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診療のご案内 - 宮城県立こども病院

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診療のご案内 - 宮城県立こども病院
宮城県立こども病院
M IYA GI C H I L D R E N ’
S H OSP I T A L
2014年度版
診療のご案内
すべてのこどもにいのちの輝きを
宮城県小児総合医療整備基本計画基本理念
元気の出るファミリーホスピタル
宮城県立こども病院設計理念
理事長・院長
林 富
宮城県立こども病院は2003年11月の開院以来、東北唯一の小児高度専門医療
施設として、地域の小児医療に大きな役割を果たしてまいりました。本院は高度な
専門知識と技術に支えられた良質で安全な医療を提供することは勿論のこと、こど
もの権利を尊重し、こどもが主役となる医療を実践しています。
2006年4月、医療需要の変化や医療制度に関する諸課題に的確に対処し、自立
的かつ弾力的な業務運営を行なうとともに、適切な外部評価と見直しを実施するた
めに本院は地方独立行政法人に移行いたしました。
2006年11月には「地域医療支援病院」の指定を受け、80%以上の紹介率と
40%以上の逆紹介率を維持するなど他施設との連携を重視し、二次三次小児救急
医療の受け入れにも努めています。災害時における病院機能維持と、地域医療支
援も重要な役割と認識し、一層の強化を図る所存です。
こども達とご家族の皆様が最良の環境の中で、充分な説明によって情報を共有
し安心して医療を受けることができますように、すべての病院スタッフが一つになっ
て努力して参ります。
「こども達とご家族のために私たちは何ができるか」という視
点を常に忘れることなく大事にしたいと思っています。
こどもは私たちの大切な宝物です。治療を受けるすべてのこども達が微笑み、瞳
を輝かせ、元気に成長していくことができますように、地域の医療機関と連携し総
合的に長期にわたって支援していくことが本院の使命であると考えております。
病 院 の 理 念
こどもの権利を尊重し、こどもが主役となる
こころの通った医療をおこないます。
高度な専門知識と技術にささえられた、
良質で安全な医療をおこないます。
病院の基本方針
チーム医療、成育医療を実践し、良質であたたかい医療をおこないます。
高度で安全、かつ先進的な医療をおこないます。
こどもののぞましい成長をささえる療養環境を提供します。
こどもやご家族と診療内容の情報を共有し、情報公開にもつとめます。
効率的な運営を図り健全経営につとめます。
自己評価につとめ、外部評価を尊重します。
職員の就労環境を整備します。
地域の医療機関と連携し小児医療レベルの向上に貢献します。
目 次
組織図
新生児科
総合診療科
血液腫瘍科
循環器科
神経科
外科
心臓血管外科
脳神経外科
形成外科
泌尿器科
産科
歯科口腔外科・矯正歯科
リハビリテーション科
放射線科
麻酔科
集中治療科
臨床病理科
2
3
4
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
眼科、内分泌科、整形外科、
耳鼻いんこう科、児童精神科
手術部
集中治療部
看護部
薬剤部
放射線部
検査部
栄養管理部
臨床工学部
発達支援部
診療支援部
分教室
成育支援局
ドナルド・マクドナルド・せんだい
地域医療連携
患者さん紹介方法
診療案内(担当表)
21
22
23
24
26
27
28
29
30
31
32
33
34
36
37
38
44
※掲載した写真は、関係者の承諾を得ています。
診療科の案内は2014年7月現在の内容です。
1
地方独立
行政法人
宮城県立こども病院 組織図
成育支援局
局 長
成育支援局
内
会計顧問
法律顧問
診
療
部 部
長
外
総
病院運営会議
手 術 部
部 長
副院長
院
長
県立こども病院
副理事長
理事長
︵院長︶
理 事 会
病院管理会議
科
科
合
保育士・チャイルドライフスペシャリスト・子ども療養支援士
医療ソーシャルワーカー・臨床心理士・看護師(在宅支援相談室兼務)
新
総
血
循
神
内
手
術
室
中央材料滅菌室
薬 剤 部
医療技術部門
放
検
栄
臨
発
診
射 線
査
養管理
床工学
達支援
療支援
科
科
科
科
科
科
児 童 精 神 科
リハビリテーション科
放
射
線
科
麻
酔
科
集 中 治 療 科
臨 床 病 理 科
系
薬 剤 部
部 長
生
児
合 診 療
液 腫 瘍
環
器
経
分
泌
外
科
心 臓 血 管 外 科
脳 神 経 外 科
整
形
外
科
形
成
外
科
皮
膚
科
泌
尿
器
科
産
科
眼
科
耳 鼻 い ん こう 科
歯科口腔外科・矯正歯科
系
集中治療室
(ICU)
病院運営全体会議
ボランティアコーディネーター
系
集中治療部
部 長
監 事
ボランティア
療 養 環 境
医 療 福 祉
※…非常勤診療科
休…休止診療科
部
部 (輸血管理責任者)
部
部
部 (作業療法士・理学療法士・言語聴覚士)
部 (歯科衛生士・視能訓練士)
外 来 (在
宅
支
援
相
談
室)
新生児病棟【NICU,GCU・HCU】
看 護 部
部 長
看護管理室
副看護部長
産科病棟
病 棟 2階病棟
3階病棟
4階病棟
医療情報部
部 長
事 務 部
部 長
医療情報部
情 報 シ ス テ ム 管 理 室
診
療
情
報
室
事 務 部
総
経
医
地
営
域
医
務
企
事
療
画
連
携
課
課
課
室
安全対策室
感染管理室
感染制御チーム
(ICT:Infection Control Team)
栄養サポートチーム
(NST:Nutrition Support Team)
地域医療連携推進委員会
2
各種委員会
(2014年4月1日現在)
※
※
休
※
※
※
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
新生児科
新生児科
新生児科は、県内の慢性的な新生児病床不足を解消す
ドクター紹介
る事を期待され、
こども病院の設立と同時に開設されまし
職 名
た。東北大学病院、仙台赤十字病院とならんで、県内の二
診療領域
専門領域
次∼三次の新生児診療にあたっています。
また、
新生児専門
科長
新生児全般
医制度の研修基幹施設となっています。
資格等
小児科専門医
齋藤 潤 子
職 名
診療領域
専門領域
資格等
診療内容
渡
部長
新生児全般
小児科専門医
新生児専門医
達也
外来は毎日午後行っており、
主としてNICU退院後のフォ
職 名
ローアップと、
他の産科施設からの紹介患者さんの診療を
診療領域
専門領域
部長
新生児医療全般
行っています。染色体疾患をはじめ、新生児科は各科との
連携が必要なことが多く、
いわば窓口的な役割を果たして
資格等
います。
新生児病棟はNI
CU12床とGCU・HCU15床の計27床で
運営され、
年間約200人の入院があり、
うち、
極低出生体重
小児科専門医
新生児専門医
内田 俊彦
児が30∼40人
(超低出生体重児10数例を含む)
早産児以
職 名
外では、先天性心疾患、小児外科疾患、脳外科疾患など、あ
診療領域
専門領域
医師(フェロー)
新生児全般
らゆる分野の新生児疾患の診療を行っており、
呼吸管理症
例が年間約70∼80人となっています。
資格等
小児科専門医
症例に応じて、NO吸入療法、ECMO、低酸素療法なども
行っています。
佐藤 信一
対象疾患
職 名
●早産児
(主として34週未満)
後期研修医
診療領域
専門領域
●胎便吸引症候群・気胸などの呼吸障害や、感染症・仮死
などの病的成熟新生児全般
資格等
●先天性心疾患
●髄膜瘤・水頭症などの脳外科疾患
●横隔膜ヘルニアなどの外科疾患
●水腎症などの泌尿器科疾患
佐々木 和人
職 名
後期研修医
診療領域
専門領域
資格等
桑名 翔 大
3
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
総合診療科
総合診療科
診療内容
総合診療科は、総合診療および専門診療の 2 つを診
管障害、慢性機能性便秘症、体重増加不良、肥満症とい
療の柱としています。
った消化器・栄養に関わる患者を多数診療しています。
総合診療として、病院の新患窓口として紹介患者の対
2)アレルギー疾患
応と振り分け、先天異常など専門科に振り分けにくい患
気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、ア
児の主治医、各専門科間のコーディネーターとしての役
レルギー性鼻炎・副鼻腔炎・結膜炎、アナフィラキシー
割、基礎疾患のある患児の手術前後の全身評価・管理、
(食物依存性運動誘発性アナフィラキシーを含む)
、蕁
乳児健診・予防接種、呼吸不全など重症児の治療などを
麻疹、金属・薬物アレルギーなどのアレルギー疾患に対
担っています。新患外来(木曜を除く毎日午前)ではス
して、検査、薬物療法、生活指導、環境指導などを含め
タッフが分担して多様な新患に対応しています。感染症
たきめ細かい診療を行っています。食物アレルギー患者
や川崎病などの救急疾患は随時お引き受けしますので、
に対する食物負荷試験も積極的に行い、2013 年度は延
お気軽にお電話でご連絡下さい。
べ 1432 例で施行しました。これにより、食物アレルギ
専門診療としては、消化器・栄養疾患(虻川・角田)
、
ー患者に食物負荷試験の結果をもとにした管理栄養士に
アレルギー疾患(三浦・北沢・林・斎藤)
、腎・泌尿器
よる栄養指導を行っています。さらに、経口免疫療法(経
疾患(稲垣・大久田)、リウマチ性疾患(梅林)の各領
口減感作療法)にも取り組んでおり、食物除去を余儀な
域において、他の医療機関では対応の難しい重症例を中
くされていた患者さんがある程度の量を少しずつ増量し
心にお引き受けし、高度で専門的な治療・検査を行って
て食べられるようになってきています(約 250 例が治
います。
療中)
。薬物アレルギー患者への薬物負荷試験、アレル
1)消化器・栄養疾患
ギー児への予防接種、アトピー性皮膚炎や気管支喘息患
2013 年度には消化管内視鏡検査を 256 件(上部
者の教育入院、気管支喘息に対する呼吸理学療法、患児・
112 件、大腸 105 件、ダブルバルーン小腸内視鏡 25 件、
家族に対する臨床心理士による心理的ケアも行っていま
小腸カプセル内視鏡 14 件)施行しました。他に処置内
す。
視鏡(消化管異物摘出術、内視鏡的大腸ポリープ切除術、
3)腎・泌尿器疾患
吻合部狭窄に対するバルーン拡張術など)
、消化管造影、
検尿異常の精査、腎炎・ネフローゼの診療、泌尿器
食道内 pH モニタリングを施行しました。炎症性腸疾患
科と協力して先天性腎尿路疾患の診療を行っています。
の難治例に対しては、血球成分除去療法、免疫抑制薬や
2013 年度は学校検尿で異常を指摘された新患を多数ご
生物学的製剤による治療、外科的治療を行っています。
紹介いただきました。とくに、検尿で蛋白尿を指摘され、
肝疾患は原因不明の肝障害、新生児胆汁うっ滞、肥満に
超未熟児に伴う蛋白尿(糸球体数が少ないための糸球体
伴う非アルコール性脂肪性肝疾患など 17 例に対してエ
過負荷による)と診断した患者さんが 2 例いました。新
コーガイド下経皮的肝生検を施行しました。2 月には急
生児医療の進歩に伴い、今後このような患者さんが増え
性肝不全昏睡型の 1 歳児が紹介となり、血液浄化療法(人
ることが予想され、超未熟児の成長発達のフォローアッ
工肝補助療法)を含む内科的集中治療を行うも肝再生が
プに腎臓の評価も必要と考えられました。急性血液浄化
得られず、生体肝移植を目的として東北大学病院へ転送
は持続血液(濾過)透析 14 例、白血球/顆粒球除去 4
しました。その他、消化管出血、慢性腹痛、機能性消化
例、血漿交換 2 例に施行しました。腎生検は SLE 等の
リウマチ性疾患患者 4 例を含む 15 例に施行しました。
4)リウマチ性疾患
2013 年度は新たに 44 名の患者さんをリウマチ性疾
患(疑いを含む)としてご紹介いただきました。患者住
所の内訳は、宮城県 37 例、青森県 2 例、岩手県 2 例、
福島県 2 例、山形県 1 例で、主な疾患別では若年性特
発性関節炎 10 例、全身性エリテマトーデス 8 例などと
なっています。また、多関節に活動性を有する若年性特
4
職 名
プト)の臨床試験を開始しました。
診療領域
専門領域
資格等
以上のように、多様な疾患に対して質の高い診療を提供
しています。重症例や専門領域に限らず、何でもお気軽に
ご相談下さい。
総合診療科
発性関節炎患者 1 例に対して、生物学的製剤(アバタセ
医長
リウマチ性疾患
東北大学医学部非常勤講師
日本小児科学会専門医
日本小児リウマチ学会運営委員
梅 林 宏明
対象疾患
職 名
●腹痛
●便秘・下痢
●血便
●胃十二指腸潰瘍
●潰瘍性大腸炎
●クローン病
●黄疸・胆汁うっ滞
●肝炎・肝障害
●肥満
●気管支喘息
●アトピー性皮膚炎
●蕁麻疹
●食物アレルギー
●アナフィラキシー
●金属アレルギー
●化学物質過敏症
●検尿異常
●腎炎
●ネフローゼ症候群
●急性・慢性腎不全
●尿路感染症
●尿路奇形
●若年性特発性関節炎
●全身性エリテマトーデス
●若年性皮膚筋炎
●川崎病
(急性期)
●各種感染症
●不明熱
診療領域
専門領域
資格等
医長
アレルギー疾患
東北大学医学部非常勤講師
日本小児科学会専門医
日本アレルギー学会専門医
北沢 博
職 名
診療領域
専門領域
資格等
医師
消化器・栄養疾患
日本小児科学会専門医
角田 文彦
ドクター紹介
職 名
職 名
診療領域
専門領域
資格等
虻川 大樹
職 名
診療領域
専門領域
資格等
三浦 克志
職 名
診療領域
専門領域
科長
診療領域
専門領域
消化器・栄養疾患
資格等
東北大学医学部臨床准教授
日本小児科学会専門医・代議員
日本小児栄養消化器肝臓学会
運営委員
「子どもの心」相談医
腎疾患
日本小児科学会専門医
大久田 隆
部長
アレルギー疾患
東北大学医学部非常勤講師
日本小児科学会専門医
日本アレルギー学会指導医・専門医
ICD(infection control doctor)
日本アレルギー学会代議員
日本小児アレルギー学会、理事、評議員、編集委員
医師(フェロー)
職 名
医師(フェロー)
診療領域
専門領域
アレルギー疾患
資格等
日本小児科学会専門医
林 千代
部長
腎疾患
職 名
医師(フェロー)
診療領域
専門領域
アレルギー疾患
資格等
資格等
齋藤 秀憲
稲垣 徹史
5
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
血液腫瘍科
血液腫瘍科
宮城県立こども病院血液腫瘍科は2004年4月に開設し、現
した学会発表や論文投稿も積極的に行い、2008年度からは
在は常勤医師3人+医師(後期研修医)の診療体制で小児が
後期研修医も受け入れ、教育面でも小児がんや血液疾患の
んや血液疾患の診療を行っています。病棟には無菌室が2つ
全般に渡り充実した研修が受けられるよう努めています。当
配備され、高度専門医療への環境が整備されています。当科
院は日本血液学会認定研修施設、日本小児血液・がん専門医
では長期入院となる患児も多く、院内学級の先生方や保育士、
研修認定施設です。
チャイルドライフスペシャリスト、
こども療育支援士、臨床心理
士、
ソーシャルワーカーなど成育支援スタッフとの連携を大切
対象疾患
にしながらチーム医療を実践しています。外来は月、火(午後)
●小児白血病
●再生不良性貧血
水、金曜の週4日行っています。小児の血液・腫瘍・免疫の専門
●骨髄異形成症候群
●造血障害
分野に関する患者紹介は広く県内外から受入れ、近接の東北
●リンパ腫
●溶血性貧血
大学小児科と緊密な診療連携体制を組んでいます。さらに研
●固形腫瘍
●鉄欠乏性貧血
究面においても当科は東北大学大学院医学研究科連携講座
●血液凝固障害
●血球貪食症候群
小児血液腫瘍学分野として大学院生も受け入れ、小児の白血
●特発性血小板減少性紫斑病
●EBウイルス感染症
病や難治性血液疾患の病態解明並びに新規の診断・治療法の
研究を行っています。
またセカンドオピニオンの依頼にも対応
しております。
ドクター紹介
職 名
診療内容
診療領域
専門領域
当科は、日本小児白血病研究会(JACLS)、日本小児白血病
資格等
リンパ腫研究グループ(JPLSG)、及び日本神経芽種研究グ
ループ(JNBSG)の一員として多施設共同研究に参加してお
り、悪性疾患等の化学療法は基本的にグループの定める治
療を行っています。移植医療については、2007年12月に臍
今 泉 益栄
帯血バンクの認定施設、さらに2008年11月には骨髄バン
職 名
ク認定施設を取得しました。これにより現在ではあらゆる種
診療領域
専門領域
類の造血幹細胞移植に対応でき、自施設において滞りなく治
資格等
療を遂行できるようになりました。これに並行して移植実績
も増加してきており、2014年6月末までに45例(骨髄移植
25例、臍帯血16例、同種末梢血幹細胞移植4例)を行ってい
ます。2012年10月からは造血幹細胞移植後フォローアップ
佐藤 篤
外来を開設し、造血細胞移植学会の指定研修を終了した看護
職 名
師とともに、造血幹細胞移植を終えた患児へのよりきめ細か
診療領域
専門領域
い診療を毎月第2火曜に行っています。非悪性疾患では、再
副院長 兼 血液腫瘍科科長
小児血液・腫瘍分野
日本小児科学会専門医
日本血液学会指導医
日本小児血液・がん学会評議員
日本小児血液・がん学会暫定指導医
日本臨床腫瘍学会指導医
日本造血細胞移植学会評議員
部長
小児血液・腫瘍分野
日本小児科学会専門医
日本血液学会指導医
日本小児血液・がん学会評議員
日本小児血液・がん学会暫定指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
医長
小児血液・腫瘍分野
資格等
生不良性貧血に対しては免疫抑制療法および同種骨髄移植
を、特発性血小板減少性紫斑病に対してはガンマグロブリン
療法やステロイド療法などを行っています。血友病の専門外
来は、毎月第4火曜日(午後)を設けており、県外からの患者
小沼 正栄
さんも通っています。当科では、血友病の定期フォローアップ
職 名
に加えて、積極的な家庭治療の実践とそのための学校の夏
休みなどを利用した自
診療領域
専門領域
己注射トレーニングな
資格等
どを行っています。一方
で、血液腫瘍性疾患の
治療や病態解明に関連
6
石田 智之
後期研修医
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
循環器科
循環器科
循環器科は医師患者ともに主に東北大学病院から移行
ドクター紹介
する形で2005年4月に開設されました。スタッフ3名と
職 名
研修医1∼2名であらゆる分野の小児循環器疾患の診療
診療領域
専門領域
を行っています。
資格等
循環器科では年間約200件のカテーテル検査、循環器
科と同時に開設した心臓血管外科では年間約150件の心
臓手術をこなしており、臨床的には当院が中心となり大学
病院や市中病院と連携して県内の患者さんの診療にあた
科長
小児循環器
東北小児心臓病研究会幹事
日本胎児心臓病学会幹事
小児科専門医
日本小児循環器学会専門医
田中 高志
っています。
職 名
診療領域
専門領域
診療内容
資格等
週3日(月火木うち月曜は新患)の外来診療と週3日(月
水金)の心臓カテーテル検査を軸に病棟ICU管理、心エコ
部長
小児循環器
東北小児心臓病研究会幹事
医師臨床研修指導医
ー検査にとスタッフは大忙しですが症例も豊富なため研
小澤 晃
修も充実しています。
循 環 器 の 入 院 患 者 が 利 用す る 病 室 、手 術 室 、IC U 、
職 名
NICU、心臓カテーテル検査室がすべて同じ階(3階)で連
診療領域
専門領域
絡しており、患者さんの移動の負担が少ないのみならず、
医師
小児循環器
資格等
これからのハイブリッド治療などにむけ大きなメリットが
あります。
また最新機器が投入されており、
カテーテル治
療や胎児エコーなど最新の治療に対応しています。2013
年よりアンプラッツァー心房中隔欠損閉鎖術の認定施設
川野 研悟
として月2件の同治療を行っています。
職 名
診療領域
専門領域
患者家族支援について
医学の進歩に伴い心疾患児の救命率の向上と共に障害
医師(フェロー)
小児循環器
資格等
を持ったまま大人に向かって成長していくこども達が増
えてきています。
こども病院としてはそのような障害を持ちながらも家
小野 頼母
庭で過ごしたり学校に通ったり就職する患者さんの病気
職 名
だけに限らないサポートをしていくことが重要と考えて
診療領域
専門領域
います。
医師(フェロー)
小児循環器
資格等
当院では患者さんや御家族を支援する専門のスタッフ
が充実しており協力体制をとってこれらの問題に積極的
にとりくんでいます。
鈴木 大
対象疾患
●各種先天性心疾患
●川崎病
●心筋症
●感染性心内膜炎
●心筋炎
●原発性肺高血圧症
●不整脈
●心臓腫瘍
7
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
神経科
神経科
診療内容
神経科の仕事を一言で言うなら発達をみること、
そして
すると思われる長期入院児、人工呼吸管理児への対応も
発達にかかわるさまざまな問題を解決することです。具体
課題となっています。
的には、重症心身障害から軽度発達障害までの発達障害
全般に対する医療および療育、発作性疾患・神経感染症な
対象疾患
どの急性および慢性疾患の治療、希少疾患の診断・治療が
●てんかん
●頭痛
大きな3本柱になっています。2013年度は神経科常勤医
●チック
●急性脳炎・脳症
師2人と後期研修医1人の3人体制で診療を行っています。
●髄膜炎
●各種神経筋疾患
地域の医療機関の皆様のご協力のおかげで順調に患者
●発達障害(自閉症、ADHD、重症心身障害児)
数は増加し、入院ベッドの確保が難しいような時もありま
す。神経科単独の患者さんの他にリハビリテーション科や
関連各科での包括的な医療を求めて来院する患者さんが
ドクター紹介
多いのも特徴です。患者さんを紹介してくださる場合、特
職 名
に軽度発達障害の患者さんの場合、神経科、
リハビリテー
診療領域
専門領域
ション科、
児童精神科のどこに紹介すればよいのか迷う場
資格等
合もあるとお聞きします。明確な仕切りはございませんの
科長
小児神経科全般
日本小児科学会専門医
で、
まずいずれかの科に紹介していただき、病状に応じ院
内で調整させていただきます。
冨樫 紀子
検査としては、脳波、脳誘発電位をはじめとする神経生
理検査、MRI、CT、SPECTなどの脳画像検査、知能検査な
職 名
どの神経心理検査が可能です。PT、OT、ST、臨床心理士が
診療領域
専門領域
おり、
急性期を中心にリハビリにも対応可能です。
資格等
(1)
外来、
在宅医療
医長
小児神経科全般
日本小児科学会専門医
日本小児神経学会専門医
外来患者さんの内訳は、自閉症・ADHD・脳性麻痺など
の発達障害、てんかん・チックなどの発作性疾患、急性脳
渡邊 周 永
炎・脳症・髄膜炎などの神経感染症、染色体異常症、奇形症
職 名
候群、神経皮膚症候群、頭痛・もやもや病などの脳血管疾
患、筋ジストロフィー症をはじめとする神経筋疾患など多
診療領域
専門領域
岐にわたっており疾患の種類が多いのも神経科の特徴で
資格等
す。患者数では、けいれんや発達障害を主訴とする患者さ
んが多いですが重症心身障害児も増加しています。在宅
医療に関しては、
在宅人工呼吸管理をはじめとした重症患
児のフォローを中心に行っています。
神経疾患にはけいれ
ん重積、急性脳炎・脳症などの救急疾患が多く、今後の救
急疾患の受け入れ態勢の整備も病院全体の課題になって
います。
(2)
入院
入院数は年々増加し、重症度も増しています。特に重症
心身障害児の入院が増加し、
繰り返し入院する患者さんが
増えています。
また小児外科、脳神経外科、泌尿器科、
リハ
ビリテーション科や関連各科の存在もあり、地域における
障害児医療の中核的存在になりつつあります。
今後も増加
8
二瓶 真人
医師(フェロー)
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
外 科
外
科
当科では鼠径ヘルニア、急性虫垂炎、腸重積などの一般
対象疾患
的な疾患から、
頚部・呼吸器(気管・肺)
・横隔膜・消化器(食
●頚部:先天性頚部瘻孔・嚢胞性疾患など
道∼結腸)
・直腸肛門・肝胆道膵臓・腹壁に関する重度の先
●呼吸器:肺嚢胞性疾患、気管気管支軟化症、
天性奇形まで幅広い疾患に対する外科治療を行っていま
気管狭窄症、喉頭軟化症など
す。
宮城県内はもとより他県からの患者さんも積極的に受
●消化器:食道から結腸までに生じる全ての先天性奇形
け入れており、
年間約310∼350件
(新生児手術は年間20
●大腸直腸肛門:直腸肛門奇形(鎖肛)、
∼30件、乳児手術は年間60∼70件)の手術を行っていま
ヒルシュスプルング病など
す。
小児腹腔鏡・胸腔鏡手術も積極的に行っており、
適応を
●肝胆道:胆道閉鎖症、先天性胆道拡張症など
吟味しつつ幅広い疾患で取り入れています。
●良性腫瘍:リンパ管腫、血管腫など
外科的な治療に付随した排泄管理と栄養管理にも力を
●腸管不全:短腸症候群、
ヒルシュスプルング病類縁疾患
いれており、
直腸肛門奇形
(鎖肛)
、
ヒルシュスルプング病、
●一般的な小児外科疾患:鼠径ヘルニア、停留精巣、
小児潰瘍性大腸炎などの排泄管理の必要な病気について
臍ヘルニア、急性虫垂炎、
は、
手術だけではなく、
成長を考慮した長期的な管理を小児
腸重積など
泌尿器科、
皮膚排泄ケア認定看護師などと協力して総合的
に行っています。
栄養管理が非常に重要となる腸管不全
(短腸症候群やヒ
ドクター紹介
ルシュスプルング病類縁疾患)の治療では、小児専門の栄
職 名
養サポートチームを基盤とした腸管リハビリテーション
(手
術、長期の在宅中心静脈栄養・経腸栄養、投薬治療など)を
小児外科
小児消化器外科
大腸直腸肛門疾患
新生児外科
外科栄養代謝
資格等
外科専門医、小児外科専門医
小児外科指導医、医学博士
東北大学医学部小児外科臨床准教授
出身:宮城県仙台市、東北大学医学部(平成 4 年卒業)
行っています。当院は、小児腸管不全の在宅中心静脈栄養
では全国でも有数の治療経験があります。
診療内容
科長
診療領域
専門領域
天江 新太郎
定期の手術日は月・水・金曜日の週3回になりますが、待
職 名
機できない疾患については緊急・準緊急的に手術を行いま
す。
手術の適応などを決めるための検査は主に火曜日に行
診療領域
専門領域
っています。外来は月・火曜日の午前中、木曜日の午前・午
資格等
後に行っています
(新患は月・火・木、
再来は火・木のみとな
ります)
。
セカンドオピニオンも受け付けております。
急患につきましては、
随時受け付けていますので、
お気軽
医長
小児外科
小児腫瘍外科
外科専門医
医学博士
出身:千葉県流山市、東北大
学医学部(平成 12 年卒業)
福澤 太一
にご相談・ご紹介ください。
また、当科が緊急手術中などで
職 名
対応ができない場合でも、東北大学小児外科、仙台赤十字
診療領域
専門領域
病院小児外科と連携して対応いたしますのでご相談くださ
い。
資格等
医師
小児外科
医学博士
出身:長野県安曇野市、東北
大学医学部(平成 17 年卒業)
岡村 敦
9
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
心臓血管外科
心臓血管外科
診療内容
対象疾患
心臓血管外科は心臓や大血管の手術を専門とする外科
先天性心疾患一般:
の領域です。
●心房中隔欠損症(ASD)
●心室中隔欠損症(VSD)
●房室中隔欠損症(AVSD)
特に小児の心臓血管外科は心臓の先天的な病気に対す
●動脈管開存症(PDA)
る手術が診療の中心になります。
●純型肺動脈狭窄、閉鎖症 先天性心疾患の発生頻度は新生児の約1%です。
そのう
●ファロー四徴症、兼肺動脈閉鎖症(TOF,TOF/PA)
ち約1/4の患者さんはチアノーゼや心不全のため生後1ヶ
●三尖弁閉鎖症
●単心室症(内蔵錯位症候群)
月以内になんらかの手術が必要となりますが、
大人になっ
●大動脈縮窄・離断症
●総動脈幹症
てから不整脈や心不全症状が現れて初めて心臓病に気づ
●両大血管右室起始症(DORV) ●完全大血管転位症(TGA)
かれる場合もあります。
先天性心疾患の手術は1950年代
●総肺静脈還流異常症(TAPVC) ●左心低形成症候群(HLHS)
に始められ、
その後半世紀の間につぎつぎと新しい手術法
●小児期弁膜症
●その他
が開発されて現在では殆どの先天性心疾患の手術治療が
可能になってきました。
先天性心疾患の手術にあたっては、
患者さん一人一人に
ドクター紹介
合わせて適切な時期に適切な手術を行うことが大切です。
職 名
最近では胎児期や出生後まもなく心奇形の診断がついた
診療領域
専門領域
場合はその病型により生後いつごろどのような手術を行う
資格等
かをスケジュールする治療方針がとられ、
手術成績も安定
してきました。
近年の先天性心疾患の治療成績向上には心
科長
先天性心疾患の外科治療
心臓血管外科専門医
外科専門医
日本心臓血管外科学会国際会員
臓超音波検査や心臓カテーテル法などの診断技術の進歩
と手術前の患者さんの心不全や低酸素状態を改善する内
崔 禎浩
科的治療法の向上が大きく貢献しています。
さらに、
手術そ
職 名
のものも、
手術方法の改良や人工心肺の改良など着実に進
診療領域
専門領域
歩を続け来ています。
2009年には臓器移植法の改正に伴
資格等
い小児患者への心臓移植の道も開かれ我々の取り巻く環
境も更に変化が求められて行くことが予想されます。
部長
先天性心疾患の外科的治療
心臓血管外科専門医
外科専門医
宮城県立こども病院の心臓血管外科は2005年度より開
設され、
東北大学病院で経験を積んだ心臓血管外科スタッ
小西 章敦
フを中心に麻酔科医、
臨床工学技師、
看護師たちと良く連携
職 名
したチームを作って診療にあたり、
現在までスタッフの増
医長
診療領域
専門領域
員、
手術枠の増加等診療体制の改善に伴い手術数も増加
資格等
する傾向にあり、
東北で初めてのこども病院として広く県
外科専門医
内外を問わずできるだけ多くの患者さんを受け入れること
をモットーに、
生まれつき心臓に病気を持つ子供たちがそ
れぞれに元気で楽しい人生が送れるようこれからも努力
加賀谷 智明
していく所存です。
職 名
<年間手術件数の推移(非心臓関連手術、ペースメーカーは除く)>
140
資格等
120
100
80
総数
60
新生児
40
佐藤 充
20
0
2008
10
2009
2010
2011
2012
2013
医師
診療領域
専門領域
心臓血管外科専門医
外科専門医
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
脳神経外科
脳神経外科
診療内容
宮城県立こども病院脳神経外科は東北地方で唯一の小
組んでいます。
児脳神経外科専門施設です。診療対象は小児のみならず、
小児脳腫瘍に関しては特に頭蓋咽頭腫の患者さんが多く
小児に多い疾患の成人例も診療しています。
特にもやもや
集まります。
治療に難渋する事の多い疾患ですが患者さんに
病、二分脊椎、小児脳腫瘍、頭蓋咽頭腫、水頭症、胎児水頭
負担の少ない手術法、
治療法を選択し良好な成果を上げて
症などの疾患の診療に関しては、
我が国を代表する施設の
おり主要学会や論文等で常に治療成績を公表しています。
一つとして精力的に取り組んでいます。疾患によっては東
頭蓋縫合早期癒合症は形成外科と合同で治療に当たり
北大学脳神経外科、
広南病院、
鈴木二郎記念ガンマハウス、
ます。国内他施設と連携のもとで最新の理念を取り込んだ
仙台市立病院 林 俊哲先生等と連携して治療を行います。
治療を行っています。
専従医師は白根礼造、君和田友美、成澤あゆみの3名で
すが、いずれも脳神経外科専門医取得後に一般脳神経外
対象疾患
科の経験を十分に積んだ上で小児脳神経外科分野を担当
●水頭症
●二分脊椎
しており、脳神経外科疾患全般に対応可能です。
また本院
●頭蓋縫合早期癒合症
●中枢神経系先天異常全般
は胎児水頭症診断の二次施設として当院産婦人科、
新生児
●もやもや病
●小児脳腫瘍
科と連携を取って診療に当たる他、
もやもや病患者さんの
●頭蓋咽頭腫
分娩など、
脳神経外科的問題点を有する方々の出産に関す
以上を中心に小児脳神経外科疾患全般
る問題点にも取り組んでいます。
当科での脳神経外科手術の特徴は、
可能な限り手術創を
ドクター紹介
小さくし剃髪も最小限にとどめる事にあります。
これは早
職 名
期の復学復職に際しての身体的及び精神的負担を軽減す
診療領域
専門領域
るためです。開頭範囲や脊椎骨に対する手術操作も必要
最小限にとどめて、
いわゆる鍵穴手術(Keyhole Surgery)
資格等
を基本としています。
このような操作によって手術の難易
度が高くなると考えられますが、顕微鏡手術と内視鏡手
術、ナビゲーションシステム、術中神経生理学的モニタリ
白根 礼造
ングなどを融合させる事によって可能なものとなっていま
職 名
す。その結果として入院期間が短縮され、大半の手術にお
診療領域
専門領域
いては10日以内の入院のみで自宅退院となります。
資格等
小児脳神経外科疾患の中で最も多いのが水頭症です、
新
副院長兼診療部長兼科長
脳神経外科
日本脳神経外科学会専門医
日本小児神経外科学会・機関
誌編集委員長
日本脳卒中学会評議員
日本脳循環代謝学会評議員
医長
脳神経外科
日本脳神経外科学会専門医
生児期には術後の感染が問題とされていますが、
我々は手
術野を清潔に保つ独自の管理法で良好な治療成績を上げて
います。
その結果として抗生物質の投与量を減じる事が可能
君和田 友美
となり副作用や合併症を減らすことができました。
職 名
もやもや病はここ仙台で名付けられた疾患です。
当院で
診療領域
専門領域
医長
脳神経外科
は小児成人を問わず多くの方々の治療を行っています。
特に
資格等
病変の進行が急激な3歳以下の幼児や既に治療を受けた後
日本脳神経外科学会専門医
にも拘らず症状の見られる方等、
そのほか本疾患特有の問
題を抱えた方々の診療にも取り組んでいます。
二分脊椎に代表される脊髄の先天異常は個々の患者さ
成澤 あゆみ
んによって病態がさまざまです。当院では胎児期診断から
成人期にいたる多種多様な問題に関して泌尿器科、
整形外
科、形成外科、小児外科などの関連各科と共に診療に取り
11
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
形成外科
形成外科
診療内容
形成外科は形成手術すなわち
「つくる手術」
を専門として
その他の顔面の変形、
などさまざまな状況に対する治療を
います。
生まれつき、
ケガのため、
病気の後遺症など、
さまざ
行っています。
まな理由で体に変形を持つ方がいます。
その
「変形」
によっ
実際の診療はやはり手術が中心となっており、小児を対
て生命の危険や肉体的苦痛がもたらされることがないと
象とすることから多くの手術は入院のうえ、全身麻酔のも
しても、機能や見た目が損なわれるのであれば、生活の質
とに行っています。
の向上を目的とした治療が求められます。
このような場合
いっぽうで外来での診療も重要な任務と考えています。
に、
「機能」
と
「かたち」を修復するための形成手術が必要
そこでは、診断や治療計画の決定、手術前と手術後の経過
とされています。
観察を行っています。
一般に扱われることの少ない
「変形」
形成手術そのものは古代より行われてきましたが、
それ
の悩みについて、
専門家としての意見をお伝えする場であ
を専門に行う形成外科の歴史はまだ浅いものです。
しか
ると考えています。
また、
生活の質を求める医療において、
し、
生活の質が重視されるようになってきたこと、
さらに治
治療の適応は常に相対的なものとなります。
手術の実施に
療技術の革新によって、
形成外科はその診療対象を拡げて
際しては充分に相談することを心がけています。
きました。
頭蓋顎顔面外科、
手の外科、
皮膚外科、
美容外科、
また、
小児の外科が扱う疾患はどれも長い経過観察を必
再建外科、熱傷など、現在の形成外科が扱う分野は多岐に
要とします。成長を待たないと手術ができなかったり、成
わたっています。
長の各段階で何回も手術を必要とすることもしばしばで
宮城県立こども病院の形成外科では、
重症の外傷を除い
す。
小児期の手術侵襲による悪影響が成長に伴って現れて
て小児に必要とされる形成外科診療のほとんどを行ってい
くることも考えなければなりません。形態異常においては
ます。
扱う疾患の主なものは、
頭蓋顎顔面の先天異常、
手の
治癒という転帰が望めないことも多く、治療が終わった後
外科疾患、
足の先天異常、
皮膚外科疾患、
などです。
の社会参加まで見守ってゆく必要があります。
変
頭蓋顎顔面の先天異常にはさまざまのものがあります。
形は決して表面にとどまるものではなく、
患者さんは呼吸や
対象疾患
栄養という生命維持の問題から、
視聴覚や言語、
咬合という
●口唇裂・口蓋裂
●足趾の先天異常
機能的な問題、
整容面や心理面にいたるまで、
次元の異なる
●頭蓋・顎・顔面の先天異常 ●その他体表の先天異常
さまざまな問題を抱えています。
発達の問題や内臓疾患を合
●耳介の先天異常
●再建外科
併することしばしばです。
このような患者さんに対して、
円
●手の先天異常
●瘢痕・瘢痕拘縮
滑なチーム医療が行えることは当院の特徴のひとつです。
●母斑など外科治療の対象となる皮膚疾患
なかでも口唇裂・口蓋裂は代表的な疾患であり、その治
療は頭蓋顎顔面変形に対するチーム医療の基礎となるも
のです。当院では形成外科、歯科口腔外科・矯正歯科、言語
ドクター紹介
聴覚士、耳鼻いんこう科などが診療に参加し、新生児期の
職 名
哺乳指導から成人期の咬合形成まで、
長期的な治療を行う
診療領域
専門領域
ことを目標にしています。
科長
小児形成外科全般
手の疾患においてもやはり先天異常が多く、
母指多指症
資格等
をはじめ手の先天異常の全てを診療対象にしています。
ま
日本形成外科学会専門医
た、
腱損傷などの外傷、
熱傷の後遺症、
強直母指やバネ指と
いった炎症性疾患など、先天異常以外の疾患も少なくあり
真田 武彦
ません。
職 名
下肢の疾患のうち、
歩行機能にかかわる足首から上の疾
診療領域
専門領域
患は整形外科で治療されますが、
整容の改善を主目的とし
た趾の手術については形成外科が担当しています。
資格等
皮膚外科疾患には、
アザ、
血管腫、
皮下腫瘍、
傷あと、
慢性
潰瘍、
爪変形などがあります。
その他、
臍や乳房など躯幹の変形、
鼻や眼瞼、
耳介などの
12
浅野 裕香
医師
小児形成外科全般
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
泌尿器科
泌尿器科
診療内容
小児泌尿器科疾患の内容としては、
先天性の疾患が大多
対象疾患
数を占めています。
腎尿路疾患
(膀胱尿管逆流、
先天性水腎
●腎尿路疾患(膀胱尿管逆流、先天性水腎症、巨大尿管、
症、
巨大尿管、
異所性尿管、
尿管瘤など)
、
生殖器・外陰部疾患
異所性尿管、尿管瘤、後部尿道弁、多嚢腎、総排泄腔外
(尿道下裂、
停留精巣、
陰嚢水瘤、
性分化疾患、
包茎など)
、
二
分脊椎症にともなう神経因性膀胱
(脊髄髄膜瘤、
脊髄脂肪
腫など)
、
排尿異常
(尿失禁、
夜尿症、
頻尿など)
等々多彩な疾
患を対象としています。
泌尿器科の腎尿路疾患は小児期に
末期腎不全にいたる原因の多くを占めるとされ、
早期に適
切な対応が必要とされます。
さらに将来にわたってできる
だけ良好な腎機能を保つことを目標に置き、
外来にて腎機
反、尿生殖洞遺残 など)
●生殖器・外陰部疾患(尿道下裂、停留精巣、陰嚢水瘤、性
分化疾患、包茎 など)
●二分脊椎にともなう神経因性膀胱(脊髄髄膜瘤、脊髄
脂肪腫 など)
●排尿異常(尿失禁、夜尿 、頻尿、過活動膀胱 など)
●尿路結石症、尿路性器腫瘍、尿路外傷
能を中心に長期に
(思春期過ぎあるいはそれ以降まで)
経
過を見ていく必要があります。
停留精巣は将来腫瘍発生や
不妊症のリスクがあるため、
現在では1歳前後の早めの時
ドクター紹介
期に手術をおこないます。
尿道下裂は乳児期から幼児期に
職 名
手術を行いますが、
非常に難易度が高い手術です。
当院は日
診療領域
専門領域
本国内において手術が行える有数の施設のひとつです。
二
資格等
分脊椎患児には排尿・排便障害をともなう頻度が高く、
生涯
にわたり、
排尿・膀胱機能の評価と管理を定期的に行なって
いく必要があるため、
脳神経外科や整形外科と協力体制の
上で診療を行っています。
いずれの疾患も専門性の高い診
坂井 清英
断・検査・手術が必要とされるため、
宮城県内のみならず県
職 名
外の多くの地域からも当院泌尿器科を訪れる患児がたい
診療領域
専門領域
へん多いのが実情です。
手術日は
(月)
(火)
の2日間、
外来診
資格等
療日は
(水)
(木)
(金)
の3日間で、
開院以来、
手術・外来枠と
もに常時満杯の状態です。
平成24年度
(2012/4-2013/3)
の外来延べ患者数は4,632名、
新患は255名、
入院延べ患
者数は1,084名、
入院患者数は241名でした。
手術室でお
竹本 淳
こなう年間の手術・検査件数は約200件におよびます。
スタ
職 名
ッフは開院当初は1名
(部長:坂井)
でしたが、
2007年4月1
診療領域
専門領域
日以降、
常勤医が1名増員
(医長:竹本)
となりました。
さらに
資格等
2012年4月以降常勤医が1名増え
(医長:相野谷)
、
2012年
科長
小児泌尿器科
先天性腎尿路生殖器疾患
東北大学医学部臨床教授、弘前大学医学部講師、
琉球大学医学部講師、日本泌尿器科学会指導医、
日本腎臓病学会指導医、日本小児泌尿器科学会認
定医、日本小児泌尿器科学会理事、日本小児ストー
マ・排泄管理研究会東北地区世話人、日本逆流性
腎症フォーラム代表幹事、日本胎児治療学会理事
部長
小児泌尿器科
神経因性膀胱
日本泌尿器科学会指導医
日本排尿機能学会会員
小児泌尿器科学会会員
日本二分脊椎研究会会員
小児泌尿器科学会認定医
部長
小児泌尿器科
日本泌尿器科学会指導医
小児泌尿器科学会会員
8月以降、
東北大学病院および弘前大学病院から派遣され
る泌尿器科研修医が1名加わり、
総勢4名のスタッフによる
相野谷 慶子
診療体制となりました。
職 名
診療領域
専門領域
資格等
医師
泌尿器科
日本泌尿器科学会専門医
高橋 正博
13
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
産 科
産
科
患者さんの御紹介
診療内容
宮城県立こども病院産科は常勤医師3名で診療にあたっ
胎児の予後を改善するため、専門診療の垣根を低くし、
ています。
当科の特徴は以下の6点です。
できるだけ多くの胎児を診たいと考えております。一絨毛
膜双胎で羊水が多そうな場合や、胎児の異常がありそう
(1)
胎児診断・胎児治療
先天奇形や先天性心疾患などの胎児の構造異常を疑っ
な場合など、異常がはっきりしていなくても当科にご相談
たり、胎児発育不全、一絨毛膜双胎、羊水過多・過少などの
ください。検査結果をお手紙、もしくはお電話でお返しい
ハイリスク症例を紹介していただき、診断を行い、その後
たします。当院で管理した方が良い場合(先天性心疾患な
の方針をマネージメントします。
また一絨毛膜双胎の約15
ど)
はその旨を返信いたします。
%に生じる双胎間輸血症候群にFLP(胎児鏡下胎盤吻合
また、遺伝・薬・放射線などに関するカウンセリングも常
血管レーザー凝固術)、胎児胸水にTAS(胎児胸腔・羊水腔
時、
受付けています。
ご相談ください。
シャントチューブ留置術)、胎児不整脈に経胎盤的抗不整
詳しくは、宮城県立こども病院のホームページの診療科
脈薬投与、胎児貧血に対する胎児輸血といった、胎児治療
案内をご参照ください。
を行っています。
FLPやTASの保険診療の施設基準を満た
http://www.miyagi-children.or.jp/annai/content0024.html
す当院は保険での治療が可能です。
遺伝カウンセリング、妊娠と薬の相談、妊娠と放射線の相談
(2)
ドクター紹介
母体血による胎児染色体検査(いわゆる新型出生前診
職 名
断)、絨毛生検、羊水検査などの出生前診断と、検査の前後
診療領域
専門領域
の遺伝カウンセリングを行っています。
また、前児に病気
資格等
があったご夫婦の次の妊娠の相談、妊娠中の服薬、妊娠中
の放射線被曝などのカウンセリングも行っています。
(3)
地域周産期母子医療センター
切迫早産や前期破水などの母体搬送を受け入れていま
室月 淳
す。高度の合併症妊娠は施設の特徴から受け入れ困難な
職 名
場合もありますが、
常位胎盤早期剥離など緊急性の高いも
診療領域
専門領域
のはできるだけ受け入れるようにしています。2013年の
資格等
母体搬送受け入れ数は96件で、
年々増えています。
(4)
地域の正常妊娠・分娩
正常妊娠や里帰り分娩なども取り扱っています。2013
年の分娩数は399件、
帝王切開術は135件
(34%)
でした。
職 名
診療領域
専門領域
新 生 児 蘇 生 法 講 習 会 ( N C P R ) 、産 科 救 急 講 習 会
(ALSO)、胎児心エコー実技講習会などを定期的に開催し
資格等
ています。ぜひ、当院の講習会をご利用ください。
くわしく
はホームページに掲載しております。
大学院講座が併設されており、胎児医療の臨床・基礎の
研究を行っております。
双胎間輸血症候群にFLP
(胎児鏡下
胎盤吻合血管レーザー凝固術)
を行っ
ているところ。
東北6県からの紹介があり
ます。
14
周産期学・超音波医学・
人類遺伝学
日本産科婦人科学会専門医
母体保護法指定医
日本周産期・新生児医学会周産期(母体胎児)暫定指導医
日本超音波医学会超音波専門医・同指導医
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医・同指導医
ALSOインストラクター
NCPRインストラクター
医師
周産期医学・超音波医学
日本産科婦人科学会専門医
ALSO インストラクター
NCPR インストラクター など
室本 仁
(5)
地域医療貢献
(6)
東北大学大学院 医学系研究科 胎児医学分野
科長
原田 文
医師
胎児医学・妊娠初期超音波ス
クリーニング
日本産科婦人科学会専門医
FMF 認定医
ALSO プロバイダー
NCPR「専門」コース認定医
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
歯科口腔外科・矯正歯科
歯科口腔外科・矯正歯科
診療内容
昔の小児歯科は虫歯の治療が中心でしたが、
虫歯予防の
もに対する全身麻酔下における一括した歯科治療を行って
意識が向上し、
フッ化物の応用や虫歯を作らない代用糖が
います。
すべてのこども達が成人するまでに調和の取れた
発達してきたため、
こどもの虫歯は年々減少してきていま
顎顔面形態と良好な咬合状態を獲得できることを目標に、
す。
それにより最近では親の注意は歯並びや噛み合わせの
治療に当たります。
問題に向けられるようになってきました。
さらに、
歯やお口
また当院は歯科医師臨床研修の協力型研修施設とし
のケガ、
顎関節周囲の痛み、
噛まない・飲めないなどの食べ
て、管理型臨床研修施設からの研修歯科医を受け入れて
方の問題を主訴に来院するこども達も年々増えています。
います。
社会の変化とともにこどもの生活環境が変わり、
歯とお口
の成長や発達に関心が高くなってきているのが最近の状況
対象疾患
と思われます。
こどもが持つ本来の歯とお口の働きが十分
●顎変形症
●不正咬合(咬合異常)
に生かされ、
健やかなこころと身体が育つように保護者と
●先天性口腔顎顔面奇形
●唇顎口蓋裂
一緒に考え、
こども達の育児、
自立支援を行うという口腔成
●親不知
●小帯異常
育の視点に立って診療を行います。
●顎関節症
病気を有するこどもやその保護者にとって、
歯やお口の
●先天性欠如歯・埋伏歯・過剰歯などの歯の萌出異常
問題はどうしても後回しになってしまいます。
虫歯や歯周炎
●口腔外科疾患(腫瘍、嚢胞、感染、炎症、外傷)
を放置することは感染病巣をつくることとなり、
全身に対し
●有病小児ならびに障害児の歯科疾患
(虫歯、
歯肉炎など)
悪影響を及ぼします。
このようなこども達にも、
定期的に口
腔衛生指導や栄養食事指導を行うことによって虫歯を予防
することができます。
たとえ虫歯ができた場合でも、
重篤な
ドクター紹介
症状を呈する前に早期の初期治療で済ませることが可能で
職 名
す。
障害の重い子や顎顔面に先天異常を持つこども達の中
診療領域
専門領域
には、
食べることや飲み込みがうまくできない場合がありま
す。
できるだけ早くお口から栄養摂取できるような指導・訓
練に関わり、
食べる喜びを伝えていきます。
当院は地域歯科診療を支援する中核的な病院としての役
割を果たすために、
一般の歯科診療所あるいは東北大学病
資格等
御代田 浩伸
院と連携し、
歯並びや咬み合わせの改善にかかわる顎矯正
職 名
手術ならびに矯正歯科治療を主体的に行っています。
特に
診療領域
専門領域
インプラントを用いた特殊で高度な技術を必要とする矯正
資格等
治療を行っています。
その他に、
親不知、
埋伏歯、
過剰歯など
に関連する抜歯手術を行っています。
さらに、
一般の歯科診
療所で治療困難な自閉症、
脳性麻痺、
治療に非協力的なこど
後藤 申江
職 名
診療領域
専門領域
資格等
科長
(歯科医師)
一般矯正治療
インプラント矯正治療
部分矯正治療
(埋伏歯牽引、
補綴前矯正など)
外科的矯正治療
(術前・術後矯正)
小児歯科・障害者歯科
口腔外科治療
日本矯正歯科学会認定医
臨床研修指導歯科医
医長
(歯科医師)
小児歯科・障害者歯科
摂食指導
日本小児歯科学会専門医
日本障害者歯科学会認定医
日本摂食・嚥下リハビリテー
ション学会認定士
臨床研修指導歯科医
非常勤歯科医師
先天性口腔顎顔面奇形
日本口蓋裂学会理事
幸地 省 子
15
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
リハビリテーション科
リハビリテーション科
診療内容
リハビリテーション科は発達の遅れや偏りがあるお子
や療法室で回復のためのトレーニングを開始します。発症
さんの生活指導をしていきます。
できないことを克服して
早期からリハビリテーションを行えることが、
こども病院
いくよりは、できることを広げていく方が大切だと考えて
の特徴です。
います。障害と決め付けるのではなく、通園施設や統合保
さらに新生児ICUでは新生児期から発達を評価し、
外来
育などの使える特典を利用して、家庭生活の中で、お子さ
でのフォローアップにつなげていきます。
んの発達を伸ばし偏りを補正していくことを、親御さんと
なお吉田由理子歯科医と言語聴覚士で摂食障害のこど
一緒に考えていきます。
もを対象に摂食外来を始めました。
発達の遅れや偏りは運動面(脳性麻痺・運動発達遅滞)
ばかりでなく、
ことばやコミュニケーションの問題(精神発
達遅滞・言語発達遅滞・自閉症)や学習面(軽度発達障害)
対象疾患
にも対処しています。通園施設に通いながら、
こども病院
●ことばの遅れ
●広汎性発達障害
に通院し、療育プログラムを共有することもあります。
ま
●運動発達の遅れ
●注意欠陥・多動性障害
た、学校の先生方と連携をとって教育プログラムをたて
●精神発達の遅れ
●学習障害
ることもあります。
とくに自閉症に関しては、東北地方で
●脳性麻痺
●ダウン症
はリハビリテーションをしている施設が少ないので、多く
●自閉症
●未熟児のフォローアップ
のこどもたちが集まってきます。
●アスペルガー症候群
●摂食障害
療法士と協議しながら必要があれば、運動面は理学療
法士、認知面(遊びや学習)は作業療法士、言語面と摂食は
ドクター紹介
言語聴覚士にオーダーし、一緒にみていきます。
また、地
職 名
域にある発達支援をしているさまざまな機関や個人の療
法士たちと連携をとって、親子の支援をしています。
診療領域
専門領域
充分な評価をした上で、
どのように生活の中で発達を
資格等
伸ばしていくかに重点を置いています。かつてのリハビリ
科長
発達障害
日本小児科学会専門医
日本小児神経学会専門医
テーションは訓練室で行うものが主体で、訓練室で良好
な姿勢や歩容がとれても、家庭に戻ると、もとの状態に戻
奈良 隆寛
ってしまうことが多かったのです。現代のリハビリテーシ
職 名
ョンは、家庭での生活空間を考えて、育児の中でどのよう
診療領域
専門領域
なプログラムをたてていくかが重要とされています。
また、入院中から運動や呼吸や摂食に問題があるこど
資格等
医師
発達障害
日本小児科学会専門医
もたちには、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が病室
熊坂 泰磨
職 名
非常勤歯科医師
診療領域
専門領域
資格等
吉田 由理子
16
日本小児歯科学会認定医
日本障害者歯科学会認定医
日本摂食・嚥下リハビリテー
ション学会認定士
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
放射線科
放射線科
診療内容
放射線科は主に画像検査・画像診断分野を担当していま
できるだけ速やかに対応するよう心がけています。
す。具体的にはCT・MRI・核医学などの画像検査計画の立
各検査や一次読影は2人の放射線科医が分担して行っ
案と指示、放射線部での超音波検査、病棟・ICU・NICUなど
ていますが、一日の終わりにはその日に撮影されたすべ
への出張超音波検査、造影・透視検査、画像診断報告書の
ての画像を放射線科医がそろって検討し、画像所見とそ
作成、臨床各科との画像カンファレンス、主治医からの画
の解釈を確認するとともに検査結果についての情報を共
像診断に関するコンサルテーションへの対応などです。常
有しています。
勤の放射線科医2人と診療放射線技師9人、放射線部担当
診療科間の定期的な画像カンファレンスは新生児科や
看護師、
クラークが協力して診療を行っています。
神経科と行っています。
カンファレンスの目的は、画像所
当院放射線部に設置されている画像診断装置の詳細に
見のダブルチェック、今後の画像検査計画の立案、研修医
ついては放射線部の項をご覧ください。
これらの装置で撮
の教育等で、放射線科医師の司会で進行します。
影される画像はすべてデジタル化され、PACS(Picture
なお、当院には放射線治療装置も設置されており非常
Archiving and Communication System)
で管理されてい
勤の放射線治療専門医の応援を得て放射線治療を行って
ます。放射線部門内ではフィルムレスの環境で読影やカン
います。
ファレンスを行っています。
当科の基本方針は、
(1)
こども一人ひとりに対して適切な画像診断検査を選択
ドクター紹介
職 名
する
診療領域
専門領域
(2)
こどもに優しく身体的負担・精神的負担の少ない検査
を安全に行う
資格等
(3)得られた検査結果からこどもの診断・治療に役立つ情
科長
小児領域の画像診断
放射線診断専門医
核医学専門医
報を可能な限り引き出す、の3項目です。
これらに基づき、画像検査法を選択する時には主治医と
島貫 義久
密に協議し、検査の目的を明確にしたうえで放射線被ばく
職 名
の無い検査、
こどもの身体的・精神的負担の少ない検査を
診療領域
専門領域
優先的に考慮します。検査の実施に際しては、被ばく低減
に努め不必要な検査は行わない様にしています。
医師
画像診断
資格等
主治医に対してはわかりやすい画像とわかりやすい画
像診断報告書を提供するよう心がけています。たとえば、
CT検査では3次元画像等の再構成画像を適宜作成し、説
青木 英和
得力のある画像情報を主治医に提供しています。
また、検
査中あるいは検査後に緊急性のある所見を発見した時に
はすぐに主治医に連絡するようにしています。
当科では超音波検査を重視し積極的に行っています。超
音波検査は小児で問題となる放射線被ばくがなく特別な
前処置も不要なため簡便に行える画像検査であり、さら
に、体格が小さく体脂肪や腹腔内脂肪の少ない小児では鮮
明な画像が得られるため単なるスクリーニング検査に留
まらず精密検査としての意義が大きいためです。実際に超
音波検査のみで診断可能な疾患もあります。検査をする時
には、
こどもの希望するアニメを見せて検査に協力しても
らっています。
また、主治医から緊急検査の要請があれば
17
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
麻酔科
麻酔科
診療内容
麻酔科は、
こども達が安全に手術を受けられるように
大人のミニチュアではないと言われていますが、新生児か
手術中の全身管理だけでなく、
手術後の疼痛管理なども行
ら思春期のこども達まで、発達・発育の各段階での特質を
っています。
理解しておかなければなりません。
大人の麻酔に比べてこ
手術の前日には、麻酔科外来において、あるいは病室を
どもの麻酔では準備一つをとっても人手が必要です。手術
訪問して麻酔の手順や方法および起こりうる合併症を説
前の短時間の説明で、
こども達とコミュニケーションが取
明し、できるだけこども達や保護者の不安の軽減に努め
れるようになるにも経験と熟練が必要です。安全な麻酔
ています。小さいこども達は家族から分離される不安がと
は当然のこと、限られた時間の中でこども達の身体的・精
ても強いものです。手術室へ入室する前には、鎮静・催眠
神的な状況を把握し、少しでも不安と痛みを軽減できるこ
薬(ミダゾラムシロップ等)の内服投与をしていますので、
とを願って毎日の診療に携わっています。
手術室に入る時に泣き叫ぶという光景はほとんど見られ
ません。
また、麻酔導入時に使用するマスクには美味しそ
うな匂いをつけています。担当看護師が術前訪問時に、
こ
ども達の希望を聞き、
選んでもらっています。
麻酔は、吸入麻酔による全身麻酔が中心ですが、胸・腹
ドクター紹介
部以下の手術では可能であれば積極的に硬膜外麻酔を併
職 名
用しています。手術時間が長い症例では硬膜外腔にチュ
診療領域
専門領域
ーブを挿入し、術後の痛みが激しいと予想される大きな
資格等
手術では、
硬膜外麻酔に使用したチューブを術後も留置し
科長
小児麻酔
麻酔科指導医
たままにして、持続的に薬剤を注入して鎮痛に用いていま
す(epi-PCA)。硬膜外麻酔が適用できないこども達には、
森本 文子
麻薬系の薬剤を持続静注するなどの疼痛対策を積極的に
職 名
行っています(iv-PCA)。手術は勿論、成人では麻酔を必要
としない血管造影や内視鏡検査などの検査や処置も全身
診療領域
専門領域
麻酔の対象となります。
こども病院の特徴として先天性の
資格等
疾患が殆どですが、各科の代表的な疾患には、小児外科:
部長
小児麻酔
麻酔科指導医
胆道閉鎖症・胆道拡張症・胃食道逆流症・消化管閉鎖・横
隔膜ヘルニア、泌尿器科:膀胱尿管逆流症・尿道下裂・水腎
井口 まり
症、脳神経外科:もやもや病・先天性水頭症・脳腫瘍・脊髄
職 名
髄膜瘤・脊髄脂肪腫、形成外科:口唇口蓋裂・狭頭症・多合
指
(趾)症、
心臓血管外科:複雑心奇形、歯科口腔外科:顎変
診療領域
専門領域
形症・全麻下齲歯治療、産科:帝王切開・胎児治療等があり
資格等
部長
麻酔全般
麻酔科指導医
ます。
当院の麻酔科管理症例は年間約1200例。春休み、夏休
みに集中しますが、毎月100例前後の手術があり、そのう
五十嵐 あゆ子
ち約2割が緊急手術です。以前は手術の対象にならなかっ
職 名
たような未熟児や、低体重児、難治性の複雑な心奇形を持
診療領域
専門領域
ったこども達の手術・麻酔も増えています。
現在、麻酔科は4名で診療にあたっています。日本麻酔
資格等
科学会による安全な麻酔基準を満たすモニター類の整備
だけでなく、大人より危険性の高いこどもの麻酔では麻酔
科医の高度な技術と適切な判断が要求されます。
こどもは
18
大 泉 見知子
医師
麻酔全般
麻酔科認定医
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
集中治療科
集中治療科
集中治療科とは
大きな侵襲を受けた生体は、回復までの一定期間は生
命維持のため人的物的な集学的な治療を必要とします。
その様な治療を専門とするのが集中治療科です。患者の
治療に直接関わるほか、各科の知恵を集約し治療方針を
導き出すコーディネータとしての役割や、患者の入退室を
含む全般的な管理運営も、大切な業務となっています。
従来看護部の管理下にあった「集中治療室」が、平成26
年度の4月の院内組織改定で、中央部門の一つとして集中
治療部という独自性を持った組織になりました。開設以来
麻酔集中治療科の医師が集中治療室の管理運営に関わっ
てきましたが、集中治療部への組織改編に合わせて、集中
治療科が麻酔集中治療科から分離して新設されることに
なりました。
ドクター紹介
職 名
診療内容
集中治療科に所属する医師は、小泉医師と科長の松川
(麻酔集中治療担当副院長と兼担)の2名です。集中治療
診療領域
専門領域
科は集中治療部の管理運営を担当し、
また集中治療室に
資格等
入室する患児の担当科医師と共同で診療に当たります。
診療に当たっては、医師のみでなく看護師、MEを含む医
松川 周
療者全員の協同が欠かせません。関係職員一同、
より質の
職 名
高い医療を患児に提供するため、日夜努力中です。
診療領域
専門領域
週日には毎朝8時半から医師と看護師による状況報告
資格等
を行い、患者の状態および治療方針の確認を行って、現在
の病態認識の共有化を図っています。実働は小泉医師1名
副院長(麻酔集中治療担当)
集中治療科科長(兼担)、
集中治療部部長
集中治療(人工呼吸管理)
日本麻酔科学会指導医
日本集中治療医学会専門医
日本呼吸療法医学会専門医・名誉会員
医長
集中治療(小児)
日本小児科学会専門医
日本集中治療医学会専門医
の状況ですので、診療のアドバイザー的役割に止まること
も多く、今後徐々に人員増員および業務内容拡大を考え
小 泉 沢
ていく必要があると考えております。
今後の展望
集中治療部をはじめ、病院全体を対象とする中央診療
部門は、そのパフォーマンスが病院運営のボトルネックに
なる可能性が高いため、
どのように機能維持に関わって
いくかは、集中治療科の大きな役割と言えると考えます。
人員の充実、拓桃医療センターとの統合、医療機器・設備
の更新、小児集中治療施設認定の取得、特定集中治療室管
理料1の取得、小児救急医療への関与、など今後集中治療
科の取り組むべき課題は多岐にわたります。出来ることか
ら少しずつ実現していこうと考えておりますので、皆様方
のご協力のほど、宜しくお願いします。
19
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
臨床病理科
臨床病理科
臨床病理科は病理専門医1人と臨床検査技師2人で業
細胞診では子宮頸癌検診や、髄液中に白血病細胞が浸
務を行っており、具体的には病理組織診断、細胞診断、術
潤していないかどうかなどを調べており、細胞検査士と細
中迅速診断、病理解剖の4つを行っています。いずれの業
胞診専門医のダブルチェック体制で診断しています。件数
務もこども病院だからということで特に他の病院と変わ
は年間約400件程度です。
また、鼻粘膜擦過や直腸粘膜擦
ったことをやっているということはありませんが、ただ、
過で得られた検体中の好酸球あるいは好塩基球の有無を
やはり小児特有の珍しい疾患が出されることがあり、診断
調べることにより、
アレルギーの診断に役立てています。
に苦慮することもしばしばあります。そのような場合は特
術中迅速診断は、凍結標本を用いて約15∼20分以内
に主治医と情報交換を行うことが重要であり、そのため
に結果を報告する検査であり、手術の方針等を決定する
に定期的に病理関連のカンファランスを開催しています。
のに重要な検査です。ヒルシュスプルング病における切
除範囲の決定が最も多いですが、ほかには脳腫瘍なども
診療内容
提出されます。
頻度は月1∼2件程度です。
病理組織診断では手術や生検で採取されてきた組織の
最後に病理解剖は、残念ながら亡くなってしまった患者
診断をしています。当院で出される検体の特徴としては、
様のご遺体を解剖させていただき、その病態を解明する
まず1つは胎盤が多いということが挙げられます。当院で
仕事です。最近はどこの施設でも病理解剖の件数は減っ
は産科とNICUがあることから異常分娩を扱うことも多
てきていますが、当院も例外ではなく、
これまで最も多い
く、その原因精査のために胎盤を病理で調べることが重
年で年間11件でした。症例は新生児か、あるいは心血管
要になる場合があります。前期破水とそれに伴った感染
奇形の関連した症例でほとんどを占めています。
の症例が最も多いですが、そのほかに血行性感染や癒着
胎盤、染色体異常などを扱うこともあります。
また、当院で
ドクター紹介
は血液腫瘍科から出される検体が多く、特に骨髄の検体
職 名
が多数提出されています。
一般に骨髄はスメアやフローサ
診療領域
専門領域
イトメトリー等で検索することがほとんどですが、当院で
はこれに加えて骨髄クロット標本を作製し、病理でも検討
するようにしています。特殊染色を併用することにより、
資格等
cellularityや異常細胞の分布、
ウィルス感染の有無などを
調べることができます。
これはスメアを引いたあとの余っ
た骨髄液を使って行っており、症例によっては非常に有効
な場合もあります。腎生検では、蛍光抗体法を院内で行っ
ており、その結果は腎生検を行った当日に報告できるよ
うにしています。そのほか肝生検や消化管粘膜生検、外科
系における切除標本などをあわせ、年間7∼800件程度
の診断を行っています。
20
武山 淳 二
科長
病理組織診断
細胞診
病理解剖
日本病理学会専門医・指導医
日本臨床細胞学会専門医・指導医
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
眼科・内分泌科・整形外科・耳鼻いんこう科・児童精神科
対象疾患
療科として、眼科、内分泌科、整形外科、耳鼻いんこう科、
●低身長症
●甲状腺機能低下症
児童精神科の5診療科があります。眼科以外の4診療科
●プラウダー・ウィリー症候群
●糖尿病
は、常勤診療科の主治医からの紹介により、現在当院に入
●成長ホルモン分泌不全
●思春期早発症
眼科・内分泌科・整形外科・耳鼻いんこう科・児童精神科
こども病院では、現在、非常勤医師のみが診療を行う診
院・通院中の患者さんに対する診療を行っています。その
ため、原則として院外からのご紹介はお受けしておりませ
んので、
どうぞご了承ください。
【整形外科】
主に骨・関節疾患について診療を行います。
対象疾患
●先天性股関節脱臼
●筋性斜頸
●内反足
【耳鼻いんこう科】
耳・鼻・のど・頭頸部の疾患をあつかいます。難聴が疑
われる児、言語発達遅滞がある児へ言語聴覚士の先生方
と協力して、聴力の評価と言語発達のフォローを行って
います。口蓋裂児の診療を形成外科、歯科の先生と協力し
【眼科】
て行うと共に、新生児から幼児、学童における上気道の
目標
評価、嚥下機能の評価を内視鏡を用いて行っています。
こどもの視点に立った温かく良質な医療を目指し、地域
当科領域の疾患が疑われる際にはお気軽に相談くだ
医療機関との連携をとりながら、お子さん一人ひとりの将
さい。
来を第一に考える眼科診療を志しています。
対象疾病
対象疾患
●斜視(外斜視、内斜視などの眼位異常)
●心身発達異常に伴う眼疾患の管理
●難聴
●言語発達遅滞
●中耳炎
●不明熱(熱源検索)
●喘鳴、嗄声(声がれ)
●代謝異常に伴う眼合併症の管理
●網膜・視神経の先天異常
●未熟児網膜症
●心因性視覚障害
●弱視治療
●網膜・脈絡膜変性疾患
●先天性障害 など
●嚥下障害
など
【児童精神科】
総合診療科、特に消化器外来やアレルギー外来との連
【内分泌科】
さまざまな内分泌異常や肥満・代謝疾患、新生児マスス
クリーニングで発見される先天性代謝異常症などの診療
を行います。
新生児、乳幼児、学童、そして思春期の成長過程におけ
携による身体症状への診療を行っています。
対象疾患
●適応障害
●心身症
●不安障害
など
るホルモンバランスの変化に伴う疾病に対して診療を行
います。
21
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
手術部
手術部では安心して手術が受けられるよう、患者さんとご家族に対して麻酔科外来・術前訪問・手術室見学を実施していま
す。
また、各診療科や関連部署とのより良い連携により、安全で質の高い看護を提供しています。
■手術部概要
1. 当院手術室は、手術室4部屋、血管造影室1部屋で構
成されています。手術件数は年間1500件弱で、外科
系は小児外科・心臓血管外科・脳神経外科・泌尿器科・
形成外科・産科・歯科口腔外科の7科、内科は循環器内
科・総合診療科・血液腫瘍科の3科で手術・検査を行っ
ています。
手術部
■当院手術部の特徴
1. ICUやNICU・産科(周産期センター)と隣接してお
り、重症症例の手術室への搬送・手術後の退室がスム
ーズに行えるようになっています。
また麻酔科医局は
手術室内にあり、緊急手術の申し込みにすばやく対応
しています。
2. 血管造影室が手術室内に併設されており、各種透視
検査・心臓カテーテル検査等の血管撮影を静脈麻酔で
施行。
カテーテル治療などは必要に応じて全身麻酔・
麻酔科管理のもと施行しています。
3. 外装・内装設備に
ついて、手術室をサ
ファリパークに見立
て、手術室入口の扉
には、両サイドに木
が描かれています。
中に入ると、患者さ
ん を お 迎 えす る 入
口ホールとなってい
て、アンパンマンな
ど人気のキャラクターや、季節毎の飾りつけなどを行
い明るい雰囲気作りになっています。
また、入室される
患者さんを認証するシステムやパソコンから音楽を流
すシステムを備えています。さらに、手術室へ入室する
までの廊下導線上にも左右側壁に各種動物シールが
貼られており、患者さんは動物を見ながら手術室に行
きます。
ちなみに、動物シールの高さは患者さんがスト
レッチャーに乗った高さを基準にしています。
4. 手術室見学:手術室では、手術を控えた患者さんを
対象に術前訪問・手術室見学をおこなっていて、患者
さんが手術室に恐怖感や不安をもたないで入室して
いただけるよう努力しています。
手術室スタッフ
スタッフ紹介
手術部長
森本 文子
手術部は、麻酔科医常勤 4 名、大学から半年交替で1∼ 2 名、看護師 19 名です。
麻酔科医、外科医、器械出し看護師、外回り看護師、ME 等が協力し合いひとつのチームとして円滑なコミュ
ニケーションを図りつつ手術を実施しています。
当手術部のスタッフはみんな明るく、活発に意見交換を行いながら、質の高い医療を目指し、日々精進し
ています。
患者さん・ご家族が満足して頂けるようこれからも努力していきますので、どうぞよろしくお願いします。
22
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
集中治療部
■集中治療部とは
大きな手術の術後患者や重症感染症などの大きな侵襲を受け
た患者は、回復までの一定期間は、治療に関わるスタッフを集中
し、薬物や医療機器によるサポートを含む集学的な治療を行わな
ければ、生命の維持が困難になります。その様な集学的治療は集
中治療と呼ばれ、集中治療を行うための組織・病棟を集中治療部
(ICU:Intensive Care Unit)と言います。ICUは病院の発足時か
ら「集中治療室」という名称で看護部の管理下にありましたが、平
成26年度の4月の院内組織改定で、中央部門の一つとして集中
治療部という独自性を持った組織になりました。病室が集中治療
室、そこを管理するのが集中治療科という位置付けになります。
■集中治療部の活動
集中治療部は病院全体を治療対象としており、侵襲の大きな手
術の後の患者、院内発症の重症患者、院外からの重症患者を、可
集中治療部
■人員構成と管理運営
平成26年度に麻酔集中治療科が麻酔科と集中治療科の二つに
分離して、集中治療科が新たに開設・新設されることになりまし
た。人員構成は、所属する専任医師は2名、看護師は師長1名と主
任2名を含んで計25名、非常勤で看護助手1名と医療事務補助者
1名、からなっています。これらに加えて、関連各科の医師、病院
全体の医療機器の保守管理を行うMEの協力を得て、集中治療部
の業務を遂行しています。
病院開設当時からICUの病床数は7床で設置されており、麻酔
集中治療科の医師が管理運営に関わってきましたが、今年度の組
織改編により、集中治療科が集中治療部の管理運営を担当する
ことになりました。集中治療室に入室する患児の担当科医師と共
同で診療に当たる、いわゆるOpen ICUの形態を取っています。
ICUの朝は、医師・看護師・MEの合同カンファランスから始まり
ます。担当科医師から患児の状態を説明して貰い、前夜の状況を
看護師が報告し、病態についての認識の共有を図る機会にしてい
ます。集中治療部の当直は関連各科の医師の協力を仰いで、常時
ICU担当医師1名の体制を維持しています。看護師は3交代勤務
で、夜勤帯は最大3名の勤務体制になりますが、病床数が7床と
中途半端なため、7床目の患児が入室するような場合は、臨時に
1名の勤務増員を行うことで対処しています。関係職員一同、より
質の高い医療を患児に提供するため、日夜努力中です。
能な限り最大限受け入れることにしています。
入室患者は、2011年度は231名、2012年度は259名、2013
年度は285名と、年々増加する傾向にあります。しかし稼働率や
在室率から判断すると、まだ余力のある状況とも考えられ、病院
の活性度を上げる上で施設を有効活用して貰うことは、ICUの設
立の目的にも叶うことだと感じています。前述したように、入室
患者の対象は多岐にわたります。心臓血管外科・外科・脳外科をは
じめとする外科系術後患者が全体の2/3を、内科系患者が1/3
を占めています。予定入室患者が中心になりますが、緊急入室患
者も3割程度を占めています。当院が小児医療の中核病院である
ことから、緊急入室が多いのは止むを得ないことと思われます。
■今後の展望
平成27年度に拓桃医療センターとの組織統合が予定されてお
り、年度後半には診療体制も統合される予定なのは皆様ご存じの
通りですが、それに合わせてICUも改築されることになっていま
す。総病床数は変わらないものの1床あたりの面積も広くなって、
より使いやすくなることが予想されますが、改築期間は約半年に
及ぶ予定です。その間は現在建築中の拓桃館に仮のICUを設置す
ることになっていますが、本館からの動線がかなり長いため、利
用する患者・医療者には多大のご迷惑をおかけすることになりま
す。病床数の使用制限が入る可能性もありますが、新生ICUに期
待してお許し願いたいと考えます。
ICUも設立から10年以上が経過し、設備や医療機器の更新を
考える時期になりました。マンパワーの確保は極めて重要な喫緊
の課題ですが、日進月歩の医療を支えている医療機器の整備も、
人員の整備と並ぶ車の両輪といえます。
多種多様な医療機器を使用するICUでは、医療機器の保守管理
にMEの果たす役割は大きく、ME業務の拡大と効率化も図ってい
く必要があります。また、ICUとしての当院の医療レベルは、未だ
スタンダードに達しているとは言えない部分も多々あり、為すべ
き課題は山積といった状態です。
ICUの将来は病院の将来でもあります。
「鶏が先か卵が先か」と
いうジレンマはありますが、ICUの診療が活性化することが、病院
全体の医療の活性化や質の向上に繋がる可能性があり、それを
励みに患児の診療に当たって行きたいと願っています。
スタッフ紹介
集中治療部長
松川 周
集中治療部は中央診療部門の一つとして独立した組織にはなりましたが、内容の充実にはまだまだ時間
が必要です。中央部門は病院運営のインフラストラクチャーに当たる部署であり、ボトルネックになりや
すい部署でもあります。集中治療部の機能の向上 ・ 維持のために、今後とも皆様のご助力・ご協力のほど、
宜しくお願い致します。
23
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
看護部
看護部は、病院の理念や看護部理念を基に、
こどもと家族を含めて看護の対象と考え、
こどもの成長・発達に応じた安全で
質の高い看護を提供することを目標としています。そしてこどもや家族が「この病院に入院して良かった」
と感じられるような
「あたたかな看護の提供」を目指しています。
理 念
1.
こどもと家族の権利を尊重し、倫理に基づいた看護を提供します。
2.
こどものいのちをまもり成長・発達を促すとともに、安全な看護を提供します。
3.
こどもと家族をひとつとしてとらえ、あたたかな看護を提供します。
4.小児専門病院として質の高い看護を実践し社会に貢献します。
看護部
■看護職員数
約230名
■施設基準
小児入院医療管理料1、7対1入院基本料等
■看護提供方式
チームナーシング制、継続受け持ち制により、患者さん
に一定の質の看護を提供します。個々の看護職員の成長
を支援し、かつ看護部の理念を具体化できる方式です。
看護職員の教育
■勤務体制
病 棟 勤 務 者:変則2交替制または3交替制
外 来 勤 務 者:変則2交替制
手術室勤務者:日勤、時間外オンコール体制または変則2交替制
■委員会活動
教育委員会、安全対策検討委員会、感染対策検討委員会、
業務検討委員会、看護記録・システム検討委員会、
看護研究審査委員会、キャリア開発システム委員会、
在宅支援検討委員会、専門・認定看護師会
■認定看護師(分野),専門看護師
小児救急看護、新生児集中ケア、感染管理、皮膚排泄ケア、
小児看護専門看護師
看護部では、宮城県立こども病院に求められている小児・母性の高度専門医療を提供し、多様化する社会ニーズに応えるこ
とができる職員を育成します。
『看護職員キャリア開発システム』を活用し、一人ひとりが病院の理念から期待される看護職員
像を明確化し、自らのレベルに合わせてキャリアアップできるよう支援しています。
■教育目的
宮城県立こども病院および看護部の理念に基づき、安全で質の高いあたたかな看護が実践できる自律した看護職員を育
成する。
■教育の特徴
特徴1 『キャリア開発システム』は、看護実践・看護管理・教育研
究・人間形成の能力を柱に、
ジェネラリストとしての成長を
段階的に支援します。
特徴2 新卒採用職員には、プリセプターシップによる教育や、臨
床実践能力等を習得するための集合研修、実際的な対応
や技術を習得するための分散教育を多数実施しています。
特徴3 中堅職員はその能力を伸ばし、期待されている役割を発揮
するように、プリセプター研修やリーダー研修、ナラティ
ブ研修を実施しています。
特徴4 当院に求められる高度で専門性の高い看護を提供するた
め、特定の看護分野の認定看護師を病院として計画的に育
成しています。
特徴5 看護研究に熱心に取り組み、研究に関する講義や研究計画
書の書き方などを指導しています。院内発表会には多数の
職員が参加し、その中から院外発表も行っています。
24
沐浴指導
各部署紹介
■2階病棟(36床)
内科的治療をうけるため長期入院を必要とする患者さん
が入院しています。多くの職種が連携し、それぞれ専門性を
活かしたチーム医療を実践しています。患者さんやご家族
の個別性を尊重しながら成長発達を支援し、安全で心のこ
もった看護を目指しています。
■4階病棟(36床)
内科系(総合診療科、神経科)18床、外科系(脳神経外科、
泌尿器科、形成外科、歯科口腔外科)18床の混合病棟です。
急性期から慢性期の治療に対応しつつ、在宅移行に向けた
指導も行い、多職種と連携したチーム医療を心掛けていま
す。
■ICU(7床)
急性期における生命維持を最優先に、患者に寄り添い、
患者家族の価値観を尊重した看護を提供します。
■新生児病棟(NICU12床/GCU・HCU15床)
院内・院外の妊婦さん情報を受け、保育器や呼吸器の選
択、設定など準備を万全に整えて、300g∼2300gのハイリ
スク新生児を出生時から援助しています。家族面会は24時
間可能で、家族が参加できる医療、家族の絆を大切に考え
ています。
■産科病棟(18床)
周産期医療ネットワーク施設であるため、母体搬送を受け
入れ、
また紹介での正常分娩も行っています。多部署との連
携、円滑なコミュニケーションを図り、患者さんとご家族に寄
り添った安全な医療とあたたかい看護を実践しています。
■外来
21の診療科があります。
1つの病院でそれぞれの専門の診
察・治療を受けることができます。病気に立ち向かう患者さ
んとご家族に寄り添い、あたたかな看護の実践を目指して
います。
看護部
■3階病棟(36床)
手術や検査を必要とする患者さんが入院する病棟です。
新生児期や乳児期の患者さんが多く、急性期看護と、退院に
向けて育児に関する看護を実践しています。患者さんそれ
ぞれの成長発達に合わせた看護を提供することに心掛けて
います。
■手術室
手術室では安心して手術を受けられるよう、患者さんと
ご家族に対して、麻酔科外来での診察介助・術前訪問・手術
室見学を実施しています。
また、各診療科や関連部署とのよ
り良い連携により、安全で質の高い看護を提供しています。
■中央材料滅菌室
診療や看護に必要な器材を正しく洗浄・消毒・滅菌し、い
つでも高水準の医療が安全に提供できるように間接的看
護の役割を果たしています。
ベッドセンターでは、保育器・コット類の清拭を実施し、入
院患者さんの生活環境を清潔に保っています。
■看護管理室
安全で安心な効率よい医療を提供するために、業務改善
やリスクマネージメントなどに努めています。教育担当、医
療安全、感染管理に専従の看護師長を配置し、質の高い看
護を提供する体制を整備しました。
救急蘇生の研修会
看護管理室および看護師長
看護管理室を中心とし、チーム医療の充
実と看護職員のワークライフバランスの
実践を目指し行動する看護部です。
前列左から 3 番目 星野副院長兼看護部長
25
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
薬剤部
薬剤部(薬剤師)は、安全で効果的な薬物療法の実践と健
全な病院経営への貢献を常に念頭におき、日々の業務にあ
たっています。
業務内容
薬剤部
■調剤業務(内服薬・外用薬)
患者さんの薬を医師の処方
せんに基づいてつくります。
こ
ども病院は散薬や水薬が多い
ことが特徴です。当院では調
剤ミスを防ぐ対策として鑑査
システムを導入しています。
散薬が市販されていない場合
には、錠剤を粉砕したり、
カプセルをはずしたりして必要
量を調剤しています。
分包された散薬は見分けがつき難いため、薬包に患者
さんのお名前や薬品名、処方量などを記載しています。
また水薬を正確に量り取るために、当院では経口用シ
リンジを使用しています。
■調剤業務(注射薬)
入院中の患者さんに使う注射薬は、医師の処方せんに
基づき1患者1施用単位で取り揃えて、1日分ずつ各病棟
に払い出しています。
また高カロリー輸液や新生児病棟で
使用する注射薬、抗癌剤などは、無菌室内のクリーンベン
チや安全キャビネットで無菌的に混合調製しています。
■病棟業務
病棟に設置したサテライトファーマシーを拠点として、
「薬に関することすべて」に薬剤師がかかわることを目標
に活動しています。現在は配置薬品の管理、与薬カートへの
セット、
服薬指導、
持参薬の確認などの業務を行っています。
■製剤業務
患者さんの治療に必要であっても薬が市販されていない
場合には、医師の求めに応じて院内製剤を調製しています。
■医薬品管理業務
クスリが患者さんに使用されるまでの「品質」を保証す
るためには、それぞれの薬に合った条件で保管しなけれ
ばなりません。私たちは院内にある全てのクスリの保管
状況を定期的に確認しています。
また法的規制のあるク
スリ
(麻薬・向精神薬)や危険薬(毒薬など)については、取
り扱いには特に注意が必要になります。これらのクスリ
が誤って使用されることのないよう、厳重な管理を行っ
ています。
■医薬品情報(DI)業務
クスリの安全性や有効性の情報を収集し、クスリが効
果的に使用されるよう、患者さんや医師・看護師などの医
療スタッフに情報提供を行っています。
■治験業務
当院ではGCP省令を遵守し、被験者の人権確保、安全
性の確保、データの信頼性においてより質の高い治験を
実施する為に、薬剤師が治験薬の調剤・管理はもとより、
治験事務局、治験審査委員会事務局として、治験全体をマ
ネジメントする役割を担っています。
当院で行っている薬に関する安全対策
薬は患者さんの病気を治療する一方で、誤って使用した
場合には患者さんに有害な結果を与えることもあります。
当院では薬に関する安全対策として次のようなことを行っ
ています。
■患者認証システム
入院中の患者さんに使用する注射薬にはバーコードの
入ったラベルを貼付しており、
ベッドサイドで患者さんのリ
ストバンドと照合することで、取り違いを防止しています。
■注射薬払出管理システム(Secuill)
当院では、病棟に配置した注射薬を安全に且つ厳重に保
管管理することを目的として、Secuill(セキル)を導入して
います。
これにより類似名称や規格の取り間違いを防止す
るだけでなく、厳重管理薬の正確な出納管理、さらには薬
剤師による日々の在庫確認・補充作業が効率よく行えます。
■がん化学療法の安全対策
当院でがん化学療法を行う際には、薬剤師が標準的治
療計画書(プロトコール)
と患者の治療計画、処方内容を
確認し、安全性の確保に努めています。
■小児薬用量のタグ
小児患者への処方は、年齢や体重に応じた薬用量の確
認が必要です。当院では薬瓶に標準的薬用量を記載した
タグをつけることで、調剤時にも簡単に確認できるよう
工夫しています。
スタッフ紹介
薬剤部長
二木 彰
−安全・安心な医療(薬物療法)の提供を−
「小児における薬の作用・動態は成人におけるものとは異なる」という認識のもとに、全ての患者さん
が安全にそして安心して薬物治療が受けられるよう心掛け日々の業務を行っています。可能な限り患者さ
ん一人ひとりに一番あった形の薬を提供することを心掛け、処方内容の検討や調剤上の工夫等を行ってい
ます。
26
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
放射線部
放射線部では、単純撮影(胸部,腹部,歯部,全身骨)や造影検査、血管・心臓カテーテル検査、CT、MRI、核医学検査などの画像
診断のための各種検査と放射線治療を行っています。
検査画像は、
フィルムレス運用で院内ネットワークにより各診療科へWeb配信されており、20年分以上をオンライン参照で
きるようにシステムを構築しています。
■単純撮影
X線被ばくを低く抑えることができるフラットパネル型
撮影装置とCRによるカセッテ撮影をしています。歯科の
撮影は、CCDセンサー搭載のデンタル撮影装置とパノラ
マ/セファロ撮影装置により行っています。
■血管・心臓カテーテル検査
13インチのI.I.を搭載したバイプレーン型撮影装置で
1回の造影検査で2方向の撮影が可能となっており、最大
で1秒間に60回の撮影が可能な装置です。心臓カテーテ
ル検査や脳の血管造影検査等を施行しています。
■CT検査
CT撮影のためのX線管球の回転速度が最速で0.5秒で
あり、16断面を1回転で撮影できる16chマルチディテク
タ型のCT装置が設置されています。頭部や体幹部の単純
CTやヨード造影剤を使用した造影CTや立体的な3次元
画像の作成等も行っています。
■核医学検査
放射性同位元素の体内投与により、放出されるγ線を
検出して画像化する装置です。SPECT撮影の可能な2検
出器型検査装置が設置されています。検査時間が比較的
長いこともあり、小児の撮影時には液晶テレビを設置し
てアニメ等が見られるように環境を整備しています。
放射線部
■造影検査
フラットパネル型のX線TV装置を用い、バリウム等によ
る造影透視検査やチューブ等の挿入処置や透視下での
内視鏡検査時は、常に患者さんのそばで操作をしながら
検査を行います。
■超音波検査
放射線被ばくがなく、
こどもに優しい検査です。
また、
こ
どもは体格が小さいため、成人よりも精密な検査が可能
です。好きなアニメを見ながら検査を行います。
■放射線治療
直線加速型放射線治療装置で腫瘍の放射線治療や骨
髄移植の前処置としての全身照射を行います。数台のモ
ニターで中の様子を観察し、安全性に十分注意して治療
を行います。
■骨密度検査
DXA法による腰椎、大腿骨や全身骨の骨密度および脂
肪と非脂肪組織の識別による体組成が測定できます。
■MR検査
マグネットの磁場強度が1.5T(テスラ)の装置が導入
されています。高速撮影の可能な装置ですが、検査時間
は平均で30∼40分程度かかります。放射線被ばく等の
身体的な影響はほとんどないとされていますが、撮影中
は大きな音が連続して発生しますので、ヘッドホンを使用
して音楽を聞きながら検査を行います。身体を動かさな
いようにするため、鎮静をする場合もあります。
血管撮影装置
スタッフ紹介
放射線部技師長
板垣 良二
X 線被ばくをできる限り抑えた安全で良質な画像診断情報の提供に努めており、検査時にもお子さんの
不安をできるだけ解消できるように配慮しながら検査を行っています。
放射線科医 2 人と放射線技師 8 人、看護師 1 人、事務職員 1 人で検査に対応しており、患者さんの目
線に立った優しい検査を心がけています。最新の技術を用いた各種検査機器の機能を最大限発揮させて最
良の画像情報を提供し、地域医療の一翼を担うべく日々技術の向上に努めています。検査に当たっては、
患者さん本人はもとより、ご家族のご理解とご協力も欠くことのできないものです。検査に際しての皆様
のご理解とご協力をお願い申し上げます。
27
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
検査部
検査部は、臨床検査全般はもちろん、輸血管理、ICTやNSTへの参加協力以外に、各病棟に設置している自家検査装置の管
理等も行っています。緊急や時間外検査を含め24時間体制で常駐し、小さなお子様の急な変化にすばやく対応する正確な情
報提供を常に目指しております。
業務内容
検査部
■検体検査
生化学、免疫、感染症、血中薬物濃度、血液・凝固、一般、用
手法を含む迅速検査等、幅広く対応しています。約30分を
目標に結果報告をし、緊急や診察前検査に応えています。
小児の採血は時に難しく、場合によっては採血量もあまり
採れない事もあるので、生化学検査等はごく微量で約40
項目同時に測定可能な専用の機器を使用しています。
また、血液検査の骨髄像は、院内で特殊染色も含めて行
っています。若い血液腫瘍科医師と一緒にディスカッショ
ン顕微鏡を用いて、共に日々研鑽を積んでいます。
( 尚、検
体検査は院内にブランチ・ラボを設置し、
(株)BMLへ委託
しています。)
■輸血検査,製剤管理
血液型・抗体スクリーニング検査は、検体量が少量で済む
「カラム凝集法」で行っています。器械による判定後、別の
担当者がダブルチェックをして、
より安全に務めています。
血液製剤については、製剤発注・入庫・保管・出庫を検査
部内で一元管理しています。
また、製剤使用状況や副作用発生状況、自己血採血と使
用状況については、年に6回輸血療法委員会で報告し、常に
製剤の適正な使用を考慮しながら病院全体で取り組んで
います。
■微生物検査
検出菌の同定・感受性検査は、できるだけ早く結果が出
るように、主に全自動細菌検査装置で行っています。
血液培養については、自動分析装置を使用して、好気・嫌
気性菌両方に対応しています。
感染対策の一環として週に1度、特定菌(MRSA、緑膿菌、
セラチア、
アシネトバクター、ESBL産生菌)についての検
出者リストを、院内OAに載せて情報発信をする事により、
水平感染やアウトブレイクの監視の一助を担っています。
■病理検査
病理組織診、細胞診、術中迅速診断検査、病態解明に繋が
るご遺体の病理解剖を行っています。
小児特有の珍しい疾患もしばしばですが、病理組織とし
て、産科から異常分娩の原因精査として胎盤が多く提出さ
れます。
細胞診では、妊婦の子宮頸癌検診や髄液中の白血病細胞
浸潤の有無も調べます。
術中迅速検査は凍結標本を用い、約15分で手際よく処理
して手術の方針を決める、
という大変重要な所を担ってい
ます。
■生理検査
心電図、肺機能、脳波、神経生理検査等、広く行っていま
す。検査に対する不安や恐怖心をできるだけ少なくなるよ
う、ゆったりとした空間の中で、お子様ひとりひとりの目線
に合わせて、丁寧に対応しています。
心電図波形や肺機能検査のグラフ、及び脳波の判読結果
については、電子カルテ上で当日確認可能です。
生理検査は、その他に新生児聴覚スクリーニング検査、
神経電気生理検査を応用した術中モニタリング等も実施し
ています。
スタッフ紹介
検査部技師長
小原 登志子
検査部の構成は、部門長(医師)2 名、臨床検査技師 16 名(病院職員 9 名,BML 委託職員 7 名)です。
スタッフ一同、患者様の負担が可能な限り少なくなるように気を配りつつ、正確でかつ迅速な検査結果
の提供を常に心がけています。
検査に対する、ご家族のご理解とご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
28
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
栄養管理部
栄養管理部は、
『栄養管理は治療の基本、食事は治療の一環』を念頭に、NST(栄養サポートチーム)を通して、他職種と連携
し、チーム医療の一員として栄養食事療法に携わっています。
家庭の台所と全く同じとは行きませんが、患者さんと近い場所にいる栄養管理部でありたい、必要な時に適切な食事や栄養
を安全に提供していきたいという願いを込めて日々業務にあたっています。
■栄養管理部スタッフについて
管理栄養士・・・3人
他、委託職員(管理栄養士、栄養士、調理師、調理員)
■栄養部門の位置付けについて
医療技術部門 栄養管理部
■食事の種類について
月齢や年齢を基準に「一般食」
と疾患別に「特別食」を約
90食種用意しています。
(エネルギー制限食、たんぱく制
限食、
塩分制限食、脂質制限食、
低残渣食、潰瘍食など)
アレルギーや宗教上などにより制限している食品等が
ある場合には、家庭での状況を伺い、個別対応をしてい
ます。
米飯、軟飯、全粥、パン、麺類(各温冷うどん、そば、そう
めん)、おにぎりから主食選択ができます。一口大や極小
きざみ、ペーストなど形態別の対応や食欲不振の患者さ
んについては病棟訪問を行っており、一人ひとりの献立
を作成し、食事提供しています。
■栄養相談について
入院中または外来の患者さんで医師より栄養相談が必
要と判断された方、
または患者さんが希望された際に、個
栄養管理部
■食事の配膳時間について
朝食7時40分、昼食12時、夕食18時、おやつ10時と
15時、夜食(産科のみ)
ミルクは1日1回13時30分に配乳をしています。
調理室はHACCPの概念を取り入れたオール電化厨房
です。
また、温かい料理、冷たい料理を適温で召し上がれ
るよう温冷配膳車を使用しています。
別に栄養相談を実施しています。受ける場合に担当医師
からの予約が必要になります。
主な栄養相談としては、歯科口腔外科術後食について
の栄養相談や肥満症、炎症性腸疾患、妊娠高血圧症候群、
腎疾患、食物アレルギーのある患者さんに対し行ってい
ます。
■行事食について
当院の行事食は、入院生活に変化を持たせ、季節を感じ
て頂きたいという思いから、
また、
食育の一環として提供し
ています。
(お正月、節分、ひなまつり、
こどもの日、七夕、土
用丑の日、お月見、ハロウィン、クリスマス、年越し、校外学
習のお弁当など。)
また、行事食にはボランティアさんの心
のこもった手作りカードを食事に添えて提供しています。
その他、長期入院患者及び患者全体の満足度向上のた
め、
患者さんの嗜好についてアンケートをとり、
食べたい料
理を調査し、
献立に反映させた
『リクエスト献立』
や8種のミ
ニケーキの中から好みの2種を選択して頂き、
『ケーキセレ
クトデー(産科病棟のみ)』
と称し、15時のおやつに提供し
ており、
各々月1回実施しています。
5 月 5 日のこどもの日には、こいのぼりオムライス、温野菜
サラダ、フルーツポンチの献立で提供しました。
スタッフ紹介
管理栄養士
三浦 充子
患者さんに、安全に安心して、おいしく召し上がって頂けるような食事提供に努めています。
当院の食種については小児の特性から多岐に渡っており、更に年齢別に分けて設定しています。短期間
に病態が変化することから食事及び調乳内容の変更、手術、検査、外泊などの食止め、食種変更や主食変
更等が頻繁にあります。一般食には特別指示や食物アレルギーや疾患による禁止コメントもあり、細やか
な対応が求められるコメント付オーダーが増えているため、一人ひとりの献立を見直し、個別対応になる
食事が多い状況となっていますが、私たちは安全で、おいしい食事提供を心掛けています。また、外来・
入院の栄養相談を通して、食事療法について納得していただけるよう心掛けています。
29
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
臨床工学部
臨床工学士は、医療機器の保守管理を主な業務としております。機器を通してですが、その先の患者様に最善の治療が行え
るよう目標を掲げ、松川副院長の下、臨床工学士3名で遂行しております。
臨床工学部
■医療機器保守管理業務
扱う機器は日進月歩、大小様々多種多様で付属する消
耗部品も年齢に応じた大きさを揃える必要性がこども
病院の特徴で、日々勉強です。診療の効率性を考慮し、中
央と部署配備機器に分け、限りある資源・資金を無駄に
しないためにも、稼動効率と経費の均衡を図り、40機種
1019台に通し番号を付けMEセンターにて台帳管理し
ております。故障・動作不具合の窓口と生命維持装置、手
術治療用装置における定期点検を計画的に行うことで安
全・安心して使用できる環境整備に努めております。
■臨床工学部主な業務内容
区分
業務内容
輸液・輸注ポンプ日常点検
輸液・輸注ポンプ院内修理
輸液・輸注ポンプ外注点検修理窓口
人工呼吸器使用前点検
人工呼吸器使用中点検 ( 院内巡視 )
人工呼吸器院内修理
ME 機器保守管理
人工呼吸器外注点検修理窓口
■臨床技術提供業務
生命維持装置の準備、操作、監視、記録を行います。業
務内容は、体外循環業務、呼吸療法業務、心臓ペースメー
カ業務行っており、臨床工学士として患者様の命を守る
重要な業務を行っております。今後は、急速な進化と多様
化する内視鏡外科手術関連機器への携わりと在宅療法
への支援が業務拡大としての課題となっております。
生態情報モニタ院内点検
生態情報モニタ院内修理
生態情報モニタ外注点検修理窓口
保育器院内点検修理
保育器外注点検修理窓口
血液透析濾過療法準備・操作・点検
■安全対策業務
臨床工学士も安全対策室に参加しており、当院、他院に
おける使用上の不具合を基に各部署リスクマネージャー
と協議し、当院での使用状況を考慮した研修会と対策を
実施しております。
血液浄化療法
血漿交換療法準備・操作・点検
直接血液吸着療法準備・操作・点検
胎児鏡レーザー手術
胎児鏡レーザー治療不具合時対応
開心術人工心肺準備・操作・点検
補助循環業務
体外式心肺補助療法準備・操作・点検
体外式肺補助療法準備・操作・点検
外来・病棟チェック
心臓ペースメーカ業務
新規植込み・交換
一酸化窒素療法準備・ボンベ交換
特殊ガス吸入療法
窒素療法準備・ボンベ交換
骨髄採取処理準備・操作・点検
成分採取業務
末梢血幹細胞処理準備・操作・点検
顆粒球採取処理準備・操作・点検
スタッフ紹介
臨床工学部 主任
阿部 弥之
30
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
発達支援部
発達支援部は発達に問題をもつお子さんの発達を支援する部署です。入院中の急性期から新生児病棟や小児科病棟で発
達を支援していきます。
また、外来では就学前のお子さんを中心に「家庭や通園施設でどのようにこどもと歩んでいけばよい
か」を検討し指導していきます。
「訓練室だけでの訓練」
でなく、
「生活にねざした発達指導」を行っています。
*リハビリテーション科、神経科、形成外科(言語聴覚療
法のみ)の医師の処方を受けて各療法が開始されます。
■作業療法 OT
作業療法って何だろう?
遊びを中心としたいろいろな作業活動を利用して、
個々のこどもの発達過程(運動機能、日常生活技能、学
習基礎能力、心理社会的発達など)や現在、将来にわた
る生活を考慮した療育を行っています。たとえ障害が
あっても家庭や学校、社会で生き生きと生活できるよ
うに関わっていきたいと思っています。
具体的には?
・ 粗大運動機能の発達を促す
日常生活活動や遊びに必要な運動発達(首のすわ
り、坐位、立位、移動動作など)への援助を行います。
・ 巧緻運動機能の発達を促す
日常生活に必要な巧緻運動、両手動作、目と手の協
調性など、手の機能に関わる発達を援助します。
・ 日常生活活動能力の発達を促す
食事や更衣、排泄、入浴、そのほか学校生活に必要な
学習活動も含めた援助を行います。
・ 学習基礎能力の発達を促す
学習にとって必要な方向、形、数、色、大きさなどの概
念の発達を援助します。
発達支援部
理学療法士
作業療法士
言語聴覚士
2名
2名
2名
・ その他
生活を豊かにするために、必要に応じて自助具等を
作ります。
■言語聴覚療法 ST
毎日お子さんに接している保護者の方が、元気に自信
を持って子育てができるように支援していく部門です。
こ
とばや、
コミュニケーション、聞こえ、食べ方が心配なお子
さんが対象です。
・ ことばの発達が遅れている。
・ 口唇口蓋裂や気管切開等のように発声発語器官の
問題でことばがはっきりしない。
・ 脳腫瘍、交通事故などの外傷によることばの問題。
・ きこえの問題。
・ 発音がはっきりしない。
・ どもりがある。
・ 飲み方や食べ方が上手にできない。
発達支援部
■理学療法 PT
理学療法部門では、発達や運動機能への援助に対し
て、新生児期から幅広い年齢のお子さんを対象に、早期
からの発達援助、育児支援、二次的な障害防止、生活環境
の調整などを行います。
理学療法の内容は、運動発達を促すためにうつぶせや
お座り・歩くことの練習、呼吸や食べることへの援助とし
て姿勢作りや胸・口の体操を行います。その他、日常生活
を支える手段の一つとして、下肢装具、車椅子、座位保持
装置などの検討も行います。
また、日常生活の中での体の
使い方、生活の仕方、家族の方々がどのように関わったら
よいのかなどについて、支援を行っていきます。
処方
医師の診療
以上のお子さんに対し、必要に応じ、言語検査、発達検
査、知能検査、構音検査、吃音検査、聴力検査、摂食嚥下機能
評価、等で状態を把握し、家庭でのコミュニケーション方法
や食事の仕方について支援していきます。
発達支援部スタッフ
PT 松田、PT 吉田
ST 大塚、ST 佐藤
OT 篠澤、OT 熊谷
スタッフ紹介
発達支援部次長
佐藤 直子
発達支援部は、理学療法士(PT)2 名、
作業療法士(OT)2 名、
言語聴覚士(ST)2 名の構成メンバーです。
リハビリ室は太陽がさんさんと降り注ぎ、手入れの行き届いた庭が一望できる一等地です。発達支援部
職員一同は、お子さんやご家族の方が、安心してにこやかに過ごせる空間を目指しています。笑い声や時
には歌声がバックグラウンドミュージックとして流れる中、リハビリテーションがあたかも遊びの一環と
して感じられるよう工夫を凝らしています。お子さんの発達援助はもちろんのこと、ご家族の方が自信を
もって、お子さんを育てていくことができるよう援助させていただく所存ですので、どうぞよろしくお願
いいたします。
31
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
診療支援部
歯科衛生士
視能訓練士
歯科衛生士とは、歯や口腔の健康づくりをサポートするこ
とを目的とし、主に3つの業務に分けて仕事をしています。
■「視能訓練士ってどんな仕事?」
どんな職種なのかよくわからない、という方が多いと
思います。
視能訓練士は眼科において、視力検査、見える範囲を調
べる視野検査、近視や遠視、乱視を調べる屈折検査など、
そのほか眼科全般の検査をしています。病院やクリニッ
クの眼科で診察前の検査をしているのが私たち視能訓練
士です。
当院では0歳から20歳くらいまでが受診をし、視能訓練
士は各検査をしています。
■歯科予防処置
虫歯や歯周病は、感染症で生活習慣病でもあります。
こ
れらを予防するには定期的なチェックを行い、フッ化物
塗布などの薬物塗布や歯垢や歯石などの口腔内の汚れを
専門的に除去する機械的歯面清掃を行います。
診療支援部
■歯科診療補助
歯科診療は、チーム医療として行われています。歯科医
師の診療を補助するとともに、歯科医師の指示を受けて
歯科治療の一部を担当し、歯科医師と協力しながら診療
にあたります。
また、障害や有病により歯科診療に困難を
要する場合でも、安全で安心して歯科医療が受けられる
よう多種職と連携しながら、歯科診療をスムースに行え
る環境を整えています。
■歯科保健指導
感染症で生活習慣病でもある虫歯や歯周病は、日々の
食事習慣や歯磨き習慣を確立することが重要です。
食事内
容、
特に甘味物の摂取量や間隔の確認、
耐齲蝕能力のある
唾液分泌の量や質の確認、
歯磨きの頻度やブラッシング方
法の確認などを総合的に分析して指導内容を決めていきま
す。
また、障害があると口腔への刺激を受ける機会が極端
に減り、
口腔内・外を触られることで拒否反応を呈する過敏
に対する脱感作療法や緊張の強い口腔周囲筋に対するマ
ッサージなどの機能的口腔ケアの方法も提供しています。
■「視力検査は赤ちゃんでもできるの?」
疑問をもつ方もいらっしゃるとは思いますが、みぎ、ひ
だり、と答えることができなくでも視力の検査は可能で
す。
視力検査、
といっても輪の切れ目を答える方法の検査だ
けでなく、絵カードを出して答えてもらったり、目の前に
縞模様のカードを出して、その時のお子さんの反応をみ
たり、お子さんの発達に応じて検査の内容・難易度を変え
ながら検査します。
眼科の検査は自覚的な検査が多いので、お子さんが検
査に集中出来るように、そして視能訓練士はお子さんの
視力をうまく引き出せるように、環境を整えたり、声がけ
をしたり、日々工夫や勉強をしながら検査にあたってい
ます。
それらのことを楽しく正しく身に付けられるようにお子さん
自身やおうちの方々をサポートしています。
左から谷地歯科衛生士、永井歯科衛生士、髙山歯科衛生士
スタッフ紹介
32
スタッフ紹介
歯科衛生士
視能訓練士
谷地 美貴
太田 五月
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
分教室
宮城県立西多賀支援学校こども病院分教室は、
こども病院内に設置され、入院している児童生徒のための院内学級です。学
齢児にとって学習の継続は、重要であると考えられます。分教室では、入院中でも学ぶ機会を提供し、学習空白による精神的
な不安を和らげ、退院後の学校復帰を円滑にします。そして、病気に負けないで前向きに生活する意欲を育てています。
■入級
宮城県立こども病院に入院している学齢児を対象と
し、おおむね1か月以上の入院が見込まれる場合に、主治
医の許可と保護者の同意があれば入級できます。
■学校行事
始業式・終業式をはじめ、校外学習や学習発表会や授
業参観、親子レクリェーションなどの行事を、病院スタッ
フと密接な連携を図りながら、通常の学校と同様に計画
しています。
■転入手続き
分教室に入級するためには、通常在籍している小・中
学校から宮城県立西多賀支援学校に転校することになり
ます。入院治療が終了後は再び地元の小・中学校に転校
することになります。
分教室
分教室では、教科の学習をするだけではなく、日々成
長・発達する児童生徒の情操面を育てることにも努力し、
入院中でも毎日明るく過ごせるように取り組んでいま
す。
■学級編制
小学部には1・2年、3・4年、5・6年、わかくさ学級の4学
級、中学部には1年、2年、3年、わかくさ学級の4学級が設
置されており、
こども病院分教室は合計8学級で運営して
います。
集団で学習する良さを生かした複式学級を基本としな
がら、個人の学習進度や病状に合わせて個別のサポート
も実施しています。
■学習の進め方
こども病院分教室に入級すると、小学部は1階の小学
部教室で、中学部は4階の中学部教室で授業を受けるこ
とになります。
しかし、入院中は治療が優先となりますの
で、学習に関しては医師の判断を伺いながら、児童生徒
が過重とならないように配慮しながら進めていきます。
■学習指導
分教室での学習指導は、入院期間の該当学年の学習内
容を中心に行い、長期欠席による学習空白を作らず前籍
校へスムーズに復帰することができるように進めていま
す。
学習発表会の様子
教室の様子
スタッフ紹介
分教室主任
相澤 徹
成育支援室には、小学部の担任 4 人、中学部の担任 3 人、分教室主任 1 人の、全部で 8 人の教員が常
勤しています。
本校から週 3 回理科、週 1 回音楽、月 2 回保健体育の教員と年 5 回外国語指導助手(ALT)が分教室に
訪問し、専門的に指導を行っています。
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MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
成育支援局
成育支援局は、すべてのこどもたちが安心して治療に臨み、入院中でも家庭に近い生活が続けられるように支援していま
す。
こどもとご家族の権利を守り、遊びや学校などの日常生活を大切にしています。
また、退院後の生活がスムーズに送れるよ
うに地域にも働きかけています。チャイルド・ライフ・スペシャリスト、保育士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、ボランテ
ィアコーディネーター、看護師、教師が連携しながら、
こどもとご家族の心と生活を支えています。
■チャイルド・ライフ・スペシャリスト、子ども療養支援士
こどもにとって病院は、慣れない環境で検査や治療を
受け、不安やストレスを感じる場所かもしれません。当院
では、お子さんの不安やストレスを少しでも軽減し、お子
さんが前向きにそして安心して医療を受けられるようチ
成育支援局
ャイルド・ライフ・スペシャリスト
(CLS)、子ども療養支援
士(CCS)による支援を行っています。
病院という非日常的な環境において、お子さんやご家
族が感じる不安やストレスを少しでも和らげ、成長・発達
外来プレイルームボランティア
を支援し、こどもが本来持っている力を発揮できるよう
お手伝いします。
こどもの意思や気持ちを尊重し、
こども
(育ちを支える)
と家族が中心となる医療を目指しています。
日々、成長発達をしているこども達にとって他児との関
わり合いは、社会性を促したり、
コミュニケーション能力
活動内容
を向上させたりする為に重要な要素になります。主にプ
●発達年齢に応じた遊びや活動を提供します。
レイルームでの活動においては、個々のニーズに対応し
●こどもの理解力に応じた病気や検査の話をし、
「こころ
ながら、集団での経験も出来るように活動を計画してい
の準備」をして臨めるようにお手伝いします。
●医療行為や入院生活が心の傷になることを防ぐため
に、不安や恐怖などのさまざまな気持ちを表出できる
よう援助します。
ます。個室から出られないこどもに対しては、個室に訪問
し保育活動を行います。
(行事の企画・実施)
●検査や処置中の精神的サポートを行います。
保育士は院内にある行事委員会の事務局として、他職
●家族、兄弟姉妹の精神的サポートを行います。
員と共に、入院生活に変化と彩りを与えられるように季
節の行事やさまざまなイベントを企画しています。
■保育士
こどもが、自由にあそびを楽しめるような環境作りや
集団活動の機会を提供し、様々な行事を企画、実施しま
お子さんやご家族が安心して気持ちや考え、持ってい
す。
また、
ご家族とのコミュニケーションをとりこどもの様
る力を表現できるような場の提供を心がけています。
子を伝え合いながら家庭的な雰囲気の中で日常生活の
◇検査とフォローアップ
援助を行います。
知的発達面や心理面の検査で得られた情報や、遊びの
場面や日常生活の様子についての情報を通して、その子
(環境を整える)
34
■臨床心理士
らしさをより理解しかかわり方などをご家族と一緒に考
入院生活においては治療の場が生活の場になります。
えていくことで、お子さんの成長、発達のお手伝いができ
そのような環境の中でもこどものあそぶ権利や、あそび
ればと考えています。
を保障することは私達の役割の一つです。あそびを保障
するとは、安心して過ごせる場と時間の確保、
こどもの興
◇心理療法・相談
味関心に応じた玩具や教材が準備されていること、あそ
治療や将来への不安、集団生活へのなじみにくさや対
びを見守る大人や友達の存在があること、
と位置付けて
人関係の持ちづらさ、子育ての不安や気分の落ち込みな
います。
また、院内にはこども図書館や外来プレイルーム
ど、さまざまなこころの相談に対応しています。お子さん
等の施設があります。玩具や絵本の整備などをボランテ
とご家族が言葉や遊びを通して気持ちを表現し、問題を
ィアさん達との協働により、管理運営をしています。
整理していけるよう相談援助に努めています。
◇周産期のこころのケア
いるイベント・アート活動、本の読み聞かせをするお話会
妊産婦のこころの健康は、母と子の関係だけでなく家族
の活動があります。草花の手入れを行うことで、ホッとす
のこころの健康、関係づくりに結びついていく大切なもの
る空間を作り出している緑のボランティア活動や時に看
でもあります。産科やNICUと協力して産前産後のこころ
護部門からの要請で病室から出れないこどもへの個別訪
のケアに取り組んでいます。
問、家族対象の研修会でのお預り、看護に必要なカバー類
■医療ソーシャルワーカー
の作成等多用な活動の支援をしています。
ボランティア活動が病院のサービス向上と充実に繋が
病気になるとそれまでになかった心配事や悩みが生
り、患者・家族の安らぎと快適な環境づくりを目指し、そし
じ、療養を続けながら、
ご家族だけで乗り越えるには大変
てボランティア自身にとっても成長に繋がるようにコー
なことも多くあります。ソーシャルワーカーは、お話を伺
ディネートを行っています。
られるようにお手伝いしたいと考えています。具体的に
■看護師
は①療養中の心理的・社会的問題について②退院につい
成育支援局の看護師は、在宅療養支援・継続看護、地域
て
(退院後の生活の不安を軽減する為、必要なサービスの
との連携、看護相談を行っています。在宅療養支援・継続
内容等を関係職種とともに把握し、いつでも相談しやす
看護では、退院を迎える患者さん・ご家族や、外来通院中
い関係作りを目指します。)③社会復帰について(主に就
の患者さん・ご家族が生活の変化や自宅での医療行為が
学や復学のサポートを中心に、療養しながら学べる場を
イメージでき安心して生活できるように支援することを
調整します。
)
④受診・受療について⑤経済的問題について
目標に活動しています。内容は外来と病棟の調整や在宅
(ご家族が医療費、生活費にお困りの場合に、助成制度や
生活のアドバイスや必要物品の提供、医療機器業者との
公費を行政・保健等の機関と連携を図りながら、適切な利
調整などです。地域連携では看護サマリーの送付、保健師
用ができるように援助します。)⑥地域活動について(お
や訪問看護ステーション、学校などと連絡をとり安心し
子さんとそのご家族が地域で暮しやすい環境になるよ
て地域での生活ができるよう連絡・調整をしています。
ま
う、
関係機関等と連携します。)の支援を行っています。
成育支援局
いながら内容を整理し、解決の糸口をいっしょに見つけ
た、育児や家族のかかわり方などさまざまなご相談があ
り、面談やお電話で対応しています。
■ボランティアコーディネーター
これからも医師、病棟・外来、他部門との院内連携に留
現在、行われているボランティア活動は、外来受診者へ
まらず、地域との密な連携を行い患者さん・ご家族の支援
の支援として院内設備の案内や面会者の対応、お子さん
をしたいと思います。
のお預かり、入院患者さんの病棟案内、車イスの清掃・点
検、玩具修理、
こどもの遊び支援では、外来プレイルーム
での活動、遊びの見守り、遊び相手を行っています。
また、
こども図書館での活動では、本の貸出、外来周辺への本の
配架、入院中のこどもに本に触れる機会をつくっている移
動図書、入院中のこどもの誕生日を迎える際の誕生会カ
ードや行事に因んだ食事に添えるカードなどを作成して
家族支援室・医療福祉相談コーナー
スタッフ紹介
成育支援局長
今泉 益栄
宮城県立こども病院は、病気のこども達に最善の医療を提供したいと努力しています。しかし、こども
達にとって好ましい闘病生活を実現するには医療だけでは不充分です。病院においてもこども達は遊びや
学校の社会生活が必要ですし、患者家族への心理的・社会的・経済的な支援はとても大事です。こども病
院の成育支援局は、その様なこども達と家族への支援を手助けする部門です。色々な専門スタッフがいます。
ボランティアコーディネーター、医療ソーシャルワーカー、保育士、臨床心理士、在宅看護師、チャイルド・
ライフ・スペシャリスト、子ども療養支援士や分教室教師などです。成育支援局スタッフは、患者家族と
医療スタッフの橋渡しをしたいと願っていますので、いつでも気軽に声を掛けてください。
35
MIYAGI CHILDRENʼS HOSPITAL
ドナルド・マクドナルド・ハウスせんだい
ドナルド・マクドナルド・ハウスせんだいは、宮城県立こども病院と連携して病気のこども達とそのご家族をサポートしていま
す。ハウスは「我が家のようにくつろげる第二の家」をコンセプトとして、利用ご家族が少しでも不安を軽減し、安心して過ごせ
る「大きな家」を提供しています。
■施設について
ハウスは、自宅にいるのと同じように過ごして頂けるよ
うプライバシーが守られている16室のベッドルーム(ユ
ニットバス、
トイレ付)、共有の大きなキッチン、ダイニン
グ、ルーム専用の冷蔵庫、冷凍庫、食品庫、24時間使える
ランドリー、
こども達のためのプレイルーム、
インターネッ
ト24時間使用可能パソコンルームが備わっています。
ドナルド・マクドナルド・ハウスせんだい
■滞在条件について
宮城県立こども病院、東北大学病院などに入院または
通院している20歳未満の患者さんと付添家族が利用で
きます。地域の限定はありません。
闘病中のこどももハウスに滞在する為、滞在者の皆様
に感染症の質問票を記載していただきます。なお、感染の
症状によっては、おことわりすることがございます。
■滞在期間について
利用は1年を限度に入院期間は滞在できます。
但し、4週間毎に料金を精算し、部屋の移動をしていた
だきます。
一旦チェックアウトした後の再利用については、空き室
状況と緊急性や必要性によって対応いたします。
点で決定いたします。
先着順ではなく、患者さんの緊急度、治療レベルの重症
度、お住まいの地域によって優先順位の高い方からご案
内いたします。受付時間8時∼20時(但し土日祝は9時∼
18時)
■運営について
ハウスの運営は多くの皆さんの寄付とボランティアの
協力によって成り立っています。せんだいハウスは180
人のボランティアが月2回3時間をベースにハウスキー
ピング、事務ワークをしながら利用家族をサポートして
います。
■利用家族の声
24時間出入り可能でいつでも使えるキッチン、ランド
リー室は助かりました。
病棟から少し離れ、ベッドで眠れるということ、すごく
落ち着いて睡眠をとることができました。
このハウスのお
陰で、本当に疲れが取れることができました。
いつも綺麗で過ごしやすい空間をありがとう。ゆった
りな気持ちになれました。
■利用料金について
1人1泊1,000円。
( 但し患者さんは無料です)12/1
∼3/31まで、暖房費として1部屋1日300円が加算され
ます。
■申込について
宮城県立こども病院の患者さんについては、直接ハウ
スに申込をしていただきます。
利用確定は入院の際は7日前、外来の際は3日前の時
ドナルドと一緒に
スタッフ紹介
ハウスマネージャー
中島 康志
ハウスは多くの皆さんに支えられて運営しています。地域の方や企業から届く生活用品、ボランティア
によって清潔に保たれている共有スペース、利用している家族が次の家族のために清掃しているベッドルー
ム。等々ハウスはさまざまな方々の温かい気持ちによって成り立っています。ハウスに滞在しているご家
族の中で、それぞれに大変な状況でもお互いに励まし合っている姿を見かけることがあります。ご家族同
士で支え合いながら頑張っている姿をそっと見守っているのがマクドナルドハウスです。これからも皆さ
んのご協力とご支援のほどよろしくお願いいたします。
36
地域医療連携
地域の医療機関と連携し、かかりつけ医と連絡を密にしながら、患者さんやご家族の
方が継続した医療を安心して受けられるよう努めてまいります。
そのため、外来診療は紹介予約制としております。これにより受診時の待ち時間が短
縮でき、また新しい病院を受診する際に生じる不安を取り除くことができます。ご紹介
時のご予約は、地域医療連携室までお願いします。
地域医療連携室
住所/〒989-3126
宮城県仙台市青葉区落合4丁目3−17
電話/022-391-5115(直通)
FAX/022-391-5120(直通)
開室時間/月∼金曜日の8:30∼17:15
(祝日、年末年始は除く)
病院代表電話
地域医療連携室スタッフ
前列左より加藤、菊地主任
後列左より真嶋主任、虻川室長
022-391-5111
救急患者さん、または時間外の患者さん紹介や、日中でも担当医に直接電話する必要がある場
合は、病院代表電話をお使いください。直接医師にお繋ぎします。
地域医療連携のメリット
紹介元の医師
患者さん
からみたメリット
からみたメリット
①新患予約窓口が地域医療連携室と一本化し
ているため、
面識のない当院の医師
(または
①紹介元医師と当院の医師との連携がスムー
ズに行われるため、
安心感があります。
診療科)
にも気軽にご紹介いただけます。
②症状に応じた適切な医療が適時に受けら
れます。
②当院との連携が密になるため、専門外の領
域にも対応いただけます。
③自院に先端医療機器があるような感覚で、
CT、
MRI等がご利用いただけます。
④紹介していただいた患者さんの診療経過や
検査報告等を確実にフィードバックさせて
いただきます。
③カルテの準備をしてお待ちしておりますの
で、
受診時の待ち時間が短縮されます。
④紹介元医師に当院での診療経過などの報告
書をお送りしますので、当院での診療が終
わった後も、
継続的な診療・看護が受けられ
ます。
37
患者さん紹介方法
1
登録医療機関に
直接予約をとっていただく場合
2
患者さん(登録医療機関の紹介状をお持ちの方)
に直接予約をとっていただく場合
FAX送信票(診療申込書)にて、宮城県立こど
も病院地域医療連携室に患者さんの情報を
紹介状と白紙の診療予約券を患者さんにお
渡しいただき、
ご自分で予約を取ることをご
送信してください
説明ください
(地域医療連携室開室時間内に
お電話するようお伝えください)
地域医療連携室で患者さんのID番号を作成
した後、診療日時の予約をとり、診療予約券
患者さんは当院地域医療連携室に電話をし、
診療日時の予約をお取りください
を30分以内に貴院に返信いたします
受診日に患者さんご本人より紹介状を、当院
の総合案内にて提示していただきます
お受け取りになった診療予約券を患者さん
にお渡しください
患者さんが来院されてから、
カルテを作成します
紹介状は当院地域医療連携室に郵送してく
ださい(受診当日に患者さんにお持ちいただ
いても結構です)
患者さんが当院を受診された後、
受診報告書
が届きます
※患者さんから当院に最初のご連絡をいただくまでは、当院で
把握しかねますので、ご了承ください
受診日に患者さんに診療予約券(および紹介状)
を当院の総合案内にて提示していただきます
3
登録医療機関の先生が診察後、当日、
急いで受診(もしくは入院)の必要が
ある場合
登録医療機関の先生より、直接、当院へ連絡
患者さんが当院を受診された後、
受診報告書
が届きます
※当院を受診されるまでは、こども病院が患者さんと直接連絡
をとることはいたしませんので、ご了承ください
をお願いします
病院代表 TEL 022-391-5111へ電話をお願いします
「緊急です」
とお申し出ください
該当診療科医師もしくは救急当番担当医
(内
科系医師)
へ、
お繋ぎします
38
39
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E10-21
41
登録医療機関について
当院施設、装置・医療機器等のより積極的な利用をご希望される場合は、ぜひ、
下記の手順で当院にご登録ください。
なお、
登録に関わる費用及び会費等は、
必要ありません。
①当院に登録をご希望される医療機関は、
申 請
「登録医療機関申込書」※1に必要事項を
ご記入の上、
地域医療連携室を通じて院長
に申請をお願いします。
受 理
交 付
②地域医療連携室は、医療機関からの申請
を受け付け、院長が内容を確認した上で、
受理します。
③院長は、
医療機関からの申請を受理した場
合、
「登録医療機関認定証」
を交付します。
※1:当院で所定の「登録医療機関申込書」(様式 1)を準備しますので、ご利用ください。
◇セカンドオピニオンについて◇
宮城県立こども病院では、平成 21 年 6 月 1 日より、
セカンドオピニオン相談(完全予約制)
の対応を始めました。詳細については、当院ホームページ、外来について→患者・ご家族の
方へ→セカンドオピニオンについてをご覧下さい。
URL:http://www.miyagi-children.or.jp/
◇画像情報提供用CD作成時のお願い◇
診療報酬改定により医療機関におけるフィルムレス化が一段と進み、当院へも紹介時に画
像をCDでお持ち頂くことが増えてきています。当院では、お持ち頂いた画像データを画像
情報システムへ取り込むことで、当院での検査データと併せて、より総合的に診療を行える
よう努めておりますが、一部に JPEG 形式で画像が記録されている場合があり、ご提供頂
いた画像データを有効利用できない場合があります。
ご紹介頂くにあたって、
CDで画像をご提供頂く場合には、医用画像の標準規格である
DICOM 形式でご提供頂けますよう皆様のご協力をお願い申し上げます。
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診療案内(担当表)
診療科
新生児科
総合診療科
血液腫瘍科
循環器科
神経科
医師
齋藤 潤子
渡邉 達也
内田 俊彦
小野寺 幸子(休職中) 新生児外来
佐藤 信一
桑名 翔太★
佐々木 和人★
新患外来
虻川 大樹
消化器外来
三浦 克志
稲垣 徹史
梅林 宏明
アレルギー外来
北沢 博
角田 文彦
大久田 隆
腎臓外来
林 千代
齋藤 秀憲
リウマチ外来
川目 裕◆
遺伝外来
今泉 益栄
佐藤 篤
小沼 正栄
石田 智之★
冨樫 紀子
渡邊 周永
二瓶 真人
神経外来
崔 禎浩
小西 章敦
加賀谷 智明
佐藤 充
心臓血管外科外来
産科
室月 淳
原田 文
室本 仁
山口 慶子◆ /
東北大医師◆
御代田 浩伸
歯科口腔外科・
後藤 申江
矯正歯科
幸地 省子◆
眼科
リ ハ ビ リ テ ー 奈良 隆寛
ション科
熊坂 泰磨
放射線科
麻酔科
集中治療科
臨床病理科
島貫 義久
青木 英和
森本 文子
井口 まり
五十嵐あゆ子
大泉 見知子
松川 周
小泉 沢
武山 淳二
形成外科外来
虻川
三浦
午前
内田①
金
午後
午前
齋藤②
三浦
虻川
三浦
渡邉①
稲垣
虻川
三浦
三浦
稲垣
稲垣
梅林
第2・4 木⑧
今泉
佐藤(篤)
13:00 ∼
16:00▲
今泉
佐藤(篤)
9:00 ∼
14:30
今泉
佐藤(篤)
9:00 ∼
13:30
佐藤(篤)
10:00 ∼
13:00
第 2 火曜日
13:00 ∼
16:00
田中
(14:00 ∼)
田中
小澤 川野 小野
田中
小澤
川野
小野 冨樫
再 来
冨樫
新 患
外科医
渡邊(周)① 冨樫
冨樫
冨樫
天江
福澤
岡村
崔
小西
加賀谷
佐藤
再 来
再 来
渡邊(周)⑦
天江
福澤
岡村
冨樫
白根
再 来
白根
白根
白根
新患・再来
真田
真田
真田
白根
坂井
竹本
相野谷
再来(検査)
産後1ヵ月健診
再 来
眼科外来
新患・再来
歯科口腔外科・
矯正歯科外来
新患・再来
新患外来
新 患
再 来
麻酔科外来
原田
原田
室本
室本
室月
坂井
竹本
相野谷
室月
坂井
竹本
相野谷
室本
室月
坂井
竹本
相野谷
室本
室月
坂井
竹本
相野谷
原田
室本・原田
山口◆
御代田
後藤
御代田
後藤
▲
奈良・ 奈良・
熊坂④ 熊坂④
奈良
奈良
熊坂
熊坂
麻酔科
医
渡邊(周)①
天江
福澤
岡村
新 患
新患・再来
午後
稲垣
新 患
産科外来
発達外来
木
午後
減感作
外来
新 患
再 来
新患・再来
新患・再来
◆…非常勤医師 ★…後期研修医 ▲…再来のみ
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齋藤①
新 患
泌尿器科外来
午前
梅林
新 患
脳神経外科外来
水
午後
新生児科医
虻川
再 来
心臓血管外科
午前
齋藤①
新 患
循環器外来
火
午後
減感作外来
再 来
外科外来
泌尿器科
1ヶ月健診
新 患
再 来
再 来
SCT 外来
天江 新太郎
福澤 太一
岡野 敦
形成外科
新患・再来
新患・再来
田中 高志
小澤 晃
川野 研悟 小野 頼母
鈴木 大
白根 礼造
君和田 友美
成澤 あゆみ
真田 武彦
土屋 裕人
浅野 裕香
坂井 清英
竹本 淳
相野谷 慶子
諸角 謙人
午前
血液外来
外科
脳神経外科
月
外来
御代田
後藤
御代田
後藤
▲
奈良⑤
奈良
熊坂
麻酔科
医
①:13:30 ∼ 15:30
②:13:00 ∼ 15:30
③:14:00 ∼ 15:00
④:月・金曜日 10:00、13:30
熊坂
麻酔科
医
熊坂
白根
坂井
竹本
相野谷
原田
室月
東北大
医師◆
9:30 ∼
御代田
後藤
奈良・
熊坂⑤
奈良
熊坂
奈良④
奈良④
奈良
熊坂
奈良
熊坂
麻酔科
医
麻酔科
医
⑤:火・木曜日 9:00、10:30
⑥:13:00 ∼ 13:30
⑦:10:00 ∼ 11:30
⑧:13:00 ∼ 15:00
東北大
医師◆
9:30 ∼
御代田
後藤
(2014年8月現在)
新病院棟建築工事進捗状況
ー拓桃医療療育センター・拓桃支援学校整備事業ー
宮城県立こども病院北東側の隣接地に、移転を予定している宮城県拓桃医療
療育センター・拓桃支援学校新築工事が、平成 25 年 11 月 1 日より開始され
ました。拓桃医療療育センターは免震構造、拓桃支援学校は耐震構造で、4 階
建て(一部 3 階)で、宮城県立こども病院と統合後に平成 27 年度後半にオー
プンの予定です。統合後の病院名は、宮城県立こども病院で変更はなく、現在
の病院棟は「本館」
、新病院棟は「拓桃館」となります。
両医療機関の統合で、宮城県立こども病院が現在担っている小児周産期の高
度専門医療や小児の 2 ∼ 3 次救急と、宮城県拓桃医療療育センターが担ってい
る亜急性期から慢性期、リハビリテーション、在宅医療、そして入院中の患者
さんの良好な教育環境を同一エリアで提供可能となることを目指しています。
完成予想図 画面中央:新病院棟(
「拓桃館」
)
画面右:拓桃支援学校
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地方独立
行政法人
宮城県立こども病院
〒989-3126 宮城県仙台市青葉区落合4丁目3-17
http://www.miyagi-children.or.jp/
病 院 代 表
地域医療連携室
TEL:022-391-5111 FAX:022-391-5118
TEL:022-391-5115 FAX:022-391-5120
交通のご案内
JR仙山線 …陸前落合駅より徒歩15分
…仙台駅より20分 仙台宮城I.C.より7分
車
バ ス
…定義・作並温泉・熊ヶ根・白沢車庫行き
「宮城広瀬高校・こども病院前」下車徒歩5分
(仙台駅西口バスのりば10番発、所要時間約40分)
至盛岡
宮城県立こども病院
宮城広瀬
高校
至山形
至仙台
東北自動車道
中小企業
大学校
仙台校
陸前落合
ミニストップ
国道48号線
消防署
バス停
広瀬川
ダイハツ
至山形
宮城スバル
愛子バイパス
仙台西道路
至仙台市街
仙台宮城I.C.
至茂庭
至福島
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