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考 古 学 の 教 科 書

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考 古 学 の 教 科 書
考
古
学
の
教
科
書
一 奈 良 大 学 文 化 財 学 科 に お け る考 古 学 の講 義 か ら一
酉2
は
じ
め
井
龍
に
わが 国 で は考古 学 一 般 を解 説 した本 格 的 な教 科書 は な い。 こ こで は、 基 礎 的 な理 論 ・学 史 ・
研 究 者 ・概 念 ・分 析 法 ・用 語 等 を解 説 した代 表 的 な英 文 の教 科 書3冊
な る辞 書2冊 、 学 史 書1冊 、 文 献 集1冊 、 問 題 集1冊
と、 そ の解 読 に参 考 と
を簡 略 な解 説 をっ け紹 介 す る。
講義内容の事例
教 科 書 等 を紹 介 す る に先 だ ち、 どの よ う な考 古 学 の 授 業 が 初 心 者 用 に され て い るの か 、 ア
メ リカ の大 学 で の1例 を紹 介 す る(第1表)。
学 校 は南 西 部 に お け る考 古 学 研 究 の 拠 点 ア リ
ゾナ大 学 、 教 員 は伝 統 的 な考 古 学 か ら新 しい考 古 学 へ の 橋 わ た し役 を され た ア メ リカ南 西 部
考 古 学 の大 御 所 レイ モ ン ド ・ トム プ ソ ン教 授(ア
リゾ ナ 州 立 博 物 館 館 長)、 時 は新 しい考 古
学 全 盛 期 の1980年 代 始 め、 対 象 は初 心 者 、 講義 名 は 「考 古 学 の 原 理 」、 一・
応 の教 科 書 は3冊 、
授 業 は早 朝8時 か ら、 月 水 金 の 週3回 、 年 間 の 合 計45講 義 、 試 験 は4回 で あ った。 前 も って
年 間 の休 講 予 定 が 示 され て い るの は教 員 の 律 儀 な 性 格 を 現 わ して い る。
教
1960∼70年
科
書
代 は 伝 統 的 な 考 古 学 か ら新 しい 考 古 学(ニ
ュ ー ア ー ケ オ ロ ジ ー)へ
の 大 きな 転
換 が 始 ま っ た 時 代 で あ っ た 。 そ れ ゆ え 伝 統 的 な 認 識 に よ る60年 代 の 教 科 書 と 、 新 た な 理 論 的
進 展 を 含 み っ っ 作 成 さ れ た70年 代 以 降 の 教 科 書 と で は 、 そ の 構 成 や 内 容 は 大 き く異 な る。 例
え ば 、60年 代 に 著 名 な ホ ー ル ・バ イ ザ ー 両 氏 に よ る教 科 書 は 、 私 の 手 元 に あ る だ け で も そ の
後10年 間 に3種
の 改 訂 版(特
い 考 古 学 へ の 対 応 の 足 跡(=教
に2版
と3版
で は 大 幅 な 改 編)が
科 書 の 編 年)を
あ り 、 こ の 時 代 に お け る新 し
具 体 的 に み る こ と が で き る。
FrankHoleandRobertF.Heizer,1966,AnIntroductiontoPrehistoric
Archaeology,Holt,RinehartandWinston.
1
Anthropology235,PrinciplesofArchaeologyInstructor:RaymondH.Thompson,Museum30
1981-82,1,MWF8:00A.M.,Anth216Grad.Assist:EdStaski,Anth313
Telephone:626-2796
0fficeHours:MTW9-10二
〇〇A.M.;orby
appoiment
Books:TheTestimonyoftheSpade,GeoffreyBibby;Mentor,1974.
TheFirstAmerican,C.W.Ceram;Mentor,1972.
Archaeo!ogy,DavidHurstThomas;1-lolt,Rinehard,Winston,1979.
Readallmaterialsbeforelectureondayassigned.
45classmeeting:411ectures,3hourexams(40pointseach),finalexam(80points),
totalpoints,200.Allexamsareessaytype.BlueBooksarerequired.
ReadingAssignment
ClassDate
Bibby
LectureTopic
11 0乙 00 4
Aug.24
只U ρU
26
28
31
Sep.2
Oct.
Nov.
4
3
只U ρ0 7- 8 QU
00 00 3 00 00
0 1 9乙QU4 只-∪
4 4 4 4 4 4
Dec.
2 5 7 9 12 14 16 19 21 23 26 28 30 2 4 6 9 11 13 16 18 20 23 25 27 30 2 4 7 9 18
7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33
4
7
9
11
14
16
18
21
23
25
28
30
Introduction
HistoricalPrerequisites
AntiquarianBeginnings
AntiquityofManCh.2,3,4,5,6
ThreeAgesSystemCh.1,7
NewWorld
NOCLASS
OpeningoftheWestCh.8,9,13
HOUREXAM1(40points)
DiscoveryofMesoamerica
PopularizationofArchaeology
ArchaeologyandLiterature
InstitutionalDevelopment
EarlySouthwest
RecentDevelopmentsCh.19,25
Ro!eofGovernment
ArchaeologyandLaw
PublicArchaeology
CulturalResourceManagement
HOUREXAM2(40points)
ArchaeologyandAnthropology
ConceptofCulture
NatureofEvidence
SpatialRelations
Associations
ConceptofTime
Stratigraphy
DatingCh.12
ScientificMethod
InferenceandAnalogy
SubjectiveElement
OrganizingtheEvidence
HOUREXAM3(40points)
Serration
NOCLASS
Sampling
SettlementPatterns
SitePatterns
Subsistence
economicOrganization,
SocialOrganization
NOCLASS
Speculation
Limitations
Potentialities
ArchaeologyandCitizenship
REVIEWSESSION
FINAL
EXAM(80points)8:00-10二
2
Ceram
Thomas
Ch.1
Ch.1,12,15,20
,,,
Prelude,14,16
Ch.23,24
Ch.21Ch.17
Ch.3,4,5,11,13
Ch.10,12Ch.12
Ch.4
Ch.6
Ch.7
Ch.8,9,20
Prologue,Ch.1
Ch.5
Ch.6
Ch.2
Ch.7
Ch.7
Ch.9
Ch.9
Ch.10
Ch.8
Ch.10
Ch.11
Ch.13
〇〇A.M.
1969,
AnIntroductiontoPrehistoricArchaeology,secondedition.
1973,
AnIntroductiontoPrehistoricArchaeology,thirdedition.
1977,
PrehistoricArchaeology,Abriefintroduction.
さ て、 こ こに紹 介 す る の は1970年 代 の新 しい考 古 学 の諸 成 果 を十 分 に含 み こん だ 次 の3冊
の教 科 書 で あ る。
DavidHurstThomas,1979,Archaeology,1-510pp..Holt,RinehartandWinston.
prologue
Partone
Anthropology,Science,Archaeology
lWhatAreArchaeologists?
2WhatIsScience?
3WhatIsAnthroplogy?
4WhatIsContemporaryArchaeology?
Parttwo
Archaeology'sInitialObject:
ConstructCulturalChronologies
5Stratigraphy
6EstablishingChrolonogicsalControls
7SortingCulturalThingsinTime
Partthree
Archaeology'sIntermediateObjective
ReconstructExtinctLifeways
8HowPeopleGetTheirGroceries
ReconstructingSubsistencePractices
gWhyPeopleLiveWhereTheyLive:
ReconstructingSettlementPatterns
10HowPeopleRalatetoOneAnother
ReconstructingSocialOrganaization
llHowPeopleRelatetoTheirCosmos:
ReligionandIdeology
Partfour
ProcessualStudiesinArchaeology
12ProcessesThatCreattheArchaeologicalRecord
13GeneralTheoryinArchaeology
3
Glossary
Bibliography
Index
著 者 、 トー マ ス は1971年
に カ リ フ ォ ル ニ ア 大 学 デ ー ビ ス で 学 位 を と り、 計 量 的 な 考 古 学 理
論 を 専 門 と す る。 こ の 教 科 書 で は 、 考 古 学 は 科 学 的 ・人 類 学 的 立 場 か ら と ら え られ る 。 本 書
は 、 先 の ア リ ゾ ナ 大 学 で の レ イ モ ン ド ・ ト ン プ ソ ン教 授 に よ る 初 心 者 用 の 授 業 に も用 い られ
て い た。
先 ず プ ロ ロ ー グ で は 、 著 者 、 自 ら の ネ ヴ ァ ダ州 ゲ イ ト ク リ フ遺 跡 の 調 査 を 紹 介 し っ っ 、 考
古 学 で は 物 的 資 料 と そ れ が も っ 情 況(context)が
す べ て で あ る こ と の 理 解 を 求 あ る。
1章 で は 、 ア メ リカ 考 古 学 の 歴 史 を 、 ジ ェ フ ァ ー ソ ン ・ム ー ア ・ネ ル ソ ン ・キ ダ ー ・ フ ォ ー
ド ・タ イ ラ ー 、 そ して ビ ン フ ォ ー ドの 流 れ で 理 解 し、 今 日(1960∼1975)を
い 考 古 学 」 もや が て は 過 去 の も の と な る と み と お す 。2章
構 成 す る 「新 し
で は、 科 学 的 サ イ ク ル と よ ば れ る
仮 説 構 成 一 橋 渡 し の 論 議 一 検 証 と い う 一 連 の 手 続 き に よ り、 地 域 的 ・時 間 的 限 定 を は ず し た
文 化 過 程 の 一 般 法 則 を 説 明 し よ う と す る 科 学 的 な 考 古 学 が 解 説 さ れ る。 具 体 的 な 模 範 演 技 と
し て 、 農 耕 起 源 の 解 明 に と り組 む マ ク ネ ッ シ ュ の メ キ シ コ ・テ ワ カ ン 渓 谷 で の 研 究 活 動 や 、
あ の シ ュ リー マ ン の トロ イ で の 活 動 の 詳 細 が あ げ ら れ る。3章
で は、 人 類学 の 一 分 野 で あ る
考 古 学 は 、 文 化 研 究 を 担 当 す る 文 化 人 類 学 と 深 く関 係 し、 シ ン ボ ル や 認 知 等 に か か る 観 念 的
な 立 場 と、 環 境 に 対 応 す る 技 術 と い う物 質 的 な 立 場 の 両 方 か ら影 響 さ れ る と い う 。 同 時 に 、
現 在 わ れ わ れ が 観 察 し うる考 占学 的 状 況 と過 去 の 人 間 の行 動 と の ギ ャ ップ を埋 め る に は、
「人 類 学 的 な 入 力 」 の 必 要 性 が 明 示 さ れ る 。 第1は
の 再 構 成 、 そ し て 第3は
第1の
過 去 の生 活 様 式
人 間行 動 の基 礎 を なす 文 化 過 程 の一 般 法 則 の説 明 に あ る とす る。
文 化 編 年 を 構 成 す る具 体 的 な 手 段 に 、5章
物 の 概 念 、6章
で 層 序 累 重 の法 則 に よ る層 位 学 と標 準 遺
で 年 輪 年 代 や 放 射 性 炭 素 に よ る 各 種 の 絶 対 年 代 決 定 法 、7章
類 と 編 年 と り わ け セ リエ ー シ ョ ン(seriation)に
第2の
文 化 編 年 の 構 成 、 第2は
過 去 の 生 活 方 法 の 再 構 成 に は 、8章
で 遺 物 の型 式 分
よ る相 対 年 代 決 定 法 が 解 説 さ れ る。
で 有 名 な オ ル セ ン ・チ ュ バ ッ ク 遺 跡 を あ げ て 動
物 考 古 学 、 イ ギ リ ス ・ス タ ー カ ー 遺 跡 他 を あ げ て 花 粉 分 析 が 、 生 業 活 動 を 追 及 す べ く方 法 と
して 解 説 さ れ る 。9章
で は 、 い わ ゆ る セ トル メ ン トア ー ケ オ ロ ジ ー が と り あ げ ら れ る 。 こ の
分 野 の 先 駆 者 と して 有 名 な ウ イ リー に よ る ペ ル ー ・ヴ ィ ル 渓 谷 で の セ トル メ ン トパ タ ー ン調
査 が 紹 介 さ れ 、 以 降 の 代 表 的 な 研 究 例 も羅 列 さ れ る 。 以 下 、 広 域 研 究 の 事 例 に トー マ ス 自 ら
の リ ー ス 川 渓 谷 で の 統 計 学 的 な 調 査 、 中 心 地 理 論 に か か る マ ヤ で の 立 地 分 析 、 フ ラ ナ リー に
よ る メ キ シ コ ・オ ア バ カ 渓 谷 で の 遺 跡 の 領 域 分 析 の 実 践 例 等 が 紹 介 さ れ る 。10章
で は社 会 構
成 を 把 握 す べ く、 組 み 合 わ せ 道 具 ・基 本 生 活 維 持 施 設 ・社 会 階 層 等 の 解 説 、11章
で は儀 礼 ・
宗 教 ・暦 や 思 想 等 に つ い て の 研 究 例 が 提 示 さ れ る。
4
第3の 文化 過 程 の一 般 法 則 を 目指 す12章 で は、 今 日の ア メ リカ考 古 学 の要 点 で あ る中 範 囲
理 論、 遺 跡 の形 成 過 程 、 現 存 社 会 の考 古 学 的調 査 、 実 験 考 古学 、 ラス ジェ に よ る現 在 都 市 の
ゴ ミ調 査 とい う先 進 的 な諸 項 目 が と りあ げ られ る。
最 後 の13章 で は、 考 古学 の究極 の 目的 で あ る文 化過 程 、 具体 的 には農 耕 の起 源 や 古 代 国 家 の
形 成過 程 の解明 とい うよ うな一般 理 論 の説 明 をめ ざ し進 む こ とを 再確 認 して締 め くく りとす る。
な お 巻 末 に は300語 の 用 語 解 説 と567冊 の 参 考 文 献 が 掲 載 され て い る。
RobertJ.SharerandWendyAshmore,1979,FundamentalsofArchaeology,1-614pp..
TheBenjamin/CummingPublishingCompany,Inc.
PartI
Introduction
lintroduction
2TheGrowthofArchaeology
3TheNatureofArchaeologicalData
4ArchaeologicalResearch
PartII
DataAcquisition
5ArchaeologicalReconnaissance
6SurfaceSurvey
7Excavation
Part皿
DataProcessingandAnalysis
8DataProcessingandClassification
gAnalysisofArchaeologocalData
10TemporalFrameworksandChronology
llSpatialFrameworksandAncientBehavior
PartIV
SythesisandInterpretation
12AnalogyandArchaeologicalInterpretation
13TheCulturalHistoricalApproach
14TheCulturalProcessualApproach
PartV
ThePastinthePresentandtheFuture
15ChallengestoArchaeology
Grossary
SuggestionsforFurtherReading
Bibliography
5
Index
著 者 、 シ ャー ラー は1968年 に ペ ン シル バ ニ ア大 学 で学 位 を と り、 中 央 ア メ リカ の考 古 学 を
専 攻 、 ア シ ュモ ア ー(she)は
カ リフ ォル ニ ア大 学 ロ ス ア ンゼ ル ス卒 業 後 、 執 筆 時 は1967年
の ペ ンシル バ ニ ア大学 で学 位 取 得 中、 中 央 ア メ リカ の考 古 学 を専 攻 して い る。
『考 古学 の基 礎』 と題 す る この テキ ス トは、 考古 学 一 般 を、 文 化 史 研 究 と して の伝 統 的 な
考 古 学 と文 化 過 程 研 究 と して の 新 しい考 古学 と い う両 側 面 か ら解 説 され る。 両 時 代 を演 出 し
て き た ア メ リカ考 古 学 の 大 御 所 ウ イ リー に よ る序 文 は、 この 本 が 、 考 古 学 が た ど って きた 道
程 や現 在 の位 置 そ して 将 来 にむ けて の 優 れ た 要 約 で あ る と推 奨 す る。
先 ず1章 で は考 古 学 の全 体 像 が 概 略 され 、 そ の中 で 考 古 学 は物 的 資 料 を とお して 過 去 の 社
会 や文 化 を研 究 す る、 す な わ ち過 去 の 出来 事 を順 序 づ け記 述 し出来 事 の意 味 を説 明 す る学 問
と定 義 さ れ る。 そ こに は や や歴 史 的 な観 点 が含 ま れ、 歴 史 学 の一 分 野 と して の 日本 考 古 学 に
は い くぶ ん理 解 しや す い定 義 とな って い る。 ま た考 古 学 の 目標 と して、 資 料 の形 態 につ い て
の記 述 や分 類 、 形 態 や相 互 関係 の分 析 か らの機 能 分 析 、 そ れ らの時 代 的変 遷 と して の文 化 過
程 の理 解 とい う段 階 的 な3点 が あ る とみ る。
2章 で は、 遺 物 収 集 に 始 ま る アマ チ ュア考 古 学 か ら現 在 の科 学 的 な考 古 学=過 程 学 派 の考
古 学 にい た る経 過 が 、 単 系 進 化 論 ・機 能 主義 ・歴 史 主義 ・文化 生 態学 ・複 系進 化 論 等 の人 類
学 や 考 古 学 で の 多 様 な 学 派 や 学 説 と と も に解 説 され る。3章
人 工 遺 物(artifacts)・
(regions)の
自 然 遺 物(ecofacts)・
で は、 考古 学 の観 察 対 象 で あ る
遺 構(features)・
遺 跡(sites)・
地域
特 質 と と も に、 シ フ ァー に よ る行 動 考 古 学 的 な 観 点 か ら遺 跡 の形 成 過 程 、 あ
る い は考 古 学 資 料 を得 る た め の サ ンプ リ ング法 が 詳 細 に解 説 され る。 発 掘 にか か わ る4章 で
は、 調 査 の計 画 や 調 査 体 制 の立 て方 か ら報 告 書 の刊 行 まで 一 連 の作 業 内 容 が 、 自 らの ガ テ マ
ラで の キ リグ ア プ ロ ジェ ク トを例 に解 説 さ れ る。 更 に5章 で は予 備 調 査 、6章 で は遺 跡 の表
面 観 察 、7章
で は発 掘 、8章
で は遺 物 整 理 の作 業 手 順 と分 類 、9章
で は石 器 や土 器 の人 工 遺
物 とあ るい は 自然 遺 物 他 の各 種 資料 の分 析 とい う考 古 学 で の基 礎 的 な作 業 が そ れ ぞ れ詳 し く
述 べ られ る。10章 で は、 セ リエ ー シ ョ ンを 中心 と した遺 物 の相 対 的編 年 と、 年 輪 年 代 決 定 法
や放 射 線炭 素 に よ る年 代 決 定法 等 、各 種 の絶 対 年 代 決 定 法 が 学 史 や 原 理 を 含 め て 解 説 され る。
11章 で は、社 会 体 系 の再 構 成 をす べ く、 技 術 ・環 境 ・生業 ・セ トル メ ン ト考 古 学 ・交 換 体 系 ・
象 徴 や 思 想 等 にっ い て 論 議 され る。12章 で は、 資 料 か らの どの よ うに過 去 の人 間行 動 を類 推
す るのか 、 デ ィー ッの土 器 研究 や ビ ンフ ォー ドの 「皮 いぶ し穴 」 事 例 を ひ き なが ら解 説 す る。
ま た類 推 の 方 法 と して 、 文 献 資 料 に よ る直 接 的 な 歴 史 的 方 法 ・現 存 社 会 の 考 古学 調 査 ・実験
考 古 学 と い う3点 が あ る。13章 で は、 ア メ リカ考 古 学 の 舞 台 で あ った 南 西 部 を と りあ げ 、 そ
の主 役 た る キ ダ ー の活 動 を紹 介 しっ っ 伝 統 的 な文 化 史 的 方 法 を 解 説 す る。 また 世 界 各 地 の 文
化 段 階 も紹 介 され る。 文 化 段 階 の変 化 の原 因 と して 、 文 化 内 部 か らの 発 展 に よ る もの 、 外 部
6
の 文 化 か ら影 響 さ れ る もの、 そ して 自然 環 境 の影 響 に よ る もの 、 とい う3モ デ ル が解 説 さ れ
る。14章 で は、今 日の 考古 学 の 到達 点 で あ る過 程 学派 考 古 学 へ の道 程 を 、 チ ャイ ル ド、 ス チ ュ
ワー ド、 ホ ワ イ ト、 タイ ラー、 ビ ンフ ォ ー ドを あ げ て解 説 し、 過 程 派 考 古学 を構 成 す る仮 説
演 繹 法 ・シ ス テ ム モ デ ル ・文 化 生 態 学 ・複 系 進 化 モ デ ル ・文 化 変 化 の原 因 等 を解 説 す る。 な
お、 著者 は考 古学 者 は両 方 の背 景 とす べ きと理 解 す るが 、 つ い て は科 学 の革 命 につ いて の トー
マス
ク ー ンを あ げて 新 旧 両 パ ラ ダ イ ムの 関 係 を 論 議 す る。 最 後 に15章 で 、 現 在 の考 古 学 の
進 展 を 阻 害 す る2つ の 問 題 を と りあ げ 、 本 書 の 締 め く くり とす る。 一 は盗 掘 や 資 料 を 学 問 的
で な いや りか た で 再 構成 に 用 い る擬 考古 学 と称 す べ き もの 、 二 は よ り深 刻 で 基 本 的 な 問題 で
開 発 に伴 う遺 跡 破 壊 や 開発 行 為 者 との契 約 発掘 等 で あ る。
巻 末 に は基 本 用 語304の 解 説 と667冊 の参 考 文 献 が 掲 載 さ れ る。
WilliamL.RathjeandMichaelB.Schiffer,1980,Archaeology,1-434pp..
HarcourtBraceJovanovich,Inc.
1
Introduction
2
TraditionalandAppliedArchaeology
3
BasicConceptsofHumanBehavior
4
ArtifactsandBehavior
5
CulturalFormationProcesses
6
EnvironmentalFormationProcesses
7
Recovery
8
Analysis
9
Inference
10
Explanation
11
TheCourseofCulture
12
ArchaeologyandSociety
Glossary
Bibliography
Index
著 者 、 ラ ス ジ ェ は1971年
に ハ ー バ ー ド大 学 で 学 位 を と り 、 中 央 ア メ リカ の 考 古 学 と現 在 物
質 文 化(modernmaterialculture)と
は1973年
して の 都 市 ゴ ミを15年 間 に わ た り に 研 究 中 。 シ フ ァ ー
に ア リ ゾ ナ 大 学 で 学 位 を と り 、 行 動 考 古 学(behavioralarchaeology)の
して 活 躍 中 で あ る 。
7
先 駆者 と
本 書 は 典 型 的 な 新 し い 考 古 学 者 に よ る 著 作 で あ る。 各 所 に な ぜ か マ ク ドナ ル ドの レ ス ト ラ
ンや ドジ ャ ー ズ の 野 球 場 、 あ る い は カ ン ビ ー ル の ふ た 等 が で て き て 読 者 を 驚 か す 。
1章 で は 、 考 古 学 は 人 類 学 の 一 分 野 で 、 あ ら ゆ る 時 代 や 場 所 に お け る モ ノ(materials)
と人 間 の 行 動(behavior)と
の関 係 を研 究 す る学 問 と定 義 され る。 原 始 時 代 に焦 点 を あ わ す
一 般 的 な 考 古 学 に 対 し、 現 在 ま で の あ ら ゆ る 時 間 を 対 象 と す べ き だ と い う著 者 の 主 張 を 明 確
に す る た め 、 マ ク ドナ ル ドの レ ス ト ラ ン と イ ン デ ア ン の 住 居 跡 等 の 時 代 的 変 化 を 例 示 し、 研
究 対 象 と し て 時 代 の 新 旧 は 問 わ な い こ と の 理 解 を 読 者 に 求 め る。2章
と して 農 耕 の 起 源=過
中=現
で は、 伝 統 的 な研 究 例
去 を解 明 しよ う とす るマ クネ ッ シ ュの活 動 等 を、 ま た生 きて い る世 の
在 を 研 究 す る考 古学 の 応 用 例 と して イ エ ー レ ンに よ る現 存 ブ ッシ ュマ ンの キ ャ ンプ や
自 ら の 現 在 の 都 市 ッ ー ソ ン で の ゴ ミ研 究(GarbageProject)等
を ひ きあい にだす。 文化
人 類 学 と 比 べ 、 遠 き 過 去 か ら現 在 ま で の 長 き 時 代 を 対 象 に で き る 考 古 学 の 特 質 は 、 人 間 行 動
の長 期 的 な変 化 を 説 明 す る こ と に あ る とみ る。 手 続 き に は科 学 的 方 法 が 不 可 欠 な の で 、 こ こ
で そ の 作 業 手 順 が 示 さ れ る 。3章
で は 、 居 住 ・部 族 ・社 会 ・首 長 ・国 家 ・そ の 他 を 解 説 す る
と と も に 、 研 究 対 象 が 人 間 の 行 動 や 集 団 や あ る い は 社 会 に あ る こ と 、 ま た そ れ らす べ て は 時
間 的 に 変 化 す る こ と の 理 解 を 求 め る 。 そ し て 部 族 社 会 か ら工 業 国 家 ま で の 社 会 モ デ ル の 諸 段
階 が 示 さ れ る。4章
で は 、 行 動 考 古 学 の 立 場 か ら、 物 的 資 料 で あ る考 古 学 的 遺 物 と人 間 の 行
動 と の 関 係 が 論 議 さ れ る。 そ も そ も各 遺 物 は 、 形 態 ・位 置 ・頻 度 ・組 成 に か か る固 有 の4っ
の 特 性 を も っ と 同 時 に 、 技 術 機 能 ・社 会 機 能 ・観 念 機 能 を 具 体 化 す る も の と 見 る。 ま た 各 遺
物 は 、 素 材 獲 得 一 製 作 一 使 用 一(修
理)一
廃 棄 と い う過 程 を 経 る。 そ して 南 西 部 イ ン デ ィ ア
ンの 土 器 を 例 に 、 個 人 や 家 族 ・作 業 集 団 ・共 同 体 ・地 域 シ ス テ ム 等 の 諸 レベ ル で の 形 態 的 変
異 性 に っ い て 諸 認 識 を 、 生 産 物 や そ の 形 態 の 移 動 伝 播 に つ い て 人 間 の 移 動 ・交 易 ・大 量 生 産
の 影 響 を 解 説 す る 。 形 態 の 時 代 的 変 化 に つ い て は ホ ホ カ ム イ ン デ ィ ア ンの 土 器 や デ ー ッ に よ
る 有 名 な ニ ュ ー イ ン グ ラ ン ドの 墓 石 を 例 に 、 セ リエ ー シ ョ ン と と も に 解 説 さ れ る。5章
シ フ ァ ー が 最 も得 意 と す る 遺 跡 の 形 成 過 程(siteformationprocesses)の
形 成 過 程(culturalformationprocesses)が
で は、
う ち、 文 化 的 な
論 議 され る。 つ い て は ドジ ャー ズ の球 場 を 例
に 、 球 場 が ど の よ う に 人 間 の 手 に よ り遺 跡 に な っ て い く か を 観 察 し な が ら、 現 実 の 社 会 で あ
る体 系 的 状 況(systemiccontext)や
遺 跡 と し て の 考 古 学 的 状 況(archaeologicalcontext)
あ る い は 文 化 的 な 形 成 過 程 を 構 成 す る 再 使 用(reuse)・
(reclamation)・
潰 乱(disturbance)と
い う4っ
で は 基 本 用 語 や 概 念 が 解 説 さ れ る。 対 す る6章
廃 棄(declamation)・
廃 物利 用
の基 本 的 概 念 が 解 説 され る。 更 に 各 項 目
は、 遺 跡 の 形 成 過 程 の う ち 自 然 の 作 用 に よ る
形 成 過 程(environmentalformationprocesses)が
基 本 概 念 と共 に詳 細 に解 説 され る。 こ
こ で は 、 影 響 の 原 因 と な る 化 学 的 ・生 物 学 的 ・物 理 的 な 自 然 力 、 自 然 力 の 作 用 す る 時 間 、 埋
没 の 原 因 、 原 因 の 発 生 す る 空 間 規 模 と い う4要
因 が 遺 跡 の 形 成 過 程 に 作 用 す る こ と に な る。
8
こ こ まで は遺 跡 に対 す る基 本 的 な 認 識 が 解 説 され た の に対 し、 以 降 は実 際 の 調 査 研 究 法 が
解 説 され る。7章 で は主 に情 報 収 集 の技 術 に つ い て 具 体 的 に は作 業 手 順 が 示 され 、 資 料 の サ
ンフ.リング、 ジ ェ ネ ラル サ ー ヴ ェイ、 発掘 調 査、 記録 化 、 発 掘道 具 、 そ の 他 の 項 目が 解 説 さ
れ る。8章 で は、 収 集 され た情 報 を い か に分 析 す るか 、 カ ン ビ ール や テ レビや ビンや 石 器 土
器 を あ げて 人 為 物 につ いて の 分類 や編 年 作 業 、 や ぎの 角 や 人 間 の 歯 と い った 自然遺 物 を あ げ
て の 観 察 点 、 イ ンデ ィ ア ンの遺 跡 を あ げ て の建 造 物 の様 相 等 が解 説 され る。 分 析 を踏 まえ て
の9章 で は、 前 提 と して の型 式 学 や セ リエ ー シ ョン と年 輪 年 代 決 定 法 とい う相 対 ・絶 対 年 代
決 定 法 を 解 説 し、 作 業 空 間、 セ トル メ ン トシ ステ ム、 人 口、 生 業 、 交 易、 富 、 社 会 、 資 源、
社 会 の 相 互 作 用 等 の項 目を と りあ げ、 い か に考 古 学 的 資料 か ら各 レベ ル で の 人 間 の行 動 を推
論 して い くかが 解 説 さ れ る。 説 明 に かか る10章 で は人 間 行 動 の変 化 の一 般 過 程 を説 明 す べ く、
スチ ュ ワ ー ドや ホ ワイ トを あ げ て文 化 進 化 論 を解 説 し、 理 論 的前 提 を理 解 す る。 変 化 の 原 因
と して 人 口、 農 耕 、富 、 交 易、 環 境 を解 説 し、 文 化 内部 説 、 文 化 外部 説 等 の各 立 場 が紹 介 さ
れ る。11章 で は文 化 変 遷 の基 本 的 な流 れ が ざ っ と紹 介 され る。 結 論 とな る12章 で は、 考 古 学
と現 在社 会 との 関係 が論 議 され、 文 化 資源 と して の遺 跡 の意 義 や行 政 の対 応 等 に対 す る見解
が述 べ られ る。 最 後 に、 過 去 の社 会 もそ うで あ った よ うに、 複 合 的 な現 代 社 会 も出現 一 崩 壊
とい う基 本 的 な過 程 を た ど る こ とを予 測 して、 本 書 の締 め く く り と され る。
巻 末 に は237の 基 本 用 語 が 解 説 され て い る。 と りわ け遺 跡 の形 成 過 程 に か か わ る著 者 独 自
の 用語 が網 羅 され て お り有 効 。 参 考 文 献739冊 は各 章 別 に 分 け て 掲 載 さ れ て い る。 ま た各 章
毎 に、 ツ タ ンカ ー メ ン発 見 者 の カ ー ター、 エ ス ノア ー ケ オ ロ ジー の パ テ ィー、 文 化 進 化 論 の
ホ ワイ ト、 『考 古 学 へ の招 待 」 の デ ィー ツ、 ペ コス プ エ ブ ロの キ ダー、 オ ル ドバ イ の リー キ ー
近 代 考 古 学 の父 ウィ リア ム、 『マ ヤ の 芸 術 と建 築 物 」 の タチ ア ナ、 ス カ ラ ブ レー の チ ャ イ ル
ド、 怒 れ る ビ ンフ ォー ド、 セ トル メ ン トパ ター ンの ウイ リー、 そ して アー カ ンソー の ヘ ス ター
とい う特 長 の あ る考 古 学 者 達 の人 とな りや業 績 が興 味 深 く紹 介 され お も しろ い。
書
辞
遺 跡 や文 化 の 内容 を解 説 した辞 書 は多 いが 、 理 論 や用 語 あ るい は分 析 法 に か か わ る もの は
少 な い。 む しろ先 に掲 げ た各 教 科 書 巻 末 の用 語 解 説 を み るの が一 番 で あ る。 そ れ らに加 え て
次 の辞 書 が教 科 書 を読 ん で い くの に若 干 の参 考 とな ろ う。
SaraChampion,1980,ADictionaryofTermsandTechniquesinArchaeology,
1∼144pp.,FactsonFile,Inc.
9
こ こ に は321の
用 語 が 参 考 文 献 と 共 に 手 際 よ く解 説 さ れ て い る 。 っ い て は 次 の よ う な ア メ
リ カ 考 古 学 で よ く 使 わ れ る 用 語 も 含 ま れ て い る。 た だ し遺 跡 の 形 成 過 程 に か か わ る用 語 等 が
全 くみ ら れ ず 先 の 教 科 書 の 解 読 に は 充 分 と は い え な い 。
activityarea,context,ecofacts,process.
householdcluster,sitecatchmentanalysis,macroband,microband.
processualarchaeology,seasonalityofoccupation,等
RuthD.Whitehousee,1983.TheMacmillanDictionaryofArchaeology,1^一
597,MacmillanReferenceBooks.
こ れ に は、 各 国 の 重 要 な 遺 跡 や 先 史 文 化 等 の 解 説 に 加 え て 、 一 般 ・年 代 決 定 法 ・材 質 ・技
術 ・分 析 ・環 境 ・地 理 ・土 壌 ・花 粉 分 析 ・植 物 ・動 物 ・遺 跡 調 査 技 術 ・層 位 等 ・ コ ン ピ ュ ー
タ ー や 統 計 等 に か か わ る 用 語 も 含 め て3500語
学
が 解 説 さ れ て い る。
史
書
ア メ リカ考 古 学 の学 史 につ いて は次 の 文 献 が 直 ち に あ げ られ る。
GordonR.WilleyandJeremyA.Sabloff,1980,AHistoryofAmerican
Archaeology,second1∼313pp.,Freeman.
著 者 ウ イ リ ー は1942年
に コ ロ ン ビ ア 大 学 で 学 位 を と り、 い う ま で も な く ア メ リカ 考 古 学 会
の 大 御 所 、 セ ト ル メ ン ト パ タ ー ン 研 究 の 先 駆 者 で あ る 。 サ ブ ロ フ は1969年
に ハ ー バ ー ド大 学
で 学 位 を と り 、 考 古 学 理 論 の エ ー ス で あ る。
本 書 で は 、500年
に わ た る ア メ リ カ 考 古 学 の 歴 史 が 次 の6期
1492∼1940年TheSpeculativePeriod
1840∼1914年TheClassificatory-DescriptivePeriod
1914∼1940年TheClassficatory-HistoricalPeriod:
TheConcernwithChronology
1940∼1960年TheClassficatory-HistoricalPeriod:
TheConcernwithContextandFunction
1960年
代TheExplanatoryPeriod:Beginning
1960年
代 と1970年
代TheExplanatoryPeriod:
一10一
に 整 理 さ れ て い る。
NewDataandInterpretations
1970年 代TheExplanatoryPeriod:
ContinuingMethodologicalandTheoreticalInnovations
1974年 に 発 行 さ れ た 第1版
は 既 に 小 谷 凱 宣 氏 に よ り翻 訳 が で て い る(小
『ア メ リカ 考 古 学 史 』 ウ イ リ ー ・サ ブ ロ フ
録 さ れ て い る に 対 し、 第2版
学 生 社)。 第1版
は1960年
谷 凱 宣 訳1979年
代 末 ま で の動 向 が 収
は 新 し い 考 古 学 あ る い は 過 程 学 派 の 急 激 な 展 開 が 生 じた1970年
代 末 ま で の 動 向 が っ け 加 え られ た 。 た だ し2版
問
の 翻 訳 は な い。
題
集
考 古 学 の 理 論 と分 析 法 にか か わ る考 占学 の 問 題 集 を1冊 だ け紹 介 して お こ う。
ThomasC.Patterson,1983,TheTheoryandPracticeofArchaeology,AWork一
book.1^-150pp.,Prentice-Hall.
こ こで は、 先 ず 理 解 す べ き基礎 的 な理 論 や 分 析 法 の解 説 が あ り、 参 考 文 献 が 提 示 され る。
次 い で条 件 が与 え られ問 題 が示 され る。 巻 末 に は解 決 の た めの 論議 が あ り、 解 答 が 示 され る。
ち なみ に問 題 は次 の 各項 目に つ い て で あ る。
1セ
リエ ー シ ョン2層
住 時 間5住
位学3地
居 施 設6行
域 的編 年 の 再 構 成4季
動 空 間、 製 作 活動 、 分 業7集
8集
落 の 位 置:遺 跡 領 域 分 析9地
11遺
跡 分 布 と社 会 階層12政
節 節 性 と居
落 内 部 の 構造
域 の お け る集 落 の 立 地10交
治 構 成13社
文 献
換
会変化
目 録
先 の 教 科 書 に 主 た る文 献 が掲 載 され て い るが、 文 献 目録 と して 独 立 して 出版 され て い るの
に次 の ものが あ る。 発 行 され て か らか な り時 間 が た って い るの で 、 新 版 が必 要 で あ る。
RobertF.Heizer,ThomasR.HesterandCarolGraves,1980,Archaeology,
ABibliographicalGuidetotheBasicLiteature,1^-434,GarlandPublishing.
本 書 で は、 次 の 項 目を 更 に 詳 細 か っ 具 体 的 に 細 区 分 して 合 計4818冊 の 主 要 文 献 が 収 録 され
て い る。
一11一
考 古学 の性 格 や 目的 ・考 古学 史 ・先 史 学 へ の接 近 法 ・考 古 学 の各 種 ・各 種 遺 跡 の
代 表 例 ・野 外 調 査 ・分 析 ・解 釈 ・職 業 と して の考 古 学 ・文 献 集 や辞 書 や地 図
お
以上 、 典型 的 な教科 書3冊
わ
り
に
とそ の解読 の参 考 に な る もの を い くっか 紹介 した。 な お ヨー ロ ッ
パ に お け る考 古 学 の 教 科 書 的 書 物 につ いて は、 山 中 一郎 氏 に よ る次 の よ うな有 効 な解 説 が あ
る の で参 照 され た し。
山中 一 郎1986「
ヨー ロ ッパ 先 史 考 古 学 の 新 しい 試 み 」 『古 代 文 化
41-49
一12一
第38巻
第4号 」
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