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日本原燃(株)核燃料サイクル事業の現状について
資料3−1 2008 年 9 月 16 日 日本原燃株式会社 日本原燃(株)核燃料サイクル事業の現状について 1.ウラン濃縮事業 (1)施設概要 ○施設規模:操業規模 1,050 トン SWU/年 [最終的には 1,500 トン SWU/年の規模] ○操業開始:1992 年 3 月 ○建 設 費:約 2,500 億円(既設遠心機ベース) (2)主な経緯 ・1984 年 7 月 27 日 ・1985 年 4 月 18 日 ・1987 年 5 月 26 日 ・1988 年 8 月 10 日 10 月 14 日 ・1991 年 7 月 25 日 ・1992 年 1 月 30 日 3 月 27 日 ・1993 年 7 月 12 日 9月9日 ・1997 年 10 月 17 日 電気事業連合会が青森県及び六ヶ所村に原子燃料サイクル 3施設の立地申し入れ 電気事業連合会と青森県及び六ヶ所村が「原子燃料サイクル 施設の立地への協力に関する基本協定書」を締結 ウラン濃縮事業許可申請(第1期 600tSWU) ウラン濃縮事業許可 着工 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所ウラン濃縮工場周 辺地域の安全確保及び環境保全に関する協定書」を締結 〔同年 9 月 10 日、隣接市町村と締結〕 ウラン濃縮事業変更許可申請(第2期前半分 450tSWU) ウラン濃縮工場操業開始(第1期) ウラン濃縮事業変更の許可 ウラン濃縮工場 第2期前半分着工 ウラン濃縮工場 第2期前半分操業開始 (3)運転状況 ○操業状況 ・遠心分離機は6運転単位を停止中。現在、1運転単位で生産運転を継続。 (1運転単位:150 トン SWU/年) 運転状況(2008 年 6 月末現在) 建屋名 運転期間 状況 累積停止台数 RE-1A 4,244 約 8 年(1992 年 3 月∼2000 年 4 月) RE-1B 4,216 約 10 年(1992 年 12 月∼2002 年 12 月) 第1期分 停止中 RE-1C 4,096 約 9 年(1994 年 9 月∼2003 年 6 月) RE-1D 3,499 約 13 年(1993 年 5 月∼2005 年 11 月) RE-2A 停止中 2,646 約 9 年(1997 年 10 月∼2006 年 11 月) 第2期分 RE-2B 運転中 2,880 約 10 年(1998 年 10 月∼現在(※)) RE-2C 停止中 2,507 約 9 年(1998 年 10 月∼2008 年 2 月) (※)RE-2B は、2007 年 11 月より一部カスケードを停止中。 ○製品ウランの出荷状況(2008 年 8 月末現在) ・約 1,517 トン UF6(累積出荷量) (4)技術開発状況 【新型遠心機の開発】 「世界最高水準の遠心分離機」の開発を目指して、2000 年度から開発を開始。2002 年度 からは、経済産業省の補助事業として実施。 ○要素開発、プラント用遠心機開発を行い、2005 年度末に「最終仕様」を決定。 ○2006 年度にカスケード試験装置用遠心機の製作・据付を行い、2007 年 11 月からは UF6 ガスを使用したホット試験により、カスケードでの運転特性や分離性能を確認。 ○これまでに、既設遠心機に比べ4∼5倍の性能(分離作業能力)を確認。経済性、長期 信頼性について、所定の性能等を確認。 ○今後もカスケード試験により、性能等の確認を行うとともに量産に向けた知見、データ を蓄積していく。 新型遠心機開発工程 (年度) 新型遠心機開発項目 2000 H12 2001 H13 2002 H14 概念仕様決定 ▼ 2003 H15 2004 H16 2005 H17 基本仕様決定 ▼ 2006 H18 2007 H19 2008 H20 最終仕様決定 ▼ 2009 H21 2010 H22 商用機導入 ▽ 1.要素開発 ・分離流動性能要素 ・安全性機能要素 ・回転性能機能要素 ・遠心機要素 ・長期信頼性機能要素 2.プラント用遠心機開発 (1)基本性能評価 ・基本性能評価 ・信頼性、経済性の評価 ・安全性の評価 (2)性能確認、量産性評価 ・信頼性の確認 ・量産性評価 ・安全性の確認 ・品質管理要領書の作 (3)カスケード試験 試験装置建設 コールド試験 ・運転制御性の確認 ・設計方法の確立 ホット試験 コールド試験:ウランを用いない試験 ホット試験:ウランを用いる試験 (5)今後の計画 【新型遠心機の導入等】 ○本年 7 月 29 日、新型遠心機への更新(初期分)について、地元に対し安全協定に基づく新 増設等計画書を提出。 初期は開発段階で確立した品質保証体制の実効性を確認しながら進めるため、 「2 年間、約 40tSWU/年ずつ」の規模で導入。 ○今後、新型遠心機の製造施設の整備を進めるとともに、国の安全審査等の諸手続きを行い、 2010 年度頃導入する予定。その後、段階的に規模を拡大し、10 年程度かけて 1,500 トン SWU/年規模の生産体制を目指す。 1 2.再処理事業 (1)施設概要 ○施設規模:最大処理能力 800 トン・ウラン/年 使用済燃料貯蔵容量 3,000 トン・ウラン ○しゅん工:2008 年 11 月(予定) ○建 設 費:約 2 兆 1,900 億円 (3)運転状況 ○操業開始前に、段階的に取扱う物質を操業状態に近づけながら試運転を実施しており、現 在、アクティブ試験を実施中。 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 通水作動試験 (水・蒸気・空気を用いた試験) 2001.4 2004.11 化学試験 (化学薬品を用いた試験) (2)主な経緯 ・1984 年 7 月 27 日 ・1985 年 4 月 18 日 ・1989 年 3 月 30 日 ・1992 年 12 月 24 日 ・1993 年 4 月 28 日 ・1998 年 7 月 29 日 ・1999 年 12 月 3 日 ・2000 年 10 月 12 日 ・2004 年 11 月 22 日 ・2006 年 3 月 29 日 3 月 31 日 2002.11 電気事業連合会が青森県及び六ヶ所村に原子燃料サイクル 3施設の立地申し入れ 電気事業連合会と青森県及び六ヶ所村が「原子燃料サイクル 施設の立地への協力に関する基本協定書」を締結 再処理事業指定申請 再処理事業指定 着工 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所再処理工場の受入 れ貯蔵施設等で行う燃焼度計測装置の校正試験に用いる使 用済燃料の受入れおよび貯蔵に当たっての周辺地域の安全 確保および環境保全に関する協定書」を締結 〔同年 8 月 25 日、隣接市町村と締結〕 使用済燃料受入れ・貯蔵施設のしゅん工(再処理事業の開始) 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「再処理工場の使用済燃料 受入れ貯蔵施設の周辺地域の安全確保及び環境保全に関す る協定書」を締結 〔同年 11 月 29 日、隣接市町村と締結〕 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所村再処理工場にお ける使用済燃料の受入れ及び貯蔵な並びにウラン試験に伴 うウランの取扱いに当たっての周辺地域の安全確保及び環 境保全に関する協定書」を締結 〔同年 12 月 3 日、隣接市町村と締結〕 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所村再処理工場にお ける使用済燃料の受入れ及び貯蔵な並びにアクティブ試験 に伴う使用済燃料等の取扱いに当たっての周辺地域の安全 確保及び環境保全に関する協定書」を締結 〔同年 3 月 31 日、隣接市町村と締結〕 アクティブ試験開始 2005.12 しゅん工 ▼ ウラン試験 (ウラン・化学薬品を用いた試験) 2004.12 2006.1 アクティブ試験 (使用済燃料・化学薬品を用いた試験) 2006.3 2008.11(予定) ○アクティブ試験では、使用済燃料の種類・燃焼度・冷却期間を考慮し、5つのステップを 設けて、段階的に取扱量を増やしながら、施設の安全機能及び機器・設備の性能、工場全 体の安全機能及び運転性能を確認。現在、第5ステップを実施中。 ・第4ステップよりガラス固化体の製造を開始(2007 年 11 月)。途中、白金族の影響等によ り、ガラスの流下に時間を要する状況となり、ガラス溶融炉の試験を停止(2007 年 12 月)。 ・その後、ガラス溶融炉の運転改善策等を検討し、国の評価を受け、2008 年 7 月 2 日にガ ラス溶融炉の試験を再開したが、翌日の 7 月 3 日に十分な溶融ガラスの流下が確認できな いことから試験を停止。原因及び対策を検討中。 ■施設の安全機能および機器・設備の性能を確認 第1ステップ (2006.3∼2006.6) 前処理建屋せん断・溶解施設のA系列で PWR燃料により確認 ホールドポイント1(※1) 第2ステップ (2006.8∼2006.12) 第3ステップ (2007.1∼2007.4) 燃焼度 低∼中 (※3) 長∼中 冷却期間 約30トン・ウラン (2006.6∼2006.8) 引き続き、A系列でPWR燃料により 確認後、BWR燃料についても確認 ホールドポイント2(※1) (※2) PWR燃料 PWR燃料 燃焼度 低∼中 BWR燃料 冷却期間 長∼短 約60トン・ウラン PWR燃料 燃焼度 低∼高 BWR燃料 冷却期間 長∼短 約70トン・ウラン (2006.12∼2007.1) 第1、第2ステップで確認した事項を 中心にB系列で確認 ■工場全体の安全機能および運転性能を確認 第4ステップ (2007.8∼2008.2) 第5ステップ (2008.2∼) 工場全体の処理性能などを PWR燃料により確認 PWR燃料 燃焼度 高 冷却期間 中∼短 工場全体の処理性能などを BWR燃料により確認 BWR燃料 燃焼度 低∼高 冷却期間 長∼短 (※1)ホールドポイントでは、線量当量率、空気中の 放射性物質濃度、溶解性能、核分裂生成物の分離 性能、環境への放出放射能量などを評価。 これらの評価は、第1ステップおよび第2ステップ で一通り確認できることから、同ステップ後にホー ルドポイントを設定。 約160トン・ウラン 約110トン・ウラン (※4) (※2)燃焼度・・・低 30,000MWd/t未満 中 30,000∼36,000MWd/t 高 36,000MWd/tを超える (MWd・・・燃料の燃焼度の単位) (※3)冷却期間・・・短 9年未満 中 約10∼8年 長 18年を超える (※4)量等は計画であり、試験計画により変更が ありうる。 2 (4)技術開発状況 近年では、再処理施設の操業に伴い発生する低レベル固体廃棄物を圧縮・焼却・溶融する ための施設の建設に向けた確証試験を実施した(2003 年度∼2005 年度)。主要な試験項目は 下記のとおり。 ○ハル・エンドピースの圧縮処理設備 ・分別充てん性能(カプセルへの定量・均一充てん)、乾燥性能の確認 ・圧縮性能(廃棄物を許容高さ以下まで圧縮できること)の確認 等 ○廃棄物の溶融処理設備 ・再処理施設廃棄物に対する溶融処理性能の確認 ・系統除染性能、溶融固化体の処分要件適合性の確認 等 ○焼却処理設備 ・機器単体機能の確認 ・全体プロセス機能(運転制御性、除染性能等)の確認 等 引き続き、これらの設備を対象とした遠隔保守装置のモックアップ試験(パワーマニュピ ュレータ、遠隔監視装置等を用いた保守試験)を計画中。 これらの試験の結果は、現在安全審査中の第2低レベル廃棄物処理建屋の設計に反映して いく。 (5)今後の計画 【再処理施設等の増設】 ○再処理施設の操業に伴う製品の貯蔵建屋、廃棄物の処理貯蔵建屋等の増設について、2007 年 2 月 20 日、再処理事業の変更許可を申請。現在、安全審査中。 ①第2ウラン酸化物貯蔵建屋 再処理施設で回収するウラン酸化物製品を貯蔵する建屋 ②ウラン・プルトニウム混合酸化物輸送容器管理建屋 ウラン・プルトニウム混合酸化物製品を収納した輸送用コンテナを日本原子力研究 開発機構へ搬出するまでの間、一時貯蔵する建屋 ③第2低レベル廃棄物処理建屋 再処理施設の操業に伴い発生する低レベル固体廃棄物を圧縮・焼却・溶融して減 容・固化処理する建屋 ④第3低レベル廃棄物貯蔵建屋 第2低レベル廃棄物処理建屋にて製造する廃棄体(ハル等圧縮体を除く)を一時貯 蔵する建屋 3 3.廃棄物管理事業 (1)施設概要(高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター) ○施設規模:貯蔵容量 1,440 本 [最終的には 2,880 本の貯蔵規模] ○操業開始:1995 年 4 月 ○建 設 費:約 800 億円(高レベル放射性廃棄物 1,440 本分の建設費) (2)主な経緯 ・1989 年 3 月 30 日 ・1992 年 4 月 3 日 5月6日 ・1994 年 12 月 26 日 ・1995 年 4 月 26 日 ・2001 年 7 月 30 日 ・2003 年 12 月 8 日 ・2004 年 6 月 29 日 廃棄物管理事業許可申請(第1期分) 廃棄物管理事業許可 着工(第1期分) 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所村高レベル放射性廃棄 物貯蔵管理センター周辺地域の安全確保及び環境保全に関する 協定書」を締結 〔1995 年 1 月 25 日、隣接市町村と締結〕 高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター操業開始 廃棄物管理事業変更許可申請(第2期分) 廃棄物管理事業変更の許可 着工(第2期分) <参考> ○今後返還される低レベル放射性廃棄物について、英国及び仏国からは以下ような提案がされて いる。これらの提案は、廃棄物量及び輸送回数の低減、貯蔵管理施設の規模が縮小できる等の 効果が見込まれる。 ・仏国・・・低レベル廃液の固化方法をビチューメン(アスファルト)固化からガラス固化へ変え ること。 〔現状〕 固型物収納体 :約 3,600 本 ビチューメン固化体:約 1,100 本 〔固化体形態の変更を行う場合〕 固型物収納体 :約 3,600 本 低レベル放射性廃棄物ガラス固化体:約 28 本 ・英国・・・低レベル放射性廃棄物をそれと放射線影響が等価な高レベル放射性廃棄物に交換し て返還されること。 〔現状〕 高レベル放射性廃棄物:約 850 本 長半減期低発熱放射性廃棄物:セメント固化体 約 4,500 本 (TRU 廃棄物) 雑固体 約 6,000 本 〔廃棄物交換による返還を行う場合〕 高レベル放射性廃棄物:約 850 本+約 150 本 長半減期低発熱放射性廃棄物:返還されない (TRU 廃棄物) (3)運転状況 ○海外から返還される高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の受入れ状況 ・受入本数:1,310 本(2008 年 8 月末現在) 仏国分は、2007 年 3 月で受入終了 英国分は、2008 年度より受入予定 (4)今後の計画 【海外から返還される高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)の貯蔵施設の増設】 ・現在、貯蔵施設(第2期分)の増設工事中。 (貯蔵容量:1,440 本、しゅん工予定:2009 年 11 月) 【海外から返還される低レベル放射性廃棄物の貯蔵施設の建設等】 ・仏国から返還される低レベル放射性廃棄物について、貯蔵施設の建設を計画中。 ・英国から返還される廃棄物のうち、低レベル放射性廃棄物と交換して返還される高レベル 放射性廃棄物(ガラス固化体)について、既設の貯蔵管理施設で貯蔵する計画。 2006 年 10 月 17 日、上記の「海外返還廃棄物の受入れ(仏国からの低レベル廃棄 物、英国からの交換廃棄物)」について、青森県及び六ヶ所村に事前了解を申入れ。 しかし、青森県からは『事業者としてアクティブ試験に全力を傾注すべき時期。今 は検討できる状況にない。』との回答がなされている。 4 4.低レベル放射性廃棄物埋設事業 (1)施設概要 1号埋設 ○施設規模:約 20 万 m3(予定)(200 ㍑ドラム缶約 100 万本相当) [最終的には約 60 万 m3(同約 300 万本相当)] 2号埋設 ○操業開始:1992 年 12 月 ○建 設 費:約 1,600 億円 余裕深度処分施設(イメージ) 低レベル放射性廃棄物約 20 万 m3(200 ㍑ ドラム缶約 100 万本相当)分の建設費 (2)主な経緯 ・1984 年 7 月 27 日 ・1985 年 4 月 18 日 ・1988 年 4 月 27 日 ・1990 年 11 月 15 日 11 月 30 日 ・1992 年 9 月 21 日 12 月 8 日 ・1997 年 1 月 30 日 ・1998 年 10 月 8 日 10 月 12 日 ・2000 年 10 月 10 日 電気事業連合会が青森県及び六ヶ所村に原子燃料サイクル3 施設の立地申し入れ 電気事業連合会と青森県及び六ヶ所村が「原子燃料サイクル施 設の立地への協力に関する基本協定書」を締結 低レベル放射性廃棄物埋設事業許可申請(1 号埋設施設) 低レベル放射性廃棄物埋設事業許可 着工 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「六ヶ所低レベル放射性廃棄 物埋設センター周辺地域の安全確保及び環境保全に関する協 定書」を締結 〔同年 10 月 26 日、隣接市町村と締結〕 低レベル放射性廃棄物埋設センター操業開始 (1 号埋設施設受入れ開始) 低レベル放射性廃棄物埋設事業変更許可申請(2 号埋設施設) 低レベル放射性廃棄物埋設事業変更の許可 着工(2 号埋設施設) 低レベル放射性廃棄物埋設センター2 号埋設施設受入れ開始 地上施設 アクセス坑道 処分空洞 連絡坑道 主要坑道 (3)運転状況 ○低レベル放射性廃棄物の受入れ状況(2008 年 8 月末現在) 1号廃棄物埋設施設 139,291 本 2号廃棄物埋設施設 62,064 本 (注)1,2号廃棄物埋設施設の対象廃棄物は、原子力発電所の 運転に伴い発生する比較的放射能レベルの低い廃棄物。 (4)その他(余裕深度処分施設) ・原子力発電所の運転・解体等に伴い発生する放射能レベルの比較的高い廃棄物を対象と する埋設処分施設(余裕深度処分施設)について、2001 年度∼2005 年度、施設設置エ リア(深さ 100m 程度)の地質・地下水・地盤の調査を実施。施設設置に問題ないこと を確認。 5 5.MOX燃料加工事業 (1)施設概要 ○施設規模:最大加工能力 130 トン-HM/年 ○工 期:着工 2007 年 10 月('07 年 2 月公表) しゅん工 2012 年 10 月('07 年 2 月公表) (着工、しゅん工時期は安全審査の状況等を 踏まえ具体化) 【実規模MOX確証試験(2003 年度∼2007 年度)】 実規模 MOX 試験の全体スケジュール(実績) 年度 項目 2003 (H15) 2004 (H16) 2005 (H17) 2006 (H18) 2007 (H19) 1.実規模試験設備の設計、製作 及び据付調整 (2)主な経緯 ・2000 年 11 月 20 日 ・2001 年 8 月 24 日 ・2005 年 4 月 19 日 4 月 20 日 ・2006 年 9 月 19 日 ・2007 年 2 月 20 日 5 月 18 日 6月 4日 9月6日 2.実規模設備MOX試験 MOX燃料加工に関する事業主体表明 日本原燃が青森県及び六ヶ所村にMOX燃料工場立地に関す る協力を要請 日本原燃と青森県及び六ヶ所村が「MOX燃料加工施設の立地 への協力に関する基本協定」を締結 MOX燃料加工事業許可申請 「発電用原子炉施設の耐震設計指針」等の耐震安全性に係る安 全審査指針類の改定 MOX燃料加工事業許可申請書の一部補正 (耐震安全性に関する規定の改訂、工事計画の変更、その他) MOX燃料加工事業許可申請書の一部補正 (地震動に関する記載の適正化) MOX燃料加工事業許可の原子力安全委員会及び原子力委員 会への諮問 原子力安全委員会主催による公開ヒアリング (現在、二次審査中) (3)技術開発状況 これまで、六ヶ所 MOX 燃料工場(以下、 「J-MOX」と称す)の円滑な立ち上げや安定操業に 必要となる技術の確証として、J-MOX 粉末混合工程に導入した海外 MIMAS 法の国内 MOX 粉末 への適合性確認及び運転条件の確立等を目的とした粉末混合設備確証試験等を経済産業省 補助事業として、1999 年度から計画的に実施した。 (1)設備機能確認 (2)運転条件確認 (3)ペレット品質確認 ①設備機能確認 コールド試験およびホット試験を行い、設備作動・性能確認及び粉末固着や粉末排出性 不良等の不具合が生じないことを確認した。 ②運転条件確認 これまでの試験結果を基に、設備規模の違い(小規模→実規模)を考慮して、粉末混合 条件等の運転条件をパラメータとした試験を実施した。これまでに得られた試験データと の比較評価を行い、次のペレット品質確認における運転条件を選定した。 ③ペレット品質確認 最終的に選定された運転条件にて試験を実施した。製造した粉末及びペレットの特性デ ータを取得し、実規模設備で設定したペレット製造に関する各運転条件は、妥当であるこ とを確認した。 <まとめ> J-MOX 粉末混合工程に導入した海外 MIMAS 法について、小規模 MOX 確証試験において国内 MOX 粉末への適合性確認を行った後、実規模 MOX 確証試験において、要求仕様を満足するペ レットを製造する為の運転条件を確証した。 一連の試験を通じて得られた知見は、J-MOX 運転条件へ反映していく。 以上 【小規模MOX確証試験(2000 年度∼2002 年度) 】 小規模設備での運転条件を把握すると共に、試験的に製造したMOXペレットの基本的な 適合性を確認した。 6