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取扱説明書/1MB - Kikusui Electronics Corp.

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取扱説明書/1MB - Kikusui Electronics Corp.
Part No. Z1-001-910, IA001077
Dec. 2013
取扱説明書
ビットエラーレートメータ
KBM6010
取扱説明書について
ご使用の前に本書をよくお読みの上、正しくお使いください。お読みになったあとは、
いつでも見られるように必ず保管してください。また製品を移動する際は、必ず本書
を添付してください。
本書に乱丁、落丁などの不備がありましたら、お取り替えいたします。
本書を紛失または汚損した場合は、新しい取扱説明書を有償でご提供いたします。ど
ちらの場合も購入先または当社営業所にご依頼ください。その際は、表紙に記載され
ている「Part No.」をお知らせください。
本書の内容に関しては万全を期して作成いたしましたが、万一不審な点や誤り、記載
漏れなどありましたら、当社営業所にご連絡ください。
輸出について
特定の役務または貨物の輸出は、外国為替および外国貿易法の政令/省令で規制され
ており、当社製品もこの規制が適用されます。
政令に非該当の場合でもその旨の書類を税関に提出する必要があり、該当の場合は経
済産業省で輸出許可を取得し、その許可書を税関に提出する必要があります。
当社製品を輸出する場合は、事前に購入先または当社営業所にご確認ください。
Microsoft、Visual Basic は米国 Microsoft Corporation の登録商標です。
NI-488.2 は米国 National Instruments Corporation の登録商標です。
取扱説明書の一部または全部の転載、複写は著作権者の許諾が必要です。
製品の仕様ならびに取扱説明書の内容は予告なく変更することがあります。あらかじ
めご了承ください。
Copyright® 1998-2013 菊水電子工業株式会社
安全記号について
製品を安全にご使用いただくため、また安全な状態に保つために取扱説明
書および製品本体には、次の記号を表示しています。
記号の意味をご理解いただき、各項目をお守りください。
(製品によっては
使用されていない記号もあります。
)
1000V 以上の高電圧を取り扱う箇所を示します。
または
不用意に触れると、感電し死亡または重傷を負う恐れが
あります。触れる必要がある場合は、安全を確保してか
ら作業してください。
危険
DANGER
警告
WARNING
注意
CAUTION
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死
亡または重傷を負う危険が切迫して生じることが想定さ
れる内容を示します。
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、人が死
亡または傷害を負う可能性が想定される内容を示します。
この表示を無視して、誤った取り扱いをすると、物的損
害のみの発生が想定される内容を示します。
禁止する行為を示します。
危険・警告・注意個所または内容を知らせるための記号
です。本製品上にこのマークが表示されている場合は、
本取扱説明書の該当箇所を参照してください。
または
アースグランド端子を示します。
または
シャーシグランド端子を示します。
KBM6010
ご使用上の注意
I
ご使用上の注意
火災・感電・その他の事故・故障を防止するための注意事項です。
内容をご理解いただき、必ずお守りください。
使用者
ration
Ope
al
Manu
・ 本製品は、電気的知識(工業高校の電気系の学科卒業程
度)を有する方が取扱説明書の内容を理解し、安全を確
認した上でご使用ください。
・ 電気的知識の無い方が使用する場合は、人身事故につな
がる可能性がありますので、必ず電気的知識を有する方
の監督のもとでご使用ください。
用 途
・ 製品本来の用途以外にご使用にならないでください。
Line
Voltage
入力電源
・ 必ず定格の入力電源電圧範囲内でご使用ください。
・ 入力電源の供給には、付属の電源コードをご使用くださ
い。ただし、入力電源電圧を切り換え可能な製品、およ
び100V系/200V系を切り換えなしで使用可能な製品は、
入力電源電圧によって付属の電源コードを使用できない
場合があります。その場合は適切な電源コードを使用し
てください。詳しくは、取扱説明書の該当ページを参照
してください。
ヒューズ
・ 外面にヒューズホルダが配置されている製品は、ヒュー
ズを交換することができます。ヒューズを交換する場合
は、本製品に適合した形状、定格、特性のヒューズをご
使用ください。詳しくは、取扱説明書の該当ページを参
照してください。
II
ご使用上の注意
KBM6010
カバー
・ 機器内部には、身体に危険を及ぼす箇所があります。外
面カバーは、取り外さないでください。
L N G
設 置
・ 本製品を設置する際は、本取扱説明書記載の「設置場所
の注意」をお守りください。
・ 感電防止のため保護接地端子は、電気設備技術基準に基
づく D 種以上の接地工事が施されている大地アースへ、
必ず接続してください。
・ 入力電源を配電盤より供給する場合は、電気工事有資格
者が工事を行うか、その方の監督のもとで作業してくだ
さい。
・ キャスタ付き製品を設置する場合は、キャスタ止めをし
てください。
移 動
・ 電源スイッチをOFFにし、配線ケーブル類をすべて外し
てから移動してください。
・ 質量(重量)が 20kg を越える製品は、二人以上で作業
してください。製品の質量(重量)は、製品の後面また
は取扱説明書の仕様欄に記載されています。
・ 傾斜や段差のある場所は、人数を増やすなど安全な方法
で移動してください。また、背の高い製品は、転倒しや
すいので力を加える場所に注意して移動してください。
・ 製品を移動する際は、必ず取扱説明書も添付してくださ
い。
ck?
Che
操 作
・ ご使用の前には、必ず入力電源やヒューズの定格および
入力電源ケーブルなどの外観に異常がないかご確認くだ
さい。確認の際は、必ず電源プラグをコンセントから抜
くか、給電を遮断して作業してください。
KBM6010
ご使用上の注意
III
操 作(つづき)
・ 本製品の故障または異常を確認したら、
ただちに使用を中
止し、電源プラグをコンセントから抜くか、入力電源ケー
ブルを配電盤から外してください。また、修理が終わるま
で誤って使用されることがないようにしてください。
・ 出力配線または負荷線などの電流を流す接続線は、電流
容量に余裕のあるものをお選びください。
・ 本製品を分解・改造しないでください。改造の必要があ
る場合は、購入元または当社営業所へご相談ください。
保守・点検
・ 感電事故を防止するため保守・点検を行う前には、必ず
電源プラグをコンセントから抜くか、給電を遮断してく
ださい。
・ 保守・点検の際、外面カバーは取り外さないでください。
・ 製品の性能、安全性を維持するため定期的な保守、点検、
クリーニング、校正をお勧めします。
調整・修理
・ 本製品の内部調整や修理は、当社のサービス技術者が行
います。調整や修理が必要な場合は、購入元または当社
営業所へご依頼ください。
IV
ご使用上の注意
KBM6010
目 次
安全記号について ____________________________________ I
ご使用上の注意 _____________________________________ II
はじめに ____________________________________________ P-1
概要 P-1
特徴 P-1
本書について P-2
第1章
セットアップ _________________________________ 1-1
1.1 開梱時の点検 1-1
1.2 設置場所の注意 1-2
1.3 移動時の注意 1-3
1.4 入力電源とヒューズの確認 1-4
1.5 入力電源コードの接続 1-6
1.6 接地について 1-7
第2章
基本操作 ____________________________________ 2-1
2.1 本器を使用する前に 2-1
2.2 電源の投入 2-2
2.3 イニシャライズ 2-3
2.4 ROM のバージョン表示 2-4
2.5 パネル設定 2-4
2.5.1 出力周波数の設定 2-5
2.5.2
2.5.3
測定レンジの設定 2-5
データパターンの設定 2-6
2.5.4
2.5.5
エラー挿入量の設定 2-7
クロック/データ/同期のモード設定 2-8
2.6 測定の開始と一時停止 2-10
2.7 シングル測定モード 2-11
2.8 SYNC キーの使用法 2-12
KBM6010
目次
V
第3章
使用方法 ____________________________________ 3-1
使用例 1 エラーレート測定部のみを使用して測定する 3-2
使用例 2 パターン発生部のデータとクロックを
使用して測定する 3-4
使用例 3 パターン発生部のデータと外部のクロックを
使用して測定する 3-6
第4章
GPIB コントロール ____________________________ 4-1
4.1 概要 4-1
4.2 GPIB ケーブルの接続 4-1
4.3 GPIB アドレスの設定 4-2
4.4 メッセージとターミネータ 4-3
4.4.1
4.4.2
メッセージ 4-3
ターミネータ 4-4
4.5 デバイスメッセージ 4-5
4.6 レジスタ 4-25
4.7 サンプルプログラム 4-26
第5章
各部の名称と機能 _____________________________ 5-1
5.1 前面パネル 5-1
5.2 後面パネル 5-3
第6章
保守 ________________________________________ 6-1
6.1 クリーニング 6-1
6.2 点検 6-1
6.3 校正 6-2
6.4 バックアップバッテリの交換 6-2
第7章
仕様 ________________________________________ 7-1
7.1 パターン発生部 7-1
7.2 エラーレート測定部 7-2
7.3 一般仕様 7-3
7.4 外形寸法図 7-4
索引
VI
____________________________________________ I-1
KBM6010
はじめに
概要
ビットエラーレートメータ KBM6010 は、疑似ランダム(PN: Pseudo
Random Noise)パターン(*1)を発生させるパターン発生部とビットエ
ラーレート
(*2)
を測定するエラーレート測定部より構成されています。
パターン発生部はクロック周波数 100Hz ∼ 10MHz(内部)および DC
∼ 10MHz(外部)に対応し、エラーレート測定部はクロック周波数 DC
∼ 10MHz に対応しています。
本器はテストパターンの発生とエラーレートの測定が 1 台で可能であ
り、デジタル伝送系のビットエラーレート測定、デジタル通信機器や
デジタル放送機器の受信感度測定などに使用できます。
特徴
・ パターン発生部のクロック出力にはPLLを搭載し、100Hz∼10MHz
の周波数範囲をカバーします。
・ 出力パターンは ALL 0、ALL 1、PN9、PN11、PN15、PN20、PN20
(ゼロサプレスなし)
、PN23 の 8 種類が選択できます。
・ エラー挿入機能搭載
・ 各入出力の極性反転が可能
・ GPIB インターフェース搭載
○
解説
○
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○
○
*1 デジタル伝送系の伝送品質を測定するのに使用されるテストパ
ターン
*2 デジタル伝送系において、伝送品質の劣化により受信端でパルス
の消滅や不要なパルスが発生することをビットエラーといいます。
ビットエラーレートとは、送出したビット数に対して受信端でい
くつビットエラーが生じたかを意味し、以下の式で表します。
ビットエラーレート = ビットエラー数/送出したビット数
○
KBM6010
○
○
○
○
○
○
○
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○
はじめに
○
○
○
○
○
P-1
本書について
この取扱説明書はバージョン
1.0x
の ROM を搭載した製品に適用します。
製品についてのお問い合わせの際には、本器搭載のROMバージョンお
よび後面パネルに貼られた製造番号をお知らせください。
ROM のバージョン確認については、本取扱説明書の「2.4 ROM バー
ジョンの表示」の項を参照してください。
P-2
はじめに
KBM6010
第1章
セットアップ
この章では、製品の開梱から実際に製品を使用する前までを記述して
います。
1.1
開梱時の点検
製品がお手元に届きしだい輸送中に損傷を受けていないか、また付属
品が正しく添付されているかをお確かめください。
万一、損傷または不備がございましたら、お買い上げ元または当社営
業所にお問い合わせください。
本製品を輸送するときのために、梱包材を保管しておくことをお勧め
します。
0.5A(T): [99-00-0028]
1A(T): [99-00-0029]
入力電圧範囲
90V-110V
104V-126V
194V-236V
207V-250V
1A(T)
1A(T)
0.5A(T)
0.5A(T)
1本
1本
1本
1本
0.5A(T)
0.5A(T)
1A(T)
1A(T)
2本
2本
2本
2本
ヒューズ(3本)
[85-AA-0003]
添付される入力電源コードは、
出荷時の
入力電源電圧範囲の設定によって異な
ります。
この電源コードは、
125V以下の
入力電源電圧用です。
入力電源コード(1本)
rt
Pa
ッ
ビ
No
タ
ー
メ
10
60
M
B
K
76
10
00 09
, IA 20
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1-9 n.
-00 Ju
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書 ト
明 ー
説 ーレ
扱 ラ
取 トエ
[Z1-001-910]
取扱説明書(1冊)
図 1-1
KBM6010
付属品一覧
セットアップ
1-1
1.2
設置場所の注意
本製品を設置する際の注意事項です。必ず守ってください。
■ 可燃性雰囲気内で使用しないでください。
爆発や火災を引き起こす恐れがありますので、アルコールやシンナー
などの可燃物の近く、
およびその雰囲気内では使用しないでください。
■ 高温になる場所、直射日光の当たる場所を避けてください。
発熱・暖房器具の近く、および温度が急に変化する場所に置かないで
ください。
動作温度範囲:0 ∼ 40℃
保存温度範囲:-25℃∼ +70℃
■ 湿度の高い場所を避けてください。
湯沸かし器、加湿器、水道の近くなど湿度の高い場所には置かないで
ください。
動作湿度範囲:20% ∼ 85%RH(結露なきこと)
保存湿度範囲:20% ∼ 90%RH(結露なきこと)
動作湿度範囲内でも結露する場合があります。その場合には、完全に
乾くまで本器を使用しないでください。
■ 腐食性雰囲気内に置かないでください。
腐食性雰囲気内や硫酸ミストの多い環境に設置しないでください。製
品内部の導体腐食やコネクタの接触不良などを引き起こし、誤動作や
故障の原因になり、火災につながることがあります。
■ ほこりや塵の多い場所に置かないでください。
ほこりや塵の付着により感電や火災につながることがあります。
■ 風通しの悪い場所で使用しないでください。
熱がこもり火災の原因になりますので、本製品の周囲に充分な空間を
確保してください。
■ 本製品の上に物を乗せないでください。
特に重たい物を乗せると、故障の原因になります。
1-2
セットアップ
KBM6010
■ 傾いた場所や振動がある場所に置かないでください。
落ちたり、倒れたりして破損やけがの原因になります。
■ 周囲に強力な磁界や電界のある場所で使用しないでください。
誤動作により、感電や火災につながることがあります。
1.3
移動時の注意
本製品を設置場所まで移動する、または本製品を輸送する際には、次
の点に注意してください。
■ POWER スイッチをオフにしてください。
POWERスイッチをオンにしたまま移動すると、
感電や破損の原因にな
ります。
■ 接続されているすべての配線を外してください。
ケーブル類を外さないで移動すると、断線や転倒によるけがの原因に
なります。
■ ハンドルをフリーにしてください。
ハンドルを持って運ぶ場合は、ハンドルをフリーの状態にしてから
持ってください。ロックの状態で持つと、持ちにくいばかりか急に
ロックがはずれることがあります。
■ 本製品を輸送する場合は、必ず専用の梱包材をご使用ください。
専用の梱包材を使用しないと、輸送中の振動や落下などによる破損の
原因になります。
KBM6010
セットアップ
1-3
1.4
入力電源とヒューズの確認
本製品は表1-1 に示した4つの入力電源電圧範囲から1つを選択して使
用することができます。工場出荷時の設定が本製品へ供給する電圧に
適しているか確認してください。また、入力ヒューズは入力電源電圧
範囲に適した定格のヒューズを使用する必要があります。
警告 ・感電を避けるため、ヒューズを確認または交換する前に、必ず
入力電源コードのプラグを抜くか、配電盤のスイッチをオフに
してください。 注意 ・ヒューズは、本製品に適合した形状、定格、特性のヒューズを
使用してください。定格の違うヒューズやヒューズホルダを短
絡して使用すると本製品を損傷します。
1-4
セットアップ
KBM6010
入力電源電圧範囲の確認(変更)
、および入力ヒューズの確認(交換)
は、以下の手順に従ってください。
1. − POWER スイッチをオフにし、電源コードのプラグを抜いてくだ
さい。
2. − ヒューズホルダのカバーを外します。図1-2を参照してください。
3. − 表 1-1 を参照し、実装されているヒューズの定格と溶断特性が入
力電圧に適合しているか確認してください。違っている場合は、
交換してください。
4. − 使用する入力電圧に合わせてヒューズホルダのカバーを差し込ん
でください。
表 1-1
入力電源電圧範囲
合わせマーク
電圧セレクタ兼ヒューズホルダ
100
240
120
220
マイナスドライバの先端をここに入れてカバーを抜き取ります。
使用する入力電圧を▼マークに合わせてから押し込みます。
(この図では 100Vを選択していることになります。)
図 1-2
KBM6010
ヒューズホルダの外し方
セットアップ
1-5
1.5
入力電源コードの接続
警告 ・本製品に図 1-3 に示した 3 極プラグ付きの入力電源コードが添
付されている場合、入力電源電圧範囲に注意してください。こ
の電源コードは、AC125V を超えて使用できません。AC125V
を超える入力電源を使用する場合は、入力電圧に適した電源
コードと交換してください。適切な電源コードはお客様がご用
意ください。
この電源コードはAC125Vを
超えて使用できません。
図 1-3
付属の 3 極プラグ付き入力電源コード
・本製品に添付された電源コードを他の機器の電源コードに使用しな
いでください。
以下の手順で接続してください。
1. − POWER スイッチをオフにします。
2. − 後面パネルのAC LINEコネクタに入力電源コードを接続します。
3. − 入力電源コードのプラグをコンセントに差し込みます。
■配電盤へ直接接続するには
プラグを使用しないで配電盤へ直接接続する場合は、電源コードに圧
着端子を取り付けて接続してください。
警告 ・図 1-3 に示した 3 極プラグ付きの入力電源コードは、プラグを
切り落として圧着端子を取り付けても、AC125V を超えて使用
できません。
・感電を避けるため、接続の前に配電盤のスイッチをオフにして
ください。
・配電盤への接続は専門技術者が行ってください。
1-6
セットアップ
KBM6010
1.6
接地について
警告 ・接地を行わないと、感電の恐れがあります。
・電気設備技術基準に基づくD種接地工事が施された大地アース
へ必ず接地してください。
注意 ・接地を行わないと、外来ノイズにより誤動作が起きたり、本製
品から発生するノイズが大きくなったりすることがあります。
安全のために接地(アース)は必ず行ってください。
本製品を接地するには、次の 2 種類の方法があります。必ずいずれか
の方法で確実に接地してください。
a. 入力電源コードを接地工事が施され
た 3 極電源コンセントに接続する。
接地工事が施されている
3極コンセントへ
b. 本製品の後面パネルにある
端子
を専用の接地(GND)端子へ接続す
る。
配電盤の接地端子などへ
KBM6010
セットアップ
1-7
1-8
セットアップ
KBM6010
第2章
基本操作
この章では、本器を使用する前の注意事項を説明します。その後、電
源の投入と各機能の操作について説明を行います。
2.1
本器を使用する前に
電源を投入する前に、安全上理解しておいていただきたいことがらに
ついて説明します。必ずお読みください。
TX CLOCK 端子について
TX CLOCK 端子は、パネルの設定により外部クロック入力端子も兼ね
ています。端子の上の EXT IN LED が点灯しているときは、入力端子
に設定されています。外部から本器にクロック信号を入力するときは、
EXT IN LED が点灯していることを確認してから接続してください。
Tx
EXT IN LEDが点灯
図 2-1
KBM6010
CLOCK OUT
EXT IN
DATA
OUT
TTL
TTL
ST
TX CLOCK EXT IN LED
基本操作
2-1
2.2
電源の投入
1. − POWER スイッチがオフになっていることを確認してください。
2. − 後面パネルの LINE VOLTAGE 表を参照し、本器に供給する電圧
と電圧セレクタの位置が合っていることを確認してください。
3. − 付属の電源コードを後面パネルの AC LINE に接続します。
4. − プラグを所定の電源ラインに接続します。
注意 ・供給する電圧と電圧セレクタの位置が違っているとヒューズを
損傷します。
5. − POWER スイッチをオンにします。
一度全てのLEDが点灯した後、前面パネルの表示はエラーレート測定
の状態になります。
Rx CLOCK IN および Rx DATA IN 端子に何も接続されていないなら、
BER LED が点灯し、図 2-2 のような表示になります。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-2
エラーレート表示例
SYNC と ERROR の LED 表示について
本器の測定部は DC から動作することを保証しています。
次のような場合、SYNC や ERROR の LED 表示が点灯することがあり
ますが、どちらも異常ではありません。
・測定中にクロックが遮断されて、クロック入力待ちの状態に
なった場合。
・クロックが入力されていない状態で、電源が投入された場合。
クロックが入力されると、状態を反映した表示に更新されます。
2-2
基本操作
KBM6010
2.3
イニシャライズ
SHIFT キーを押しながら POWER スイッチをオンにすると、本器はイ
ニシャライズを行います。イニシャライズが行われると、パネルの設
定は工場出荷時と同じ設定になります。
○
注記
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○
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○
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○
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○
○
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○
○
・SHIFTキーは一度全てのLEDが点灯し、エラーレート表示に変
わるまで押し続けてください。途中でSHIFT キーから指をはな
すと、イニシャライズが実行されません。
○
○
○
○
○
表 2-1
KBM6010
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○
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○
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○
工場出荷時の設定
7セグメントLED
エラーレート表示
出力周波数
10.000 MHz
測定レンジ
104
データパターン
PN9
エラー挿入量
0
同期モード
1: AUTO RESYNCオン
Txクロック
1: INT(内部)
Txクロック極性
1: 立ち上がりエッジ
Txデータ極性
1: 非反転
Rxクロック極性
1: 立ち上がりエッジ
Rxデータ極性
1: 非反転
GPIBアドレス
02
基本操作
2-3
2.4
ROM のバージョン表示
SHIFT キーを押しながらSYNC キーを押すと、ROM の作成日に続いて
バージョンが表示されます。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-3
ROM バージョンの表示
この図ではバージョン "1.00" が表示されています。
2.5
パネル設定
実際に本器を使用するためには、出力周波数、測定レンジ、データパ
ターンなど本器の動作モードをあらかじめ設定しておかなければなり
ません。
本器には、次の 5 つの設定メニューがあります。
1. 出力周波数の設定
2. 測定レンジの設定
3. データパターンの設定
4. エラー挿入量の設定
5. クロック/データ/同期のモード設定
設定メニューに入るには、MODE キーを押します。そして MODE キー
を押す度にメニューが変わります。
設定メニューから抜けるには、START/STOP キーを押します。GPIB か
らの場合は、STA または SIN ON コマンドメッセージを送ります。
2-4
基本操作
KBM6010
2.5.1 出力周波数の設定
Tx クロックの周波数を設定します。
1. − エラーレート表示の状態で MODE キーを 1 回押すと、出力周波
数の設定モードになります。図 2-4 を参照してください。
設定できる周波数は、100Hz ∼ 10MHz です。
2. − SHIFTキーを押しながら キーまたは キーを押し希望の桁を選
択します。選択されている桁が点滅します。
3. −
キーまたは キーで希望の周波数を設定します。
キーは押し続けるとオートインクリメント動作に、 キーは押
し続けるとオートデクリメント動作になります。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-4
出力周波数設定モードの表示
この図では 10.000MHz が設定されています。
2.5.2 測定レンジの設定
ビットエラーレートの測定レンジを設定します。
1. − エラーレート表示の状態で MODE キーを 2 回押すと、測定レン
ジの設定モードになります。図 2-5 を参照してください。
設定できる測定レンジは、104 ∼ 108 です。
2. −
キーまたは キーで希望のレンジを設定します。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-5
測定レンジ設定モードの表示
この図では 104 のレンジが設定されています。
KBM6010
基本操作
2-5
2.5.3 データパターンの設定
Tx データおよび Rx データのパターンを設定します。
データパターンは、Tx データおよび Rx データについて個別に設定す
ることはできません。
1. − エラーレート表示の状態で MODE キーを 3 回押すと、データパ
ターンの設定モードになります。図 2-6 を参照してください。
設定できるデータパターンは、ALL0、ALL1、PN9、PN11、PN15、
PN20、PN20(ゼロサプレスなし)
、PN23 です。
2. −
キーまたは キーで希望のパターンを設定します。
PN20(ゼロサプレスなし)を設定した場合、表示は図 2-7 のよう
になります。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-6
データパターン設定モードの表示 1
この図では PN9 のパターンが設定されています。
このセグメントが点灯し、ゼロサプレスなしが
設定されていることを示します。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-7
データパターン設定モードの表示 2
この図では PN20(ゼロサプレスなし)が設定さ
れています。
2-6
基本操作
KBM6010
2.5.4 エラー挿入量の設定
Tx データにエラーを挿入します。
1. − エラーレート表示の状態で MODE キー 4 回押すと、エラー挿入
量の設定モードになります。図 2-8 を参照してください。
設定できるエラー挿入量は、0、10-7 ∼ 10-1 です。
2. −
キーまたは キーで希望のエラー挿入量を設定します。
エラー挿入量を 0 に設定した場合、表示は図 2-9 のようになりま
す。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-8
エラー挿入量設定モードの表示 1
この図では 10-7 のエラー挿入量が設定されてい
ます。
BER
SYNC
ERROR
図 2-9
KBM6010
MODE
MHz
kHz
エラー挿入量設定モードの表示 2
この図では 0 のエラー挿入量が設定されています。
基本操作
2-7
2.5.5 クロック/データ/同期のモード設定
Tx および Rx のクロックとデータの極性、Tx クロックの選択、同期の
モードを設定します。
この設定は 6 桁ある 7 セグメント LED を 6 ビットのレジスタに見立て、
各設定を "1"、"0" で決定します。
1. − エラーレート表示の状態で MODE キー 5 回押すと、クロック/
データ/同期のモード設定になります。図 2-10 を参照してくだ
さい。
同期のモード設定については、つぎページを参照してください。
2. − SHIFTキーを押しながら キーまたは キーを押し希望のビット
を選択します。選択されているビットが点滅します。
3. −
キーまたは キーで "1" または "0" を設定します。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
Rx
DATA
Rx
CLK
Tx
DATA
Tx
CLK
INT
EXT
SYNC
MODE
Rx データの極性設定
1: 非反転
0: 反転
同期のモード設定
1: AUTO RESYNC オン
0: AUTO RESYNC オフ
Rxクロックの極性設定
1: 立ち上がりエッジ
0: 立ち下がりエッジ
Txクロック選択
1: INT(内部)
0: EXT(外部)
Tx データの極性設定
1: 非反転
0: 反転
Txクロックの極性設定
1: 立ち上がりエッジ
0: 立ち下がりエッジ
図 2-10 クロック/データ/同期のモード設定の表示
この図では全ビットが "1" に設定されています。
2-8
基本操作
KBM6010
■同期のモード設定
同期確立動作を自動または手動で行うための設定です。
1: AUTO RESYNC オン時
測定開始後、入力データと本機内部の基準パターンが32ビット連続し
て一致すると、同期が確立します。
(ディスプレイの SYNC LED が点
灯します。
)
測定中に 64 ビット中 6 ビット以上誤りが発生すると、同期はずれとな
りますが、自動的に再同期確立動作を行います。
0: AUTO RESYNC オフ時
AUTO RESYNC をオフ設定した場合、同期をかけるためには SYNC
キーを押す必要があります。SYNC キーが押された後、入力データと
本器内部の基準パターンが32ビット連続して一致すると、同期が確立
します。(ディスプレイの SYNC LED が点灯します。
)
測定中に 64 ビット中 6 ビット以上誤りが発生すると、同期はずれとな
りますが、再同期確立動作を行わずにエラー測定をし続けます。
○
注記
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○
○
○
○
○
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○
○
○
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○
○
○
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○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
AUTO RESYNC オフ時では、
・測定を開始する際は、必ず SYNC キーを押してください。
・測定中に本器のモードを切り換えたり、Rx DATA IN 端子に信
号が入力されていない状態で測定を開始した後、Rx DATA IN
端子に信号を入力するとSYNC LEDが点灯することがあります
が、実際に同期はしていません。
○
KBM6010
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
基本操作
○
○
○
○
○
2-9
2.6
測定の開始と一時停止
エラーレート測定を開始または停止させるにはSTART/STOPキーを押
します。START/STOP キーの機能は次のようになります。
■表示がエラーレート測定モード以外の時
START/STOP キーを押すと、測定を開始し、表示はエラーレート表示
になります。ただし、初回の測定が終了するまで表示は図 2-11 のよう
になります。
"- - - - -" が点滅します。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 2-11 エラーレート測定中表示
■表示がエラーレート測定モードの時
START/STOP キーを押すと、エラーレート表示の更新を一時停止し、
測定値をホールドします。このときの表示は図2-12のようになります。
測定を再開するにはもう一度 START/STOP キーを押します。
測定値がホールドされていることを示しています。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
測定値
図 2-12 測定値ホールド表示
この図は 1.00 × 10-1 のエラーが測定されたこと
を示しています。
2-10
基本操作
KBM6010
2.7
シングル測定モード
SHIFTキーを押しながらSTART/STOPキーを押すとシングル測定モー
ドで測定を開始します。以後 START/STOP キーを押すごとに、設定し
た測定レンジのビット数分のエラーレートを測定し、値を表示します。
シングル測定モードでは、測定中は 図 2-13 の表示になり、測定が終了
すると、図2-14のような表示になります。
シングルモードを解除するには、もう一度 SHIFT キーを押しながら
START/STOP キーを押します。
". - - - - -" が点滅します。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
シングルモードであることを示します。
図 2-13 シングル測定モードにおける測定中の表示
シングルモードで測定が終了したことを示しています。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
測定値
図 2-14 シングル測定モードにおける測定終了の表示
この図はエラーがないことを示しています。
KBM6010
基本操作
2-11
2.8
SYNC キーの使用法
SYNC キーは、同期確立動作を手動で実行させるキーです。
同期のモードを AUTO RESYNC オフに設定している場合、SYNC キー
を押すと、同期確立動作を実行します。
同期のモード設定については、
「2.5.5 クロック/データ/同期のモード
設定」を参照してください。
○
注記
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○
○
○
○
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○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
・AUTO RESYNC をオンに設定している場合、SYNC キーは動作
しません。
○
2-12
○
○
○
基本操作
○
○
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○
○
KBM6010
第3章
使用方法
この章では、デジタル受信機やデジタル携帯電話を被試験物(EUT:
Equipment Under Test)としてビットエラーレートを測定する場合を例
に取り、本器の使用方法を説明します。
取り上げる使用例は、つぎの 3 種類です。
使用例 1 エラーレート測定部のみを使用して測定する
使用例 2 パターン発生部のデータとクロックを使用して測定する
使用例 3 パターン発生部のデータと外部のクロックを使用して測定
する
KBM6010
使用方法
3-1
使用例 1 エラーレート測定部のみを使用して測定する
この測定は、デジタル変調信号発生器に内蔵されているデータを使用
してエラーレートを測定します。この測定では、本器のパターン発生
部は使用しません。
■本器の設定
本器のパネルを下記のように設定します。
各設定項目の詳細については、
「2.5 パネル設定」を参照してください。
・測定レンジ
測定するエラーレートに合ったレンジを設定します。
(例) 測定するエラーレートが 1 × 10-4 の場合
測定レンジは 1 × 104 以上に設定する必要があります。
・データパターン
デジタル変調信号発生器から送出するパターンに合わせます。
・Rx クロックの極性
EUT のクロック出力に合わせます。
・Rx データの極性
EUT のデータ出力に合わせます。
3-2
使用方法
KBM6010
■接続
EUTのクロックとデータ出力を本器のRx CLOCK INとRx DATA INに
それぞれ接続します。
KBM6010
REMOTE
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
LOCAL
SHIFT
Rx
DATA
Rx
CLK
Tx
DATA
Tx
CLK
INT
EXT
SYNC
MODE
Tx
Rx
CLOCK OUT
EXT IN
DATA
OUT
START/STOP
TTL
TTL
SINGLE
SYNC
MODE
CLOCK
IN
DATA
IN
ADDRESS
TTL
TTL
Rx DATA IN
Rx CLOCK IN
BIT ERROR RATE METER
クロック出力
デジタル変調信号発生器(2051+KM2130)
データ出力
EUT
図 3-1
エラーレート測定部のみを使用して測定する場合
の接続
■測定の開始
START/STOP キーを押すと測定を開始します。
シングル測定モードでの測定については「2.7 シングル測定モード」
を、AUTO RESYNCをオフにした測定については「2.8 SYNCキーの使
用法」を参照してください。
KBM6010
使用方法
3-3
使用例 2 パターン発生部のデータとクロックを使用し
て測定する
この測定は、本器のパターン発生部からのデータとクロックを使用し
てエラーレートを測定します。
■本器の設定
本器のパネルを下記のように設定します。
各設定項目の詳細については、
「2.5 パネル設定」を参照してください。
・出力周波数
測定したいビットレートを設定します。
・測定レンジ
測定するエラーレートに合ったレンジを設定します。
・データパターン
測定に使用したいパターンを選択します。
・Tx クロック選択
1: INT(内部)を選択します。
・Tx クロックの極性
デジタル変調信号発生器の仕様に合わせます。
・Rx クロックの極性
EUT のクロック出力に合わせます。
・Rx データの極性
EUT のデータ出力に合わせます。
3-4
使用方法
KBM6010
■接続
本器のTx CLOCK OUT とTx DATA OUTをデジタル変調信号発生器の
クロック入力とデータ入力にそれぞれ接続します。EUT のクロックと
データ出力を本器の Rx CLOCK IN と Rx DATA IN にそれぞれ接続し
ます。
KBM6010
REMOTE
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
LOCAL
SHIFT
Rx
DATA
Rx
CLK
Tx
DATA
Tx
CLK
INT
EXT
SYNC
MODE
Tx
Rx
CLOCK OUT
EXT IN
DATA
OUT
START/STOP
TTL
TTL
SINGLE
SYNC
MODE
CLOCK
IN
DATA
IN
ADDRESS
TTL
TTL
データ入力
Tx CLOCK OUT
Tx DATA OUT
Rx DATA IN
クロック入力
Rx CLOCK IN
BIT ERROR RATE METER
クロック出力
デジタル変調信号発生器(2051+KM2130)
データ出力
EUT
図 3-2
パターン発生部のデータとクロックを使用して測
定する場合の接続
■測定の開始
START/STOP キーを押すと測定を開始します。
シングル測定モードでの測定については「2.7 シングル測定モード」
を、AUTO RESYNCをオフにした測定については「2.8 SYNCキーの使
用法」を参照してください。
KBM6010
使用方法
3-5
使用例 3 パターン発生部のデータと外部のクロックを
使用して測定する
この測定は、本器のパターン発生部のデータと外部クロックを使用し
てエラーレートを測定します。
注意 ・この測定では、本器の Tx DATA CLOCK OUT を外部クロック
入力端子として使用します。Tx DATA CLOCK OUT を入力端
子に切り換え、EXT lN LEDが点灯しているのを確認してから、
外部クロックを入力してください。
■本器の設定
本器のパネルを下記のように設定します。
各設定項目の詳細については、
「2.5 パネル設定」を参照してください。
・出力周波数
任意(外部クロックを使用しますので、内部クロックの周波数
の設定は無効となります。)
・測定レンジ
測定するエラーレートに合ったレンジを設定します。
・データパターン
測定に使用したいパターンを選択します。
・Tx クロック選択
0: EXT(外部)を選択します。
パネルの Tx CLOCK EXT lN LED が点灯し、Tx データは外部の
クロックに同期します。
・Tx クロックの極性
デジタル変調信号発生器の仕様に合わせます。
・Rx クロックの極性
EUT のクロック出力に合わせます。
・Rx データの極性
EUT のデータ出力に合わせます。
3-6
使用方法
KBM6010
■接続
本器の Tx DATA OUT をデジタル変調信号発生器のデータ入力に接続
し、本器の Tx DATA CLOCK OUT(EXT IN)をデジタル変調信号発
生器のクロック出力に接続します。EUT のクロックとデータ出力を本
器の Rx CLOCK IN と Rx DATA IN にそれぞれ接続します。
KBM6010
REMOTE
EXT IN LEDが点灯
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
LOCAL
SHIFT
Rx
DATA
Rx
CLK
Tx
DATA
Tx
CLK
INT
EXT
SYNC
MODE
Tx
Rx
CLOCK OUT
EXT IN
DATA
OUT
START/STOP
TTL
TTL
SINGLE
SYNC
MODE
CLOCK
IN
DATA
IN
ADDRESS
TTL
TTL
Tx CLOCK OUT (EXT IN)
データ入力
Tx DATA OUT
Rx DATA IN
クロック出力
Rx CLOCK IN
BIT ERROR RATE METER
クロック出力
デジタル変調信号発生器(2051+KM2130)
データ出力
EUT
図 3-3
パターン発生部のデータと外部のクロックを使用
して測定する場合の接続
■測定の開始
START/STOP キーを押すと測定を開始します。
シングル測定モードでの測定については「2.7 シングル測定モード」
を、AUTO RESYNCをオフにした測定については「2.8 SYNCキーの使
用法」を参照してください。
KBM6010
使用方法
3-7
3-8
使用方法
KBM6010
第 4 章 GPIB コントロール
この章では、GPIB インターフェースを使って本器をリモートコント
ロールするための準備と、コントローラと本器間で送受されるメッ
セージについて説明します。
4.1
概要
GPIB インターフェースを使用すると、本器のパネルの設定、測定の開
始や停止などの操作を、外部のコントローラ(コンピュータ)からプ
ログラミングによりコントロールすることができます。
本器の GPIB インターフェースの電気的および機械的な仕様は、IEEE
std488.1-1987 に準拠しています。
4.2
GPIB ケーブルの接続
1. − 本器を含めて GPIB システムを構成するデバイスの POWER ス
イッチをオフにします。
2. − 本器の後面パネルにある 24 ピンの GPIB コネクタに GPIB ケーブ
ルを接続します。
・IEEE std488.1-1987 に準拠した GPIB ケーブルを使用してくだ
さい。
・ケーブルのコネクタをロックするねじをしっかりと締めてくだ
さい。
・3 個以上のコネクタを重ねて使用しないでください。
・ケーブルを接続したままデバイスを移動しないでください。
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○
○
○
・一つのバスに接続するデバイスの総数はコントローラを含めて
15 台以下にしてください。
・各デバイス間のケーブル長は 2m 以下にしてください。
・ケーブルの全長は 20m 以下にしてください。
○
KBM6010
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○
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GPIB コントロール
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○
○
4-1
4.3
GPIB アドレスの設定
本器の GPIB アドレスは、工場出荷時またはイニシャライズ後に "02"
に設定されています。他のアドレスに変更する場合は、以下の手順に
従ってください。
1. − SHIFT キーを押しながら ADDRESS キーを押します。
2. − ディスプレイに現在のアドレスが表示されます。図 4-1 を参照し
てください。
3. − ▲キーまたは▼キーで希望のアドレスを設定してください。
アド
レスは、"00" から "30" までを設定できます。
注意 ・一つのバス内で同じアドレスを設定しないでください。
アドレスの設定モードから抜けるには、START/STOP キーを押
してください。
4. −本器の電源を再投入してください。設定したアドレスは、電源の
再投入後に有効となります。
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
図 4-1
アドレスの表示
この図ではアドレス "02" が表示されています。
4-2
GPIB コントロール
KBM6010
4.4
メッセージとターミネータ
ここでは、コントローラとデバイス間の通信について本書での呼び方
とその内容を説明します。図 4-2 を参照してください。
プログラムメッセージ
コマンド
メッセージ
コ
ン
ト
ロ
ー
ラ
クエリー
メッセージ
クエリー
プログラム
ヘッダ
レスポンスメッセージ
デ
バ
イ
ス
図 4-2
コマンド
プログラム
ヘッダ
プログラム
データ
プログラム
ヘッダ
データ
レスポンス
プログラム
ヘッダ
レスポンス
データ
プログラム
メッセージ
ターミネータ
デ
バ
イ
ス
レスポンス
メッセージ
ターミネータ
コ
ン
ト
ロ
ー
ラ
メッセージとターミネータ
4.4.1 メッセージ
コントローラからデバイスへ送信される通信をプログラムメッセージ
と呼びます。また、デバイスからコントローラに送信される通信をレ
スポンスメッセージと呼びます。
各メッセージは、プログラムヘッダ部とデータ部から構成されます。
プログラムメッセージ
プログラムメッセージには、さらにコマンドメッセージとクエリー
メッセージがあります。
コマンドメッセージは、デバイスの特定の機能を実行したり、設定を
変更します。クエリーメッセージは、デバイスの設定やステータスを
問い合わせます。
KBM6010
GPIB コントロール
4-3
プログラムメッセージの記述法
・ プログラムヘッダとデータの間には、スペース(ASCII: 20h)が必
要です。
スペース
プログラムヘッダ
データ
・ プログラムメッセージは、";"(ASCII: 3Bh)によって連結できます。
;
プログラムメッセージ
4.4.2 ターミネータ
プログラムメッセージの終了を示す終結子をプログラムメッセージ
ターミネータと呼びます。また、レスポンスメッセージの終了を示す
終結子をレスポンスメッセージターミネータと呼びます。
プログラムメッセージターミネータ
以下のいずれかを使用することができます。あらかじめ設定する必要
はありません。
LF、LF+EOI、EOI、CR+EOI
○
注記
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・EOI のない CR のみは使用できません。
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レスポンスメッセージターミネータ
デフォルトは CR+LF+EOI です。TRM コマンドメッセージによって以
下のいずれかに変更することができます。
CR+LF+EOI、LF+EOI、EOI、CR+EOI
4-4
GPIB コントロール
KBM6010
4.5
デバイスメッセージ
そのデバイスがサポートしているプログラムメッセージとレスポンス
メッセージを合わせてデバイスメッセージと呼びます。
ここでは、本器がサポートしているデバイスメッセージについてひと
つづつ説明していきます。
○
注記
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○
・デバイスメッセージの中で "*" から始まるものは、デバイスに
依存しない GPIB に共通のメッセージです。
○
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○
プログラムヘッダの短縮について
次の節から説明する各メッセージの中のプログラムヘッダの多くは、
短縮形で記述することができます。プログラムヘッダの大文字で書か
れた部分がそのプログラムヘッダの短縮形です。
たとえば、FREquency は、FRE または fre と短縮することができます。
大文字、小文字どちらも使用することができますので、FREQUENCY、
frequency、Fre なども記述できます。
KBM6010
GPIB コントロール
4-5
FREquency
Tx クロックの周波数の設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
FREquency
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(周波数設定値)
最小値:
最大値:
100Hz
10MHz
分解能:
1kHz(10.000MHz ∼ 1.000MHz)
100Hz(999.9kHz ∼ 100Hz)
データ形式: 実数
サフィックス乗数: K(キロ)
、M(メガ)
、なし
サフィックス単位: HZ(ヘルツ)
(例)周波数を 1MHz に設定する。
FRE 1MHZ
FRE 1000000
FRE 1E6
○
注記
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○
・M(メガ)の代わりに 1E6、K(キロ)の代わりに 1E3 も使用で
きます。
・1Hz の単位で四捨五入してください。それ以下ではエラーにな
ります。また、分解能以下の値を設定した場合は、四捨五入さ
れます。
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○
■レスポンスメッセージ
FRE?に対して現在の Tx クロックの周波数を返します。
(例)現在の周波数が 1MHz の場合
1000000 を返します。
4-6
GPIB コントロール
KBM6010
RANge
測定レンジの設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
RANge
スペース
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(レンジコード)
データ形式:
レンジコード
キャラクタ
0:1E04(10000)
1:1E05(100000)
2:1E06(1000000)
3:1E07(10000000)
4:1E08(100000000)
(例)測定レンジを 1E06 に設定する。
RAN 2
■レスポンスメッセージ
RAN?に対して現在の測定レンジのコードを返します。
(例)現在の測定レンジが 1E06 の場合
2 を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-7
PATtern
出力データパターンおよび測定パターンの設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
PATtern
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式:
パターン:
キャラクタ
ALL0
ALL1
PN9
PN11
PN15
PN20
PN20N
PN23
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注記
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・PN20N はゼロサプレスなしの PN20 を意味します。
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○
(例)測定パターンを PN9 に設定する。
PAT PN9
■レスポンスメッセージ
PAT?に対して現在のパターンを返します。
(例)現在のパターンが PN9 の場合
PN9 を返します。
4-8
GPIB コントロール
KBM6010
INSertion
出力パターンにエラーを挿入します。あるいはエラー挿入コードを問
い合わせます。
■プログラムメッセージ
・構成
INSertion
スペース
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(エラー挿入コード)
データ形式:
キャラクタ
エラー挿入コード
0:なし
1:1.00E-1 のエラーを挿入します。
2:1.00E-2
3:1.00E-3
"
"
4:1.00E-4
5:1.00E-5
"
"
6:1.00E-6
7:1.00E-7
"
"
(例)エラー挿入を 1.00E-2 に設定する。
INS 2
■レスポンスメッセージ
INS?に対して現在のエラー挿入コードを返します。
(例)現在のエラー挿入値が 1.00E-2 の場合
2 を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-9
RESync
AUTO RESYNC の設定と状態の問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
RESync
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
ON または 1:
OFF または 0:
AUTO RESYNC がオン
AUTO RESYNC がオフ
(例)AUTO RESYNC をオフに設定する。
INS OFF
■レスポンスメッセージ
RES?に対して現在のAUTO RESYNCの状態(オン/オフ)を返します。
(例)現在の AUTO RESYNC が OFF の場合
OFF を返します。
4-10
GPIB コントロール
KBM6010
CLOck または CLK
Tx クロックの設定と状態の問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
CLOck
CLK
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
INT または 1:
Tx クロック内部
EXT または 0: Tx クロック外部
(例)Tx クロックを外部に設定する。
CLO EXT
■レスポンスメッセージ
CLO?に対して現在の Tx クロックの状態を返します。
(例)Tx クロックが内部の場合
INT を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-11
TXClock
Tx クロックの極性の設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
TXClock
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
POS または 1:
立ち上がりエッジ
NEG または 0: 立ち下がりエッジ
(POS:Positive、NEG:Negative)
(例)Tx クロックを立ち下がりエッジに設定する。
TXC NEG
■レスポンスメッセージ
TXC?に対して現在の Tx クロックの極性を返します。
(例)Tx クロックが立ち上がりエッジの場合
POS を返します。
4-12
GPIB コントロール
KBM6010
TXData
Tx データの極性の設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
TXData
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
NOR または 1: 反転しない
INV または 0: 反転する
(NOR:Normal、INV:Inverse)
(例)Tx データを反転する。
TXD INV
■レスポンスメッセージ
TXD?に対して現在の Tx データの極性を返します。
(例)Tx データが反転している場合
INV を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-13
RXClock
Rx クロックの極性の設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
RXClock
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
POS または 1:
立ち上がりエッジ
NEG または 0: 立ち下がりエッジ
(POS:Positive、NEG:Negative)
(例)Rx クロックを立ち下がりエッジに設定する。
RXC NEG
■レスポンスメッセージ
RXC?に対して現在の Rx クロックの極性を返します。
(例)Rx クロックが立ち上がりエッジの場合
POS を返します。
4-14
GPIB コントロール
KBM6010
RXData
Rx データの極性の設定と問い合わせをします。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
RXData
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
NOR または 1: 反転しない
INV または 0: 反転する
(NOR:Normal、INV:Inverse)
(例)Rx データを反転する。
RXD INV
■レスポンスメッセージ
RXD?に対して現在の Rx データの極性を返します。
(例)Rx データが反転している場合
INV を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-15
BER? (クエリーメッセージのみ)
Bit Error Rate 値の問い合わせます。
■クエリーメッセージ
・構成
BER
?
■レスポンスメッセージ
BER?に対して現在の Bit Error Rate 値を次のように返します。
X,X.XXE-X
指数部 1 桁
仮数部 3 桁
カンマセパレータ
ステータスコード
ステータスコード
N : Normal(正常)
B : Busy(測定中。このとき、測定値は前回の測定データを返す。)
H : HOLD(測定の一時停止)
h : シングルモード測定終了
S : Sync Loss(同期はずれ。このとき、測定値は 1.00E-0を返す。)
(例)1.00E-4 のエラーを正常に測定した場合
N,1.00E-4 を返します。
4-16
GPIB コントロール
KBM6010
STArt (コマンドメッセージのみ)
測定を開始します。
■コマンドメッセージ
・構成
STArt
STOp (コマンドメッセージのみ)
測定を一時停止します。
■コマンドメッセージ
・構成
STOp
KBM6010
GPIB コントロール
4-17
SINgle
測定モードをシングル(ワンショット)にします。あるいは測定モー
ドの状態を問い合わせます。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
SINgle
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
ON または 1:
OFF または 0:
シングル オン
シングル オフ
(連続測定になります。
)
(例)測定モードをシングルに設定する。
SIN ON
■レスポンスメッセージ
SIN?に対してシングルモードの状態(オン / オフ)を返します。
(例)シングル測定がオフの場合
OFF を返します。
4-18
GPIB コントロール
KBM6010
SYNc
AUTO RESYNC がオフのとき、同期をかけます。あるいは、同期の状
態を問い合わせます。
■プログラムメッセージ
・構成
SYNc
?
■レスポンスメッセージ
SYN?に対して現在の同期の状態を次のように返します。
同期がかかっていれば 1 を返します。
同期がはずれていれば 0 を返します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-19
TRM
本器のレスポンスメッセージターミネータを設定します。
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
TRM
プログラムデータ
?
・プログラムデータ(キャラクタ)
データ形式: キャラクタ
設定
0:CR+LF+EOI
1:LF+EOI
2:EOI
3:CR+EOI
(例)レスポンスメッセージターミネータを LF+EOI に設定する。
TRM 1
■レスポンスメッセージ
TRM?に対して現在のレスポンスメッセージターミネータを返します。
(例)レスポンスメッセージターミネータが CR+LF+EOI の場合
0 を返します。
4-20
GPIB コントロール
KBM6010
ERR? (クエリーメッセージのみ)
本器のエラーステータスを問い合わせます。
■クエリーメッセージ
・構成
ERR
?
■レスポンスメッセージ
ERR?に対してエラーステータスを次のコードで返します。
0: エラーなし
1: 予約
2: 受信バッファのオバーフロー
3: プログラムメッセージの文法エラー
(サポートしていないコマンドを受信した)
4: プログラムデータの文法エラーまたは範囲外エラー
5: 現在使用できないプログラムメッセージを受信した。
KBM6010
GPIB コントロール
4-21
*RST (コマンドメッセージのみ)
本器の設定を工場出荷時の状態にします。
(ただし GPIB アドレスを除
きます。
)
■コマンドメッセージ
・構成
*RST
*IDN? (クエリーメッセージのみ)
本器の機種名を問い合わせます。
■クエリーメッセージ
・構成
*IDN
?
■レスポンスメッセージ
*IDN?に対して本器の機種名を次のように返します。
カンマセパレータ
KIKUSUI ELECTRONICS CORP.,KBM6010,0,X.XX
社名
機種名
バージョン番号
未使用
4-22
GPIB コントロール
KBM6010
*SRE
サービスリクエストイネーブルレジスタの各ビットをセットまたはリ
セットします。あるいはレジスタの内容を問い合わせます。
○
注記
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
・レジスタのビット 6 はセットできません。
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
■プログラムメッセージ
・構成
スペース
*SRE
プログラムデータ
?
・プログラムデータ
最小値:
00h
最大値:
FFh
分解能:
01h
データ形式: キャラクタ
(例)サービスリクエストイネーブルレジスタを 01h に設定する。
*SRE #H01
■レスポンスメッセージ
*SRE?に対してサービスリクエストイネーブルレジスタの内容を返し
ます。
(例)データが 01h の場合
#H01 を返します。
サービスリクエストイネーブルレジスタついての詳細は、
「4.6 レジス
タ」を参照してください。
KBM6010
GPIB コントロール
4-23
*STB? (クエリーメッセージのみ)
ステータスバイトレジスタの内容を問い合わせます。
■クエリーメッセージ
・構成
*STB
?
■レスポンスメッセージ
*STB?に対してステータスバイトレジスタの内容を返します。
(例)ステータスバイトレジスタの内容が 01h の場合
#H01 を返します。
ステータスバイトレジスタついての詳細は、
「4.6 レジスタ」を参照し
てください。
*CLS (コマンドメッセージのみ)
ステータスバイトレジスタをリセットします。
■コマンドメッセージ
・構成
*CLS
4-24
GPIB コントロール
KBM6010
4.6
レジスタ
図4-3に本器がサポートしているステータスバイトレジスタとサービス
リクエストイネーブルレジスタの構造を示します。
ステータスバイトレジスタの各ビットをイネーブルにするには、その
ビットに対応したサービスリクエストイネーブルレジスタのビットが
セット("1")されていなければなりません。ただし、ビット 6 はセッ
トできません。
ステータスバイトレジスタ
シリアルポールで
読み出します。
RQS
サービスリクエスト
の発生
{
7
6
5
4
3
2
1
0
*STB? で読み出します。
MSS
&
&
&
論
理
和
&
&
&
&
{
7
5
4
3
2
1
0
サービスリクエストイネーブルレジスタ
図 4-3
*SRE #Hnn で設定し、
*SRE? で読み出します。
(nn は 16 進数)
レジスタの構造
ステータスバイトレジスタとサービスリクエストイネーブルレジスタ
の各ビットは、"1" がセット、"0" がリセットを表します。
各ビットの機能を表 4-1 に示します。
KBM6010
GPIB コントロール
4-25
表 4-1
各ビットの機能
ステータスバイトレジスタおよびサービスリクエストイネーブルレジスタ
ビット
説 明
7 未使用
RQS (Request)
6
MSS
(Master Summary
Status)
5 未使用
サービスリクエストを発生させた証拠で、シリアル
ポールによって読み出されることにより、リセット
されます。
ステータスバイトレジスタとサービスリクエストイ
ネーブルレジスタの論理和で、*STB?によって読み
出されます。
4 未使用
4.7
3 Error
受信したメッセージにエラーがある。
2 Sync Loss
同期はずれ。
1 Bit Error Detection
ビットエラーを検出した。
0 End
シングル測定モード時の測定終了。
サンプルプログラム
National Instruments 社製 NI-488.2 仕様の GPIB ボードを使用して
Microsoft 社の Visual Basic により、KBM6010 を GPIB コントロールし
た場合のサンプルプログラムを以下に示します。
このプログラムは、シングル測定モードでビットエラーレートを測定
し、測定値を 1 回だけ表示します。
Option Explicit
Private Sub cmdSend_Click()
' 変数の定義
' ----------------------------------------------------------------Dim strDevName As String
Dim ud As Integer
Dim cbLen As Integer
Dim strHex As String
Dim bySTB As Byte
Dim bMeasend As Boolean
Dim strRsp As String
4-26
GPIB コントロール
KBM6010
edtErrorRate.Text = ""
DoEvents
strRsp = Space(256)
'
' 本体の設定
' ----------------------------------------------------------------strDevName = "DEV2"
Call ibfind(strDevName, ud)
' GPIB のデバイスをオープン
Call ibwrt(ud, "*RST")
' イニシャライズ
Call ibwrt(ud, "*CLS")
' ステータスバイトレジスタをクリア
Call ibwrt(ud, "RAN 4")
' 測定レンジを 1E08 に設定
Call ibwrt(ud, "INS 7")
' エラーインサーションを 1E-07 に設
' 定
Call ibwrt(ud, "SIN ON")
' 測定モードをシングルに設定
'
' 測定終了ビットのポーリング
' ----------------------------------------------------------------Do
strRsp = Space(256)
Call ibwrt(ud, "*STB?")
' ステータスバイトレジスタの読み出
' しのコマンドを送る。
Call ibrd(ud, strRsp)
' ステータスバイトレジスタの値を変
' 数に格納
strRsp = "&" & Mid$(strRsp, 2, 3) ' 格納した文字列を #Hnn から &Hnn に
' 変換
bySTB = Val(strRsp)
' 文字列を数値に変換
bMeasend = bySTB Mod 2
' 値を 2 で割ったあまり
Loop While bMeasend = False
' ステータスバイトレジスタの最下位
' ビットが 1(2 で割った余りが 1)にな
' るまでループする
'
'BER値の取得
' ----------------------------------------------------------------strRsp = Space(256)
Call ibwrt(ud, "BER?")
' BER 値取得のコマンドを送る
Call ibrd(ud, strRsp)
' BER 値を読み出し、変数に格納
edtErrorRate.Text = strRsp
' BER 値をテキストボックスに表示
End Sub
KBM6010
GPIB コントロール
4-27
4-28
GPIB コントロール
KBM6010
第 5 章 各部の名称と機能
この章では、パネル面のスイッチ、コネクタなどの名称と機能を説明
します。
5.1
前面パネル
図 5-1 を参照してください。
1
LOCAL(SHIFT)
本器をGPIBリモート状態からローカル状態にします。本器がローカル
状態のときはシフトキーとして動作します。
2
REMOTE LED
本器が GPIB リモート状態のときに点灯します。
3
ディスプレイ
7 セグメント LED
エラーレートや各種設定値などを表示します。
BER LED
エラーレートが表示されているときに点灯します。
SYNC LED
同期が確立されているときに点灯します。
ERROR LED
測定中にビットエラーが検出されると点灯します。
MODE LED
測定レンジ、データパターン、エラー挿入量、およびクロック/
データ/同期のモード設定が表示されているときに点灯します。
MHz LED
Tx クロックの周波数(1MHz ∼ 10MHz)が表示されているときに
点灯します。
kHz LED
Tx クロックの周波数(0.1kHz ∼ 999.9kHz)が表示されているとき
に点灯します。
KBM6010
各部の名称と機能
5-1
1 2
3
REMOTE
MODE
MHz
kHz
BER
SYNC
ERROR
LOCAL
SHIFT
Rx
DATA
Rx
CLK
Tx
DATA
Tx
CLK
INT
EXT
SYNC
MODE
Tx
Rx
CLOCK OUT
EXT IN
DATA
OUT
START/STOP
TTL
TTL
SINGLE
SYNC
MODE
CLOCK
IN
DATA
IN
ADDRESS
TTL
TTL
11
12
BIT ERROR RATE METER
4
5
6
図 5-1
4
7
8
9
10
KBM6010 前面パネル
Tx CLOCK EXT IN LED
Tx クロックが外部入力に設定されているときに点灯します。
5
Tx CLOCK OUT
Tx クロックの入出力端子
6
Tx DATA OUT
Tx データの出力端子
Tx クロックに同期したデータパターンが出力されます。
7
START/STOP(SINGLE)
測定を開始/停止します。SHIFTキーを押しながらこのキーを押すと、
シングル測定モードになります。
8
SYNC
AUTO RESYNC がオフに設定されているとき、手動操作で同期確立動
作を実行します。SHIFT キーを押しながらこのキーを押すと、ROM の
バージョンを表示します。
9
MODE(ADDRESS)
各種設定モードに入ります。SHIFT キーを押しながらこのキーを押す
と、GPIB アドレスの設定モードに入ります。
5-2
各部の名称と機能
KBM6010
10
/
(
/
)
各種設定モードの設定値を変更します。
11 Rx CLOCK IN
Rx クロックの入力端子
12 Rx DATA IN
Rx データの入力端子
Rx クロックに同期したデータを入力します。
5.2
後面パネル
図 5-2 を参照してください。
13 FUSE
AC 入力ヒューズ用のヒューズホルダ
入力電源電圧範囲のセレクタも兼ねています。
警告 ・取り扱いを誤ると、感電につながる可能性があります。必ず
「1.4 入力電源とヒューズの確認」に従ってください。
14 AC LINE
入力電源接続用コネクタ。入力電源コードを差し込んでください。
警告 ・取り扱いを誤ると、感電につながる可能性があります。必ず
「1.5 入力電源コードの接続」に従ってください。
15
接地端子
警告 ・接地は必ず行ってください。詳しくは「1.6 接地について」を参
照してください。
KBM6010
各部の名称と機能
5-3
13
14
15
16
17
図 5-2
KBM6010 後面パネル
16 POWER
電源スイッチ。スイッチを " " 側に倒すとオン、"
になります。
" 側に倒すとオフ
17 GPIB
IEEE std488.1-1987に準拠した24ピンのGPIBインターフェースコネク
タ。
5-4
各部の名称と機能
KBM6010
第6章
保守
この章では、本器の保守・校正について説明します。長期間にわたり
初期性能を保つためには、定期的に保守・点検および校正を行ってく
ださい。
6.1
クリーニング
パネル面などが汚れた場合は、水で薄めた中性洗剤をやわらかい布に
つけて軽く拭いてください。
警告 ・クリーニングを行うときは、必ず POWER スイッチをオフにし
て、入力電源コードのプラグを抜いてください。
・シンナーやベンジンなどの揮発性のものは使用しないでくださ
い。表面の変色、印刷文字の消え、ディスプレイの白濁などを
起こすことがあります。
6.2
点検
■入力電源コード
被覆の破れ、プラグのがた、割れなどがないか点検してください。
警告 ・被覆の破れなどがありますと感電の危険があります。すぐに使
用を中止してください。
付属品の購入は、お買い上げ元または当社営業所にお問い合わせくだ
さい。
KBM6010
保守
6-1
6.3
校正
本製品は、工場出荷時に適切な校正が行われています。しかし、長期
間の使用による経時変化により校正が必要になります。
校正は、お買い上げ元または当社営業所へご依頼ください。
6.4
バックアップバッテリの交換
本器は電源をオフしてもパネル設定を内部のバッテリによりバック
アップしています。パネル設定が電源をオフしたときと再びオンした
ときとで異なる場合、バッテリはすでに寿命となっています。
バッテリの寿命は使用環境により異なりますが、お買い上げより 3 年
を目安としてください。
バッテリの交換は、お買い上げ元または当社営業所にお問い合わせく
ださい。
6-2
保守
KBM6010
第7章
仕様
この章では、本器の電気的、機械的、一般仕様を記載します。
電気的仕様は以下の条件によります。
・30 分以上のウォームアップ後、仕様保証温湿度範囲内において
7.1
パターン発生部
データ出力
データパターン ITU-T 勧告 O.151、O.153 に準拠したパターン
ALL0、ALL1、PN9(O.153)
、PN11(O.153)
、
PN15(O.151)
、PN20(O.151)
、PN20(ゼロサプレ
スなし)
、PN23(O.151)
出力レベル
TTL(*1)
極性切り換え
非反転/反転を切り換え可能
誤り挿入
0、10-1、10-2、10-3、10-4、10-5、10-6、10-7
コネクタ
BNC
クロック入出力
クロック選択
内部/外部をパネルより設定
内部クロック選択時
出力周波数範囲 100Hz ∼ 10MHz
周波数確度
± 100ppm
分解能
100Hz(100Hz ∼ 1MHz)
1kHz (1MHz ∼ 10MHz)
外部クロック選択時
入力周波数
DC ∼ 10MHz
入出力レベル
TTL(*1)
極性切り換え
非反転/反転を切り換え可能
コネクタ
BNC
KBM6010
仕様
7-1
7.2
エラーレート測定部
データ入力
ITU-T 勧告 O.151、O.153 に準拠したパターン
ALL0、ALL1、PN9(O.153)
、PN11(O.153)
、
PN15(O.151)
、PN20(O.151)
、PN20(ゼロサプレ
スなし)
、PN23(O.151)
データ速度
DC ∼ 10Mbit/s
入力レベル
TTL(*1)
極性切り換え
非反転/反転を切り換え可能
コネクタ
BNC
クロック入力
周波数範囲
DC ∼ 10MHz
入力レベル
TTL(*1)
極性切り換え
非反転/反転を切り換え可能
コネクタ
BNC
*1 雑音などによる誤動作防止のため本器の入力回路には、HC14を
使用しております。このため、'H' レベルは 4.2 ∼ 5.0V、'L' レベ
ルは 0 ∼ 1.2V の値が確保できるように入力してください。ま
た、エラーレート測定部のデータ入力とクロック入力のタイミン
グは、以下の時間を確保して測定されることを推奨します。
ts≧70ns
データ入力
th≧30ns
ts : 最小セットアップ時間
th : 最小ホールド時間
クロック入力
なお、本器の出力回路には A-CMOS を使用しています。
7-2
仕様
KBM6010
エラーレート測定
測定レンジ
104 ∼ 108
表示範囲
1 × 10-8 ∼ 9.99 × 10-1(仮数 3 桁、指数 1 桁)
同期方式
32bit 連続パターン同期
同期モード
AUTO RESYNC ON/OFF
7.3
一般仕様
電源
入力電源電圧
後面のセレクタにより切り換え可能
AC90V ∼ AC110V、AC104V ∼ 126V、
AC194V ∼ AC236V、AC207V ∼ AC250V
定格周波数
50Hz / 60Hz
消費電力 最大 15VA(10W)
GPIB インターフェース
IEEE std488.1-1987 に準拠
インターフェースファンクション
SH1、AH1、T6、L4、SR1、RL1、PP0、DC1、
DT0、C0、E1
機構
外形寸法
200W × 80H × 292Dmm 筐体部
220W × 115H × 335Dmm 最大部
質量
約 3kg
動作環境
仕様保証温湿度 5℃∼ 35℃、20% ∼ 85%(結露なきこと)
動作温湿度
0℃∼ 40℃、20% ∼ 85%(結露なきこと)
保存温湿度
-25℃∼ 70℃、20% ∼ 90%(結露なきこと)
KBM6010
仕様
7-3
付属品
入力電源コード
1本
ヒューズ
(1A(T)250V: 1 本、0.5A(T)250V: 2 本)または
(1A(T)250V: 2 本、0.5A(T)250V: 1 本)
出荷時の入力電源電圧範囲の設定による
取扱説明書
MAX115
外形寸法図
MAX90
7.4
1冊
MAX15
292
80
MAX335
200
MAX220
単位: mm
図 7-1
7-4
仕様
KBM6010 外形寸法図
KBM6010
索引
A
AUTO RESYNC 機能 2-9
記号
*CLS 4-24
*IDN? 4-22
*RST 4-22
*SRE 4-23
*STB? 4-24
BER? 4-16
CLK 4-11
CLOck 4-11
ERR? 4-21
FREquency 4-6
INSertion 4-9
PATtern 4-8
RANge 4-7
RESync 4-10
RXClock 4-14
RXData 4-15
SINgle 4-18
STArt 4-17
STOp 4-17
SYNc 4-19
TRM 4-20
TXClock 4-12
TXData 4-13
G
GPIB アドレス 4-2
GPIB インターフェース 4-1
R
ROM のバージョン
2-4
S
SYNC キー
2-12
ア
アドレス 4-2
イ
イニシャライズ 2-3
エ
エラー挿入量の設定 2-7
ク
クリーニング 6-1
クロックのモード設定 2-8
コ
工場出荷時の設定
校正 6-2
2-3
サ
サービスリクエストイネーブル
レジスタ 4-25
シ
出力周波数の設定 2-5
シングル測定モード 2-11
ス
ステータスバイトレジスタ 4-25
KBM6010
索引
I-1
セ
接地
レ
1-7
レジスタ 4-25
レスポンスメッセージターミネータ
ソ
測定の開始 2-10
測定レンジの設定
4-4
2-5
タ
ターミネータ
4-4
テ
データのモード設定 2-8
データパターンの設定 2-6
デバイスメッセージ 4-5
点検 6-1
電源コード 1-6
電源電圧 1-6
ト
同期のモード設定
2-8
ニ
入力電源 1-4
入力電源コード 1-6
入力ヒューズ 1-4
ハ
バージョン 2-4
バックアップバッテリの交換 6-2
ヒ
ヒューズ 1-4, 5-3
フ
付属品 1-1
プログラムヘッダの短縮 4-5
プログラムメッセージ 4-3
プログラムメッセージターミネータ 4-4
メ
メッセージ
I-2
4-3
索引
KBM6010
Fly UP