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1 災害対策基本法に定める市町村の災害応急対策等 以下は、災害対策
災害対策基本法に定める市町村の災害応急対策等 以下は、災害対策基本法に定めている市町村長の災害応急対策等における責務と権限を書き 出したものである。業務継続計画における非常時優先業務の整理に際しては、本資料も参考に して、市町村における災害応急対策業務に漏れがないよう注意されたい。また、原子力災害対 策特別措置法や南海トラフ地震対策特別措置法等、市町村長の責務と権限を別の法令で定めて いる例もあるので留意すること。なお、国・地方における防災計画の体系は別紙を参照された い。 1.初動期 【責務】 ●災害応急対策の実施責任<50 条> ●災害に関する情報の収集及び伝達等<51 条> ●都道府県に対する災害の状況及びこれに対して執られた措置の概要の報告<53 条> ●気象庁等の関係機関に対する災害が発生するおそれがある異常な現象の通報<54 条> ●災害に関する予報、警報等の住民等に対する伝達<56 条(前段)> ●消防機関、水防団に対する出動準備・出動命令<58 条> ●消防、水防、救助等の応急措置の速やかな実施<62 条> 【権限】 ●予想される災害の事態及びこれに対してとるべき避難のための立退きの準備その他の措 置に係る通知、又は警告<56条(後段)> ●警報の伝達に際する通信設備の優先利用、放送事業者に対する放送の要求<57条> ●災害が発生した場合に災害を拡大させるおそれのある設備又は物件の除去、保安等の必 要な措置の指示<59条> ●居住者等に対する避難のための立退きの勧告・指示<60条> ●避難を勧告・指示しようとする場合における、国等の機関への助言の求め<61条の2> ●避難勧告・指示に際する通信設備の優先利用、放送事業者に対する放送の要求<61条の3> ●警戒区域の設定による立入の制限・禁止、退去命令<63条> ●区域内の土地、工作物等の一時使用、除却<64条> ●住民等に対する応急措置業務への従事命令<65条> ●他の市町村長等に対する応援の要求<67条> ●都道府県知事等に対する応援の要求及び応急対策実施の要請<68条> ●都道府県知事に対する自衛隊災害派遣の要請の要求、防衛大臣に対する災害状況の通知 <68条の2> ●応急措置の実施に際する通信設備の優先利用<79条> 1 2.初動期以降 【責務】 ●土地、工作物等の一時使用に伴う損失の補償<82 条> ●応急措置業務への従事を命じた者が死亡等した場合における損失の補償<84 条> ●避難所における生活環境の整備に必要な措置<86 条の 6> ●避難所以外の場所に滞在する被災者に対する配慮<86 条の 7> ●国の機関、他の地方公共団体等との備蓄する物資又は資材の供給に関する相互協力<86 条の17> 【権限】 ●災害時における他の地方公共団体に対する事務委託<69条> ●被災者の公的徴収金の減免等<85条> ●地方公共団体の所有財産の無償貸付け、使用<86条> ●同一都道府県内における被災住民の受入れに係る他の市町村長との協議<86条の8> ●他の都道府県内における被災住民の受入れに係る都道府県知事との協議<86条の9> ●被災者の安否情報の照会に対する回答<86条の15> ●都道府県知事に対する必要な物資又は資材の供給に関する要請<86条の16> 3.災害復旧 【責務】 ●災害復旧の実施責任<87条> 4.被災者の援護を図るための措置 【責務】 ●罹災証明書の交付及びその交付に必要な業務の実施体制の確保<90条の2> 【権限】 ●被災者台帳の作成<90条の3> ●被災者台帳に係る情報の利用及び提供<90条の4> 5.財政金融措置 【責務】 ●災害予防、災害応急対策に要する費用の実施責任者負担<91条> ●災害応急対策に関して応援を受けた場合における、当該応援に要した費用の負担<92条> 【権限】 ●起債の特例<102条> 出典:全国防災・危機管理トップセミナー「市町村における防災対策について」 (平成26年6月) 2 土砂災害 警戒区域 の指定 (都道府 県) 土砂災 害防止 対策基 本方針 (国) 土砂災 害 防止法 都市浸水 想定区域 の指定(都 道府県・市 町村) 都市洪 水想定 区域の 指定(都 道府県) 活動火 山対策 特措法 浸水警戒避難体制 土砂災害 防災マップ 洪水防災 マップ 緊対本部 マニュアル ※5大規模地震対策特措法に基づく地 震防災強化計画、南海トラフ地震 対策特措法に基づく推進計画、日 本海溝・千島海溝地震対策特措法 に基づく推進計画については、防 災業務計画の中に定める。 都道府県地域防災計画 市町村地域防災計画 整備すべき施設等 地震防災対策の目 標 (策定は努力義務) (努力義務) 地震防災緊急 事業五箇年計 画 原子力艦 災害マニュアル 原子力 災害マニュアル 防災業務計画 (指定行政機関、 指定公共機関)※5 ・海上災害対策編 ・航空災害対策編 ・鉄道災害対策編 ・道路災害対策編 ・原子力災害対策編 ・危険物等災害対策編 ・大規模な火事災害対策編 ・林野火災対策編 防災基本計画(国) ・総則 ・各災害に共通する 対策編 ・地震災害対策編 ・津波災害対策編 ・風水害対策編 ・火山対策編 ・雪害対策編 原子力災害 対策特措法 火山警戒避難体制 地震・津波 ハザードマップ (努力義務) 原子力災害 対策指針 (国) 火山 防災応急対 処方針(国) 警戒地域の 指定 (国) 基本指針 (国) 地震・津波 ハザードマップ 地震防 災対策 特措法 地震防災緊急事業 津波災害警戒避難体制 都市洪水・ 浸水 警戒避難体制 (努力義務) 火山災害警戒避難体制 高潮 ハザードマップ 原子力防災に関する事項 津波防災 マップ 応急対策 活動要領 具体計画 (※4) 首都直下地震 対策特措法 首都直下 地震対策 特別強化 区域 の指定 応急対策 活動要領 地震防災 戦略 緊急対策 推進基本 計画※1 推進基本 計画 津波避難 対策緊急 計画 地方緊急対策 実施計画等 (作成予定) 応急対策 活動要領 大綱 首都圏大規 模水害対策 津波防災 マップ 非法定計画・指針等 法定計画・指針等 法律 ※4 具体的な応急対策活動に関する計画。 ※2 東南海・南海地震対策に関するもの。 ※3 地震防災対策強化地域の場合。 南海トラフ地震防災対策推進地域及び日本海溝・千島海溝周 辺海溝型地震防災対策推進地域においては推進計画。 ※1 地震防災戦略に相当する目標等は基本計画の中で記載 (注)本図には、災害対策基本法に基づき、防災に関する部分につ いて防災基本計画又は都道府県地域防災計画と矛盾・抵触し てはならないとされている計画(国土形成計画、森林整備保全 事業計画等)は示していない。 また、国土強靭化基本計画については、本図には示していな い。 (作成予定) 具体計画 (※4) (作成予定) 応急対 策活動 要領 (作成予定) 地震防災 戦略 中部圏・近畿圏直 下地震対策 応急対策 活動要領 政府業務 継続計画 緊急対策区域 の指定 推進地域 の指定 大規模地震・津波災害応急対策対処方針 応急対策 活動要領 ※2 推進基本 計画※1 地震防災 基本計画 地震防災 戦略 推進地域 の指定 強化地域 の指定 日本海溝・千 島海溝地震特 措法 日本海溝・千島海 溝周辺海溝型地震 対策 大規模地震防災・減災対策大綱 南海トラフ地震対策特 措法 大規模地震対 策特別措置法 火山防災 マップ 地震防災強化計画 等 3 ※ 内水防災 マップ (努力義務) (努力義務) (努力義務) (都道府県) 津波避 難計画 津波 対策 法 地震防災強化計画 3 ・推進計画 ※ 津波避難計 画 津波災害 警戒区域の 指定 (都道府県) 津波浸水 想定の設定 (都道府県) 基本指針 (国) 津波防災 地域づく り法 推進計画 都市洪 水想定 区域の 指定 (国) 特定都市 河川法 原子力防災に関す る事項 雨水想 定区域 の指定 (市町 村) 洪水/雨水 /高潮想定 区域の指 定(都道府 県) 洪水想 定区域 の指定 (国) 水防 法 災害対策 基本法 南海トラフ地震対策 東海地震対策 ○災害対策基本法に基づく防災計画体系のほか、個別法に基づく地震対策のための計画体系や、ある災害に特化した地域防災 計画に記載すべき事項を定めた個別法が存在 国・地方における防災計画の体系 別紙 土砂災害警戒避難体制