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平成28年12月22日 2学期終業式校長講話骨子(選択の自由) いよいよ

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平成28年12月22日 2学期終業式校長講話骨子(選択の自由) いよいよ
平成28年12月22日
2学期終業式校長講話骨子(選択の自由)
○いよいよ、2学期の終業式を迎えました。
○2学期は授業日数が最も長く、充実した各種学校行事や部活動などをやり遂
げ、大きな成果を生んだ2学期でありました。皆さん、それぞれの立場でよ
く健闘してくれました。この成果がそれぞれ皆さんの財産として心に刻まれ
ていると思います。
○さて、終業式に当たり2つのことをお話しします。
○1つ目は、
「命の大切さ」についてです。先日、学校に一般の方から電話があ
りました。それは「男子生徒2名が負傷した猫を抱いて、動物病院を訪れた。
猫の命を取り留めることはできなかったが、生徒たちの優しい気持ちに感銘
を受けて電話しました。」と動物病院での様子を見聞きした一般女性から連絡
が入りました。
○道に倒れていた猫を、一人はマフラーの中に入れて抱き、もう一人が動物病
院で相談し、生徒が死亡した猫を連れて帰り、翌日保健所に預けるというこ
とになったそうです。
○この2人は、名も名乗らず立ち去ったようですが、制服から本校生徒と判断
され、連絡をいただきました。
○この2人の生徒による行動を考えてみると、
「命の尊さ」を実感し、人に対し
てはもちろんのこと、小動物に対しても「命の大切さ」を心の中心におき、
適切な判断と、素晴らしい行動であったと強く感じました。
○この生徒の行いは、人として生きていく上で模範的な行動であり、またこの
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適切な行動をとった生徒が本校の生徒であったことに大きな誇りを感じます。
○2つ目は「選択の自由」ということについてお話ししたいと思います。
○人も動物も外部から刺激があると、何らかの反応を示します。動物である場
合、
「刺激」と「反応」の間はなく、思考するスペースはありません。しかし、
人は、「刺激」と「反応」の間にはスペースがあります。
○例えば、犬に餌を与えるときベルを鳴らすようにしてみます。これはパブロ
フの犬という有名な「刺激」と「反応」に関する実験です。
○まず、ベルを鳴らします。次に餌を与えます。犬は唾液を出しながら餌を食
べます。ベル⇒餌⇒唾液、ベル⇒餌⇒唾液、これを繰り返していきます。
○すると犬は、
「ベル」を鳴らしただけで、餌を与えなくとも「唾液」を出すよ
うになります。これは「ベル」という「刺激」と「唾液をだす」という「反
応」を示した有名な実験です。
○しかし、人には「刺激」と「反応」のなかにスペースをもつことができ、
「刺
激」に対して「反応」を選択することが出来ます。
○例えば、雨の日だったとします。雨の日は何となく憂鬱な気分になりがちで
す。しかし、自分の心の中に「自分の天気」を持っているとしたら、周りの
天気に左右されず、「心晴れやかな」気分でいられることが可能となります。
○できれば、心の中に自分の天気を持ちたいものです。
○これを、日常の生活にあてはめると、
「辛く、大変なこと」な「刺激」がある
と、気持ちもふさぎ、落ち込んでしまうことがあるかもしれません。
○しかし、
「辛く、大変なこと」という「刺激」があったとしても、人間特有の
スペースを広げ、「ポジティブに積極的な行動をしてみよう」という「反応」
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に心を置き換え、自由に選択することが可能となるのです。
○ここで、オーストリアの精神科医・心理学者であるヴィクトール・フランク
ルという人物の衝撃的な体験を紹介したいと思います。
○フランクルはユダヤ人でもありました。第2次世界大戦時にナチスドイツの
強制収容所に送られ、筆舌に尽くしがたい体験をしています。彼の両親、兄、
妻は収容所で病死し、あるいはガス室に送られました。妹以外の家族全員が
なくなりました。フランクル自身も拷問され、数知れない屈辱を受けました。
○ある日のこと、フランクルは小さな独房に入れられました。ここで彼は、ナ
チスの兵士たちも決して奪うことのできない心の内なる自由、後に「人間の
最後の自由」と自ら名づける自由を発見します。
○フランクル自身はどのような目にあっても、彼のアイデンティティは少しも
傷つきませんでした。
「何が起ころうとも、それが自分に与える影響を自分自
身の中で選択することができる。」すなわち、受ける「刺激」と、それに対す
る反応との間には、反応を選択する自由もしくは能力があることに気づいた
のです。
○収容所の中で、フランクルはどんなに辛い体験をしても、他の状況を思い描
いていました。例えば、収容所から解放され大学で講義している場面などで
す。彼は人が持つ知性を活かすことで、ナチスの看守たちが持っていた自由
より、崇高で大きな自由を獲得していました。
○彼の内面にある能力、すなわち「刺激」に対し、
「反応」を選択する自由があ
り、収容所という過酷な環境にあっても、人として尊厳を保つことができた
のです。
○「辛く、苦しいこと」という「刺激」があっても、どのように「反応」する
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かには「選択の自由」と「選択をする力」が人にはあるこということを、皆
さんにお伝えし、この力を活用したいと思います。
○可能な限り「チャレンジ精神」を持って、前向きに前進していきましょう。
○皆さんにとって、これから様々な「刺激」が待っていると思いますが、本日
の話が少しでも参考となれば幸いです。
【学校スローガン】です。
①「東高は、学ぶところ」
②「東高は、美しいところ」
③「東高は、夢や希望を共に実現するとこと」
チーム東高!で頑張っていきましょう。
以上で終わります。
(2190文字
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7.3分)
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