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機能性の科学的根拠に関する点検表
別紙様式(Ⅴ)-1 機能性の科学的根拠に関する点検表 1.製品概要 商品名 ヘルシープラス さらさらむぎ茶 機能性関与成分名 モノグルコシルヘスペリジン 表示しようとする 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。モ 機能性 ノグルコシルヘスペリジンには、気温や室内温度が低い 時などの健やかな血流(末梢血流)を保ち、体温(末梢 体温)を維持する機能があることが報告されています。 2.科学的根拠 【臨床試験及び研究レビュー共通事項】 �(主観的な指標によってのみ評価可能な機能性を表示しようとする場合)当 該指標は日本人において妥当性が得られ、かつ、当該分野において学術的に 広くコンセンサスが得られたものである。 □(最終製品を用いた臨床試験又は研究レビューにおいて、実際に販売しよう とする製品の試作品を用いて評価を行った場合)両者の間に同一性が失われ ていないことについて、届出資料において考察されている。 �最終製品を用いた臨床試験 (研究計画の事前登録) �UMIN 臨床試験登録システムに事前登録している注1。 �(海外で実施する臨床試験の場合であって UMIN 臨床試験登録システムに事 前登録していないとき)WHO の臨床試験登録国際プラットフォームにリン クされているデータベースへの登録をしている。 (臨床試験の実施方法) �「特定保健用食品の表示許可等について」(平成 26 年 10 月 30 日消食表第 259 号)の別添2「特定保健用食品申請に係る申請書作成上の留意事項」 に示された試験方法に準拠している。 �科学的合理性が担保された別の試験方法を用いている。 →�別紙様式(Ⅴ)-2を添付 (臨床試験の結果) �国際的にコンセンサスの得られた指針に準拠した形式で査読付き論文とし て公表されている論文を添付している注1。 �(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本語 に適切に翻訳した資料を添付している。 �研究計画について事前に倫理審査委員会の承認を受けたこと、並びに当該 倫理審査委員会の名称について論文中に記載されている。 �(論文中に倫理審査委員会について記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ) 別紙様式(Ⅴ)-1 -3で補足説明している。 �掲載雑誌は、著者等との間に利益相反による問題が否定できる。 �最終製品に関する研究レビュー ■機能性関与成分に関する研究レビュー �(サプリメント形状の加工食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験で肯定 的な結果が得られている。 ■(その他加工食品及び生鮮食品の場合)摂取量を踏まえた臨床試験又は観 察研究で肯定的な結果が得られている。 ■海外の文献データベースを用いた英語論文の検索のみではなく、国内の文 献データベースを用いた日本語論文の検索も行っている。 ■(機能性関与成分に関する研究レビューの場合)当該研究レビューに係る 成分と最終成分の同等性について考察されている。 �(特定保健用食品の試験方法として記載された範囲内で軽症者等が含まれ たデータを使用している場合)疾病に罹患していない者のデータのみを対 象とした研究レビューも併せて実施し、その結果を、研究レビュー報告書 及び別紙様式(Ⅰ)に報告している。 �表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され ている。 �当該論文を添付している。 �(英語以外の外国語で書かれた論文の場合)論文全体を誤りのない日本 語に適切に翻訳した資料を添付している。 �PRISMA 声明(2009 年)に準拠した形式で記載されている。 �(PRISMA 声明(2009 年)に照らして十分に記載できていない事項があ る場合)別紙様式(Ⅴ)-3で補足説明している。 �(検索に用いた全ての検索式が文献データベースごとに整理された形で 当該論文に記載されていない場合)別紙様式(Ⅴ)-5その他の適切な 様式を用いて、全ての検索式を記載している。 �(研究登録データベースを用いて検索した未報告の研究情報についてそ の記載が当該論文にない場合、任意の取組として)別紙様式(Ⅴ)-9 その他の適切な様式を用いて記載している。 �食品表示基準の施行前に査読付き論文として公表されている研究レ ビュー論文を用いているため、上記の補足説明を省略している。 �各論文の質評価が記載されている注2。 �エビデンス総体の質評価が記載されている注2。 �研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価 が記載されている注2。 ■表示しようとする機能性の科学的根拠として、査読付き論文として公表され ていない。 別紙様式(Ⅴ)-1 研究レビューの方法や結果等について、 ■別紙様式(Ⅴ)-4を添付している。 ■データベース検索結果が記載されている注3。 ■文献検索フローチャートが記載されている注3。 ■文献検索リストが記載されている注3。 �任意の取組として、未報告研究リストが記載されている注3。 ■参考文献リストが記載されている注3。 ■各論文の質評価が記載されている注3。 ■エビデンス総体の質評価が記載されている注3。 ■全体サマリーが記載されている注3。 ■各論文の質評価が記載されている注3。 ■エビデンス総体の質評価が記載されている注3。 ■研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価が 記載されている注3。 注1 食品表示基準の施行後1年を超えない日までに開始(参加者1例目の登録)された研 究については、必須としない。 注2 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(添付の研究レビュー論文におい て、これらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することが できる。) 注3 各種別紙様式又はその他の適切な様式を用いて記載(別紙様式(Ⅴ)-4において、こ れらの様式と同等程度に詳しく整理されている場合は、記載を省略することができ る。) 別紙様式(Ⅴ)-4 表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー) 標題: 「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」に含有する機能性関与成分モノ グルコシルヘスペリジンの末梢の血流改善に関する研究レビュー 商品名: ヘルシープラス 機能性関与成分名: さらさらむぎ茶 モノグルコシルヘスペリジン 表示しようとする機能性: 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれま す。モノグルコシルヘスペリジンには、気温や室 内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流) を保ち、体温(末梢体温)を維持する機能がある ことが報告されています。 下線:本レビューで説明する機能性 作成日: 届出者名: 平成 27 年 9 月 7 日 株式会社 伊藤園 抄 録 【目的】 ヘスペリジンは、温州みかんやオレンジ、レモンに含まれるポリフェノール の一つであり、漢方薬では陳皮の成分、欧州では医薬品原料として世界中で広 く摂取されている成分である。その機能性は広く知られており、水溶性と吸収 性を高めるために日本で開発された糖転移ヘスペリジン(主成分モノグルコシ ルヘスペリジン)を用いて、血中中性脂肪抑制、末梢の血流改善による冷え防 止などさまざまな効果が報告されている。 本研究レビューでは健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材 または食品を摂取すると摂取しない方と比較して末梢の血流が統計学的に有意 に改善するか検証する。 【方法】 文献検索には、英語文献として PubMed、日本語文献として JDream III を 使用した。未報告研究情報は UMIN-CTR を使用した。調査はレビューワー2 名により行った。 選択基準は (1)原著論文 (2)ヒトを対象とした研究 (3)ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取した研究 (4)末梢の血流に関する研究 除外基準は (1)複数の成分を組み合わせた結果であり、評価成分単独の機能性が適切に評価 できない研究 1/8 別紙様式(Ⅴ)-4 (2)関与する成分及びその含有量の記載がない研究 (3)対象者に 18 歳未満、妊産婦、授乳婦が含まれている とした。 【結果】 PubMed 86 報、JDream III465 報、UMIN-CTR1 報をヒトを対象とした試 験として抽出し、基準を満たした 6 報について上記基準に合致しているか文献 を精査し 3 報を評価対象文献とした。 糖転移へスペリジンを摂取した文献では、摂取後 1 時間以内の血流が対照群 よりも有意に速く、糖転移へスペリジンの摂取は末梢の血流を改善する効果が あると判断した。対象者は冷えを有するが健康な 20 代の女性が中心であったた め、今後さらに広い年齢層での試験の実施が必要である。 【結論】 評価した試験の摂取形態は、カプセルあるいは水に溶解したものであり、麦茶 飲料に糖転移ヘスペリジンを加えて加熱殺菌した「ヘルシープラス さらさらむ ぎ茶」とヘスペリジンの吸収は同等であると言える。各研究のヘスペリジン量か ら、末梢の血流を改善する糖転移ヘスペリジン量は一日あたり 250mg(モノグル コシルヘスペリジンとして 170mg)とした。 はじめに 手足先といった末梢部分の血流が滞ると、頭痛、腰痛、肩こり、生理不順、肌 荒れ、冷え、むくみなどさまざまな体の不調を引き起こすといわれており、血流 障害がひどくなると、静脈瘤、高血圧、高脂血症、動脈硬化、脳梗塞、脳卒中、 心筋梗塞などを患う危険性がある。このため、末梢の血流を維持する機能を持つ 食品は、国民の健康増進に役立つ機能であると考えられる。 ヘスペリジンは、温州みかんやオレンジ、レモンに多く含まれるポリフェノー ルであり、毛細血管壁を強化するビタミン様物質としてレモンから見出され様々 な生理作用を有することが知られている。果物として世界中で広く摂取される他 にも、漢方薬では陳皮、欧州では医薬品原料として利用されている。しかし、ヘ スペリジンは、柑橘類の白い果皮の部分に多く含まれる水に溶けにくい成分であ るため食品への利用は限られていた。近年、酵素による糖転移反応を利用し、ヘ スペリジンにグルコースを付加することで水への溶解性と体内への吸収性を高 めた糖転移ヘスペリジン(主成分モノグルコシルヘスペリジン※1)が日本で開発 された。最近の臨床レベルでの報告で糖転移ヘスペリジンには、末梢の血流、冷 えを改善する効果があることが報告されている 1-6)。欧州ではヘスペリジンはハ ーブ医薬品として認可されており、下肢の静脈の血流が滞ることによっておこる 慢性静脈不全の治療薬の原料の一部としても利用されており 7)、このことからも ヘスペリジンンには末梢の血流を改善する効果があることが伺える。また、糖転 移ヘスペリジンは血中中性脂肪の低下に対しても多数報告され 8-14)、中性脂肪が 気になる方へ向けた特定保健用食品が日本国内で販売されているが、ヘスペリジ ンの末梢の血流改善について、機能を網羅的に解析したシステマティックレビュ ーはない。 そこで本研究レビューでは、健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含 む素材または食品※2を摂取すると摂取しない方と比較して末梢の血流が統計学 2/8 別紙様式(Ⅴ)-4 的に有意に改善するか検証を行った。 ※1 モノグルコシルヘスペリジンについて モノグルコシルヘスペリジンは水溶性の低いヘスペリジンにグルコースを付 加したもので水溶性が高く、体内吸収性はヘスペリジンの約 4 倍と言われている 15)。現在ではヘスペリジンにグルコースを付加したものを総称して“糖転移ヘス ペリジン”と呼んでいる。この“糖転移ヘスペリジン”は数社から販売されてお り、G-ヘスペリジン、酵素処理ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、α-グル コシルヘスペリジンなどの名称で研究論文等に用いられている。 ※2 Intervention(介入の条件)について “糖転移ヘスペリジン”の主成分であるモノグルコシルヘスペリジンは小腸でα -グルコシダーゼによりヘスペリジンとなり、ヘスペリジンと同様にヘスペレチ ンとして体内に吸収される。よって本レビューで使用したリサーチクエスチョン の Intervention はこれら条件を全て含む“ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含 む素材または食品の経口摂取”とした。 方法 1.1 対象となる研究 リサーチクエスチョンを「健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む 素材または食品を摂取すると、摂取しない方と比較して、末梢の血流が統計学的 に有意に改善する。」と設定し検索を行った。 1.2 文献検索 1.2.1 データベース 情報源は、英語文献として PubMed、日本語文献として JDream III(使用 DB: 文献等-JICST JSTPLUS+JMEDPLUS+JST7580)を使用した。未報告の研究 情報の検索は UMIN-CTR(大学病院医療情報ネットワーク研究センター臨床試 験登録システム)を使用した。 情報源 検索対象期間 検索日 言語 PubMed 1971 年以降~2015 年 2 月 20 日 2015 年 2 月 20 日 英語 JSTPlus 1981 年以降~2015 年 2 月 5 日 2015 年 2 月 5 日 日本語 JMEDPlus 1981 年以降~2015 年 2 月 5 日 2015 年 2 月 5 日 日本語 JST7580 1975 年以降~1980 年 12 月 8 日 2015 年 2 月 5 日 日本語 1.2.2 検索及びスクリーニング方法 PubMed、JDream III についてそれぞれ 1.2.3 別紙様式(V)-5 に示す検索式を 用いて網羅的に検索した。一次スクリーニングは標題、抄録から以下に示す選択 基準及び除外基準を満たす論文を抽出し、二次スクリーニングで文献を精読した 上でデータの統合に用いる文献を選択した。 選択基準 (1)原著論文 3/8 別紙様式(Ⅴ)-4 (2)ヒトを対象とした研究 (3)ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取した研究 (4)末梢の血流に関する研究 除外基準 (1)複数の成分を組み合わせた結果であり、評価成分単独の機能性が適切に評価で きない研究 (2)関与する成分及びその含有量の記載がない研究 (3)対象者に 18 歳未満、妊産婦、授乳婦が含まれている 1.2.3 検索式の設定 PubMed 及び JDream III についてそれぞれ別紙様式(V)-5 に示す検索式で検 索した。UMIN-CTR は自由記載語欄にキーワードを入力し検索した。 結果 2.1 検索結果 PubMed 及び JDream III の検索でヒットした報数を別紙様式(V)-5 に示した。 2.2 選定結果 別紙様式(V)-6 に文献検索フローチャートを示す。 データベース検索では 1.2.3 に示した検索式で検索を行い、PubMed 86 報、 JDream III465 報、UMIN-CTR1 報を抽出した。 データベース検索で抽出した 552 文献のタイトル、抄録から 1.2.2 の基準を 満たしている研究を選択し 6 報の文献を評価対象とした。下表に各データベー スの一次スクリーニング結果を示す。 Clinical study (RCT) Clinical study (non-RCT) データベース PubMed 3 0 JDream III 2 1 UMIN-CTR 0 0 5 1 合計 一次スクリーニングで抽出した文献 6 報を入手、適合基準に合致しているか 精読した。最終的に評価対象論文は Clinical study (RCT) 3 報であった。 採用文献 3 報を別紙様式(V)-7 に、除外文献 3 報と除外理由を別紙様式(V)-8 に 示す。 2.3 対象論文のとりまとめ 最終的に 2 名のレビューワーが選定した評価対象論文は 3 報であった。文献 の著者、有効成分に関する情報の詳細を別紙様式(V)-7 採用文献リストに示した。 2.4 個々の論文の質評価 論文の質の評価は「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン 消費者 庁」で例示されている「Minds 診療ガイドライン作成の手引き 2014 医学書院」 に準じて行った。 個々の論文の質評価を別紙様式(V)-11a に示す。 4/8 別紙様式(Ⅴ)-4 2.4.1 バイアスリスクの評価 評価した文献 1,2,3 は、選択バイアスのリスクは関連の記載が不十分であった ため不明とした。盲検性バイアスのリスク(参加者、アウトカム評価者)、例数 減少バイアスのリスク、選択的アウトカム報告に係るバイアスのリスクは低か ったが、文献 1,3 は著者所属機関の製品糖転移ヘスペリジンを用いて女子大生 を対象とした試験、文献 2 は著者所属機関の社内ボランティア試験であったた め、その他バイアスのリスクを文献 1,3 は中/疑い、文献 2 は高とした。 2.4.2 非直接性の評価 リサーチクエスチョンに対する各論文の非直接性(リサーチクエスチョンと 各論文との間の各種条件の違い)について、対象者、介入(食品や機能性関与 成分の種類、摂取量、摂取期間)、対照の設定、アウトカム指標の違いを評価し た。 機能性関与成分の種類、摂取量が別紙様式(V)-7 に示すとおり異なるため、文 献 2 の糖転移ヘスペリジン 250mg (モノグルコシルヘスペリジンとして 170mg) を基準とし文献 1,3 の介入を中/疑いとした。 2.4.3 各群の前後の値 評価した文献 1,2,3 の結果は、グラフ表示のみであり、各群の前後の値の記載 はなかった。 2.4.4 介入群と対照群の群間差 結果はグラフ表示のみであったため、各文献の介入群と対照群の正確な群間 差は不明であり、統計的有意差のみ記載があった。 文献 1 では左手に 15℃5 分間の寒冷負荷を与え、その後の左手薬指の血流を 評価した。その結果、対照群と比較して水分散ヘスペレチン(17mg または 170mg)摂取群で血流の低下を抑制していた(P<0.0001)。 文献 2 では単回摂取試験(40 分間)と継続摂取試験(7 日間)を実施し、そ れぞれ左手に 15℃、1 分間の寒冷負荷を与え、その後の皮膚血流量を評価した。 その結果、単回摂取試験では、対照群と比較して糖転移ヘスペリジン(250mg) 摂取群で寒冷負荷後の血流が有意に増加した(20min:P<0.05、25min:P<0.01)。 また、 継続 摂取 試験 におい ても 、寒 冷負 荷後 の血 流が有 意に 増加 した (15min:P<0.05、20min:P<0.01)。 文献 3 では単回摂取試験(60 分間)を実施し、60℃の温かい飲料摂取後の左 手中指の皮膚血流量を評価した。その結果、対照群と比較して、糖転移ヘスペ リジン(500mg)摂取群で血流が 31 分、37 分、39-41 分後に有意に増加した (P<0.05)。 5/8 別紙様式(Ⅴ)-4 考察 3.1 評価対象論文のバイアス及びアウトカム ヘスペリジン類及びヘスペレチンの血流改善に関する文献を検索した結果、3 報の文献を評価対象論文とした。 これらの文献から、糖転移ヘスペリジンをモノグルコシルヘスペリジンとして 170mg 摂取すると、寒冷負荷後の血流の回復を早め、また、温かい飲料摂取後の 血流の低下を遅延させる効果があることが明らかとなった。 血流の測定は、皮膚血流量をレーザー血流計で測定しており、末梢の血流を測 定する方法として妥当である。単回摂取試験、継続摂取試験ともに、糖転移ヘス ペリジン摂取で血流改善効果が見られた。 被験者は、寺澤による冷え症診断基準に基づいたアンケート調査で冷え症と 判断されているが、医師の診断により冷え症と判断されたものではなく、自己 申告によるものであった。このため、すべて健常人を対象とした試験であった が、これら 3 報は著者所属機関の素材を用いた大学内での試験あるいは社内ボ ランティア試験であったためバイアスの疑いがあるが、全体的なバイアスリス クは文献 2 の中(-1)以外は低かった。 研究の目的から考えると、血液循環に問題を抱えがちな女性を対象とすること は妥当であるが、冷えを全く感じない方、幅広い年齢層での大規模な試験も今後 必要である。 3.2 届出食品と研究レビューの関連性について 3.2.1 食品性状 摂取形態は、文献 1,3 は水溶液、文献 2 はカプセルであり、文献 2,3 は当該製 品「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」で使用した糖転移ヘスペリジンと同等の ものを使用していた。また、文献 1 は水分散ヘスペレチンが機能性関与成分であ った。 「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」は日本国内で広く飲用されている麦茶飲 料に糖転移ヘスペリジンを加えて加熱殺菌した容器詰め飲料である。糖転移ヘス ペリジンは水に溶けやすい成分であるため、水溶液である文献 3 と同等の消化、 吸収、代謝が起こると考えられる。 3.2.2 対象者 評価した文献は健常若年女性を対象としており、いずれも肯定的な結果が得ら れている。一般的に女性の方が血液循環の悩みを抱えており、効果が発現しやす いことも考えられるが、性差による効果発現の違いについて報告はないため、男 性でも効果があると考えられる。届出食品が想定する主な対象者は健康な成人で あり、研究レビューと同様の効果が期待されるが、幅広い年齢層の男女を対象と した試験も今後必要である。 6/8 別紙様式(Ⅴ)-4 3.2.3 機能性関与成分の定性的性状 機能性関与成分であるモノグルコシルヘスペリジンは、水溶液での長期保存に おいても構造の変化が起こりにくい物質であることを確認している。 3.2.4 一日摂取目安量 届出食品と同じ糖転移へスペリジンを用いた文献 2,3 では、それぞれモノグル コシルへスペリジンとして 170mg、340mg で効果を発揮していた。一方、文献 1 でも水分散ヘスペリジン 17mg および 170mg で血流改善効果が見られた。水 分散ヘスペリジンは糖転移ヘスペリジン同様、ヘスペレチンとして体内に吸収さ れるが、その吸収量はヘスペレチン摂取時の約 5.5 倍である 1)。また、糖転移ヘ スペリジン摂取によるヘスペレチン吸収量は、ヘスペリジン摂取時の約 4 倍であ るため 15)、水分散ヘスペレチンは糖転移ヘスペリジンよりも効率よく体内に吸収 されると考えられる。しかし、両素材の吸収率に著しい差はなく、水分散ヘスペ リジン 17mg でも効果が現れていることから、文献 1 の結果も糖転移ヘスペリジ ン(モノグルコシルへスペリジンとして 170mg)による効果の根拠資料となると 考えられた。 これらの結果から、末梢の血流を改善する効果を発揮するために必要な糖転移ヘ スペリジンの一日摂取目安量を、モノグルコシルヘスペリジンとして 170mg と 設定した。 3.2.5 研究レビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを摂取すると、単回摂取試験、継続摂取試験 とも寒冷負荷後の指先の血流の回復を早めていた。寒冷負荷試験は 15℃の冷水に 手を浸したあとの末梢血流、末梢体温の回復を見る試験であり、気温や室内温度 が低い時に手が冷えることを想定した試験である。また、60℃の温かい飲料摂取 後に肌寒い部屋で指先の血流の低下を遅延する効果もあるため、表示しようとす る機能性「気温や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流)を保つ」と 研究レビューにおけるアウトカムに違いはない。 3.2.6 研究レビューに係る成分と最終製品の成分の同等性について 研究レビューにより、糖転移ヘスペリジン(モノグルコシルへスペリジンとし て 170mg、340mg)で血流改善効果があり、最終製品に含まれる機能性関与成 分も糖転移ヘスペリジン(モノグルコシルヘスペリジン)である。 届出食品に使用した糖転移ヘスペリジンと文献 2,3 で使用したものは、製造元 は異なるもののいずれも日本国内で製造された食品添加物である。日本国内にお いて、当該添加物は数社で製造されているが、いずれもレビューに記載された糖 転移ヘスペリジンと同じ方法で製造され、定性的、定量的にも同一のものである ため、研究レビューで評価した成分と最終製品に含まれる機能性関与成分は同等 である。 3.3 作用機序に関する説明 ヘスペリジンの末梢の血流改善に対する作用機序は、血管内皮細胞由来の NO (血管拡張物質)の産生促進作用により血管幅を拡張し血流量を増大させる機構 7/8 別紙様式(Ⅴ)-4 と 16)、自律神経(副交感神経が交感神経に比べ優位になる)を介した機構 3)の 2 つが関与することが示唆されている。 スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項 本研究レビューにおいて、スポンサー・共同スポンサーはない。 本レビューは当社商品「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」へ機能性表示を行 うために作成した資料である。 各レビューワーの役割 レビューワーA ・検索式の作成 ・ヘスペリジンの末梢の血流改善に関する文献の検索 ・評価対象論文の選択及び質の評価 ・ヘスペリジンの末梢の血流改善に関するメカニズムの考察 ・レビューの作成 レビューワーB ・検索式の作成 ・ヘスペリジンの末梢の血流改善に関する文献の検索 ・評価対象論文の選択及び質の評価 レビューワーC ・PRISMA 声明チェックリストの準拠確認 PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》 ■ おおむね準拠している。 ☐ あまり準拠できていない項目もある。 (食品表示基準の施行後1年を超えない 日までに、PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要) 8/8 別紙様式(Ⅴ)-5 データベース検索結果 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 タイトル:PubMed リサーチクエスチョン:健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取 すると、摂取しない方と比較して、末梢の血流が統計学的に有意に改善する。 日付:2015.2.20 検索者: レビュワーA B # 検索式 1 "hesperetin"[Supplementary Concept] OR "hesperetin"[All Fields]) OR ("hesperidin"[MeSH Terms] OR "hesperidin"[All Fields] OR "glucosyl hesperidin"[All Fields] 2 (#1) AND (Clinical Trial[ptyp] OR Controlled Clinical Trial[ptyp]) 文献数 1492 86 タイトル:JDreamIII リサーチクエスチョン:健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取 すると、摂取しない方と比較して、末梢の血流が統計学的に有意に改善する。 日付:2015.2.5 検索者: レビュワーA B # 検索式 文献数 1 "ヘスペリジン"/AL OR "hesperidin"/AL OR "glucosyl hesperidin "/AL OR "糖転移ヘスペリジン"/AL OR "vitamin P "/AL OR "ビ タミンP"/AL OR "ヘスペレチン"/AL OR "Hesperetin"/AL 2203 2 (#1) AND (("臨床試験" OR "臨床テスト" OR "治験" OR "臨床治 療試験" OR "臨床治験" OR "クリニカル・リサーチ")/AL OR ("比 較臨床試験" OR "比較対照臨床試験" OR "CCT")/AL OR ("臨 床薬理試験")/AL OR ("大規模臨床試験")/AL OR ("ランダム化比 較試験" OR "ランダム化比較臨床試験" OR "ランダム化臨床試験 " OR "無作為比較試験" OR "無作為化コントロール試験" OR "無 作為化臨床試験" OR "ランダム化比較試験(as Topic)" OR (" 無作為化割付臨床試験" OR "ランダム化試験" OR "ランダム化研 究" OR "無作為化比較臨床試験" OR "無作為化比較試験" OR " 無作為コントロール試験" OR "無作為化制御試験" OR "無作為比 較対照試験" OR "無作為化試験" OR "RCT" OR "無作為化対照 試験" OR "無作為化割付比較試験")/AL OR (男 OR "men")/AL OR (女 OR "women")/AL OR (ヒト OR "human")/AL) OR (システ マティックレビュー OR "systematic review")/AL OR (メタアナリ シスOR "meta analysis")/AL) 465 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-6 文献検索フローチャート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 PubMed : hesperetin OR hesperidin OR glucosyl hesperidin (n= 1492) JDreamIII: ヘスペリジン OR 糖転移ヘスペリジン OR ビタミンP OR ヘスペレチン (n= 2203) 詳細な検索式は(別紙(V)-5 データベース検索結果)参照 データベース検索により 特定された文献(n=551) 他の情報源から特定された文献(n= 1) 1次スクリーニングの対象文献 除外文献 PubMed: (n=86) JDreamIII: (n=465) UMIN-CTR: (n=1) PubMed: (n=83) JDreamIII: (n=462) UMIN-CTR:(n=1) 本文を入手し、適格基準に合致しているかを 精査した文献(n= 6) 本文を精査した結果、 除外すべき理由があり 除外した文献(n= 3) データの統合に用いた文献数(n= 3) 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-7 採用文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 No. 著者名(海外の機関に属 掲載雑誌 する者については、当該 機関が存在する国名も 記載する。) タイトル 研究デザイン PICO又はPECO セッティング(研究 対象者特性 介入(食品や機能 が実施された場所 性関与成分の種 等。海外で行われ 類、摂取量、介入 た研究について (摂取)期間等) は、当該国名も記 載する。) 1 Hiroko Takumi, Hiroyasu Nakamura,Terumi Simizu, Ryoko Harada, Takashi Kometani, Tomonori Food Funct. 3 Nadamoto, Rie Mukai, 389-398 2012 Kaeko Murota, Yoshichika Kawai, Junji Terao 2 冷えを有する女性 の糖転移ヘスペリ 吉谷佳代、南利子、宅見 日本栄養・食 冷えを訴える女性に及ぼす酵 二重盲検ランダム ジン摂取による冷 日本 央子、鏡義昭、白石浩 糧学会誌61 素処理ヘスペリジンの効果 化比較交差試験 却負荷後の皮膚表 江崎グリコ㈱ 荘、米谷俊 233-239 2008 面温度および血流 の改善 糖転移ヘスペリジ 冷えを有す ン(α‐グルコシル る女性11名 ヘスペリジ (29.6±3.9 ン)250mg/日 歳) 単回摂取 7日間継続摂取 3 Hiroko Takumi, Noboru Fujishima, Koso Shiraishi, Yuka Mori, Ai Ariyama, Takashi Kometani, Shinichi Hashimoto Tomonori Nadamoto 12人の冷え を有するが 健康な日本 人女性(1822歳) Bioavailability of orally 冷えを有する女性 administered water-dispersible の水分散ヘスペレ hesperetin and its effect on 二重盲検ランダム チン摂取による冷 日本 peripheral vasodilation in 化比較交差試験 却負荷後の皮膚表 滋賀県立大学 human subjects: implication of 面温度および血流 endothelial functions of plasma の維持 conjugated metabolites. Effects of αBiosci Glucosylhesperidin on the Biotechnol Peripheral Body Temperature Biochem 74 and Autonomic Nervous 707-715 2010 System. 健康な女性の糖転 移ヘスペリジン 二重盲検ランダム 日本 (60℃)摂取後の 化比較交差試験 滋賀県立大学 皮膚表面温度およ び血流の維持 冷えを有す るが健康な 18-22歳の 日本人女性 10名 【閲覧に当たっ ての注意】 本シ ー ト は閲覧のみを目的とす るも のであり、不適正な利用は著作権法など の法令違反となる可能性があるので注意す るこ と。 水分散ヘスペレチ ン(17mg または 170mg)を含む 37℃水100mL 単回摂取 糖転移ヘスペリジ ン 500mgを含む 60℃水200mL 単回摂取 対照(プラセボ、何 解析方 主要アウトカム もしない等) 法(ITT、 FAS、 PPS等) 37℃水100mL 粉糖、250mg/日 60℃水200mL 副次アウトカム 害 査読 の有 無 FAS 寒冷負荷後の左手中指の皮膚表面温 度は、対照群と比較してヘスペレチン (17mg または170mg)摂取群で維持す る傾向が見られた (P<0.0001)。 左手薬指の血流は両群とも室温22℃で の血流の低下を抑制した (P<0.0001)。 無 無 有 FAS 寒冷負荷後の単回摂取時は,対照群に 比べて冷却負荷後の温度 (20min:P<0.001、25, 30min :P<0.05)血 流(20min:P<0.05、25min:P<0.01)が有 意に高かった。 7日間継続摂取時においても、寒冷負荷 後の温度(15,20min:P<0.05、 25min:P<0.01)、血流(15min:P<0.05、 20min:P<0.01)が有意に高かった。 血管幅変化量は単回 摂取時、継続摂取時と も群間で明確な差は認 められなかった。 無 有 FAS ホット飲料摂取後の指先の体温、血流の 変化を測定。 指先の体温は18-33分、42-45分で対 照群と比較して有意に高かった (P<0.05)。首、足首、足指の体温の変化 は見られなかった。左手中指の血流の 変化は31分、37分、39-41分後に対照 群と比較して有意に高かった(P<0.05)。 無 無 有 別紙様式(Ⅴ)-8 除外文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 No. 著者名 掲載雑誌 4 Christine Morand, Claude Debray, Dragan Milenkovic, Delphine Am J Clin Nutr. 93 73Lioger, Jean Francois Martin, 80 2011 Augustine Scalbert, Andrzej Mazur 5 Stefano Rizza, Ranganath Muniyappa, Micaela Iantorno, Jeong-a Kim, Hui Chen, Philomena Pullikotil, Nicoletta Senese , Manfredi Tesauro, Davide Lauro, Carmine Cardillo, Michael J Quon 6 安田(山下)亜希子、定清剛、三皷 日本未病システム学会 仁志、久保田倫夫 雑誌16 6-16 2010 タイトル 除外理由 Hesperidin contributes to the vascular protective effects of orange juice: a randomized crossover study in healthy volunteers. BMI25.2-30.5 kg/m2の男性を対 象とした試験 Citrus polyphenol hesperidin stimulates of nitric oxide in endothelial cells while improving J Clin Endocrinol Metab. メタボリックシンドローム患者を対 endothelial function and 96 782-792 2011 象とした試験 reducing inflammatory markers in patients with metabolic syndrome. 糖転移ヘスペリジンの経口摂取 による冷え性ならびに関連する 不定愁訴の改善効果 糖転移ヘスペリジン摂取後の、冷 え性ならびに不定愁訴のアンケー ト調査。血流改善に関する Outcomeがない。 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-10 参考文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 No. 著者名、タイトル、掲載雑誌等 1 Takumi H et al. Bioavailability of orally administered water-dispersible hesperetin and its effect on peripheral vasodilation in human subjects: implication of endothelial functions of plasma conjugated metabolites. Food Funct. 3 389-398 (2012) 2 吉谷佳代ほか 冷えを訴える女性に及ぼす酵素処理ヘスペリジンの効果 日本栄養・食糧学会誌 61 233-239 (2008) 3 Takumi H et al. Effects of α-glucosylhesperidin on the peripheral body temperature and autonomic nervous system. Biosci Biotechnol Biochem 74 707-715 (2010) 4 Morand C et al. Hesperidin contributes to the vascular protective effects of orange juice: a randomized crossover study in healthy volunteers. Am J Clin Nutr 93 73-80 (2011) 5 Rizza S et al. Citrus polyphenol hesperidin stimulates of nitric oxide in endothelial cells while improving endothelial function and reducing inflammatory markers in patients with metabolic syndrome. J Clin Endocrinol Metab. 96 782-792 (2011) 6 安田(山下)亜希子ほか 糖転移ヘスペリジンの経口摂取による冷え性ならびに関連する不定愁訴の改善効果 日本未病システム学会雑誌16 6-16 (2010) 7 Nicolaides AN From symptoms to leg edema: efficacy of Daflon 500 mg Angiology 54 S33-44 (2003) 8 田中泰史ほか 糖転移ヘスペリジン配合飲料の血清トリグリセリドに与える影響と安全性の評価 薬理と治療 38 553-568 (2010) 9 中川致之ほか 糖転移ヘスペリジンを配合した粉末緑茶の血清トリグリセライドに及ぼす影響と安全性の検討 健康栄養食品研究 11 15-28 (2008) 10 塙雅明ほか 糖転移ヘスペリジン配合食品の摂取による体重および血清中性脂肪低減効果—有効用量確認試験— 薬理と治療36 1141-1158 (2008) 11 Demonty I et al. The citrus flavonoids hesperidin and naringin do not affect serum cholesterol in moderately hypercholesterolemic men and women J Nutr 140 1615-20 (2010) 12 湯浅麻奈美ほか 糖転移ヘスペリジン配合無糖茶の血清脂質に与える影響および安全性の評価 日本食品新素材研究会誌8 125-143 (2005) 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-10 2/2 No. 著者名、タイトル、掲載雑誌等 13 Miwa Y et al. Glucosyl hesperidin lowers serum triglyceride level in hypertriglyceridemic subjects through the improvement of very low-density lipoprotein metabolic abnormality J Nutr Sci Vitaminol 51 460-470 (2005) 14 Miwa Y et al. Effects of glucosyl hesperidin on serum lipids in hyperlipidemic subjects: preferential reduction in elevated serum triglyceride level J Nutr Sci Vitaminol 50 211-218 (2004) 15 Yamada M. et al. Bioavailability of glucosyl hesperidin in rats Biosci Biotechnol Biochem 70 1386-1394 (2006) 16 Liu L et al. Distinct effects of naringenin and hesperetin on nitric oxide production from endothelial cells J Agric Food Chem 56 824-829 (2008) 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合) 各論文の質評価シート(臨床試験) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 表示しよ うとする 機能性 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。モノグルコシルヘ スペリジンには、気温や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢 血流)を保ち、体温(末梢体温)を維持する機能があることが報告され ています。 対象 健常人 *各項目の評価は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む飲料 まとめは“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含まない飲料 アウトカム レーザー血流計による血流(研究コード4のみ血管拡張) バイアスリスク* 個別研究 ①選択バイアス 研究 コード 研究 ランダム 割り付けの デザイン 化 隠蔵 ②盲検性バ イアス ③盲検性 バイアス 参加者 アウトカム 評価者 ④症例減少 バイアス ITT、 FAS、 PPS 非直接性* 不完全 アウトカ ムデータ ⑤選択的 アウトカム 報告 ⑥その他の バイアス 各群の前後の値 まとめ 対象 介入 アウトカ ム 対照 まとめ 効果指標 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 p値 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 介入群 vs 対照群 p値 コメント 平均差 1 2 3 RCT RCT RCT 不明 不明 不明 不明 不明 不明 0 0 0 0 0 0 ITT ITT ITT 0 0 0 0 0 0 -1 -2 -1 低 0 中 0 低 -1 0 0 -1 冷えを有する が健康な1822歳の日本人 女性10名 水分散ヘ スペレチン 17mg 170mg 0 0 0 0 0 0 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 <0.0001 効果あり 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 <0.0001 効果あり 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 <0.05 効果あり 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 <0.05 効果あり 低 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 <0.05 効果あり 低 低 コメント(該当するセルに記入) 1 2 3 著者所属会 社の素材を 用いた大学 生に対する 試験 寒冷負荷 後の左手 薬指血流 著者所属会 社の素材を 用いた社内 試験 冷えを有する 糖転移ヘ 女性11名(29.6 スペリジン ±3.9歳) 250mg 寒冷負荷 後の左手 中指血流 著者所属会 社の素材を 用いた大学 生に対する 試験 12人の冷えを 糖転移ヘ 有するが健康 スペリジン な日本人女性 500mg (18-22歳) 暖かい飲 料摂取後 の左手中 指血流 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイ ドラ イ ン 作成の手引き2014.医学書院.2014.を 一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シ ー トは閲覧のみを 目的と す る ものであり、 不適正な利用は著作権法など の法令違反と なる 可能性がある ので注意す る こ と 。 水分散ヘスペレチン 17mg 左手薬指血流 単回摂取 水分散ヘスペレチン 170mg 左手薬指血流 糖転移ヘスペリジン250mg (モノグルコシルヘスペリジンとして170mg) 左手中指血流 単回摂取 糖転移ヘスペリジン250mg (モノグルコシルヘスペリジンとして170mg) 左手中指血流 7日間継続摂取(摂取24時間後に測定) 糖転移ヘスペリジン500mg (モノグルコシルヘスペリジンとして340mg) 左手中指血流 単回摂取 別紙様式(Ⅴ)-13a (連続変数を指標とした場合) エビデンス総体の質評価シート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。モノグルコシルヘスペ 表示しようとする機能性 リジンには、気温や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流)を 保ち、体温(末梢体温)を維持する機能があることが報告されています。 エビデンスの強さはRCT は“強(A)”からスタート,観察研究は弱(C)からスタート 対象 健常人 *各項目は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む飲料 **エビデンスの強さは“強(A)”,“中(B)”,“弱(C)”,“非常に弱(D)”の4 段階 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含まない飲料 各群の前後の値 エビデンス総体 アウトカム 研究デザ バイアス 非直接性 イン/研究 不精確* * リスク* 数 指先の血流改善 単回摂取 RCT/3 -1 0 0 指先の血流改善 継続摂取 RCT/1 -1 0 0 * 非一貫性 0 その他 上昇要因 (出版バイア 効果指標 (観察研究* ) * スなど ) 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 介入群 vs 対照群 平均差 コメント 0 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 エビデンスの強さB 0 血流 不明 不明 不明 不明 不明 不明 不明 エビデンスの強さC コメント(該当するセルに記入) 指先の血流改善 単回摂取 指先の血流改善 継続摂取 1試験のみ 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-14 サマリーシート(定性的研究レビュー) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 リサーチ クエスチョン 健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取すると、摂 取しない方と比較して、末梢の血流が統計学的に有意に改善する 。 P 健康な方 I(E) ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取 C 摂取しない方 01 末梢の血流が統計学的に有意に改善する。 バイアスリスクの 評価した文献1,2,3は、選択バイアスのリスクは関連の記載が不十分であったため不明 まとめ とした。盲検性バイアスのリスク(参加者、アウトカム評価者)、例数減少バイアスのリ スク、選択的アウトカム報告に係るバイアスのリスクは低かったが、文献1,3は著者所 属機関の製品糖転移ヘスペリジンを用いて女子大生を対象とした試験、文献2は著者 所属機関の社内ボランティア試験であったため、その他バイアスのリスクを文献1,3は 中/疑い、文献2は高とした。 非直接性の まとめ 機能性関与成分の種類、摂取量が別紙様式(V)-7に示すとおり異なるため、文献2の 糖転移ヘスペリジン250mg (モノグルコシルヘスペリジンとして170mg)を基準とし文献 1,3の介入を中/疑いとした。 非一貫性その他 非一貫性はなし のまとめ コメント 末梢の血流改善に関する研究数は3報であり、バイアスリスクの疑いはあるが全ての 試験がRCTで行われており、ヘスペリジン摂取により対照群と比較して末梢の血流が 改善するためエビデンスの強さはBとした。 02 03 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-16 研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 1 食品性状 摂取形態は、文献1,3は水溶液、文献2はカプセルであり、文献2,3は当該製品「ヘルシープラス さらさらむ ぎ茶」で使用した糖転移ヘスペリジンと同等のものを使用していた。また、文献1は水分散ヘスペレチンが機 能性関与成分であった。 「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」は日本国内で広く飲用されている麦茶飲料に糖転移ヘスペリジンを加 えて加熱殺菌した容器詰め飲料である。糖転移ヘスペリジンは水に溶けやすい成分であるため、水溶液で ある文献3と同等の消化、吸収、代謝が起こると考えられる。 2 対象者 評価した文献は健常若年女性を対象としており、いずれも肯定的な結果が得られている。一般的に女性 の方が血液循環の悩みを抱えており、効果が発現しやすいことも考えられるが、性差による効果発現の違 いについて報告はないため、男性でも効果があると考えられる。届出食品が想定する主な対象者は健康な 成人であり、研究レビューと同様の効果が期待されるが、幅広い年齢層の男女を対象とした試験も今後必 要である。 3 機能性関与成分の定性的性状 機能性関与成分であるモノグルコシルヘスペリジンは、水溶液での長期保存においても構造の変化が起 こりにくい物質であることを確認している。 4 一日摂取目安量 届出食品と同じ糖転移へスペリジンを用いた文献2,3では、それぞれモノグルコシルへスペリジンとして 170mg、340mgで効果を発揮していた。一方、文献1でも水分散ヘスペレチン17mgおよび170mgで血流改善 効果が見られた。水分散ヘスペレチンは糖転移ヘスペリジン同様、ヘスペレチンとして体内に吸収される が、その吸収量はヘスペレチン摂取時の約5.5倍である1)。また、糖転移ヘスペリジン摂取によるヘスペレチ ン吸収量は、ヘスペリジン摂取時の約4倍であるため15)、水分散ヘスペレチンは糖転移ヘスペリジンよりも 効率よく体内に吸収されると考えられる。しかし、両素材の吸収率に著しい差はなく、水分散ヘスペレチン 17mgでも効果が現れていることから、文献1の結果も糖転移ヘスペリジン(モノグルコシルへスペリジンとし て170mg)による効果の根拠資料となると考えられた。 これらの結果から、末梢の血流を改善する効果を発揮するために必要な糖転移ヘスペリジンの一日摂取 目安量を、モノグルコシルヘスペリジンとして170mgと設定した。 5 研究レビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを摂取すると、単回摂取試験、継続摂取試験とも寒冷負荷後の指先の 血流の回復を早めていた。寒冷負荷試験は15℃の冷水に手を浸したあとの末梢血流、末梢体温の回復を 見る試験であり、気温や室内温度が低い時に手が冷えることを想定した試験である。また、60℃の温かい 飲料摂取後に肌寒い部屋で指先の血流の低下を遅延する効果もあるため、表示しようとする機能性「気温 や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流)を保つ」と研究レビューにおけるアウトカムに違いは ない。 6 研究レビューに係る成分と最終製品の成分の同等性について 研究レビューにより、糖転移ヘスペリジン(モノグルコシルへスペリジンとして170mg、340mg)で血流改善 効果があり、最終製品に含まれる機能性関与成分も糖転移ヘスペリジン(モノグルコシルヘスペリジン)で ある。 届出食品に使用した糖転移ヘスペリジンと文献2、3で使用したものは、製造元は異なるもののいずれも 日本国内で製造された食品添加物である。日本国内において、当該添加物は数社で製造されているが、 いずれもレビューに記載された糖転移ヘスペリジンと同じ方法で製造され、定性的、定量的にも同一のもの であるため、研究レビューで評価した成分と最終製品に含まれる機能性関与成分は同等である。 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-4 表示しようとする機能性に関する説明資料(研究レビュー) 標題: 「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」に含有する機能性関与成分 モノグルコシルヘスペリジンの体温維持に関する研究レビュー 商品名: ヘルシープラス 機能性関与成分名: さらさらむぎ茶 モノグルコシルヘスペリジン 表示しようとする機能性: 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。モノグルコシルヘスペ リジンには、気温や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流)を保ち、 体温(末梢体温)を維持する機能があることが報告されています。 下線:本レビューで説明する機能性 作成日: 届出者名: 平成 27 年 9 月 7 日 株式会社 伊藤園 抄 録 ヘスペリジンは、温州みかんやオレンジ、レモンに含まれるポリフェノール の一つとして知られており、東洋では陳皮(漢方薬)、欧州では医薬品の原料と して世界中で広く摂取されている成分である。日本では水溶性と吸収性を高め るために糖転移ヘスペリジン(主成分モノグルコシルヘスペリジン)が開発さ れており、これまで血中中性脂肪抑制、血流改善などさまざまな効果が報告さ れている。本研究レビューでは健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを 含む素材または食品を摂取すると非摂取時と比較して体温(末梢体温)を維持 するか検証した結果を報告する。 調査はレビューワー2 名により行った。英語文献については PubMed、日本 語文献については JDreamⅢを用いた。未報告研究情報は UMIN-CTR を使用 した。1次スクリーニングでは文献の選択基準及び除外基準をもとに、タイト ル、要旨からヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の体温維 持効果に関係しない文献を除外し 4 報を選定した。2次スクリーニングでは選 定した 4 報について論文全体を精査し確認した。選択基準及び除外基準に合致 していない文献 1 報を除外し、最終的に 3 報を評価対象論文として採用した。 各論文の質評価、エビデンス総体の質評価を行い、結果をまとめた。 評価対象文献によると糖転移ヘスペリジンをモノグルコシルヘスペリジンと して 170mg 経口摂取すると寒冷条件下において指、つま先、鼓膜の温度の低下 を抑制すること、また低下した体温の回復を早めることが明らかとなった。温 かい飲料摂取後には指の温度の低下を抑制することも明らかとなった。よって モノグルコシルヘスペリジンを摂取すると、気温や室内温度が低い時などの体 温(末梢体温)の維持に役立つと言える。 1/9 別紙様式(Ⅴ)-4 はじめに ヘスペリジンは、温州みかんやオレンジ、レモンに含まれるポリフェノールの 一つとして知られており、東洋では陳皮の成分(漢方薬)、欧州では医薬品の原 料として世界中で広く摂取されている成分である。日本では近年水溶性と吸収性 を高めるために糖転移ヘスペリジン(主成分モノグルコシルヘスペリジン※1)が 開発された。日本人には馴染み深い柑橘系の味で、手軽に様々な食品(飲料、嗜 好品等)に加工することができるようになった。これまでの機能性に関する研究 でも血中中性脂肪抑制をはじめ様々な効果が検証されている。血流改善効果もそ の一つである。血流が改善すると、結果として体温の低下が抑制されると考えら れるが、体温の維持に関するシスティマテックレビューは無い。 手足先といった末梢部分の血流が滞ると、頭痛、腰痛、肩こり、生理不順、肌 荒れ、冷え、むくみなどさまざまな体の不調を引き起こすといわれており、さら に血流障害がひどくなると、静脈瘤、高血圧、高脂血症、動脈硬化、脳梗塞、脳 卒中、心筋梗塞などを患う危険性がある。このため、末梢の血流を維持すること は、上記のような弊害を未然に防ぐと共に国民の健康維持に役立つものと考えら れる。末梢部分の血流が滞ると末梢体温が低下し、寒いという自覚症状を覚える。 近年では季節、昼夜を問わずコントロールされた環境で過ごす機会が増え、夏場 でも寒冷環境に暴露されることが多くなった。このような環境下では寒冷刺激に より末梢部分の血流が滞ると考えられる。また例えばデスクワークなど同一の姿 勢で過ごす事が多い場合も、末梢の血液循環が悪化すると予想され、現代社会で は末梢の血液循環の悪化は身近な問題となっている。 これまで末梢血流の悪化に伴う寒さ対策として就寝時の保温、入浴方法の改善、 暖房器具の使用、運動等さまざまな対処が行われている。温熱性の食品を摂取す るのもその一つで、ショウガ、コショウ、山椒、唐辛子などは馴染み深い素材で ある。食事の中でこれら素材を摂取するのは容易であるが、食事以外の日常のシ ーンで温熱効果を得ようとする場合は味の問題もあり摂取しにくい。 本レビューはヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品※2の体 温低下抑制効果を明らかにすることを目的とし、健康な方に対して体温(末梢体 温)の維持に役立つのか検証する。 ※1 モノグルコシルヘスペリジンについて モノグルコシルヘスペリジンは水溶性の低いヘスペリジンにグルコースを付 加したもので水溶性が高く、体内吸収性はヘスペリジンの約 4 倍と言われている 1)。現在ではヘスペリジンにグルコースを付加したものを総称して“糖転移ヘス ペリジン”と呼んでいる。この“糖転移ヘスペリジン”は数社から販売されてお り、G-ヘスペリジン、酵素処理ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン、α-グル コシルヘスペリジンなどの名称で研究論文等に用いられている。当該製品の関与 成分はモノグルコシルヘスペリジンであるが、本研究レビューでは論文で使用さ れている“糖転移ヘスペリジン”という表現を一部用いている。 2/9 別紙様式(Ⅴ)-4 ※2 Intervention(介入の条件)について “糖転移ヘスペリジン”の主成分であるモノグルコシルヘスペリジンは小腸で α-グルコシダーゼによりヘスペリジンとなり、ヘスペリジンと同様にヘスペレ チンとして体内に吸収される。よって本レビューで使用したリサーチクエスチョ ンの Intervention はこれら条件を全て含む“ヘスペリジン類及びヘスペレチンを 含む素材または食品の経口摂取”とした。 方法 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の体温に対する影響 を調査する為、PICO モデルを用い評価した。検索は 2 名のレビューワーが実施 し、結果をまとめた。 (リサーチクエスチョン) 「健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取す ると、非摂取時と比べて体温(末梢体温)を維持する。」 1. 対象となる研究 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の体温維持に関する 評価を行っている、ヒト介入試験を対象とした。 2. 対象とする研究デザイン Randomized Controlled Trial, Clinical Trial, 観察研究を主な対象とした。 3. 選択基準 ・健常人を対象とした研究である※ ※医師により「冷え症」と診断されていない方 ・プラセボまたはコントロール(関与成分の非摂取時)が設定されている ・ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取している ・体温維持に関連する主観的または客観的評価がされている ・原著論文である 4. 除外基準 ・検索結果で選定された重複文献 ・複数の成分を組み合わせた結果であり、評価成分単独の機能性が適切に評価 できない研究 ・関与する成分及びその含有量の記載がない研究 ・対象者に患者が含まれている ・対象者に 18 歳未満、妊産婦、授乳婦が含まれている 5. データベース 情報源は、英語文献とし PubMed、日本語文献として JDreamⅢ(使用 DB:文 献等-JICST JSTPLUS+JMEDPLUS+JST7580)を使用した。未報告の研究情 報の検索は UMIN-CTR(大学病院医療情報ネットワーク研究センター臨床試験 3/9 別紙様式(Ⅴ)-4 登録システム)を使用した。 情報源 検索対象期間 PubMed 1971 年以降~2015 年 5 月 20 日 JSTPlus 1981 年以降~2015 年 6 月 3 日 JMEDPlus 1981 年以降~2015 年 6 月 2 日 JST7580 1975 年以降~1980 年 12 月 8 日 検索日 2015 年 5 月 20 日 2015 年 6 月 4 日 2015 年 6 月 4 日 2015 年 6 月 4 日 言語 英語 日本語 日本語 日本語 6. 学会抄録等の取り扱い 学会抄録は実施目的で設定したリサーチクエスチョンである Participants(健 康な方に)、Intervention(ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食 品を経口摂取させると)、Comparison(非摂取時と比較して)、Outcome(体温(末 梢体温)を維持する)を満たしていない場合が多く、また4.除外基準 に該当する か否かの判断がつかないため考慮しなかった。 7. スクリーニング方法 1次スクリーニングおよび2次スクリーニングの2段階のスクリーニングに より対象論文を選抜した。1次スクリーニングは3.選択基準で設定した内容に 従い選定した。2次スクリーニングは1次スクリーニングで選択された論文全体 を精読し、3.選択基準を満たしているか、4.除外基準に抵触していないか精査 した。 8. 検索式の設定 PubMed および JDreamⅢについてそれぞれキーワードを設定し、ヘスペリジ ン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の体温維持に関する研究について 調査を実施した。検索キーワードは別紙様式(Ⅴ)-5に示した。 8.1 検索及びスクリーニング方法 PubMed、JDreamⅢについてそれぞれ別紙様式(Ⅴ)-5に示す検索式を用いて 網羅的に検索した。1次スクリーニングは標題、抄録から以下に示す選択基準及 び除外基準を満たす論文を抽出し、2次スクリーニングで文献を精読した上でデ ータの統合に用いる文献を選択した。 8.2 検索式の設定 PubMed 及び JDreamⅢについてそれぞれ別紙様式(Ⅴ)-5に示す検索式で 検索した。UMIN-CTR は自由記載語欄にキーワードを入力し検索した。 結果 方法の項8.で設定したキーワードを基に、ヘスペリジン類及びヘスペレチン を含む素材または食品の体温維持に関する研究について調査した結果を以下に 示した。 1. 検索結果 4/9 別紙様式(Ⅴ)-4 PubMed および JDreamⅢの検索でヒットした件数を別紙様式(Ⅴ)-5に示し た。 2. スクリーニング結果 2.1 1次及び2次スクリーニング結果 別紙様式(Ⅴ)-6に文献検索フローチャートを示した。PubMed、 JDreamⅢ のデータベースの中から PubMed 205 報、JDreamⅢ165 報を抽出した。 UMIN-CTR はヒットしなかった。抽出した 370 報の文献のタイトル、抄録か ら方法の項 3.選択基準を満たしている研究を選択し 4 報を抽出した。 1次スクリーニングで抽出した文献 4 報を入手、適合基準に合致しているか 精査した。最終的に評価対象論文は Clinical study (RCT) 3 報であった。除外 した 1 報について除外理由を別紙様式(Ⅴ)-8に示した。 データベース Clinical study (RCT) Clinical study (non-RCT) PubMed 2 0 JDreamⅢ 1 0 UMIN-CTR 0 0 合計 3 0 2.2 対象論文のとりまとめ 最終的に 2 名のレビューワーが選定した評価対象論文は 3 報であった。文献 の著者、有効成分に関する情報の詳細を別紙様式(Ⅴ)-7採用文献リストに示し た。これら 3 報は冷えを有する健康な女性であった。方法の項3.選択基準に あるように医師の診断により冷え症と判定されたものではなく、本人の自己申 告に基づき試験実施者が判定したものであった。よって全てが健常人を対象と した研究であると判断した。 2.3 個々の論文の質評価 論文の質の評価は「機能性表示食品の届出等に関するガイドライン 消費者 庁」で例示されている「Minds 診療ガイドライン作成の手引き 2014 医学書院」 に準じて行った。 2.3.1 バイアスリスクの評価 選択バイアスのリスク、盲検性バイアスのリスク(参加者、アウトカム評価 者)、例数減少バイアスのリスク、選択的アウトカムを別紙様式(Ⅴ)-11a に 示した。 いずれの試験も二重盲検で試験が行われており、盲検性のバイアスリスクは 低かった。しかし、文献 1~3 は著者所属機関の素材(糖転移ヘスペリジンまた は水分散ヘスペレチン)を用いた試験、文献 3 は著者所属機関の社内ボランティ ア試験であったため、その他のバイアスリスクを文献 1,2 は中/疑い、文献 3 は 高とした。 2.3.2 非直接性の評価 リサーチクエスチョンに対する各論文の非直接性(リサーチクエスチョンと 5/9 別紙様式(Ⅴ)-4 各論文との間の各種条件の違い)について、対象者、介入(食品や機能性関与 成分の種類、摂取量、摂取期間)、対照の設定、アウトカム指標の違いを評価し た。 機能性関与成分の形態、摂取量は別紙様式(Ⅴ)-7に示すとおり文献ごとに異 なっていた。最終的にヘスペレチンとして体内に吸収されていることは同じで あるが(本研究レビュー2 ページ ※2Intervention 介入の条件 参照)、ヘス ペリジンの形態として文献 1,3 が糖転移ヘスペリジン、文献 2 が水分散ヘスペ レチンであった。摂取量は低用量でヘスペレチン 17mg、高用量で糖転移ヘスペ リジン 500mg と幅があった。しかし、いずれの試験も単回摂取で末梢の体温維 持効果が発現しており、盲検性やアウトカムに対するバイアスリスクは確認さ れておらず、また対象者も全ての試験で冷えを感じている若年女性が対象の試 験であったことから、非直線性は無いと判断した。 2.4 エビデンス総体の評価 エビデンス総体の質評価を別紙様式(Ⅴ)-13a に示す。 3 報とも同一の著者所属機関で行われていた試験であったが、二重盲検試験で あり、対象者も冷えを感じている若年女性で効果が発現していることから非一 貫性は認められず、体表温及び血流に関するエビデンスの強さは B とした。体 幹部の温度については 1 報のみであった為、エビデンスの強さは C とした。 2.5 その他データベースの検索 以下のデータベースについて検索を行った。 DB:独立行政法人 国立健康・栄養研究所「健康食品の安全性・有効性情報」 検索キーワード:ヘスペリジン 検索日:2015.6.8 (有効性)の項目に体温維持に関する記載は無かった。 DB:ナチュラルメディシンデータベース jahfic 検索キーワード:ヘスペリジン 検索日:2015.6.8 (効き目は)の項目に体温維持に関する記載は無かった。 DB:Cochrane Library 検索キーワード:hesperetin, hesperidin 検索日:2015.6.8 hesperetin15 件、hesperidin(glucosyl hesperidin 含む)90 件ヒットしたが体 温維持に関するものはなかった。 DB:National Institute for Health and Care Excellent(英国国立医療技術評価 機構)Evidence Search 検索キーワード:hesperetin, hesperidin 検索日:2015.6.8 hesperetin5 件、hesperidin9 件ヒットしたが、体温維持に関するものはな かった。 DB:Institute of Medicine(米国医学研究所) 検索キーワード:hesperetin, hesperidin 6/9 別紙様式(Ⅴ)-4 検索日:2015.6.8 ヒットしなかった。 考察 1. 評価対象論文のバイアス及びアウトカムについて 末梢血流の動態を検討する試験では冷えを有する被験者が用いられる。冷えの 発症原因は明確になっていないものの、その一因に末梢の循環不全が考えられて いる 2)為である。本研究レビューでは医師の診断を受けていない被験者、すなわ ち冷え症でない被験者を用いた試験であることを前提とし論文の選択を行った。 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の体温維持に関する 文献のうち、選択基準を満たし、かつ除外基準に抵触していない文献は 3 報であ った。これらの文献によると、糖転移ヘスペリジン(主成分モノグルコシルヘス ペリジン)または水分散ヘスペレチンの経口摂取で寒冷条件下において指、つま 先、鼓膜温の低下を抑制すること、また低下した末梢の体温の回復を早めること が明らかとなった。これらはいずれも血流の増加を伴うものであった。 体温維持に関する研究では、一般的に体表温や体幹部の温度が測定される。体 幹部の温度測定部位は医療分野で実施されている舌下、脇下、鼓膜温等が用いら れる。体表部の温度の測定は主に手や足などの末梢の温度をサーモグラフィーに より測定する。また冷えの研究では、冷えという自覚症状が体のどの部位に発現 するのかは個人により大きく異なるため表面皮膚温の測定だけでは診断できな いとされており 3)、エネルギー代謝や血液流動性が同時に測定される。よって、 本研究レビューで選抜した論文で用いられている体表温、体幹部の温度、さらに は血流等のアウトカムは体温維持効果を評価する上で適切なものであったと考 えられる。 対象者に関しては全ての評価対象論文が冷えを感じている 18~30 歳の女性で あり、非直線性は認められなかった。研究の目的を鑑みると、冷えを感じ問題を 抱えている女性を対象とし、体温維持効果を検討するのは妥当なものであるが、 研究レビューの観点からすると男性被験者のデータ、高齢者を対象としたデータ も今後必要だと考えられる。その他バイアスリスクとして、全ての評価対象論文 はいずれも同一の機関で、著者所属機関の製品を使用したものであった。うち 1 報は著者所属機関の社内ボランティアで試験を行っていた。よってバイアスリス ク有りと判断した。試験は二重盲検で行われたもので実施者、被験者とも盲検性 が保たれており、試験方法等は問題なかった。 ヘスペリジンの形態について、文献 1,3 が糖転移ヘスペリジン、文献 2 が水分 散ヘスペレチンと異なるものであった。しかしヘスペリジンの吸収、代謝を考え ると手足を温める効果に相違はないものと判断した。摂取量について、文献 3 の 糖転移ヘスペリジン 250mg は当該製品の関与成分であるモノグルコシルヘスペ リジンを 170mg 含む。文献 1 はモノグルコシルヘスペリジン量の記載は無いが 文献 3 と同様の製品であること、また糖転移ヘスペリジンはモノグルコシルヘス ペリジンをおおよそ 68%含んでいることから 4)、糖転移ヘスペリジン 500mg は モノグルコシルヘスペリジン 340mg を含有すると考えられる。一方、文献 2 の 水分散ヘスペリジンはヘスペレチン摂取との比較では最高血中濃度到達時間で 7/9 別紙様式(Ⅴ)-4 約 5.5 倍多く吸収され 5)、モノグルコシルヘスペリジンと同等以上の吸収性を持 つと考えられる。水分散ヘスペレチン及び糖転移ヘスペリジンは最終的にヘスペ レチンとして吸収されること、両素材の吸収率に著しい差は無いことから表示し ようとする効果の根拠資料として 3 報とも考慮した。 以上の結果、170mg 以上のモノグルコシルヘスペリジンの摂取で末梢(手足) および体幹部の体温の低下を抑制すること、また寒冷条件下において低下した末 梢の体温の回復を早めること、温かい飲料摂取後の体温の低下を抑えることが明 らかとなり、気温や室内温度が低い時などの体温(末梢)の維持に役立つことが 明らかとなった。 2. 本製品の性状および効果について 食品性状 評価した文献の摂取形態は、文献 1 は水溶液、文献 3 はカプセルで糖転移ヘス ペリジンを摂取させたものであった。当該製品「ヘルシープラス さらさらむぎ 茶」は日本人に馴染みの深い麦茶飲料に糖転移ヘスペリジンを加えたものである が、カプセルや飲料などの摂取形態により効果に差が現れるとの報告はないこと から文献 1,3 と同等の消化、吸収、代謝が起こることが考えられる。 対象者 論文中の被験者はすべてが女性であった。一般的に女性の方が冷えを感じや すいとされており、効果が発現しやすかったことも考えられるが、性差による 効果発現の違いについて報告はないことから同様の効果が得られると考えられ る。 機能性関与成分の定性的性状 経時試験を行い糖転移ヘスペリジンの主成分であるモノグルコシルヘスペリ ジンは長期保存においても構造の変化が起こりにくい物質であることを確認し ている。 一日摂取目安量 文献 1 ではモノグルコシルヘスペリジン 340mg、文献 3 ではモノグルコシル ヘスペリジン 170mg の摂取により体温低下抑制効果が発現した。よって体温(末 梢)を維持するために必要な一日摂取目安量はモノグルコシルヘスペリジン 170mg 以上と設定した。 研究レビューにおけるアウトカム指標と表示しようとする機能性の関連性 文献 1 はモノグルコシルヘスペリジンが 340mg、文献 3 では 170mg 含まれ、 いずれも体温維持効果が発現している。また文献 2 ではモノグルコシルヘスペリ ジンとしての形態ではないが水分散ヘスペレチン 17mg で効果が現れているため、 表示しようとする機能性と研究レビューにおけるアウトカム指標は関連性の高 い試験であると言える。 ヘスペリジンの体温維持に対する作用機序は、血管内皮細胞由来の NO(血管 拡張物質)の産生促進作用により血管幅を拡張し血流量を増大させる機構と 6)、 自律神経(副交感神経が交感神経に比べ優位になる)を介した機構 4) の 2 つが関 与することが示唆されており、当該製品を摂取した際はこのいずれかの機序によ り体温が維持されるものと考えられる。 当該製品は気温や室内温度が低い時などの体温(末梢)の維持に役立つもので ある。評価対象論文では 15℃の冷水に手を浸したあとの末梢血流、末梢体温の回 8/9 別紙様式(Ⅴ)-4 復を早めており、気温が低い時に体温(末梢)の維持に役立つと考えられる。ま た、60℃の温かい飲料摂取後に肌寒い部屋で指先の血流の低下を遅延する効果も 認められており、室内温度が低い時などの体温(末梢)の維持に役立つものと考 えられる。 参考文献 1) Yamada M et al., Biosci Biotechnol Biochem 70 1386-1394 (2006) 2) 高取明正、岡田博之、関場香、谷崎勝朗 環境病態研報告, 61, 46-54(1990) 3) 近藤正彦、岡村靖 日本産科婦人科学会誌,39(11),2000-2004 (1987) 4) 塙 雅明ほか 健康・栄養食品研究 11 1-17(2008) 5) Takumi H et al. Food Funct. 3 389-398 (2012) 6) Liu L et al. J Agric Food Chem 56 824-829 (2008) スポンサー・共同スポンサー及び利益相反に関して申告すべき事項 本レビューは当社商品「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」へ機能性表示を行 うために作成した資料である。 本研究レビューにおいて、スポンサー・共同スポンサーはなく、選択された評 価対象論文と当該製品に問題となる利益相反はない。 各レビューワーの役割 レビューワーA ・検索式の作成、検索の実施 ・検索結果からの文献の選択及び質の評価 ・レビューの作成 レビューワーB ・検索式の作成、検索の実施 ・検索結果からの文献の選択及び質の評価 レビューワーC ・PRISMA 声明チェックリストの準拠確認 PRISMA 声明チェックリスト(2009 年)の準拠《いずれかにチェックを入れる》 ■ おおむね準拠している。 □ あまり準拠できていない項目もある。 (食品表示基準の施行後1年を超えない 日までに、PRISMA 声明チェックリストに準拠した資料との差し替えが必要) 9/9 別紙様式(Ⅴ)-5 データベース検索結果 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 タイトル:PubMedを用いた文献検索結果(ヒット件数) リサーチクエスチョン:健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取すると 非摂取時と比較して体温(末梢)を維持する。 検索者:レビュアーA、レビュアーB 検索日:2015.5.20 検索式 ("hesperetin"[Supplementary Concept] OR "hesperetin"[All Fields]) OR ("hesperidin"[MeSH Terms] OR "hesperidin"[All Fields]) OR "glucosyl hesperidin"[All Fields] 文献数 1492 絞り込み検索 (#1) AND Meta-Analysis[ptyp] 2 (#1) AND Clinical Trial[ptyp] 86 (#1) AND Randomized Controlled Trial[ptyp] 53 (#1) AND "Cohort"[All Fields] (#1) AND "Case Control"[All Fields] (#1) AND Review[ptyp] (#1) AND systematic[sb] (#1) AND "animals"[MeSH Terms:noexp] 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反と なる可能性があるので注意すること。 5 4 51 4 549 別紙様式(Ⅴ)-5 データベース検索結果 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 タイトル:JDreamⅢを用いた文献検索結果(ヒット件数) リサーチクエスチョン:健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取すると 非摂取時と比較して体温(末梢)を維持する。 検索者:レビュアーA、レビュアーB 検索日:2015.6.4 検索式 L1 ("ヘスペリジン"/AL OR "hesperidin"/AL OR "glucosyl hesperidin " OR "糖転移ヘ スペリジン"/AL OR "vitamin P"/AL OR "ビタミンP"/AL) AND (a1/DT OR a2/DT) L2 L1 AND ((("臨床試験" OR "臨床テスト" OR "治験" OR "臨床治療試験" OR "臨床治 験" OR "クリニカル・リサーチ")/AL OR ("比較臨床試験" OR "比較対照臨床試験" OR "CCT")/AL OR ("臨床薬理試験")/AL OR ("大規模臨床試験")/AL OR ("ランダム化比 較試験" OR "ランダム化比較臨床試験" OR "ランダム化臨床試験" OR "無作為比較試 験" OR "無作為化コントロール試験" OR "無作為化臨床試験" OR "ランダム化比較試 験(as Topic)" OR "無作為化割付臨床試験" OR "ランダム化試験" OR "ランダム化研 究" OR "無作為化比較臨床試験" OR "無作為化比較試験" OR "無作為コントロール試 験" OR "無作為化制御試験" OR "無作為比較対照試験" OR "無作為化試験" OR "R CT" OR "無作為化対照試験" OR "無作為化割付比較試験")/AL) OR ("ヒト" OR "ホ モ・サピエンス" OR "ホモ・サピエンス(ヒト)" OR "人類")/AL) AND (a1/DT OR a2/DT) ※検索キーワード中のa1は原著論文、a2は短報である 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの 法令違反となる可能性があるので注意すること。 文献数 1228 165 別紙様式(Ⅴ)-6 文献検索フローチャート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 JDreamⅢ: ヘスペリジン、糖転移ヘスペリジン 1228報 PubMed : hesperetin, hesperidin, glucosyl hesperidin 1492報 ※詳細な検索式は(別紙様式(V)-5 表示しようとする機能性に関する説明資料)参照 データベース検索により 特定された文献(n= 251 ) 1次スクリーニングの対象文献 除外文献 PubMed: (n=86) JDreamIII: (n=165) PubMed: (n=85) JDreamIII: (n=162) 本文を入手し、適格基準に合致しているかを 精査した文献(n= 4 ) 本文を精査した結果、 除外すべき理由があり 除外した文献(n= 1 ) ※解析方法に問題あり1報 データの統合に用いた文献数(n= 3 ) 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反 となる可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-7 採用文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 文献No 1 2 3 タイトル Effects of α-Glucosylhesperidin on the Peripheral Body Temperature and Autonomic Nervous System. Bioavailability of orally administered water-dispersible hesperetin and its effect on peripheral vasodilation in human subjects: implication of endothelial functions of plasma conjugated metabolites. 著者名 Hiroko Takumi, Noboru Fujishima, Koso Shiraishi, Yuka Mori, Ai Ariyama, Takashi Kometani, Shinichi Hashimoto Tomonori Nadamoto Hiroko Takumi, Hiroyasu Nakamura,Terumi Simizu, Ryoko Harada, Takashi Kometani, Tomonori Nadamoto, Rie Mukai, Kaeko Murota, Yoshichika Kawai, Junji Terao 吉谷佳代、南利子、宅見央子、鏡義昭、白石浩荘、米谷俊 掲載雑誌 査読の有無 研究デザイン セッティング Biosci Biotechnol Biochem 74 707-715 2010 有 RCT,二重盲検ランダム化比較交差試験 JPN Food Funct. 3 389-398 2012 有 RCT,二重盲検ランダム化比較交差試験 JPN 日本栄養・食糧学会誌61 233-239 2008 有 RCT,二重盲検ランダム化比較交差試験 JPN 冷えを感じている女性 ※寺澤らの方法により冷えを判断 年齢18~22歳 水分散ヘスペレチン プラセボ 体表温、血流 試験1 冷水負荷試験(体温6名、血流10名) 単回摂取(34mgヘスペレチン/100ml)、20名、室温25℃、湿度50% 33℃の水に15分→摂取→15分後に15℃の冷水に5分→25分後まで測定 冷えを感じている女性11名 ※寺澤らの方法により選抜 年齢20~30歳(平均29.6±3.9歳) α-グルコシルヘスペリジン(250mg/カプセル) プラセボ 体表温、血流、血管幅 単回摂取(1日摂取後、冷却負荷により評価) 糖転移ヘスペリジン250mg/日 Participants 冷えを感じている女性 ※寺澤らの方法により選抜 年齢18~25歳 Intervention α-グルコシルヘスペリジン(G-Hsp)500mg Comparison プラセボ Outcome 体表温(額、首、手首、指、足首、つま先)、体幹部(鼓膜)、血流 試験1 G-Hsp摂取の効果 介入 単回摂取(カプセル)、20名、室温24℃、湿度50% 投与前、投与後60分まで測定 試験2 G-Hsp入りホット飲料摂取の効果 単回摂取(60℃の飲料)、12名、室温22℃、湿度50% 投与前、投与後60分まで測定 ※体表温の結果は指のみ 解析方法 repeatedANOVA two-tailed paired t-test 主要アウトカム 試験1 指先、つま先、鼓膜温の低下抑制(vs対照群 p<0.05) 試験2 左手中指の体温上昇、血流量の増加 副次アウトカム 血流、心拍、自律神経系の指標(LF、HF) 有害事象害 無し 冷えを訴える女性に及ぼす酵素処理ヘスペリジンの効果 継続摂取(7日摂取後、冷却負荷により評価) 試験2 22℃環境下での試験(10名) 糖転移ヘスペリジン250mg/日を7日間摂取 単回摂取(17または170mgヘスペレチン/100ml)、室温22℃の環境下で試験 摂取前(-30分)→摂取→摂取後70分まで測定 ※冷却負荷:左手首まで1分浸水後、5分ごとに30分間測定 two-tailed paired t-test 二元配置分散分析 対応のあるt検定 試験1 寒冷負荷後の回復促進(寒冷負荷20分後、vs対照群、p<0.05) 試験2 皮膚表面温度(指)の低下抑制 (17mg または170mg摂取群、vs対照群、p<0.0001) 単回摂取時 20,25,30分後に有意に回復促進 継続摂取時 15,20,25分後に有意に回復促進 血流、NO放出 ※体表温と血流に相関が認められた(r2=0.6353) 血流、血管幅 無し 無し 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-8 除外文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 No. 著者名 掲載雑誌 安田(山下)亜希子、定 日本未病システム学会誌, 清剛、三皷仁志、久保 16(1), 6-16, 2010 田倫夫 タイトル 除外理由 糖転移ヘスペリジンの経口摂取によ る冷え性ならびに関連する不定愁訴 の改善効果 冷えスコアを測定し、上位20名を冷え性、 下位20名を非冷え性としていた。解析は冷 え性、非冷え性に分け行っていたが全体で の解析結果が記載されていない。 1 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反 可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-10 参考文献リスト 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 No. 著者名、タイトル、掲載雑誌等 1 Yamada M, Tanabe F, Arai N, Mitsuzumi H, Miwa Y, Kubota M, Chaen H, Kibata M. Bioavailability of glucosyl hesperidin in rats. Biosci Biotechnol Biochem 70 1386-1394 (2006) 2 高取明正、岡田博之、関場香、谷崎勝朗 サーモグラフィーによる冷え症の病態生理学的検討 環境病態研報告, 61, 46-54(1990) 3 近藤正彦、岡村靖 冷え性の病態に関する統計学的考察 日本産科婦人科学会誌,39(11),2000-2004 (1987) 4 塙雅明ほか 糖転移ヘスペリジン配合食品の長期摂取時の体重および体脂肪低減 効果 薬理と治療36 1141-1158 (2008) 5 6 Takumi H et al. Bioavailability of orally administered water-dispersible hesperetin and its effect on peripheral vasodilation in human subjects: implication of endothelial functions of plasma conjugated metabolites. Food Funct. 3 389-398 (2012) Liu L et al. Distinct effects of naringenin and hesperetin on nitric oxide production from endothelial cells. J Agric Food Chem 56 824-829 (2008) 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法な どの法令違反となる可能性があるので注意すること。 別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合) 各論文の質評価シート(臨床試験) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 表示しようとする機能性 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。 モノグルコシルヘスペリジンには、 気温や室内温度が低い時などの 健やかな血流(末梢血流)を保ち、 体温(末梢体温)を維持する機能 があることが報告されています。 対象 健康な方 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチ ンを含む 素材または食品を経口摂取する 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチ ンを含む 素材または食品の非摂取 *各項目の評価は“高( −2)”,“中/ 疑い( −1)”,“低(0)”の3 段階 アウトカム 体表温 まとめ は“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。 バイアスリスク 個別研究 ②盲検性バ イアス ①選択バイアス ③盲検性 バイアス * ④症例減少 バイアス 非直接性 * 各群の前後の値 試験1 研究 コード 研究 デザイン ランダム 化 割り付けの 隠蔵 ITT、 FAS、 PPS アウトカム 評価者 参加者 不完全 アウトカ ム データ ⑤選択的 アウトカム 報告 ⑥その他の バイアス 試験2 まとめ 対象 介入 アウトカ ム 対照 まとめ 効果指標 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 p値 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 介入群 vs 対照群 p値 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 平均差 文献 1 低 ⊿値 - - - - - - - - - p>0.1 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ⊿値 - - - - - - - - - p>0.1 手首 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ⊿値 - - - - - - - - - p>0.1 指 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ⊿値 31.2 - - - 33.3 - - - - p<0.01 ~0.05 足首 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ⊿値 - - - - - - - p>0.1 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ⊿値 31.2 - - - 31.6 - - - - p<0.05 摂取後 45~60分 低 平均値 - - - - - - - - - p<0.01 試験 1 ↓ ⊿値 - - - - - - - - - p<0.001 - 低 ⊿値 - - - - - - - - - ↓ ⊿値 - - - - - - - - - つま先 指 文献 3 手 指 手 RCT ↓ ↓ 0 ↓ RCT ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 0 ITT 0 ITT ↓ 0 ↓ ↓ ITT ↓ ↓ 0 0 ↓ 0 ↓ ↓ 0 ↓ 0 ↓ -1 -1 ↓ 0 ↓ 低 ↓ ↓ ↓ ↓ 0 ↓ -1 ↓ 0 中 ↓ 0 0 低 ↓ -2 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ 0 コメント ↓ 文献 2 0 p値 平均差 首 額 RCT 介入群 vs 対照群 0 ↓ 0 ↓ 0 ↓ - - 摂取後 45~60分 - - - p<0.05 ~0.01 p<0.05 ~0.01 - p<0.001 試験 2 単回摂取 20,25,30分後 継続摂取 15,20,25分後 コメント(該当するセルに記入) グラフ のみの表示。数値無し 文献 1 方法の記 載なし 著者所属機 関の製品を使 用 冷えを感じてい 単回摂取 る女性 文献 2 方法の記 載なし 著者所属機 関の製品を使 用 冷えを感じてい 単回摂取 る女性 文献 3 方法の記 載なし ・著者所属機 関の製品を使 用 ・著者所属機 関の社内ボラ ンティア使用 冷えを感じてい 単回摂取 る女性 グラフ のみの表示。数値無し 福 井 次 矢 , 山 口 直 人 監 修 .M inds 診 療 ガ イ ドラ イ ン作 成 の 手 引 き 2014.医 学 書 院 .2014.を一 部 改 変 【閲 覧 に 当 た っ ての 注 意 】 本 シ ー トは 閲 覧 の み を 目 的 と す る も の で あ り 、 不 適 正 な 利 用 は 著 作 権 法 な ど の 法 令 違 反 と な る 可 能 性 が あ る の で 注 意 す る こ と 。 グラフ のみの表示。数値無し グラフ のみの表示。数値無し α-グル コシル ヘスペリジン(G-Hsp)500mg (→モノグル コシル ヘスペリジン340mg) グラフ のみの表示。数値無し 試験1(寒冷負荷) 34mg 試験 2(一定環境) 用量 1 17mg (→モノグル コシル ヘスペリジン量不明) グラフ のみの表示。数値無し 250mg/cup/日 (→モノグル コシル ヘスペリジン170mg) α-グル コシル ヘス ペリジン グラフ のみの表示。数値無し 試験 2(一定環境) 用量 2 170mg (→モノグル コシル ヘスペリジン量不明) 水分散ヘスペレチ ン α-グル コシル ヘス ペリジン 別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合) 各論文の質評価シート(臨床試験) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 表 示 し ようと する機 能 性 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。 モノグルコシルヘスペリジンには、 気温や室内温度が低い時などの 健やかな血流(末梢血流)を保ち、 体温(末梢体温)を維持する機能 があることが報告されています。 対象 健康な方 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチ ンを含む 素材または食品を経口摂取する 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチ ンを含む 素材または食品の非摂取 *各項目の評価は“高( −2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階 アウトカム 体幹部温度(鼓膜温) まとめ は“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。 バイアスリスク 個別研究 ②盲検性バ イアス ①選択バイアス ③盲検性 バイアス * ④症例減少 バイアス 非直接性 * 各群の前後の値 用量1 研究 コード 研究 デザイン ランダム 化 割り付けの 隠増 ITT、 FAS、 PPS アウトカム 評価者 参加者 不完全 アウトカ ム データ ⑤選択的 アウトカム 報告 ⑥その他の バイアス 用量2 まとめ 対象 介入 アウトカ ム 対照 まとめ 効果指標 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 p値 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 介入群 vs 対照群 p値 平均差 文献 1 RCT 0 0 0 0 ITT 0 0 -1 低 0 0 0 0 低 平均差 - - - - - - - - - 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 介入群 vs 対照群 p値 コメント 平均差 p<0.01 ~0.05 9-15,3942,51-54 分 文献 2 文献 3 コメント(該当するセルに記入) グラフ のみの表示。数値無し 文献 1 方法の記 載なし 著者所属機 関の製品を 使用 文献 2 文献 3 福 井 次 矢 , 山 口 直 人 監 修 .M inds 診 療 ガ イ ドラ イ ン作 成 の 手 引 き 2014.医 学 書 院 .2014.を一 部 改 変 【閲 覧 に 当 た っ ての 注 意 】 本 シ ー トは 閲 覧 の み を 目 的 と す る も の で あ り 、 不 適 正 な 利 用 は 著 作 権 法 な ど の 法 令 違 反 と な る 可 能 性 が あ る の で 注 意 す る こ と 。 冷えを感じて 単回摂取 いる女性 グラフ のみの表示。数値無し α-グル コシル ヘスペリジン(G-Hsp)500mg (→モノグル コシル ヘスペリジン340mg) α-グル コ シル ヘス ペリジン 別紙様式(Ⅴ)-11a (連続変数を指標とした場合) 各論文の質評価シート(臨床試験) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 表示しようとする機能性 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。 モノグルコシルヘスペリジンには、 気温や室内温度が低い時などの 健やかな血流(末梢血流)を保ち、 体温(末梢体温)を維持する機能 があることが報告されています。 対象 健康な方 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取する 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の非摂取 *各項目の評価は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階 アウトカム 血流 まとめは“高(−2)”,“中(−1)”,“低(0)”の3 段階でエビデンス総体に反映させる。 バイアスリスク 個別研究 ②盲検性バ イアス ①選択バイアス ③盲検性 バイアス * ④症例減少 バイアス 非直接性 * 各群の前後の値 用量1 研究 コード 研究 デザイン ランダム 化 割り付けの 隠増 ITT、 FAS、 PPS アウトカム 評価者 参加者 不完全 アウトカ ムデータ ⑤選択的 アウトカム 報告 ⑥その他の バイアス まとめ 対象 介入 アウトカ ム 対照 まとめ 効果指標 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 p値 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 p値 介入群 vs 対照群 p値 コメント 平均差 文献 1 RCT 0 0 0 0 ITT 0 0 -1 低 0 0 0 0 低 ⊿値 - - - - - - - - - p<0.05 文献 2 RCT 0 0 0 0 ITT 0 0 -1 低 0 -1 0 0 低 ⊿値 - - - - - - - - - p<0.0001 文献 3 RCT 0 0 0 0 ITT 0 0 -2 中 0 0 0 0 低 ⊿値 - - - - - - - - - p<0.05 25~40分 15分~25分 コメント(該当するセルに記入) グラフのみの表示。数値無し 文献 1 著者所属機 関の製品を使 用 冷えを感じて 単回摂取 いる女性 文献 2 著者所属機 関の製品を使 用 冷えを感じて 単回摂取 いる女性 文献 3 ・著者所属機 関の製品を使 用 ・著者所属機 関の社内ボラ ンティア使用 グラフのみの表示。数値無し グラフのみの表示。数値無し 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲 覧 に 当 た って の 注 意 】 本 シ ー ト は 閲 覧 の み を目 的 と す る もの で あ り、 不 適 正 な 利 用 は 著 作 権 法 な ど の 法 令 違 反 と な る 可 能 性 が あ る の で 注 意 す る こと 。 冷えを感じて 単回摂取 いる女性 グラフのみの表示。数値無し α-グルコシルヘスペリジン(G-Hsp)500mg (→モノグルコシルヘスペリジン340mg) グラフのみの表示。数値無し 試験 2(一定環境) 用量 2 170mg (→モノグルコシルヘスペリジン量不明) α-グルコシル ヘスペリジン 水分散ヘスペレ チン グラフのみの表示。数値無し 250mg/cup/日 (→モノグルコシルヘスペリジン170mg) α-グルコシル ヘスペリジン 別紙様式(Ⅴ)-13a (連続変数を指標とした場合) エビデンス総体の質評価シート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 表示しようとする機能性 本品にはモノグルコシルヘスペリジンが含まれます。モノグルコシルヘスペリジンには、気温や室内温度が低い時などの健やかな血流(末梢血流)を保ち、体温 (末梢体温)を維持する機能があることが報告されています。 対象 健康な方 エビデンスの強さはRCT は“強(A)”からスタート,観察研究は弱(C)からスタート 介入 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取する *各項目は“高(−2)”,“中/ 疑い(−1)”,“低(0)”の3 段階 対照 ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の非摂取 **エビデンスの強さは“強(A)”,“中(B)”,“弱(C)”,“非常に弱(D)”の4 段階 各群の前後の値 エビデンス総体 その他 データベース 上昇要因 検索により 研究デザイン バイアス 非直接性 * 非一貫性 (出版バ 不精確 * * * * イアスな 特定された文 /研究数 リスク (観察研究 ) * 献(n= 251 ) ど ) 効果指標 対照群 (前値) 対照群 (後値) 対照群 平均差 介入群 (前値) 介入群 (後値) 介入群 平均差 介入群 vs 対照群 コメント 平均差 体表温 RCT3報 0 0 0 0 -1 - ⊿値(開始 時) - - - - - - p<0.05~ 0.01 エビデンスの強さB 体幹部の温度 RCT1報 0 0 0 0 -1 - ⊿値(開始 時) - - - - - - p<0.05~ 0.01 エビデンスの強さC 血流 RCT3報 0 0 0 0 -1 - ⊿値(開始 時) - - - - - - p<0.05~ 0.01 エビデンスの強さB コメント(該当するセルに記入) 著者所属 機関の製 品を使用 数値なし(表のみ) 数値なし(表のみ) 体表温 冷えを感 じている 女性 冷えを感 じている 女性 著者所属 機関の製 品を使用 数値なし(表のみ) 数値なし(表のみ) 体幹部の温度 冷えを感 じている 女性 著者所属 機関の製 品を使用 数値なし(表のみ) 血流 1報のみ 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる可能性があるので注意すること。 数値なし(表のみ) 別紙様式(Ⅴ)-14 サマリーシート(定性的研究レビュー) 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 リサーチ クエスチョン 健康な方がヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を摂取すると非 摂取時と比較して体温(末梢)を維持する。 P 健康な方 I(E) ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品を経口摂取する C ヘスペリジン類及びヘスペレチンを含む素材または食品の非摂取 01 体温(末梢体温)を維持する データベース検 索により 特定された文献 (n= 251 ) いずれの試験も二重盲検で試験が行われており、盲検性のバイアスリスクは低かっ た。しかし、文献1~3は著者所属機関の製品(糖転移ヘスペリジン)を用いた試験、文 献3は著者所属機関の社内ボランティア試験であったため、その他バイアスのリスクを 文献1~3とも中/疑いとした。 非直接性の まとめ ・機能性関与成分の形態は異なっていた(α-グルコシルヘスペリジン、水分散ヘスペ レチン)。しかし、いずれの試験も単回摂取で効果が発現しており、盲検性やアウトカ ムに対するバイアスリスクは確認されておらず、また対象者も全ての試験で冷えを感 じている若年女性が対象の試験であったことから、非直線性無しと判断した。 ・糖転移ヘスペリジン、水分散ヘスペレチンとも吸収、代謝の過程は同じであることか ら文献1~3で認められた効果に差はないと考えられる。 非一貫性その他 ・評価対象論文3報について非一貫性は認められなかった。冷えを感じている女性に のまとめ 対して体温(末梢)の維持に役立つことが確認された。 ・本研究レビューでは医師の診断を受けていない被験者、すなわち冷え症でない被験 者を用いた試験であることを前提とし論文の選択を行っている為、疾病に罹患した者 は含まれていない。 コメント 3報とも著者所属機関の製品を用いた試験であったが、二重盲検で行われた試験で 試験内容自体に問題は無かった。全てが女性を対象とした試験であったが、性差によ る効果の違いについて報告は無いことから、体温(末梢)の維持に役立つことが確認 された。 02 03 福井次矢, 山口直人監修.Minds診療ガイドライン作成の手引き2014.医学書院.2014.を一部改変 【閲覧に当たっての注意】 本シートは閲覧のみを目的とするものであり、不適正な利用は著作権法などの法令違反となる 可能性があるので注意すること。 別紙様式 (Ⅴ)-16 研究レビューの結果と表示しようとする機能性の関連性に関する評価シート 商品名: ヘルシープラス さらさらむぎ茶 研究レビューでは「ヘルシープラス さらさらむぎ茶」に含有する機能性関与成分であ るモノグルコシルヘスペリジンが、体温(末梢)を維持するのか検証した。検索には PICO モデルを用い、“健康な方がモノグルコシルヘスペリジンを経口摂取すると体温(末梢)を 維持するのか”について調査した。データベースは PubMed、JDreamⅢを用いた。文献の 選択基準及び除外基準をもとに選定を行い、最終的に 3 報を評価対象論文として採用した。 これら論文についてバイアスリスクの評価を行ったところ、いずれも著者所属機関の製品 で試験を実施したものであった。試験内容に関するバイアスリスクは認められなかった。 対象者は冷えを感じやすい若年女性であり、非一貫性は認められなかった。なお、選定さ れた被験者は医師の診断により冷え症と判定されたものではなく、本人の自己申告に基づ き試験実施者が判定したものであった。よって全てが健常人を対象とした研究であると判 断した。機能性関与成分の形態については文献により異なっていたが、対象論文で使用さ れている糖転移ヘスペリジンは消化の段階でヘスペリジンとなり、ヘスペレチンとして吸 収されるという同一な代謝経路であり、当該製品との差異は認められなかった。 これら文献によると、糖転移ヘスペリジン(α-グルコシルヘスペリジン)または水分 散ヘスペレチンを摂取すると、寒冷条件下において指、つま先、鼓膜の温度の低下を抑制 すること、また低下した末梢の体温の回復を早めることが明らかとなり、その投与量はモ ノグルコシルヘスペリジンとして一日あたり 170mg であった。当該製品は気温や室内温度 が低い時などの体温(末梢)の維持に役立つものである。評価対象論文では 15℃の冷水に 手を浸したあとの末梢血流、末梢体温の回復を早めており、気温が低い時に体温(末梢) の維持に役立つと考えられる。また、60℃の温かい飲料摂取後に肌寒い部屋で指先の血流 の低下を遅延する効果も認められており、室内温度が低い時などの体温(末梢)の維持に 役立つものと考えられる。 ヘスペリジンが体温(末梢)を維持する作用機序は、血管内皮細胞由来の NO(血管拡張 物質)の産生促進作用により血管幅を拡張し血流量を増大させる機構と、自律神経(副交 感神経が交感神経に比べ優位になる)を介した機構の 2 つが関与することが示唆されてお り、当該製品を摂取した際はこのいずれかの機序により体温(末梢)を維持するものと考 えられる。 本製品は有効成分であるモノグルコシルヘスペリジンを含有している。文献 1 で使用さ れたα-グルコシルヘスペリジン 500mg はモノグルコシルヘスペリジンとして 340mg、文 献 3 のα-グルコシルヘスペリジン 250mg はモノグルコシルヘスペリジンとして 170mg 含有している。当該製品は設計で 170mg のモノグルコシルヘスペリジンを担保しており、 当該研究レビューに関わる成分と当該製品の成分量は同等であると判断される。日本国内 において、当該添加物は数社で製造されているが、いずれもレビューに記載された糖転移 ヘスペリジンと同じ方法で製造され、定性的、定量的にも同一のものであるため、研究レ ビューで評価した成分と最終製品に含まれる機能性関与成分は同等である。