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主産県への聞き取り調査結果(PDF:308KB)
参考資料1 表の見方 ① 課題ごとに主産県へ聞き取り調査を実施したもの。A・B・C等の主産県は課題ごとに異なる。 ② 必要性の選択肢は、「必要性は非常に高い」、「必要である」、「どちらともいえない」、「必要でない」 ③ 機能と価格の妥当性の選択肢は、「妥当である」、「どちらともいえない」、「妥当ではない」 主産県への聞き取り調査結果 課題 高能率水稲 等種子消毒 装置 機能と 回答 必要性 価格の 機関 妥当性 A 本作業及び処理装置の前後の作業(種子の投入、処理後のこん包)が容易であること。 必要性 どちら 種子をバラ状態で扱うものであれば残留、混入を防ぐ対策(掃除の容易さ等も)が必要。 は非常 ともい 温湯消毒では効果が低く、温湯消毒から農薬使用に戻ることはできない現状では、温湯消毒と同等の に高い えない 効果ではなく、化学農薬に匹敵する防除効果が得られるよう望む(現状では温湯消毒による取りこぼし があり、他の防除手段との体系処理を推奨している)。 B 県内の既存の温湯消毒施設の導入コストは30ha当たり51万円程度である。 必要で 妥当で 既存施設は15,000haを対象とした大規模なものであるため、単純比較はできないが、開発機種の ある はない 価格は実用上明らかに割高である。 C 高機能型ポ テトプランタ ラッカセイ収 穫機 当該機種に対する意見 今後さらに、有機栽培米や特別栽培米の生産拡大を推進していく上で、化学農薬の使用低減技術とし ての種籾蒸気消毒に関する研究の重要度は益々、増していくことと予想される。 しかし、現時点で既に温湯消毒種籾を使用したほ場での馬鹿苗発生が問題となっていることを踏まえ 必要性 どちら ると、消毒効果のさらなる向上が必要であり、種子センターへの現時点での導入の可能性は低い。 は非常 ともい 大面積に取り組んでいるJA等での導入に関しては、必要となってくる処理能力に見合った計量器等の に高い えない 機材、必要労働費等について全体のコストが現在に比べ安価に運営可能な場合は更新が期待できる が、記載されている性能のみでは判断できない。 また、使用に関してボイラー技士等の資格の必要がない事を望む。 D どちら 本県では、温湯消毒技術が普及しつつある。温湯で消毒するかわりに、過熱水蒸気を用いて同効果が 必要で ともい 得られれば、大量の水が削減され環境にもやさしい。販売価格が高価でなければ普及性はあると考え ある えない られる。 A ばれいしょの植付けに当たって、生産者は生育を均一とするため大粒種いもをカッティングしており、 労働時間を要する。また、この時期はてん菜の植付けなどの春作業とも重なるため個々の生産者にお 必要性 いて種子消毒が必ずしも行われていないことから、疫病等の発生の懸念が高まるなどの問題もある。 妥当で は非常 このことから、労働時間の短縮及び病気のまん延防止など、当該機種の開発の必要性は非常に高 ある に高い いと思われる。 なお、当該機種の開発に当たっては、現在のカッティングプランターでは「欠株」が発生し、収量減尐 の大きな要因の一つとなっていることから植付け精度の正確性が必要である。 B 現在、生産現場では、開発の背景に記載のとおり、大粒種いもを手作業で切断しており、全体に占め る植え付け前段の作業時間の割合が高いことが問題となっている。春には他品目の作業が集中し、忙 必要性 しいことから種いも切断時の消毒を行わない生産者もごく尐数存在する。また、無病の種いもといわれ 妥当で は非常 ているが、地域では採種ほでの第3期ほ場検査時のウイルス病残存株数(平成21年度)は、0.26%で ある に高い あり、尐なからずウイルス病に冒されている。このことから、労働時間の短縮及び病気のまん延防止な ど、当該機種の開発の必要性は非常に高いと思われる。加えて、植え付け精度の正確性及び高能率 も合わせて必要である。 A 高齢化やは種や収穫等の作業が手作業で行っているため年々減尐傾向にある。特に負荷の高い収 必要性 どちら 穫・調整作業での機械化は喫緊の課題となっている。このため、当該機械の開発・普及の必要性は高 は非常 ともい い。なお、価格面では、平成18年度に生産農家に調査した結果に近い価格であるものの、ここ数年、 に高い えない 生産農家の体力の低下も著しいこともあり価格面で導入しやすいよう検討する必要があるものと思わ れます。 B 必要で 妥当で トラクターに装置した作業機として価格低減が欲しい。導入可能農家は、高齢化が進み一部に限られ ある はない るものと推察されます。 主産県への聞き取り調査結果 課題 機能と 回答 必要性 価格の 機関 妥当性 当該機種に対する意見 C 現在、生産現場では、収穫を手作業で行っており全体に占める収穫の労働時間の割合が高いことが 必要性 どちら 問題となっている。このため、当該機種の開発の必要性は非常に高いと思われるが、生産現場では高 は非常 ともい 齢化等により機械投資に費やすことが経営的に困難な状況にある。生産現場が導入し易いよう、多尐 に高い えない 機能を落としてでも価格を下げる必要やよりコンパクトな機種の開発を希望します。 D 本県内では、 夏場の休耕地を活用した新規作物として落花生の生産拡大をしていきたいという産地 どちら があり、そのような産地における生産拡大のためには機械化は不可欠である。 必要で ともい 県内各産地における落花生生産額の現状からすると高額な機械の導入は難しく、できるだけ価格を ある えない 下げてもらうことが望まれるため、既存の管理機等にアタッチメントとして付けられる研究も併せてお願 いしたい。 本県の主産地である○○市は、経営規模、圃場面積が小さいため、小型で廉価な機械が要望され る。 E 必要性 どちら 当該機種に関して、 は非常 ともい ・かんしょ用の自走と想像されるが、2列のマルチ栽培を1列にする必要があるか。 に高い えない ・脱莢機も備えたコンバインタイプの開発は可能か(価格の妥当性の判断が変化する)。 当該機種に合わせて自走式の脱莢機も開発可能が望まれる。 当該機種以外で、トラクターに搭載または連結するタイプの、より低コストや汎用化、簡素化が図れる 機械の開発は可能か等。 ブームスプレーヤを使用する作業の高能率化、あるいは環境影響低減に対する現場のニーズは高 い。そのため散布ブームの高機能化に限ってみても、地域で同様な課題が進行中であり、一部機能は 農機メーカーから既に市販化されている(追加装備費用25万円:散布ブームの揺れ防止用油圧緩衝 器)。今回開発される技術はそれら競合技術に対して機能やコストの面で優位に立てるかどうかで妥 当性が判断される。 当該地域では、乗用管理機型のブームスプレーヤより高速・高能率なトラクタ直装/牽引型の大型 ブームスプレーヤが利用されるため、当該技術が乗用管理機型のブームスプレーヤを対象としている 場合、導入の可能性は尐ない。 ブームスプ レーヤの ブーム振動 制御装置 A どちら 今後、農地の大規模化、集約化が進むことから、作業機械の高速化に関する技術開発の要望はある 必要で ともい と考えられる。本装置の開発により、作業の高速化だけではなく、散布幅の拡大が可能となりうると考 ある えない えられることから、作業幅の拡大に関する検討も必要ではないかと思われる。 また、当該地域では乗用管理型ブームスプレヤの利用場面は、稲作地帯が主であり、畑作地帯では 牽引式もしくは自走式ブームスプレヤが主であることから、開発する制御装置が牽引式・自走式ブーム スプレヤにも応用可能になることが望まれる。 販売価格(50万)については、乗用管理型ブームスプレヤ本体価格の約1,2割に相当することから、作 業速度向上だけではなく、高精度散布、作業負担軽減を示す成績、コスト評価が必要と思われる。 蛇足だが、本機種の高速散布が難しいのは、ブームの振動の他に、4WS装備、タイヤ幅などにより直 進安定性が悪いこともあるのではないか。これらの解決も望まれる。 精密散布が必要な防除(病害虫)に必要である。 イチゴパック 詰めロボット B ・農地集積や大規模化が進む担い手に対し、作業速度の向上等は経営のメリットになると考えられるこ どちら とから、開発の必要性はあると思われる。 必要で ともい ・自動制御技術を採用した高度な装置であっても、簡易な手順・設定で利用できる装置の開発をお願 ある えない いしたい。 ・できる限り低価格になることを望む。 C ・振動抑制は作業上有効と考えられる。 ・水稲では、ほ場の状態を考えると防除時期にどこまで高速化を図れるかは疑問がある。 どちら ・畑作ではこれにより作業幅を拡大しても作業性が変わらなくなるとよい。 必要で ともい ・大豆で条間吊り下げノズル等が使用可能かどうか検討をお願いしたい。 ある えない ・高速運転に合わせた薬液の適正な付着量を確保できるノズル形状・散布圧・散布方向等の検討も合 わせて実施していただきたい。 ・簡易な機構の値段はプラス20万円程度にしてほしい。 A イチゴにおいて収穫・調整作業は大きな割合を占める。特に調整作業は時間がかかり規模拡大のネッ 必要で 妥当で クになっている。雇用や委託(パッケージセンター)も一部にあるが、限定されている。大玉品種への切 ある ある り替えが進む中、規格の簡素化を行い、調整作業が機械化できれば、本機種の普及の可能性は十分 ある。 B これまでもイチゴ選別機の開発事例はあり、普及には至っていないが、イチゴ経営者の高齢化や後 継者の確保、大規模化への対応、また地域のパッケージセンターを運営していく上で導入を検討する 必要で 妥当で 価値があると考えられる。 ある ある また、導入に当たってはイチゴ摘み取りの際の収穫箱への入れ方や、ソフトパックに対応した流通な ども併せて検討する必要があると思われる。 主産県への聞き取り調査結果 課題 機能と 回答 必要性 価格の 機関 妥当性 当該機種に対する意見 パック詰め作業が労働時間に占める割合は非常に高いため、この作業が軽減されれば、面積の維持 が図られるだけでなく、栽培管理作業時間が確保でき、収量向上にもつながると思われるため、必要 性は非常に高い。 一方、今回の概要では、当該機種の設置が個別農家もしくはパッケージセンターのどちらを対象にし ているのかという前提条件や、手詰めに要する時間等詳細が不明であるため、妥当性に関しては不明 である。 C 施設内にお ける静電防 除ロボット モノレール 対応クロー ラ運搬車 必要性 どちら 将来的な必要性は十分に感じる。精度としては、マニピュレーターと吸着ハンドでの傷みが生じなけれ は非常 ともい ば、実用の可能性も高まると思う。しかし、処理能力の1果3秒と作業能率0.7ha/台の関係が今ひと に高い えない つ不明であり、関連して、表記の能力で個別農家単位での導入か、共同選果を想定しているのかが判 然としない(個選用ならば目標価格は高すぎる。共選の場合は一概に高いとは言い切れないが、時間 当たりの処理パック数が重要となる)ため、妥当性に関しては不明である。 また、等階級の設定をどの程度想定しているのか? 全国各地で汎用性・実用性のある設定でなけれ ば、難しいのでは?(それに対応した選用パックが必要となることと併せ、例えばS階級まで設定する のか、それによってレーン数も異なる) 現実的には、個別農家用として、高温期でも傷みなく、高い精度で等階級を振り分ける機械があれば、 かなりの実用性を有すると考えています(勿論、パックに整列できれば言うことはありません)。 A ha単位の大規模施設であれば、導入は可能と考える。しかし、大規模施設であれば、走行させるより 細霧冷房と併用させる防除技術等を開発するほうが優先させべきではないか。 施設きゅうり栽培では、黄化えそ病等ウイルスを伝搬する難防除微尐害虫の多発や多湿環境下の 必要で 妥当で 病害の発生を防ぐため、病害虫防除回数の増加、効果的で省力的な防除が問題となっているため、当 ある はない 該機種の開発の必要性は高いと思われる。 現状の静電噴口との比較において機能性、省力効果と価格においてメリット感が尐なくなっているこ とから、生産現場が導入し易いよう、多尐機能を落としてでも価格を下げる必要があると思われる。 B ・うね間を手動で移動させる防除ロボットが静電ノズル付きで100万円程度で市販されており,うね間移 必要で 妥当で 動の自動化までは必要ないと思われる。 ない はない ・また,施設が点在していることや,施設周りがかならずしも平らでないことなどを考慮すると,開発しよ うとするロボットの普及性には疑問がある。 C 必要性:散布労力の低減につながる(農薬散布量も尐ない=経費削減も)と思われ、導入メリットは尐 なからずある。 価格面:きゅうり栽培農家の一般的な規模(26a)では、個人利用の場合は経費負担が大きい。 必要性 妥当で 価格が250万円で、2haの共同利用の場合、6~7戸で共同利用する形になり、現実的には、利用した は非常 はない い時に利用しにくいことや、メンテナンスの問題があり、尐人数(3戸)程度での共同利用で、1haで100 に高い ~125万円程度が望まれる。 その他、誘導方式が不明だが土耕で地面にレールをつけることは難しい。誘導方式についても土耕 で利用しやすい方式を要望する。 D 農業現場では、新規病害虫の発生等により防除回数、コストが高まっており、今回の機械ように被爆 が無く、省力で低コスト化が図れる防除ロボットの必要性は高いと考えられる。現在市販されているロ ボット防除機は畝間移動や方向変換は手動であるが、価格は80万円前後であり、開発機種の価格は 本体と磁気テープ等で合計300万円程度である。差額の200万円強が静電ノズルと自動走行分に相 必要で 妥当で 当すると考えると普及を前提では割高と思われる。また、磁気テープを追従するシステムは隔離ベッド ある はない 等の栽培システムで導入を想定されていると考えたが、その場合、本県での導入はほとんど無いため 地床栽培でも使用できるロボット防除機の検討をお願いしたい。 磁気テープを使用した走行方法や静電ノズルの効果等、不明な点が多く情報は十分ではなかった が、検討の結果以上のような意見となった。 A ・本県の樹園地は急傾斜地の割合が高く、モノレールを導入している園地も多い。現在、収穫後のキャ リーは、運搬用モノレールまで手で運んでいるが、農業者の高齢化が進む中、傾斜地でのキャリーの 運搬は重労働で安全面でも問題があるため、段畑の等高線方向に対応可能な当該機種の開発の必 必要で 妥当で 要性は高い。 ある はない ・既存の運搬機に比べ、目標価格の60~80万は高い。導入し易いよう50万円程度に抑えていただけ ればありがたい。 ・本県ではレールの更新時期を迎える園地も多く、補助事業を活用して当該機種を導入する場合は、 既存のレールの更新についても認めていただきたい。 主産県への聞き取り調査結果 課題 微生物環境 制御型脱臭 システム 機能と 回答 必要性 価格の 機関 妥当性 当該機種に対する意見 B 等高線方向の運搬を軽労化する手段として、必要性は高い。 想定されている作業能率は妥当である。 既設軌条への乗り入れに要する作業時間は、一般的なクローラ運搬機からモノレールへの手作業に よる荷の積み替え時間と同等以下であるべき。 販売価格は高い。最大積載量200kgのエンジン式クローラー運搬機は20~30万円程度であることを考 慮すれば、50万円以下が望ましい。(レールや基礎まで再工事が必要となれば、さらに生産者負担が 必要で 妥当で 高額になってしまう。) ある ある 可能な限り既存の軌条(基礎)を活用できるよう、機材についてはできるだけ軽く、狭い幅とすることが 望ましい。 生産現場にはかなりの急傾斜があるので、軌条降坂時のブレーキ性能を重視して欲しい。 収穫時の故障は生産者にとって大変な負担・損害となる。耐久性の保持は必須。 実用性・普及性を高めるには、軌条の終端以外、例えば階段園のテラス毎に比較的容易に脱着できる 仕組みを開発することが必要。 A ・臭気を安定的に低減し,環境の負荷軽減を図ることは,畜産経営を継続する上で重要な課題となっ ている。一方で,厳しい経営環境が続いており,イニシャルコストやランニングコスト等のコスト低減に どちら 必要で 配慮した開発が必要と思われる。また,目標価格について,母豚1頭当たりのコスト(イニシャル・ランニ ともい ある ング)なども併せて記述してほしい。 えない ・畜舎からの悪臭についても対応(能力・価格)できるよう検討してほしい。 ・補助付きリース事業の対象機種とし,農業者が導入しやすい施策を併せて実施してほしい。 B どちら 必要で 生産現場での悪臭問題の解決手段としては必要性は高いと思われる。目標価格については、養豚農 ともい ある 家や養鶏農家が導入しやすいように価格を下げる必要があると思われる。 えない C ・販売価格は個人経営の生産現場への普及を考えると、500万円以下が望ましい。 ・農家に導入する場合、電気代等ランニングコストも安価なものが求められるので、温度制御等低コス トでの対応が必要である。 どちら 必要で ・農家が実施する維持管理も容易なものが求められる。 ともい ある ・排出される排水等の処理方法についても検討が必要である。 えない ・臭気の発生元は堆肥処理施設だけでなく、畜舎もあるので、これへの対応も求められる。 ・開発目標としてアンモニア濃度を指標としているが、苦情発生件数の低減を最終目標としているので あるから、臭気強度や臭気指数も指標とすべきである。 D 現在、生産現場では、開発の背景に記載のとおり悪臭の発生が多いことが問題となっており、当該機 種の開発の必要性は非常に高いと思われる。 必要性 どちら しかし、脱臭装置は非生産装備であり、農家への負担が大きいため、生産現場が導入し易いよう目標 は非常 ともい 価格を下げる必要があると思われる。 に高い えない また、微生物環境制御部は生産農家が管理しやすいユニットであることが望まれることと、 制御異常の場合やメンテナンス等の対処についても想定していただきたい。 E 濃度の高い複合臭気に対応できるコンパクトな脱臭装置に対する要望は非常に高い。 目標価格に幅があるのはユニット式であるためと視察されるが、能力の設定がないため一概に妥当性 必要性 どちら を判断できない。 は非常 ともい 以前緊プロで開発されたロックウール脱臭装置が決して安くなかったことから、より低価格で導入でき に高い えない るよう努力が必要。 現地への導入を考慮するならランニングコストの低減や管理性の向上を目指し、その指標を開発目標 に掲げてはいかがか。 F 有り 250~ 脱臭施設の能力を安定的に最大限活用するための装置であり、システム的には大変有効であると考 500万 えます。後は、コスト的にどの程度まで下げることができるかと思います。 円