...

NPO法人 M-CAN(三島コミュニティ・アクションネットワーク) ニュースレター

by user

on
Category: Documents
11

views

Report

Comments

Transcript

NPO法人 M-CAN(三島コミュニティ・アクションネットワーク) ニュースレター
NPO法人 M-CAN(三島コミュニティ・アクションネットワーク) ニュースレター 『ミカンジュース』
写真:「ひなた」クリスマス会・新年会にて
Vol.5
2 01 1年 1月 発 行
特集
新春対談
~ 三島の福祉で地域の「絆」を育てよう ~
2011年の年頭にあたって、三島地区の
福祉に関わる皆さんにお集まりいただき、
三島の福祉の「これまで」と「これから」
を、それぞれの立場から熱く語っていただ
きました。
今日は、三島地区における「22年度の福祉を振り返る」というテーマで、三島・
庄栄地区民生委員長の瀧井さん(11月で退任)、三島地区福祉委員長の大北さ
ん、三島地区老人クラブ連合会会長の四方さん、茨木病院事務長の山岡さん、
司会(室田)
三島中学校SSW(スクール・ソーシャル・ワーカー)の島田さんにお越しいただ
き、それぞれの立場から三島地区の福祉課題の到達点と、2011年度にむけた
課題を語っていただこうと思います。司会を担当しますNPO法人MーCANでCSW(コミュニティ・
ソーシャル・ワーカー)をしています室田です。よろしくお願いします。
それでは、まず皮切りに、福祉委員長の大北さんの方から福祉委員会の今年度の取り組みな
どについて報告してもらおうと思うのですが、本日の私の大きな役割のひとつは、大北さんの話す
時間を出来るだけ少なくすることでして・・・
ひどいな。(笑い)
大北です。室田君からもありましたように途中でどんどん「チャチャ」入れてくださ
い。そんな気安い繋がりが三島の良さでもありますから・・・
( 大 北 )
今年の福祉委員会の取り組みですけど、定例的な行事を丁寧に実施して出
来れば毎年「新しいこと」をひとつでも取り組みたいと考えていました。そんな中
で、22年度はいくつかの「新しいこと」をしました。
まず、今年の1月号から「福祉ニュース」をリニューアルして、フルカラーの「結」として3回発行
することが出来ました。これが結構評判が良くて、創刊号の写真も「餅つき大会」の福祉委員がお
手伝にきたときの集合写真で、福祉の暖かさが感じられると、喜んでもらっています。
- 1 -
福祉委員会は実に多くの取り組みをしているのですが、「福祉は高齢者ばかり」となかなか理
解してもらえなかったのですが、この「結」を出すことで少しは解消できたかなぁとも思います。また
今年は、福祉委員会のユニフォームを作りました。「敬老会」や「ふくし子どもまつり」で高齢者の
みなさんから、何でも気軽に尋ねてもらうために、スタッフの存在を明確にしたかったからで、オレ
ンジの色はとても目立つので良かったと思います。
そんな中でも今年一番として強調したいのは、「高齢者の日帰り研修会」を取り組んだことで
す。この行事はここにおられる民生委員の瀧井さん達が発案してくれた事業でもありました。
三島地区には独り暮らし高齢者の会で「やよい会」があります。この「やよい会」は、府下で最初に
組織された「独り暮らし高齢者会」で歴史があります。また、一般の高齢者を対象にした「ふれあ
いサロン」も毎月一回、三島丘・総持寺・西河原でそれぞれ取り組んでいます。この中で瀧井さん
達が高齢者のお世話をしてくれているのですが、「私ら関西スーパー以外どこにも行ったこと無い
わ!」という高齢者の声や実態が寄せられたようです。これはお金が無いと言うことではなく、むし
ろ一緒に行ってもらえる人の繋がりが無くなってきていることだと私達は思ったのです。そこで、こ
の3つの「ふれあいサロン」と「やよい会」合同でバスを借り切って、単純に楽しんでもらおうという
ことになり、11月4日茨木の竜王山荘と見山の郷に行ってもらいました。 当初1000円の参加費も
あり、バス1台でと思っていたのですが、参加者が多かったのでバス2台になったようです。瀧井さ
んと木村さんと一緒に下見にも行き、バスの打ち合わせをしたのですが、当日は予定していない
他の団体と間違われ、少しバタバタしたようですが、お天気も良かったこともあり、みなさんとても
喜んでくれたようです。
それと今年一年最も感じたことは、うちの福祉委員会は単に「行事をする福祉委員会」だけでな
く、「課題を発見し解決すること」をテーマと出来る福祉委員会になってきたと思うのです。これまで
だったら、ある意味私が発案して実行するということが多かったのですが、今回の「高齢者社会見
学会」でもそうですが、実際にサロンに取り組んでくれている委員さんが、
高齢者の声を聞いて形にしてくれたのです。そんな発言してくれる
委員会になったことが一番大きいかなぁと思っています。
それに、各事業を取り組むにあたっての手際がみなさん良くなって
きましたね。先日も、ポイントゲットラリーのおにぎりを500個作ったんです。
(650個です・・・) あっ、すいません。650個らしいですが、実に手際よく進行するのですね?
常に進化する福祉委員会の今年の進化の部分を話して頂いたと思うのです
が、よく地域ではフォーマルな部分(公的な専門分野)と、インフォーマル(非公
式なサービス)な部分があると言われますが、福祉委員会はこのインフォーマル
司会(室田)
な部分の代表で重要な役割を果たされているなぁと聞いていて思いました。
- 2 -
それでは大北さんの話にも出てきました瀧井さんから、追加の説明もあわせてご発言いただけ
ませんでしょうか?
この間の研修で「竜王山荘」に行った後で、それを切っ掛けに各「ふれあいサ
ロン」の参加者が増えてきているんです。総持寺で4人、三島丘・西河原でも「そ
んなん知らなかった」という声が出て、人数が増えてきているのです。また、住都
( 瀧 井 )
公団の方でも、「ふれあいサロンをしたい」という声が担当者から出ています。
今までは気になっていたけど出来なかったのですが、担当する委員とも相談し
てこれから出来たらいいなぁと思っているんです。予算の都合もあるのでしょうが、他の3カ所の
サロンとも相談してやりたいです。
(委員長予算頼みますで・・・笑い!)
あの「社会見学」は本当にみなさん喜んでくれています。これまで話したことも無かった人から
も、道であったら「この間はありがとうございました。本当に嬉しかったですよ」と何人からか声か
けられました。本当は春に総持寺のふれあいサロンで「バラ園でも行きたい」という声が上がった
のですが、交通手段が出来なくて委員会で相談したら、「行きましょう」となったんです。「委員長!
来年もしてください」と皆さんもうリクエストされてますよ。(笑い)
それとポイントゲットラリーのおにぎり作りですが、最初は260人の予定だったんですが、朝か
ら270人って言ってこられて、またしばらくしたらそれでも足らんということで、急遽650個ぐらい
作りました。100gをキチッと計って、5升釜2回、4升釜4回炊いてあっという間ですわ。みんな手
慣れたもんです。私もあんまり出張ったらあかんとは思っているんですが、やっぱり、ちょっとしん
どい事したら「達成感」あるんです。それが嬉しいんです。今の民生委員さんの繋がりも「何でも言
える」関係で、助けてもらっています。私は人に恵まれています。
そうした民生委員さんの結束感の強さの秘訣はどこにあるんで
しょうか?そこまで人が集まるコツはどこにあるのでしょうか?
司会(室田)
それは私が「ぼやー」としてるからですわ。
「助けたらんといかん」と皆さんが思っているのでしょう。
(笑い!)
( 瀧 井 )
三島では老人会も大きな役割を果たしておられますよね。今日は会長の四方
さんに来て頂いております。すこし老人会の様子をご報告下さいませんか?
司会(室田)
- 3 -
「大北さんから今日出てこい!」って呼ばれましてね。それにあたって慌てて
M-CANジュースや福祉委員会のニュースや総会の議事録を引っ張り出して
読んだんです。改めて、三島の地区は実にたくさんの、これ以上はないと言うぐ
( 四 方 )
らいの事業をしているのを感心しているんです。福祉は昔から言われるように
「ゆりかごから墓場まで」にわたる取り組みと言われますけど、三島の福祉委員
会は本当に感心します。幅広くってちょっと欲張りすぎてるぐらいかも知れませんね!(笑い)
しかし、いくら制度を作っても、実際に動かすのは人なんですね。私ら老人会はだんだん高齢
化して体が動かんようになってくるんですね。福祉から呼びかけられても、なかなか身体がついて
こないんです。地域の組織は組織で大事なのですけど、高齢者にとってはやっぱり、「向こう三軒
両隣」の人間の繋がりが大切なんです。地域の助け合いが一番強い味方です。知らないところで
相談するより身近に話せる方がいいんです。年寄りになればやっぱりガードも堅くなりますしね。
それと私らから見れば、どの層にターゲットを絞って事業をするかも重要です。老人会はやっぱ
り「生きがい活動」ですね。何年生きるかわかりませんが、元気で生きとる間は「生きてて良かっ
た」というお手伝いをしたいとやっぱり思っています。そんな棲み分けが大事なんだと思うんです。
また公的なもの、そうでないものとの区別も大事だと思います。
今、三島の老人会の加入率はどのぐらいなのですか?
司会(室田)
三島の老人会への加入は670人の会費をいただいていますが、残念ながら
加入率は非常に低いんです。地域によってもアンバランスがあって、私の自治
会は加入率が80%以上あるのですが、低いところもあるんです。加入はするが
( 四 方 )
会費だけ払う会員もおられますから、地域活動という面から見れば、加入率が
多いからと自慢も出来ませんけどね。どれだけの方が「ふれあい活動」が出来て
いるかが大事なんですが、如何せん体力の衰えはどうしょうもありません。だからこそ、「隣近所」
が大事なんです。子どもさん達なら魅力ある行事すれば、「わぁー」と集まって
くるんですが、年寄りはそうもいかんのです。
「敬老会」は沢山集まってくれますよ。
( 大 北 )
- 4 -
敬老会は沢山きますね。ただ福祉委員会の予算の半分以上を使わせている
と思うと申し訳ないんですがね。
(そんなことありませんよ・・・)
( 四 方 )
老人会の高い結集力には何か秘訣があるのですか?
司会(室田)
加入率がある程度以上になると、加入することに抵抗感がなくなるんです。
年取ってもみんな若いと思っているから、「老人会」というと抵抗があるんです。
けれども、右向いても左向いても加入していたら、むしろ「仲間はずれになりたく
( 四 方 )
ない」と言う不安の方が大きくなってみんな入るんです。ただ加入した後の活動
に参加してもらう事が大事なんです。会費を安くすることも重要ですね。
さすがに80%以上の組織力はインパクトがありますね。
さて、福祉というとどうしても「高齢者」という風に思われるんですが、島田さん
は普段は小学生と中学生を対象にしたソーシャルワーカーとして活動をされて
司会(室田)
いるのですが、普段の仕事の中での発見や、この地域の特徴をどの様に感じて
おられていますでしょうか?
私はもともと、「北河内」の方で仕事をしてましたが、この三島にきて
CSWの存在の大きさに驚いています。地域に重要な役割を
果たしておられることを改めて認識しています。
( 島 田 )
福祉委員会も実に活発で、今の話を聞いていても、
三島は老人会も含めて実に活発な地域だと感じています。
セーフティネットの会議においても、民生委員の皆さんが熱心ですし、
フットワークが実に軽いんです。それと常に自覚を持って地域の事を考えて動いて
くださる「まなざし」がありがたいし、SSWとして働いている自分にとっては頼れる存在
なんです。わからないことがあったら、何でも「瀧井さんに聞いてみよう」と頼ってしまいますし、
困ったことがあったらこの愛センターの大中さん達を頼っています。三島地域は民生委員や老人
会や茨木病院などが、今日の話のように様々な取り組みをされていて、色んな立場の方が何層
にも合わさって、重層のサービスが提供されているんです。それが中学校にとってもものすごく頼
りになるんです。そんな意味では本当に安心して暮らしていける地域かなぁと思います。
- 5 -
僕もそうなんですが、今年初めてこの地域にお越しになって、外部から見ると
一層この地域の特徴が見えてくると思うのですが、それはかなり刺激的ですよ
ね。来週も茨木病院で地域の卓球大会なんかもありますし、ここで山岡さんか
司会(室田)
ら、地域と病院との連携についてお話下さいませんか。
どの医療機関でも今日的には、地域との繋がりが大事だと言われています
が、とりわけ精神科の病院は地域にとってわかりにくく、これまであまり楽しい存
在ではなかったと思います。やっぱり「忌避」される歴史があった訳です。患者さ
( 山 岡 )
んにとっては自分の住んでいる地域で受け入れてもらえるかどうかは大事な事
で、その意味では地域と一緒に何か出来ないかとずーっと思っていたんです。そ
んな中で大北さん達に声かけしてもらったり、「菜の花」の運営については瀧井さんにはずっと色
んな側面から協力頂いています。
病院もそうですが「菜の花」は地域の施設ですから、地域に根ざさないと意味がないのです。
瀧井さんのように地域の事をよく知っている方が入ってきてくれて、その中でCSWの関わりが強く
なって、患者さんと地域が繋がっているような運営が出来ていることが大きいのです。なかなか専
門職だけでは解決しないこともありますし、とりわけ地域の事が相談できるということは大事なこと
だと思います。その意味で本当に「菜の花」はいい形で事業が進められるようになってきたと思い
ます。
昨年までは「共生のまちづくり」をモデル事業でしてきましたが、それが終わっても卓球大会や
コンサートを続ける事が出来ています。そんな中で感じることは、地域の動員力はすごいのですよ
ね。我々もそれなりには関わりを持っているつもりですが、菜の花の職員がいくら声をかけても、ミ
カンのネットワークや、民生委員さんの「おにぎり部隊」に比べたら密度が違いますよね。そのよう
な呼びかけが伝わっているのだと思うのですが、地域の方が相談ではなく遊びに来てくれるように
もなりました。中学生のお父さんが小さい子どもさんを連れてバドミントンをしにきてくれる
ような、ホントに垣根が低くなったことが実感できます。我々の「精神障害」という
エリアは敷居が低くなければいけないと思っています。たかが卓球大会
ですけど、やっぱり地域の繋がりを作ることに意味があるのです。
茨木病院の職員もまだまだ理解していない部分もあるのですが、
コンサートも卓球大会も続けることで、経験の中で感じて育っていくの
だと思いますし、その経験の共有が職員にとって大事なのです。
だからこそ続けていくことが大事だと思っています。一機関だけで
解決できない事も、地域の協力で一緒に解決していく事の出来る、
そんな取り組みが重要なのです。
- 6 -
今日も打ち合わせで「菜の花」にお伺いしたときに、中学生が自然に駐輪場の
スペースで卓球の練習をしていましたが、本当に自然に何の違和感もなく病院
にきているので他の地域にとっては考えられない景色だと思うのですがね?
( 室 田 )
その卓球大会も、中学生や地域の民生委員・福祉員さんや利用者さん、M-CAN
のスタッフも含めて、地域のいろんな皆さんが競い合って楽しんでいますよね。
そうなんです。中学生は事務所でラケットを借りて卓球をしていますよ。
( 山 岡 )
茨木病院は三島の地域福祉にとってシンボルなのです。僕らの子どもの頃は
何か悪いことをしたら「赤屋根から人が来る」と脅され続けてきましたし、鉄格子
とかすかなホルマリンの臭いから、本当に怖い感じの病院だったんですよ。それ
( 大 北 )
が今では当たり前に地域連携ができて地域にとって大事な役割を担って頂いて
いることがすごいことだと思うんです。
本当にそうですね。私らにとっても「近くて遠い病院」でしたからね。老人会も、
先日三島公民館で茨木病院の協力で「認知症」の学習会をすることになったん
です。お願いにあがったら、高橋理事長も気持ちよく引き受けてくれました。
( 四 方 )
50人ぐらい集まったでしょうか?病院が作ってくれた「レジュメ」も皆さん大事に
持っておられます。皆さん人ごとではありませんから・・・(笑い)
僕も4月からCSWとして仕事をして感じることですが、この地域はネットワー
クが広くて強い地域だということです。「困ったときの選択肢の幅が広い」
というか、困ったなぁと思っても相談できる人が多いんです。
司会(室田)
「もう駄目です」ということがほとんどなく、解決する地域力
があるのです。それと、今年うちのNPOで「みかん屋」と
いう駄菓子屋を開店しまして、確かに儲からないんですが、少しずつ
効果が上がってきているのかなぁと思っています。イベントなどを
開催しながら、大学生がだんだんかかわってきてくれるようになって、
大学生の活動フィールドになりつつあると思っています。
また、駄菓子屋から見える地域課題もあります。家庭の問題や子ども達の繋がり
の中で、なかなか学校では見えない課題も浮かび上がってきています。学校とも相談しながら、
大学生が「みかん屋」で子どもの宿題を見ていくことも最近決めたんです。駄菓子屋が身近な
きっかけで子ども達を見守っていけるような気がしています。
- 7 -
それでは、最後に来年にむけて皆さんの抱負をお聞かせ下さい。
司会(室田)
年が変わるからと言って、新しい抱負を語るほどの力もないのですが、やっぱ
り「一人の困難な問題を解決していく」ということかも知れませんね。三島のネッ
トワークの力で解決していく事を大事にしていきたいですね。我々は一人一人が
( 四 方 )
違った問題を抱えています。毎年同じ事をやっても年が変われば気持ちも違い
ますから、「今年もこれに参加出来て良かった」とかいうような新しい気持ちとい
うか、生きていて良かった安心もありますからね。(笑い)
だから今までやってきたことでも、ひとつずつ大事に新鮮な気持ちで取り組む事ですかね。
「菜の花」は地域活動支援センターですが、相談支援も提供していて、年々相
談件数が増えてきています。また、茨木市自立支援協議会が機能してきていま
すので、充実した内容を提供していければと考えています。小・中学校の問題だ
( 山 岡 )
けではなく、地域の課題を解決できる相談機能を大事にしていきたいですね。
正直抱負を語るよりも、目の前のSSWとしての課題に取り組むのが本当に
精一杯の状況です。今日も座談会という設定ですが、皆さんの進んだ取り組み
の話を聞き、その繋がりの輪に入れて頂くことで、学校の課題や子ども達の課
( 島 田 )
題を解決できたらいいなぁと思って参加しました。ただ私の務めは学校に通う子
ども達が、元気に生き生きと心も身体も過ごすことができる手伝いですし、その
ためには改めて地域の繋がりで見守っていただかなければならないと実感しています。来年(今
年)は一層皆様の力をお借りしたいです。
それと、皆さん方はすでにご承知ですが、三島は学校の先生方が本当に地域連携など、子ども
達のために一生懸命取り組んでくれています。こんな頑張りを私は地域に伝えていかなければい
けないと思っています。
- 8 -
先日の「研修会」もそうですが、私の年齢で新しいことを発案しても、うまく形
になる雰囲気が今の福祉委員会にはあるんです。「しんどいことは嫌や」という
消極的な雰囲気がないのです。
私は民生委員としては引退するのですが、福祉委員として、これからも思いつ
( 瀧 井 )
きで何を言うかわかりませんが、頑張って皆さんの声をふれあいサロンなんか
で聞いて、新しい事業が出来たらいいなぁと思っていますよ。
皆さんが言われたように、三島はたくさんの取り組みをしています。ただ、四
方さんが言われたように、制度や仕組みを作っても動かせる人が大事だと思う
のです。そのためには地域の皆さんと一緒になって、向こう三軒両隣について
( 大 北 )
「想像力」のある地域やスタッフにならなければならないと思っています。そうす
ればそれらの仕組みは機能するのだと思いますし、そんな中で茨木病院やM-
CANなどの組織が動いている三島地区の多様性に気がつくと思うんです。それが本当に地域の
財産なのでしょう。
そんな意味で、最近高齢者だけでなく子ども達の生活問題が「みかん屋」の取り組みから聞こ
えてきます。SSWの島田さんとも連携して、役割を果たしたいなぁと思っています。幸い駄菓子倶
楽部「みかん屋」を中心に、学生ボランティアの押しつけでない新しい事業や取り組みが始まって
いるようですけど、福祉委員会も連携して新しい地域課題を見つけていこうと思います。
今日はお忙しい中、本当にありがとうございました。どこの地域もたぶん「何
かしなければ」と考えているのでしょうが、三島ほどそれが形になる地域は少な
いと思います。この力を2011年度も大事にしていきたいと思います。
司会(室田)
【ご参加下さった皆さん】(順不同・敬称略)
( 瀧 井 )
前 三島・庄栄地
区民生委員長
( 大 北 )
三島地区福祉委
員長
( 四 方 )
三島地区老人ク
ラブ連合会会長
( 山 岡 )
( 島 田 )
茨木病院事務長
三島中学校SSW
- 9 -
司会(室田)
NPO法人M-CAN
CSW
行 事報告
毎年恒例になりました、菜の花コンサート!
今年は10月2日(土)17:30からギニア出身
アフリカンダンサーでジェンベプレイヤーである、
サリヤ・カマラ・リコスビーさんを招いて行いました。
ジェンベと言うアフリカの楽器を、初めて見る人、
聴く人が殆どだったのではないかと思いますが、
迫力ある演奏にリズム、自然と身体が動いてらした
観客の方も大勢いました。
途中観客も一緒になって、ダンスをしたりとても楽しい時間でした。
後半は今回ゲストである、元茨木病院の加藤敬徳先生とのセッション、そして先生ご自身が集
めてらっしゃる珍しい楽器を演奏して頂きました。
今回は普段あまり馴染みのない楽器や音楽に触れて、言葉は違っても音楽で心は繋がる・・・
というのを少しは感じてもらえたコンサートだったと思います。
- 10 -
行事報 告
11月27日に恒例の菜の花での卓球大会が開
催されました。当日は三島中学校の卓球部男女3
チーム、菜の花2チーム、M-CAN2チーム、応援
のスタッフをあわせると約60人の参加がありました。
結果は中学生チームが1位、2位、3位を独占しま
した。やっぱり若さには勝てませんでした。
ところで、菜の花の卓球大会には多くの地域の
方に参加していただいています。毎年、民生委員さ
んを中心とした地域の有志の方が、「参加してくれて
いる人達に温かい物を食べさせてあげたい」という
気持ちから、豚汁とおにぎりを作って下さっていま
す。今年も、朝9時から愛センターの調理教室を借
りてわいわいと賑やかに手際よく準備が始まり、あっ
という間に豚汁とおにぎり120個ができあがりまし
た。お昼に皆で、おいしくいただきました。
今年は初めて地域包括支援センターエルダーの
職員さん、つどいの広場のこえんのスタッフが参加し
てくださいました。改めて地域のつながりを感じ
させる秋晴れの一日となりました。
- 11 -
行 事報告
去る11月26日、ユニベール財団の「日韓こころの交流プログラム」の一環として韓国の大学
院生および若手ソーシャルワーカー10名がM-CANを訪問しました。これまでミカンジュースでも
取り上げてきたように、韓国では社会的企業の取り組みなど先駆的な福祉実践が行われてき
ている国です。その韓国福祉界で若手リーダーの皆さんがM-CANへの訪問から学ぶことがあ
ったのか、不安は残りますが、民生委員さんや地区福祉委員さん、地域の関係機関のネットワ
ークによる三島地域のセーフティネット活動に関して皆さん興味深く耳を傾けていました。
お話を伺うと、日本でも韓国でも抱えている社会問題は同じようです。アプローチは異なるか
もしれませんが、その土地にあった方法で、その土地の人たちが協力して住みよい街をつくっ
ていくという考え方に国境はないようです。
昨今のニュースではアジア諸国の緊張関係が取り沙汰されていますが、政治の世界のいざ
こざとは関係なく、本当に平和な世界をつくっていくのは地域における毎日の地道な努力だと信
じています。今回のような国際交流を通して、それを確信することができました。
ユニベール財団のホームページ:http://www.univers.or.jp/
- 12 -
~みんなで楽しみながら地元から発信するインターネットラジオ~
Internet Podcast Radio Station
www. m-can. net/radio/
2011年1月21日配信開始!
M-CANではこれまでもFM放送(88.8Mhz)を通して地域の情報発信源として、とりわけ災害時の
緊急避難情報などの発信に取り組んできましたが、このたび、心機一転インターネット放送に着
手することになりました。24時間の放送ではありませんし、インターネット環境が整っていないと聴
くことができませんが、地域と共につくるラジオというスタンスは変わっていません。これまで同
様、地域の情報を発信していこうと思っています。
インターネットラジオURL
http://www.m-can.net/radio/
FM Mishimaではボランティアとしてインターネットラジオ制作に参加してくれる地域の方や学生
を募集しています。コンピューターやラジオ制作に興味のある方、ディレクターやレポーター、DJ、
MCをやってみたい方は、お気軽にご連絡ください。経験は不問です。
大阪府茨木市 阪急総持寺駅徒歩3分
NPO法人M-CAN 「みかん屋」
(大阪府茨木市総持寺駅前町15番21号)
M-CANラジオプロジェクト担当
今坂/貞岡
([email protected])
- 13 -
新春のつどい
NEW YEAR PARTY2011 IN MISHIMA
毎年中城支部が単独で開催していた「新年旗びらき」を、今年は支部、地域協議会とM-CANが
共催で「三島地区新年交流のつどい」として新たに開催することが決まりました。昨年一年間、三島
の様々なつながり創りをご支援・ご協力くださったみなさまにお集まりいただき、楽しく交流をしながら、
新しい年の絆を一層強いものにしていきたいとの願いを込めての開催です。今年は「駄菓子倶楽部・
みかん屋」の様々なイベントを企画してくれた、学生ボランティアチームの仲間が、企画・進行を進め
てくれます。ぜひ、地域の皆様方のたくさんの参加をお待ちしています。
と き:1月21日(金)午後7時~
ところ:総持寺いのち・愛・ゆめセンター
※豪華景品のあたる福引きやビンゴも用意しています。
「社会起業家セミナー」開催のお知らせ
就職氷河期の今、就職活動のオルタナティブはあるのか?
自らの夢を実現することを仕事にしている先輩から社会起業のいろはを学びませんか?
NPO法人M-CANは「夢を実現する場所」として若者の起業を応援します。
日
時:2011年2月9日(水)午後1時~午後6時
場
所:総持寺いのち・愛・ゆめセンター
参加費:1000円
講
師:NPO法人こども盆栽
代表
松浦真さん
ほか
共 催:同志社大学社会福祉教育・研究支援センター
後 援:関西大学社会的信頼システム創生センター(STEP) アクションリサーチ研究会
参加 希 望 の 方 は M-CANま でご 連 絡く ださ い 。
[TEL] 072-628-1415 / [E-mail] [email protected]
- 14 -
■□■ 編集後記 ■□■
話題に誘われて、「これから『正義』の話をしよう」を読みました。NHKが「ハーバード白熱教室」
として特集した通り、「1人を殺せば5人が助かる状況があったとしたら、あなたはその1人を殺す
べきか?」など、屁理屈好きには実に興味深いものでした。著者のマイケル・サンデルは「ここ30
年ほどの社会においては、経済的議論が真に政治的な議論を凌駕(りょうが)し、押しのけてしまう
傾向がありました。往々にして政治の議論は官僚的、あるいは経済的な懸念に支配され、その対
局にある生きる価値や正義や共通善といった問題が語られなくなっていました。だから今こそ、私
は公の場でより多くの人が哲学の討論をすべきだと思うのです。」と述べています。
昨年一年間、私たちもサンデルが指摘したとおり、共通善に基づく多様な政策論議ができませ
んでした。他人の意見を聞いて判断する前に、相手の立場やスタンスを見ることが屡々でした。相
手の「立場性」に拘って、大切なものをみれなかったのかもしれません。決して対立でない議論を
作り上げることの大切さを痛感した一年でもありました。
不平等や格差の増大が、正義について、あるいは正しい社会とは何かといった重要な問題に
焦点をあてています。だからこそ、新しい年に今一度「話す」ことの大切さを考えようと思います。
着ている服の色や声の大きさに誤魔化されることなく、その人の訴えている本質を丁寧に聞き取
れる力こそ、私たちM-CANの大事な「志」なのです。今年もよろしくお願いいたします。
三島コミュニティ・アクションネットワーク 事務局
M-CAN Juice Vol.5
2011年1月15日発行
発行/NPO法人 M-CAN
(三島コミュニティ・アクションネットワーク)
〒567-0802 茨木市総持寺駅前町15番21号
[HP] http://m-can.net/
[TEL] 072-628-1415
[E-mail] [email protected]
印刷: 株式会社プリントパック / デザイン:
Fly UP