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まずはもの分かりの悪いカウンセラーになりましょう!
特集(12 月内観懇話会) ふうや瓦版2月号 まずはもの分かりの悪いカウンセラーになりましょう! 寒中お見舞い申し上げます!最初の瓦版!本年もよろしくお願いします! 今月号は 12 月 18 日に開催しましたカウンセリング実践講座「目標の一致を 取りつける/カウンセリングトーク」(講師:鎌田稔先生)の特集号です。 ◆カウンセリングの流れ ①信頼関係形成 ②情報収集 ③目標の一致 ④分 析、解釈投与、正対、技術供与 ⑤再教育 ⑥終結 ◆カウンセリング成功の基本条件 ①信頼関係がすべてのカギ ②誰がク ライエントか(クライエントの同定) ③何を扱うのか(課題の分離、課題の 明確化) ④どうなりたいのか(ニーズ把握、目標の一致) ⑤目標の妥当性 の検討 ⑥技術供与 ⑦結果の検討 ◆信頼関係がすべてのカギ… ①各次元のヨーガ療法指導であれ、日常問題 のカウンセリングであれ、信頼関係なければ成功せず。 ②信頼関係とは、 「こ の人の言うことなら聞いてみようかな、信じてみようかな」と思ってもらえ るような関係。 ◆結局、共感とは ①テレパシーがないため、推測はほとんど外れるもので しょう。 ②推測は、自分の当たり前から考えるので、相手の当たり前とズレ ていることが当たり前!③共感とは相手の当たり前を理解しようとする態度。 ④相手の関心に関心を向けるには、相手のことは相手に聞く以外に、わから ないものです。⑤現代的思いやりは、相手のことは相手に聞くこと(隣家の 人の職業、好みを知ってますか?) ◆カウンセリング・トーク(1) ➣ものわかりの悪いカウンセラーになる! クライエントが使用している言葉の 指し示す対象や意味は、実は共有さ れていない。すぐに理解しないこと →クライエントの心の内は、相手に 聞いて初めてわかる→カウンセラー とクライエントの言葉の使い方の差 異を聞いていく。同じと思うなかれ。 ◆誰がクライエントか(クライエントの同定) ①カウンセリングは、クライ エントが相談に来て、初めて取りかかれる。押し売りはできない。 ②自分以 外の他者のことについての相談は、本来不可能。 ③他人を変えること、世界 を変えることは不可能。カウンセラーであっても同じ。④ゆえに、相談に来 た人がクライエント。 ⑤カウンセラーは、クライエントの自ら変わりたい、 というニーズに従って、変わるお手伝いをするだけ。Cf:矯正教育 1 ふうや瓦版2月号 ◆相談に来た人とは ①自分のことで相談に来れば、その人がクライエント。 ②子どものことで相談に来た親の場合、親がクライエント。子どもはクライ エントではない!③症状を出している患者(Identified Patient、IP)のこ とで家族が相談に来た場合、その家族がクライエント。患者がクライエント ではない! ◆何を扱うのか?何が問題なのか? ①クライエント自身に、扱える課題と 扱えない課題がある。②「課題」とは、自身の責任において対処することが ら。 ③「問題」 はその人の 主観が入り やすい。 (ex.:髪の 色 )④「責任 Responsibility」と「結果の補償」は別。 ◆クライエントが扱える課題とは ①クライエントが自力で対処できること がらのみ。 ②ラージャ・ヨーガの 8 段階 は、全てクライエントが取り組める課題。 ③日常においては、クライエント自身の 心の内(思考、感情等)と行為は、クラ イエント自身が扱える課題。④環境に対 して、クライエント自身にできることに 取り組むことは、クライエントの課題 ◆矢印技法の原則 ①自分から出ている実線のみ、自分で扱 える課題。②他人から出ている矢印は本 来扱えない。 ③自分の心の内は自分で扱 える。④他人の心の内は本来扱えない。 ◆カウンセラーが扱える課題 ①カウンセラー自身から出ている実線。 ②カウンセラー自身の心のうち。 ③クライエントの課題については、クライエントから相談、依頼があり、合 意されたときのみ参加可能。しかし、コントロール不可能。 ④クライエントに本来扱えない課題については、カウンセラーも扱えない。 ◆カウンセラーがクライエントの課題を扱う大原則(共同の課題) ①本来クライエントが扱える課題を、②クライエントから相談、依頼され、 ③検討の結果、 ④合意されたもののみ扱える。 ◆どうなりたいのか(ニーズの把握) ①クライエントが扱える課題につい て、どのようなニーズがあるかを明確化する。②その課題がどう解決された らいいのか(Ex. :復職、交友関係の改善、家族関係の改善、解脱 etc.) 2 ふうや瓦版2月号 ③あくまでもクライエントが自力で達成できる目標(他者がどうなったらい いか、ではない)④カウンセラー側が提供できることとのすりあわせ。 (勉強していないのに試験に通る催眠をしてほしい、全ての不安を消してほ しい、は不可能) ◆成功の秘訣:「目標の一致」を行なう 目標の一致とは、クライエントと カウンセラーの間でカウンセリング目標に関する合意をとりつける作業のこ と。これで成功が決まると言っても過言ではない! ①クライエントの課題は 何か? ②課題は具体的であること。③目標は実現可能で妥当かどうか? を、点検する ◆目標の妥当性の検討 妥当な目標とは、目標達成によって、 ①クライエ ント自身が幸せとなり、 (自己中的目標は不幸を招く)②共同体にも貢献的 であること(アドラー) (世俗の人は社会の中で暮らす)(カルマ・ヨーガ、 家住者の務め) ③ヨーガ療法では、完全なる健康、解脱に近づいているかが ポイント ◆カウンセリング・トーク(2) ①開いた質問 (相手が自分で答えを見つ け出すような形式、5W1H)→クライエントが自分で考えるように→自由 な回答ができるように ②閉じた質問(相手が yes/no で答える形式)→話の 流れを制御するとき→カウンセラーの解釈を投入するとき ◆ロールプレイ:目標の一致 ①カウンセラー役とクライエント役 ひとりずつ登場 ②クライエント役 は、架空の問題(これまでに自分が 相談を受けた問題等)の相談をし始 め ③カウンセラー役は目標の一致 をとりつけるまでを練習する(以下 を意識しよう) ⒈クライエントの同 定 ⒉課題の分離と課題の同定 ⒊ニ ーズの把握、具体的にどうなりたい のか ⒋実現可能性の検討 ⒌妥当 性の検討 その後、六組のロールプレイが行われました。とても充実した内容でした。 鎌田先生曰く、 「これでカウンセリングのイロハのイは無事、終了!」とのこ とです。皆様、お疲れ様でした。鎌田先生、ありがとうございました!!! 次回のカウンセリングのイロハシリーズの「ロ」講座は、本年7月より開始 の予定です!詳細は6月中旬よりお知らせしますのでご期待下さい!!! 3 2月内観懇話会(2/19開催)ヨーガ療法WS ふうや瓦版2月号 「高齢者に対するヨーガ療法の実際②」 講師:高垣 加代子 先生(認定ヨーガ療法士) 日時:2月19日(日)10:00~16:00 会場:ふうや内観研修所二階 会費:2,000 円(定員20名)まだご参加いただけます! 申込:ふうや内観研修所までご予約下さい ☎06-6323-7267 fax:06-6325-8615 ✉[email protected] 2011 年は大災害により多くの命が奪われました。多くの人々が“絆”を強く感じた年で はなかったでしょうか。今後益々高齢化が進む中、孤独を抱えた高齢者夫婦所帯、単独所帯 も増加しています。私が 4 年間前から介護予防教室・デイサービス・また 2 年前から脳梗 塞になられた高齢者とのヨーガ療法の個人レッスンなどから、高齢者の皆様との交流から 様々な学びを頂きました。最近、高齢者に対するヨーガ療法の必要性が高まっており、介護 予防として転倒防止・認知症予防・循環器疾患の予防としてのアイソメトリックなヨーガ療 法が認められつつあります。自分の健康を自分で守るセルフケアのひとつとして、日々の生 活を生き生きと暮らしていく為にヨーガ療法を活用して頂きたいと考えております。 前回に引き続き『笑顔・意欲・呼吸』を中心に行っているヨーガ療法にアンチエイジング ヨーガとして最近はじめた「あいうえおヨーガ」や脳トレゲームを皆さんと一緒に実習して 頂き、様々なご意見を頂きたいと思います。また後半タイからの留学生との交流、秋に参加 させていただきましたNPO法人日本セーヴァの会主催のタイでの日本語キャンプなどの 様子を皆さんにお伝えできればと願っています。 ◆講師プロフィール◆ 高垣加代子(たかがきかよこ)。和歌山県有田郡湯浅町出身。 6 年前に日本ヨーガ療法学会理事長の木村慧心先生のラージャヨーガの勉強会に出席し、ヨーガの智 慧と出会う。以後、同会主催のYIC,YTICを修了し、同会認定ヨーガ療法士となる。日本ヨー ガニケタン主催の北インド修行会(マナリ)、南インド修行会(バンガロール)にも参加。現在は高齢 者に対するヨーガ療法指導を中心に活動。日本ヨーガ療法学会、日本統合医療学会会員。内観は米子 内観研修所(所長:木村慧心先生、面接者:木村秀子先生)にて7泊8日の集中内観研修を修了。 ふうや内観研修所主催内観懇話会にて、その時の内観体験を発表する。 講師:岩田 昌美 先生(認定ヨーガ療法士) 一日内観 (10~17 時/参加費 3,000 円) まずは一日内観をお試し下さい! 日時:1月29日(日)10:00~16:00 2月 18 日(土)20 日(月)21 日(火)23 日(木)24 日(金) 会費:2,000 円(定員20名) 25 日(土)3月8日(木)9日(金)10 日(土)12 日(月) 申込:ふうや内観研修所までご予約下さい ( 内 観 2 ☎06-6323-7267 fax:06-6325-8615 ✉[email protected] 集中内観(参加費 6万円/6泊7日) ・ 2月 19 日(日)午後開始 ~ 2月 25 日(土)午後終了 3 近年のライフスタイルの変容と多様化によって、 日本の疾病構造も感染症から生活習慣病に大きく変化しました。その中で、循環器疾患の 3月 11 日(日)午後開始 ~ 3月 17 日(土)午前終了 月 メカニズムが解明されつつあり、様々な検査方法、多彩な治療法が開発されてきています。 の予防はもとより、いったん発病しても再発を予防し、さらに弱った心臓機能を改善する方 大阪市東淀川区東淡路 3-3-36 ご法も研究されています。その代表が、各種の薬物療法と心臓リハビリテーションです。心 案 Tel:06-6323-7267 Fax:06-6325-8615 e-mail:[email protected] 内臓リハビリは、循環器医療の中で治療として運動療法を軸に確立され、1988年には保 ) ふうや内観研修所 ■阪急京都線・千里線「淡路」駅下車 東出口から南東へ徒歩約7分 ホームページ http://fuya.jp 険適用となり、2006年にはその適応が拡大され期間も3ヶ月から6ヶ月に延長され次 第に普及され始めました。そして、時代の流れとともに心リハへの期待は高まる一方、課 内観懇話会 3月4日(日)「ヨーガ療法における認知行動療法的側面」(米澤紗智江先生)定員間近! 今後の予定 4 月8日(日)「創作『夫婦恩愛経のインド』(大麻豊先生/トラベルミトラジャパン) 4 題も多く残されているなかで、“包括的心臓リハビリテーション”の時代をむかえ急性期 gatu いずれも高名な認定ヨーガ療法士の先生です。詳細はホームページ(http://fuya.jp)等でご確認下さい。 医療から回復期リハや維持期疾病管理へと、院内から院外の連携、そして、患者教育の必 3月内観懇話会(3/4開催)ヨーガ療法WS 定員間近! ふうや瓦版2月号 「ヨーガ療法における認知行動療法的側面」 講師:米澤 紗智江 先生(認定ヨーガ療法士) 日時:3月4日(日)10:00~17:00 会場:ふうや内観研修所二階 会費:2,000 円(定員20名)12名申込済 申込:ふうや内観研修所までご予約下さい ☎06-6323-7267 fax:06-6325-8615 ✉[email protected] 認知行動療法(認知療法)は現在、うつ病をはじめとしてパニック障害や 強迫性障害、PTSD などの丌安障害、摂食障害、パーソナリティ障害、双極 性障害、統合失調症など様々な精神疾患の治療や再発予防に有効とされ、日 本の臨床現場でも取り入れられ注目されつつある精神療法です。 一方、メンタルトレーニングやストレスマネジメントの分野にも認知行動 療法的なハウツーが広く取り入れられています。 また、認知行動療法はヨーガ療法の中にも一側面としてあり、その知名度 の上昇と共に今後ヨーガ療法の教室で認知行動療法的なアプローチが求めら れるケースも増えてくると思われます。 私自身、認知行動療法について学び始めてまだ日が浅いのですが、認知行 動療法における自分の心の状態を客観視する技法は具体的かつ豊富で、素晴 らしいと感じました。ヨーガ療法を行う上で、また一個人として日常生活を 送る上でも、認知行動療法の具体的で細やかな客観視の為の各種技法に学ぶ 意義は大いにあるのではないかと感じています。 今回のワークショップでは、認知行動療法とは何かを理解し、その特徴や 有用性を踏まえた上で、ヨーガ療法の認知行動療法的な側面について整理し ていきたいと思います。またヨーガ療法における認知行動療法的アプローチ の可能性について、ワークを交えながら参加者の皆様と一緒に学び考えてい く機会にしたいと思います。 ◆講師プロフィール◆ 米澤紗智江(よねざわさちえ) 岡山県出身。認定音楽療法士(日本音楽療法学会)として公立病院に勤務後、日本ヨー ガ療法学会の木村慧心理事長の許で伝統的(ラージャ)ヨーガ、ヨーガ療法を学ぶ。同会 認定ヨーガ療法士。認定ヨーガ療法士会兵庫評議委員。日本統合医療学会認定療法士(ヨ ーガ) 。日本マタニティ・ヨーガ協会会員。マタニティ・ヨーガ指導者養成ベーシックコ ース修了。南北インド及びチベット・カイラスでのヨーガ集中修行会に参加。西宮市にて ヨーガクラスラムラムを主催。米子内観研修所(面接者:木村秀子氏)にて二度、集中内 観研修(7泊8日)を修了。 5 4月内観懇話会(4/8開催)大魔王シリーズ第4弾! ふうや瓦版2月号 め お と おんないきょう 「創作『夫婦 恩 愛 経 』のインド」 講師:大麻 豊 先生(トラベルミトラジャパン) 日時:4月8日(日)13:00~15:00 会場:ふうや内観研修所二階 会費:1,000 円(定員20名) 申込:ふうや内観研修所までご予約下さい ☎06-6323-7267 fax:06-6325-8615 ✉[email protected] 私たちの年代は、儀式儀礼を否定して「個人の自由」を謳歌してきました。時 代性もあって、そのように教育されてきたのです。 それはそれでよかったのですが、それによって「家族」という構成要素が脆弱 になってしまったのではないでしょうか。心の奥底で「自由」の向こう側に「社 会保障」があると安心していました。しかし、それも丌安になってきました。 ところで、インドでの夫婦関係はどうなのでしょうか? 家族関係はどのように変化しているのでしょうか? インドといえば、神への「愛」バクティがありますが、その「愛」と妻への「愛 情」を考えてみたいと思います。 例えば、インドに「うちのダンナは、あんなに神様を愛しているのに私を愛し てくれない」などという例があります。その逆、ヨーガ業界では「うちの嫁さん は木村先生に夢中なのに、オレには無関心だ!」などということもあります。 人と神の関係における「愛」、妻と夫の関係における「愛情」 、あるいは親と子 の関係における「恩愛(おんない)」をキー・ワードに、「夫婦」とは何か、とい うより「家族」とは何かを、もう一度考えてみたいとおもいます。 ◆講師プロフィール◆ 大麻 豊(おおあさゆたか) 1947 年兵庫県生まれ。法政大学哲学科卒。 1971 年渡印。インド放浪。72 年日印サルボダヤ交友会青年部。83 年東方学院関西教室 一期生。88 年インド文化センター担当理事(~2003 年)現在:トラベル・ミトラ・ジャ パン代表、(社)アジア協会アジア友の会理事、ヨーガ情報ステーション代表。講演:近 畿大学文芸学部、追手門学院大学、大阪女学院短期大学、同志社国際中高校、龍谷大学経 済学部、インド文化センター、インターナショナル・カレッジ・オーサカ、倉吉東ロータ リークラブ、寝屋川国際婦人クラブ、真言宗醍醐寺派総本山など。 著書:『インドをあるく本』文潮出版共著、月刊誌『少年育成』、月刊誌『アジア倶楽 部』、経済情報月刊誌『イーグル』、仏教月刊誌『大法輪』、仏教新聞『中外日報』、医 療月刊誌『ナースビーンズ』、ヨーガ情報月刊紙『ヨーガの森』など。 6