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13年11月号

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13年11月号
経営と営業を刺激する未来型Solutionマガジン/月刊
不動産業戦略
e-REVIEW
★読者サービス★ Daily News は
Web サイトで毎日更新!
http://fdj2today.exblog.jp/
不動産サイト「コン
作り方」
テンツの
2013年11月号
VOL.10 2013年10月20日発行(月刊)))))
【FDJ社/先進レポート】
ハトマーク支援機構/宅建協会会員
支援の強化で、(株)ネクストと
(株)いえらぶGROUPの2社と提携!
● 未来戦略
業界初!ソーシャル不動産マッチングサイト
『Livingo!』が10月1日サービス開始!
ようこそWeb版へ
各記事に埋め込まれたURLから
情報源への
OneClickツアーをどうぞ!
業界初/雑誌とWebが
【外部からの視点/アウトサイダー
レポート】
いま気になる業界の動向/知っていそうで
知らない現状と問題点はなにか
連載〔第4回〕情報過多時代における
キュレーションの可能性
連動しました。
連動発行を始めて10年が経過!
FRK/流通業に関する消費者動向レポート
インスペクションの実施率は15.1%
リフォーム実施率は61.8%
ネット利用率は全体で79.0%
【 2013年秋 大型連載が好評!】
【11月号/今後はどうなるのでしょうか?】
不動産業サイト 2014年の展望
今後のシナリオ
ソーシャル社会への転換/インバウンドマーケティング時代へ
2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか
不動産サイト「コンテンツの作り方」
(大手編/中小編)をみておく
■ 編集長 Watching
タッチパネル式の不動産表示デジタル
サイネージが街のあちこちに
発行所
■ (株)不動産データ&ジャーナル社
★読者の皆様には、インターネットからその日のニュース
を網羅したFDJ社オリジナル『不動産・住宅産業☆今日の
できごと』を無料で提供しています。Blogで毎日更新の
FDJ社特設サイトにアクセスしてご覧下さい。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
2つの読者サービス
▽サービスⅠ
http://fdj2today.exblog.jp/
『不動産業戦略 e-REVIEW』は、月刊誌でありながら読者の皆様
には、インターネットからその日のニュースを網羅したFDJ社オリ
ジナル『不動産・住宅産業☆今日のできごと』を無料で提供して参
ります。
Blogで毎日更新のFDJ社特設サイトにOneClickでアクセスしてご
覧下さい。
▽サービスⅡ
http://www.fdj.com/fdj2/kiji.html
『不動産業戦略 e-REVIEW』は、紙メディアの雑誌でありなが
ら読者の皆様には、雑誌を丸ごとインターネット(新サイトを
開設)にアップロード。
Web版の記事に埋め込まれたURLから、豊富な情報をピックアッ
プしてご活用下さい
● FDJ社特設サイト/『不動産業戦略 e-REVIEW』
http://www.fdj.com/fdj2/
雑誌版では
表2は、広告ページになっています。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (1)
巻頭言/そこが知りたい
見えてきたような気がする不動産業サイト今後のシナリオ
9月号から続いていた連載『2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか』
(合計3回)が、今号で終わった。改めて何を追ってきたのかと言うと、次のようになる。
【9月号/何が変化しているのでしょうか?】 ポータルの行方&自分サイトの展開と不動
産業(新しい不動産業が続々と離陸!/そして、モバイル移行でIT業界の「創造的破壊」が
進む中で) ○不動産業も官民(共同推進)で作る中古流通・リフォーム・保証時代へ/○
相次ぐ住宅のリフォーム・保証時代に対応した流通促進のサイト開設/○〔連載の視点〕
急速なデジタル社会の到来・インフラの進化の中で(〔トピックス1〕これからの店舗は、
こうでなくちゃあ!〔トピックス2〕あるようでなかったサービス!)
【10月号/どう対応したらよいのでしょうか?】 「ポストPC時代」への対応/モバイル
の展開と不動産業コンテンツの作り方(時代はPCの代わりにスマートデバイスを利用する
「ポストPC時代」に) ○百花繚乱のFacebook/不動産業でも急成長(“ある日の姿”か
ら)/○iPadを営業の武器に活用! 先行各社の挑戦をみておく/○デバイス、とくに
BYOD(自前端末の業務使用)時代の行方はどうなるのか/○「ネイティブマップ」の最新
世代区分は、「40歳以上」と「40歳以下」 に/○ソーシャルメディアによる情報発信の最先
端 見落とすことが出来ない変化と対応方針
【11月号/今後はどうなるのでしょうか?】 不動産業サイト2014年の展望 今後のシナ
リオ(ソーシャルとインバウンドによる変革の予想/パラダイム転換が向う先)
○今秋、大きな前進をみせた中古流通・サービス拡大への取り組み/○今後のプラット
フォームとトレンド 変化を見るポイントと対応上の注意点/○不動産サイト「コンテンツ
の作り方」(大手編/中小編)をみておく/○ソーシャル社会への転換 インバウンドマー
ケティング時代へ/○育ち始めた新しい芽 舞台が大転換へ プレーヤーがその次の世代へ若
返る!
追ってきたテーマを、こうして一覧に整理すると、何とか『2013年秋/不動産業&ネット
活用の方向はどこに向うのか』かが見えてくるような気がしますが、【不動産業サイト2014
年の展望 今後のシナリオ】としては、今号ですでに、以下のような動きを紹介しています。
○業界初!ソーシャル不動産マッチングサイト 『Livingo!(リビンゴ)』が 10月1日
サービス開始!(未来戦略) http://fudou3.jugem.cc/?eid=13632
○CHINTAI 新キュレーションサービス『haletto』が10月9日にオープン(アウトサイ
ダーレポート) http://fudou3.jugem.cc/?eid=13672
○タッチパネル式の不動産表示デジタルサイネージが街のあちこちに/「不動産やさんの
サイネージ」がセンチュリー21・ジャパンの不動産物件情報を連携(編集長 Watching)
http://fudou3.jugem.cc/?eid=13661
ここに紹介した3例は、これまでの不動産業サイト(および不動産業のあり方)が
大きく転換し始めた最先端の姿と言えるのではないでしょうか。
★『 不動産業戦略 e-REVIEW 』Web版
2013年11月号のIDとパスワード
ID: review (すべて半角) パスワード: 1113wtpes (すべて半角)
■下記アドレスにアクセスして、Web版をご活用下さい。
http://www.fdj.com/fdj2/
(2) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
Solution
未来型 Solutionマガ ジン
月刊で誕生
大きな時代変革 の中で
ますます快調
不動産業戦略 e-REVIEW
新サイトは、こちらへ。
http://www.fdj.com/fdj2/
月刊誌でありながら
月刊誌でありながら
Daily News はWeb から
毎日配信!/FDJ社読者サービス
http://fdj2today.exblog.jp/
をクリックするだけ。
不動産業戦略
e-REVIEW
Contents
5 先進レポート
ハトマーク支援機構/宅建協会会
員支援の強化で、(株)ネクストと
(株)いえらぶGROUPの2社
と提携!
10
編集長 Watching
タッチパネル式の不動産表示
デジタルサイネージが街の
あちこちに
15
〔FRK調査〕
ネット利用率は全体で79.0%
30代、40代で80%超
㈱ 不動産データ&ジャーナル社
● 本社
〒358-0027 埼玉県入間市上小谷田1-3-3-501
TEL 04(2964)7411 FAX 04(2965)6707
FDJ社URL http://www.fdj.com/
E-mail [email protected]
23
CHINTAIが届ける
新キュレーションサービス
『haletto』が
10月9日にオープン
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (3)
1 巻頭言
2,3
見えてきたような気が
する不動産業サイト
今後のシナリオ
Contents
DailyNews はWeb サイト
からどうぞ
★毎日更新!★
4
未来戦略
業界初!ソーシャル不
動産マッチングサイト
『Livingo!(リビンゴ)』が
10月1日サービス開始!
6~9/16~18 【9・10・11月号の3号連載】
2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか
ソーシャルとインバウンドによる変革の予想/パラダイム転換が向う先
【11月号/今後はどうなるのでしょうか?】 不動産業サイト
2014年の展望 今後のシナリオ
11~15
FRK/流通業に関する消費者動向レポート
インスペクションの実施率は15.1%
リフォーム実施率は61.8%
(2013年10月公表) 情報取得時におけるネットの利用状況はどうなっているのか
16~18 2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか (続き)
ソーシャル社会への転換/インバウンドマーケティング時代へ
不動産サイト「コンテンツの作り方」(大手編/中小編)をみておく
育ち始めた新しい芽/舞台が大転換へ プレーヤーがその次の世代へ若返る!
19~23
外部からの視点/アウトサイダーレポート
連載〔第4回〕情報過多な時代における
キュレーションの可能性
キュレーションとはなにか/不動産とキュレーション
24
予告
【特集】 不動産業における
ソーシャルメディアの活用は
どこまで進んだのか
(4) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
未来戦略
業界初!ソーシャル不動産マッチングサイト!『Livingo!
(リビンゴ)』が2013年10月1日サービス開始!
~「物件ありきの時代」から「人ありきの時代」へのパラダイムシ
フトを加速~
不動産関連サービスを提供する、株式会社Livingo(本社:東京都新宿区、代表
取締役:陣 隆浩)はこの度、日本初となる実名制ソーシャル不動産マッチングサ
イト「Livingo!(リビンゴ)」を2013年10月1日よりサービスを開始した。
Livingo!(リビンゴ): http://www.livingo.jp/
登録・投稿によって人と人がつながり、コミュニケーションを深めることで信頼関
係が育まれます。「共有したい⇔参考にしたい」「売りたい⇔買いたい」「貸したい
⇔借りたい」「注文したい⇔受注したい」信頼できる人へシェアし、信頼できる人
からシェアされる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Livingo!は最善のマーケットプレイスを創造し、不動産・建築関連取引の活性化に取り組みます。
【ニュースリリースから】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【Livingo!(リビンゴ)とは】
Livingo!(リビンゴ)は“物件”中心から“ヒト”中心の流れを汲んだ業界初となる不動産・
建築分野におけるソーシャルマッチングサービスです。
「パーソルなコミュニケーションから拡がる、信頼できるヒトと物件との出会いを体験しよ
う!」をテーマに実名型の会員制コミュニティを形成するサイト構成になっており、一般の方は
もとより、不動産・建築関連企業の方々も個人アカウントで交流を深めて頂くことを基本ルール
にしております。
主にFacebook(フェイスブック)のアカウントを持つ、不動産・建築・インテリアに関する感度
の高いユーザーを中心に2014年4月までに会員登録数10万人の獲得を目指しております。
【Livingo!(リビンゴ)の特長】
Livingo!(リビンゴ)の新しい試みとしては、オリジナルのポイント制を取り入れ、会員登録
や友達招待によるポイント付与や投稿に対する「いいね!」数のランキングによるポイント付与
等、様々なユーザーエクスペリエンスを高める施策が用意されております。他にもお気に入りや
こだわりの「家」、「部屋」、「インテリア」の写真や不動産物件・建築施工例の投稿を行えば
ポイントが付与され、貯まったポイントを換金または物件のお取引きの際に利用出来るように
なっております。
今後もマッチングを促進する為の新機能を次々と追加し、ソーシャルマッチングサービスのプ
ラットフォーム化を目的に、不動産・建築関連取引以外のカテゴリー展開を図るべく、準備を鋭
意進めて参ります。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (5)
FDJ社/先進レポート
ハトマーク支援機構
宅建協会会員支援の強化で、(株)ネクストと(株)いえらぶGROUPの2社と提携!
(一財)ハトマーク支援機構は10月に入って、(株)ネクストと(株)いえらぶGROUPの2社と提
携!宅建協会会員のホームページ作成支援を強化した。ニュースりりースからその概要をみ
ておくことにしましょう。
◎ネクスト/「次世代不動産ホームページAnnex」の販売でハトマーク支援機構と提携 (2013/10/10)
●全国10万の宅建協会会員のホームページ作成を支援
http://www.next-group.jp/press/pdf/1310102.pdf http://fudou3.jugem.cc/?eid=13683
総掲載物件数No.1の不動産・住宅情報サイト『HOME'S』を運営する(株)ネクスト(本社:東京都港
区、代表取締役社長:井上高志、東証第一部:2120)は、このたび「次世代不動産ホームページAnnex
Powered by BiND for WebLiFE Cloud(以下、「次世代不動産ホームページAnnex」)」の販売パート
ナーとして一般財団法人ハトマーク支援機構(所在地:東京都千代田区、理事長:和氣猛仁、以下「ハト
マーク支援機構」)と提携いたしました。本提携に基づき、2013年11月1日(金) より、47都道府県宅地
建物取引業協会(以下、「宅建協会」)の傘下会員事業者(以下、「宅建協会会員」)に対して、「次世
代不動産ホームページAnnex」の提供を開始いたします。
■ハトマーク支援機構との提携開始の背景
住まい探しにおいてインターネットを利用するユーザーは年々増加しています。また、住まいを探す
ユーザーは、PCだけでなく、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等の様々なインターネットデバ
イスを使って不動産情報にアクセスしています。このような中、不動産会社の自社ホームページは、物件
情報の公開という目的だけにとどまらず、企業ブランドの訴求や消費者とのコミュニケーションの場とし
ても注目され、その重要性と活用の幅は増しています。
こうした背景をふまえ、これまで『HOME'S』加盟店向けに提供してきた「次世代不動産ホームページ
Annex」をより多くの不動産会社様に提供するため、この度、ハトマーク支援機構と提携いたしました。
本提携により、全国10万の宅建協会会員様にも「次世代不動産ホームページAnnex」をご活用いただける
ようになります。宅建協会会員様向けの特別テンプレート提供やキャンペーンも実施いたします。
◎(一財)ハトマーク支援機構、(株)いえらぶGROUPと業務提携で契約書を調印 (2013/10/10)
●11月1日より、宅建協会会員に対して、不動産業務支援パッケージシステム「いえらぶCLOUD」を提供
http://www.hatomark.or.jp/news/46/ http://fudou3.jugem.cc/?eid=13691
(株)いえらぶGROUPと一般財団法人ハトマーク支援機構が、不動産業務支援パッケージシステム
『いえらぶCLOUD』の提供に係る契約書調印式を実施いたしました。
本提携に基づき、2013年11月1日(金)より、宅建協会会員事業者様に対して提携商品の提供を開始い
たします。
このたび、提供を開始する『いえらぶCLOUD』は、反響獲得だけでなく、売上に繋がる「ホームペー
ジ制作」や、物件管理から入金管理まで簡単に行える「物件情報管理システム」等が一つになった業務効
率化システムであり、不動産専門SEO会社としてのコンサルティングも含め、宅建協会会員事業者様の業
務全般を全面バックアップいたします。
■(一財)ハトマーク支援機構とは
(一財)ハトマーク支援機構は、全宅連傘下の宅建協会の会員事業者10万社・従業者40万人の支援事業
強化を目的に2013年1月に設立され、そのスケールメリットを活かし、宅建協会会員の皆様に様々なサー
ビスを提供しています。
いえらぶGROUPはこの度の業務提携により、国内最大の業界ネットワークを持つハトマーク支援機構
を通じて、不動産業務全般をサポートする業務効率化システム「いえらぶCLOUD」の提供からサイト制
作までを全国の不動産会社様に行うことにより、ハトマーク支援機構と共に不動産業界を全面バックアッ
プ致します。
(6) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
2013年/新春企画
2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか
新しい時代のネット活用は/ソーシャルとデバイスで
住宅・不動産業自体も中古流通・リフォーム・保証時代が大きな流れに!
2013年(秋)というのは、あなた(およびあなたの会社)にとって
どういう時期になるのでしょうか?
9・10・11月号の3号連載/大型企画で
今後のトレンドを読んでおく
2013年は……。変革のスピードがより早くなったのを実感した年。自分の身の回りのすべてが
変わっていくのが見えるようになった年。迫りくる変革の必要性が自分(および会社)にも及んで
いることが理解できるようになった年。大きく言えばこんなところでしょうか。
さらに、これ以上大きな変化はといえば、住宅・不動産業自体も官民(共同推進)で作る中古
流通・リフォーム・保証時代が大きな流れになってきているーーことでしょう。
そして、身近かでは……。PCからスマホへの大転換が進み、不動産業の現場でも、フェイス
ブックなどソーシャルメディアの活用が実用期に入った年と言えるのでしょうか。
家探しユーザーの行動も大きく変わってきていませんか。
そうした急激な時代変革の中で、さらにこの先に何が起こるのか。『新しい時代の不動産業
ネット活用は/ソーシャルとデバイスで』と題したこの特集では、9・10・11月号に渡って、「現状
のウォチングから見えてくるもの」をトレースしながら、ネット活用を中心にした今後の住宅・不動
産業の展開とそのトレンドを探ってみることにしましょう。
【9月号/何が変化しているのでしょうか?】 ポータル
の行方&自分サイトの展開と不動産業
新しい不動産業が続々と離陸!/そして、モバイル移行でIT
業界の「創造的破壊」が進む中で
◎消費者側に立ったWebサービス(ポータルの革新)と独自な自社サイトPRはどこまで進展す
るのか
■ポータルも「物件検索機能」からサービスを提供するサイトへ
■不動産アプリの持つ力はどれくらいか(ダウンロードユーザーは力強い見込み客か)
■移行期でも捨てられない!企業が顧客とつながる場「メルマガ」と「ブログ」の実力
◎家探しユーザーのツールはどう変わったのか?
■自分サイト(自分で作るオウンドメディア)の展開はどうしたらよいのか
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (7)
◎不動産業も官民(共同推進)で作る中古流通・リフォーム・保証時代へ
■リフォームと保証に走る大手の事業戦略
■付加価値仲介のビジネスモデルが次ぎつぎにスタート
【10月号/どう対応したらよいのでしょうか?】 「ポストPC
時代」への対応/モバイルの展開と不動産業コンテンツの作り方
時代はPCの代わりにスマートデバイスを利用する「ポストPC
時代」に
◎デバイス活用がPCを上回る中でモバイル時代の不動産業展開は今後どうなるのか
■PCでもモバイルでも/動画なんて……というなかれ!ますます深化する動画時代
■ネット活用の主軸は/どんな時代も変わらないメール(の役割)
◎デバイス、とくにBYOD(自前端末の業務使用)時代の行方はどうなるのか
■スマホにはいつから全面対応するのか
◎不動産業コンテンツの作り方/追いつけない大手の世界をまねるのではなく、独自な世界
をどう表現する(作る)か
■iPhone、iPadが広汎に浸透してくる中での個性化とは/その要素は何か
【11月号/今後はどうなるのでしょうか?】 不動産業サ
イト/2014年の展望 今後のシナリオ
ソーシャルとインバウンドによる変革の予想/パラダイム転換
が向う先
◎不動産業でも中心ユーザーはU40(アンダー40歳)のデジタル世代に/業者も若返る!
■ソーシャル社会への転換/インバウンド(顧客惹きつけ型 )マーケティング時代へ
■一度作ったコンテンツが資産として活用できるブログの力
■進化するWebシステムはどこに向うのか
◎今後の活用シナリオの広がりについて
■iPadを業務アプリに(使う時代が普通になってくる)
■アンダー・フォーティ(U40)が作っていく時代とは
■ブログ10周年の次にくるもの/ソーシャルな“俺メディア”へ
◎新しいビジネスモデル登場の予感(がする)
■ありそうでなかったサービス/どこまで進むのか
この連載では、新しい時代の不動産業とネット活用の姿を探ろうとしています。しかし、時代変
化への対応は、その人の体験、会社のおかれている現況などによって異なるものになってくる
しょう。
あなた(およびあなたの会社)の場合は、どんな対応が現実的ものになるのでしょうか。
(8) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
【11月号/今後はどうなるのでしょうか?】 不動産業サ
イト/2014年の展望 今後のシナリオ
ソーシャルとインバウンドによる変革の予想/パラダイム転換
が向う先
◎不動産業でも中心ユーザーはU40(アンダー40歳)のデジタル世代に/業者も若返る!
■ソーシャル社会への転換/インバウンド(顧客惹きつけ型 )マーケティング時代へ
■一度作ったコンテンツが資産として活用できるブログの力
■進化するWebシステムはどこに向うのか
◎今後の活用シナリオの広がりについて
■iPadを業務アプリに(使う時代が普通になってくる)
■アンダー・フォーティ(U40)が作っていく時代とは
■ブログ10周年の次にくるもの/ソーシャルな“俺メディア”へ
◎新しいビジネスモデル登場の予感(がする)
不動産(仲介)業が、「中古流通・リフォーム・保証時代」に転じようと
していることは、連載の冒頭・9月号で見てきたとおりである。
そうした中でこの秋、中古流通・サービス拡大への取り組みは、大手を中
心に大きな前進をとげた。
その現状は、まずスケッチしてみると……。
今秋、大きな前進をみせた中古流通・サービス拡大への取り組み
■“土地のお取引にも安心を”『リバブルあんしん土地チェックキャンペーン』
http://www.atpress.ne.jp/view/39156
■東急リバブル 『住宅設備保証(無料)・キャンペーン』期間延長
http://www.livable.co.jp/release/pdf/20130927_01.pdf
■売却ご検討中の方におすすめ大京「リアルド仲介安心サポート」
http://www.daikyo-realdo.co.jp/hoshou/?waad=H8YGCCr3
■東京建物不動産販売(株)東京建物(株)「Brillia 認定中古マンション制度」の拡充
業界最長の2 年間設備保証へ延長 http://pdf.irpocket.com/C3225/qnwX/lkEu/tytU.pdf
■不動産売却専門サービス「売却のミカタ」10月1日より“建物補修費用保証サービス”
を開始 (株)不動産仲介透明化フォーラム http://www.atpress.ne.jp/view/39175
他社よりも高く売る売却手法とプロセスを追求する不動産売却専門サービス「売却のミカタ」
を展開する(株)不動産仲介透明化フォーラム(東京都中央区、風戸 裕樹社長)は10月1日より
同社が仲介して売却する物件に対して、最高250万円までの補修費用保証サービスを開始した。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (9)
今後のプラットフォームとトレンド/変化を見るポイントと対応上の注意点
この連載では、住宅・不動産業およびそのWebサイトがかつてなかった大きなパラダイム転
換を迎えようとしている中で、その変革の要因になっている「ソーシャル」と「デバイス」の両面
から、今後の住宅・不動産業の舞台(プラットフォーム)とトレンド(潮流)の“根幹にあるもの”
を探っていくことを狙っている。
しかし、11月号の最終回になっても、ズバッとした“明快な絵解き”がなかなか見えてきませ
せん。そこで、ここでは、「変化を見るポイント(課題)」と「その概要(対応上の注意点)」を表に
まとめて整理してみることにしました。
変化を見るポイント(課題)
家探しユーザーと業界の担い手の
世代はU(アンダー)40へ
その概要(対応上の注意点)
◎今後、時代・市場)のけん引役になるのはどの世代か。
◎新しい時代の担い手は、40歳以下のU(アンダー)40デ
ジタル世代へ
◎20歳以下は“SNS世代”と呼ばれ始めている。
◎40歳以上のPC世代=デジタル移民層(人生の途中からの
ネット体験者)も並存!
◎そして、技術やツールはと言えば、今後しばらくはWi-Fi
と BYOD(端 末 の 個 人 利 用)が 社 会 や 仕 事 の 現 場(の 未
来)を担う2大変革要素となるだろう。
社 会 全 体 の プ ラ ッ ト フ ォ ー ム(土
台・基盤)がPCからモバイル中心
へ転換
◎時代はPCの代わりにスマートデバイスを利用する「ポス
トPC時代」に
デバイス活用がPCを上回る中でスマートフォンとソーシャ
ル(メディア)が数々の変革を促し、不動産業のプラット
フォームも大きく変わってきている。
◎そして、ここ1~2年の間にPCのほかにも、一人の社員が
複数のデバイスを使いこなす時代を迎たのだ。
◎さらに、ユーザーがグーグルなどの検索エンジン(PC)
を使わずに、分野ごとのアプリ(デバイス)を直接利用す
るようになれば、長く続いてきた検索エンジン時代も大き
な変化を迎えることになるのかもしれません。
◎すでに、iPadを提案・案内ツールとして使うシーンがあ
ちこちに登場している
家探しユーザーのツールは、どう
変わったのか?
◎スマートフォンやタブレット端末といったスマートデバ
イスが一般のユーザーにも利用されるようになってきたの
は2010年頃からである。
◎デバイス活用がPCを上回る中で/家探しユーザーのツー
ルはどう変わったのか?
◎どんな時代になってもネット活用の主軸であるメールの
役割は変わらない。
◎一度作ったコンテンツがロングテールの資産として活用
できるブログはソーシャルメディア隆盛の中でも優位性を
保つ(でしょう)。
◎PCでもモバイルでも/動画なんて……というなかれ!動
画は今後どんどん実力を増してくるでしょう。
16ページに続く
(10) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
編集長Watching
タッチパネル式の不動産表示デジタルサイ
ネージが街のあちこちに
「不動産やさんのサイネージ」がセンチュリー21・ジャパンの不動産物件情報を連携
こんなメールが届きました
◎ショーウインドウの窓を触ると、窓自体がタッチパネルで物件の検索出来るの知ってる?
花小金井(西武池袋線)に住んでいる娘から、こんなメールが届きました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最近不動産やさんの前を通ると、ショーウインドウの窓を触ると、窓自体がタッチパネルで
物件の検索出来るの知ってる?近未来に来たみたいな、光景でした。
入間(私が住んでいるところ)の方にもあるのかな?永福町とか、明大前とか、ごちゃご
ちゃした商店街の不動産やさんにはけっこうあるよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
さっそく覗きに行ってみたいところですが、今は入院中のため“ままならず”にいたところ、今度は、次の
ようなニュースが飛び込んできた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎「不動産やさんのサイネージ」が(株)センチュリー21・ジャパンの不動産物件情報を連携
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
http://www.fudosantoushi.net/news/view/001946
http://www.denen.com/service/realestate
(株)電縁は2013年10月3日より、タッチパネル式の不動産表示デジタルサイネージシステム
「不動産やさんのサイネージ」に(株)センチュリー21・ジャパンの加盟店が取り扱う不動産物
件情報とデータベースを連係した。
こちらも、さっそく取材にお伺いしたいところですが、ままなりませんので、Web上のニュースからご覧
下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「不動産やさんのサイネージ」は、タッチパネル不動産表示システムだ。物件情報を店舗の窓
に紙媒体で貼る替わりに、ウィンドウをタッチパネル化する。ディスプレイで物件情報を表示す
ることができ、物件情報はこれまでのデータを利用できる。そのため運用の手間もかからない。
データ連携機能によって、容易に表示物件の登録が可能となる。物件情報を一元管理すること
によって、運用の手間を軽減することができる。なおデジタルサイネージは紙やポスター、看板
などに掲示していた情報を電子的な機器を使って表示するシステムだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
連携リリースの第一弾として、センチュリー21ホームパートナーのあびこ店、玉出店、イオン
喜 連 瓜 破 店、あ べ の Q's モ ー ル 店 の 4 店 舗 に「不 動 産 や さ ん の サ イ ネ ー ジ」を 提 供 す る。
「不動産やさんのサイネージ」の特長の1つは物件管理機能だ。マンションやアパート、戸
建、事務所、駐車場の賃貸物件、及び売買物件の不動産物件情報登録に対応している。そのため
各種不動産物件管理サービスとデータを連係することによって、簡単に物件登録が可能となり、
運用の手間を軽減することが可能だ。
2つめは、ワンタッチ物件検索機能だ。従来の不動産検索では、沿線や賃料などの複数条件を
全て選んでから検索しなければいけないため、物件表示までに時間がかかってします。しかしワ
ンタッチ物件検索機能は、1つずつ条件を選択するたびに物件が表示されるため、利用者がス
ムーズに物件検索をすることができる。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (11)
FRK
首都圏
/
/流
「
マ
ンす
買る
い消
時費
感者
」
堅
調レ
持ポ
続ー!
ト
通ン
業シ
にョ
関
動向
2013年10月発表
インスペクションの実施率は15.1%
リフォーム実施率は61.8%
ネット利用率は全体で79.0%/30代、40代で80%超
(一社)不動産流通経営協会(略称FRK)は10月2日、第18
回(2013年度)「不動産流通業に関する消費者動向調査」を発
表した。
毎年1回会員会社の協力を得て調査しているもので、2012年度に住
宅を購入した消費者2,371人に調査票を送り1,038人(回収率43.8 %)
から回答を得た。
それによると、消費税率の引き上げが見込まれたことが今回の住宅購入
に与えた影響として、「住宅の購入時期を早めた」との回答が全体の32.3%、
特に20代では50%となっている。
また、FRKは同調査の中で、<不動産情報取得時におけるインターネットの利用
状況>もまとめている。 (概要15ページへ)
インターネットの利用率は回答者全体の79.0%で、インターネットによる情報収
集が幅広い年代で一般的なものとなっていることがうかがえる。
FRK/不動産流通業に関する消費者動向調査(2013年度ポイント)
■ 購入資金の調達において、新築住宅購入者では「親からの贈与」の利用者が24.9%
「親からの贈与」の平均利用額は、新築購入者で929万円、既存購入者で753万円
■ 利用した民間ローンの金利タイプは、「変動金利型」が73.9%
■ 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税制度の利用者は住宅購入者の11.8%
■ 贈与した親の年齢が65歳未満の割合は受贈者の40.6%
■ 消費税率の引き上げが見込まれたことが今回の住宅購入に与えた影響として、「住宅
の購入時期を早めた」との回答が全体の32.3%、特に20代では50%
■ 売却損発生世帯は83.4%、1,000万円以上の高額売却損発生世帯は40.7%
■ 売却損発生世帯の平均損失額は前年度より減少し1250.7万円
■ 住宅購入にあたって既存住宅も探した新築住宅購入者は51.9%/比較的広い住宅を
購入した者ほど新築・既存にこだわらずに住宅を選択
■ 購入に際して建物の耐震性を「重視した」購入者は新築・既存ともに4割程度
■ 建物検査(ホーム・インスペクション)の実施率は15.1%
■ リフォーム実施率は61.8%、購入時にリフォーム済みの既存住宅は16.4%
〔不動産情報取得時におけるインターネットの利用状況〕
■ インターネットの利用率は30代、40代で80%超/60才以上の利用率も61.3%
■ スマートフォンや携帯電話は20代、パソコンやタブレットは30代で利用率が最も高い
(12) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
FRK/不動産流通業に関する消費者動向調査(概要)
第18回(2013年度/10月発表)から
■ 購入資金の調達において、新築住宅購入者では「親からの贈与」の利用者が24.9%
「親からの贈与」の平均利用額は、新築購入者で929万円、既存購入者で753万円
①自己資金のうち「親からの贈与」についてみると、新築・既存ともに利用者平均額は前年度
よりやや高くなっており、新築住宅購入者が928.6万円(前年度862.5万円)、既存住宅購入者が
752.6万円(前年度743.4万円)となっている。利用率は、新築住宅購入者で24.9%(対前年度比
3.6ポイント増)、既存住宅購入者で15.1%(対前年度比3.1ポイント減)となった。借入資金等
についてみると、新築住宅購入者・既存住宅購入者ともに、「フラット35S」の利用率が前年
度から減少しており、特に新築住宅購入者では8.1ポイント減少して今年度は7.0%となった。
②借入資金等についてみると、「フラット35」または「フラット35S」の利用率は、新築
住宅購入者で15.5%、既存住宅購入者で6.7%となっている。そのうち「フラット35S」の利
用率は、新築住宅購入者・既存住宅購入者ともに前年度から減少しており、特に新築住宅購入者
では8.1ポイント減少して今年度は7.0%となった。
③購入資金の内訳をみると、調達資金総額に占める自己資金の割合は、前年度よりやや増加し
て今年度は35.1%(対前年度比1.1ポイント増)となった。特に「現金・預貯金等」の占める割合
が前年度から1.7ポイント増加して24.5%となった。
④住宅購入資金総額の平均金額は、新築住宅購入者で4818万円(前年度4790万円)、既存住
宅購入者で3551万円(前年度3665万円)となっている。
■ 利用した民間ローンの金利タイプは、「変動金利型」が73.9%
固定金利期間選択型は前年度から9.0ポイント増加して17.1%
①利用したローン金利タイプについては、「変動金利型」が73.9%(対前年度比10ポイント
減)となっている一方、「固定金利期間選択型」は前年度から9.0ポイント増加して17.1%と
なった。固定金利についてみると、「固定金利期間選択型10年」が年々増加して今年度は39.7%
(対前年度比13.8ポイント増)となっており、「全期間固定金利型」では「20年超」が前年度か
ら減少して16.7%(対前年度比9.2ポイント減)となった。
②フラット35またはフラット35Sが適用可能な住宅を購入した世帯の中で、実際に融資を
利用した世帯の割合は、新築住宅購入者で28.2%、既存住宅購入者で29.5%となっている。その
うち、「フラット35Sを利用した」世帯の割合は新築・既存ともに前年度から減少しており、
特に新築住宅購入者では9.6ポイント減少して12.7%となっている。
■ 住宅取得等資金に係る贈与税の非課税制度の利用者は住宅購入者の11.8%
■ 贈与した親の年齢が65歳未満の割合は受贈者の40.6%
①住宅購入者に占める「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税制度」の利用者の割合は11.8%
となっている。また、世帯主の年齢別にみると、利用率は「30才~39才」が最も高く17.8%、次
に「29才以下」が13.5%となっており、比較的若い世代ほど生前贈与により住宅取得が容易と
なっている様子がうかがえる。
②「住宅取得等資金に係る贈与税の非課税制度」が住宅購入に与えた具体的な影響について
は、「借入金額を少なくできた」との回答が最も多く69.9%となっている。また、第3位の「住
宅の購入を早めた」が前年度から2.9ポイント増加して20.4%となっている。
③住宅購入資金を贈与した親の年齢が65歳未満の世帯割合は、新築・既存ともに37.8%となっ
ている(前年度は新築住宅購入者が52.0%、既存住宅購入者が32.8%)。また、世帯主の年齢別
に「親からの贈与」の利用率をみると、「29才以下」で26.9%、「30~34才」で33.0%、「35
~39才」で23.6%となっており、20代、30代の利用率が比較的高い。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (13)
消費税率の引き上げは住宅購入にどんな影響を与えたのか
■ 消費税率の引き上げが見込まれたことが今回の住宅購入に与えた影響として、
「住宅の購入時期を早めた」との回答が全体の32.3%、特に20代では50%
①消費税率の引き上げが見込まれたことが住宅購入に与えた影響についてみると、「住宅の購
入時期を早めた」との回答が回答者全体の32.3%を占めている。特に「29才以下」では「住宅の
購入時期を早めた」が占める割合は50%と最も多くなっており、若い世代ほど多くの世帯が影響
を受けている。
②消費税率の引き上げに対して「住宅に消費税がかかるのはおかしい」「現行のまま据え置く
べきである」が全体の48.7%を占めている。そう考える理由は「住宅は生活の大切な基盤である
から」(61.4%)が第1位、次いで「長期にわたって住み続ける住宅に、消費税がかかるのはお
かしい」(40.4%)、「諸外国のように、日本でも家を持つときの消費税に対する政策的な配慮
(軽減措置等)は必要だと思うから」(37.4%)が上位3位を占めている。
③世帯主の年齢別にみると、39才以下では「住宅ローンの負担が更に大きくなるから」が第3
位となっている。また、「29才以下」では「今後、住宅の取得ができなくなるから」、「29才以
下」及び「60才以上」では「現行の5%の負担が限界だ」が他の世代と比べてやや多くなってお
り、切実な様子が見られ、消費税の増税が若い世代や高齢世代の住宅購入に影響を与える可能性
が示唆される。
■ 売却損発生世帯は83.4%、1,000万円以上の高額売却損発生世帯は40.7%
■ 売却損発生世帯の平均損失額は前年度より減少し1250.7万円
①自己所有住宅から住み替えた世帯の68.9%が従前住宅を売却している。このうち売却損が発
生している世帯は、前年度から増加して83.4%(対前年度比3.9ポイント増)となった。また、1
千万円以上の損が発生している世帯は40.7%(対前年度比2.3ポイント増)となっており、「3千
万円以上損」は6.9%(対前年度比5.9ポイント減)。
②売却損発生世帯は従前住宅を平均3836.5万円(前年度3765.8万円)で購入し、平均2585.7万
円(前年度2297.0万円)で売却しており、その差額は前年度より増加し1250.7万円(前年度
1468.8万円)であった。取得年別に売却損の発生状況をみると、「1992~1996年」では「2千万
以上損」が86.7%(うち「3千万以上損」が40.0%)、「1987~1991年」でも27.3%を占める。
③築年数別に売却損の発生状況をみると、「10年超~15年以内」で、売却損発生率が最も高く
96.2%となっている。また、「15年超~20年以内」では、「3千万円以上損」の高額な売却損が
発生している世帯の割合が最も多く31.3%を占めている。他方、築年数「5年以内」では、「1千
万円未満損」が最も多く56.3%を占めている。
■ 住宅購入にあたって既存住宅も探した新築住宅購入者は51.9%
比較的広い住宅を購入した者ほど新築・既存にこだわらずに住宅を選択
①既存住宅購入者の購入理由は、「希望エリアの物件だったから」(68.8%)、「手頃な価
格だったから」(52.6%)、「良質な物件だったから」(47.3%)が上位3位を占めており、立
地や価格の手頃さに次いで、住宅の質が購入の決め手となっていることがうかがえる。
②新築住宅購入者が既存住宅を選ばなかった理由では、「長く住むつもりだから」が引き続
き増加傾向となっている。また、今年度は、東日本大震災(平成23年3月11日)後に増加傾向
を見せていた「耐震性に不安があるから」や「耐久性や品質に不安があるから」は、前年度か
ら若干ポイントを減らしているが同程度となっている。
③住宅購入にあたって探した住宅をみると、新築住宅購入者のうち既存住宅も探した購入者
の割合は51.9%(対前年度比6.5ポイント増)となっている。購入した住宅の延床面積別にみる
と、延床面積が広くなるほど新築・既存にこだわらず幅広い選択肢の中から住宅を選んでいる
様子がうかがえる。
(14) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
購入に際して重視した住宅の性能、建物検査の実施状況など
■ 購入に際して建物の耐震性を「重視した」購入者は新築・既存ともに4割程度
①購入に際して重視した住宅の性能項目についてみると、新築・既存にかかわらず、「日照
や採光を得る開口部の面積の広さ」に次いで「耐震性」の項目で「重視した」との回答が多く
なっている。
②「耐震性」を「重視した」購入者の割合は、新築住宅購入者の42.3%(対前年度比0.3ポイ
ント減)、既存住宅購入者の38.2%(対前年度比0.4ポイント増)を占めている。
■ 建物検査(ホーム・インスペクション)の実施率は15.1%
既存住宅購入時における建物検査(ホーム・インスペクション)の実施率(注1)は、「既に
売主がおこなっていた」が12.1%、「売主に依頼しておこなってもらった」が3.0%、合計15.1%
(対前年度比0.5ポイント増)となっている。
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(注1)不動産会社が提供する無償のインスペクションサービス(主に買主側の購入申込前に実施)が
おこなわれた場合を含む。
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住宅購入前後のリフォーム実施状況
■ リフォーム実施率は61.8%、購入時にリフォーム済みの既存住宅は16.4%
①住宅購入前後のリフォーム実施率(注2)は、61.8%(対前年度比0.6ポイント増)となって
いる。「リフォーム済み住宅(注2)」は16.4%(売主が不動産会社の場合:10.0%、個人売主の
場合:6.4%)、「自らリフォームした」は53.4%(対前年度比6.5ポイント増)となっており、半
数近くが購入後に買主自らリフォームを実施している。
。
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(注2)リフォーム実施率とは、「リフォーム済み住宅」を購入もしくは「自らリフォームした」購入者
の割合であり、重複回答を除く。なお、「リフォーム済み住宅」とは、売主が販売(売り出し)にあたっ
て、リフォームを施したものを指す。
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②リフォーム箇所は、「内装」が戸建て(79.3%)、マンション(88.3%)ともに最も多く、
次いで「水まわり設備」が多くなっている。なお、水まわり設備のうち、戸建ての場合はキッチ
ンと浴室等が同率、マンションの場合はキッチンがそれぞれ第2位となっている。
③この他、戸建てでは「外装」「冷暖房設備」「建具」が、マンションでは「収納スペースの
改善・増加」「冷暖房設備」「間取りの変更」のリフォーム実施率が高い。
■ 戸建て・マンションともに、築年数が古いほどリフォーム費用が高額化
①リフォーム費用についてみると、戸建て・マンションともに、築年数20年超ではリフォーム
費用が高くなっており、300万円以上の比較的高額なリフォームが4割以上を占めている。
②戸建ての場合、300万円以上の比較的高額なリフォームの割合が、築20年超で50%となって
おり、「10年超15年以内」でも35.7%を占めている。また、100万円以上のリフォームの割合が
築年数にかかわらず過半数を占めている。
③マンションの場合、築年数が古くなるにつれ300万円以上のリフォームの割合が大きくなる
傾向がある。また、100万円以上のリフォームの割合も築年数が古くなる程大きくなっており、
築10年を超えると半数以上を占めている。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (15)
FRK調査/不動産情報取得時におけるインターネットの利用状況 (2013年度版)
■ インターネットの利用率は30代、40代で80%超
60才以上の利用率も61.3%
News&Date
インターネットの利用率は回答者全体の79.0%、年齢別にみると、30代、40代では利用率が
80%以上となっている。また、「60才以上」でも利用者が61.3%を占めており、インターネット
による情報収集が幅広い年代で一般的なものとなっていることがうかがえる。
世帯主の年齢別インターネット利用率の変化
(注)世帯主の年齢別サンプル総数に占めるインターネット利用世帯の割合。
■ スマートフォンや携帯電話は20代、パソコンやタブレットは30代で利用率が最も高い
利用したインターネット端末をみると、「パソコン」(79.3%)が最も多い。世代別にみる
と、いずれの端末も若い世代ほど利用率が高くなっており、スマートフォンや携帯電話は20代、
パソコンやタブレットは30代で利用率が最も高くなっている。
世帯主の年齢別利用したインターネット端末
インターネット
端末
パソコン
スマートフォ
ン
携帯電話
年齢分布
その割合
29才以下
30~39才
40~49才
50~59才
60才以上
全体
29才以下
76.9
85.2
81.2
74.3
63.4
79.3
40.4
30~39才
32.6
40~49才
50~59才
21.2
7.9
60才以上
全体
29才以下
30~39才
40~49才
50~59才
60才以上
全体
6.3
22.6
11.5
8.4
7.5
0.7
0.0
6.1
インターネット
端末
タブレット
その他
無回答
年齢分布
その割合
29才以下
30~39才
40~49才
50~59才
60才以上
全体
29才以下
30~39才
40~49才
50~59才
60才以上
全体
29才以下
30~39才
40~49才
50~59才
60才以上
全体
7.7
11.1
7.2
3.6
3.5
7.7
0.0
0.0
0.3
0.0
0.0
0.1
15.4
11.5
15.8
23.6
36.5
17.9
(16) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
9ページから続くセッション
2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか
不動産サイト「コンテンツの作り方」(大手編/中小編)をみておく
不動産サイトの命は、これまで①物件情報のクオリティと②検索のユーザビリティ(使い勝
手)で――あったものが、最近はもう一つ③家探しユーザーが「そのサイトをどう感じるか」とい
う“テイスト”――も、重要な要素になってきている。
それでは、家探しユーザーが選んでくれるようにサイトの“テイスト”を高めていくのには、どう
したらよいのだろうか。それは、そのサイトに盛り込むコンテンツが大きく左右することは間違い
ない。そして、コンテンツの優位時代がすでに始まろうとしているのですが、ここでは9ページで
見てきた〔今後のプラットフォームとトレンド/変化を見るポイントと対応上の注意点〕に沿った
不動産サイト「コンテンツの作り方」(大手編/中小編)をみておくことにしましょう。
具体的なテーマ
その概要(対応上の注意点)
コンテンツの作り方(大手編)
◎最近とみに増加している(ブログやソーシャルネット
ワークを駆使した顧客コミュニケーションが拡大していく
ことにより)ポータルに収容し切れない大手のコンテンツ
(&Webサービス)は今後どうなるのか。
◎ソーシャルメディアではその会社の「らしさ」を表現
(Facebookはセルフブランディングに最適なツール)
◎今後の不動産ページに必要なコンテンツは何か。
◎開花し始めた不動産コンテンツの手作り(自分作成)時
代
◎大手はユーザーから支持されるソーシャル・コンテンツ
をどう作るのか
(独自ページのコンテンツを/フェイスブックから発信)
◎大手で進むソーシャル・コンテンツの個性化/iPhone、
iPadが広汎に浸透してくる中での個性化の要素とは何か。
◎ソーシャルなツールの使い方、コンテンツの発信の仕方
であなたの会社の位置が決まる。(ユーザーから判断され
る)
コンテンツの作り方(中小編)
◎あらゆるツール・コンテンツがコモディティ化(均質
化/多種多用化による日常化)していく中であなたはどん
なコンテンツを作っていますか。
◎ブログよりも自分をよく知ってもらえるフェイスブック
(フェイスブック=口コミの輪)
◎ブログよりも早い物件(速報)ツイッター
◎追いつけない大手の世界をまねるのではなく、独自な世
界をどう表現する(作る)か。
◎街の業者には街の業者としての戦い方がある!
◎ソーシャルメディアではあなたの「らしさ」を表現/自
分らしさを表現しよう。
◎ソーシャルメディアのコンテンツは、あなたの会社の新
しい顔、会社の心(窓口)である。
◎あなたの会社はソーシャルメディアで何を発信していま
すか。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (17)
ソーシャル社会への転換/インバウンドマーケティング時代へ
ソーシャル社会への転換/不動産業でも日常の中にソーシャルメディアが
さて、今年の最大の変化としては、フェイスブックなどソーシャルメディアの活用が実用期に
入った年と言えるのでしょう。不動産業でも日常の中にソーシャルメディアが入ってきている。
不動産業界の最先端事例として『Livingo!(リビンゴ)』の例をみていくことにしましょう。
■業界初!ソーシャル不動産マッチングサイト!不動産マッチングSNS『Livingo!(リビン
ゴ)』 2013年10月1日サービス開始!
~「物件ありきの時代」から「人ありきの時代」へのパラダイムシフトを加速~
(株)Livingo(リビンゴ) 2013.10.01 10:00
http://www.atpress.ne.jp/view/39216
不動産関連サービスを提供する、(株)Livingo(本社:東京都新宿区、代表取締役:陣 隆
浩社長)はこの度、日本初となる実名制ソーシャル不動産マッチングサイト「Livingo!(リ
ビンゴ)」のサービスを2013年10月1日より開始した。http://www.livingo.jp/
【Livingo!(リビンゴ)とは】(プレスリリースから)
Livingo!(リビンゴ)は“物件”中心から“ヒト”中心の流れを汲んだ業界初となる不動
産・建築分野におけるソーシャルマッチングサービスです。「パーソナルなコミュニケーショ
ンから拡がる、信頼できるヒトと物件との出会いを体験しよう!」をテーマに実名型の会員制
コミュニティを形成するサイト構成になっており、一般の方はもとより、不動産・建築関連企
業の方々も個人アカウントで交流を深めて頂くことを基本ルールにしております。主に
Facebook(フェイスブック)のアカウントを持つ、不動産・建築・インテリアに関する感度の高
いユーザーを中心に2014年4月までに会員登録数10万人の獲得を目指しております。
詳細は、『未来戦略】4ページへ
見逃してはならない/インバウンドマーケティング時代の始まり!
ところで、今年のもう一つの変化としては、インバウンドマーケティングの時代がはじまろうとし
ていることを見逃してはならないでしょう。
では、インバウンドマーケティングとは何なのでしょうか。
FDJ社で取り上げた過去の記事から、リンクを辿ってみて下さい。
■「インバウンドマーケティング」への転換で不動産仲介業が今後歩むべき道は?
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年1月号『巻頭言/そこが知りたい』から
http://www.fdj.com/fdj2/pdf/201301_kt.pdf
■インバウンドマーケティングとの出会い/『ネットマーケティングの第2幕は始まっていた』
-ネット不動産フロンティアノート番外編 NO.1-福島市の不動産情報
(不動産のTakakan)から
http://www.takakan.co.jp/netfudosan/frontier54.html
■発見!インバウンドマーケティング情報WEB
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年8月号『巻頭言/そこが知りたい』から
http://www.fdj.com/fdj2/pdf/201308_kt.pdf
(18) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
不動産業サイト/2014年への展望 今後のシナリオ
9月号からの連載『2013年秋/不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか』の最終11月
号では、最後のとりまとめとして「2014へ年の展望 今後のシナリオ」をみていくことにしましょう。
その全体図は、以下に示すとおりですが、ここでは、舞台が大きく転換し新しい芽が育ち始め
ている姿がみてとれます。
育ち始めた新しい芽/舞台が大転換へ プレーヤーがその次の世代へ若返る!
◎どこまで進むのか不動産業支援のWebとツールの転換
■不動産業支援の究極のパッケージ/いえらぶCLOUD
http://www.estate-search.jp/
◎新しいいITへの対応でもう一度ワークスタイルを新しく
■モバイルを軸にもう一度ワークスタイルを新しく
アイキューブドシステムズ
http://fudou3.jugem.cc/?eid=13554
◎どんどん広がっていくソーシャルメディア活用の現場
■あなたは何スーモ?「SUUMO」の Facebook で
「スーモキャラクター診断」
http://japan.internet.com/wmnews/20130924/1.html
◎新しい「あたりまえ」がどんどん普通のサービスに
■(株)リブセンス/「door賃貸」スマートフォンサイトを全面リニューアル
http://www.dreamnews.jp/press/0000081837/
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「door賃貸」は、①サイトユーザーから不動産情報掲載企業様へ物件に関するお問合せがあ
るまで情報掲載等の費用が一切かからない「成功報酬型」であることに加え、②door賃貸経由
でご契約いただいたサイトユーザーへ入居お祝い金の特典があるなど、ユニークなサービス形
態を採用しております。
また、③物件を名寄せ整理することで、同一物件情報がまとめて表示されることから、情報
の検索性・閲覧性においてユーザビリティの高いサイトとなっております。
こうした特長から、2010年4月のサービス開始以降、順調にサービス規模を拡大しており、
2013年10月現在、日本全国の賃貸マンション・アパート物件を250万件超掲載しております。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◎これからは/想像を超えるコラボレーションが
■「Gポイント×住宅展示場」の新しいO2Oソリューションが登場!
モデルハウス2棟見学で500円相当のポイントがもらえるキャンペーンを開始
http://fudou3.jugem.cc/?eid=13646
◎時代の最先端は不動産業でもデジタル世代を超えて……
プレーヤーがその次の世代へ若返る!
■府中の不産屋 わいわい動アットホーム社長日記ブログ
http://goo.gl/tBtj0O
■新着情報&総支配人日記/ハウスマートってどんなお店!?
http://www.house-mart.co.jp/about/
2014年にあなたの会社は、ソーシャルメディアで自分らしさを表現しながら何を発信していま
すか。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (19)
外部からの視点/アウトサイダーレポート
いま気になる業界の動向/知っていそうで知らない現状と問題点はなにか。
注目の流れに外部から切り込むアウトサイダーレポート
連載 〔第4回〕
情報過多な時代におけるキュレーションの
可能性
◎
◎
◎
◎
◎
キュレーションとはなにか
リアルでは先行していたキュレーション文化
注目されるキュレーションメディア・ECサイト
フロー情報のストックとしてのキュレーション
不動産とキュレーション
株式会社 フロンティア・B.I.(Frontier of Business Intelligence Inc.)
事業開発部 中原 久根人 http://www.fobi.co.jp/
◎ キュレーションとはなにか
そもそもキュレーションとは、博物館やアートギャラリーの学芸員が展示品を選別すること
や、雑誌の編集者、テレビのディレクターなど、情報を収集し、編集し一つの体系にまとめ上げ
ることを指していた。
現代において、テレビや雑誌のメディアにとどまるだけでなく、あらゆるジャンルの口コミサ
イト、ブログやTwitter、フェイスブックなど、誰しもが情報を発信することが可能になった結
果、情報が爆発的に増えてしまった。
情報爆発時代において、何が自分にとって必要で、何が自分に「合った」情報なのか?消費者
は情報の選別に苦労する時代なっている。
そこで新たに注目されているのが、情報爆発時代におけるキュレーションである。
つまり、溢れかえる情報を一度収集し、整理し、独自の視点で体系化したものを消費者に届け
ることだ。
消費者は、自分の好みにあった情報を編集して届けてくれる特定のキュレーターをフォローし
ておけば、自ら情報の海から必要な情報を拾ってくる必要がないというわけだ。
(20) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
◎ リアルでは先行していたキュレーション文化
キュレーションと言うことは、ここ1〜2年ネット業界で再び注目を浴びるバズワードとなって
いるが、リアルではネットに先行する事例が実は散見されていた。
その一つの例が、セレクトショップの存在だ。特定のブランドの服を買いに行くのではなく、
自分の好みに合わせて「セレクト」された洋服をブランド横断で買えるセレクトショップは、
ファッション業界では比較的早くから注目されてきた。
老舗で言えば「バーニーズニューヨーク」が有名であり、国内セレクトショップで言えば、
「SHIPS」、「BEAMS」「UNITED ARROWS」が今でも人気セレクトショップとして若年
層を中心に指示が高く、いまではセレクトショップ自体がブランド化している。
実は音楽業界でも似たようなことが進んでいる。特にLIVEに関して言えば、特定のアーティ
ストやバンドを支持するLIVEやコンサートより、好みに合った音楽をアーティスト横断的に掛
けてくれるDJの「選曲」を聞くClubパーティーや野外イベントが人気を博している。
特にアメリカの音楽業界では2010年台エレクトロミュージックを中心としたDJが大変人気
で、トップDJが年収数十億以上を稼ぎだす市場となっている。
また、Amazonの台頭で書店が地方書店が廃業する中、注目される書店が増えている。
書籍と関連する雑貨屋グッズを並べ、遊べる本屋というコンセプトで広がったビレッジバン
ガードは、上場するに至っている。また、編集社が併設し、自分たちで作ったそこだけでしか買
え な い 本 や、出 版 年 代 別 に 本 を セ レ ク ト し て 並 べ た SHIBUYA PUBLISHING BOOK
SELLERS。
文脈棚というコンセプトを掲げ、一冊の本からつながる文脈を作り出し、本から本へと手に取
る流れを作り出している千駄木・往来堂書店。
世界の地域ごとに、関係する書籍か写真集、地図を並べ、本屋の中で旅を体験できる南青山の
BOOK246など、テーマ性を持って本を選び、陳列する書店は、目的を持って検索するのとは違
い、テーマ性の中から本を発見する面白さを提供し、根強い人気を得ている。
ファッション、音楽、書籍と共通するのは、それぞれ膨大な選択肢が存在する業界であるとい
うことであり、その選択のパターンに、自分好みのストーリーや文脈を付け加え、選別してくれ
る場所や、人物が評価されている。
◎ 注目されるキュレーションメディア・ECサイト
大量の情報を整理するという目的では、Googleがその検索エンジンという仕組みで、イン
ターネットの情報洪水に一つの解を出そうとしているのは、周知かと思うが、別のアプローチで
消費者に情報と届けようとするネット企業やネットサービスが、昨今注目を浴びている。
まず、Pinterst(http://www.pinterest.com/)を紹介したい。Pinterestは、自分の好みの画
像、ファッション、料理、風景などの画像を好きに集めて貼り付け、自分だけのネット上の写真
集を作っていくものだが、SNS機能が備わっており、自分の好みの画像を集めているユーザー
をフォローすることで、より好きな画像に出会いやすい仕組みを作っている。つまり、ユーザー
一人ひとりが、ネット画像のキュレーターとなっているのだ。今、その評価額は1,200億円とも
言われており、国内では楽天が40億円を上回る出資をしたことで注目を浴びた。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (21)
次にFab.com(http://fab.com/)。元々はゲイ向けのSNSとしてスタートしていたが、試しに
会員向けにデザインセンスの良い通販をはじめたところ、ゲイ以外の人々にヒット。なんでもあ
るECモールとは違い、センスの良い品揃えで一躍人気サイトになった。現在その評価額は10億
円とも言われている。
Fabと同様にライフスタイル提案型のECサイトとして注目される国内ECサイトが、MONOCO
(http://monoco.jp/)。このサイトは、大量生産でないが、一品物ほど高くないデザイン性の高
い商品という、ラインナップが受けて急成長。7月にKDDIより数億円の出資を受け、フジテレビ
系列のベンチャーファンドから出資を受けて、注目を浴びている。
また、ハイエンドな分野では、商品をセレクトしているキュレーターを前面に出したMyGOD
(http://www.mygod.jp/)が今年7月にスタート。
日本初のハイエンドEC。「質の高い商品だけしか扱わない」と社長がコメントし、セグメント
を明確にした戦略を展開。今後が注目されるキュレーションECサイトである。
◎ フロー情報のストックとしてのキュレーション
前項とはまた違った視点でユーザーから支持を受けるキュレーションが、まとめ系のサービス
だ。ニュース情報を始めとして、Twitterやフェイスブック、2chに流れる情報は、瞬間瞬間で発
生し、注目されるいわば流れて消えるフロー情報と言われている。
この、ほとんど会話のように流れていってしまう情報をかい摘んで、一つのストーリーや、
ジャンルとしてまとめ上げる事で、フロー情報をストック化し価値を持たさせるのが、まとめ系
のサイトやサービスだ。
少し古い例になるが、映画化もされた「電車男」は2ch内の書き込みからストーリーとして関
係ある書き込みだけ抽出し編集、まとめた、まとめサイトがヒット。ただの書き込みから読み物
へと変化し、出版映画化と至った。
現在フロー情報をまとめるためだけのサービスが複数存在し、それぞれ着目されているので、
いくつか紹介したい。
まずは、Naverまとめ(http://matome.naver.jp/)。このサイトの会員は、自分の好みのテー
マにそって、ネット上の情報を一つのページに収集し公開することが出来る。つまり、インター
ネット上にそれぞれバラバラに存在していたページや、情報が、Naverまとめを通じて、一つの
括りとして読んでいくことが出来るのだ。秀逸なまとめページの中には100万PVを超えるページ
なども存在し、編集者はNaverまとめ内のキュレーターとし存在感を表している。
Toggeter(http://togetter.com/)。こちらのサービスは、Twitterの発言をまとめることに特
化したサービス。フォローの仕方によって全体像の見えないTwitter上でのやりとりや、一人の
人物の発言でも特定の事象に関連した発言だけを一つにまとめて読めるようにすることで、会話
のストーリー性を明確にしたり、短文だけでは見えにくかった発言の経緯や結論が見えるように
している。
【参考】:Togetterで人気の記事だけまとめた、Naverまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2133424145053525701
このように、情報量が増えただけでなく、フロー化が激しい中で、キュレーションしていく価
値は、ますます高まっていくと考えられる。雑誌にカリスマ編集長が存在したように、今後は
ネット上でカリスマキュレーターも増えていくと予想している。
(22) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
CHINTAIが届ける “あなたへの暮らしのヒント” 新キュレーションサービス
『haletto』、10月9日にオープン
~毎日 ぴったりのインテリア・グルメ・ファッション・イベント情報などを提供~
(株)CHINTAI(本社:東京都港区、代表取締役:手塚 清二社長)は、誰でも理想のライフ
スタイルに近づくためのちょっとした気づきが得られるよう、一人一人の興味や関心に合わせた
最適な情報を毎日お届けする新キュレーションサービス『haletto(ハレット)』の提供を2013
年10月9日より開始した
http://www.haletto.jp/
(株)CHINTAI 2013年10月09日 プレスリリースから
『ハレット』は、「かわいい雑貨や小物でより自分らしい部屋づくりを楽しみたい」「たま
には仕事帰りにおしゃれなお店で女子会がしたい」「休日にちょっと近場でのんびりしたい」
など、日ごろ人それぞれが思い描くライフスタイルに対してきっかけ・気づきを与えるような
情報や、お住まいの街や通勤先の間で行われているイベント情報など様々な情報を毎日お届け
します。
配信される情報を「見る」「シェア」「お気に入りに追加」等して頂くと、利用者の興味や
関心を自動的に『ハレット』が理解し、情報精度を高くキュレーションしてお届けする新サー
ビスです。
情報を選別して毎日お届けするため、遊びや暮らし、趣味、イベントなどのライフスタイル
情報から仕事情報まで、ご自身のライフスタイルに合った選りすぐりの情報や最新情報を手軽
に入手して頂くことが可能になります。
■『ハレット』の特徴
1. 多彩な情報を利用者好みにカスタマイズしてお届けします。
「インテリアが好き」「オシャレなレストランに行きたい」「ファッションを楽しみた
い」。『ハレット』は、そんな利用者の異なるニーズに対して最適な情報をお届けする新しい
情報サービスです。
いつでも気軽にライフスタイルに合った情報をチェックできます。
2. 街で開催中のイベント情報をオススメ。知らなかった街の魅力も見つかります。
『ハレット』は、利用者が暮らす街や通勤先をはじめ、首都圏内(東京・神奈川・埼玉・千
葉)で開催中のイベント情報をお知らせします。身近な街の最新情報はもちろん、今話題のエ
リア情報など新たな街の魅力をお届けすることで、利用者の好奇心の幅を広げアクティブな行
動をサポートします。
3. 情報を毎日お届けします。
『ハレット』はメールで自動配信される情報を見たり、シェアしたり、お気に入りに追加す
ることで、利用者の興味・関心を学習します。そして、利用する度に個々の利用者にとって最
適な情報をお届けし、自分で検索をするときには見つからなかった、よりよい暮らしのヒント
を発見できます。
■『haletto(ハレット)』の名称について
・ハワイ語の「部屋」を意味する「hale」と、「気づき、発見」を連想させる撥音便を組み
合わせた造語。・「パレット」と音が似ていることから「色とりどりのライフスタイルを送っ
て頂きたい」というメッセージも含みます。
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号 (23)
◎ 不動産とキュレーション
不動産においても、不動産検索サイトや各不動産会社の持つホームページ上の不動産情報な
ど、非常に多くの情報が消費者に向けて発信されている時代になっており、情報過多の時代へと
突入していると言えるのではないだろうか。
また、不動産サイトの多くは、検索する仕組みになっており、使い勝手は似たり寄ったりだ。
そして、掲載される情報も、性質上契約されてしまえば掲載されなくなるため、フロー情報でも
ある。
膨大な情報があるなかで、ユーザー好みに整理されているとは言えない状況を見ると、不動産
業界にもキュレーションの潜在的ニーズが眠っているのではないだろうか。
実際、そんなニーズを顕在化させ、独自の切り口で物件を収集し、紹介しているのが「東京R
不動産(http://www.realtokyoestate.co.jp/)」だ。
R不動産では、従来どおりの築年数や、駅からの距離、広さなどの検索を廃しており、あくま
でR不動産の切り口、例:眺望がGOOD、改装OK、倉庫っぽい等でまとめた物件を見せるサイ
トとなっている。
まさに、不動産のキュレーションサイトと言える代表的なサイトではないだろうか。実際は、
引っ越しという差し迫った状況になくても、その切り口の面白さ故、一つの読み物コンテンツと
して物件情報を見に来るユーザーも多いと言う。
R不動産では、各地域の不動産事業者と提携し、地域の独自性に着目した切り口で、物件情報
を配信する「地域名+R不動産」の取り組みを展開。
海まで5分、江ノ電沿い、樹がいっぱいなど、それぞれの地域に居住したいと考えるユーザー
の潜在的に気になっているであろうポイントを独自に絞って紹介している。
このように、不動産の情報がもつユニークさや、ユーザーの潜在的なニーズを深堀りしていく
事で、築年数が古い物件や、駅から遠い物件など、現在の検索の仕組みでは検索エンジンで見つ
けてもらうのが難しい物件も、別の切り口から魅力を発信することでユーザーに届ける事が可能
になる。
様々な物件を横断的に取り扱う不動産会社は、まさにセレクトショップと言える。キュレー
ションという視点を加えることで、自社の取り扱い物件に関する新たな強みの発見や、新しい顧
客ターゲット層の発見、自社のブランディングにつながるヒントがあるかも知れない。
【参考サイト】 『ハヤブサマガジン』
『ハヤブサマガジン』は、2005年に創刊されたフリーマガジン。世界中のアート、カルチャー、
ファッション、イベント、ガジェット、スニーカー、スポーツ、音楽など、エッジーなニュース
を紹介するウェブマガジンとして日々更新中。"
http://getgoal.jp/
【参考図書】 『キュレーション』
Amazon.co.jp:『キュレーション』 収集し、選別し、編集し、共有する技術 [単行本]
スティーブン・ローゼンバウム (著)
プレジデント社 (2011/12/20)
http://goo.gl/Tj1sXW
(24) 不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
2013年12月号 予告
不動産業&ネット活用の方向はどこに向うのか
【特集】不動産業におけるソーシャルメディアの活用
はどこまで進んだのか
◆ 不動産市場展望
◆ 未来戦略
◎ソーシャルとデバイスによるWebサイト変革の予想
パラダイム転換が向う先
◆ 編集長Watching
【アウトサイダーレポート】
株式会社 フロンティア・B.I/中原 久根人.
◆ FDJ社/オリジナルデータ
注目・名物サイト紹介
http://www.nomu.com/60/
■野村不動産アーバンネット
シニア向け不動産情報サイト
「ノムコム60→」をオープン
(2013/10/10)
●60歳からの住みかえ情報を
提供
不動産業戦略 e-REVIEW/2013年11月号
不動産業戦略 e-REVIEW/発行概要
● 購読申し込み先
http://www.fdj.com/fdj2/mousikomi.html
雑誌版では
表3は、広告ページになっています。
本誌はWebと連動しています/★読者サービス★ Daily News へは下記URLからどうぞ!
http://fdj2today.exblog.jp/
不動産流通をどう
活性化するか
いま必要な新しい
インターネット
戦略とは
不動産・住宅産業
の総合戦略を探る
時代と経営環境が激変!
21世紀型ユーザーが登場してくる中で
経営と営業を刺激する未来型 Solution マガジン
不動産業戦略 e-REVIEW
2013年11月号
㈱ 不動産データ&ジャーナル社
本 社/〒358-0027
埼玉県入間市上小谷田1-3-3-501
TEL 04(2964)7411
FAX 04(2965)6707
URL http://www.fdj.com/
E-mail [email protected]
編集兼発行人
浅見 貞男
2004年10月創刊
●月刊/毎月1回20日定期発行
●購読料/月額2,500円
印刷所 (有)アイ・シー印刷
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