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イトヨ日本海型と太平洋型の巣構造(予報)
陸水生物学報 (Biology of Inland Waters), 25: 1–6 (2010) イトヨ日本海型と太平洋型の巣構造(予報) 久米 学 Preliminary study on nest characteristics in the Japan Sea and Pacific Ocean forms of threespine stickleback Manabu KUME Abstract I compared nest characteristics between the Japan Sea and Pacific Ocean forms of threespine stickleback Gasterosteus aculeatus under rearing condition. I found that Pacific Ocean fish had larger nest size and longer distance between nest pits than Japan Sea fish. In addition, I observed that Pacific Ocean fish had the nest covered with sand fixed by gluing, while the nest of Japan Sea fish had also covered with sand but not glued. My data suggest that divergence in nest characteristics may result from adaptation to divergent breeding habitats and contribute to reproductive isolation between the two forms. Key words: nest characteristics, adaptation, reproductive isolation, Gasterosteus aculeatus. ことが知られている(Wootton, 1984).これまでイ はじめに トヨの雌の配偶者選択や生殖的隔離の要因とし ト ゲ ウ オ 科 イ ト ヨ 属 イ ト ヨ Gasterosteus て,雄の婚姻色や体サイズなどが注目されてきた aculeatus は,北半球の亜寒帯域に広く分布する小 ( e.g., Bakker and Mundwiler, 1994; Boughman, 型の冷水性淡水魚で,その生活史は,遡河回遊性 2001; McKinnon et al., 2004; Kitano et al., 2007b). と淡水性に大別される(Wootton, 1984).本邦にも しかし近年,イトヨの巣構造も雌の配偶者選択や イトヨは生息し,遺伝的・系統的に異なる番種 生殖的隔離に寄与していると考えられている (species pair)である日本海型と太平洋型が存在 (Barber et al., 2001; Östlund-Nilsson and Holmlund. する(Higuchi and Goto, 1996; Kitano et al., 2007b). 2003; Ólafsdόttir et al., 2006; Kitano et al., 2008; このイトヨ番種には,形態的,行動的,生態的差 Rushbrook et al., 2008; Raeymaekers et al., 2009).そ 異も認められることから(e.g., Higuchi and Goto, こで本研究では,水槽内でイトヨ日本海型と太平 1996; Kume et al., 2005, 2010; Kitano et al., 2007b), 洋型に営巣させ,両者の巣構造を比較したので, 両者は別種であるとみなされている.日本列島に その結果を報告する. おけるイトヨ 2 型の分布については,日本海型は 島根県以東の日本海沿岸からオホーツク海を経て 材料および方法 千葉県までの太平洋沿岸に分布するのに対して太 平洋型は,東北地方から北海道東部までの太平洋 供試魚については,日本海型は北海道釧路地方 沿岸に分布している(Higuchi and Goto, 1996; 久 の浜中町のタイドプールにて(Kume and Mori, 米,2008). 2009 参照),2002 年 6 月に投網を用いて採集し, イトヨの雄は,繁殖期になると婚姻色を呈し, 太平洋型は北海道釧路支庁厚岸町の別寒辺牛川支 繁殖縄張りを形成し,腎臓で生成される粘液物質 流の大別川にて(Kume et al., 2005 参照),2002 年 を用いて巣材(植物の根など)を固めて巣を作る 6 月に小型定置網を用いて採集した.なお,6 月は −1− 両型の繁殖期にあたる(久米,2010).供試魚は, 測値については常用対数で変換し,解析に用いた. 厚岸水鳥観察館に移送し,水槽(66 × 44 × 34 mm) その結果,いずれの計測値においても相関関係は で,形態的特徴に基づいて型および性別に分けて 認められなかった(ANOVA,P > 0.05; 付表 2). (Higuchi and Goto, 1996; Kitano et al., 2007a),成熟 そこで,各計測値について長径との比を求めて, するまで飼育した.餌は 1 日 1 回,大別川より採 Mann-Whitney の U 検定により 2 型間で比較した. 集したアミ類を適量与えた.アミ類はイトヨ 2 型 なお,長径と短径については,巣が楕円形の形状 の主要な餌生物である(久米・鳥居,2009; Kume et をしていると仮定して,〔巣の面積 = (長径 ÷ 2) al., 2010). × (短径 ÷ 2) × 3.14; cm2〕を算出し,解析に用い 2002 年 6 月から 7 月の間に,各型 10 試行の実 た.これらの検定には,StatView ver.5.0 を用いた. 験を行った.底面に約 5 cm の厚さに砂を敷き,そ の上に巣材をまいた 60 cm 水槽(60 × 30 × 40 mm) 結 果 を用いた.巣材については,主に植物の腐食片を 大別川から採集し,長さ 5 cm 以上のものを取り除 太平洋型のほうが日本海型よりも,面積が大き いて実験に用いた.実験終了後にも巣材は余って い巣を作ることが示された(表 1).さらに,太平 いたことから,イトヨの営巣に十分な量を与えて 洋型のほうが日本海型よりも,巣穴間距離/長径が いたと判断した.水槽内に成熟した雌雄各 1 個体 大きかった(表 1).このことは,太平洋型では巣 を入れ,実験を開始した.その後,一昼夜静置し, 穴の位置が相対的に外側にあることを意味する. 雌が産卵したのを確認して実験終了とした.なお, 一方,巣の形状(短径/長径)と巣穴の大きさ(巣 本研究で用いた日本海型の標準体長は,雄で 65.7 穴径/長径)には有意差は認められなかった(表 1). ± 2.29 mm(平均 ± 標準偏差),雌で 72.1 ± 3.47 mm 両者の巣を観察した結果,太平洋型では,巣材 であり,太平洋型では,雄で 77.4 ± 1.18 mm,雌 が水底の砂に埋め込まれており,砂も粘液物質で で 85.7 ± 2.24 mm であった. 固められていたが,日本海型では,巣は水底の砂 の上に置かれた状態であり,砂も巣の上にかけた 実験終了後,巣の長径,短径,巣穴間の距離, だけであった. 大きい方の巣穴径の 4 つの項目についてノギス (mm)を用いて計測した(図 1,付表 1).各型 において,計測値と営巣雄の標準体長との関係を 考 察 単回帰分析により調べた.なお,標準体長と各計 イトヨ日本海型と太平洋型の間で,巣の構造が 異なることが示された.イトヨ 2 型では,太平洋 型のほうが日本海型よりも体サイズが大きい (Kitano et al., 2007b).本研究で認められた巣の面 積の違いは,イトヨ 2 型の体サイズの差異を反映 していると考えられる.一方,巣穴の相対的な位 置に認められた違いは,体サイズ差だけでは説明 できないかもしれない.すなわち,イトヨ 2 型に おける繁殖戦術の差異と関連していると考えられ る(詳しくは後述).また既往によると,太平洋型 のほうが日本海型よりも,巣の重量が重いことが 報告されている(Kitano et al., 2008).この巣の 重量の違いは,営巣に利用する巣材の量が太平洋 型のほうが多いことだけではなく,太平洋型は砂 Fig. 1. Nest structure (overhead view) and its measurements. LP: diameter of lager nest pit, D: distance between nest pits. も粘液物質で固定することに起因すると考えられ 図 1. 巣の構造(上から見た図)と計測項目.LP: 大きい方の巣穴径,D:巣穴間の距離. 長との相関関係が認められなかったことから,こ る.それぞれの型において,巣穴の相対的な位置 と巣の重量(Kitano et al., 2008)には営巣雄の体 れらの巣構造の違いは,各型固有の形質であると −2− Table 1. Comparisons of nest characteristics (mean ± s.d.) between the Japan Sea and Pacific Ocean forms of threespine stickleback. 表 1. イトヨ日本海型と太平洋型間における巣の構造の比較(平均 ± 標準偏差) . Variable Japan Sea form Pacific Ocean form (N = 10) (N = 10) Mann-Whitney U test z P value Area (cm2) 23.6 ± 7.12 35.3 ± 8.42 -2.570 0.0102 minor/major axis 0.78 ± 0.10 0.73 ± 0.11 -1.285 0.1988 LP/ major axis 0.14 ± 0.02 0.13 ± 0.02 -0.605 0.5453 D/ major axis 0.18 ± 0.05 0.34 ± 0.06 -3.477 0.0005 LP: diameter of larger nest pit, D: distance between nest pits. に繁殖戦術を進化させたのかもしれない.このこ 考えられる. 北海道東部の同一水系内に生息するイトヨ 2 型 とは,イトヨ日本海型の雌は小卵多産であるのに では,日本海型は河川河口域の変動環境で産卵し, 対して,太平洋型の雌は大卵小産であるという繁 太平洋型は河川中・下流域の比較的安定した環境 殖戦術の違いからも支持される(久米,未発表資 で繁殖する(Kume et al., 2005, 2010; Kitano et al., 料).この点については,イトヨ 2 型の営巣サイク 2009).また,北海道西部の潮干帯にあるタイドプ ルや繁殖回数に関する更なる研究が必要である. ールに生息するイトヨ日本海型では(Kume et al., またこのような巣構造の違いは,イトヨ 2 型の 2006),巣材の量が少なく,巣の上に砂を少しかけ 営巣行動にも起因しているのかもしれない.なぜ ただけの簡素な巣を作ることが観察されている なら,太平洋型では求愛行動の際に,体を柔軟に (久米,未発表資料).一方,巣穴が外側にあると 折り曲げるが,日本海型ではあまり体を折り曲げ 卵の付着面が大きくなるため,巣内に多くの卵を た行動が認められない(Kitano et al., 2008).こ 保有することができると考えられる.イトヨでは, のような柔軟性の違いは,一回のグルーイング行 卵を保有している雄ほど繁殖成功が増加する 動(巣材を粘液物質で固める行動で,営巣行動の (Jamieson and Colgan, 1989; Kraak and Groothuis, 一種)の違いにも反映されている.実際に,日本 1994).また水槽実験によって,流水環境に生息し 海型は直線的に比較的短時間のグルーイングをす ていたイトヨは止水環境のイトヨよりも,営巣開 るのに対して,太平洋型は一回のグルーイングで 始するタイミングや営巣完了までの時間が早いこ 巣の上を何往復もするのが観察されている(久米, とが示されている(Rushbrook and Barber, 2008). 未発表資料).しかし本研究では,これらの仮説を これらのことから,太平洋型は砂ごと粘液物質で 証明することはできなかった.今後,イトヨ 2 型 固めて営巣するが,日本海型は砂を巣の上にかけ の営巣行動を詳細に観察・解析することにより, るという,巣構造の違いは,それぞれの営巣環境 これらの仮説を検証することが可能であろう. に適応した結果である可能性が考えられる.すな イトヨの巣の構造は,雌の配偶者選択にも影響 わち,波などの影響で巣が壊れる可能性が高い日 す る こ と が 示 さ れ て い る ( Barber et al., 2001; 本海型は,もし壊れてもすぐに修復することや新 Östlund-Nilsson and Holmlund, 2003; Ólafsdόttir et しく作ることが可能な簡易的な巣を作り,一繁殖 al., 2006; Rushbrook et al., 2008; Raeymaekers et al., シーズンの営巣サイクルを多くする方向に繁殖戦 2009).同様のことは,ヨーロッパに生息するトゲ 術を進化させたのに対して,比較的流量なども安 ウオ科魚類の 1 種 Spinachia spinachia でも示され 定した環境で営巣する太平洋型は,大きくて丈夫 ている(Östlund-Nilsson, 2000, 2001).イトヨ日本 な巣を作り,営巣一回あたりの獲得卵数を多くし, 海型と太平洋型の間には,体サイズや求愛行動な 一繁殖シーズンの営巣サイクルを少なくする方向 どの違いに因る性的隔離が働いている(Kitano et −3− al., 2007b, 2008, 2009).これらに加えて巣構造の違 genus Gasterosteus around Japan. Environ. Biol. いが,イトヨ 2 型間に同類交配が生じる要因とし Fish., 47: 1–16. て機能している可能性も考えられる.例えば,ア Jamieson, I. G. and P. W. Colgan. 1989. Eggs in the イスランドの Thingvallavatn 湖に生息するイトヨ nests of males and their effect on mate choice in 番種では,営巣環境中で利用可能な巣材が異なり, the three-spined stickleback. Anim. Behav., 38: それが同類交配の要因となっている(Ólafsdόttir et 859–865. al., 2006).よって,イトヨ日本海型と太平洋型の Kitano, J., S. Mori and C. L. Peichel. 2007a. Sexual 間でも巣材を含む巣の構造の違いを視覚的に認識 dimorphism in the external morphology of the して,同型か否かを判別しているのかもしれない. threespine stickleback (Gasterosteus aculeatus). あるいは,トゲウオ類の配偶者選択に匂い刺激が Copeia 2007: 336–349. 関与していることが知られていることから Kitano, J., S. Mori and C. L. Peichel. 2007b. Pheno- (McLennan, 2003; Kozak et al., 2009),営巣に利用 typic divergence and reproductive isolation be- されている粘液物質や巣材に含まれる匂い物質に tween sympatric forms of Japanese threespine より同型を認識している可能性もある.今後,共 sticklebacks. Biol. J. Linn. Soc., 91: 671–685. 通環境実験や野外において,両者の同所的生息地, Kitano, J., S. Mori and C. L. Peichel. 2008. Diver- および異所的生息地の個体において,巣の構造を gence of male courtship displays between sympa- 比較することに加えて,イトヨ 2 型の巣構造と配 tric forms of anadromous threespine stickleback. 偶者選択との関係や性的隔離との関係を精査し, Behaviour, 145: 443–461. 巣構造の観点からもイトヨ 2 型における巣構造の Kitano, J., J. A. Ross, S. Mori, M. Kume, F. C. Jones, 機能を明らかにする必要があるだろう. Y. F. Chan, D. M. Absher, J. Grimwood, J. Schmutz, R. M. Myers, D. M. Kingsley and C. L. 謝 辞 Peichel. 2009. A role for a neo-sex chromosome in stickleback speciation. Nature 461: 1079–1083. 本研究を進めるにあたり,澁谷辰生氏をはじめ Kozak, G. M., M. Reisland and J W. Boughmann. とする厚岸水鳥観察館職員各位には,野外での採 2009. Sex differences in mate recognition 集および水槽実験において,数々の便宜を図って and conspecific preference in species with いただいた.また,独立行政法人土木研究所自然 mutual mate choice. Evolution, 63: 353–365 共生研究センターの小椋祥子氏には,英文を校閲 Kraak, S. B. M. and T. G. G. Groothuis. 1994. Female していただいた.匿名の査読者には,有益なコメ preference for nests with eggs is based on the pres- ントをいただいた.以上の方々にお礼を申し上げ ence of the eggs themselves. Behaviour, 131: 189– る. 206. 久米学.2008.千葉県の夷隅川および栗山川から 得られたイトヨ日本海型:分布南限個体群の可 引用文献 能性について.陸水生物学報,23: 21–26. Bakker, T. C. M. and B., Mundwiler. 1994. Female 久米学.2010.北海道東部別寒辺牛川水系に生息 mate choice and male red coloration in a natural するイトヨ日本海型と太平洋型の繁殖期.魚類 three-spined stickleback (Gasterosteus aculeatus) 学雑誌,57: 63–67. Kume, M. and S. Mori. 2009. Sea-run migratory beha- population. Behav. Ecol., 5: 74–80. Barber, I., D. Nairn and F. A. Huntingford. 2001. viour in the Japan Sea form of three-spined Nests as ornaments: revealing construction by stickleback Gasterosteus aculeatus in the tidal male sticklebacks. Behav. Ecol., 12: 390–396. pool of eastern Hokkaido Island, Japan. J. Fish Biol., 75: 2845–2850. Boughman, J. W. 2001. Divergent sexual selection 久米学・鳥居千晴.2009.北海道東部におけるイ enhances reproductive isolation in sticklebacks. トヨ日本海型と太平洋型の摂餌生態(予報). Nature, 411: 944–948. 陸水生物学報,24: 17–20. Higuchi, M. and A. Goto. 1996. Genetic evidence sup- Kume, M., T. Kitamura, H. Takahashi and A. Goto. porting the existence of two distinct species in the −4− 2005. Distinct spawning migration patterns in Östlund-Nilsson, S. 2000. Are nest characters of sympatric Japan Sea and Pacific Ocean forms of importance when choosing a male in the fif- threespine stickleback Gasterosteus aculeatus. teen-spined stickleback (Spinachia spinachia)? Behav. Ecol. Sociobiol., 48: 229–235. Ichthyol. Res., 52: 189–193. Kume, M, T. Kuwahara, T. Arai, M. Okamoto and A. Östlund-Nilsson, S. 2001. Fifteen-spined stickleback Goto. 2006. A part of the Japan Sea form of the (Spinachia spinachia) females prefer males with threespine stickleback, Gasterosteus aculeatus, more secretional threads in their nests: an hon- spawns in the seawater tidal pools of western est-condition display by males. Behav. Ecol. Hokkaido Island, Japan. Environ. Biol. Fish., 77: Sociobiol., 50: 263–269. Östlund-Nilsson, S. and M. Holmlund. 2003. The 169–175. artistic three-spined stickleback (Gasterosteous Kume, M., J. Kitano, S. Mori and T. Shibuya. aculeatus). Behav. Ecol. Sociobiol., 53: 214-220. 2010. Ecological divergence and habitat isolation between two migratory forms of Raeymaekers, J. A. M., L. Delaire and A. P. Hendry. Japanese threespine stickleback (Gasteros- 2009. Genetically based differences in nest teus aculeatus). J. Evol. Biol., 23: 1436 – characteristics between lake, inlet, and hybrid 1446. threespine stickleback from the Misty system, British Columbia, Canada. Evol. Ecol. Res., 11: McKinnon, J.S., S., Mori, B.K., Blackman, L., David, 905–919. D.M., Kingsley, L., Jamieson, J., Chou and D. Rushbrook, B. J. and I. Barber. 2008. A comparison of Schluter. 2004. Evidence for ecology’s role in nest speciation. Nature, 429: 294–298. three-spined sticklebacks ters. J. Fish Biol., 73: 746–752. tory signals in the gasterosteid mating sys- Rushbrook, B.J., N.J. Dingemanse and I. Barber. tem: sticklebacks go multimodal. Biol. J. 2008. Repeatability in nest construction by male Linn. Soc., 80: 555–572. three-spined sticklebacks. Anim. Behav., 75: 547– Ólafsdόttir, G. Á., M. G. Ritchie and S. S. Snorrason. 553. 2006. Positive assortative mating between recently Wootton, R. J. 1984. A functional biology of stickle- described sympatric morphs of Icelandic stickle- backs. Croom Helm, London. 265pp. backs. Biol. Lett., 2: 250–252. 北海道函館市港町 3-1-1 by Gasterosteus aculeatus from still and flowing wa- McLennan, D.A. 2003. The importance of olfac- 久米学 〒041-8611 building 北海道大学大学院水産科学研究科.現所属:〒501-6021 岐 阜県各務原市川島笠田町官有地無番地 独立行政法人土木研究所自然共生研究センター Manabu Kume, Graduate School of Breeding Science, Hokkaido University, 3-1-1, Minato-cho, Hakodate, Hokkaido 041-8611, Japan. Present address: Aqua Restoration Research Center, Public Works Research Institute, Kawashima Kasada-cho, Kakamigahara, Gifu 501-6021, Japan. E-mail: [email protected] −5− Appendix 1. Measurements of nest characteristics (mean ± s.d.). 付表 1.巣の計測値(平均 ± 標準偏差) . Measurement Japan Sea form Pacific Ocean form (mm) (N = 10) (N = 10) major axis 61.4 ± 10.9 78.1 ± 7.88 minor axis 48.3 ± 6.78 57.0 ± 10.5 LP 8.37 ± 0.65 10.2 ± 1.49 D 11.0 ± 6.80 26.4 ± 5.58 LP: diameter of larger nest pit, D: distance between nest pits. Appendix 2. Relationships between standard length (SL) of nest-building male and nest characteristics within each form. All variables were log10-transferred. All relationships were no significance (ANOVA, P > 0.05). 付表 2.営巣雄の体長と巣の構造の関係.変数はすべて常用対数に変換した.すべての関係性 において有意差は認められなかった(ANOVA, P > 0.05). Parameter Form N major axis JS 10 -1.154 1.616 0.35 PO 10 0.666 0.648 0.10 JS 10 0.557 0.619 0.15 PO 10 -7.683 4.993 0.36 JS 10 -0.360 0.705 0.31 PO 10 4.663 -1.936 -0.20 JS 10 -3.526 2.510 0.49 PO 10 -0.730 1.133 0.07 minor axis LP D a b r log10 (Parameter) = a + b * log10 (SL) N: sample size, LP: diameter of larger nest pit, D: distance between nest pits, JS: Japan Sea form, PO: Pacific Ocean form. −6−