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満点栄養素を摂る工夫は、少量、多種類を食べる。 色の濃い野菜を多く
№12 2000年 4月 1998年の国民栄養調査の結果から、「若い女性のやせ願望 → 標準体重でも太っていると 感じている。」「男性の肥満者増加」という現代人の姿が浮かび上がりました。 グルメ指向、飽食の時代と言われる中で、毎日の食べるという事に私達の健康、生命を脅 かす力を持っていると考えた事はあるだろうか。 加工食品、コンビニ食品の普及・浸透、間違ったダイエットなど現代社会の落とし穴が あります。ビタミン・ミネラル(鉄・カルシウム・亜鉛など)といった微量栄養素が、身体の 中では潤滑オイルの役目をしています。これらは、体内で合成する事が出来ないので、食 事から補給し、一定レベルで貯蔵されていますが、補給が不充分であったり、過度のスト レスなどで大量消費されると貯蔵量が減り、完全に底をつけば病気の発症となりますが、 レベルダウンの状態が続いていると色々な場所で障害が起き、疲れやすい、風邪の治りが 悪い、長く立っていられない、イライラする、肌荒れ、月経不順といった、はっきり病気 だと自覚出来ないままに身体が犯されていきます。 何を食べても味がしない、砂を噛んでいるようだという味覚障害が最近若者に急増して います。これは、亜鉛不足が一つの原因で、加工食品等の偏った食生活が続いていると要 注意です。亜鉛は、緑茶・ナッツ・魚介類などに多く含まれていて、必要量は、微量です が、加工食品などに含まれている食品添加物は亜鉛を体内から奪い、排出させる作用を持 ... つものが多くあります。その他、無理なダイエット・朝食抜き・夜型の生活など、栄養素 失調、肥満を招く危険はいっぱいあります。 食欲は文字通り、基本的欲求の一つです。おいしと感じるものをお腹いっぱい、楽しく 食べて欲求が満たされる。これも満足感、ストレス解消、と言った精神面でのプラスにな ります。しかし、個人の嗜好(和食、洋食、薄味、甘味好きなど)や、満腹感は、普段からの食 習慣が影響しています。“健康な食習慣を身につけること”が、「健康寿命」の秘訣です 。 ★ 満点栄養素を摂る工夫は、少量、多種類を食べる。 (多種類とは、肉や魚、乳製品、大豆製品、海藻、穀物、野菜、芋、果物など色々な食 品群から摂る事が大切です。) ★ ★ ★ ★ 色の濃い野菜を多く摂るよう心がける。 朝・昼・晩三食きちんと食べる。 良く噛んでゆっくりと食べる。(食欲中枢が満腹と認識するまで15分必要) 外食は、単品料理より定食ものを選ぶ。 (丼もの等は、高カロリー・野菜不足になるので、野菜ものをプラスして補う) ★ 間食は控える。(清涼飲料水・缶コーヒー・スナックがし等) © ビタミン・ミネラルなどの微量栄養素は、最近注目されていて、栄養補助食品とし て多くの商品が出回っていますが、摂りすぎることもあり、厚生省は、それらの栄養素 にも“過剰摂取による健康障害を防ぐ上限値”を設定しました。自然の食品から摂取 すると摂りすぎるというような弊害はありませんが、栄養補助食品を常用する事のない 桃山学院大学 保健室 よう注意しなければなりません。