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英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動のあり方

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英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動のあり方
〈英語教育研究班〉
【研究主題】
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動のあり方
〜アレンジポイントと子どもの実態に合わせた体験活動の工夫を通して~
〜
目
次
〜
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
主題設定の理由
主題の意味
副主題の意味
研究の目標
…………………………………………………………
英教
1
…………………………………………………………
英教
2
…………………………………………………………
英教
2
…………………………………………………………
英教
3
Ⅴ
Ⅵ
Ⅶ
Ⅷ
Ⅸ
Ⅹ
研究の仮説
研究の内容と方法
研究構想図
全体考察
成果と課題
研究の実際
…………………………………………………………
英教
3
【実践事例1】
………………………………………………………… 英教 3
…………………………………………………………
英教
5
………………………………………………………… 英教 6
…………………………………………………………
英教
6
…………………………………………………………
英教
7
英教
7
荒木小学校
教諭
吉開
美佳
………………
第1学年 外国語活動 単元「かずであそぼう」
(英語ノート 5年 Lesson3「数で遊ぼう」)
【実践事例2】
京町小学校
教諭
土山
のり子
……………… 英教13
第3学年 外国語活動 単元「これできる」
(英語ノート 6年 Lesson4「できることを紹介しよう」)
【実践事例3】
日吉小学校
教諭
藤木
佐恵子
……………… 英教19
第5学年 外国語活動 単元「オリンピック競技の中で『できること』を聞き合おう」
(英語ノート
【実践事例4】
田主丸小学校
6年
Lesson4「できることを紹介しよう」)
教諭
松山
聡
…………………… 英教25
第5学年 外国語活動 単元「ALT の Kevin 先生に自己紹介をしよう」
(英語ノート 5年 Lesson4「自己紹介をしよう」
)
研究主題
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動のあり方
~アレンジポイントと子どもの実態に合わせた体験活動の工夫を通して~
研究の概要
平成20年、文部科学省から試作として提案された「英語ノート・外国語活動年間指導計画」
を生かしながら単元を設定し、英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動の実践を行い、
市の教育施策を実現しようとしたものである。
Ⅰ
1
主題設定の理由
現代社会の要請から
21世紀を生きる子どもたちに欠かすことができない資質には、人間として育てられるべき
人権感覚や自己実現の意欲などの基本的なものに加え、時代が求める資質育成もあげられる。
一部の人間だけが情報や外国語を操ることができるようであってはならない。
英語という言語は、それを使っている人口比が地球上で最も多く、国際的公用語として認知
されつつある言語である。より多くの人々とのコミュニケーションに活用できる言語を世界の
平和・連帯・協力のために使用するものととらえ、有効に活用することができれば国益として
有益なばかりでなく、個人としてもより広い範囲での情報を得たり文化的な生活を営んだりす
ることができ、その意義は大きい。
現在、外国語(英語)は中学校から必修科目として設定されているが、中学校では読み書き
が中心となり、中学校だけの時数では、コミュニケーションに活用できるとは言い難い状況で
ある。また小学生の柔軟な適応力を考えると、早くから外国語に触れることの意義は否めない。
そこで、平成20年3月に文部科学省が告示した「新・小学校学習指導要領」には、第4章
に新たに「外国語活動」の項目が掲げられ、平成23年度には、すべての小学校の5・6年生
に外国語活動が年間35時間導入される方向になった。
2
小学校の実態から
平成23年度に、全国すべての小学校の5・6年生に外国語活動が導入されることに備え、
久留米市でも、平成21年度から全小学校に「英語ノート」が配布される予定である。従って、
5・6年生の子どもと担任に「英語ノート」を活用して外国語活動を行うことが求められるこ
とになる。
小学校においては、基本的に全教科学級担任が授業を行っている。そして、子どもたちは安
心して日頃から親密な人間関係ができている学級担任の授業に臨むことができる。従って、外
国語活動でも同様に、一人ひとりの子どもの持ち味や特徴、彼らの人間関係をよく理解してい
る学級担任が行う価値は大いにあると言えるだろう。「新・小学校学習指導要領」でも、ALT
の補助を受けながら学級担任が中心に授業を進めていくことが望まれると明記されている。
しかし、久留米市の外国語活動の状況は現在、授業担当者の問題も含め、以下のように学校
によって、ばらつきがある。
○ 外国語活動を主導して授業を行う学級担任は、どの学校でも限られていること。
○ 外国語活動の授業づくりを自分で行うことができる学級担任も限られていること。
○ 外国語活動の授業時数が、年間数時間から35時間と大きな幅があること。
○ 外国の人との交流をもつ子どもの数は、地域差があること。
以上のことから、アレンジポイントを設定しそれに従って全国一律に配布される「英語ノー
ト」をアレンジし、地域や学校、児童の実態に合った授業づくりを行っていこうとする本研究
は意義深い。
-英教 1-
Ⅱ
1
主題の意味
英語ノートを活用したとは
「英語ノート」は、外国語活動を義務教育として小学校で行う場合には、教育の機会均等の
確保や中学校との円滑な接続などの観点から、国として各学校において共通に指導する内容を
示すことが必要であり、外国語活動の質的水準を確保するためには、まず第一に、国として共
通教材を提供することが必要と考えられ、作成された。
「英語ノート」は、単元(Lesson)ごとに、
「レッスン扉→本文解説→授業案例→語彙語法・
文化背景解説」で構成されている。
「レッスン扉」では、単元のねらい、内容、目標、時間配分、
そして語彙や文化に関する簡単な解説等がまとめられており、
「本文解説」では、児童用英語ノ
ートの本文について解説されている。
そして、すべての学校で取り組むことができるような内容を扱い、その目標も幅広く提示し
てある(下図参照)。そのため、抽象的な書き方となって分かりにくい。
単元(Lesson)
目
標
数で遊ぼう
① 世界の数の数え方や遊びに興味を持つ。
(5年 Lesson3)
② 積極的に数を使ったゲームをしようとする。
③ 1~20までの数を使っていろいろなゲームをする。
自己紹介をしよう
① 日本語には様々な英語が起源の言葉(外来語)があることに
(5年 Lesson4)
気づく。
② 友だちと積極的に好き嫌いを確認し合う。
③ 英語で自分の好き嫌いを相手に伝える。
できることを紹介しよう ① ショー・アンド・テルで発表することに興味をもつ
(6年 Lesson4)
② 積極的に友だちに「できること」を尋ねたり、自分の「でき
ること」や「できないこと」を答えたりする。
③ 「できる」「できない」という表現に慣れ親しむ。
英語ノートを活用したとは、
「英語ノート」で提示されているカリキュラムや単元、活動など
を土台として、各地域・各学校・各学級の実態、また子どもたちの発達段階に合わせてアレン
ジすることである。
2
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動とは
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動とは、どの子どもも抵抗やつまずきを感じず、
「飽きない」「テンポがよい」「繰り返したくなる」楽しい活動である。また、子どもたちが楽
しんでいる姿を見て、教師自らも楽しむことができる活動である。
Ⅲ
1
副主題の意味
アレンジポイントの工夫とは
「英語ノート」を教科書のように使う知識学習とならないために、
「英語ノート」の内容を活
用・発展させながら、7つのアレンジポイントを設定してアレンジすることである。
本研究でいう7つのアレンジポイントと意味は以下の通りである。
アレンジポイント
意
味
①目標
単元の到達目標。この中には、
「コミュニケーションに関すること」と「言
語と文化に関すること」という2つの視点が含まれる。
②場面
単元で導入する英語表現を使う状況。例えば、家庭での生活、学校での
生活や活動など。
③表現
単元で導入する英語表現。
④主な語彙
単元で使用する語彙。
-英教 2-
⑤表現の導入
⑥活動
⑦国際理解
単元で導入する新しい表現や語彙の導入方法。
単元で用いる語彙や表現を使った具体的な活動。
関わりを通して、自分と相手の相違点や相手の新しい一面に気づき、理
解し、受け入れる態度。
2 子どもの実態に合わせたとは
子どもの在籍学年などの発達段階はもちろん、子どもたちの外国語活動の体験の量や教師の
外国語活動の指導経験の違いなどの実態を考慮しながら、地域の行事や学校行事、他教科との
関連など子どもたちにとってタイムリーな活動にすることである。
3 体験活動の工夫とは
体験活動を、以下の2点のことに留意して構成することである。
①「身体全体を使って」→「耳と口を使って」→「頭と心を使って」と、活動自体を楽しむ体
験活動から思考を楽しむ体験活動へと体験活動の質を高めること。
②英語表現でのコミュニケーションに「慣れる→親しむ→楽しむ」の一連の表現を体験できる
ようにすること。
Ⅳ
研究の目標
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動を推進するために、7つのアレンジポイント
から子どもの実態に合わせて体験活動を工夫することの有効性について明らかにする。
Ⅴ
研究の仮説
7つのアレンジポイントから、子どもや学級、学校、地域の実態や子どもの発達段階に合わ
せて体験活動を工夫した「英語ノート」を活用すれば、子どもが楽しめる小学校外国語活動に
なるであろう。
Ⅵ 研究の内容と方法
1 研究の内容
(1)アレンジポイントの工夫について
7つのアレンジポイントで「英語ノート」をアレンジする際の留意点とその具体例は、以下
の通りである。
アレンジの具体例
アレンジポイン
アレンジする際の留意点
ト
英語ノート
アレンジ例
①目標
・子どもの英語経験年数に合わせ
る
・到達目標の的を絞る
②場面
自分の「できること」や「で
ほめ言葉や励まし言葉
きないこと」が言える
の英語表現にも慣れ親
(6年生Lesson4)
家 庭 での生 活 や学 校 で
・子どもの日常生活、身近な行事
や出来事と関連づける
の学習、活動等を紹介す
る
(6年生Lesson4)
③表現
・子どもの実態に合った表現数に
絞る
・自然なやりとりが成立する表現に
する
しむ
(実践例2)
オリンピック競技にちな
んだ様 々なスポーツに
つい て自 分 ができ るか
どうかを尋ね合う
(実践例3)
Can you ~?
Can you ~?
Yes, I can. /No, I can’t.
Yes, I can. /No, I
I can ~. I can’t ~.
can’t.
-英教 3-
(6年生Lesson4)
(実践例2)
④主な語彙
⑤表現の導入
⑥活動
⑦国際理解
子どもの実態に合った単語数に
絞る(5~10個)
・十分にインプットを与えてからア
ウトプットを促す
・段階を踏んで新しい表現を導入
する
・同じ活動に少しの変化をもたせ
る
・新しい表現に慣れ親しむ活動か
ら、実際にそれらを使ってコミュ
ニケーションを図る活動へ。
・外国との違いに触れさせる
・友だちとの関わりを持たせる
数の名前
数の名前
One ~ Twenty
One ~ Seven
(5年生Lesson3)
(実践例1)
最初は単語レベルから
最初からセンテンスレベ
フレーズ、フルセンテン
ルで新しい表現を導入す
スへと徐々に新しい表
る(6年生Lesson4)
現 を 導 入 する ( 実 践 例
3)
ショー・アンド・テルで自
分が「できること」、「でき
ないこと」を発表する
(6年生Lesson4)
3つのグループに分 か
れ、トライアルゲームで
自分が「できること」「で
きないこと」を表現する
(実践例2)
クラスで友だちに自分の
ALT に自分の好きなも
好き嫌いを紹介する
のを紹介する
(5年生Lesson4)
(実践例4)
(2)子どもの実態に合わせた体験活動の工夫について
子どもの発達段階に合わせて「身体全体を使って」→「耳と口を使って」→「頭と心を使っ
て」と、活動自体を楽しむ活動から思考を楽しむ活動へと体験活動の質を高めるような工夫の
視点を取り入れながら、
「慣れる→親しむ→楽しむ」の一連の表現が体験できる体験活動を構成
する。
例えば、本研究の実践例2では、子どもたちがまずジェスチャーゲームで身体を使って、write,
throw, sing など様々な動作の表現に親しみ、次にチャンツで耳と口を使いそれらの動作の表現
に慣れ、最後に慣れ親しんだ動作の表現を、実際にトライアルゲームの中で、自分の判断でそ
の場面に適した使い方ができるように段階を踏んだ体験活動を構成した。
2
研究の方法
各学年の発達段階や外国語に接した年月などの児童の実態に応じ、アレンジポイントの視点
を取り入れて英語ノートでの活動を再構成しながら、検証授業を行うことで、楽しい小学校外
国語活動となったかを検証する。
検証の方法:事前アンケートや事後アンケートの比較、子どものふりかえりカード、また学習
活動中の児童の様子で検証する。
-英教 4-
Ⅶ
研究構想図
英語ノートを活用した楽しい小学校外国語活動のあり方
~アレンジポイントと子どもの実態に合わせた体験活動の工夫を通して~
-英教 5-
Ⅷ 全体考察
(1)アレンジポイントの工夫について
・ アレンジポイント①目標、③表現、④主な語彙を子どもの実態に合わせて絞ることで、子
どもたちの負担を減らし、無理なく活動し、誰もが楽しめる外国語活動になっていた。
・ アレンジポイント②場面を子どもたちに身近な行事や出来事と関連づけて設定し直すこと
で子どもたちの意欲が高まり、より楽しめる外国語活動になっていた。
・ アレンジポイント⑤表現の導入において、耳からの十分なインプットを与えてから、アウ
トプットを促したり、語彙を身につけさせてから、それらを取り入れた表現でのやりとりを導
入したことで、子どもたちの様子を観察しながら、子どもたちのペースに合わせて身につけさ
せることができたとともに、子どもたちにとって負担の少ない活動の流れが構成できた。
・ アレンジポイント⑥活動において、同じ活動に少しの変化をもたせながら、たくさんのゲ
ームや活動を取り入れたことで、無理なく語彙や表現を身につけ、楽しめる外国語活動になっ
ていた。
・ アレンジポイント⑦国際理解において、友だちとの関わりに重点を置き、活動を構成した
ので、友だちと関わることの楽しさに気づかせることができた。また、コミュニケーション活
動の時に、単元で導入した表現のやりとりだけではなく、普通の会話の中で自然に使われるで
あろう挨拶(Hello, Bye, Thank you)などの英語表現にも親しませることで、できるだけ英語
が使われる環境に近い状況でのやりとりに慣れさせていくことができた。
(2)体験活動の工夫について
・ 「身体や耳や口を使った」活動自体を楽しむ活動から、
「頭や心を使った」思考を楽しむ活
動へと体験活動の質を高めながら、
「慣れる→親しむ→楽しむ」ことができる体験活動を構成し
たことで、子どもたちが無理なく外国語活動を楽しむことができていた。
・ 「身体を使って」動きのある歌やゲームなどの体験活動は低・中学年で効果的だった。
・ 読み聞かせでは、ただ聞かせるだけの「耳を使った」体験活動ではなく、子どもたちとや
りとりをしながら読み聞かせることで、「耳と口を使った」体験活動にすることができた。
・ 中学年において、英語の語彙や表現(can)のもつ意味を理解させる時には、「動作や身体
を使った」体験活動を取り入れると効果的だった。
・ 高学年において、英語表現の使い方(スポーツによって異なる動詞を使うこと)を理解さ
せる時には、聞き取りによる仲間分けのような「頭を使った」体験活動を取り入れると効果的
だった。
Ⅸ 成果と課題
○ 英語ノートを地域、学校、児童の実態に合わせてアレンジする7つのアレンジポイントを
設定したことで、子どもたちが無理することなく、楽しめる外国語活動を行うことができた。
○ 子どもたちの発達段階に合わせて体験活動の工夫の視点を取り入れたことで、外国語活動
をより楽しいものにすることができた。
● 英語ノートをそのまま使用するだけに留まらず、適切にアレンジを加え、最終的には各学
校で、その地域、学校、児童の実態に合わせたカリキュラム構築に繋げる必要がある。
参考文献・引用文献
著者名
書名
出版社名
発行年
英語ノート指導資料
文部科学省
文部科学省
2007 年
英語ノート5・6年生(試作版)
久留米市教育研究所 平成19年度研究紀要
久留米市教育研究所
2008 年
新山美紀
松川禮子
“A college-level Teaching
English to Children course”
50 曲 English で歌う
-英教 6-
JALT2007 Conference
Proceeding: Tokyo. JALT.
BUNKEIDO
2008 年
2001 年
Ⅹ
研究の実際
[実践事例1]
第 1 学年 外国語活動
単元 「かずであそぼう」(英語ノート 5 年 Lesson3「数で遊ぼう」)
久留米市立荒木小学校 教諭 吉開
美佳
実践の概要
本実践は、英語ノート 5 年生 Lesson3「数で遊ぼう」を 1 年生向けにアレンジしたも
のである。この 1 年生のクラスでは、外国語活動として本時が 3 時間目であった。1~
7までの数に絞って、歌や様々なゲームを通して数に慣れ親しむことを目標にした。ま
た、1 年生という学年を踏まえて体を使った活動を取り入れたり、ゲームの簡潔性を考
えたり、繰り返しの活動を多く取り入れるなど工夫した実践に取り組んだ。
キーワード
1
How many ゲーム
Seven Steps
絵本の読み聞かせ
研究の実際と考察
(1)アレンジポイント
アレンジポイント
1.目標
英語ノート
アレンジポイント(AP)
・はっきりと数を言ってコミュニ
・数のゲームで、挨拶などのコ
ケーションの大切さを知る。
・世界の数の数え方や遊びを知る
・1~20までの数に親しむ。
ミュニケーションを楽しむ。
How many ゲーム
・英語の数の数え方や遊びを知
る
・1~7までの数に親しむ。
3.表現
“How many~?”
“How many?”
世界の数の数え方
英語の数の数え方
Spain,Japan,France,America,
China,Korea
4.主な語彙
one,two,three…,twenty
One,two,three…,seven
5.表現の導入
・ジャンケンゲームでいろいろな ・英語でのジャンケンゲームを
国のジャンケンの言い方を知る。 き っ か け に 勝 っ た 回 数 を 英 語
で知ることから数を導入する。
6.活動
・同じ画数の漢字の友達を探すゲ ・平仮名と片仮名の画数ゲーム
ーム
・身体を使った集合ゲーム
・書く活動のあるゲーム
・歌“ Ten Steps”
・一人ずつ数字を言うゲーム
Say the number ゲーム
・歌“ Seven Steps”
・絵本の読み聞かせ
“Five Little Monkeys
Jumping on the Bed”
7.国際理解
世界の数の数え方や遊びを知る
日本語と英語の数字の呼び方、
ことにより、文化の多様性への認
ジャンケンの言い方の違いを
識を深める。
知り、友だちと楽しく関わる。
-英教 7-
(2)単元計画(2 時間)
時数
①
活動内容
アレンジポイント(AP)
1.あいさつをする。
2.歌“ Seven Steps”を歌う。
3.本時のめあてをつかむ。
ジャンケンゲームをしよう。
4.英語のジャンケンの言い方を練習する。
“Rock,scissors,paper,one,two,three .”
AP6活動
歌“ Seven Steps”
AP7国際理解
英語のジャンケンの言い方
AP5表現の導入
ジャンケンゲームの勝った回
数から英語の数字表現
5 .先生とし て何回ジャ ンケンに勝 ったか聞 く
ことから、英語の数の表現(1~7)の言い方
を 練 習 す る 。“ One,two,three,four,five,six,
seven.”
AP4主な語彙
1~7までの数
AP6活動
平仮名と片仮名の画数ゲーム
AP6活動
6.ゲームをする。
Say the number ゲーム
AP1目標
How many ゲーム
コミュニケーションを図るゲ
※ゲームの説明の中で、HRT が“How many?” ーム How many ゲーム
AP3表現
の表現を使い、「いくつ?」の意味を知る。
画数ゲーム
Say the number ゲーム
“ How many?” の 表 現
・HRT が お は じ き を つ か み 、い く つ 持 っ て い る か 予 想 し 、お は じ き を 数 え る 。
・自分の好きな数字の数だけおはじきを持ち、友だちと数を尋ねあう。
7.絵本の読み聞かせをする。
8.本時を振り返り、あいさつをする。
②
1.あいさつをする。
本時
2.歌“ Seven Steps”を歌う。
3.本時のめあてをつかむ。
数のゲームをしよう。
4.数の言い方を練習する。
“One,two,three,four,five,six,seven.”
“ How many?”
5.ゲームをする。
Say the number ゲーム
,
集合ゲーム
How many ゲーム
AP6活動
絵本の読み聞かせ
AP6 活動
歌“ Seven Steps”
AP4主な語彙
1~7までの数
AP6活動
集合ゲーム
AP6活動
Say the numberゲーム
AP1目標
コミュニケーションを図るゲ
ーム How many ゲーム
・自分の好きな数字の数だけおはじきを持ち、友だちと数を尋ねあう。
6.絵本の読み聞かせをする。
7.本時を振り返り、あいさつをする。
-英教 8-
AP6活動
絵本の読み聞かせ
(3)授業の実際
① 本時の展開
段
階
つかむ
学習活動と内容
(Students’Activities)
1. は じ め の あ い さ つ を
する。
T:Hello,everyone.
C:Hello.
T:How are you?
C:I’m happy.
I’m fine.
I’m sleepy.
さぐる
2. 拍 子 や 体 を 使 っ て 歌
を歌う。
歌“ Seven Steps”
3. 前 時 の 復 習 を し 、 本
時のめあてをつか
む。
(1)1~7までの数字を
提示し、発音する練
習をする。
“One,two,three,four,
HRT の支援
評価
(HRT’s Activities)
○ 笑顔であいさつをして、
子 ど も た ち の 緊 張 を ほ AP6 活動
歌“ Seven Steps”
ぐす。
★身振りだけでなく、
声に出しながら楽し
く歌を歌っている。
○ みんなで楽しく歌える
ような雰囲気作りを心
がける。
○ カードを使って繰り返
し聞かせたり楽しくや
りとりをさせたりして、
前時の振り返りや子ど
もの意欲を高めさせる。
AP4 主な語彙
1~7までの数
★大きな声で英語表
現を言っている。
five,six,seven.”
深める
“How
many?”
数のゲームをしよう。
○
(2) ゲームをする。
・集合ゲームをする。
HRT が 言 う 数 や 鳴 ら す
音の数の大きさやリズ
ムを工夫することで、よ
く聞かせる。
・HRT が 数 を 言 い 、そ の 数 の 貼 ら れ た 場 所
に一斉に集まる。
・HRT が 数 を 言 い 、そ の 数 の 人 数 で 集 ま る 。
・ HRT が 音 を 鳴 ら し 、 音 の 数 だ け 集 ま る 。
・Say the number ゲーム
をする。
○ 1~ 7 の 数 を 一 人 ひ と り 声
に出して言えるように、子ど
もたちと 1 班 6 人のグループ
に分ける。
・袋 の 中 に カ ー ド を 入 れ て 、HRT が カ ー ド を 1 枚 引
く。引いたカードを全員で答える。
・グループで円になり、袋の中のカードを子どもが
引いて、引いた子どもが数字を答える。
・How many ゲームをす
る。
○選んだ数の英語表現や、や
りとりのセリフを忘れた子
どもには教えていく。
・自 分 の 好 き な 数 字 の 数 だ け お は じ き を
持ち、友だちと数を尋ねあう。
-英教 9-
AP6活動
身体を使ったゲーム
集合ゲーム
★ HRT が 発 音 す る 英
語表現をよく聞き、ゲ
ームに参加している。
AP6活動
一人ずつ数字を言う
ゲーム
Say the number ゲー
ム
★グループの中で自
分の引いた数字を答
えたり、友だちに教え
たりすることができ
る。
AP1目標
コミュニケーション
を図るゲーム
How many ゲーム
★“How many?”と数
字の英語表現を使っ
て、たくさんの友だち
と会話している。
広
げ
る
4.絵本の読み聞かせをす
る。
“Five Little Monkeys
○ 子どもに問いかけしな
がら読み聞かせをする。
Jumping on the Bed”
5.本時の振り返りをし
て、あいさつをする。
T:Let’s finish today’s
○子どもの英語を使おうと
する態度や子どもの英語に
ついてよかったところを賞
賛する。
AP6活動
絵本の読み聞かせ
★読み聞かせの時し
っかり聞いたり、教師
の問いかけに応えた
りしている。
lesson,
thank you.
C:Thank you.
②
本時の考察
〈アレンジポイント 1 目標〉
ここでは、アレンジポイント1,4,6について本時の考察を行う。
・数のゲームで、コミュニケーションを図るゲーム How many ゲームを楽しむ。
コミュニケーションを図るゲームである How many ゲームは本時のメインゲームと
考えた。子どもたちには自分の好きな数(1~7までの数字の中で)のおはじきを持っ
て、その数を当てることを楽しむゲームである。ゲームの中のルールとして、挨拶のコ
ミュニケーションを加えた。十分な活動時間を確保するため、ゲームの説明を絵で示し
たことは、子どもたちがスムーズに活動するために有効であった。
【資料1】ゲーム中で
も自分の言う言葉を忘れた子どもたちがよく板書を見て活動していた。それにより、ゲ
ームの説明を短時間で簡単にすることができた。
【資 料 1
How many ゲームの説 明 で使 った掲 示 資 料 】
このゲームの中に、はじめとおわりのあいさつを入れていた。子どもたちは、ゲーム
の流れの一つとして、“Hello.”のあいさつはよくできていた。子どもたちは、“Hello.”
ということで友だちを呼び止め積極的に関わろうとしていた。また、このゲームのよさ
として、自分の持っているおはじきの数は変わらないので、一つの数字が言えればゲー
ムに参加できる利点もある。子どもたちは次々に友だちを探してゲームをした。また、
相手が持っているおはじきの数を当てれば、
「 正解シール」をあげるということにしたが、
子どもたちが友だちを進んで探してゲームをする活動に有効だった。
絵に付け加えて、活動の前に教師と代表の子どもでのモデルを実際に示すことで、子
どもたちの活動をスムーズにすることができた。また、活動後にもよいモデルを取り出
して見せることで、活動の復習をすることができた。
-英教 10-
〈アレンジポイント4主な語彙〉
・1~7までの数字
前時のおさらいとして、数(1~7)の復習をしてい
った。前時までに画数ゲーム
Say the number ゲーム
How many ゲームを通して、数字をほぼ読むことができ
るようになっているように見えた。しかし、前に出して
一人の児童に数字を答えさせると、まだ自信がないこと
が分かったので、復習はとても役に立った。また、数字
の順序をバラバラにして答えさせたことは、子どもたち
が数字を覚えるのに有効であった。
【写真1】この後のゲ
【写 真 1 数 の呼 び方 の練 習 】
ームでは不順な数字に対応しなければならないため、この活動での練習が大切となった。
1 年生の子どもたち、それも外国語活動が数回の子どもたちにとって、2 時間の単元計
画で、1~7 までの数字と“How many?”の表現に慣れ親しむことは時間的に適量であ
った。英語ノートでは1~20になっていたため、実態に応じて数字の量は考えていく
ことが必要である。
〈アレンジポイント6活動〉
・歌“ Seven steps”
つかむ段階で、歌“ Seven steps”を歌ったことは子ど
もたちの気持ちをほぐすことになった。まずは手拍子を
付けて歌う。次は、立って手拍子を付けて歌う。そして、
隣の友だちと向かい合ってお互いの手をタッチする。
【写
真2】最後に、リズムに合わせて足踏みして歌う。同じ
歌でも体を使う方法を少しずつ変化させて歌わせたこと
で子どもたちは飽きずに歌うことができた。その結果、
【写 真 2 友 だちと向 かい合 っ
て歌 っている様 子 】
何度も数字を耳にしたり、口ずさんだりしたことにもな
った。
・身体を使ったゲーム
集合ゲーム
体を動かす「集合ゲーム」は、子どもたちは伸び伸び
活動することができていた。狭いスペースであったが、
その中で走り回ることで、子どもたちは気持ちをほぐす
ことができ、意欲的にもなった。同じ数字のカードを数
枚準備し、学級の子どもたち全員が 1 箇所に集まらない
【写 真 3 「集 合 ゲーム」の様 子 】
工夫をするともっと安全に子どもたちが楽しめる活動に
なったであろう。【写真3】
・Say the number ゲーム
班という小グループでの活動で子どもたち一人ひと
りが英語を言う機会を持つことができた。
【写真4】自分
の引いたカードが答えられない時はグループの他の子が
教える姿が見られた。一人1回したら終わるように言っ
ていたが、時間的に一人2回行っても十分だった。グル
-英教 11-
【写 真 4 グループで円 になっ
てゲームをする様 子 】
ープによっては2回活動できたところもあった。このゲームでは円になるため、1時間
の流れの中で学習形態を変えることができ、子どもたちも飽きずに取り組むことができ
た。
・ 本 の 読 み 聞 か せ “ Five Little Monkeys Jumping on
the Bed”
子どもたちは絵本の読み聞かせを楽しみにしていた。
日頃から子どもたちは朝の活動で読み聞かせを聞いて
いて、絵本に慣れ親しんでいる。今回の絵本“ Five Little
Monkeys Jumping on the Bed”は、本時で 3 回目の読
み聞かせであった。前時で読んだ後ももう一度読んでと
何回も言っていた。リズムがいいのも子どもたちのお気
に入りだったようだ。本時の中では、少し口ずさんだり、
【写 真 5 絵 本 の読 み聞 かせ】
動作を真似たりする子どもたちがいた。また、数字に関係のある絵本を選んだことで、
子どもたちと数字のやりとりをしながら読み聞かせを行うことができ、学習の振り返り
を図る点でも有効であったと考える。【写真5】
(4) 全体考察
単元を通して
数を1~7に制限したことで、子どもたちが無理なく数を使って活動することができ
た。また、日頃子どもたちに習慣づいている読み聞かせをしたり、身体を使って動きの
ある歌やゲームを取り入れたりすることで、子どもたちは楽しく活動できた。授業後の
子どもたちの感想では、
「またやりたい」と全員が挙手したことで、子どもたちが楽しめ
たと考える。
1 年生という学年や外国語活動の経験が浅いことから活動が分かりやすく簡単で誰も
が楽しいと思える活動を考えた。また、2時間の単元の中で目標を達成させるため、同
じ活動を繰り返し行ったことは有効であった。前時がゲームの説明やゲーム自体に慣れ
たりすることに時間がかかっても、次時で活動時間の不十分さを補うことができた。子
どもたちは、繰り返しでも同じ活動を楽しくすることができた。
2
成果と課題
○子どもたちの実態に合わせて、英語ノートより扱う単語数を減らしたり、身体を使っ
た活動(ゲーム)を取り入れたり、絵本の読み聞かせで学習の振り返りをしたりしたこ
とは、子どもたちが楽しく英語に慣れ親しもうする上で有効であった。
○学年や実態を考慮すると英語ノートはどの学年でも授業を作る基本となることが分か
った。
●集合ゲームについては、スペースの制限により、子どもたちが走り集まると危険も高
い。同じ数字のカードを数枚貼って子どもたちの集合する場所を分けることが手立てと
して必要だった。身体を使った活動の場の設定を安全面からも工夫していく必要がある。
-英教 12-
〔実践事例2〕
第3学年 外国語活動
単元「これできる」(英語ノート6年 Lesson 4「できることを紹介しよう」)
久留米市立京町小学校 教諭 土山 のり子
実践の概要
本実践は、家庭や学校での生活・活動で使う言語表現を扱った6年生の英語ノートの内容を
3年生(英語活動を年間20時間実施)の身近な動作の言語表現に絞り、実際に動作を体験さ
せる活動を取り入れるというアレンジを行うことにより、can の意味「できる」ということを
3年生の子供たちが実感し、友達と“Can you ~?”“Yes, I can.”“No, I can’t.”のフレーズを
使おうとすることができるようになることをねらった。さらに、友達ができるようになったと
き、“Good.”“Great.”“Perfect.”やできなかったとき、“Close.”“Don’t worry.”というほめ
言葉や励ましの言葉を友達どうしで掛け合おうとすることで、お互い温かい気持ちを伝え合う
コミュニケーション活動を仕組んだ。
キーワード
Can you ~? Great!
1
Don’t worry!!
伝言ジェスチャーゲーム
トライアルゲーム
研究の実際と考察
(1)アレンジポイント
英語ノート
アレンジ
・ 自分や友達の「できる」こと「で
・ 「できる」か「できない」かを聞い
アレンジポイント
1目標
・ コミュニケ
ーション
・ 言語と文化
きないこと」を伝え合うことがで
きる。
たり答えたりすることができる。
・ ほめ言葉や励まし言葉の英語表現
・ 「できる」「できない」を使った
自己紹介ができる。
に親しむ。
・ 英語の音声やリズムに慣れる。
・ 英語の音声に慣れ親しむ。
2場面
・ 家庭での生活
・ 体を使う活動
・ 学校での学習や活動
・ 身近な動作
(スポーツ・~を作る・楽器・遊び)
(運動や楽器)
3表現
Can you ~?
Can you ~?
Yes, I can. / No, I can’t.
Yes, I can. / No, I can’t.
I can ~. I can’t ~.
4主な語彙
can, play, swim, make, sing, ride,
fly…他に家庭や学校での生活・活動
で使う表現
5表現の導入
very well などの程度
can, can’t, write, throw, sing, play
the recorder, jump, dance, hop, read,
smile などの身近な動作の表現
の表現
Good. Great. Perfect. Close. Don’t
worry などのほめ言葉、励まし言葉
① can を使った表現を聞かせて話
① Can の意味を知るためにデモンス
を理解させる。
トレーションを入れる。
② Yes, I can./No, I can’t.を使っ
て、自分のできることやできない
ことを伝えることができるように
する。
② チャンツや歌で、体を動かしなが
ら
動作の単語に慣れ親しませる。
③ 簡単な動作と少し難しい動作を行
③ Can you~?を使って友達とど
-英教 13-
うことで、「できる」「できない」を
のようなことができるのかを尋ね
たり答えたりすることができるよ
明確にさせて、can を意識づける。
④ 自分にできるかどうかを Yes, I
can./No, I can’t.と答えて動作を試
うにする。
④ I can~. I can’t ~. を使って自己
紹介したり聞き合ったりして理解
させる。
してみる。
⑤ 友達の動作を見て、「できる」「で
きない」を判断し、簡単なほめ言葉
と励ましの言葉を言うことで、友達
と共に喜んだり励ましたりする心の
交流を図らせる。
6活動
・ジェスチャー
・ジェスチャーゲーム
言葉以外のコミュニケーションを
・3 人伝言ジェスチャーゲーム
取る方法があることを体感する。
・Yes No ゲーム
・インタビュー
・トライアルゲーム
様々な活動ができるか友達に尋ね
る。
・ショー&テル
7国際理解
友達との違いを知り、認め合う。
・「Can you read?」の時、世界の文字
に触れる。
・友達ができる動作を知り、友達の新
しい面を発見する。
(2)単元指導計画(3時間)
活動内容
時数
①
アレンジポイント(AP)
1
あいさつをする。
AP5①表現の導入
2
歌♪「Clap Hands, Turn Around」を歌いながら動作をする。
体を動かしながら
3
ジェスチャークイズを行いながら、動作の名前に親しむ。
・歌
write, throw, sing, play the recorder, jump, dance,
hop, read, smile, play kendama
4
チャンツで動作の表現を繰り返す。
5
3 人伝言ジェスチャーゲームをする。
Write
・ジェスチャーでクイズ
・チャンツ
Write!!
AP6活動
① 1人が動作のカードをめくる。
口と耳を使って
② 次の人にジェスチャーで伝える。
ジェスチャー
③ その次の人が動作を答える。
6
B: Yes, I can. / No, I can’t.
②
ジェスチャーゲーム
「Can you~?」の表現でできる動作とできない動作の言い方
を知り、練習する。
A: Can you throw in?
・3 人伝言
AP2場面 AP5 導入
「Can」の意味を知る
T1と T2でやり取りと動作
・
「できる」動作と「でき
をしてみせ、
「Can」
「Can’t」を
ない」動作のデモンス
イメージ化させる。
トレーション
*
7
ペアで Yes No クイズをしながら、やり取りの表現に親しむ。
AP6活動
8
本時を振り返り、あいさつをする。
・ペアで Yes No クイズ
1
あいさつをする。
AP5①表現の導入
2
歌♪「Clap Hands, Turn Around」を歌いながら動作をする。
体を動かしながら
3
ジェスチャークイズを行いながら、動作の名前に親しむ。
・歌
-英教 14-
write, throw, sing, play the recorder, jump, dance,
hop, read, smile, play kendama
・ジェスチャーでクイズ
・チャンツ
4
チャンツで動作の表現を繰り返す。
AP6活動
5
3 人伝言ジェスチャーゲームをする。
口と耳を使って
6
T1 と T2でやり取りのモデルを見せ、「できた」時のほめる表
・3 人伝言ジェスチャー
現を教える。
ゲーム
A,B,C: Hello.
A: Can you play the recorder?
B: Yes, I can.
C: Good./ Great!/ Perfect!!
B: Thank you.
A,B,C: Good-bye.
7 トライアルゲームをする。
* 3つのグループに分かれ、トライアルコーナーでやり取り活動
をし、友達とのコミュニケーションを楽しむ。
AP2場面 AP5 導入
ほめ言葉の必然性
・
「できた」時、相手に言
いたいほめ言葉を示すデ
モンストレーション
AP6活動
コミュニケーション活動
8
本時を振り返り、あいさつをする。
・トライアルゲーム
③
1
あいさつをする。
AP5①表現の導入
本時
2
歌♪「Clap Hands, Turn Around」を歌いながら動作をする。
体を動かしながら
3
ジェスチャークイズを行いながら、動作の名前に親しむ。
・歌
write, throw, sing, play the recorder, jump, dance, hop,
read, smile, play kendama
・ジェスチャーでクイズ
4
チャンツで動作の表現を繰り返す。
・チャンツ
5
T1と T2とやり取りのモデルを見せ、
「できない」時の励ます
AP2場面 AP5 導入
表現を教える。
はげまし言葉の必然性
A,B,C: Hello.
A: Can you read this?
A: Can you throw in?
B: No, I can’t.
B: No, I can’t.
C: Don’t worry!!
A: Come on!!
B: Thank you.
C: Don’t worry!! / Close!!
A,B,C: Good-bye.
6 トライアルゲームをする。
* 3つのグループに分かれ、トライアルコーナーでやり取り活動
をし、友達とのコミュニケーションを楽しむ。
7
口と耳を使って
・
「できなかった」時、相
手に言いたい励まし言葉
を示すデモンストレーシ
ョン
AP1 目標
・Can を使ってのやりとり
・ほめ言葉や励まし言葉
AP6活動
コミュニケーション活動
本時を振り返り、あいさつをする。
・トライアルゲーム
AP7国際理解
・友達への気づき
(3)指導の実際(本時3/3)
①本時の展開
過
程
1
挨
拶
HRT の支援
児童の活動と内容
大きな声で挨拶す
る。
I’m good. Sleepy. So-so.
And you?
1
ST と子ども達に大
きな声であいさつす
ST の支援
○
HRT と子ども達に
あいさつする。
Hi, everybody!
る。
Hello! How are you?
-英教 15-
How are you?
アレンジ
ポイント
2
ウ
歌やチャンツで復
習する。
ォ
○ 「Clap Hands, Turn
|
Around」の歌を全員で
ミ
歌う。
ン
2
○
れながら、動作と前時
ア
の会話文のチャンツ
ッ
をする。
AP5表現の導入
前時の歌や動作を復
わせ て発 音の 復習 を す
体を動かしながら
習しながら、学習を
る。
・歌
想起させる。
○
ジェスチャーを入
グ
音楽やチャンツに合
口慣らしのために
○
HRT: Can you read this?
CD に合わせて、振
り付け動作をしてみ
●
C, ST: Yes, I can./
せる。
○
●
動作の単語や前時
の会話を思い出すた
プ
めにチャンツで言え
●
●
★楽しく歌やチャ
●
ンツをしている
●
●
●
●
会
HRT と ST の会話を
本 時 の 会 話 を ST
3
HRT/ST:
表現に慣れ、ほ
め言葉が言える
Hello.
Can you throw in?
AP2場面
AP5表現の導入
ST:
動作内容に注目し、め
た時の励まし言葉に
HRT:
No, I can’t.
はげまし言葉の
あてをつかむ。
着目させ、英語表現
ST:
Come on!!
必然性
に関心をもたせる。
(やってみるができない) ・ 「できなかった 」
ST:
できることを増やそう
HRT:
Don’t worry!
時、相手に言い
Close!
たい励 まし言 葉
Thank you.
練 ○ 会 話 文 の 発 音 を チ ○ 励まし言葉の表現 HRT / ST: Good-bye.
習
ャンツで練習する。
に慣れるためにリズ ○ パートに分かれて
と
ムボックスを使い、
発音の練習をさせ
コ
会話文がスムーズに
る。
ミ
出るようにする。
4
★Can you ~?の
と行い、できなかっ
の
ュ
AP1 目標
聞き、本時の挑戦する
トライアルコーナーの動作に挑戦して、
話
口と耳を使って
No, I can’t.
Perfect!
3
クイズ
・チャンツ
HRT: Good! Great!!
るようにする。
・ジェスチャーで
ゲームの説明をよ
4
トライアルゲーム
をするために、ゲームの ○
ケ
プに分かれてゲーム
説明を絵や掲示物で示
|
をする。
し、ルールを確認する。
ョ
ライアル動作を勧め、
AB
C
注目している
AP5表現の導入
・チャンツ
く聞き、3つのグルー
○「Aグループ」は、ト
トレーション
★モデルの会話に
口と耳を使って
ニ
シ
を示 すデモンス
説明の補足を絵や
動作で付け加える。
○
Can you ~?
言い方が分からな
AP6 活動
コミュニケーシ
ョン活動
い子には、HRT と一
・トライアルゲーム
緒に発音を教える。
★Aグループの子
No, I can’t.
Can you ~ ?と言
Don’t
って勧めている
ン
できたときにほめた
活
り、できなかったとき
動
に励ましたりと B グル
A:おすすめ役
ープに声をかける。
B:挑戦者
・各動作ポ
Yes, I can. か
C:ジャッジ役
イントに
No, I can’t.を言
○「Bグループ」は、ト
★Bグループの子
ライアルコーナーで、
挑戦することを A グル
い、挑戦している
○
グループごと動作
ープに言い挑戦する。
コーナーの場所を確
○「C グループ」は挑戦
★C グループの子
自信がない子に
できた友達を誉め、
認し、混乱しないよ
は、簡単な方から挑
できなかった友達
者ができたらほめ言
うに同じチームの所
戦するように促す。
に励ましの言葉を
葉、できなかった時は
から出発し、順番に
-英教 16-
○
言っている
励まし言葉で声をか
次のコーナーに行く
け、B グループのトラ
ように促す。
イアルカードにシー
※
ルを貼る。
○
Cグループの子に
A グループの子と一
AP1 目標
できなかった時
緒に、ほめたりなぐ
★Can you ~?の
は、何度でも挑戦す
さめたりするように
表現に慣れ、ほ
るよう励ます。
促す。
め言葉や励まし
言葉が言える
5
振
り
○
返
自分や友達のでき
5
自分で頑張ったこ
○
できなかったこと
AP7国際理解
た動作を紹介し合い、
とや友達の頑張った
に何度も挑戦しでき
・友達への気づき
活動を振り返る。
姿を紹介するように
るようになった子を
★自分や友達を
促す。
賞める。
がんばった自分や
賞賛している
・ You can try many ・□□さん、You can do
友達を賞める。
time!!
り
it very good!!
・You can write THIS!?
6
挨
拶
終わりのあいさつ
5
をする。
Thank you, and Good-bye.
本時の簡単な評価
○
本 時 の簡 単 な評 価
のためにひとりひとり並
のためにひとりひとり並
ばせ声をかける。
ばせ声をかける。
Make Two lines, please.
Good-bye!
Good job!
See you Next time.
You can ~!!
You can ~!!
②本時の考察
〈アレンジポイント1
目標〉
・「できる」か「できない」かを聞いたり答えたりすることができる。
1時間目から扱ってきた動作の単語を使って「できる」か「できない」のかを聞いたり答え
たりすることを繰り返し行ってきたので、言うことに慣れてきていた。
・ほめ言葉や励まし言葉の英語表現に親しむ
ほめ言葉の“Good.”
“Great.”
“Perfect.”は、前時「できた」時に相手に言うと知ったばか
りの子ども達であったが、本時で2度目のやりとりをする活動の中では、使える子ども達が増
えた。繰り返すことは大切なことがよくわかる。また、励まし言葉の“Close!”
“Don’t worry!”
は、本時で初めて扱った言語表現だったが、前時とは反対の「できなかった」状況で相手に言
う言葉だと子ども達は知り、意味を大体つかんでいた。まだ、使えない子ども達もいたが、
「お
しい」時、タイムリーに“Close!”と言っている子ども達も増えてきた。しかし、動作によっ
ては“No, I can’t.”が必要ないものもあり、使う機会がないところもあった。
〈アレンジポイント2
場面〉
・言語材料を3年生の実態に合わせて絞り込み場面を設定する。
言語材料を身近な動作中心にし、運動や楽器・遊びに絞ったのは、ジェスチャーで動作化し
やすく楽しんで発話することができ良かった。
〈アレンジポイント3
表現〉
・ジェスチャーをつけて発話
can, can’t,の言語表現は、HRT と GT・ST の会話やゲームの中で
ジェスチャーを交えて発話させたので、徐々に身に付いていった。
〈アレンジポイント4
主な語彙〉
・子どもの発達段階に合わせた語彙の導入
身近な動作の表現 write, throw, sing, play the recorder, jump,
dance, hop, read, smile は、既習の動作2つと身近でよく使う動作
-英教 17-
写真1 「Close」のジェスチ
ャーを表す絵
に絞っていたので、無理なく導入することができた。
さらに、
「上手。」などのほめ言葉や「惜しい。」などの励まし言葉を英語で言いたいと、子ど
も達が思ったときに、“Good.”“Great.”“Perfect.”“Close.”“Don’t worry.”の語彙を2時間
に分けて、タイムリーに知らせることができた。これらの語彙についても、絵や身振りの動作
でジェスチャーをつけながら発話をすると、子ども達は視覚で理解することができ、3年生の
子ども達でも抵抗なく、「できる」「できない」場面を比較し、楽しみながらほめ言葉や励まし
言葉を使おうとしていた。特に、本時以降によく使うようになったと担任から聞いている。
〈アレンジポイント5
表現の導入〉
・ can を体得させる工夫
前時の「できた」場面で、“Good.”“Great.”“Perfect.”という表現を知り、これらを使っ
て、トライアルゲームを行った経験があるので、本時の中で、できる子へのほめ言葉をさらに
スムーズに言おうとしており、can を子ども達は自然に意識して使おうとしていた。
・ほめ言葉、励まし言葉の導入方法とその有効性について
HRT と ST が実際にお手玉を投げて見せるデモンストレーションをすることで、「できなか
った」時に、前時のほめ言葉“Good.”
“Great.”
“Perfect.”が使えないことを知り、
「惜しい。」
「ドンマイ、先生。」と励ましの日本語が子ども達から、自然に出てきた。そこで、励ましの英
語表現を子ども達は必要だと感じ、
“Close.”
“Don’t worry.”を知らせることができた。このと
き、担任に“Smile.”と知っている英語表現を言う子もいて、コミュニケーションに必要な言
葉を使いたいという思いは、しっかりと表出していたと思う。さらに、難しい漢字を書いてい
る友達に“Perfect!!”と言っている子がいて、友達に対して心から「すごい」と思って使って
いることに驚いた。3つのほめ言葉を「できた」状況で使い分けることができる子もいた。
〈アレンジポイント6
活動〉
・コミュニケーション活動を意識したトライアルゲーム
1つの動作のコーナーに、おすすめ役・挑戦者・ジャッジマンと3人でトライアルゲームの
やりとり活動を行うことで、コミュニケーション活動の場を作った。“Can you ~?”“Yes, I
can.”
“No, I can’t.”と会話をした後、動作を友達の目の前で実際にやってみせると、見ていた
友達はほめたり励ましたりする気持ちになり言葉をかけたくなるので、このような場作りが自
然な会話を作るのにとても役に立った。しかし、smile などの動作の種類によっては、友達と
の会話になりにくいものがあり、動作の言語をよく考え選択する必要があった。
〈アレンジポイント7
国際理解〉
・友達の新しい面の発見
友達ができる様子を直接目の前で見て、ほめることでその友達のできる動作を知るとともに、
ほめ言葉で友達とのコミュニケーションを図ることができた。
(4)全体考察
・「Can」の意味を理解するには、ジェスチャーや動作など体を使った体験活動が有効である。
・ 友達が「できた」動作を直接見て、ほめたり励ましたりするコミュニケーション活動は楽し
く、お互いが温かい気持ちになり有効である。
・ 6年生の英語ノートの内容でも上記2点をふまえれば、3年生で実施することは有効である。
2
成果と課題
○
3年生の時期に体を使った体験活動を行えば、「Can」の意味を理解することができる。
○
友達をほめたり励ましたりする言葉を知ることで、楽しくコミュニケーションを図れる。
○
歌やチャンツなど耳や口を使うことで、リズミカルな英語表現を楽しむことができる。
●
語彙としての動作の種類は、活動内容を考えて吟味選択することが課題としてあげられる。
-英教 18-
[実践事例3]
第5学年 外国語活動
単元「オリンピック競技の中で「できること」を聞き合おう」
(英語ノート6年 Lesson4「できることを紹介しよう」)
久留米市立日吉小学校
教諭
藤木 佐恵子
実践の概要
本実践は、英語ノート6年生 Lesson4「できることを紹介しよう」を5年生向けにアレンジ
したものである。本学級の児童は、3年生の頃から年間35時間の外国語活動に親しんできて
いる。8月に行われた北京オリンピックという旬なトピックをテーマに、子どもたちが興味を
もっているオリンピック競技(スポーツ)の英語表現を使って、
「できる(できそうな)スポー
ツ」と「できないスポーツ」に焦点をあて、“Can you ~?-Yes(Maybe), I can./ No, I can’t.”
のフレーズを使いながら、インタビューゲームを通してお互いのできること(できそうなこと)
やできないことを尋ね合う活動を取り入れた。
キーワード
1
Can you~?
オリンピック
中国語表記
仲間分け
(スポーツによって使う動詞が異なる)
研究の実際と考察
(1)アレンジポイント
アレンジポイント
1.目標
英語ノート
アレンジ
「できる」「できない」を使った
友だちに「できること」を尋ねたり、
自己紹介
自分の「できること」や「できない
こと」を答えたりする
2.場面
家庭での生活、学校での学習や活動
オリンピック競技(スポーツ)
3.表現
Can you~? Yes, I can. / No, I can’t.
Can you~ ? Yes, I can. / No, I
I can ~. / I can’t ~.
can’t.
4.主な語彙
can, play, swim, make, sing, ride,
fly+家庭や学校での生活で使う表現
can, play, do, swim
+オリンピック競技の名前(9つ)
5.表現の導入
①can を使った表現を聞かせて話を
①新出単語(オリンピック競技の名
理解させる
前)を導入し慣れさせる→定着
②Can you~?を使った表現が言え
るようになる
②Can you~?を使った表現を聞か
せて話を理解させる
③I can~. / I can’t ~.を使った表
現が言えるようになる
③Can you swim/ play~/do~?
スポーツによっては表現が変わ
ることを理解する(仲間分け)
④Can you~? Yes, I can. / No, I
can’t.を導入し慣れさせる→定着
6.活動
・インタビューゲーム
様々な活 動ができる か友だちに
尋ねる
・インタビューゲーム
1つのオリンピック競技が言えればインタ
・ショー・アンド・テル
7.国際理解
・カードゲーム
ビューできるワークシートを使う
・友だちとの違いを知り、認め合う ・友だちの新しい一面を知り、認め
合う(友だちへの気づき)
・中国語表記
日本語と中国語のオリンピック
競技に対する表記の違いを知る
-英教 19-
(2)単元計画(3時間)
活
時数
動
内
容
アレンジポイント(AP)
1.あいさつ(オリンピックについてのやりとり)
・ピクトグラムクイズ
・中国語表記クイズ(3つ)
2.オリンピック競技の英語表現を練習する。
(事前アンケートで子どもたちに人気のあったスポーツ9つ)
Swimming, Judo, Badminton, Softball, Fencing, Athletics,
①
Baseball, Gymnastics, Football
3.カードゲーム(全体)
・指さし
・最後のカード
・BINGO ゲーム
2.T1とT2のやりとりから Can の意味をつかむ
3.オリンピック競技の英語表現を想起する
Swimming, Judo, Badminton, Softball, Fencing, Athletics,
本
時
Baseball, Gymnastics, Football
4.カードゲーム
AP 5 表現の導入
AP 6 活動
・カードゲーム
AP 3 表現
Can you ~? Yes / No.
AP 5 表現の導入
②can you?の理解
①新出単語の定着
・頭文字カード
・BINGO ゲーム
・仲間分け(swim / play / do)
③Can you swim/play/do?
④Can you ~? Yes / No.
AP 6 活動
5.できることを聞きあう
・カードゲーム
・ジェスチャーゲーム
・ジェスチャーゲーム
Can you swim?
play badminton/ softball/ baseball/ football?
do the judo/ fencing/ athletics/ gymnastics?
・インタビューゲーム
Can you ~? ― Yes(Maybe), I can. / No, I can’t.
6.ふりかえりカード
・インタビューゲーム
(オリジナルワークシート)
AP 7 国際理解
・中国語表記
・友だちへの気づき
1.あいさつ
AP 1 目標
2.オリンピック競技の英語表現を想起する
「できること/できないこと」を尋
Swimming, Judo, Badminton, Softball, Fencing, Athletics,
Baseball, Gymnastics, Football
3.カードゲーム
・指さし
③
オリンピック競技
・中国語表記
1.あいさつ
・中国語表記
AP 4 主な語彙
AP 7 国際理解
What is this sport? It’s Swimming.
5.ふりかえりカード
・指さし
オリンピック
①新出単語の導入
4.ジェスチャーゲーム(全体)
②
AP2 場面
・中国語表記
ねたり答えたりできる。
AP 5 表現の導入
①新出単語の定着
・頭文字カード
・BINGO ゲーム
4.できることを聞きあう
④Can you ~? Yes I can./
No, I can’t.の定着
・ジェスチャーゲーム
AP 6 活動
Can you swim/ play~ /do ~?
・インタビューゲーム
・カードゲーム
・ジェスチャーゲーム
Can you ~? ― Yes(Maybe), I can. / No, I can’t.
5.ふりかえりカード
・インタビューゲーム
AP 7 国際理解
・友だちへの気づき
-英教 20-
(3)授業の実際
①
本時の展開
過
児童の活動と内容
程
T1 の支援
T2 の支援
アレンジポイント
(藤木)
(末﨑)
(AP)
|
始めのあいさつをする。 1 笑顔であいさつす 1 笑顔であい
る。
さつする。
“Good afternoon. ”
“I’m ~ .thank you, and “Good afternoon.”
“Good
ム
you? ”
ウ
ォ
1
“How are you? ”
“I’m ~, thank you.”
ア
afternoon.”
ッ
プ
AP5 表現の導入
2 教師のやりとり を聞き、
本時のめあてをつかむ。
②can you~?の表現を
②Hello.
聞いて理解する。
①Hello.
②Who are you?
①My name is~.②Nice to meet you.
②Can you swim?
★教師のやりとりを聞
いて、can の意味を捉
えている。
①Yes, I can.
②Can you do the Judo?
①No, I can’t.
メ
②Oh, I see.
おたがいの「できること」を聞き合おう。
イ
ン
3
オリンピックの英語表
の
現を想起し、発音する練習
活
をする。
動
AP 6 活動
(1) 必要に応じて、ジ
・カードゲーム
(1) 各自前時に学習したオリ
ェスチャーや中国
AP 5 表現の導入
ンピック競技のカードを出し
語表記などでヒント
①新出単語の定着
合う。
を出す。
★オリンピック競技の英
(2)カードゲームをする。
(2)
英 語 表 現 を 発 (2)
英語表現 語表現を聞いてカード
・教師が発音したカードを指さす
音しながら、カー
を 発 音 す を指している。
最後に発音したカード
ドを押さえるよう
る。
・カードの英語表現を発音する
に促す。
語表現を発音してい
What’s missing?
る。
中国語表記のカードを見て
AP 7 国際理解
頭文字のカードを見て
・中国語表記
・BINGO ゲーム
★中 国 語 表 記 のカード
T: What sports do you like?
を覚えて反応してい
C: I like ~.
4
★オリンピック競技の英
る。
できることを聞き合う。
AP 5 表現の導入
(1)“Can you~?”の言い方 (1) ピクチャーカード (1) 気付いた ③Can you swim/play/do?
を聞き、スポーツによって
の順に“Can you
こ と を 出 さ ★swim/play/do で仲
使う動詞が異なることを
~?”の言い方で
理解し、9つのスポーツを
発音する。
せる。
間分けができている。
Can you swim?
動詞によって 仲間分け を
Can you play tennis?
する。
Can you do fencing?
-英教 21-
(2)ジェスチャーゲームをする
(2)○×カード
(2)
T: Can you ~?
C: ○→Yes, I can.
AP 5 表現の導入
を 提 示 す
④Can you ~? Yes / No.
る。
★Yes/No を言いなが
ら、楽しそうにジェス
×→No, I can’t.
(3)ペアでジェスチャーゲームをする
チャーしている
C1: Can you ~?
C2: ○→Yes, I can.
×→No, I can’t.
(4)インタビューゲームをする
(4)「できそう」を意 (4)ゲームの後
AP 6 活動
C1:Hello.
C2:Hello.
C1: Can you ~?
味 す る Maybe, I
にインタビ
・インタビューゲーム
can.を導入する。
ュ ー し た 内 ★can you~?-Yes, I
C2:Yes, I can./No,I can’t.
C2: Can you ~?
何人にインタビュー
容について
can./No, I can’t. を
できたかを尋ねる。
やりとりを
使ってインタビュー
する。
している。
C1:Yes, I can./No,I can’t.
ク
|
ル
C1:Thank you. C2:Bye.
5ふりかえりカードを書く。
数名、発表する。
5発表した子の内容 5 発 表 し た 子
AP 7 国際理解
を賞賛する。
の内容を賞賛
・友だちとの違い
する。
★ふりかえりカード
ダ
ウ
ン
6
あいさつをする。
6あいさつをする。
Thank you very much.
“Thank
See you.
much. See you.”
you
very
6あいさつを の友だちのよさを書
する。
“Thank
very
いている。
you
much.
See you.”
②
本時の考察
ここでは、アレンジポイント5・6・7についての考察を行う。
<アレンジポイント5
表現の導入>
・Can you~?を使った表現を聞かせて話を理解させる
前時に導入したオリンピック競技に関連させて、オリンピック選手(北島康介・谷亮子他)
の写真を準備し、オリンピック選手にちなんだスポーツを使って、
“Can you~?”の表現を導
入したことは、子どもたちに can の意味を捉えさせるのに有効であった。すべて英語でのやり
とりであったにもかかわらず、子どもたちは can の意味を捉え
ることができていた。
・新出単語の復習と定着
カードゲームを使って多様な活動を構成したことは、子ども
一人ひとりにスポーツ競技についての単語を定着させるのに有
効であった。また、聞いて分かる活動(指さし(写真1)
・最後
のカード)の後に、様々なヒント(What’s missing?・中国語表
記・頭文字)を提示して、子どもたちが発音したくなるような
活動を構成したことも、単語の定着につながっていた。
写真1 聞こえたスポーツの
カードを指でおさえる
・スポーツによって表現が変わることを理解する“Can you swim/ play ~/do ~?”
“Can you~?”の言い方を聞かせながら仲間分けさせたことは、スポーツによって表現が
変わる(用いる動詞が違ったり、-ing がとれて動詞に変形したりする)ことを捉えさせるのに
有効であった。まず、Swimming→“Can you swim?”となることを捉えさせるために、9つ
のスポーツの中から「仲間外れ」を見つけさせた。その後に、全員が仲間分けできるまで、何
-英教 22-
度も繰り返し“Can you~?”の
言い方を聞かせ、仲間分けをさせ
ていった。
(写真2)そして、全体
で確認するために、1つを固定し、
それと同じ仲間か違う仲間かを1
つずつ発表させた。(写真3)
写真2 can you~?の言い方を
聞き、仲間分けをしている
仲間分けが終わった後に、気づ
写真3 仲間分けした後の板書
いたことを発表させた時には、子
どもたちの中から、play, do とい
う2つの単語がでてきた。また、中国語表記を一緒に提示していたことで、
「球」がつく(ボー
ルを使う)スポーツは、play の仲間に入ることにも、気づくことができた。
・Can you~? Yes, I can. / No, I can’t.を導入し慣れさせる
インタビューゲームの前に、ジ
ェスチャーゲームをしたことは、
“Can you~?”に対して、
“Yes, I
can. / No, I can’t.”で答えること
を導入し慣れさせるのに有効であ
った。
教師の“Can you~?”に対して、
○×カードを見ながら、ジェスチ
写真4 ジェスチャーゲームの
写真5 ジェスチャーゲームを
デモンストレーション
する子どもたち
ャーと一緒に“Yes, I can. / No, I
can’t.”で答えることで、子どもたちは“Can you~? ”
“Yes, I can. / No, I can’t.”のやりとり
をつかむことができていた。
しかし、さらにインタビューゲームにつなげるためには、○×カードを見ながらではなく、
子ども自身の「できる・できない」でジェスチャーさせるとより効果的であった。
<アレンジポイント6
活動>
・カードゲーム
一人ひとりにカードを準備することは、新しい表現の理
解及び定着につながるとともに、多様な活動につなげるこ
とができた。ばらばらの状態では指さしによる聞き取り、
縦3横3に並べると BINGO ゲーム、また「仲間分け」に
も活用することができた。さらに、BINGO ゲームでは、
裏返すだけなので、並び替えさせることで、何度でも取り
組ませることができた(写真6)。
写真6
BINGO ゲーム
・インタビューゲーム
インタビューゲーム
を取り入れたことは、
多くの友だちとコミュ
ニケーションができ、
より友だちのことを知
ることにつながり、子
どもたちが楽しむのに
写真7 インタビューしたことを
ワークシートに書いている
資料1 オリジナルワークシート
-英教 23-
有効であった。クール
ダウンのふりかえりの
中で、楽しかった活動を尋ねた時に、ほとんどの子どもたちがインタビューゲームに挙手をし
ていた。
<アレンジポイント7
国際理解>
・中国語表記
オリンピックが北京で行われたこともあり、中国語表記を取
り入れたことは、子どもたちの興味が高まり、同じスポーツで
も様々な表現の仕方があることが分かるとともに、日本語表記
と同じ中国語表記もあれば、日本では使わない(見たことのな
い)表記もあることにも気づかせるのに有効であった。
子どもたちは、日本では使わない表記に対して特に興味を持
っており、そのことがもっと他のオリンピック競技も知りたい
資料2 中国語表記カード
という意欲につながっていた。
・友だちへの気づき
前時では、子どもたち同士のコミュニケーションがなかったため、ふりかえりカードに友だ
ちの内面(新しい一面)への気づきを書いている子どもがいなかったが、本時ではインタビュ
ーゲームがあったため、少数ではあるが友だちの新しい一面を見つけたことについて書いてい
る子どもがいた。今後、さらに友だちの新しい一面や内面に気づくことができる子どもを増や
していくことが望まれる。
(4)全体考察
・
「英語ノート6年生」を5年生に、
“I can ~.”を使った自己紹介という形態ではなく、
“Can
you~?”“Yes, I can. /No, I can’t.”だけに絞り、インタビューという形態で can に触れさせた
ことは、6年生での“I can ~.”を使った自己紹介につなげるのに有効であった。
・ 家庭生活や学校での学習や活動ではなく、北京オリンピックにちなんでオリンピックとい
う場面を設定したことは、子どもたちの興味・関心を高める上からも、用いる英語表現を絞れ
る上からも有効であった。
・ スポーツによって動詞が変わることを捉えさせるために仲間分けさせたことは、5年生と
いう発達段階において有効であった。耳で音の違いを捉えながら、仲間分けをさせることは、
頭を使い、知的好奇心も高まっていたようであった。
2
成果と課題
○子ども一人ひとりにカードを持たせたことで、子どもたち一人ひとりの語彙の定着につなが
り、多様な活動にもつなげることができた。
○スポーツによって表現が変わることを捉えさせるために仲間分けを用いたことは、子どもた
ちの知的好奇心を刺激した。
○多くの友だちとふれ合い、お互いのことをより知り合うために、インタビューゲームという
コミュニケーション活動を取り入れたことは有効であった。
● 子どもたち同士のコミュニケーション活動において、友だちの内面に気づかせていくよう
な活動の工夫をさらに行っていくことが必要である。
-英教 24-
【実践事例4】
第 5 学年 外国語活動
単元「ALT の Kevin 先生に自己紹介をしよう」(英語ノート 5 年 Lesson4)
久留米市立田主丸小学校 教諭 松山 聡
研究の概要
本実践は、英語ノート 5 年生 Lesson4「自己紹介をしよう」を担当学級に合うようにアレン
ジしたものである。学級の外国語活動経験は、年間3~4時間程度のものである。そのような
実態の中で今回は、単元名を「ALT の Kevin 先生に自己紹介をしよう」として、目的意識を明
確にすることで児童の学習意欲を高め、さまざまなゲームや活動を工夫しながら児童が楽しみ
ながら“I like~.”“Do you like~?”“Yes,I do./No,I don’t.”のフレーズを使い、自分の好き嫌
いを加えた英語での自己紹介に親しめることをねらいとしたものである。
キーワード
1
I like~
自己紹介
ALT
研究の実際と考察
(1)アレンジポイント
アレンジポイント
1.目標
英語ノート
アレンジ
「好き嫌い」を使った自己紹介を
「好き嫌い」を使った自己紹介を
学級の友達にできるようになる。
友達だけでなく、新しく来たAL
Tの先生にできるようになる。
3.表現
I like~./Do you like~?/Yes,I do.
自 己 紹 介 の 中 に も Do you
No,I don’t.
自 己 紹 介 で は 、 Do you like~?/
like~?/ Yes,I do./No,I don’t.を加
える。
Yes,I do./No,I don’t.は使わない。
4.主な語彙
食べ物7個、動物5個、
食べ物10個。(apple,hotdog 等)
スポーツ4個。
自分が紹介したい他の食べ物や
運動等1つ。
5.表現の導入
①“I like~.”の表現について知る。 ① apple,hotdog 等の食べ物10
②“Do you like~?”
“Yes,I do./No,I
個と“I like~.”の表現について
don’t.”
“I like~.”のやりとりをす
知る。
る。
② “I like~.”“Do you like~?”
“Yes,I do./No,I don’t.”の発声の
教師によるデモンストレーショ
ンをする。
② “ Do you like~? ”“ Yes,I
do./No,I don’t.”“I like~.”のや
りとりをカードゲーム等でする。
6.活動
・CDを聞いて、誰が何を好きか
・ カードゲーム(指差し・最後の
を線で結ぶ。・キーワードゲーム
カード・BINGO)
・好き嫌いを予想ゲーム
・頭文字あて・人数集め
・先生の好き嫌い当て
・ランキングゲーム
・好き嫌いの尋ね合い
・だれが何を好きか当てゲーム
・クラス全員に自己紹介
・先生の好きなもの当てゲーム
-英教 25-
・自己紹介の練習
・ALTに自己紹介
7.国際理解
単語の発音や身振り手振りの違
ALT や友達の好き嫌いについて
い。
知る。
(2)単元計画(4 時間)
時数
1
活動内容
アレンジ
1.あいさつ
AP1
2.単元の活動について知り、単元のめあてをつかむ。
Kevin 先生に英語で自己紹介をしよう。
ALT に自己紹介をする。
3.「食べ物」の英語表現の練習をする。
好きな食べ物
・カードゲーム
AP4
AP5
(指さし、最後のカード、BINGOゲーム)
※普段の言い方と英語の発音が似ている単語は、発音
やアクセントの違いをおさえる。
目標
主な語彙
表現の導入
① apple,hotdog 等 の 食 べ 物 1 0
個と“I like~.”の表現について知
る。
apple,strawberry,grapes,hotdog,curryandrice,
② “ I like~.”“ Do you like~?”
hamburger,pizza,spaghetti,steak, persimmon
4. “Do you like~/Yes,I do./No,I don’t.”の表現を聞き、
“Yes,I do./No,I don’t.”の発声の
教師によるデモンストレーショ
好き嫌いの尋ね方、答え方について知る。
ンをする。
・チャンツ
AP6
・だれが何を好きか当てゲーム
5.振り返り、あいさつ
活動
・カードゲーム
(指差し、最後のカード、BINGO)
・だれが何を好きか当てゲーム
2
3
(
時)
本
1.あいさつ
AP5
2.「食べ物」の英語表現の練習をする。
② 「 Do you like~? 」「 Yes,I
・カードゲーム(指指し、最後のカード、BINGO)
do./No,Idon’t.」
「I like~.」のやり
3.“Do you like~/Yes,I do./No,I don’t.”の表現を使っ
とりをする。
表現の導入
たゲームをし、慣れる。
AP6
・チャンツ
・カードゲーム(指さし、最後のカー
・人数集めゲーム
活動
4.好き嫌いを尋ね合う。
ド、BINGO)
5.振り返り、あいさつ
・人数集めゲーム
1.あいさつ
AP3
2.「食べ物」の英語表現の練習。
自 己 紹 介 の 中 に も “ Do you
・カードゲーム(最後のカード、頭文字あて、BINGO)
like~?/ Yes,I do./No,I don’t.”を加
3.“Do you like~/Yes,I do./No,I don’t.”の表現を使っ
える。
たゲームをし、慣れる。
・先生の好きなもの当て
AP4
・クラスのランキング
4.自己紹介の練習をする。
表現
主な語彙
食べ物の他にも自分が紹介した
い英単語を取り入れる。
(1) 「食べ物」で扱った単語以外を紹介する子の単
語を紹介する。
AP6
活動
・カードゲーム(最後のカード、頭文
(2)自己紹介をしあう。
字あて、BINGO)
5.振り返り、あいさつ
・先生の好きなもの当て
・クラスのランキング
-英教 26-
・自己紹介の練習
4
1.あいさつ
AP6
2.「食べ物」の英語表現の練習。
ALTに自己紹介。
3.“Do you like~/Yes,I do./No,I don’t.”の練習。
AP7
4.ケビン先生に自己紹介をする。
ALTの好き嫌いを知る。
活動
国際理解
5.振り返り、あいさつ
(3)授業の実際
①
本時の展開
過
児童の活動と内容
程
教師の支援
つ
1.始めのあいさつをする。
○笑顔であいさつ
か
Good arternoon. I’m~,and you?
する。
む
アレンジポイント
○指名した子をや
2.前時までのふり返りをし、本時のめ
りとり後笑顔で誉
あてをつかむ。
める。
友達どうしで好き嫌いをたずね合い、自己紹介の練習をしよう。
3.食べ物の英単語と、“Do you like~ ?” ○表現のカードの
I like./ No, I don’t.”“I like ~.”
提示。
さ
“Yes,
ぐ
のふり返りと練習。
○繰り返して言わ
る
①絵を見て英語で答える。
②ゲームをする。
せる。
○カードゲーム
・指さし
・頭文字当て
・BINGO
③“Do you like~ ?”“Yes,
AP4
主な語彙
・食べ物の単語10個にする。
○必要に応じてヒ
AP6
ントを出す。
・カードゲーム(指さし、頭文字
○子ども用のカー
当て、BINGO)
ドを机上で操作さ
★進んで発音したり、カードを
せる。
選んだりしてゲームを楽しん
I do./ No, I
活動
でいる。
don’t.”のおさらいを担任とのやりとりに
よってする。
担任が聞く→子どもが聞く
④“Do you like~ ?”“Yes,
I do./ No, I
AP6
活動
don’t.”を使ったゲームをする。
○隣の席の子とペ
・ランキングゲーム
・先生が選んだ3つを予想。
アで考えさせる。
・先生の好きなものあて
・クラスの好きなものランキング予想。 上位3つが当たれ
ば良しとする。
★友達といっしょにゲームを
楽しんでいる。
4.自己紹介の練習をする。
AP3
①本単元であつかっている単語以外をあ
自 己 紹 介 の 中 に も “ Do
表現
ふ
つかっている子の単語を紹介する。
○絵を描いたカー
youlike~?/Yes,Ido./No,Idon’t.”
か
・単語を書いている子が前に出てきてそ
ドを用意してお
を加える。
め
の単語を発音し、他の子が当てる。
く。
AP6
る
活動
自己紹介の練習。
AP4
-英教 27-
主な語彙
②自己紹介で言うことを最初から言って
確認する。
○流れを提示し、
・自分が紹介したいものがあれ
繰り返して言わせ
ばその単語を加える。
る。
1.Hello.
―
Hello.
2. My name is~.
―
My name is~.
3.I like~.Do you like~.
※
―
Yes,I do./No.I don’t.
相手も同じように言う。
4.Thank you. ― Thank you.
③インタビューゲームをする。
○たくさん質問し
AP6
インタビューして分かった、相手の好
ていた子や頑張っ
・自己紹介の練習
きなものをシートに書く。自分が質問し
ている子を誉め
★自己紹介になるために、友達
たものが好きだったかどうかも書く。
る。
と進んで英語で自己紹介をし
あ
活動
あっている。
じ
わ
う
④担任教師との練習をする。
○ALT のお面をか
ぶり、雰囲気をだ
す。
○発表した子を誉
める。
5.ふりかえりカードを書く。数名、発
AP7
表する。
国際理解
友達の好き嫌いを知る。
★3つの観点を自分なりにど
6.あいさつをする。
Thank you very much. See you.
○あいさつをす
のように評価しているか。
る。
Thank you very
much.See you.
②
本時の考察
ここではアレンジポイント3,4,5,6について本時の考察を行う。
<アレンジポイント3
表現>
・自己紹介の中にも“Do you like~?/ Yes,I do./No,I don’t.”を加える。
自己紹介の中に Do you like~?/ Yes,I do./No,I don’t.を加えることで、一方的に自分が好き
な物だけを伝えて終わるのではなく、自分の好きな物と相手の好きな物に対して共通点や違い
があることに気付きながら交流をすることができた。授業後の感想の中でも、
「まさか○○君が
りんごが嫌いだとは思いませんでした。」など友だちについての新たな発見について書いている
子がいた。
<アレンジポイント4
主な語彙>
・自分が紹介したい物が別にあれば、その単語を加える。
第1時から食べ物に関する単語10個で学習してきたが、自己紹介をする上で、教師が提示
したもの以外でも子どもたちの伝えたい意思を尊重するために自己紹介の中では食べ物以外の
ものでも、言いたいものがあれば言っても良いようにした。事前にそういうものがあるかアン
ケートをとったところ、soccer や baseball など自分の習い事に関するものや、ramen(ラーメ
ン)や sushi(すし)等、9個の単語が出てきた。出てきたものが全て実生活の中で聞いたこ
-英教 28-
とがあるものや、自分が興味があることであったので、その英語表現にもすぐに馴染むことが
できていた。自己紹介の練習の場面では、新たに出てきた単語を使って紹介する子も、今まで
学習してきたことを生かしたいという思いもあり、第1時から学習してきた単語を使う子もい
た。子どもたちが紹介したいと言った物の英語表記は担任が調べて提示した。
<アレンジポイント5
表現の導入>
・自己紹介の練習をする。
ALTへの自己紹介に向けて友達同士での練習を仕組んだことは、次時に向けての意欲づけ
の面や、英語での好き嫌いの表現に親しませる面、そして友達とのコミュニケーションを図る
上でも有効であった。本時の感想でも、
「Kevin 先生への自己紹介が楽しみになりました。」
「英
語での自己紹介に自信がつきました。」という言葉が多かった。
<アレンジポイント6
・最後のカード当て
活動>
・頭文字当て
食べ物の英語表現に親しませるために2つのゲームを行った。
「最後のカード」は、教師が言
ったカードをとっていき、最後に残った1つは何かを当てるもので、始めはゆっくりと誰でも
正解できるように言っていくが、徐々に言うスピードを上げいく。そうすることで、子ども達
は集中して教師の言葉に耳を傾け、何とか正解しようと楽しんでゲームに参加していた。
「頭文
字当て」は、絵ではなく、頭文字を見て食べ物を当てるゲームで、字にも親しんでほしいとい
う思いから行ったゲームである。それぞれのカードに絵と文字が表記されていることと、カー
ドを使って繰り返しゲームをしたことで、頭文字を見ても思った以上に答えることができてい
た。
・BINGO
自分が好きな食べ物のカードを9枚並べて行い、“I like~.”
に親しませるために必ずカードの単語と一緒に“I like~”を
使わせた。ビンゴになるたび歓声があがり、どの子も楽しんで
参加していた。ビンゴゲームも、先の最後のカード当ても、頭
文字当ても、個人にそれぞれカードを持たせ活動したことが効
果的であった。(写真1)
・ランキングゲーム
写真 1
個 人 でカ ード を 持 た
せBINGOをする
・先生の好きな物当てゲーム
“Do you like~?”と“Yes,
I do./ No, I don’t.”の表現
に親しませるためにクラスの好きなもの上位3つを当てる
ゲームと、担任が好きな食べ物を3つ選ぶゲームを行った。
いずれのゲームも“Do you like~?”に親しみながら、どん
な食べ物が人気があるのか、先生はどんな食べ物が好きな
のかを考えながら楽しんで活動する姿が見られた。また、
2つのゲームとも隣の席の子と一緒に考えを出し合いなが
写真2
ランキングゲームでは自
ら参加させたので、考えに自信を持つことができ、友達と
分が好きな物は「Yes,I do.」
の交流を楽しむことにもつなげることができた。(写真2)
と言って立たせ、数を数える。
・自己紹介の練習
自己紹介の練習では、まず全体でどのような流れで紹介していくかをつかんだ。黒板に流れ
を掲示し、活動を行いやすいようにした。まず、担任とのやりとりを全体で行い、次に隣の席
の子と練習をさせた。その後に、教室の中で次々に他の子ども達との交流をさせていった。い
きなり全体の交流に落とすのではなく、段階を踏んで流れを把握し、自信をつけることが、活
-英教 29-
発な交流につながった。交流の時は、自己紹介の流れと、友達が自分が聞いたものが好きだっ
たかどうかをチェックする欄が書いているワークシートを持って交流させた。チェックの欄を
少しでもいっぱいにしようと進んで交流しようとする姿が見られた。
(写真3)自己紹介の中で
は、“Do you like~?”と“Yes,I do./No,I don’t.”の表現を加えたが、ゲーム等で親しんできた
ので、無理なく活動できていた。最後の担任とのやりとりでは、担任がALTのお面を被って
行った。子ども達のうけは非常に良く、何人もの子が、前に出て一緒に自己紹介をしてみたい
と手を挙げる姿が見られた。(写真4)
写真3
ワークシートを持っての友達と
写真4
自己紹介の練習をしている様子。
ALTのお面で場が盛り上が
り、発表意欲も高めることができた。
(4)全体考察
単元の目標を新しく来たALTに自己紹介にするという具体的なものであったので、課題
意識・目的意識をもって意欲的に活動することができていた。単元で取り扱う単語を食べ物に
しぼり、数も10個に限定したことも、子どもたちの負担も少なくて良かった。こっちが思っ
ていた以上に1つの単語に親しむことにとても時間がかかることが授業を進めていく中でよく
分かった。また、たくさんのゲームを入れることで表現に親しみながら楽しんで活動できるこ
とが分かった。どんな表現に親しませたいのかのねらいをしっかりもってゲームや活動を構成
していくことが目標の達成につながることが実感できた。さらに、今回が初めての担任主導の
英語の実践であったが、担任が進めていくことで、担任は少し不安があったが、子どもたちに
とっては安心して授業に参加できるようであった。
2
成果と課題
○
英語ノートで扱われていることを、学級の実態に応じて、いろいろなゲームを加えたり、
目的を ALT への自己紹介にしたりすることで、子ども達の学習に対する意欲が増し、楽しんで
活動できるということが分かった。
○
本研究により、外国活動の授業をどのように構成し、どのように進めていけばいいのかが
分かってきた。
○
たくさんのゲームや活動を入れたことにより、楽しんで英語表現に親しむことができ、学
習前にとったアンケートでは英語が嫌いだという子が半数いたが、授業の感想などで英語が楽
しくなったという子が増えてきた。
●
担任が指示など所々で英語を使うようにして英語に親しまなければならない。
●
教材の準備や、学習計画など担任だけで行うのはとても大変なので、学校全体で取り組む
ことが必要だと感じた。
-英教 30-
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