飛龍坐乗の山口司令官少将は先制攻撃が大事であるゆえ爆装でも艦船攻撃は出来る,飛龍搭載攻撃機を発進させたいと許可を求めてきたが南雲中将は
却下した。
甲板員も見張員もへとへとに疲れていた時突如上空より護衛戦闘機に守られた米・急降下爆撃機が降りてきた、日本の護衛戦闘機ゼロ戦も上空へ上がることができなか
った。
もはやこれまでと山口少将は独断で自艦飛龍の攻撃機を発進させ帰投する米・攻撃機の後を追わせ僅か数機ではあったが米・空母ヨークタウンを発見し大破炎上させた
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が帰投したとき自艦飛龍も大破しており飛行甲板への着艦が許されず海面へ着陸するしか選択の道はなかった。
山口少将は総員退去命令を出し次々と海面へ飛び込んだ飛龍乗組員が護衛駆逐艦に救助されるのを見届け甲板上に整列して全員挙手で見送る彼らに感謝の答礼
をした後、加来艦長大佐共々自らの身体を艦橋に縛りつけ沈み行く飛龍と運命を共にした。
海面を照らす月光が中天高く輝く頃空母飛龍は波間へ消えていった,従容とした最後であった。
ミッドウエイ海戦で日本側損失空母 赤城 加賀 蒼龍 飛龍他重巡 駆逐艦 航空機290機 米側 山口少将が一矢報いた空母ヨークタウン 駆逐艦一隻 日本
の大敗であった、これで日本海軍は主力艦船の大半を失い 講和成立 早期戦争終結といったシナリオはもろくも崩れ 泥沼戦争へ突入していくことになった。
なお南雲中将及び幕僚は駆逐艦に移乗し生還している、南雲中将の優柔不断と判断ミスの代償はあまりにも大きい。
山口少将も一つだけミスを犯していた、それは艦底で働くエンジン担当の機関員に対し退去命令を出すのを忘れていたのである、全速前進 微速前進 機関停止と命令
が変わった後命令が来なくなり艦が傾いてきたことに異常を感じた機関員達は慌てて飛行甲板に駆け上がりそこで見たものは何処までも続く大海原と遥か彼方へ遠ざかる味
方駆逐艦の艦影であった。
機関員39名は残されていた救命ボートを降ろし行くあてのない旅へオールを握ることになった、漂流すること十数日衰弱死5名となり疲労と絶望で体力、気力とも尽きた頃
米・水上母艦に発見された、広い甲子園球場で一粒のコメを拾うような奇跡であった。
ハワイへ移送され捕虜生活を送ったあと終戦後全員日本へ送還されている、今も健在な方がおられる、 山口少将に代わり神が手を差し伸べられた
のだと思う、それからもう 67 年が過ぎた。
写真は在りし日の空母 飛龍
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■ 鳩山政権 連立方程式
2010
January
新年おめでとうございます 本年も掲示板を宜しくお願いいたします。
鳩山政権が発足して100日以上が過ぎた、首相の記者会見での目線が低くなり語り口もソフトとなり政治が身近に感じられるようになった。然し迷走が続いている、2010
年度予算、献金問題等なんとか結着がついたが問題山積である。
国会のお嬢さんこと福島みずほ党首は語り口はソフトだが過去の遺物とも言えるイデオロギーをふりまわして 沖縄基地問題を迷走させている、亀井大臣は大きな顔をます
ます大きくして咆えまくっている、そしてどこからか小沢さんという天の声が聞こえてくる。
ぐ決めろと言うほうが無理かも知れない。
三党連立いや小沢さんをいれれば四党連立政権維持を最重要課題とするならばす
ところで国会のお坊ちゃんといわれる方もおられるがこちらは自民党が野党となったのでマスコミに登場しなくなったお元気だろうか。
昔、中学生の時連立方程式を習った、未知数がXとY方程式がふたつ、解答はそれ程難しくない、未知数が四つある4元連立方程式となるとだいぶ難しくなる。
高校生の時Xに二乗がつく二次方程式を習った、例えば、足し算で25掛け算で40となるXとYを求めよという問題が出たとする結論は答えが出ない、然し高校生には無理
に答えを出すことを求めている。
ルート2は昔、「ひとよひとよにひとみごろ」(1,4142…)と一生懸命におぼえた、今は電卓で一発ででる、終わりはないが実在する数字で
ある、然しルート、マイナス2となると実在しない数字となる、上記の問題の答えはルートの中がマイナスとなる答え 即ち虚数と言われるものである。何故実在しない数字を教
えるのか、計算能力を高めるために教えるのか不思議に思ったことがあるが 後で分かった。
小生、恥ずかしながら少しだけ電気工学を習った、電気という学問はエジソンの電球に源を発し発電機、モーター、
通信、映像、コンピュータと発展してきたがそれを支えてきたのは実は虚数(i で表す)である。
学校の授業ではどうして蛍光灯が点灯のかとか モーターは何故回るのかといったことは教えてくれない、授業の大半
はこの虚数を含む方程式に関するものである。
一つの都市の電気の需要を一台の発電機で賄っていたとする、需要が2倍となったのでもう一台発電機を増設し
て その発電機を送電線につなげばよさそうだがそうはゆかない、下手をすると二台とも発電機が破壊することがある、
言葉で表現するのは難しいがこの虚数方程式を使えば接続のタイミングを知ることができる。
数学の世界では答えの出ない連立方程式がたくさんあるしそれを求めることも要求されている、そしてその
答えが実在しない数字虚数であってもそれは科学技術発展に欠かすことのできないものである。
虚数なくして正確な天気予報、台風進路、宇宙ステーションも存在しないのである。
政治の世界ではどんな連立であろうと国民の負託に応えるためには答えを出さなければならない、
鳩山総理も菅副総理も理系出身である、これからが正念場である。
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■ 空母 信濃
2009.
2009.december.
december.
立冬を過ぎた先月半ば、東京から鹿児島へ向かっていた7,000トンの大型フエリーが紀伊半島東側の熊野灘で高波を受けて座礁した。積荷は没となったが幸い乗客乗員
は全員無事救助された。
ここは鎌倉時代から西国と江戸を結ぶ航路として開かれていたが海の難所としても有名であった。
江戸時代紀州の商人紀伊国屋文左衛門はみかん不足で困っていた 江戸市民に対し一か八かの勝負でみかん船を仕立て見事冬の荒海を乗り切り高値でみかんをさば
き大きく財をなし豪商となった そして今も全国に展開する紀伊国屋書店として名を残している。
日米開戦当初、世界最強の戦艦は大和と二番艦の武蔵であった、武蔵はフィリピンレイテ島沖海戦で米空軍機動部隊の魚雷攻撃を受けよく抗戦するも衆寡敵せず海
底へ消えていった。
った。
また悲劇の戦艦大和は終戦4ヵ月前特攻作戦で沖縄へ赴く途中鹿児島県西方海域で米雷撃機の攻撃を受け乗員2,700名ともに海底の藻屑とな
両艦とも世界最長の射程を誇る巨砲を一度も発することなく・・・・。
この大和、武蔵に次ぐ三番艦はあったのだろうか・・・当時海軍省は三番艦として戦艦信濃の
建造を急いでいた、然し日米戦争半ば以降海軍戦略は大艦巨砲をもって相手射程圏外から巨弾を打ち込む戦術から航空機魚雷投下作戦へと転換しつつあった。
これに対応するため海軍省は急遽建造半ばの戦艦信濃を航空母艦に変更する転換工事を横須賀造船所で急ぎ 艦体完成以降の内装、飛行甲板等の艤装工事を
呉海軍工廠で行うため横須賀から呉へ回航することになった。
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■
Windows 7
2009.
2009.November
パソコンの OS(基本ソフト)が3年ぶりに WindowsVista から Windows7 に更新された、VIsta は画像編集に威力を発揮するとのことだったが小生は技量不足のせいかその威
力を実感できなかった。
7は Vista の欠点である動作が遅い点を改良したことを強調して新発売となった。発売日は10月22日でその1週間ほど前量販店を覗いてみたところパソコンの展示コーナ
ーは、完売お礼とか新製品準備中の貼紙がしてあるだけで商品が殆どなかった。店員に本当に全部売れたのかと聞いてみるとそうではなくアウトレットへ廻したのだと言う。
最近アウトレットと言う新しい市場ができてきた、このあたりでは三田市にアウトレットモールというものができたので行ってみた、シャネルとかサンローラン、ダックス等ブランドショッ
プを中心に百店舗ほどが軒を連ねパソコン店はまだできていないがニコン、キャノン、 オメガ等デジタル商品の店もできておりどの店も結構人が入っている。これらの店が扱うア
ウトレット商品は新製品の型落ちとか梱包箱のキズありで中古品はない,矢張り必要という需要が新しい市場を生み出したのだと思った。
パソコンの OS はマイクロソフト社の略独占である、商品の企画から販売 使用者への使い方指導まですべて自分の意思で決めている、
小生がパソコンを始めた頃はワード、エクセル等の指導は何件かまでは無料でマイクロソフト社が行っていたが 現在はそれもパソコンメ
ーカーに押し付けているようである。独占であるが故に態度がデカイ、対抗するメーカーが出てくることを願っている。
不満はあるが流れに従わなくてはならない、思い切って大枚をはたいて Windows7
搭載のパソコンへ更新した、確かに起動時間が早くなり、切り替え時の動作も速く
なり使い勝手がよくなった。唯 投資に見合うかどうかは個人の判断となるだろう。
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■ 近くて遠
くて遠い国 韓国
2009.
October
最高の季節仲秋となった,洋友兵庫の韓国旅行が間もなくスタートする、小生は何度も韓国へ行ったので辞退した不参加をお詫びする。
昭和40年代後半ウィンドフアンというモーターが4つついた冷風機が好評で販売に生産が追いつかない時代があった、このときステーターの供給先を韓国で探すようにとの指
示を受け韓国へ行きソウルから今、国際空港のある仁川市内辺りまで捜して歩いた。
この当時韓国は軍事国家で戒厳令が敷かれていた、戒厳令とは夜間外出禁止で違反すると即逮捕刑務所行きだった、夜10時を過ぎると人影がまばらとなりネオンが消
え仕事で遅くなるとヒヤヒヤしたものだった。
定年退職後再就職先を求めて韓国へ渡った時、ソウル市内で学生時代の同級生S君に出会った、彼は卒業後日立製作所へ就職し技師長を最後に定年退職した後
韓国、三星電子へ再就職していた。彼の話では扇風機とか電子レンジ、洗濯機は日本製品と変わらないレベルに達しており電機メーカーの世界の最高峰、米国ゼネラルエ
レクトリック社の製品の殆どは日本人が教えた韓国製との事だった、然しモーターや回路制御技術等要素技術と言われるものはまだまだ日本の手助けが必要だった。
日本と韓国のかかわりあいは、遠く有史初期の卑弥呼の時代まで遡る、大化の改新後の飛鳥時代 韓国は三国に分かれて内戦が続いていた時日本は百済を支援した
が中国・唐王朝の支援を受けた新羅に大敗してしまった 中学校の歴史教科書に出ている「白村江」の戦いといわれるものである。
時代が下り、豊臣秀吉時代朝鮮出兵が行はれたが加藤清正も立ち往生してしまった。徳川幕府時代になり家康が韓国に対し敬意を示したことで朝鮮通信使が毎年江
戸幕府を訪れるようになり日韓関係は友好状態に戻った。
明治維新後、西郷隆盛、板垣退助が「征韓論」を唱えたが大久保利光、伊藤博文は反対して対立した、結局これがもとで日本最後の内戦と言われる西南戦争が発生
したが、西郷隆盛公の自決で結着した。
然し韓国擁護派の伊藤博文公が後年ハルピン駅頭で韓国人に暗殺されたためいろいろ経緯があって現在も問題となっている日韓併合が行はれた。
終戦後韓国は戦勝国の立場となり李承晩大統領は日本に対し特別厳しい態度をとり続けたが日本は成す術がなかった。 昭和26年サンフランシスコ講和条約が成立し
日本がようやく国際社会へ復帰し韓国に対し莫大な賠償金を支払ったことでやっと日韓関係が正常となり韓国は近い国となった。
日韓関係の友好は続いていたが先般自殺した、盧武鉉大統領時代大統領が先の歴史認識問題
を持ち出してきたため再び日韓関係は冷え込み韓国は遠い国となってしまった。
今年になり韓国は李政権、日本は鳩山政権と新政権が誕生した、日韓の友好が戻り韓国が近い
国となることを願わずにはいられな い、それはいつに鳩山外交の手腕にかかっている。
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■ 鳩山内閣の
鳩山内閣の誕生
2009.
2009.October
鳩山政権がスタートし小鳩劇場が開幕した、目線が低く記者会見の語り口が丁寧になり政治が身近に感じるようになった。然し気になることもある、株価が下がってしまった、
首相親族のブリジストン、岡田外相実家のイオン・ジャスコ、直嶋経産相出身のトヨタなど皆下がってしまった。
藤井財務相は円高を容認すると仰っている、小生が乏しい小遣いをはたいて購入した米国株が紙くずになってしまった。 新首相の初仕事は国連総会出席と各国首脳と
の会談である、 北方領土問題は麻生前首相がメドヴェージェフ大統領と会談したとき3.5島返還というおかしな提案をしたためロシア側が相手にしなくなり立腹した麻生前
首相がロシアの悪口を言った為大統領だけでなくロシア議会も反発し交渉の窓口が閉ざされてしまった。
日中境界ガス油田問題は、 福田元首相が中国側の気に入るような発言をしたため今も中国側に侵食され続けている。
この二つの外交上の懸案事項は小泉元首相の時の状態に戻すだけでも大変なことである、友愛に加えて粘り腰の外交をしてもらいたいと思う。
新首相の国連演説は温室ガス効果25%削減を明言したことで世界の注目を浴び拍手大喝采だった。 しかし国内経済界は反発しているし我々個人も相当の負担を
強いられることになる、然し明言した以上後へは引けない、将来ガソリンオンリー車が使えなくなることも覚悟の上で頑張らなければならない。
鳩山首相の国連演説にフランスのサルコジ大統領が大きく反応した、25%削減明言に賛辞を送り日本の国連常任理事国入りを支持するとまで言ってくれた。
日本とフランスの間に現在問題はない、さりとてフランスが親日国というわけでもない、幕末時代フランスは徳川幕府を支援したが幕府消滅と共に日本とフランス間は疎遠に
なった。
戦前、ベトナムなど仏領インドシナといわれる国 はフランスの植民地であったが昭和戦争時代これらの国を日本が解放し 独立 を支援したことでフランスは日本を快く思っ
ていない。そしてドゴール大統領時代から現在までシラク大統領時代を除きその状態 が続いている。 このたびのサルコジ大統領発言を絶好の機会と考え日仏親密化に向
けての鳩山外交に期待しよう。
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■ ノモンハン事件
ノモンハン事件
2009.
2009.September
果てしなく続く大草原どの方向を向いても同じ光景である、しかし目をよく凝らせばあちこちに赤錆びた鉄塊が転がっている、戦車装甲車の残骸である。
9月といえばまだまだ残暑が厳しいがここはもう冬が目の前である、こことはモンゴル(外蒙古)と中国、内モンゴル自治区 (内蒙古)の国境である.
ここで今から70年前日本軍とソ連軍の大規模戦闘があった、満州国と外蒙古国の国境を巡って日本とソ連の間で対立が起きたからである。日本軍は日露戦争の勝利そ
のままに銃剣片手に相手陣地へ突入する白兵戦術であったがソ連軍は日露戦争敗戦の教訓を生かし戦車,野砲で重装備した機械化部隊であった。
日本軍は何度も大歩兵部隊が突撃するも相手陣地へ突入する前にソ連軍の戦車、迫撃砲に蹂躙されてしまった。ソ連は日露戦争時代の帝政ロシアから赤化革命を経
てスターリン共産主義時代となっていた。
日本、ソ連両国は事件が国際問題化するのをおそれ早期解決を目指したため昭和14年5月から9月までの短い期間の戦争であったが日本軍の戦死者8400名と犠牲
者が多く日本軍の完敗となり国境もソ連側主張どうりとなった。これがあまり知られていないが世にいう「ノモンハン事件」である。
外蒙古は今、モンゴル国となり朝青龍の故郷でもある、モンゴル国民の多くは移動式のテント,パオで暮らす遊牧民で羊や牛を追って年中旅へ出ているが最近は日本の経
済援助もあって定住化が進んでいる。
今は都会に定住し、トヨタの四輪駆動車を駆って一日に何百キロも移動する通勤型の放牧へと変わってきている。
ノモンハン事件当時モンゴル政府首脳は親日本派と親ソ連派に分かれていたが今は親日本派が多くなりまだまだ謎の多いノモンハン事件を検証しようとする動きが出てきた、
戦死者の遺族の慰霊の旅も可能となる。
モンゴルの親日化が進めば何かと問題が起きる中国外交に対し「重し」ができるのではないだろうか。 少し余談だが何年か先に朝青龍が大統領になることもないとは言え
ない。
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■ 衆議院選挙
2009.
2009. September
大方の予想どうり、いやそれを上回る結果で衆議院選挙が終わった、長い間続く閉塞感を打破できなかった自民党に対し民意がNOを示したのだと思う。
麻生政権は昨年9月に発足したが首相自らの漢字の読み違いでつまずいた、「踏襲」をふしゅう、「未曾有」をみぞゆうと読み それからもいろいろあって最近では8月9日の
長崎原爆の日の追悼式で「深い傷跡」(きずあと)と読むべきところを「深いしょうせき」と読み長崎市民の気持ちを逆撫でした、そして最後は選挙の出陣式で「必勝を期して
頑張ろう」と言うべきところを「惜敗を期して頑張ろう」と言ってしまった。
遠い立場の方だからさほど気になならないが、これが我々身近な問題だったらどうだろう、現役時代朝礼とか夕会がよく行われていたがその時上司が漢字の読み違いとか意
味不明のことを言ったら1度や2度ならまだしも1年足らずの間に10回もあればこの人大丈夫かなと思い尊敬できなくなってしまう。
選挙の公示前自民党議員の個人演説会が開かれていた時三洋OBのある人が国や市町村に納める費用、例えば免許更新前の高齢者講習費用、不動産売却時の
税金、が高いと意見を述べていたが議員はそれが高いか安いかは個人の感じ方であって 現在の国政とは関係ないことだと回答していた。
おかげで後の質問が出なくなってしまった。
選挙期間中小生宅に自民党議員の後援者がやってきたので 北方領土問題について先生
(議員)はどう考えておられますかと聞いてみた。
何故なら麻生首相はロシアのメドヴェージエフ大統領と会談した時3,5島返還を提示して
軽くあしらわれしまった。 北方領土返還は4島全島返還が日本国民64年来の悲願であり
小泉元首相もこの線を堅持して来られたのにどうして変わったのかと思ったからだった。
議員の答えは「その質問者は日本人か」だった。まさに質問の門前払いである。
政治家に求められるものは、政策実行力とそれに加えて目線の低さではないだろうか
いくら立派なことを言っても相手が理解し 信頼しなければ意味がないと思う。
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■ 靖国神社
2009.
2009.September
8月は熱闘甲子園、選手のプレーに元気が貰える 一方広島長崎の原爆、ソ連参戦終戦の日と歴史認識をしなければならない。
8月15日、政府主催の戦没者追悼式が行われた、参列する遺族の高齢化が目立つようになった、これから10年もすれば直近の遺族は殆どいなくなるであろう。今年も
総理大臣の靖国神社参拝はなかった、鳩山代表も靖国参拝はしないと早くから明言しておられる、中国、韓国に配慮してのことであるが 国家の命令で戦地へ赴き自分の
意思に関わらず命を亡くした英霊に対し国家元首が弔意を示さないことは誠に残念である。中国、韓国は首相参拝に猛烈に抗議するが同じアジア諸国でも台湾、インドネ
シアなどは抗議しない、また欧米諸国も日本の内政問題としてみている。
小生宅は夫婦で一人づつ戦没者がある 今迄時々東京九段坂の靖国神社へお参りをしていたが加齢で長い参道を歩くことが億劫になってきた。小生同様多くの戦没者
遺族は矢張り首相の靖国参拝を願っていると思う。
中国、韓国が抗議するのは靖国神社に戦争犯罪人であるA級戦犯14柱を合祀してあるからだと言われている、今から3代前の松平永芳宮司が独断で合祀をおこなった。
天皇陛下の参拝もこの時以来中断し現在は代理の勅使参拝となっている。
昭和天皇がこの時のことを「松平は親の心子知らず」と仰ったメモ書が最近公表されている、親の心…とは 松平元宮司の祖父は幕末時代の越前藩主で名君と言われた
松平春嶽公である、春嶽公は15代将軍徳川慶喜公の補佐役として幕藩体制の中枢にいながら改革の必要性を唱えた憂国の士であった。昭和天皇はその孫が独断で
国益を損うようなことをしたことに対し不快感を示されたのだと思う。
最近 日本の外交は小泉元総理が北朝鮮から拉致被害者を連れ帰って以来目立った成果はない、あるのはODA、経済援助の名のもとに中国や発展途上国に多大の
国費を注入しているだけである、この靖国問題はじめ北朝鮮拉致、北方領土、日中境界海底油田等懸案事項は山積している。
外交は経済や年金と違いその成果を数字で表すことはできない、然しその成果は国民に大きな勇気と自信を与える。 中国や韓国、ロシアのご機嫌伺いの外交ではなく
努力する外交、汗をかく外交をしてもらいたいと思っている。
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■ イチロー選手
イチロー選手
2009.
2009.August
先月7月14日、アメリカ大リーグオールスター戦が行はれた時の話である、イチロー選手がそわそわしていた、それはオバマ大統領がロッカールームを訪ねてくるからである。大
統領に会ったらどんな話をしますかと聞かれてイチロー選手は「Whats up」(調子はどう)と話しかけると答えていた、大統領に対してなかなか大胆な言葉である 日本の政府高
官といえども大統領に対し直接話しできる機会は滅多に無い。
やがて大統領がやってきて選手一人一人と握手をしてイチロー選手の前まできた時、イチロー選手の持っていたボールがぽとりと下へ落ちた、慌てて拾おうとしたが大統領が
一瞬早く拾い上げ素早くサインしてイチロー選手に手渡し、「You Big Fan」と言った。
イチロー選手は緊張してしまい最初考えていた言葉が出なくなり「Nice to meet you sir」(初めましての丁寧語)と挨拶をしていた後でイチロー選手はボールを落としたこと、
サインをしてもらったこと全て予定外でおまけにビッグフアンと言われて舞い上がってしまいましたと述懐していた。大統領のほうが一枚うわてだったようだ。
始球式はうまくいった 大統領の投げたボールはキヤッチヤーミットにきれいにおさまり拍手喝采だったがブーイングも大きかった それは大統領が自分の出身地シカゴ・ホワイト
ソックスのジャンパーを着ていたからである 今年のオールスター開催地セントルイスはカージナルスの本拠地だったのである。
シカゴにはホワイトソックスともうひとつシカゴ・カブスという球団がある、昔三洋の取引先にシカゴに本社を置く世界一の小売業 シアーズローバックという会社があった、テレビ
や電子レンジを仕入れて呉れる上得意先で 先方からバイヤーが来たりこちらからシカゴ本社を訪問したり年2回商談会を行っていた、そのバイヤーにステファニー氏という敏腕
の担当者がいて 価格決定の最終段階とか製品の安全規格(ULとかCSA規格)適用の話になると大変厳しくなり我々担当者一同苦慮していた。
或る時会議が行きずまり困っていた時、小生がシカゴ・カブスとはどういう意味ですかと聞いてみた、するとすかさず「Child Bear」(子熊)だと答えて後、長々と話を続けた 小
生は英語が不得意だから内容はよくわからなかったがおおよそカブス球団の歴史とか有名選手の話をしたのだと思う。
このあと機嫌が良くなり商談が前へ進み助かった、アメリカ人は合理性重視だから無駄話は駄目だと思っていたが 必ずしもそうではないと思った。
シアーズ社は全米ナンバーワンの座を日本でもお馴染のウオルマート社に譲ったが今も健在である、 またシカゴ・カブスでは中日ドラゴンス出身の福留孝介選手が活躍して
いる。
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■ 日中戦争
2009.
2009. July
7月7日は七夕祭り、多くの人が童心を想い起こす伝統行事の日である一方日中戦争が勃発した悪夢の日でもある。72年前のこの日深夜北京郊外で鳴り響いた数発
の銃声の処遇をめぐって日中が鋭く対立し対立が解けぬまま戦争に突入した、世にいう盧溝橋事件である。
盧溝橋は今、当時のままの堅牢な姿を世に伝え観光名所となっているが事件のよすがを伝えるものはなにもない。当事者である日本側近衛首相中国側蒋介石国民党
主席が故人となった今、なぜ戦争が起きたのか真相は解明されていない。
この事件の後、日本軍は蒋介石政府があった南京城を攻略したがこの時中国軍兵士や一般住民を多数う殺害したとされている。これが事実か否か論争が続いており生
存者の証言等をまとめた有識者の意見も分かれたままである。
1995年時の総理大臣、社民党党首村山首相が「近隣アジア諸国に迷惑をかけたことをお詫びする」との村山談話を発表して以来これが事実だったとする意見が大勢を
占めるようになった。
昨年、NHK地上BS各チャンネルで「関口知宏、中国全土鉄道の旅」という番組を何回にもわたり放映していた。俳優の関口知宏さん(歌手の西田佐知子さんの御子
息)が通訳と共に北京を拠点に北はロシア国境から西はシルクロードの果てまで中国全土を鉄道で巡る旅である。
その中の話として、或るローカル線で関口さんが老婆と乗り合わせた、お婆さんは関口さんが日本人と知り大変驚きポツリポツリと自分が少女時代或る日突然日本軍兵士
が家の中に入ってきた然し何もしなかったそして出ていく時迷惑をかけたと言って飯盒から卵を出して置いて行った話を。
お婆さんは関口さんに、声をかけてくれて有難う、良い旅をして下さいと言って途中のローカル駅で降りて行った、関口さんもお婆さん 長生きをして下さいと言葉を返していた、
心温まるシーンであった。
今、日中関係は経済面では良好だが政治面はどうだろう、昨年毒ギョウザ事件が起きた時福田前首相は原因を究明すると言っていたが 今もわからないままである。
また麻生首相は自分は外交が得意だと自慢しておられるが東シナ海の日中境界線上の海底油田問題は中国側に侵食され続けたままで何の対応もされていない。
近く総選挙が行われる、民主党寄りの政権が誕生した場合、改革とか官僚支配脱却といった面は評価できるが外交は後退するのではないだろうか。
左は蒋介石時代の青天白日旗
右は現在の中国国旗、五星紅旗
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■ 合同展示会
2009.
2009. July
先日、6月27日 鎮岩工場で合同展示会が行われていたので久しぶりにのぞいてみた、以前と場所が変わりスペースも縮小されていた、来場者が少ないためか図書館の
ように静かである、以前の合展はなんとなくザワザワしていて賑やかだった、今は営業体制も大阪集中で担当者は取引店から注文、要望があるときだけ対応する御用聞
体制になっている。
営業経費を抑え効率化を図ろうとする意図は理解できるがジリ貧になりはしないか心配である、商売の基本は集客である折角合展というイベントをしているのだから集客に
対してもっと工夫すべきだと思う。
てぶらで帰るのは悪いと思って扇風機を買うことにした、現在、扇風機の平均売価は3,000円程だがこの扇風機1万円後半である背が高くなるリビング扇のため割高商品
だが少し無理をしてしまった。
このリビング扇、M量販店で展示している20数台の扇風機の中で扇風機の王者三菱を押さえて最高価格品となっている 喜ばしいことである。
扇風機の日本での元祖は東芝であるが考案者はエジソンだと言われている エジソンが考案した時は直流モーターを使っていたがその後交流式となった、エジソンは直流式
がお好きだったようである。
現在世界の発電、送電は殆ど交流方式であるが鉄道電化だけは直流式が主流である、然し近年
新幹線は交流式を採用し在来線も九州、北海道等地方幹線は交流方式に変わってきている。
ただ交流化の波が押し寄せる中東海道本線 大阪環状線など都市間輸送の幹線は直流方式が
健在でこれからも変更されることはないであろう。エジソンもさぞご満足のことだと思う。
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■ 裁判員制度
2009.
2009.June
先月21日から裁判員制度が発足した、諸兄或は縁者がこれから先裁判員に選ばれるかも知れない、全国都道府県庁所在地の地方裁判所が該当するが数少ない
例外として神戸地裁姫路支部も該当している。
この制度アメリカではビジネスが存在している、即ち量刑が金銭で左右される場合があるようだし ヨーロッパでは選ばれた裁判員が重圧に耐えかねて辞退続出となり制度の
存続が危ぶまれる国もあるようでよいことばかりではないようだ、日本は G8諸国のなかで唯一導入されていなかったがこれから問題を克服しながら先進諸国に追いついていか
なければならない。
今、NHKBS3chでアメリカ映画「刑事コロンボ」が放映されている,10数年前のやや古い映画だが人気が高いため再放送となっているようだ
通常犯罪映画と言えば犯人は途中或は終りのほうで登場するがこの映画では殆ど最初の20分でわかる,そして主演ピーター・フォーク扮するコロンボ刑事が物証を積み重ね
犯人のアリバイやトリックを崩していく そしてもう一点動機を重要視している,途中共犯者とか犯人らしき人物が登場するが動機がないとわかるとすぐに追及を中止する、アメリ
カの司法の一端を垣間見る思いだ。
毎週、土曜日夜、6時55分から放送される、全部で50話あり放送済みは10数話だから先はまだまだ長い録画しておいてお暇な時にご一見されることをお勧めする。
先般アメリカ旅行をしてきた、何処へ行っても検査である,空港は勿論観光施設にはいるたびに
靴を脱いではだしになりズボンのベルトを抜いてボデイチエックを受けなければならない、右手で靴
を持ち左手でズボンが落ちないように支えて行列に並ぶ姿はまさに滑稽千万である。
アメリカは今、通常の犯罪に加えてテロという巨大で新しい犯罪に直面している、懸命に力で抑え
込もうとしているが傷口を広げるばかりで解決の兆しが見えない。民族問題、宗教対立等複雑な要素
があるだけに難しいと思う。
スペインはかって中世紀、イスラム教徒が支配していた、日本でいえば奈良朝時代から室町幕府
時代までの長きにわるもので高校の世界史で習った「レコンキスタ」といわれるものである。
700年以上に及ぶ戦いにキリスト教徒が勝利してイスラム勢力をアフリカ大陸へ駆逐したのは西暦
1500年近くになってからだった。
イベリア半島に平和が戻りしばらくして スペイン女王陛下の見送りをうけてコロンブスはアメリカ新大陸
発見をめざしてバルセロナ港を旅立って行った。
それから500年以上経った今、そのアメリカがイスラム勢力との戦いに苦しんでいる。
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■ 海軍記念日
2009
2009 June
5月27日が海軍記念日だったことを覚えておられる方が少なくなってきた、この祭日は現在「海の日」と名前を変え日付も7月第3月曜日となっている。海軍記念日は日
露戦争当時,日本艦隊がロシア・バルチック艦隊を撃破し大勝利したことを記念してつくられた祭日である。
明治37年に始まった日露戦争は翌38年にはいり乃木将軍の
活躍で旅順陥落に続き遼陽、奉天大会戦に勝利し日本優勢へと傾いていた、然しロシア皇帝ニコライ2世はもうひとつ勝負手を打っていた、それは当時世界最強と言われ
ていたロシア・バルチック艦隊を東洋へ回航することだった。
北海の基地を出港したバルチック艦隊は英仏海峡を通りアフリカ喜望峰を回り10ヶ月かけて日本領海へ到達した、対馬沖日本海で待機していた日本艦隊は明治38年
5月27日午前敵船影を発見し臨戦体制にはいり日本艦隊司令長官東郷平八郎大将は旗艦,三笠のマストにZ旗を高々と掲げ,「敵艦ミユ」に続けて「天気晴朗ナレド波
高シ、皇国の興廃コノ一戦ニアリ、各員奮励努力セヨ」と打電し戦闘の火蓋が切られた。
艦隊同士の戦闘は互いに縦列となりすれ違いざまに砲撃するのが通常だが装備に勝るロシア艦に対抗するため東郷大将はすれ違う直前に敵先頭艦の前を横切る丁字
戦法を採った。この戦法は敵に横腹をみせるため命中弾を受けやすく危険な戦法だったがロシア側は相手の急襲作戦に驚き狼狽し的確な対応ができない間に旗艦三笠が
放った至近弾がロシア旗艦 スヴォーロフの司令塔を直撃し司令長官ロジエストヴェンスキー中将が重傷を負ったため指揮系統が混乱してしまった。
このあと丸一昼夜戦闘が繰り広げられ翌28日午後ロシア旗艦、スヴォーロフが機関を停止し白旗を掲揚したことで戦闘は終結した。
ロシア側の損害は撃沈もしくは航行不能が艦隊の半数以上の21隻、日本側は水雷艇3隻を失っただけで日本大勝利となった。
このニュースはその日のうちに世界を駆け巡り各国の新聞は「東洋の小国日本が大国ロシアを破った」と報じた。ロシアを快く思わない国、英国や北欧諸国の人達は狂喜乱
舞し東洋諸国の人達にも勇気と自信を与えた。
三洋に好意的だったマレーシアのマハティール元大統領がよく口にされた「ルックイースト」(東洋に学べ)の語源はここにあると言われている。
陸の乃木、海の東郷と並び称される東郷元帥は欧米では「東洋のネルソン」といわれて有名である。今、横須賀・三笠公園で戦艦三笠は東郷元帥の銅像に見守られて
当時の姿のままで保存されている。
余談で恐縮だが、昔昭和40年頃、回転機事業部事務所棟、2階へ上がる階段にZ旗が掲げられていたように思う、覚えておられる方はおられるだろうか。
(画像はZ旗)
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■ 憲法記念日
2009.
2009.May
GW 中の祭日は何の日だったか忘れがちである、5月3日は憲法記念日だった、日本国憲法が発布されて今年で62年となる、日本の憲法は民主主義の完成度からいって
先進諸国のそれと比べて遜色のないものであり、主権在民、象徴天皇、戦争放棄は世界各国から高く評価されている。
この憲法の前は明治時代につくられた帝国憲法で天皇親政を基本とする立憲君主制だった、明治天皇第一話は先般の掲示板でご紹
介したが簡単に要約すると、 日露戦争203高地攻防戦で乃木将軍率いる帝国陸軍は何度も総突撃を繰返し多くの犠牲者を出したため
陸軍上層部は乃木将軍の更迭を決めていたが 明治天皇の乃木を代えてはならぬとのお言葉により作戦は変更されたが指揮権は継続
され最終的に日露戦争大勝利となり明治天皇大英断となった。
本日ご紹介するのは明治天皇第二話である、明治維新後政府高官、要職は薩・長・土・肥藩出身者が占め、陸軍は長州海軍と警察は
薩摩が押さえ徳川幕府出身者も若干登用されたが新選組とそれを支援した会津藩と桑名藩は排除迫害された。
伊藤博文公は初代はじめ合計四回総理大臣を務められ明治の元勲といわれた方である、幕末時代長州藩の下級武士であったが
その利発さと行動力を高杉晋作に認められ倒幕運動で頭角を現し明治維新の立役者となった。
明治維新成立後廃藩置県が行われ全国66の諸大名と幕府直参旗本の処遇が懸案事項となった、新しい県知事にするか,政府役職
につけるか、それともただの士族に留めるか、その人事の権限が伊藤公に委ねられた。そこで諸大名はこぞって伊藤公のところへご挨拶と
お願いに行ったすなわち伊藤詣である、昼は大名自身、夜は奥方がどっと押し寄せた、 伊藤公はその全てを拒まなかったそしてしばらく
してそのことが明治天皇のお耳にはいった。
明治天皇は辞令交付の際天皇の前へ進み出た伊藤公に対し声高らかに辞令文を読み上げた後、伊藤公の耳元まで近寄り「麿(まろ),
ほどほどに致せ」と小声で仰った。すぐ後ろに控えていた西郷隆盛公は一生懸命笑いをこらえていたそうである。 大らかで笑いのある光
景がみられた明治は遠くなってしまった。
小泉改革以来、競争原理、合理性が重要視されるようになった、そのこと自体決して悪いことではないが生活の中に寛容とか余裕とか
笑いといったものが失われていくような気がする。
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■ 端午の
端午の節句と
節句と冷蔵庫
2008 May
一年中でいちばん過ごしやすい季節、初夏となった、キーワードは端午の節句、新緑、ホトトギス、いろいろある、惜春と言うのも昔懐かしい。
皆さん方も給付金を受け取られた方が多くなったと思う、我が家も夫婦二人の給付金と税金の還付があった、年金生活にはいると収入が増えることはまず考えられないので
久し振りの臨時収入は大変有難かった。
ところがである、人生なかなかうまくいかない、15年間使ってきた冷蔵庫が突然常温庫となってしまった。この冷蔵庫初期のノンフロン式であるため修理費が高くつくと聞いて
いたので更新することにした。
量販店2店をまわり予算は給付金と税金の還付しかないのでこれでお願いしたいと交渉したが何れもとても無理ですと言われた、然し交渉を続けるうち1店が政府主導のエ
コポイントを先取りすることで価格を合わせると言ってくれたので商談成立、早速白い靴下をはいたお兄さんがやってきて古い冷蔵庫を引取り新しい冷蔵庫を設置していった。
これで給付金は450リットルの冷蔵庫に化け臨時収入の喜びは束の間の喜びとなってしまった。
この冷蔵庫、外寸は古い冷蔵庫と略同じだが内容積は20%増え、ドアは3扉から6扉となり、コンプレッサーの
能力は略同じだが電力消費量は半分となっている、これは断熱技術とコンプレッサーの制御技術の向上でまあ
当り前のことだが騒音が28dB から14dB に減少していることには感心した。
音の単位デシベル(dB)は、対数すなわちロガリズムである、対数は中学・高校の数学で習うが、要は倍倍
或は1/2、1/4…といった数値変化が大きい時に使用する、従って28dB から14dB では数値としては半分
だが音の量としては1/5くらいになっている。
確かに古い冷蔵庫は少し温度が上がるとブンブン唸り5m離れていても不愉快であったが新しい冷蔵庫は
すぐ傍にいても殆ど音はきこえない。
冷蔵庫は洗濯機、掃除機と共にローテク商品と言われているが、日進月歩、確実に進歩していると思った。
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■ ゆとりの教育
ゆとりの教育の
教育の是非
2008
May
4月も半ばを過ぎ殆どの学校で入学式が終わった、今年から新しい教育法が施行されるようだ、新しいといってもゆとり教育から元の教育体制に戻り小学校の授業時間が
少し長くなるだけだ。
ゆとり教育は子供の学習時間を減らし遊ぶ時間を増やしゆとり心を持ってもらうことが狙いだったが子供は携帯やゲームに熱中し外で遊ばなくなり当初の考えとは違うものと
なってしまった。
明治以来日本は教育立国を目指してきた、日本は資源の無い国である、外国から資源を輸入し加工し更に輸出することで国の繁栄をはかってきたその結果製品の品質
が高く評価され世界第2位の経済大国にまでなることが出来た。
今、世界の何処へ行ってもトヨタの車が走っているしロンドンの繁華街、ピカデリーの巨大ネオン塔はサンヨーとソニーである、また外国人がぶら下げているカメラの殆どはニコン
かキャノンである。
日本の独壇場だったこの分野に最近アジア諸国が参入し特に韓国、台湾勢の追い上げが激しい、また今迄日本で加工していたものが他国で加工しなければならなくなっ
てきて厳しい情勢下にある。
今までどうり日本がこの分野で優位を保っていくために必要なものは「知」と「文化」でありそれを生み出すものは教育だと思う。
教育体制を変えるのはなかなか難しいようだ、中山前文部科学大臣が日教組解体とか橋下大阪府知事が
教育委員会のクソ野郎とか過激発言をしていたがあながち的外れではないと思う。
ところで、普通円周率は3.14となつているがゆとり教育時代、円周率は3であった、直径と周囲の比率が3と
なるのは正六角形である、円と六角形が同じだと教えるのは無理がある。
円周率は現在コンピューターで10兆桁位まで出せるし700桁まで暗記している人がいるようだがこれは特別
である、
然し、毎日の天気予報をだしている気象庁とか若田光一さんの宇宙ステーションでは30桁くらいまで使っている。
円周率 3.14は誰でも知っているが逆にこれを証明せよと言われれば難しい、皆さんも脳トレとしてトライされる
ことをおすすめする。参考書を見ずにできたら立派なもである。
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■ 戦艦大和に
戦艦大和に思う
2009.
2009.April
春は出会いと別れの季節である、入学する人卒業する人お勤めご苦労様でしたいう人いろいろある、子供の頃は出会いが多く大人になると出会いと別れが同じくらいになる、
そして高齢になると出会いが少なくなるこれ皆自然の摂理である、然し自然の摂理に従わない別れもある。
3年前の洋友旅行で広島・呉の大和ミュージアムを見学した、1/10モデルの戦艦大和の復刻品のスケールの大きさと精巧な造りに感心したが語り部といわれる説明員が
語った戦艦大和の最後の様子にも胸をうたれた。
今から64年前の4月6日、戦艦大和は護衛の駆逐艦10隻を従え山口県徳山港を出港して行った、航空機の掩護のない無謀な出撃であり二度と出会いのない旅立ち
であった。
翌7日沖縄からまだまだ遠い鹿児島県西方海域で米軍航空部隊に発見され交戦するも衆寡敵せず、世界一を誇った巨砲を一発も打つことなく魚雷数十発をうけて横
転転覆した、乗員2700名中生還者は僅か270名、米軍の損害は15機だった。
先月半ば、ソマリア沖海賊対処のため海上自衛隊の護衛艦2隻が呉港を出港して行った、大和出撃から実に64年ぶりの日本軍艦の外洋出航である。然し問題もある
海賊に接近されても正当防衛の場合しか発砲できない、また海賊を拘束しても自衛官では逮捕できない。
「角を矯めて牛を殺す」という諺がある、牛の角の形が気になり直すことばかりしていたら牛が死んでしまった、すなわち小さなことを気にして肝心な事ができていないことである。
命令を出したからには働きやすいようにするのが政治の本道ではないだろうか。
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■ 大阪万国博覧会
2009 .March
♪ 今日は今日は、西の国から…♪ お客様は神様です 三波春夫さんの万博音頭が流れるなか大阪万国博が開幕してからこの3月で39年となる、
世界各国から入場者が6,400万人、高度成長時代の日本を後押しし大阪の地位向上に大きく貢献した。
事業部からは春のレクレーションとして全員で見学に行った、当時は未だ観光バスが不足していた時代だったが神姫バス全営業所から20数台の バスを集め千里の会場へ
向かった。迷子がでないように職場毎に数人単位のグループで行動するようにしたが矢張り迷子が出た、迷子を捜しに行った人が迷子になり帰りが遅くなってしまった。
当時の人気ナンバーワンはアメリカ館だった、この前年月探査船アポロが持ち帰った月の石を展示しているからで開幕当初ということもあり待ち時間は6時間以上だったので
小生は別の日に見学に行った。
サンヨー館も人気館だった、近未来を目指した具体的テーマでメインは「人間洗濯機」だった、ネーミングの良さと洗濯機の実演の時登場する水着姿の美女が人気を呼ん
だようである。
電機メーカー他社は抽象的テーマだったし、シャープは千里より天理への合言葉で出展を見送った、
すなわち展示館建設にかかる費用を工場建設にまわすということだった、資金が不足していたのかも
しれない。
このような状況のなかでサンヨー館はよく健闘し存在感を高め会社自体の勢いをつけたと思う。
本年2月、東京・上野にある国立科学博物館で万博出展品のリバイバル展示が行われたそうである.
展示基準は保存状態の良いもの、現在社会に役立っているもの、その中に三洋の人間洗濯機が
はいっていたそうだ、人間洗濯機の構想は現在の介護施設に役立っており、タカラ美容が出展した
未来の美容室は現在の宇宙ステーションの構想に役立っているようだ。
事業経営に利益の確保とそれを支える数字の認識が重要であることは改めて言うまでもないが
それに偏重すると「勢い」がなくなる、勢いをつけるのはいつに経営者の資質によるところ大きいと経済
学者は説いている。
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■ バチカン博物館
バチカン博物館と
博物館と中川前財務大臣
2009
March
先月、中川前財務大臣がG7会議後の記者会見で酒気帯び、朦朧発言をして世界中の顰蹙を買った、そしてその後バチカン博物館で触ってはならないものに触るという失
態を犯した。幸い バチカン市国はなかったことにすると言ってくれた。
若しこれが、隣のフランスだったら面倒なことになっていたと思う、イタリア人は陽気で寛容だがフランスは厳しいお国柄である、商売も難しい。
日本の美術館はしーんとした静かなところ、作品をガラス越し、ガラスが無くても少し離れて観るというのが一般的である。
パリに世界でも有名なルーヴル美術館がある、建物はフランス王朝の宮殿を使っているため広大で荘厳である、中へはいると日本と異なり何となくザワザワしている、ガラス張
のところは少なく、ミロのビーナス像とかレオナルド・ダ・ビンチの名画モナ・リザといった世界の名品も手の届くようなところにある。
ロンドンの大英博物館も世界的に有名である、毎日入場者が二万人、入場は無料、
タダではいるのは悪いと思って入口に置いてある募金箱に千円札を入れてきたが中
には世界中の紙幣が入っていた、中へはいると子供が多い為かザワザワより騒々しい
ところがある。 こちらもエジプト王朝のミイラ、神殿から東洋の仏像まで世界中の
貴重品を展示しているが皆手の届くようなところにある。
美術館という小さな話の中でも、日本ではしーんとした静かな雰囲気の中で少し離
れて観る、欧米では騒がしくても身近なところで作品を肌で感じて楽しむといった考
え方の違いがあるように思った。
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■八甲田山死の
八甲田山死の彷徨
2009
February
冬も峠を越え日差しが高くなってきました、ご同慶の至りです。
三洋の訓練センターは現在塩屋にあるがその前は神戸元町、大丸デパート近くの旧オリエンタルホテル跡にあった、外観も設備も立派なもので財閥系企業のそれと比較し
ても遜色のないものだった。
そこで行われていた訓練のひとつに、作家、新田次郎の小説「八甲田山死の彷徨」をテーマにしたものがあった。小説といっても史実に基づくドキュメンタリーで粗筋は次の通
りである。
明治三十年代政府は日露開戦を想定していろいろ施策を講じ特に満州に於ける地上戦を重要視していた。
明治三十五年一月末、駐、青森第8師団第5連隊と駐、弘前31連隊が八甲田山へ雪中行軍することになった、八甲田山は裾野が広く豪雪地帯のため第5連隊は多
くの将兵が凍死し二百十名中生還者は僅か十一名、一方の第三十一連隊は二十七名全員生還という結果になった。
同じ時期に同じようなことをして何故大きな違いがでたのか、分厚い本を読んで分析し討議するものだった、小説はわかり易く迫力があり訓練はその後の仕事に役立つもの
で大変良かったと思う。この訓練は監督者、担当者が受講対象だったがもっと上の役員クラスまで対象にしていれば更に成果がでていたかも知れない。
雪中行軍の2年後、日露戦争が発生した、栄光の将軍、乃木大将も旅順・二〇三高地で苦戦を強いられ多くの将兵を失ったため罷免される立場にたたされたが明治天
皇の「乃木を代えてはならぬ」のお言葉により指揮権が継続された。
この恩義に報いるため乃木将軍は明治天皇崩御のあと大葬の日にご夫人と一緒に殉死している。
それからもう百年近くなる、今、若者で賑わう街、東京・六本木の一角に乃木神社は静かに佇んでいる。
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■ 発電ランプ
発電ランプ
2009
February
間もなく立春、もう少し頑張りましょう。
今年も創立記念日がやってきた、会員も創業に携わった方から創業後に生まれた方までまで年齢幅が広がり、創業に対する思いも温度差があると思う。
創業の商品発電ランプは今も健在である、形は小さくなったが外観、中身は当時のままである。変える必要がなかったのかそれとも変える努力が足りなかったのか意見が分
かれるところだろう。
自動車の発電機は昭和三十年代迄直流ダイナモで図体が大きく、重たく、走行二万km毎にブラシ交換と整流子の切削が必要でメンテナンスに手間がかかった。
三十年代後半に三相交流発電機が開発され、小型軽量となりメンテナンスの必要が無くなった、そして現在ではボンネットを開けても発電機が何処にあるかわからないくら
いになっている。
三洋商品最後の砦、電池は直流発電装置である、発電ランプの利益がテレビ、洗濯機等次の商品を生み出したように電池で立直りのきっかけをつくって欲しいと思うがこ
の期に及んでまだ成り行きで動いている。
世界経済不況で株価回復は当面望むべくもないが、いつかは回復する
回復一番手は、環境、資源、薬品関連と言われている、その中に太陽電池
がはいっている、それまで辛抱できるか、体力勝負である。
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■ 新年おめでとうございます
新年おめでとうございます。
おめでとうございます。今しばらく寄稿
しばらく寄稿を
寄稿を続けます、
けます、宜しくお願
しくお願いします。
いします。 2009
January
昨年末、洋友兵庫通信と一緒に旅行案内が配布されていた、雪の白川郷、素晴らしいと思う、小生も3年前訪れたことがある、和田家の中をみせてもらったが都会から隔
絶された山里の生活を実感することができ、昔の人の生活の知恵を学ぶことができた。
ひとつだけ気になることは、東海北陸自動車道が全通し多くの人が訪れるようになり素朴さが失われることである、世界遺産を皆で守り続けていかなければならないと思う。
現在、旅行全盛時代、北海道へは2時間、欧米へは12時間、南極でも三十六時間で行けるが全て現在の旅行である。明治時代まで欧米は未来旅行だった、しからば、
現在の未来旅行は何処だろう、月とか宇宙ステーションではないだろうか。
宇宙ステーションはまだ国家レベルの対応だが民間の宇宙ステーションも準備されているようだ。宇宙ホテル滞在日本人第一号はホリエモンが予定されていたが彼は塀の中
にはいったので駄目になった、第一号は誰だろう。
過去旅行とはどんなものだろう、日光へ行けば徳川家康のお墓が見れる、明日香村へ行けば古代人の生活がわかる、然しこれはあくまで遺蹟である。
本当の過去旅行とは、明治天皇に拝謁しお言葉を賜るとか、豊臣秀吉と会見し握手をすることである。然しそんなことできる筈がない、確かにそのとうりである。
然しそれが可能だと云った人がいる、世界で最も有名な学者、アインシュタイン博士である。ただそれには一つだけ条件があると。
その条件とは何か、小生は初夢で見たいと思っている
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■ 税金と
税金とタバコの
タバコの値段 2008 December
タバコは健康に良くないので止めようと思うが老後の楽しみが無くなるので続けている、先般タバコ増税案がでていたが見送られたことでほっとしている。
増税賛成の議員さんは日本のタバコは諸外国に比べて安いとおっしゃる、確かに日本は一箱三百円、ニューヨークは八百円、英国は千二百円であるから日本は安い。
十年以上前、三洋英国のマグネトロン工場と電子レンジ工場に北条や滋賀から十名くらい駐在員が派遣されていた。
小生が商用でヨーロッパへ出張すると必ず安いタバコを届けてくれと頼まれたのでドイツのデユッセルドルフ空港で大量のタバコを買い込み届けたものだった。ドイツのタバコが
安いと云っても当時で七マルク即ち六百円以上だった。
増税賛成の議員の方に言いたい、タバコを外国並みにするのなら他の物もそうして下さいと、ヨーロッパの高速道路は殆ど無料、車検もない、ドイツのハイウエイは最高速度
制限もない(これは道幅が広いからで日本では不可)、議員の数も少ない。
最近は人生イロイロ、議員もイロイロで国会議員の中にもタイゾー議員
とかバンソウコ大臣とかいろいろおられる、議員を減らせば地方議員も減
らせるし、公務員改革もスムースにいくと思う、弱い者いじめの増税でなく
足元の改革をしてもらいたいと思っている。
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■ 金と政治家
2008
November
先日の週刊誌に麻生首相のご自宅が写真入りで紹介されていた、廊下の長さが100メートル、かって犯罪者が庭に入り込んだ時山狩したそうだ。
小生が少年時代住んでいた家の近くに安川男爵の邸宅があった、広大な敷地で入口から玄関まで10分以上かかったことを覚えている。
安川男爵も首相ご尊父も炭鉱王である、九州には三井、三菱といった財閥以外に個人の炭鉱王が何人かいた。得る富も多かったが社会還元も多かった、安川男爵は
九州工業大学を設立して国家へ寄贈している、王子製紙の創業者で製紙王と言われた藤原銀次郎氏は藤原工科大学をつくって慶応義塾大学へ寄贈している。
最近、日本では資源開発で富豪になった人はいなくなったが、代わってIT王と言われる人がでてきた、ホリエモンとか村上ファンドという人達である、彼等は社会還元を全くし
ない、しないどころか社会悪すら起こしている、またそれを容認する人もいる、フクチャンこと日銀福井前総裁等困った人たちである。
話は変わるが、今、給付金で政界が地方自治体を巻き込んで混乱している、
多額の費用を使って全国市長会を開いて仕事が増えて困るとか皆勝手なことを
言っている。仕事が少しくらい増えて
も国民の為になるなら俺は喜んでやるよと言う市長が何故いないのだろう。
昔の政治家は、公僕意識と清貧に甘んじることで指導力を発揮してきたが、
現在は政治が事業になってしまったことに原因があるように思う。
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パナに
パナに吸収合併の
吸収合併のニュース
2008 November
遂に起きてはならないことが起きてしまった、いつかは起きることが予測されていたが、いざ現実となるとショックである。理由を詮索してもはじまらない、
空しいだけである。
今後どうなるか、我々は無力である、従業員の雇用が確保されるのは当然だが株主に対するものは言及されていない、早々にすべきである。
先月、大和証券の担当者が新旧交替で来訪した時、挨拶代りに三洋株どうかと訊ねたところ、返事が心なし弱かった、知っていたのだろうか。
話題を変えよう、事業部跡地が、イオン加西北条ショッピングセンターとして新しくスタートした、大盛況である、周辺は渋滞、渋滞である、永続を願っている。そうなれば北条
の町に昔の活気が戻るであろう。
元の正門近くに、三洋電機発祥記念碑が建立されている、記念碑は後世に歴史を伝える重要な役割がある、我々も生ある限り見守ってゆかねばならない。
我々OBは皆、高齢域に入っている、未来はない、あるのは現在と過去である。加齢が進むと過去も無くなる、「温故知新」を信ずるならば過去を語りあえば何か新しいも
のを見つけることができるかもしれない。
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■
プロ野球
プロ野球と
野球と野村監督
2008
October
プロ野球のシーズンが終わった、残すはCSと日本シリーズである。
王監督が引退した、各界の人が惜別の賛辞を送ったが野村監督の惜辞が面白い「王のお陰で俺の価値が半分になった。王のお陰で俺は最多本塁打王をとれなかった」、
なかなか面白い。
阪神フアンには申し訳ないが阪神の解説者には辟易している、吉田さん福本さん…ご一統様の解説は贔屓の引き倒しになっている。フアンを増やし球界全体を発展させて
ゆくためにもう少し公平な解説をお願いしたい。
諸兄もご記憶のことと思いますが昔、社員大学と言うのがあった、故藤岡重弘さんが企画したもので有名人に来てもらって講演してもらうものだった。昔のホームラン王の大
下 弘さん、国産ロケットの草分けで東大教授の糸川博士等わりあい著名な人が多かった、その中に野村監督がいた。
野村監督の話は人生全て野球だったと思う。峰山高校をでて南海ホークスのテストを受けた時の話として、いろいろテ
ストがあり自分は遠投が苦手だった、センターからバックホームした時合格ラインに届かなかったが判定員の人がセーフと
言って呉れたお陰で入団することができた、
自分はその人のいる方に足を向けて寝ないようにしている。また捕手の
盗塁阻止は肩が良いに越したことはないが俺は走者の性格、くせを頭に入れている
のでそんなに走られなかった、大筋こんな話だった。
野村監督の試合後のコメント、ボヤキが面白い然し本音は少ないように思う。
社員大学の時の話は本音だったと思っている。
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■ 日露戦争
2008
October
今年十月で日露戦争終結一〇三年となる、若し負けていたらロシアの植民地になっていたかもしれない、考えただけでぞっとする。
日清戦争終了後帝政ロシアは南下政策として満州を支配し朝鮮半島へ侵入するようになった。これに対し明治政府は大きな脅威を感じいろいろ議論がなされたが大勢
は開戦止む無しへ傾いた。
ここで榎本武揚が海軍強兵論を建言した、若し開戦となった場合大陸へ多数の兵士を送らなければならない、然し当時ロシアは旅順港へ極東艦隊を配備していたのでこ
れを叩かない限り輸送船の安全を確保できない。
榎本武揚は徳川幕府海軍奉行として箱館戦争(現函館)で政府軍と敵対した、新撰組の土方歳三は戦死したが榎本は降服し投獄された。時が経ち福沢諭吉が助命
嘆願したお陰で罪一等を減じられ政府に登用された。
明治政府は榎本武揚の建言を容れ海軍増強に着手した、その一つとして軍艦新造を英国造船所に発注したが納期が長い開戦に間にあうか否か心配であった。ここで或
南米国から自国が既に発注済みの艦の権利を譲るとの申出があった。
これで納期が縮まり引取り回航となった、ところが当時ロシアと友好関係にあったフランスが回航を阻止する行動にでた、新造艦は大砲は積んでいるが弾丸は積んでいない
砲手もいないひたすら逃げるだけである、然し追跡艦の船足は速い追いつかれて大砲の射程圏に入り撃沈もはやこれまでとなったところでインド洋海域にはいった、ここでイン
ド防衛のため配備されていた英国東洋艦隊が中に割ってはいったためフランス艦は攻撃
ができなくなった。英国艦隊はこのあと日本艦をシンガポール沖まで護衛して
くれた、お陰で無事日本にたどり着くことができ開戦に間にあい日露海戦勝利
に大きく貢献した。
あまり知られていないがこの二つの小さな好意に感謝しなければならない。
その南米国は今も親日国である。
榎本武揚は功績を認められ子爵に叙爵され日露戦争勝利を見届けた
あと没した。賊軍の将を政府重職に登用した明治政府の懐は広かった。
写真は日露戦争の記念絵葉書
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■ チェコ クラウス大統領来日
クラウス大統領来日
2008
September
秋風が涼感を増してきた、先日チェコのクラウス大統領が来日した、大統領は経済学者でもあるので日本で開かれた世界経済学会に出席のためである。従って政府首脳と
の会談は日本側も福田首相辞任表明のため非公式なものとなった。
会談の主題は日本・チェコ友好だが話はグルジア問題が主だった、チェコは現在EU国として西欧路線を走っているがかってはソ連圏であったためロシアへの気兼ねがある、
日本はグルジア問題は避けて通りたい、然し米欧・ロシア共にそれを許さない、本音は米欧路線だが北方領土問題があるのでロシアを無視できない、事情は異なるが立場
は両国とも同じである。
チエコは二十年前まで社会主義国で国名はチェコ・スロバキア、計画経済体制だった。チェコの産物はガラス製品と高品質銃器が世界的に有名である、その頃チェコを旅
行した人の話で、気に入ったペアグラスを買おうとしたところ今日は片方しか売れない残りは明日来てくれと言われたそうだ、まさに一日の生産販売量が決まっていたようである。
現在東欧への情報発信、収集はベルリンから行はれているが小生在職中は西独の首都ボンから行はれていた、ボンは首都とはいえライン川河畔の人口三十万の小都市、
小さいが故に市内移動が容易で情報収集がやり易かった思い出がある。
その後ベルリンの壁が崩壊しビジネスマンも旅行者も大挙ベルリンを目指した。その頃ベルリンの壁の石が一〇マルクくらいで売られていた、洋友(全体)諸兄の中にも買って
帰られた方があるようだ。
クラウス大統領
ベルリンの壁の石には壁を乗越えて西独へ逃れようとして射殺された人の怨念が籠っていると言われている。
同じような話にエジプトのピラミッドの石の持ち帰りがある、こちらはファラオの呪があると言われている、
慌てて返しに行った人もいる、いずれにしても科学的根拠は全くないが石の持ち帰りは避けたほうが無難である。
さて閑話休題 今、隣の中国は好況で沸いている然し政治は平等が原則の共産主義、経済は競争が原則の資本主義、
対立するものが併存している、経済学の祖、マルクスの理論では解明できない、また近代経済学者もこの問題に言及しない。
愚問であるが小生には疑問である。
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■ オリンピック
2008
September
掲示板が賑やかになってきました喜ばしいことです。オリンピックの話題が旧聞になってきた、感動感激溜息があったそしてよもやの金まさかの敗退もあった、サッカー野球陸上
競技は惨敗だった、努力だけでは勝てない世界の流れにもついてゆけない、次回に向けて選手強化検討会議が立ち上がる国も後押しするようだ期待しよう。
オリンピック真最中にロシヤとグルジアで戦争が起きた、仏・サルコジ大統領が素早く調停に動いたので小康状態となったが今も米欧とロシヤの綱引きが続いている、場所は
カスピ海と黒海にはさまれたロシヤの裏庭といわれるところでコーカサス地方と呼ばれている。民族宗教文化いろいろなものが異なる上にカスピ海の油田の利権も絡んでいるの
で過去に何回も戦争が起きている。
これだけならさしてニュースとならないが小生は以前観た映画「コーカサスの虜」を思い出したロシヤの文豪トルストイの小説を映画化したものである。コーカサス山脈の厳しい
風土を背景に異民族の村人と戦闘で捕虜にしたロシヤ人兵士との葛藤を戦争
場面を交えながら描いたものでアカデミー賞候補にもなった秀作である。
同じような反戦映画に「禁じられた遊び」がある全編を流れるギターの名曲がこの映画を一層有
名にした、結末が出ぬまま「FIN」となるラストシーンは何とも切ない。こちらの「コーカサスの虜」のラ
ストシーンはもっと厳しい、トルストイは戦争の空虚さを訴えたかったのであろう。オリンピックで熱くな
った頭には寂寥感が漂うかも知れないが諸兄の御一見をお薦めする、DVD版もでている。
因みに二〇一四年冬季五輪開催都市“ソチ“はコーカサス西端にある。
まさに戦争と平和である。
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■ 北方領土
2008
August
暑い夏が続くオリンピックも熱い八月の「光」はオリンピックであるしからば「影」はなんだろう小生は終戦の日だと思う、終戦が10日早ければ広島長崎の原爆はなく数十万の
命が救われたと思う。
新聞一面左下に政府広報が掲載されている、それによると八月は「北方領土返還強調月間」となっている。北海道東端の観光名所納沙布岬に立つと北方四島を望見
できる、目を凝らすと肉眼でもロシヤ警備艇が対峙しているのがわかる。
北方四島を含む千島列島は全部で二十五島あり明治初期「日露和親条約」により全て日本領土だった、今ブームの本にプロレタリヤ文学の「蟹工船」がある読んでみた
が小生はそれ程迫力を感じなかった、それによると蟹工船は昭和初期千島列島最北端占守島まで航行しロシヤ領カムチヤッカ半島を目前にしていた、そこではロシヤ警備
艇がこちらを睨んでいる然し蟹工船は日本海軍の駆逐艦を護衛につけているので
ロシヤ側も手だしできない、ところが今日本領土目の前でロシヤ警備艇が遊弋している何とも複雑な気持ちである。
ソ連の対日参戦は八月九日である若し終戦が十日早くなつていれば今北方領土返還を叫ぶことなどなかったであろう、決断の遅れが悔まれる。
今、政治経済企業すべて成行きで動いている何か問題がある時だけ対処している
ように思えてならない。
節目をつくり決断実行してゆくことが望まれるが隔靴掻痒である。
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■ サンヨーの
サンヨーのテレビ帝王
テレビ帝王と
帝王とオリンピック
2008
August
August
オリンピック目前にして我家のテレビ三洋帝王が永い眠りについた愛着があったが更新することにした、17年間無故障息災だった有難う。
昨年末久し振りに万里の長城へ上がってみた佇まいは以前と変わらないが周辺は見違える程綺麗に整備されている、北京市は四国ほどの広さがある大変だったと思うが
国の威信をかけている。長城へ向かう途中北京発モスクワ行きの国際列車が喘ぎながら急坂を登ってゆくその横をバスがスイスイと追抜いてゆく昔は逆だった。
長城の中腹に巨大な広告塔が建っている夜も煌々と照らされてナイトツアーまである「一つの世界一つの夢」と書かれているオリンピックスローガンである、最近の国際社会は
先日のサミット或はWTOにみられる如く「同床異夢」となっているオリンピックは是非「同床同夢」でありたいものだ。
国威宣揚という言葉がある日本では忘れられた存在だが至上命題としてオリンピックを絶好の機会と考えている国も少なくない、日本は三三九名の大選手団で臨む小生
はリベラル派を自認しているので選手の自主性を尊重するがなかには参加してきます、楽しんできます、と云う人もいるこれは困る日本代表という自覚を持ってもらいたい。
ヤワラちゃんは、二日目オグシオは三日目、みずきさん愛ちゃん(三人いる)頑張れ、星野さん御苦労さまです。今回の代表選手は調子がよくない阪神丸ごとプラス、ダルビッ
シュのほうが強いかもしれない。
何はともあれ目がはなせない、石原知事もゆく、熱援しよう。
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■ ゼネラルエレクトリックと
ゼネラルエレクトリックとエジソン
2008
July
先日の読売新聞に米・ゼネラルエレクトリック社(GE)が長年社業を支えてきた家電部門を切離し子会社化するとの記事が出ていた、GE社といえばあの有名な発明王エジ
ソンが創業した会社であるその家電工場はケンタッキー州にある、過年小生も商用でここを訪問したことがある大草原に囲まれた瀟洒な工場だった、ケンタッキーはシカゴから
さほど遠くないが南部州である酒が呑めないところがあるので要注意。
エジソンと言えば電球であるその電球が温暖化対策の一環として日本でも生産終了が決まっている代替えは電球型蛍光灯である。
電気理論の基本に「オームの法則」というのがある中学校の教科書にものっている高度に発達したコンピュターも宇宙技術もこれなくして成立しない、オームの法則をわかり
易く説明するため使われるのが電球である蛍光灯はこの法則が適用できないので代替えがない。
これから先数年で在庫が無くなれば電球は姿を消す、地下のエジソンはどう思っているだろうか「俺は電球を発明して人生を二倍にした誰か四倍にする奴がでてこないか」オ
ームはどう思っているだろうか「俺の理論を粗末にするな・・」
電球は点光源というメリットがあり蛍光灯ではカバーできない優れた部分がある然し電気エネルギーを10%しか可視光線にできない残りは見えない光線である、この見えな
い部分を見えるようにすること或はフイラメントを新元素化すること等可能性は残している、少数派かも知れないが電球の復活を願っている。
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■ 七夕祭り
七夕祭り 2008
July
半夏のはげ団子を食べた間もなく雷が鳴ると梅雨明けが近い、在職中は梅雨明けと扇風機の売れ行きが密接な関係にあり早く梅雨が明けてほしいと願った、今は遠い記
憶となってしまった。
7月の目玉は何といっても「洞爺湖サミット」主題は「地球温暖化」日本は議長国として取りまとめて成果を出さなければならない然し事を急ぐと国益を損なうおそれがある
両立を期待する。
福田首相の公平冷静な語り口には定評があるそれをG8首脳はどう受け止めるか首相の指導力に注目しよう。
7月7日、日中戦争が勃発したもう71年前のことである、この日深夜北京南郊でおきた数発の銃声の処遇を巡って日中が緊張関係となった慎重論穏健派といろいろあっ
たが北支駐屯日本部隊が戦争に突入した、歴史に残る「盧溝橋事件」である
この時の指揮官は太平洋戦争末期インパール作戦を立案敢行した、タイ、ビルマを越えてインドを制圧しようとする壮大な計画だったが最初から勝目がなかった敗走に次ぐ
敗走で多くの将兵が戦死した敗走の先頭は司令官だった。この人は敗戦の責任を問われることも戦後の戦犯となることもなく安泰な余生を送った。
7日は七夕祭り短冊に沢山願事が書いてある。これが成就する世の中にしてゆかなければならない、子供に夢を与え優しい心を育む伝統行事を大切にしてゆきたいと思っ
ている。
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■ ジューンブライド
2008 June
六月も残り少なくなった、振り返ってみよう。
日本では梅雨のため暗いイメージがあるが西洋では「ジューンブライド」即ち6月の花嫁キーワードは幸福である。
六月はもうひとつ戦争終結への引金を引いた月である、六月二十三日は沖縄戦終結の日である、三ヶ月に及ぶ地上戦、戦艦大和を失った海上戦も牛島司令官の自
決を以て終了した。
一方ヨーロッパでは六十四年前ナチスドイツがフランス全土を占領していた、これを解放するため連合軍はフランス北部ノルマンデイに上陸作戦を敢行した、世に有名な
「ザ・ロンゲストデイ」は6月6日である。古戦場を見下ろすノルマンデイの丘に戦火に斃れた米軍兵士が数多く眠っている、
昨年一部フランス人がこの墓石を汚す侮辱行
為を行ったこれに対しブッシュ大統領以下米国民が激怒猛反発した、事態を重くみたフランス政府はシラク大統領(当時)が公式謝罪して事態収拾をはかった。
フランスといえば「花の都パリ」「ルイビトン」等で上品なイメージがあるが実態は必ずしもそうではないようだ。
一八〇〇年代後半諸外国は黒船外交で徳川幕府に開国を迫った、紆余曲折を経て幕府も尊王攘夷派もこれを受け入れた、その後フランスが幕府支援イギリスが薩摩
長州藩支援ペリー来航で開国要求の先鞭をつけたアメリカは自国で南北戦争勃発のため日本に係わる余裕がなかったというのが大方の構図である。
その後フランスは日本に対し背信を重ねる先ず日清戦争終了時日本は清国から遼東半島割譲の合意を得ていたこれに対しフランス、ドイツ、ロシヤが異を唱え撤回を迫っ
た明治政府は承諾せざるをえなかった、歴史教科書に載っている「三国干渉」である。
次は日露戦争の時イギリスは日本を支援したがフランスは敵対行為をとった。
それから幾星霜現在の日仏関係はどうだろう、シラク前大統領は大の親日家で日本文化をよく理解し大
相撲のフアンである、愛犬の名前はすもう 日仏関係は盤石であった。
現サルコジ政権は嫌米から親米へ緩やかに舵をきっている、
福田首相は先般欧州各国を歴訪しサルコジ大統領とも会談した有難
くないお土産もあるようだ今後の外交手腕に期待しよう。
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■ 友好国 トルコ
2008
June
6月4日、アブドラ・ギュル トルコ大統領が来日し政府首脳との会談、天皇皇后両陛下との会見が行はれた。
トルコと日本の間には緊張関係がないので会談は友好裡に終始した。喜ばしいことである。
過年小生がフランクフルト空港でタクシーに乗ったとき運転手に何処から来たかと訊ねられた日本人だと答えると途端に愛想がよくなり日本大好き天皇がいると片言の日本
語を喋った、彼はドイツ在住のトルコ人だった。
中世紀オスマントルコが欧州を支配していた関係でドイツには多くのトルコ人が住んでいる、ドイツ国民にとって彼らはドイツ人の雇用機会を奪うので招かざる客であるがドイ
ツにもナチスの負の遺産があるため追出すことができない。
地中海の東端にキプロス島がある。かっては一つの国であったが近年トルコが軍事行動で自国系住民を独立させたため二つの国に分離され今もトルコ系国とギリシャ系国
の対立が続いている、そのためかトルコ永年の懸案であるEU加盟は停滞したままだ。
トルコはイスラム国だがイスラム原理主義派と世俗派が拮抗しているため西欧文化にも一定の理解を示している、そのためイスラム諸国と欧米諸国両方に物が言える立場
にある。そして日本に対しては明治以来の親日国である、我々日本人は古き良き友人を大切にしなければならない。
ドイツのタクシーは C クラス
アブドラ・ギュル
トルコ大統領
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