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19 3.3.4 判読用画像の準備 空中写真の立体判読に際し、空中写真の単
3.3.4 判読用画像の準備 空中写真の立体判読に際し、空中写真の単画像写真の色調を判読に最適な状態に調整した 森林判読用カラー画像を準備した。 単写真画像データは、通常の赤:緑:青の 3 バンドに加えて、植生の分類等に用いられる 近赤外のデータも同時に取得している。 外来植物の判読の精度を高めるため、近赤外を使用したカラー合成(通常、フォールスカ ラー合成と呼ばれる)画像を作成し、さらに画像上に写りこんでいる樹冠上部の色調の特性 が強調されるように、色調の強調処理を行った画像を作成した(図 11)。 なお、使用した単写真画像は、航空機搭載型のデジタルカメラで撮影された空中写真で、 直接デジタルデータとして取得されており、1 枚の空中写真が 1 画像ファイルとして保存さ れているため、画像作成はファイル毎に実施した。 N 図 11 森林判読用カラー画像(姉島北部、写真番号:C18B-13) 19 3.4 写真判読 写真判読とは、写真上に写されている像を観察・分析して被写体の種類や性質について適 正な判断を下すことである。1 観察及び分析の基準は、主として以下のとおりである。 ・形状と大きさ ・色調 ・模様(パターン) ・きめ(テクスチャー) ・陰影 これら 5 つの基準となる要素により、判読者が総合的に判断し、周辺地域と異なる林分の 境を区画線で囲み、その内部を分析して樹種・樹高・疎密度のカテゴリーに区分するもので ある。 判読によって、区画した内部をカテゴリー分けする考え方をイメージとして示した (図 12) 。 図 12 空中写真判読による画像区分イメージ また、実際に判読作業をする際は、反射式実体鏡を用いて、互いに重なり合う 2 枚の 1 渡辺宏(1993)最新森林航測テキストブック,pp80,日本林業技術協会 20 写真を並べ、立体的に観測しながら、対象となる外来植物の分布域を区画した。 写真 1 に判読に使用した反射式実体鏡を、写真 2 に判読作業の様子を示した。 写真 1 空中写真の立体判読に使用した反射式実体鏡と組み写真 写真 2 判読作業の様子 21