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荒川区国民保護計画策定までの経過について

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荒川区国民保護計画策定までの経過について
荒川区国民保護計画策定までの経過について
国民保護計画とは、武力攻撃事態や大規模なテロ等が発生した場合、警察、消防、
自衛隊等の関係機関との連携、警報の発令や避難の指示、誘導及び避難生活に必要
な物資の備蓄、整備等について定めるものです。
この計画は、武力攻撃事態等における国民保護のための措置に関する法律(平成
16年法律第112号。以下「国民保護法」といいます。)に基づき全国の各自治
体が策定することと定められているものです。
既に東京都においては平成18年3月に「東京都国民保護計画」が策定されてお
り、荒川区においても19年3月に策定したところです。
以下に、荒川区国民保護計画作成までの経過を簡単にご説明します。
☆ 国民保護法の公布、施行(平成16年)
○ 武力攻撃事態等において、国民の生命・財産を保護し、被害を最小限にするた
め、国や地方公共団体等の役割分担や具体的な措置を規定した法律です。
○ この法律の中で都道府県及び区市町村は国民保護計画を作成することが定め
られています。(第34条、第35条)
○ また、各都道府県及び区市町村は、国民保護協議会を設立し、国民保護計画の
作成、見直しをする際には当該協議会に諮問しなければなりません。(第37
条、第39条)
○ 協議会の委員も国民保護法により定められております。
(第38条、第40条)
☆ 国民保護に関する基本指針(平成17年3月25日閣議決定)
○ 国・地方公共団体等が国民の避難・救援などを行うための基本的な方針が提
示されました。
○ 武力攻撃事態等の8類型が想定されました。
①着上陸侵攻
武 力 攻 撃 事 態
②ゲリラ・特殊部隊による攻撃
③弾道ミサイル攻撃
④航空攻撃
①危険物質を有する施設への攻撃(ガス貯蔵施設等)
大 規 模 テ ロ 等 ②大規模集客施設への攻撃(駅、列車、劇場等)
(緊急対処事態) ③大量殺傷物質による攻撃(炭素菌、サリン等)
④交通機関を破壊手段とした攻撃(航空機による自爆テロ等)
☆
東京都における国民保護計画の策定
東京都においては平成18年3月に東京都国民保護計画が策定されておりま
す。
☆ 荒川区国民保護計画の作成開始
○ 平成18年 3 月に東京都から「東京都区市町村国民保護モデル計画」が示さ
れました。これは、国民の皆様を保護するにあたり、区と都が連携する必要
があることからモデルが示されたものです。
○ 荒川区国民保護計画も基本的には当該モデル計画に沿って18年4月から
作成を開始しました。
☆
荒川区国民保護協議会の設置
平成18年7月に国民保護法第39条に基づき、「荒川区国民保護協議会」を
設置しました。
会長及び委員の方々は、次のとおりです。
荒川区国民保護協議会委員
役名
会長
委員
荒川区長
中隊長
水道局東部第二支所長
〃
建設局第六建設事務所長
〃
下水道局北部第一管理事務所長
〃
交通局荒川電車営業所長
〃
警視庁第六方面本部長
〃
荒川警察署長
〃
南千住警察署長
〃
尾久警察署長
〃
荒川消防団長
〃
尾久消防団長
〃
国民保護法第40条第2項
陸上自衛隊第一師団第一普通科連隊第五 国民保護法第40条第4項第2号
〃
〃
委嘱した根拠法令
勤務先・職名
荒川区助役
荒川区教育委員会教育長
自衛隊に所属する者
国民保護法第40条第4項第3号
当該区市町村の属する都道府県の職
員
国民保護法第40条第4項第4号
当該区市町村の助役
国民保護法第40条第4項第5号
当該区市町村の教育長
〃
東京消防庁第六消防方面本部長
国民保護法第40条第4項第5号
〃
荒川消防署長
当該区市町村の区域を管轄する消
〃
尾久消防署長
防吏員
〃
荒川区収入役
〃
荒川区総務企画部長
〃
荒川区管理部長
〃
荒川区区民生活部長
〃
荒川区危機管理対策担当部長
〃
荒川区産業経済部長
〃
荒川区環境清掃部長
〃
荒川区福祉部長
〃
荒川区健康部長
〃
荒川区保健所長
〃
荒川区子育て支援部長
〃
荒川区都市整備部長
〃
荒川区土木部長
〃
荒川区教育委員会事務局次長
〃
荒川区議会事務局長
〃
荒川区防災指導監
〃
東日本旅客鉄道㈱日暮里駅長
〃
京成電鉄㈱町屋駅長
〃
東京地下鉄㈱新御茶ノ水駅務区長
〃
東京地下鉄㈱南千住駅務区長
〃
つくばエクスプレス秋葉原駅務管理所長
〃
京成バス株式会社金町営業所長
国民保護法第40条第4項第7号
〃
日本通運㈱隅田川支店長
指定公共機関の役員
〃
ヤマト運輸㈱隅田川コンテナ支店
〃
東京電力㈱上野支社長
〃
東京ガス㈱東部支店長
〃
㈱エヌ・ティ・ティ東日本東京東総務企画部長
〃
荒川郵便局長
〃
荒川区医師会長
〃
東京女子医科大学東医療センター病院長 国民保護法第40条第4項第8号
〃
荒川区歯科医師会長
〃
荒川区薬剤師会副会長
国民保護法第40条第4項第6号
区市町村長が指定する区市町村職
員
知識又は経験を有するもの
合計48名
☆
荒川区国民保護協議会(第1回)開催(平成18年7月14日)
7月14日、第1回協議会を開催し、荒川区国民保護計画案についてご審議い
ただきました。
☆
パブリックコメントを募集
平成18年8月1日∼31日までの間、荒川区国民保護計画案を荒川区防災・
防犯ホームページに掲載するとともに、各区民事務所に冊子を備えて、広く区
民の皆様方からのご意見を求めました。
頂いたご意見とこれに対する区の回答は次のとおりです。
意見概要
1
戦争あるいは「武力攻撃事態」に至らぬ 1に対する回答
よう平時から環境整備を行うことを明確に
荒川区においては、平成7年に「荒川
し、国に対し日本国憲法第九条に基づく平
区平和都市宣言」(平成7年10月24
和外交を積極的に推進することを要求する
日、告示第136号)により永遠の平和
とともに、荒川区が「平和推進都市」とし
を目指すことを宣言しております。
て全国に率先して確固たる平和行政をうち
たて、拡充に務めること。
2
回答
荒川区国民保護計画案も、この精神に
基づき作成しております。
荒川区は「計画」策定にあたっては、そ 2に対する回答
の最終決定権が荒川区にあることを確認
し、自主的で住民本位の「計画」策定に取
り組むこと。
本計画案は、荒川区の自主性に基づき
策定しております。
また、住民からの意見を求めるため、
また、
「国民保護協議会」において、この
パブリック・コメントを実施しており
旨を確認事項とすること。
ます。
計画案については東京都が本年3月
に示した東京都区市町村国民保護モデ
ル計画に沿って作成しましたが、その理
由につきましては、国民保護法第35条
第3項において区の計画を作成するに
当たっては都の計画と整合性を図るよ
う努めることとされており、都との整合
性を図るためにはモデル計画に沿って
立案することが合理的であると判断し
たからです。
以上のことについては、第1回の協議
会の際に、各委員に説明をし、了解(確
認)を得ております。
3
「計画」の策定にあたっては、外国籍住 3に対する回答
民もその権利を侵害されることなく保護さ
計画案の「第1編
総論、第2章
国
れることを明記すること。
民保護措置に関する基本方針」のなかで
「(9)外国人への国民保護措置の適用」
として「区は、日本に居住し、又は滞在
している外国人についても、武力攻撃災
害から保護するなど、国民保護措置の対
象であることに留意する。」と明記して
おります。
荒川区には外国籍の方々が多く在住
していることも事実であり、その対応は
非常に重要であると認識しております
ので、今後、各種マニュアル等作成を進
めていく上で十分留意してまいります。
4
国民保護法も有事法制関係法も現憲法を 4に対する回答
無視し、拡大解釈の上成り立っています。
憲法解釈、法制定の過程及び国会論議
また、法制定の過程や、国会論議も、自治
の件につきましては、荒川区国民保護計
体や国民的レベルの討論を抜きにしていま
画案の内容に対する意見ではありません
す。憲法の精神を生かせば、このような法
ので回答については控えさせていただき
は本来必要ないものです。さて、荒川区国
ます。
民保護計画ですが、このような事態がくる
まえに、國(原文ママ)に平和的解決のた
平和外交の重要性については記載しま
す。
めの対応を要求する必要があり、このこと
自衛隊の避難誘導についてですが、武
が欠けています。また、区民の避難誘導に
力攻撃事態等における国民の保護のため
自衛隊があたるとなっているが、自衛隊は
の措置に関する法律(以下「国民保護法」
敵と戦うための存在なのに地域住民の避難
と表記します。)において、都道府県知事
誘導にあたるのは筋違いです。
は必要があると認めるとき、防衛庁長官
に部隊等の派遣を要請することができま
す。
また、市町村長も自衛隊の派遣を知事
に要請することができ、知事と連絡が取
れない場合は、直接、防衛庁長官に対し
自衛隊の派遣を要請したいが知事と連絡
が取れない旨を連絡することができると
されております。
さらに、市町村長は避難住民を誘導す
るため必要があると認めるときは、警察
署長、海上保安部長等又は自衛隊の部隊
のうち国民の保護のための措置の実施を
命ぜられた自衛隊の部隊等に対し、警察
官、海上保安官又は自衛官による避難住
民の誘導を行うよう要請することができ
ると規定されております。
これらの規定を受け、自衛隊法におい
ても都道府県知事から要請を受けた場
合、内閣総理大臣の承認を受け国民保護
措置活動に出動することができる旨が
定められております。
☆
荒川区国民保護協議会(第2回)開催(平成18年10月20日)
第2回協議会を開催し、パブリックコメントで頂いた意見を踏まえ、修正した
計画案についてご審議いただきました。
その結果、修正した計画案で了承する旨の答申をいただきました。
☆
東京都との協議(平成18年11月∼平成19年1月)
荒川区国民保護協議会で了承をいただいた計画案を国民保護法第35条第5
項に基づき東京都に協議しました。
東京都からは、計画案に対し異議のない旨の回答を得ました。
☆
荒川区国民保護計画の決定(平成18年3月)
荒川区国民保護協議会での審議、パブリックコメントを踏まえた修正、東京都
との協議を経て、決定されました。
武力攻撃やテロなどはあってはならないことです。しかし、万が一発生した場合の
ことを考慮し荒川区国民保護計画を策定しました。
今回の計画が完全なものではありません。今後も、常に見直しをはかり、区民の皆
様の保護に努めてまいります。
問い合わせ先
〒116−0002 荒川区荒川2−25−3
荒川区立防災センター内 生活安全課
電話番号 3891−8883
ファクス 3891−8892
電子メールアドレス
anzen@city.arakawa.tokyo.jp
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