...

Vol.17 本の宝石 ~豆本

by user

on
Category: Documents
24

views

Report

Comments

Transcript

Vol.17 本の宝石 ~豆本
図書館コンシェルジュの
本と街の案内所
見聞 調録
VOl.1
Vol.17
私たち図書館コンシェルジュは、神保町にある「本と街の案内所」
(※1)でもご案内をしています。
案内所へは全国各地からさまざまな目的をもった方がお越しになるため、日々いろいろなご質問に対応して
います。ここでは、私たちがいままでに見たり聞いたり調べたりしたことから、皆さまのお役に立ちそうな
情報をご紹介いたします。案内所でも皆さまのお越しをお待ちしています!
※1 「本と街の案内所」千代田区神田神保町 1-7-1 (月~土曜 11:30~18:00/日祝休み)
管理:神田古書店連盟/運営:NPO 連想出版/協力:千代田図書館コンシェルジュ(対応時間 平日 13:00~17:00)
特集:本の宝石~豆本
3 月 2 日は「3(ミ)
」
「2(ニ)
」の語呂から、
「ミニの日」だそうです。神保町でミニチュアと言えば、
小さな本「豆本」があります。そこで今回は、本の宝石とも言われる「豆本」について調べてみます。
本の歴史と豆本
豆本とは、手のひらに収まる程度の小さな本です。日本では、美濃半紙の 8 分の1以下を概ね豆本と呼んで
いますが、具体的な定義はありません。実用的というよりも、趣味的に作られたものが多くみられます。
また、豆本の歴史を辿っていくと、本や印刷の歴史と深く関わりがあることもわかります。
■千代田図書館所蔵資料
・
『西洋図書の歴史』吉村善太郎/臨川書店<資料 ID:130541931>
・
『本のれきし 5000 年』辻村益朗/福音館書店<資料 ID:130356835>
・
『幕末・明治豆本集成』加藤康子/国書刊行会<資料 ID:105873673>
・
『古書遊覧 珍本・奇書・稀覯本・ト本』別冊太陽/平凡社<資料 ID:104507389>
・
『研究 日本の児童文学 1 近代以前の児童文学』日本児童文学学会/東京書籍<資料 ID:130522428>
☆『本の歴史』ブリュノ・ブラセル/創元社<資料 ID:1080018565>
☆『図説本の歴史』樺山紘一/河出書房新社<資料 ID:1000023877>
☆『図説本と人の歴史事典』高宮利行、原田範行/柏書房<資料 ID:130243280>
☆『和本入門 千年生きる書物の世界』橋口侯之介/平凡社<資料 ID:105618201>
☆マークは、
「出版にまつわる本棚」にある本です。
「出版にまつわる本棚」とは…千代田区の地域産業である「出版」に関連する図書を収集したコーナー(館内閲覧のみ)
■ミュージアムで調べる
・印刷博物館(文京区) http://www.printing-museum.org/
印刷の歴史や仕組みなどが、わかりやすく紹介されている、凸版印刷の企業博物館。館内のライブラリーでは、印刷
およびその関連分野を中心とした約 4 万冊の資料を見ることができます。
<豆知識>世界一小さな本と大きな本
豆本が誕生し、印刷技術の発展に伴って、いかに小さな本を作るかという挑戦や競争がされてきました。
『ギネス世界記録』
(日比谷図書文化館に 2005 年~2011 年版まで所蔵)によると、世界一小さな本は、1996 年に
ロシアで制作された『カメレオン』で、0.9mm 四方です。また、ギネスには認定されていませんが、
2007 年にカナダで制作された『Tenny Ted from Turnip Town』は、わずか 0.07mm×0.1mm を
記録しています。
一方、世界一大きな本は、『壊れやすい自然』というハンガリーの国立公園についての本で、大きさが
4.18m×3.77m、重さが 1,420kg もあるそうです。
豆本を探そう!
豆本を扱う神保町の書店や古書店のほか、豆本が買えるお店やイベントなどを紹介します。
■買える場所
・呂古書房 住所:千代田区神田神保町 1-1 倉田ビル 4 階
日本随一の「豆本専門古書店」
。
・東京堂書店本店 住所:千代田区神田神保町 1-17
3 階に豆本コーナーがあり、関連書籍も扱っています。不定期に開催される「豆本がちゃぽん」は、100 円で 1 回まわす
と豆本入りのカプセルが出てきます。詳細は「豆本がちゃぽん」HP(http://mame-gacha.com/)で確認できます。
・西洋豆本の店リリパット
住所:渋谷区神宮前 3-1-24
ヨーロッパ諸国と北米の豆本を中心に、16 世紀初頭~最近のものまで扱っています。
■イベント
・豆本フェスタ 2012 日程:10 月 7 日(日) 会場:東京卸商センター
国内最大規模の豆本展示即売会。詳細は日本豆本協会 HP(http://mamehonkyo.jp/)で随時更新されます。
豆本を作ってみよう!
豆本は、身近な道具を使って自分で作ることもできます。豆本作りにチャレンジしてみませんか?
豆本作りや製本に関する資料や製本キットなどを購入できるお店を紹介します。
■千代田図書館所蔵資料
・
『豆本づくりのいろは』赤井都/河出書房新社<資料 ID:130254691>
・
『おまめの豆本づくり』柴田尚美/白泉社<資料 ID:105867824>
・
『手で作る本』山崎曜/文化出版局<資料 ID:105635957>
み すず
・
『製本工房・美篶堂とつくる文房具』美篶堂/河出書房新社<資料 ID:130320476>
■神保町界隈のおすすめ店
・株式会社 竹尾 見本帖本店 住所:千代田区神田錦町 3-18-3
紙の専門商社である「竹尾」のショールーム。1 階は一般の方でも、300 銘柄 2,700 種類もの紙を選んで購入できます。
2 階では、紙に関する展示が開催されていて、製本工房 美篶堂(HP:http://www.misuzudo-b.com/index.html)の
ショップも入っています。ここでは、豆本の製本キットも販売しています。
・キハラ株式会社 店舗ブックバディ 住所:千代田区神田駿河台 3-5 キハラ株式会社本社 1 階
図書館用品などを扱う「キハラ」の本社 1 階では、製本に使う道具なども販売しています。
2012 年 2 月発行 千代田区立千代田図書館
Fly UP