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STK500の使い方

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STK500の使い方
STK500の使い方
◆内容
AVRマイコン・スタータ・キットSTK500を使用する上での必要事項をまとめてあります。 さらに詳細を必要とされる方は、
AVRStudioのメニューバーより、Helpをクリックして開くポップアップからAVR tools users guideを選択しそこに表示される
STK500をクリックしてください。 取り扱い説明書が表示されます。
◆STK500の機能
STK500 AVRマイコン・スタータ・キットは、ボード上のICソケットに、8∼40ピンDIPパッケージのAVRを装着し、プログラムの
書込みを行なうことができます。ボード上には8個のLEDランプ、モメンタリ-スイッチ、1chのRS232Cインターフェースが搭載
され、これらを用いてプログラムの実働試験を行なうことができます。AVRの入出力信号はピンヘッダー・コネクターへ接続
され、外部へ取り出すことができますので、簡単に顧客のニーズに即した周辺回路と接続ができます。40ピンよりも大きな
ピン数のAVRは拡張コネクターにオプションのドーターボード、STK501、502、・・・をセットして対応が可能です。
SW7 を押すと Sw の
SW7 ピンが
ハイからローへ変化する。
フラットケーブルで PORT へ
拡張ボード用コネクター
ターゲット電源パイロットランプ
電源パイロットランプ
PORTA
LED7~0
PORTD
PORTE
PORTB
LED
LED を
PORT 出力で
点滅させる時に
フラットケーブル
で接続
電源スイッチ
②
mega16/mega32
mega8535
Sw
RS232 Spare
コネクタへ
信号を伝送
①
③
付属の電源ケーブルで
DC10V ∼ 15V に接続
極性はなし
④
⑤
tiny26/461/861
mega8/mega48
mega88/mega168
A
A
tiny2313
Crystal
tiny13
/45/85
RS232 Spare コネクタ
ターゲット AVR
の UART ポート信号
を RS232 信号に
変換してハイパー
ターミナルなどと
接続する時に使用
mega8515/mega162
PORTC
Sw7~0
拡張ボード用コネクター
ISP10 ピンヘッダー
ターゲット AVR を装着
するための IC ソケット。
1 度に 1 個の AVR だけ
装着すること
【ジャンパーポストの機能】
① VTARGET : ターゲット AVR の電源を STK500 から供給
② ADC のリファレンス電源を STK500 から供給
③ RESET スイッチからの信号を AVR の RESET ピンへ接続
④外部 XTAL をイネーブル ⑤クロックソースの選択
左側 : Crystal ソケットへ入れた振動子のクロック
右側 : STK500 が生成したクロックを選択
STK500の使い方
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付属の
シリアルケーブルで
ホスト PC の COM
ポートに接続
ISP6 ピンヘッダー
PROGRAM
スイッチこのスイッチは、 このボード上に
使用されている AVR のファームウェアを
更新する時に使用する。 その他の操作で
押してはならない
ターゲット AVR を装着したソケッ
トのカラーに対応したピンヘッ
ダーと ISP6 ピンヘッダーをフラッ
トケーブルで接続する
注意 : ジャンパー A はパラレルプログラ
ミング時に使用
STK500の使い方
◆A 準備: STK500を使用する際に次の準備をして下さい。
A-1 以下のホームページから最新版AVR Studioをダウンロード:
http://www.atmel.com/dyn/products/tools_card.asp?tool_id=2725
A-2 ダウンロードしたファイルをダブルクリックして、インストール。
A-3 STK500に電源を接続(電圧(10-15V)、許容電流(500mA以上)でコネクターが合致すればACアダプターで可。電源Swは(左
側にして)切っておく。
A-4 ホストPC(WindowsXP/Windows2000)のCOMポートとSTK500のRS232 CTRLコネクターを付属のシリアルケーブルで接続。
A-5 ターゲットAVRをSTK500の該当するソケットへ装着(1ページに示したソケット上に品名が無い時はAVR Studioを立ち上げてメ
ニューバーからSTK500のユーザーガイドを参照のこと)
A-6 付属の6芯フラットケーブルをISP6PINヘッダーコネクターに接続、もう一方をターゲットAVRを装着した、ICソケットの背面に色
づけられた色と同じ色のSPROGnヘッダーに接続。
10V∼15Vの電源へ(極性は無し)
以上で書込みのための準備は完了です。
ホストPCのCOMポートへ
ターゲットAVRを装着
1ピンマーク
6芯フラットケーブルを接続。
ターゲットAVRのソケットが赤なら
SPROGピンヘッダーも赤を選択
◆B プログラムの書込み: 実際にはアセンブラー、C言語などを用いて、事前にオブジェクトコードを作成しておく必要があ
ります。ここではここで用意したサンプルプログラム(mega16sample.hex)を書き込んで見ます。
B-1 AVR Studioの立ち上げ: スタート→全てのプログラム→ATMEL AVR Tools→AVR Studio4を選択してAVRStudioを立ち上げ
る。(ショートカットをデスクトップに作っておくと便利。)
B-2 プログラムの開発/デバッグを行なわない場合は表示される“Welcome to AVR Studio4”ウインドウはCancel。
B-3 準備を完了した、STK500の電源を立ち上げる。
B-4 メニューバーのToolsをクリックして表示されるプルダウンメニューより、Prog AVRにカーソルをあて、サブウインドーより
Connectをクリック。 次のWindowが表示される。
STK500の使い方
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STK500の使い方
Platform: STK500、Port: Autoを選択、 Connect をクリック
B-5 次のWindowが開く。(またはFirmware upgradeのWindowが表示される。このときは補足を参照) ①ここをクリックして書き込む AVR を選択
②マニュアルでチップの消去
を行なう場合、 クリック
③書込みモードの選択。
通常の 6 芯の ISP ケーブルを
接続するモードでは ISP mode。
高度なプログラムを行なう場合は、
Parallel HV Program mode 等を選択。
特別なケーブル設定が必要。
④プログラムが 1 つのファイルに
収められていない場合などで、
フラッシュに 1 つ目のプログラムを
ロード後に次のファイルをロードする時に、
前にロードしたファイルが消されては
不都合な時にチェックを外す。
Verify も 1 つ目と 2 つ目の書込みファイルの
チェックが同時に行なえないので、 外す。
⑤このボタンを押して表示される
サブ Window から書き込みたい
.HEX ファイルを選択。
(mega16sample.hex)
⑥ Program ボタンをクリックし、 Program の実行。
メッセージ Window にエラーが無いことを確認
⑦ EEPROM に書き込む場合はフラッシュと同様に書き込む、
.EEP ファイルを選択し、 Program ボタンをクリック。
注意 : フラッシュも EEP もファイルと実際に書き込んだデータとの間で Verify (検証) を行なうことができる。 Verify ボタンをクリック。
既に書き込まれているデータを、 読み出しファイルにセーブすることができる。 Read ボタンをクリックするとどのファイルにセーブする
か問合せが来るので、 ファイル名を指定するか、 新たに作成する。
STK500の使い方
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STK500の使い方
◆C Fuse bitの書込み: Fuse bitはAVRの特徴である使い易さを実現するための重要な項目です。必要な項目を適切に
設定する必要があります。(サンプルプログラムを動かす上では変更は必要有りません。)
C-1 Fusesタブをクリックすると以下のWindowが表示されます。
注意 : 通常チェックボックスがチェック
されている時は、 プログラムされてい
る状態です。 実際には Fuse が 0 になっ
ています。
Fuse bit タブをクリックすると、 実装され
ている、 AVR の Fuse を読み込みます。
以前のセット状態は残っていません。 新たに設定しなおす必要があります。
C-2 Program Windowの①で設定したAVRの種類によって、Fuses Windowに表示される内容は異なります。
大きく分けて、システムクロックの設定。ブートブロックの割り当て。ブラウンアウトディテクションレベルの設定。デバッグモード
実施の可否。チップイレーズ時にEEPROMを含めるか否か。最近のものですと、システムクロックをピンに出力するか否か。等
の項目があります。 Fuse Bitの詳細は別途“基礎技術講座”に加える予定です。
C-3 ここでは、サンプルプログラムを動かすための設定を行ないます。
基本的にはデフォルト(工場出荷時)の設定で動作させることが可能です。チェックボックスにチェックマークがついている項目
はヒューズビットがプログラム(データ0)されています。
STK500ではオンチップのデバッグは行なわないので、OCDEN、JTAGENなどはチェックしません。 ISPモードで接続されてい
るので、STK500はそれを変更できないので?マークが出ています。EESAVEは、パラメータ等がかつてのプログラムでEEPROM
に書き込んであり、新たにプログラムを変更したいが、EEPROMの内容は消したくない。 しかしChip Ereseをおこなうと
EEPROMも消去されてしまうのをEEPROMの消去を防ぐためのビットです。このビットをチェックしておくとChip Eraseを行なって
もEEPROMの内容は消去されません。BOOTSZは、フラッシュのBootセクションの大きさの設定です。使わない時はデフォルト
にしておきます。BOOTRSTをチェックすると、RESET時に、BOOTSZで選択したBoot start addressからプログラムがスタートし
ます。 ブートローダープログラムから走らせる必要の無い場合はチェックしません。
CLKOPTは外付けクリスタルなどで発振させたクロック信号の振幅を変更します。内部RC発振器で使用する場合はチェックし
なくてかまいません。BODLEVELは電源電圧の監視レベルの選択です。 BODENがチェックされて有効になります。CLKSELと
SUTはクロックソースとスタートアップ時間の選択です。ここでは、Int. RC Osc. 1MHz: Start-up time 6 CK+ 64ms:
[CKSEL=0001 SUT=10]のままでよいでしょう。
Int. RC Osc.の中でチェックを変えると、デモプログラムの動きが変わることが確認できます。ここで、 Ext.Crystal/Resonator・・
・等を選択すると、ジャンパー設定を設定変更してプログラムしなければなりませんの、注意が必要です。
STK500の使い方
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STK500の使い方
◆D Lockビット
ロックビットはプログラムのチェックをする時はプログラムする必要はありません。
デバッグが終り、製品にして出荷する場合、必ずプログラムの書き換え禁止ビットをプログラムして製品化することをお奨めします。
外部プログラマーからのプログラムを
禁止する外部ノイズからの誤書込み
も防止する
外部プログラマーから書込みだけでなく
読み出しも禁止する
注意 : これらのビットはチップイレー
ズによりモード1に戻される。
◆E Advanced
Advanced画面ではAVRのシグネチャ(メーカコード、AVRの種類などを知ることができる項目)と内部RCオシレータの周波数ごとの
工場出荷時に計測された推奨校正値を読み出すことができます。この値はフラッシュROMかEEPROMの指定したアドレスに
書き込んでおくことが可能です。プログラムでこの値を読み出しOSCCALに書き込んで周波数を補正することができます。(ユーザ
ーはさらに高い精度にも補正可能です。)
STK500の使い方
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STK500の使い方
◆F Board
Board 画面で設定できる内容は、 STK500 のターゲットに供給する電圧の変更と AD コンバータの外部リファレンス電圧の変更、
そして、 ターゲット AVR チップと STK500 が通信を行なう時に使用する ISP インターフェースの通信速度です。 電圧は、 スライ
ダーで 0.1V 刻みで 6.0V ∼ 0.0V まで設定できます。 ADC のリファレンスは電源電圧 Vcc を超えることはできません。
STK500を始めて使おうとした時に良く出るエラーはISPの通信ができないと言うエラーメッセージが出ることです。通常
工場出荷後のAVRチップは内部RCオシレータ、1MHzでシステムが起動されるよう設定されています。ISPに使用して
いるSPIインターフェースはシステムクロックの1/4以下の通信速度で無いと通信が行なえません。したがって、ISP Freqは250KHz以下に設定されていなければ、エラーメッセージが出力されます。ここは通常125KHz以下を選択してお
き、Writeボタンを押して設定しておきます。
付録 トラブル・シューティング:
1. プログラムを行なってまずエラーがでた時は、Fの後半に書かれているISP周波数を確認してみてください。
2. AVR Studio のソフトウェアアップグレードを行なった時とか、最初にAVR Studioをインストールした時に、Firmware Upgradeが必
要だとの、メッセージが出力される場合がありますが、このときは画面の指示に従ってください。注意することは、ISPのフラットケー
ブルは外しておかなければならない事です。
3. STK500の操作を間違えて、STK500が動かなくなることがあります。プログラムの書き換え中に、電源を落としてしまったり、
RESETスイッチやPROGRAMスイッチを押してしまったときなどです。このときはAVR Studio のメニューバーHelpをクリックしSTK500
のUser Guideを開いて、ディレクトリのTorouble Shooting→Manual Firmware Upgradeを開き、ここの説明を参照してください。
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