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日本語
PX7 FM シンセサイザー
オペレーションマニュアル
日本語マニュアル製作:内藤大輔
本書に記載されている事柄は将来予告なしに変更することがあります。またPropellerhead Software AB
は本書に記載されている事柄について約束するものではありません。
このマニュアルで説明されているソフトウェアは、ソフトウェア使用許諾書によって許可されている
ことを除き、いかなるメディア(記録媒体)にも複製することが禁じられています。
Propellerhead Software ABの事前の書面による許諾なしに、本書の内容の一部またはすべてを、
いかなる目的でも複写、複製、転載、送信、記録することは禁じられています。
©2012 Propellerhead Software and its licensors. すべての仕様は予告なく変更することがあります。
Reason, Reason EssentialsとRack ExtensionはPropellerhead Softwareの登録商標です。
その他の製品名は、各社の商標および登録商標です。All rights reserved.
PX7 FM シンセサイザー
イントロダクション
PX7 は、80 年代に一世を風靡した国産の FM シンセサイザーをクローンした Rack Extension です。PX7 には、それぞれ音源またはモ
ジュレーション・ソースとして使用できる 6 つのサイン波オシレーター(オペレーターと呼ぶ)が備わっています。
PX7 は、オリジナルのハードウェアの奥深いサウンドの可能性を再現するだけでなく、これをよりユーザーフレンドリーなフロントパ
ネルで実現しています。すべてのパラメーターは元のハードウェアのものと同一であるため、有名なサウンドをすべて再現できます。
また PX7 独自のマクロコントロール機能により、プリセットを効果的かつ簡単に調整できます。
FM シンセシスについて
PX7 は周波数変調(FM)シンセシス(合成方式)によって音を生成します。FM シンセシスでは、複数のサイン波オシレーターを様々
な構成(アルゴリズム)、レベル、そして速度で相互変調することによって音を生成します。これにより、ベルのようなサウンドから
奇妙なノイズまで、驚くほど多彩なサウンドが得られます。
まずアナログ減算合成方式との大きな違いは、フィルターがない点です。FM では、フィルターを使って周波数帯を抑制するのではな
く、周波数変調量によって上音成分を追加します。そのため PX7 にはフィルターがありません。
このマニュアルでは、FM シンセシスの理論など詳しくは説明しません。もし FM シンセシスについて詳しく学びたいならグーグルな
どで検索すると良いでしょう。FM シンセシスと国産 FM シンセについての面白いページが数多く見つかります。
4
PX7 FM シンセサイザー
PX7 の使用
パッチの読み込みと保存
パッチの読み込みと保存は、他の内蔵 REASON/Reason Essentials デバイスと同様の方法で行えます。詳しくは REASON/Reason
Essentials ユーザーマニュアル PDF の「サウンドとパッチ」の章をご参照ください。
マクロコントロールを使ったファクトリーサウンドの調整
難しいことを考えずに PX7 を使いたい場合は、以下の方法が有効です:
1. ファクトリープリセットを読み込みます。
2.
Brightness 、 Touch 、 Attack と Decay スライダーを操作します。
これらのスライダーは、「マクロ」コントロールとして複数のパラメーターを制御します。つまりこれらのスライダーを 1 本動かす
だけでも、効果的に音に変化を加えられます。スライダーはバイポーラー型、つまり中心点がゼロ(変化なし)となります。
・
Brightness (ブライトネス)スライダーは、すべての周波数変調レベルに影響することで、音色を変化させます。
正値では音色が明るくなり、負値では暗くなります。
・
Touch (タッチ)スライダーは、ブライトネスにキーボードのベロシティーを反映させる量を制御します。
値を上げるほどサウンドのベロシティーに対する感度が高くなります。
・
Attack (アタック)スライダーは、すべての EG Rate 1 パラメーターを制御します。これにより、一般的な ADSR エンベロープの
アタック・パラメーターと同等の効果が得られます。
・
Decay (ディケイ)スライダーは、すべての EG Rate 2 と 3 パラメーターを制御します。これにより、一般的な ADSR エンベロー
プのディケイ・パラメーターと同等の効果が得られます。
グローバル「再生」コントロール
Bend(ピッチベンド)
ピッチベンドホイールは音程を上げ下げします。PX7 は MIDI マスターキーボードからのピッチベンド MIDI データに反応します。ピッ
チベンドの範囲はモジュレーションホイールの右側にある「Bend Range(ベンド範囲)」パラメーターで設定します。
PX7 FM シンセサイザー
5
Mod(モジュレーションホイール)
Mod ホイールは、ピッチや音量に適用する LFO モジュレーション量を制御します。PX7 は MIDI マスターキーボードからのモジュレー
ションホイール MIDI データに反応します。LFO ピッチ・モジュレーション量は「Pitch Mod Sensitivity(ピッチ・モジュレーション感
度)」ノブ、音量モジュレーション量は「LFO Sens(LFO 感度)」ノブで、各オペレーター毎に設定します。
Note On(ノートオン)LED
PX7 が MIDI ノートオン信号を受信すると、この LED が点灯します。
Bend Range(ベンド範囲)
D 「Bend(ピッチベンド)
」
(ピッチベンド)ホイールのピッチベンド範囲を上下ボタンで設定します。
設定範囲:+/-12 半音(+/-1 半音単位で設定)
Transpose(トランスポーズ)
D 上下ボタンで、グローバルピッチを上下に変更できます。
設定範囲:+/-24 半音(+/-1 半音単位で設定)
Mono(モノ)
D オンにすると PX7 はモノフォニック・モードで動作します。
Legato(レガート)
レガートはモノ・モード(上記参照)でのみ有効です。レガートは以下のように作用します:
D ひとつのキーを押さえた状態で、他のキーを押したとき、
音程は移りますが、エンベロープは再開始しません。つまり「アタック」部分はありません。
Portamento(ポルタメント)
ポルタメントは、レガートのオン / オフに関係なく、モノ・モード(上記参照)でのみ有効です。
・ モノ・モード + レガート・オフでは、ピッチは Portamento ノブで設定した時間でノートからノートへ移行します。
・ モノ・モード + レガート・オンでは、レガートで演奏した際のみにピッチがスムーズに移行します。
次のキーを演奏する前に前のキーを離した場合、ポルタメント効果はありません。
Algorithm(アルゴリズム)コントロール
PX7 には 6 つのオペレーター(サイン波オシレーター)が備わっています。各オペレーターの機能は、音源(キャリアー)またはモ
ジュレーターのどちらとして使用するかによって、大きく異なります。オペレーターの使用法(音源かモジュレーター)は、PX7 の右
下角にある Algorithm セレクター(下記参照)によって決定されます。
Algorithm(アルゴリズム)
6
PX7 FM シンセサイザー
アルゴリズムとは、6 つのサイン波オシレーターがどのように接続されているかを決定する接続図です。各オペレーターは音源(キャ
リアー)もしくはモジュレーターとして接続できます。PX7 では、キャリアーは白地に黒文字、モジュレーターは黒地に白文字で示さ
れます。キャリアーは必ず出力に直接接続されます。下図は一例としてアルゴリズム 22 の接続内容を示しています:
モジュレー
ター
6
5
フィードバックループ
オペレーター 1, 3, 4 と 5 はキャリアー(白地)です。これ
らはオーディオ出力に直接接続されています。
キャリアー
オペレーター 2 と 6 はモジュレーターです。
オペレーター 2 はオペレーター 1 を周波数変調します。
4
オペレーター 6 にはフィードバックループがあり、オペ
レーター 3, 4 と 5 を周波数変調します。
3
注:オペレーター 6 からは 3 つの接続線が出ていますが、
これらの信号内容は同一です。
2
1
オーディオ出力
OUTPUT
アルゴリズム 22 の接続内容。
PX7 にはオリジナルの日本製 FM シンセに搭載されていた 32 のアルゴリズムが備わっています。下図は PX7 に備わっている 32 アル
ゴリズムの接続図です:
6
6
6
6
6
6
6
6
6
5
5
5
5
5
5
5
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1
1
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
1
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1
1
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OUTPUT
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OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
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OUTPUT
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OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
OUTPUT
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31
32
D 使用するアルゴリズムは上下ボタンで選択します。
Algorithm セレクターの上に、選択されているアルゴリズムの接続図が表示されます。
Op Feedback(オペレーター・フィードバック)
PX7 FM シンセサイザー
7
アルゴリズム・セレクターのとなりは Op Feedback (オペレーター・フィードバック)ノブです。すべてのアルゴリズムで、1 つの
オペレーターがフィードバック接続(信号がオペレーターの入力に戻されている)されています。 Op Feedback ノブはフィードバッ
クの量を設定します。
設定範囲:0-7
・ フィードバック量を上げると、上音成分が増え、より明るいサウンドが得られます。
・ フィードバック信号が複数のオペレーターによって生成される場合、より複雑な信号またはノイズが得られます。
オペレーター設定
PX7 には、同じ構造とコントロールを備えた 6 つの同型オペレーター(サイン波オシレーター)が搭載されています。以下は各オペ
レーターのコントロールの説明です。
On/Off(オン / オフ)
D クリックして、オペレーターをオン / オフします。
Fixed(周波数固定)
D
Fixed ボタンをオンにすると、演奏したキーボードの鍵盤にかかわらず、指定された周波数が生成されます。
大抵この機能は、オペレーターがモジュレーターとして使用されるアルゴリズムで使います。
Coarse(粗調整)
D
Coarse ノブでオペレーターのおおまかなチューニングを調整します。
Fixed ボタンがオフの場合、ディスプレイには音程比が表示されます。この際、1.0 は通常の音程、0.5 は 1 オクターブ下、2.0 は
1 オクターブ上、3.0 は通常音程の 3 倍で、最高設定値は 31.0(通常音程の 31 倍)になります。
Fixed ボタンがオンの場合、 Coarse ノブはオペレーターの基本周波数を 1、10、100、または 1000Hz に設定します。
Fine(微調整)
D
Fine ノブでオペレーターのチューニングを微調整します。
Fixed ボタンがオフの場合、ディスプレイには次の方程式によって算出される値が表示が表示されます:Coarse*(1+Fine/100)。
Fixed ボタンがオンの場合、 Fine ノブは、 Coarse で設定されている周波数(上記参照)の 1-9.772 倍の周波数を設定します。
設定範囲は 0-99 です。
Detune(デチューン)
D
Detune ノブでオペレーターをデチューンします。
このパラメーターで、オペレーターの音程を Fine ノブよりさらに細かく調整できます。
設定範囲:+/- 7 ステップ。
Velo Sens(ベロシティー感度)
D
Velo Sens ノブで、キーボード演奏の強弱を、オペレーターの音量へ反映する度合いを決定します。
LFO Sens(LFO 感度)
D
8
LFO Sens ノブで、モジュレーションホイールを操作した際の、オペレーターに対する LFO 音量変調量を決定します。
PX7 FM シンセサイザー
Pan(パン)
D オペレーターの出力信号の左右バランスを決定します。
このパラメーターは、キャリアーとして使用されているオペレーターのみで効果があります。モジュレーターであるオペレーター
では効果はありません。
!
注:パンニングは元のハードウェアにはなかった機能です。
Envelope Generators (EG:エンベロープ・ジェネレーター )
オペレーターのエンベロープ・ジェネレーターは、2つの異なる方法でサウンドに影響します:
・ 選択されているアルゴリズムでキャリアー(出力へ直接接続)であるオペレーターでは、エンベロープはサウンドの音量に影響し
ます。
・ 選択ざれているアルゴリズムでモジュレーター(他のオペレーターを変調)であるオペレーターでは、エンベロープはサウンドの
音色に影響します。
PX7 のエンベロープ・ジェネレーターは、Level & Rate(レベル&レート)エンベロープという特別なタイプのものです。一般的なア
ナログ型アタック - ディケイ - サステイン - リリース・エンベロープと違い、このタイプのエンベロープはいくつかの異なるレベルへ、
いくつかのレート(速度)で推移していきます。
低いレートではゆっくりレベル変更が起こり、高いレートでは素早くレベルが変わります。つまり一般的な ADSR エンベロープ・ジェ
ネレーターのアタック / ディケイ / リリース・パラメーターとは逆になります。
!
通常の ADSR エンベロープに慣れているユーザーがより直感的に操作できるように、 Rate スライダーの動作を通常 A/D/R パラ
メーターのように設定しています。つまりスライダーを下げるとレートが高く(短く)なります。
同じレート設定でも、レベル差が大きいほどレベル変更に時間がかかります。また隣接したレベル設定が同じ値である場合、これらを
結ぶレート・パラメーターの設定はサウンドに影響しません。
フロントパネルに印字された図には設定可能なレベルとレート(エンベロープ・ステージ)が示されています:
フロントパネルに印字されたエンベロープ・ステージ。
PX7 FM シンセサイザー
9
エンベロープ・ジェネレーターは以下のように動作します:
L1
99
(Level)
R2
0
R1
(L4)
L2
R3
L3
L3
Key Down
R4 L4
(time)
Key Up
・ キーボードのキーを押すと、レベルは L4 から R1 のレート(速度)で L1 に変化します。
・ L1 のレベルに到達すると、次にレート R2 でレベル L2 に移行します。
・ L2 のレベルに到達すると、今度はレート R3 でレベル L3 に移行します。
・ レベル L3 は、キーを押さえている間は維持されます。
レベル L3 は、標準型 ADSR エンベロープのサステイン部分に相当します。
・ キーを離すと、レート R4 でレベル L4 に移ります。
!
注:L4 はゼロである必要はありません。ゼロ以外の設定だと L4 レベルが常に生成されます。通常では、オペレーターがモジュ
レーターである場合のみ、ゼロ以外に設定します。
Keyboard Rate Scaling(キーボード・スケーリング>レート)
このパラメーターはキーボードの演奏位置を、各オペレーターのエンベロープ・ジェネレーターのディケイに反映させる量を決定しま
す。
・
Rate ノブが 0 の場合、キーボードのどのキーでもディケイは同じになります。
・ レートを上げると、ベースノートのディケイは長く、トレブルノートのディケイは短くなります。
設定範囲:0-7
Keyboard Level Scaling(キーボード・スケーリング>レベル)
これは旧来の FM シンセに実装されていた特別機能で、他のシンセによくある「キーボード・トラッキング」に相当します。
10
PX7 FM シンセサイザー
周波数変調されたサウンドの音色は、キーボードの演奏位置によって大きく変わってしまうことがあるため、キーボードの位置に対す
るエンベロープ・ジェネレーターのモジュレーション量を調整する能力が必要になります。この能力は、アルゴリズムの中でモジュ
レーターとして設定されているオペレーターで特に重要です。下の図はスケーリングの概要を表しています:
BREAK POINT
99
+LIN
+LIN
+EXP
+EXP
-EXP
-EXP
DEPTH 0
99
-LIN
-LIN
LEFT CURVE
C0
C1
C2
C3
RIGHT CURVE
C4
C5
C6
C7
C8
・ B.P.(ブレークポイント)
このパラメーターは、キーボードの中央と見なすキーを指定します。ブレークポイントの両側にそれぞれ異なるカーブとデプスを
設定できます。
設定範囲:A-1 から C8
・ Depth(デプス)
このパラメーターは、スケーリングの強さを決定します。ブレークポイントの両側でそれぞれ異なる値を設定できます。
設定範囲:0-99
・ Curve(カーブ)
左右それぞれに 4 種類のカーブから選べます。
選択肢:-LIN、-EXP、+EXP、+LIN
下図は 3 つの異なるブレークポイント(B.P.)、デプス、カーブ設定を表しています:
50
-EXP
D3
+LIN
50
0
-LIN
C2
+EXP
50
50
99
99
99
0
0
0
99
99
99
C0
C1
C2
C3
C4
C5
C6
C7
C8
C0
C1
C2
C3
C4
C5
C6
C7
C8
C0
-LIN
C1
C2
D5
C3
C4
-EXP
C5
C6
99
C7
C8
Level(レベル)
PX7 FM シンセサイザー
11
D オペレーターの出力レベルを設定します。
・ 選択されているアルゴリズムでキャリアーであるオペレーターでは、 Level" ノブは出力ボリュームを制御します。
・ 選択されているアルゴリズムでモジュレーターであるオペレーターでは、 Level ノブはモジュレーション量を制御します。
グローバル・モジュレーション・コントロール
フロントパネルの下部には、すべてのオペレーターに作用する 2 つのモジュレーション・セクションがあります。
OP Key Sync(オペレーター・キーシンク)
D この LED ボタンをオンにすると、ノートを演奏した際にすべてのオペレーターが位相を合わせて(0 度から)サイン波を発振しま
す。
キーシンクがオフの場合、同じノートを同じように演奏しても、若干の音色の差異が得られます。
Pitch Mod Sensitivity(ピッチ・モジュレーション感度)
D 「Mod(モジュレーションホイール)
」を操作した際のピッチ(音量)モジュレーションの感度を決定します。
LFO
PX7 にはピッチと音量をモジュレートできる LFO が備わっています。波形タイプは三角、ノコギリ下降、ノコギリ上昇、矩形波、サ
イン波、そしてサンプル&ホールドのいずれかに設定できます。
D LFO を Reason/Reason Essentials シーケンサーのテンポに同期するには、 Tempo Sync (テンポシンク)LED ボタンをクリックし
ます。
D 各ボイスごとに個別の LFO を使用するには、 Poly (ポリフォニック)LED ボタンをクリックします。
ポリフォニックがオフの場合、すべての LFO がお互いに同期され、全ボイスにひとつの LFO が適用されているような効果になりま
す。
D キーボードのキーを押さえるたびに LFO を再スタートさせるには、 Key Sync (キーシンク)LED ボタンをクリックします。
キーシンクがオフの場合、LFO の周期内の開始点は毎回異なります。
D LFO レートは Speed (スピード)ノブで設定します。
D キーを押さえてから LFO がモジュレーションを開始するまでかかる時間を Delay (ディレイ)ノブで設定します。
D LFO 波形の選択は、波形ディスプレイの上の上下ボタンで行います。
12
PX7 FM シンセサイザー
D ピッチ・モジュレーション量は LFO to Pitch (LFO ピッチ反映量)ノブで設定します。
このパラメーターはモジュレーションホイールによるコントロールとは別のものです。
D 音量のモジュレーション量は LFO to Amp (LFO 音量反映量)ノブで設定します。
このパラメーターはモジュレーションホイールによるコントロールとは別のものです。
Pitch Envelope(ピッチ・エンベロープ)
ピッチ・エンベロープは、すべてのオペレーターのピッチ(音程)をモジュレートできます。すべてのオペレーターに対して、ひとつ
のピッチ・モジュレーションのエンベロープが使用されます。
PX7 の他のエンベロープ・ジェネレーターと同様、ピッチ・エンベロープはレベル&レート型です。ただしひとつの違いは、レベル・
パラメーターがバイポーラー型になっていることです。レベル・スライダーが中央位置に設定されているとき、通常ピッチで再生され
ます。レベル・パラメーターの設定範囲は +/- 4 オクターブです。
!
高いレート(短い時間)を得るには、レート・スライダーを下げます。
下の図はピッチ・エンベロープの仕組みを表しています:
L1
50
(Level)
R1
(L4)
0
R2
L3
L3
R4 L4
(time)
R3
-50
Key Down
L2
Key Up
ピッチ・エンベロープ・ジェネレーターの仕組み。
・ キーボードのキーを押すと、ピッチ(音程)は L4 の値から R1 のレート(速度)で L1 の値へ変化します。
・ L1 の値に到達すると、ピッチは R2 のレートで L2 の値に移行します。
・ L2 の値に到達すると、ピッチは R3 のレートで L3 の値に移行します。
・ L3 の値は、キーを押さえている間は維持されます。
L3 の値は、標準型 ADSR エンベロープのサステイン部分に相当します。
・ キーを離すと、ピッチは R4 のレートで L4 の値に戻ります。
!
注:L4 の値はゼロである必要はありません。L4 の値がゼロ以外である場合、通常時の音程が変わります。
PX7 のエンベロープ・ジェネレーターの仕組みについて詳しくは「Envelope Generators (EG:エンベロープ・ジェネレーター )」をご
参照ください。
PX7 FM シンセサイザー
13
接続
!
注:CV 接続は PX7 パッチには保存されません。
Sequencer Control In(シーケンサーコントロール入力)
Sequencer Control の CV と Gate 入力を用いて PX7 を別の CV/Gate デバイス(Matrix や RPG-8 など)から演奏できます。 CV 入力
への信号はノートピッチを、 Gate 入力への信号はノートオン / オフとベロシティーを制御します。またピッチベンドとモジュレー
ションホイールをモジュレートするための入力も備わっています。
Modulation In(モジュレーション入力)
これらコントロールボルテージ(CV)入力とそれぞれのトリムノブはマクロコントロール( Brightness、Touch、Attack、Decay )を
モジュレートします。
Operator Amplitude Modulation Input(オペレーター音量モジュレーション入力)
オペレーター 1-6 の出力レベルを、外部 CV 信号で個別にモジュレートできます。
Audio Out(オーディオ出力)
オーディオの主出力です。PX7 デバイスを新規作成すると、この出力は自動的に REASON/Reason Essentials のメインミキサーの最初
の空きチャンネルにルーティングされます。
14
PX7 FM シンセサイザー
Fly UP