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地産地消を目指して ~三田市母子(もうし)地区~
地産地消を目指して ~三田市母子(もうし)地区~ 兵 庫 県 三 田 市 松 尾 純 一 兵庫県三田市母子の位置 母子地区 三田市 ニュータウン 市役所 三田駅 三田市母子(もうし)地区とは • 三田市の最北のまちで、市街地から車で約3 0分かかる過疎のまちである • 標高は約500mで、朝晩の気温の差が大き く、稲作とお茶の栽培農家が多い • 冬には雪がよく積もり、市街地との気候もまっ たく違う • 小学校は全校生徒10名で複式学級である 母子地区に入った。第1村人発見? お茶畑がたくさんある 村人ではなく合鴨? 今度こそ第一村人発見 ・眞造達夫さん (61) (三田合鴨稲作会 会長) 13年前から合鴨 農法で稲作をし ている専業農家 お話をお伺いした なぜ、合鴨農法を実施しましたか? (答)あのなぁ~昔はここにも、ほたるやどじょう、 めだかがいっぱい住んどったんや。 でもなぁ~10年前くらいから、米をいっぱい作 れいっぱい作れって、言われて、農薬や薬なん かを入れるようになってから、そんな、生物なん かが減ってしもたんやわ~ そやけど、県の普及センターから「やれ」言わ れたからやってるんやけどなぁ~ 最近はちょっとずつ、生き物もふえてきたでぇ ~ 合鴨農法「有機JAS」とは? ・合鴨を田んぼに放し(10aに20羽)害虫を退 治してもらう ・無農薬で栽培する。肥料や合鴨の餌まで、規 制がある(2年間実施して3年目に認定) ・「有機JAS」という認定をもらっている。 ・毎日日記をつけ、県が検査(年に1回) ・講習会を受講しなければならない(年に1回) ・品種はすべて「こしひかり」 なぜ、こだわるのか? ・三田の住民に安心で安全な米を食べてほしい ・でもな~値段が1.5倍か2倍くらいするんや~ ・ものすごい手間かかるからもうけはないけど ・合鴨見ててもかわいいやろ!いやされるやろ ・アレルギーの人や高齢者が食べてくれてるわ (値段が高くても買ってくれるわ~) ・母子はな、三田の水の源流やろ!だから、ここ から農薬いっぱいの水流したらな、三田の水が まずくなるやろ!環境に悪いわな 苦労することは? ・合鴨を守ることやな 合鴨が逃げんようにネットはるやろ それから、獣対策が大変なんや (きつね、あらいぐま、とんび、からす) 電気柵を周りにつけて、上にも約2mごとに線 を張ってとんびからも守ってるんや ・あと、需要と供給の問題 こんだけの手間がかかっとるから、値段が高 いやろ!そうすると、買う人もすけないんや! だから、合鴨農家も増えへんのや 秋の収穫には! 良質のお米 良質の合鴨肉(かわいそ~) 地産地消について聞いてみた JA兵庫六甲三田支店長 藤井正孝さん JA兵庫六甲三田営農センター 森本章さん 直売のとりくみについて ・生産者は今まで、市場に出荷し、仲買いが競 り落とし、どこかのスーパーで売られていた ・ここでの取り組みは生産者が自分で袋詰めし て、値段を決めて、名前を貼り付けて売る。 しかし問題が・・・ ・今ではこの売り方が普通になっているが、定 着するまでは、困難の極みであった 生産者は袋詰め、シール貼りの習慣がない 消費者は個人の野菜を買う習慣がない 直売することで、かわったこと ・生産者の意識がかわった (売れる楽しみ、即現金収入) ・高齢者が元気になった(健康になった) ・サラリーマンが退職後に小遣い稼ぎに農家に 転職することも ・軽トラックが新しくなった (荷下ろしするときに、隣のトラックと比較して しまうのではないか?) ・消費者も自分の目で生産者を見て、安心安全 な野菜を買える 生産者と消費者の交流の場 パスカルさんだ(連日大賑わい) 消費者に聞いてみた(1) • 安心安全がわかるからパスカ ルで買おうとおもうなぁ~ • 地元のものってわかるしなぁ ~ • スーパーのものは信用ならん • どこのものかわからへん • 中国ものはあかん 勝矢力さん(70) 消費者に聞いてみた(2) • 安心で安全ってわかって るし、そんなに値段も高く ないわよ • イオンのほうが高いことも あるからね~ • 誰が作ったものかわかる ところがいい • 子どもや孫に食べさせる のに、農薬漬けの野菜は ね~ちょっとね~ 主婦(61) 消費者に聞いてみた(3) 59歳男性(パスカルさんだで買い物をしない) ・なぜ? ・イオンのカードをもってるから ・イオンの方が2円くらい安い ・食材のほしいものが常にない(旬のものしかない) ・田舎のおばちゃんが勝手に値段つけてるから信用な らん ・食料品以外のものといっしょに買い物できる ・物によっては高いことがある まとめ(わかったこと) ・三田市では地産地消の構図ができている (ニュータウン地域と農村地域) ・市内でニュータウン(消費者)と農村部(生産 者)がうまく調和のとれたまちである ・安心安全の食物を食べることによって、生産 者が元気になり、消費者も健康な生活が送れ るのではないか ・その場所を提供している事業所(JA)も元気で ある ・今回は調査できなかったが、三田牛も有名で、 牛肉もパスカルで売っており、元気の象徴です