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2016年度 特別講演会一覧(PDF:428KB)

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2016年度 特別講演会一覧(PDF:428KB)
2016年度 各地区後援会 「特別講演会 開催一覧」
※今年度、各地区で開催される講演会は以下のとおりです。お住まいの地区で開催される講演を是非お聴きください。
都道
府県
札幌
旭川
岩手
福島
山形
福井
日程
9月10日(土)
9月11日(日)
9月10日(土)
9月17日(土)
9月18日(日)
9月16日(金)
受付 総会 講演時間
時刻 時刻 (予定)
11:30 12:30
11:30 12:30
9:00 10:00
9:30 10:00
9:00
9:00
9:30
9:30
13:10
~
13:55
13:10
~
13:55
11:00
~
11:50
11:30
~
12:00
11:20
~
12:00
10:30
~
11:00
会場名
東海大学札幌キャンパス
講演要旨
講師プロフィール
競技力向上の
メンタルトレーニング
メンタルトレーニングとは、スポーツ心理学を背景とした選手のメンタル面強
化の強化・準備・トレーニングです。スポーツでよく言われる「心技体」の「心
(心理・精神・メンタル面)」を強化するトレーニングです。メンタルトレーニン
グは、基本的な8つの心理的スキルをトレーニングするものです。この心理
的スキルには、①やる気を高める目標設定、②プレッシャーに打ち勝つセル
フコントロール能力を向上させるリラクセーション&サイキングアップ、③イ
メージ、④集中力、⑤プラス思考、⑥セルフトーク、⑦コミュニケーション、⑧
試合で勝つための心理的準備があり、これらを毎日の練習で強化・トレーニ
ングすることがメンタルトレーニングです。
1955年 宮崎県生まれ 61歳
1979年 福岡大学体育学部体育学科卒業、1981年中京大学大学院修士課
程体育学研究科修了、
1985年 米国フロリダ州立大学博士課程運動学習・スポーツ心理学専攻 留
学・帰国(4年半)
1986年 近畿大学教養部勤務
1994年 米国州立フロリダ大学 研究留学・帰国(1993年4月~1994年3月・1
年)
2000年 近畿大学教養部退職
2000年 東海大学体育学部勤務 現在に至る
富士山の湧水と
駿河湾の関係
富士山周辺の河川や湧水のケイ酸塩は高濃度です. 主たる要因は多くの噴
火による溶岩や火山灰によってできた水の通り道を10~20年かけて湧き出
す水が駿河湾を豊かにします.海の生き物の大本は植物プランクトンです.
駿河湾はケイ藻が卓越している.ケイ藻はこの6,000万年間,海では最大の
バイオマスを持ち、地球への酸素供給の25%を担っています.ケイ藻を主食
とする植食性動物プランクトンのカイアシ類です.駿河湾特産のサクラエビ
はカイアシ類の仲間のパラカラヌスをもっとも好んで食べます.このように富
士山の恵みは海をとても豊かにしてくれるのです.
工学部
機械工学科
甲斐 義弘 教授
福祉ロボットの開発
近年,数多くの国々で高齢化が進行している.特に,日本の高齢化は著し
く,総人口に対して65歳以上の人口が占める割合は,1950年には約5%で
あったのに対し,2014年では約26%,2040年では約36%になると推定されてい
る(平成27年度版高齢社会白書).このような高齢化の現状を踏まえ,本講
演者はこれまでに種々の福祉ロボットを開発してきている.本講演では,日
本をはじめとする世界の高齢化の現状と,講演者がこれまでに行って来た
福祉ロボットの研究開発について述べる.
政治経済学部
経営学科
遠藤 誠二 教授
近年、世界で日本製品を見かけることは少なくなりました。かつて、日本企業
は、現地の消費者のニーズを的確にとらえ、様々な魅力的な製品を提供し
ていました。しかし、現在かつての輝きはみられません。一方、米国企業を
カスタマイゼーションか
中心に、近年、様々な魅力的な製品やサービスが、日本市場にも、世界市
らみた今後の日本製品
場にも提供されています。そのいい例が、Apple、Amazon.com、Starbucksで
す。彼らは、かつて日本企業が生み出したカスタマイゼーション・システムを
:東北地方の製品を
進化させ、顧客のニーズにきめ細かに対応し、顧客を継続的に満足させて
中心に
います。そこで、今後いかに日本企業が、かつて育んできたカスタマイゼー
ション・システムを発展させ、再び世界市場へと躍進できるのかをお話してい
きたいと思います。
講師
体育学部
競技スポーツ学科
テーマ
高妻 容一 教授
ホテルクレッセント旭川
海洋学部
環境社会学科
萩原 直樹 講師
ホテルメトロポリタン盛岡
清稜山倶楽部
山形テルサ
体育学部
体育学科
大塚 隆 教授
ホテルフジタ福井
医学部医学科
内科学系
消化器内科学
(ザ・グランユアーズフクイ)
松嶋 成志 教授
現在の学校体育は「生涯にわたって豊かなスポーツライフを継続する資質
や能力を育てる」ことを目的としています。東海大学においても、健康・体力
の保持増進、スポーツ活動の生活化、好ましい人間関係や社会的行動の形
成など、心と体の健康に目を向けた体育の授業を必修として行っています。
健康・フィットネスと
本講演においては、本学の「健康・フィットネス」「生涯スポーツ」の授業を
生涯スポーツ
紹介し、大学で学ぶ体育について考えてみたいと思います。さらに、心と体
に目を向けた体育学部の授業例や海外で行われている体操を見ていただ
きながら、生涯を通じた健康・フィットネス、あるいは豊かなスポーツライフに
ついて考えてみたいと思います。
ピロリ菌と人類の
深い関わり
人類は太古の昔、アフリカに発生してからピロリ菌とともに世界に広がってき
た。ピロリ菌は胃粘膜の慢性炎症を引き起こし、消化性潰瘍や胃がんをはじ
めとした多くの疾患と深く関連している。ピロリ菌には多くの亜型があり、そ
の中でも日本を含む東アジアに多く存在する東アジア型の菌の毒性は高く、
このため日本や韓国、モンゴル、中国などに胃がんが多いと考えられてい
る。本邦では、衛生環境の改善に加え、近年の除菌療法の発達によって、ピ
ロリ菌感染者の頻度は激減し大きな疾患構造の変化がおこると予測され
る。しかしながら、近未来においては、ピロリ既感染者(除菌後の型)が多く
存在し、その対処は引き続き大きな課題であり続けると考えられる。
1
1954年静岡県生まれ。東海大学海洋学部環境社会学科・講師。
立教大学理学部、学習院大学自然科学系大学院、1987年より東海大学海洋学
部助手。2011年より現職。理学修士。
専門は地球化学、水産海洋学。主な著書に『駿河湾奥部の栄養塩類・プランク
トンの動態と流経変動との関わり』(月刊海洋)、『河川水が駿河湾奥部海域の
水質環境に及ぼす影響』(東海大学紀要)ほか。
1999年3月同志社大学大学院工学研究科機械工学専攻博士後期課程修了(博
士(工学),同志社大学),
1999年4月~2003年3月 高知工科大学工学部知能機械システム工学科助手,
2003年4月~現在 東海大学工学部機械工学科(現在 教授)
慶應義塾大学、コーネル大学、ヴァージニア工科大学を卒業後、
ミシシッピー大学を経て、現在、東海大学政治経済学部経営学科教授。
専門は、マーケティング。特に、サービス・マーケティングとカスタマイゼーショ
ン。
1964年島根県出雲市(旧平田市)生まれ。
島根県立平田高校卒業、筑波大学体育専門学群卒業、同大学院体育研究科
修了。
1995年東海大学開発工学部(沼津校舎)保健体育系講師。2005年東海大学体
育学部体育学科准教授。2013年同教授。現在、体育学科主任。一貫教育セン
ター次長。
専門分野:体育方法学(体操・体つくり運動)、スポーツ運動学
担当科目:生涯スポーツ理論実習(ラート)、体つくり運動理論及び実習、スポー
ツ運動学など。
昭和35年9月24日生まれ 石川県金沢市出身
昭和54年3月金沢大学教育学部付属高等学校卒業、同年4月 東京大学理科Ⅲ
類入学、昭和56年4月同学医学部医学科進学、昭和60年3月 同学医学部医
学科卒業、昭和60年6月東京大学医学部付属病院 内科系研修医、昭和62年6
月東京大学医学部旧第一内科(第八研究室)入局 医員、昭和63年6月公立昭
和病院消化器内科シニアレジテント、平成1年6月帰局 医員、同年10月東京大
学理学部生物科学科高橋研究室にて研究に従事、平成7年1月東京大学医学
部旧第一内科助手、平成8年4月アメリカ ミシガン大学メディカルセンター研究
員、平成13年10月東海大学消化器内科 講師、平成19年4月東海大学消化器
内科 准教授、平成24年4月東海大学医学部付属東京病院 副院長、消化器
肝臓センター長、平成25年4月東海大学医学部消化器内科 教授、平成26年4
月東海大学医学部付属東京病院 病院長、平成28年4月 東海大学医学部付
属病院勤務 内視鏡室長 現在に至る
2016年度 各地区後援会 「特別講演会 開催一覧」
※今年度、各地区で開催される講演会は以下のとおりです。お住まいの地区で開催される講演を是非お聴きください。
都道
府県
栃木
茨城
千葉
埼玉
日程
9月18日(日)
9月17日(土)
9月10日(土)
9月11日(日)
受付 総会 講演時間
時刻 時刻 (予定)
12:00 13:00
9:30 10:30
9:30 10:30
10:00 13:00
14:10
~
14:40
11:40
~
12:20
11:40
~
12:40
10:30
~
11:30
会場名
ホテルニューイタヤ
ダイヤモンドホール
講師
テーマ
「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であ
る。」これは2011年に制定されたスポーツ基本法に書かれた一文です。
2016年リオデジャネイロオリンピック・パラリンピックが開催され、2020年には
東京オリンピック・パラリンピックが控えています。トップアスリート達によるス
ポーツの祭典に注目が集まりますが、スポーツの価値はそれだけにとどまり
体育学部
ません。近年、「いつでも、どこでも、誰でも、いつまでも」をスローガンとした
生涯スポーツ学科
スポーツの多様性と
「生涯スポーツ(Lifelong-Sports)」という概念が浸透してきました。あらゆる
東海大学のスポーツ
人がスポーツと関わることができる社会の創造に向けて、「健康」「人々の交
川邊 保孝 准教授
流」「地域づくり」など多様なスポーツの価値が見直されています。本講演で
は、トップアスリートから一般の学生、さらには多様な地域の人々にも開か
れた東海大学におけるスポーツの取り組みを通じて、スポーツの多様性を
考えていきます。
海洋学部
海洋生物学科
深海ザメから見た
駿河湾
田中 彰 教授
青葉の森公園
芸術文化ホール
工学部
精密工学科
槌谷 和義 教授
川口総合文化センター・
リリア 音楽ホール
講演要旨
体育学部
競技スポーツ学科
花岡美智子 准教授
駿河湾は水深2500mに及ぶ日本でいちばん深い湾であります。三保の灯台
から8km沖合に出れば水深は1000mにもなり、海底は暗黒の世界となりま
す。駿河湾の沖には黒潮が流れ、また富士川や大井川などの河川から多量
な淡水が流れ込み、駿河湾は複雑な海洋構造を呈し、生産性の高い湾と
なっています。そのため、様々な魚類の生息を可能にしています。中でも深
海に生息するサメ類の出現種数は世界でも有数な地域となっています。本
講演では駿河湾に生息する深海ザメの生態について述べます。最初に駿河
湾の特徴について解説し、次に深海に生息するサメ類の特徴について紹介
し、最後に深海ザメから見た駿河湾の豊かさについてまとめます。
本講演では,ほぼ無痛で血液を採取することが可能な「雌蚊の血液吸引メカ
ニズムを模倣」して設計された血液採取デバイスの開発についてお話しさせ
ていただきます.特に同開発を通して得られた要素技術である,雌蚊と同等
な吸引能力を有するマイクロポンプ,機能性薄膜アクチュエータ創製技術,
バイオセンサシステム,極細管創製技術,さらには痛みの客観的評価法の
開発を含むウェアラブル健康監視システムの開発についてご紹介いたしま
痛みの数値化法に
す.
基づく新しい注射針と さらに平成26年度に採択されました文部科学省 私立大学戦略的研究基盤
ウェアラブル健康監視 形成支援事業にて整備されました東海大学マイクロ・ナノ研究開発センター
システムの開発
でのテーマ「高分子超薄膜から創成する次世代医用技術」についてもご紹
介いたします.
ウェアラブル健康監視システムにより日々の健康管理を通して予防医療が
可能となり,さらに極細管創製技術で創製された,ほぼ蚊の口と同サイズの
「世界最小の金属製の注射針」は糖尿病予備軍数を含む糖尿病患者の
方々にも,負担軽減に効果を発揮するでしょう.ウェアラブル健康監視シス
テムの実現は,患者の方々のみならずご家族にも福音となるでしょう.
東京オリンピック
に向けて
~世界の中の日本
講師プロフィール
年齢:38歳
出身地:神奈川県
学位:修士(体育学)
専門分野:体育・スポーツ経営学、スポーツ政策論、地域スポーツ
専門競技:アメリカンフットボール、アウトリガーカヌー(太平洋諸島で盛んな海で
行うカヌーです。)
1952年4月神奈川県生まれ。1975年東海大学海洋学部水産学科卒業。1980年
東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。農学博士。同年より本学海洋学
部水産学科に勤務し、1994年から教授、2014年から大学院生物科学研究科長
として現在に至る。1990-1991年に米国ウッズホール海洋研究所の訪問研究員
として海洋動物の行動調査を行う。専門は海洋動物学、保全生態学、特にサメ
類などの高次捕食者の生態、生活史の研究。駿河湾を眼前にした海洋学部の
メリットを活かし、深海に生息するサメ類の研究をライフワークとし、そのほか熱
帯の河川に生息する淡水産サメ・エイ類の研究を世界の未開な地域で行ってき
た。国際自然保護連合(IUCN)種の保全委員会サメ専門家グループ、日本水産
学会、日本魚類学会、日本板鰓類研究会などに所属。著書に「深海ザメを追
え」(宝島社)など。
1970年岐阜県大垣市出身.1999年英国国立ウォーリック大学 Ph.D..1999年茨
城大学 大学院理工学研究科 講師(サテライト・ベンチャー・ビジネス・ラボラト
リー研究員),2001年大阪工業大学 バイオベンチャーセンター ポストドクターを
経て,2005年東海大学 工学部 精密工学科 講師,2007年同大学 准教授.
2014年同大学 教授.
予防医療を目的とした医用材料,デバイスの開発に関する研究に従事.
第32次工作機械技術振興賞・奨励賞,平成23年度 日本設計工学会 The Most
Interesting Reading賞 受賞.
日本機械学会,精密工学会,日本時計学会会員.
1976年香川県生まれ。2002年3月筑波大学大学院体育研究科でスポーツ健康
科学専攻修了。2005年日本体育協会公認アスレティックトレーナー取得、2006
2013年9月、ブエノスアイレスにおいて2020年の夏季オリンピックが東京で開 年4月東海大学就任、現在に至る。研究分野:スポーツ医科学、アスレティックト
催されることが決定しました。多くの国民が歓喜に湧いた候補地決定から3 レーニング。主な著書・論文:競技種目特性からみたリハビリテーションとリコン
年、現在日本はオリンピック開催に向けての多くの課題と向き合っていま
ディショニング‐リスクマネジメントに基づいたアプローチ‐(文光堂:分担執筆)、
す。そして東京オリンピック開催までは残すところ4年となりました。日本とし EBMスポーツ医学エビデンスに基づく診断・治療・予防(西村書店:分担執筆)な
てオリンピック開催に向けて準備していくこと、アスリートが準備していくこと、 ど。社会活動:2008年より現在に至るまで日本オリンピック委員会強化スタッフ
そしてアスリートを取り巻くスタッフが行っていくべきことは何なのか、競技ス 日本ハンドボール協会情報科学委員、医事委員、トレーナー部会員を務める。
ポーツを取り巻く様々な環境に視点をおいて話をしていきます。
2011年より2014年ハンドボール日本代表女子ユース・ジュニアチームトレー
ナー、2015年ハンドボール第3回U-22東アジア選手権日本代表女子チームト
レーナー。
2
2016年度 各地区後援会 「特別講演会 開催一覧」
※今年度、各地区で開催される講演会は以下のとおりです。お住まいの地区で開催される講演を是非お聴きください。
都道
府県
静岡
岐阜
日程
9月11日(日)
9月10日(土)
受付 総会 講演時間
時刻 時刻 (予定)
11:00 12:30
9:00
9:30
13:30
~
14:15
10:30
~
11:20
会場名
講師
テーマ
体育学部
東海大学清水キャンパス 競技スポーツ学科
建学記念ホール
目の前にある
無限の可能性
高野 進 教授
岐阜グランドホテル
医学部医学科
基盤診療学系
再生医療科学
ヒト化マウス
実験モデルによる
再生医療・がん研究
中村 雅登 教授
愛知
長野
奈良
9月11日(日)
9月12日(月)
9月17日(土)
10:00 10:30
9:20 10:00
10:00 10:30
11:25
~
11:55
11:20
~
12:30
11:30
~
12:00
AP名古屋.名駅
海洋学部
海洋文明学科
海と温泉の
不思議な関係
斉藤 雅樹 教授
マリオローヤル会館
国際文化学部
地域創造学科
山田 秀樹 教授
ホテル日航奈良
体育学部
体育学科
大越 正大 准教授
講演要旨
講師プロフィール
1961年5月21日生まれ(55歳)
静岡県富士宮市出身 東海大学体育学部教授 東海大学陸上競技部監督 特
定非営利活動法人 日本ランニング振興機構理事長
13歳から陸上競技を始め、東海大学の教員となった今日までの42年間。こ
日本スプリント学会会長
れらの競技人生の中には多くの分岐点や変曲点があった。そこには恩師と
400m日本記録保持者 44秒78
の出合いや仲間の助け、そして世界に出てから新たな発見。驚きと感動の
モットー:動いて、考えて、また動く
連続ともいっていい競技人生だった。
県大会にすら進む事ができなかった中学時代、大怪我から短距離に転向し
陸上400m走にてロサンゼルス・ソウル・バルセロナと三回のオリンピックに出
た高校時代、そして世界を目指した大学時代から現在に至るまでの半生を
場。‘92バルセロナオリンピックでは60年ぶりに陸上短距離で決勝進出という偉
振り返り、その時々に私は「何を」感じ、「どのように」理解し、そして「如何に」
業を成し遂げた。現在は東海大学体育学部に席を置き、体育・スポーツを通し
挑戦してきたかについて話す。また、最後には誰でも実践できる正しいラン
た人間教育に取り組むとともに、陸上競技部監督兼短距離コーチとして後進の
ニング方法や健康づくりについても解説する予定である。
指導にあたっている。また、NPO法人日本ランニング振興機構を立ち上げ、「日
本人総アスリート計画」をビジョンに掲げ、幼児から高齢者までを対象としたラン
ニングの普及・振興にも精力的に取り組んでいる。
ヒト組織の特性を有する実験マウスを用いた再生医療研究・がん研究につ
いて簡単に紹介させて頂きます。ご存知の通り、医学の発展には実験動物
を用いた開発研究が欠かせません。新薬、新規治療法の開発のみならず、
それらの安全性の検証に動物実験を欠かすことはできません。本日は超免
疫不全NOGマウスを用いて作出されるヒト化マウスも用いた再生医療研究・
がん研究についてお話したいと思います。ノーベル医学賞を受賞した山中博
士のヒトiPS細胞も、その確立には免疫不全マウスへの移植実験が必要不
可欠です。ともすればヒトiPSの移植による再生医療が注目されがちです
が、本日はそれとは異なる再生医療に欠かせない新薬開発モデルを紹介さ
せて頂きます。次に、ヒトがん組織を維持できる、がんゼノ患者モデルに網
羅的解析(インタラクトーム解析)により新しい分子標的薬の開発モデルにつ
いて説明させていただきます。いずれも、できる限り判りやすく紹介するつも
りでおりますが、お分かりにならない点は遠慮なくご質問いただければと思
います。
海と温泉は「兄弟」のような関係にある。西洋では海洋療法と温泉療法は同
じ様式である。日本の海水浴の発祥は愛知県の大野海岸の「潮湯治」とさ
れ、海水に身を浸すことは温泉湯治の一種と考えられていた。
明治期に神奈川県の大磯をはじめ全国に西洋型の海水浴場が開かれた。
西洋では18世紀より海水浴が盛んになったが、当時の貴族たちはベイジン
グマシン(水浴機)という珍妙な装置を使っていた。
昭和中期に瀬戸内で普及した「流下式塩田」は廃止された後、温泉業界で
全く別の用途で“復活”した。海の古い知恵は、温泉で“新技術”と認識され
た。
反対に温泉の知恵を海に活かせないか?人気凋落の海水浴を再生する
ヒントはここにあるかも知れない。
運動のすすめ
(一歩踏み出せない
人のために)
平成26年国民健康・栄養調査結果では、週2回以上1回30分以上の運動を1
年以上継続して実施している人の割合は、男性31.2%、女性25.1%でした。
また、体力・スポーツに関する世論調査(平成25年1月調査)では、普段運動
不足を感じている人の割合が74.6%(「大いに感じる」31.5%+「ある程度感
じる」43.2%)でした。これらのことから多くの人が運動不足を感じていなが
ら、継続的な運動を行っていないことになります。健康の維持増進にとって
運動が重要であることは、分かっているけど・・・なかなか実行に移すことは
難しいと言えます。理由としては、「時間がない」「年をとった」「汗をかくのが
嫌」「疲れる」などがあげられます。でも、ちょっと見方・考え方を変えてみま
しょう。この講演で、一歩踏み出せない方々のために背中を押すことができ
れば幸いです。
体育・スポーツを
学ぶ意義
我が国の学校教育において、「体育」は小学校から高校まで、全ての学年で
必修の授業(科目等)となっています。その教育内容にはスポーツが位置づ
いていますが、その理由はそれ自体に学ぶ意義や価値が認めれているから
です。中・高校の「体育」にはスポーツの実践だけでなく、その価値を座学で
学ぶ「体育理論」という授業も存在します。しかし、「体育」の目的や教育内
容は、社会の変化に伴い、変容してきています。現在のスポーツ界は、ス
ポーツ基本法の制定、東京オリンピックの招致、スポーツ庁の創設など隆盛
に向かう一方で、体罰、ドーピングの問題など、憂慮すべき問題も多発して
います。こうした社会状況の中、現在、そしてこれからの「体育」では、子供た
ちにどのような価値を伝え、どのような能力を身に付けさせようとしているの
か、解説したいと思います。
3
昭和54年3月 慶應義塾大学医学部卒業、昭和58年3月 慶應義塾大学大学院
医学研究科修了 医学博士
昭和58年4月 慶應義塾大学医学部病理学教室 助手、昭和59年4月 慶應義塾
大学病院中央臨床検査部・病理 助手
昭和60年4月 東海大学医学部 病理学 助手、昭和62年9月 米国ハーバード大
学、ダナ・ハーバー癌研究所留学等を経て
平成4年4月 東海大学医学部 講師 病態診断系 病理学部門
平成12年4月 東海大学医学部 助教授 病態診断系 病理学
平成18年4月 東海大学医学部 教授 基盤診療学系 病理診断学
平成20年4月 東海大学医学部 教授 基盤診療学系 再生医療学 現職
1966年 徳島県生まれ。東京大学工学部船舶海洋工学科卒。工学博士。科学
技術振興機構、大分県工業振興課、同産業科学技術センターなどを経て現職。
専門は環境海洋学、地域振興、温泉観光など。
別府温泉の観光プログラム開発や豊後高田市の海水浴場再生などに従事。
専門分野:健康心理学 スポーツ心理学
現在の研究課題:健康行動 スポーツの心理的効果 スポーツと自己実現
研究内容:人間性心理学の立場から、スポーツと健康について研究していま
す。研究のキーワ-ドは、至高体験と自己実現です。至高体験とは、幸福感や
感動といった欲求の満足や充足の機会に生じるもので、一時的な自己実現の
瞬間と考えられます。また、自己実現とは、自らの内にある可能性を発揮して本
当の自分になることで、それは、達成段階でもあり、成長過程でもあります。研
究は、質的研究と量的研究の二つの方向からアプローチしています。質的研究
としては、人々の至高体験を自由記述式アンケートやインタビューにより収集
し、その特徴や影響について分析しています。また、量的研究では、尺度を用い
てスポーツ大会参加やスポ-ツ活動後の気分・感情の変化を測定し、その効果
を明らかにしています。
体育学修士:体育科教育学 運動方法学 日本体育大学大学院体育学研究科
修士課程
主な職歴と現在の研究テーマ:神奈川県高等学校保健体育科教諭、同県立体
育センター指導研究部研修指導室研修指導主事、同県教育委員会保健体育
課指導主事を経て現職。現在、大学における教育・研究活動の他、文部科学
省・地方自治体教育委員会主催の教員研修等を担当。主な研究テーマは効果
的な体育授業を科学的・論理的に追及し、その方法論を構築すること。具体的
には教育現場で行われている様々な領域・運動種目の指導法や評価など。
2016年度 各地区後援会 「特別講演会 開催一覧」
※今年度、各地区で開催される講演会は以下のとおりです。お住まいの地区で開催される講演を是非お聴きください。
都道
府県
三重
京都
大阪
日程
9月18日(日)
9月8日(木)
9月9日〈金)
受付 総会 講演時間
時刻 時刻 (予定)
10:00 10:30
12:25 13:00
12:00 13:10
11:50
~
12:20
13:30
~
14:00
12:30
~
13:00
会場名
講師
国際文化学部
三重県総合文化センター
地域創造学科
生涯学習センター
森 敏 准教授
からすま京都ホテル
体育学部
競技スポーツ学科
両角 速 准教授
大阪キャッスルホテル
体育学部
生涯スポーツ学科
兵庫
山口
9月10日(土)
9月11日(日)
10:00 12:00
14:00 14:30
10:30
~
11:45
15:15
~
16:00
神戸三宮
東急REIホテル
山口グランドホテル
吉岡 尚美 教授
医学部医学科
基礎医学系
分子生命科学
秦野 伸二 教授
愛媛
9月16日(金)
9:00
9:30
10:15
~
10:45
いよてつ会館
工学部
土木工学科
梶田 佳孝 教授
テーマ
講演要旨
9歳からスキージャンプ競技、12歳からノルディック複合競技を始め、高校を
卒業後に3年間ヨーロッパにスキー留学をし、技術と理論を学ぶ。1988年か
ら2003年まで全日本ナショナルチーム選手として活躍。現役時代は1998年
スポーツと教育
長野と2002年ソルトレークシティーで開催された2度のオリンピックに出場し
(オリンピックの経験を たほか、世界選手権やワールドカップで入賞を果たす。現在は、選手時代の
次代に伝える)
経験やスポーツ科学の学術的成果を活かし、全日本ナショナルチームジャ
ンプチームコーチおよび東海大学スキー部ノルディック顧問として、後進の
指導にあたっている。講演では、自身の経験や留学で得た知識、指導者に
必要な理論を伝える力、大学生としての心構え等をテーマにお話する。
箱根駅伝を考える
講師プロフィール
1971年、長野県出身。中京大学体育学研究科修了。2010年より東海大学札幌
キャンパス勤務。専門は、スポーツコーチング、トレーニング。スキージャンプを
中心に、ノルディックスキー選手の競技力向上に関する研究をしている。東海大
学スキー部は2012-16年全日本学生スキー選手権大会総合5連覇中である。
所属:東海大学体育学部競技スポーツ学科准教授
役職:東海大学陸上競技部中長距離駅伝監督
学生スポーツで人気と注目度No.1の箱根駅伝について、現場の指揮を
日本陸上競技連盟 強化委員会 強化育成部委員
執る監督の私から、様々な立場に立って、箱根駅伝を考えたいと思います。
長野県茅野市ふるさと親善大使
①箱根駅伝とは
生年月日:1966年7月5日生まれ 50歳
②箱根駅伝誕生
出身地:長野県茅野市
③大学から見た箱根駅伝
経歴:東海大学体育学部卒(平成元年)
④箱根駅伝は世界に通用するのか(五輪代表と箱根経験)
日産自動車㈱入社(平成元年)
⑤東海大学と箱根駅伝
㈱ダイエー入社(平成5年)
佐久長聖高等学校着任・保健体育科教諭(平成7年)
東海大学着任・体育学部准教授(平成23年)
スポーツ基本法の前文は、「スポーツは、世界共通の人類の文化である」と
示しています。これは、すべての人が、日常的に運動・スポーツとかかわって
いてこそ言えることでしょう。しかし、日本における運動・スポーツの捉え方は
まだ狭く、スポーツが社会に根付いているとは言い難い状況です。健康維
日常生活で考える
持・増進のために大切な運動・スポーツですが、「運動は苦手」「時間がとれ
運動・スポーツ ない」「方法がわからない」という人は少なくありません。子どものからだの変
化、「メタボ」や「ロコモ」、認知症など、私たちの社会に存在する問題にも運
動・スポーツは関連しています。運動・スポーツの観方を変えると何気なく
やっている動きも運動になり、スポーツの多様性を知ることで楽しみ方が広
がります。
近年、中国を含めたアジア諸国の目覚ましい経済的な発展に伴い、これま
で欧米主導であった医学・医療、ならびにその発展を支えている先端的医学
研究の世界地図が少しずつ変化してきています。例えば、日本においては、
現在の欧米人(白人)で効能が認められた医薬品から、日本人あるいは東
国際化(globalization)
アジア人により合ったものを開発してゆく必要性が叫ばれています。一方、
と多様性(diversity)の
医学研究は、医学・薬学などの単独領域での研究に止まらず、理学・工学領
時代における先端医学
域をはじめとした様々な学問領域との連携がより重要となってきています。
研究
本講演では、このような国際化(globalization)と多様化(diversity)の時流の
中で、我々が取り組んでいる先端医学研究の一端を分かり易く紹介します。
医学研究に携わる一人の研究者が、何を考え、何をしているのかを知って
いただける機会となれば幸いです。
南海トラフでは、昭和南海地震(1946年)が起きてから約70年近くが経過し
ており、次の大地震の発生の可能性が高まってきています。南海トラフ巨大
地震では、広域にわたり強い揺れと巨大な津波の発生、液状化、土砂災害
が想定されています。地震への適切な対策の検討には、これらの特性を十
南海トラフ巨大地震と 分に理解する必要があります。
津波への備え 本講演では、南海トラフ大地震の発生のメカニズムの解説と、東日本大震災
を踏まえ、政府が公表した最大クラスの地震・津波に対する愛媛県の震度
分布・津波浸水予測等を紹介します。また、地震・津波を正しく恐れ、地域お
よび個人での事前の備えの大切さについてお話します。
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1968年生まれ。京都市出身。アイオワ大学大学院 修士課程・筑波大学大学院
博士課程修了。博士(学術)。
専門はアダプテッド・スポーツ、セラピューティックレクリエーション。
現在、湘南校舎で発達障害児者を対象とする体操・スポーツ教室を開催しなが
ら、障害のある子どもや成人へのスポーツ指導法について研究している。
1962年生まれ 神奈川県藤沢市出身
東海大学医学部医学科基礎医学系分子生命科学 教授
大学院医学研究科 副研究科長
大学院医学研究科 脳・神経疾患研究センター センター長
伊勢原研究推進部 部長
専門 :分子神経科学(分子生物学・生化学・実験動物学)脳神経疾患研究
出身大学 :筑波大学体育専門学群(陸上競技・運動生理学)
学位 :博士(医学)、筑波大学大学院博士課程医学研究科生化系専攻
在外研究等 :ブリティッシュコロンビア大学、カナダ (1996〜1999)四川大学华西
医院 客員教授、中国(2011〜2013)
1971年生まれ。九州大学大学院土木工学専攻修士課程修了、博士(工学)。
2012年より東海大学工学部准教授、2016年より教授、現在に至る。
専門は防災・減災計画、都市計画、交通計画。防災・減災関連では、コンピュ
ーターを利用して、浸水などのリアルタイムの災害を予測することや、
その予測を用いて徒歩や自動車利用の避難行動シミュレーションを作成して、
効率的な避難を考える研究を行っている。主な著書に『道路の計画と
デザイン』(共著、共立出版)など。
2016年度 各地区後援会 「特別講演会 開催一覧」
※今年度、各地区で開催される講演会は以下のとおりです。お住まいの地区で開催される講演を是非お聴きください。
都道
府県
徳島
高知
福岡
大分
鹿児島
日程
9月18日(日)
9月19日(月・祝)
9月17日(土)
9月13日(火)
9月11日(日)
受付 総会 講演時間
時刻 時刻 (予定)
9:30 10:00
8:30
9:00
11:20
9:00 (予定)
9:30 10:00
9:30 10:00
10:30
~
11:00
10:15
~
11:00
10:00
~
10:50
11:00
~
11:45
10:30
~
11:20
会場名
阿波観光ホテル
講師
観光学部
観光学科
小澤 考人 准教授
高知会館
体育学部
体育学科
松本 秀夫 教授
基盤工学部
東海大学福岡短期大学
岩橋 正國
学部長・教授
大分センチュリーホテル
ホテルウェルビュー
かごしま
農学部
応用植物科学科
村田 浩平 教授
工学部
電気電子工学科
木村 英樹 教授・
チャレンジセンター長
テーマ
講演要旨
講師プロフィール
2016年はリオ五輪の開催イヤーです。4年後の2020年東京オリンピック開催
に向けて、日本社会でも各方面で取組みが進んでいますが、その先行モデ
ルが2012年ロンドンオリンピックでした。そこで今回は、近年注目される「レ
東京オリンピックへの
ガシー」という主題に注目しながら、2012年ロンドンオリンピックのレガシー戦
ヒントと視点
略について、観光や都市との関わりも含め現地報告をふまえてお話しさせて
―ロンドンオリンピック
頂きます。では日本の場合、東京オリンピックの開催をつうじてどのようなレ
の事例をもとに
ガシー(遺産)を築くことができるのでしょうか。新国立競技場やエンブレムを
めぐる問題を経た現在、私たちの関わり方も含め、東京オリンピックに向け
てのヒントと視点を考えていきます。
1975年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科・国際社会科学修了。
専門は文化社会学・観光社会学。
編著に『オリンピックが生み出す愛国心』(かもがわ出版)、共著に『レジャー・ス
タディーズ』(世界思想社)など。
『レジャー白書2014』によると、2013年に海水浴・釣り・ダイビング・サーフィン
などの海洋スポーツ・レクリエーションを実施した人は1,940万人と報告され
ています。このようなスポーツ・レクリエーションを継続的に実施すると、時間
経過の過程で、技能や知識を修得し関与を高め、態度や価値観が変化し専
門化します。
海洋スポーツ
これをレクリエーション専門志向化(Recreation Specialization)と呼んでいま
・レクリエーションの
す。
専門志向化と幸福感・
このような余暇時間に行われるレクリエーションは,日常のストレスを解消さ
レジャー満足度
せる活動として重要であり、主体的な余暇活動の実施に伴うレジャー満足度
は、人々の幸福感に影響を与えることが報告されています。
本講演では、海洋スポーツ・レクリエーションの専門志向化とレジャー満足
度、幸福感の関係についてお話しさせて頂きます。
学位 博士(海洋科学)
専門 海洋スポーツ科学、スポーツ心理学、スポーツ行動科学 野外教育
*ダイビングインストラクター(PADI)、スキー正指導員(SAJ)、剣道教士七段
出身 茨城県
職歴・その他
・東海大学海洋学部保健体育系 助手~講師 (1993~2001)
・東海大学体育学部武道学科 講師~准教授(2002~2009)
・東海大学体育学部体育学科 准教授~教授(2010~)
・フロリダ大学
パフォーマンスサイコロジー研究室 訪問研究員(2013.9-2014.8)
・日本海洋人間学会 理事(2016~)
学歴
東海大学体育学部武道学科 卒業 体育学士
東海大学大学院体育学研究科 修士課程 修了 体育学修士
東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科 博士後期課程 修了 博士(海洋科学)
工学から見た
医療最前線
先端医療機器には高度な工学技術が採用されており、従来では不可能で
あった診断・治療が可能となりました。本講演では、生体磁気計測装置、ガ
ンマナイフ、結石破砕装置、光線力学的治療、人工内耳などの先端医療機
器を紹介します。更に、人工透析装置、人工心肺装置、人工呼吸器、心臓
ペースメーカなどの高度な医療機器の操作・保守管理を行う医療現場にお
ける工学分野のスペシャリスト臨床工学技士の存在とその必要性について
も触れます。
オオルリシジミは,九重・阿蘇地域に生息し環境省絶滅危惧ⅠB類に類別さ
れると共に,熊本県により県指定希少野生動植物に指定されている草原性
の蝶の1種です.近年,大分県内に複数の生息地が発見され,保護策が検
討されています.これまでの研究で,本種の保護には早春の野焼きと適切
な放牧圧の維持が必要であること,野焼きは幼虫が食べるクララ(マメ科)の
草原に生きる人と
生長を促し,競合する雑草の生長を抑制すること,適切な放牧圧の維持は
牛と虫たちの物語
幼虫と任意共生するクロオオアリやクロヤマアリの活動を活性化し本種の保
(阿蘇は箱舟プロジェク 護に有効であることを解明しました.しかしながら,近年,放牧牛の減少によ
トのご紹介)
り牛に代わって人力による除草が必要な状況となっています.東海大学チャ
レンジセンターに所属する学生達は,阿蘇外輪山をノアの箱舟に見立てて
本種を含む希少な動植物を後世に伝えるという趣旨で「阿蘇は箱舟プロジェ
クト」を立ち上げ2013年から地域のボランティア団体と共に本種の生息地に
おける除草活動や保全活動を展開しています.本講演では,阿蘇に生息す
る希少な蝶の生態や学生たちの活動についてご紹介します.
チャレンジセンターの
取組とソーラーカーの
活動
学生たちによるチャレンジプロジェクトの活動を、教職協働で支援するチャレ
ンジセンターは、今年で10周年を迎えました。地域連携・ボランティア・国際
交流・ものつくりなどの様々な分野で、社会貢献を含む多様な取組を実施し
てきました。50名以上(キャンパスによっては30名以上)の大人数で、「でか
ちゃれ」(=大きなチャレンジ)を通して、社会的実践力を培うことを目指して
います。この中のひとつに軽量かつ少ないパワーで動く乗り物を開発するラ
イトパワープロジェクトがあります。ここでは、ソーラーカー・電気自動車や人
力飛行機などを製作しています。オーストラリアなどの海外大会にソーラー
カーチームが出場してきましたが、今回はあまり知られていない活躍をご紹
介するとともに、今後の計画などについてお話しします。
5
福岡県出身。九州大学大学院システム情報科学府知能システム学専攻博士後
期課程修了。長きに亘り医用工学・臨床工学に関する教育と研究に従事し、
2012年に東海大学産業工学部電子知能システム工学科に赴任。2013年からは
東海大学基盤工学部医療福祉工学科教授兼東海大学付属図書館熊本図書館
館長。2015年より現職。博士(工学)。
年齢 :50歳
出身地:大阪府
学位:博士(農学)
専 門 分 野: 応用昆虫学,天敵生態学,保全生物学など
扱っている昆虫は,チョウ,フン虫,ハムシなどの甲虫,ハエ,
ハチ,水生昆虫,クモ,ダニなど
1964年、埼玉県出身の父親と鹿児島県出身の母親の間に生まれる。博士(工
学)。日本太陽エネルギー学会理事。鉄腕アトム、新幹線、飛行機などに興味を
もち、将来は科学者になりたいと思うようになる。東海大学、東海大学大学院を
卒業し、1995年に教員として採用され、96年からソーラーカーチームに所属す
る。2006年、チャレンジセンターの立ち上げに推進室長として関わり、現在はセ
ンター長を務める。2009年より産学連携体制でソーラーカーチームの強化に成
功し、オールジャパンチームとして世界の強豪チームを相手に対戦している。
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