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【校長室より】 大事なことは、一番をめざすこと

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【校長室より】 大事なことは、一番をめざすこと
№1
長崎県立五島高等学校
第 11 号
平成23年 2 月28日 発行
発行責任者
前 田
功
【校長室より】
大事なことは、一番をめざすこと
2月もはや終わろうとしています。日本では旧暦2月を「如月(きさらぎ)」と呼び、現在では新暦2月の別名としても用いています。漢
字の「如月」は中国での二月の異称をそのまま使ったもので、日本の「きさらぎ」という名称とは直接関係はありません。
「きさらぎ」という名前の由来には諸説あって、いくつか紹介します。
○旧暦二月でもまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから「衣更着(きさらぎ)」
○陽気が更に来る月であるから「気更来(きさらぎ)」
何にしても寒さがまだまだ残っている月、ということのようです。
その最初の日、2月1日(火)は推薦入試の実施日でした。本校にめでたく入学が内定した中学生の皆さん、おめでとうございます。
入学式までの課題がどっさり提示されたと思います。一生懸命頑張って消化し、自分のものにしてください。他の中学3年生の皆さん
は高校入試本番まで死にもの狂いで勉強してくるのですから、ゆっくり構えていてはいけません。負けられません。
さらに高校3年生の皆さん、進路が決まった人はともかくとして、大多数の皆さんは最後の追い込みの時。国公立大学前期試験や
准看護師資格試験を受験した人は「人事を尽くす」ことができたでしょうか。できた人はじっと「天命を待」っておきましょう。そして、まだま
だ卒業式が終わった後に国公立大学後期試験があります。そこまでは歯を食いしばって勉強しましょう。自分の希望を叶えるためで
す。これくらいの苦労は苦労と思わず、最後の最後まで頑張ってほしいものです。
ひとつ、昨年の夏日本を大いに湧かせたことがありました。それは小惑星探査機「はやぶさ」の7年60億キロの宇宙旅行を終えての
帰還というものでした。この技術は正真正銘日本による世界初の試みであったと聞いています。アメリカや当時のソ連などは20世紀
後半から月に行ったり、火星や金星といった惑星に向けての大プロジェクトを計画し、実行に移していました。日本の宇宙科学が相
当遅れていたのは事実でした。
ところが「はやぶさ」は平成17年に地球と火星の間にある小惑星「イトカワ」に着陸、地表のサンプルを採取し、19年から地球に向
かって航行を始め、昨年6月に戻って(リターン)きました。現在サンプルの調査が行われており、その結果発表が待たれています。
その「小天体のサンプルリターン」という技術はアメリカにも真似できないものだったようです。地球というのは、いくつかの小天体が集
まり、溶け合って一つの天体になったもので、逆に言うと小天体は昔地球を作った破片の一つと言えるとのこと。だから、小天体を知
ることが地球を知ることになり、小天体へ行って帰ってくることが地球の謎を解き明かすことにつながっていくのだそうです。その往復の
技術を確かなものにした、という意味で非常にすばらしく、感動的な出来事であったと言えるのです。
そのプロジェクトを推進した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「はやぶさ」プロジェクトマネージャ川口淳一郎氏は「この『はやぶさ』
の挑戦を通して、先人の後を追うだけではなく、誰も成しえなかったことに挑戦する世界があることを、日本の若い人たちに伝えていき
たい」と語っています。
大事なこと、それは「一番をめざすこと」なのです。一番をめざすことから自分の技術は磨かれていくのです。勉強でもそう、部活動で
もそうです。自分は人の下に立っていい。そこそこでいい、というのは甘えに過ぎません。先述の川口氏は「高い塔を建ててみなければ
新しい水平線は見えない。今のレベルに安住して、足元を固めることばかりに一生懸命になっていたら、絶対にその先にある地平線は
見えない。『未来』とは『いまだない』と書く。未来は見えないが、その水平線の向こうの見えないものを自分たちの手で見ようとする活
動が未来を作っていくことになるのではないか。」と語っています。
№2
職員心肺蘇生法実技講習会(2日)
保健美化部
今年も五島市消防署職員2名による教職員を対象にした実技講習会を行いました。心肺蘇
生法、AEDの取り扱い方について約1時間をかけて学びました。
平成16年7月から、AEDを医療関係者ではない一般の人も使ってよいことになり、空港や駅
など人が多く集まる場所に設置され、みなさんもいろいろな場所で見かけることがあると思いま
す。本校にも平成16年10月に体育館に設置されました。
研修会に参加した職員は「万が一の事態にも、あわてることなく対応できるように」と真剣に取り
組みました。救命が1分間遅れるごとに救命率が10%落ちるといわれています。正しい知識と
技術、そして行動する勇気の大切さを感じました。
校内マラソン大会(4日)
保健体育科
2月4日(金)に校内マラソン大会を実施しました。天候にも恵まれ、大きな事故もなく大会が終わったことにひと安心しています。
男子10km、女子6kmのコースを制限時間内に走るために、12月・1月の体育の授業で走り込みを続けてきました。授業を重ねるごと
に記録を伸ばしていく生徒が多く、本番を迎えることが楽しみでした。本番当日もほとんどの生徒が自分の力を精一杯出し切っていまし
た。特に、今年度は成績の上位を1年生が占めていました。
大会前日から、PTA役員の方々にお集まり頂き、豚汁を振る舞っていただいたことも、生徒達の走る活力となっていました。また、今
年度も進路が決定した3年生が大会に参加し、運営を手伝ってくれたことも成功の大きな要因となったようです。
持久走・マラソン大会で走る姿を見ていると、その人間性が強く浮き出てきます。是非、自分の
走りを振り返り、自己評価をしてください。ひとつの行事を通して、五高生がたくましく成長していくこと
を私たちは望んでいます。
今回のマラソン大会に関わって頂いた全ての人に感謝申し上げます。ありがとうございました。
個人成績(男子)
1位 山本 雅也(2−6)
2位 中原 耕汰(2−3)
3位 亀井 隆道(2−6)
団体成績(男子)
1位 1年2組
2位 1年5組
3位 1年1組
個人成績(女子)
1位 谷川 幸(2−6)
2位 出口 香織(1−6)
3位 堀里 由奈(1−3)
団体成績(女子)
1位 1年5組
2位 1年1組
3位 2年7組
豚汁炊き出し(3・4日)
教務部
マラソン大会に合わせて、走り終わった1・2年生や受験勉強を頑張っている3年生のために、
PTAの方が豚汁を準備してくださいました。進路対策委員長の道下様を中心に、今年度も多くの
保護者の方にご協力いただきました。
約600人分の豚汁の調理と配膳は大変でしたが、昨年度の経験を活かして腕を揮っていただ
いたおかげでスムーズに行うことができ、本当においしかったです。
協力していただいた保護者の方におかれましては、お忙しい中、わざわざ時間を割いておいでい
ただき本当に感謝しています。今後ともよろしくお願いいたします。
地域清掃ボランティアに取り組む (4日)
保健美化部
2月4日(金)の午後、ボランティア活動の一環として、本校1・2年生及び教職員で、日頃から利用
させていただいている五島市のアーケードを中心に清掃活動を行いました。温かい天候にも恵まれ、
多くのゴミを回収することができたことは、この活動が地域の美化に少しでも貢献でき、生徒たちの地域
を美しくしようという気持ちも高まったものと思います。五島で生活する自分自身や他の市民が快適に
暮らしていけることはもちろん、観光や仕事で五島市を訪れる人々が五島市の豊かな自然を体感し、
町の美しさにも感動してもらえるよう、今後も益々進化を続ける五島の最高学府としての使命を生徒が
自覚し、小中学生の手本になるよう率先して美化活動に取り組んでほしいと思います。
№3
部活動生集会(8日)
生徒会
去る2月8日(火)に、1,2年生のみで今年度最後の部活動生集会が行われました。本校は全員部活
動生であるため、すべての生徒が部活動ごとに整列をし、集会に参加することになります。内容は、より
よい部活動となるために各部のキャプテンを中心として、さまざまなことを生徒たち自らの声で呼びかけ
をし、改善をしていくというものです。
今回は、放送部・百人一首かるた部・吹奏楽部から部員募集の呼びかけがあり、パソコン部からは、
新入生が入学して来る前に、きちんと転部届けなどの手続きを行うようにとの呼びかけもありました。また、
剣道部・柔道部のキャプテンがよりよい挨拶の仕方の実演をステージ上で行いました。この集会を経て
「立ち止まって挨拶」ができるようになった生徒が少しずつ増えてきているようです。1度しかない高校生
活、充実した部活動をこれからも行ってください。
英語科公開授業 (10日)
英語科
中学校の英語の先生方、県教育センター高校教育研修課松尾宏之係長、五島市教育委員会の松
本指導主事を招いて英語科公開授業、ならびに中高連携協議会を行いました。公開授業は5校時には
1年1組 中村陽介教諭、1年4組 南 佳子教諭、 1年5組 浦 朱美教諭、6校時は 2年1組 伊
藤 文教諭、2年5組 前川卓郎教諭がそれぞれ授業を行いました。中学校の先生方は授業を自由に
見てまわれる形式で、生徒のなかに入っていき、一緒に指導に加わる場面も見られました。生徒達も久し
ぶりに中学校の先生方に会えて嬉しそうでした。7校時の協議会においては中学・高校の現状などをお伝
えした後、語彙指導、家庭学習の習慣づけなどに関して、話しあいました。五島市の生徒の英語力向上
のため、中高英語教員がお互い連携をとって頑張っていきたいと思います。
携帯電話教育 (14日)
生徒指導部
2月14日(月)のLHRで、1・2年生対象に携帯電話教育が実施されました。今年度の講師にはドコモの
中村真子様・松本美幸様をお招きし,『ケータイ安全教室』と題してご講演をいただきました。最初にプロフ
(自己紹介サイト)・ブログ(公開日記)・掲示板(意見交換サイト)についての説明の後、それぞれに個人
情報(名前・住所・性別など)を書き込むと、さまざまな事件(性的被害・殺害など)に巻き込まれる危険
性があることを注意されました。その他、迷惑メール・誹謗中傷・ワンクリック詐欺・架空請求への対処法,
などについて学ぶことができました。生徒の皆さんは,あらためてマナーを守った正しい携帯電話の使い方
について理解を深める機会になったと思います。
生徒総会 (15日)
生徒会
生徒総会が1・2年生の出席のもとで行われました。生徒会執行部員は、クラスや部活動からの意見
や要望を集め、出された意見や要望に対して執行部内で話し合いを重ね、生徒総会当日に協議する
議題を選び、担当の先生方に回答を伺うなど、準備を進めてきました。
当日は会長の挨拶に始まり、議長の進行に従って、仮決算や来年度の予算についての承認や、専
門委員会から活動報告などが行われました。これからも、生徒一人ひとりが、生徒会の一員であるとい
う自覚を持って生活することを期待しています。
准看護師資格試験を終えて (17・18日)
衛生看護科
2月17日(木)准看護師資格試験激励会がメモリアルホールで行われました。
最初に校長先生、学年主任の中野先生より温かい激励の言葉をいただきました。続いて、3年生代表
の吉田朱李さんが、これまでの日々を振り返り、先生方や実習で受け持たせていただいた患者さんや
病院スタッフの方々への感謝の気持ちとクラスの仲間への思い、受験への固い決意を述べました。ま
た、1・2年生の皆さんから千羽鶴とメッセージ、最後には進路主任の松山先生をはじめ3学年団の先生
方の掛け声とともに「考え抜くぞ!解き抜くぞ!粘り抜くぞ!」と学習三唱を全員で唱え、生徒1人ひとりが
本番の試験への決意を新たにしました。多くの方に見守られながら今日を迎えられたことを感じる感動的
な出陣式で、生徒達にとって大きな励みとなりました。
翌18日(金)五島振興局で准看護師資格試験が行われ、3年7組29名の生徒が受験をしました。こ
の日も、多くの方々に見送っていただき学校を出発しました。
これまで毎日の授業や補習、病院実習、土日の自学会等に取り組んできました。お互いに問題を出
し合ったり、生徒1人ひとりが試験開始直前まで自分たちの努力の証である『総まとめ』を開いて真剣に
学習に励む姿がとても印象的でした。
資格試験の合格発表は、3月16日です。3年7組全員の合格を祈ると共に今回の准看護師資格試
験にあたり、これまでご指導、ご支援いただきました多くの方々に心より感謝申し上げます。本当にありが
とうございました。
№4
文部科学省訪問について (18日)
学力充実推進部
本校が文科省から指定を受けている「平成21年度 新時代に対応した高等学校教育改革推進事業」と「平成22年度 地域・生
徒等のニーズに応じた高等学校づくりに関する取組」の実施状況調査を主な目的として、文科省教育制度改革室長高等学校連絡
調整官の小谷和浩様、高校教育改革係の今田潤様が来校されました。授業見学では、本校生徒の真剣な授業態度と一体感の
ある授業が印象に残ったとお話を頂きました。その後に行われた実施状況の説明では、本校が取り組んでいる「学習指導を組織的に
進めるための学校全体の学習指導体制の構築」「社会で活躍できるリーダーの育成のための組織的な指導体制の構築」の内容に
理解を示され、その成果に高い評価をいただきました。今回の訪問を機に「五島の子どもを五島で育てる」ために五島高校にはさらに何
が必要かを考え、今後も各生徒たちの成長ならびに進路実現に向け、地道に取り組んでまいります。
大阪石城会に参加して (20日)
石城会事務局長
第48回大阪石城会総会・懇親会が2月20日(日)に48名の出席のもと大阪市内で盛大に開催されました。五島から全国石城
会副会長吉野栄一様、前田功校長・引地勝事務局長が出席しました。
総会は、大阪城を眼下に見下ろすビル26階のスカイレストランであり、大阪石城会の岩脇会長のあいさつでスタートし、出席者にた
いしてお礼のことばが述べられました。 吉野副会長からは、110周年記念事業が盛大に終了できたことへのお礼のことば、さらに3月
卒業し各方面へ巣立ち、生活を始める後輩たちへのバックアップの依頼についてのあいさつがありました。そして、前田校長から「日本
一輝いている高等学校を目指して」近年大きく飛躍している母校生の学業実績についての話には、驚きの声が上がりました。さらに、
九州全土でテレビ放映された「離島から難関大学へ」というタイトルの五高生の文武両道の生活を撮った映像(内海紀雄様提供)に
は、情熱を持った先生方の指導を信じ、ひたむきに学習に打ち込む後輩の意識の高さに感動していらっしゃいました。
総会後の懇親会は、エネルギッシュに石城会を牽引されておられる五島中学45回生で元大阪石城会名誉会長の平山清則様の
乾杯の御発声でスタートしました。余興では、110周年記念講演で活躍していただいた平成13
年卒のシンガーソングライター「喜一郎」が、数曲を熱唱し、会場の先輩方から大きな拍手が何
度も沸き上がりました。
懇親会の最後は、五中・五高女・五高校歌を全員で声高らかに斉唱いたしました。そして、前
東京石城会会長の内海紀雄様から大阪石城会の発展を祈念して万歳三唱があり、平成23
年の大阪石城会総会・懇親会が盛会のもとに終了しました。
最後になりますが、3月に卒業を迎える卒業生には、全国各地の石城会に出席し、故郷を巣
立った同窓生としての自覚を深め、先輩方の輪に入り人脈を広げ、社会で逞しく生活を送ること
を願っています。
特別編制授業を終えて (22日)
進路指導部
2月22日(火)をもって、3年生の特別編制授業が終了しました。大学入試センター試験終了後からの37日間、前期試験に向け
て3年生は最後の努力を積み重ねてきました。2次試験科目に特化した学習を続けてきましたが、特筆すべきは自学時間の集中の
深さでしょう。誰一人集中を切らすことなく、黙々と各自の課題に取り組む姿。これこそ、合格者登校日から3年間に渡る先生方の指
導と、それを真摯に受け止め成長し続けてきた生徒で作り出した「学びの実践」です。「結実」と呼ぶにふさわしい、凛とした雰囲気の
緊張感溢れる状況でした。確実に学力は向上し、精神的成長も遂げているはずです。
3月1日に卒業式を迎える3年生。しかし、本当の卒業はまだ先です。前期試験終了翌日から、中期・後期試
験に向けた学習が始まっています。卒業式翌日からは中後期対策講座と学校開放を実施し、8日(火)の中期
試験と12日(土)後期試験の直前まで可能な限り指導を続けます。この粘りこそ、創立110周年を迎えた五島高
校の新たなる伝統なのです。
3年生諸君。晴れて合格を勝ち取った日こそが、本当の卒業の日です。自分の受験番号が合格者一覧に掲
載されているのを確認する瞬間まで、受験に向けた学習を継続してください。
私たちも頑張ります。あなた達も頑張りなさい。
∼お知らせ∼
創立110周年記念 第24回五島高校吹奏楽部定期演奏会♪
日時:3月21日(祝・月)13:00∼開場 13:30∼開演
場所:福江文化会館
入場無料
曲目:「笑っていいとも主題歌」 「マイケルジャクソン名曲集」
「J-pop春うた ∼ なごり雪 ∼ 赤いスイトピー ∼ チェリー ∼ 春一番」 ほか
*音楽コンクール金賞受賞者や英語のスピーチコンテスト優勝者のステージも
準備しています!みなさんのご来場を心よりお待ち致しております♪
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