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まちづくり 交流会 in はつかいち

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まちづくり 交流会 in はつかいち
vol.2
まちづくり交流会ⅰn はつかいち
平成 25 年 2 月 7 日(木)18 時 30 分から、廿日市市市民活動センターで開催しました。自分の活動
を知ってもらいたい人、いろんな活動を知りたい人、ピン!とくる“つながり”をさがしている人など、
まちを暮らしやすくしていきたいと思っている多くの皆さんの参加がありました。(参加人数 62 人)
-活動団体による発表-
廿日市市をフィールドとして活動する、市民活動団体・NPO や、事業所、大学が、活動報告を行いました。
かわきた ひ で と
そして、コーディネーターのIIHOE〔人と組織と地球のための国際研究所〕代表者の川北秀人さんから、発表
された皆さんに活動のヒントになるコメントをいただきました。
活動発表 ①
「街道まつり」について!
廿日市市郷土文化研究会 正木康章さん
宿場として栄えた廿日市の歴史を知ってもらい、まちの
にぎわいにつなげたいという思いから、このまつりを企画
しました。イメージキャラクターの考案、佐伯商工会のか
かしづくりなど、親しみやすく工夫し、広島工業大学の協
力により iPad を使った江戸時代の町並み散策なども行いました。
このまつりでよかったことは、廿日市地区コミュニティ推進協議会・廿日市市
中央市民センター・廿日市市郷土文化研究会の三つで構成した「はつかいち
塾」が、それぞれの特性を発揮して行動できたこと、また、自分では気づかない
外から見たよさを発見し確認できたことでした。今後は、二百数十年前から伝わ
る桶ずしの伝承や、津和野藩船屋敷建造 400 年記念に向けて、国の重要無形
さぎまい
文化財である津和野の鷺舞を廿日市に呼びたいという夢も持っています。
ゆい
この街道まつりを一過性のまつりではなく、近隣と「結」の精神でつながりなが
ら取り組んでいきたいです。
活動発表 ②
まちの元気の素は、まちの魅力発見から
NPO 法人おおのの風 坂史朗さん
私たちの活動は、おおの自慢のみちづくりなどの魅力発見、子どもの健全育
成、環境保全を原点としています。これらの活動を通じて、「脚下を見つめれば
宝の山」だということに気づきました。現在は、「じげ自慢の宝探し」、宮島の歳時
記などを楽しむ「新・みやじま紀行」、永慶寺川の自然を守る「AKG いいとも
隊」、ホタル学習ほか小学校の総合学習支援など、ふるさとの魅力を子どもたち
やみんなにも伝えたいと、活動を発展させています。
まちのヤリクリは、この指とまれ方式、オープンシステ
ム、すべての人が持ち寄りで、と考えています。『共感、
共汗、共歓』をモットーに、私たち市民同士が一緒にな
ってまちづくりをしようという、いわゆる協働のまちづくり
を考えています。
ぜひ、みんなで「廿日市じげじまん大会」をやりましょう。
※じげ=地元のこと
歴史の豊かな地
域では、「変わって
川北さんから いないということを価
値として打ち出すこと」「周辺
や近隣の人の巻き込み」との
二つ視点をもって活動すると
よいと思います。
「変わっていない」というの
は「守ってこれた」ということ。
外から来る人にただ見せるだ
けではなく、一緒に守っていく
サポーターになってもらうこと
も考えると、もっと活動が広が
ります。
官民だけでなく、
民々の連携が大事
川北さんから です。
活動が広がっている団体の
リーダーは、自らの活動時間
は 6~7 割、3~4 割は他団体
との連携に使っています。
「一緒にできるといいです
ね」というので終わってしまう
ではなく「おたくのこの力を借
りられませんか」と、具体化す
ることを期待しています。
活動発表 ③
身近な人権
廿日市人権擁護委員協議会 市里尚弘さん
私たちは、廿日市市 17 人大竹市 5 人のメンバーで、管
轄している法務局や市の人権・男女共同推進課と連携し
ながら、活動しています。
啓発活動では、幼稚園・保育園・小学校で紙芝居を使
って命の大切さを伝えたり、中学校で人権作文の募集、企業・一般へは出前講
座などを行います。相談活動は、特設窓口や個人宅などさまざまな場所で行っ
ています。心配ごと、悩みごとなど間口を広げて話を聞き、人権侵害に当たる内
容は法務局と連携し、専門的な内容は対応できる機関を紹介しています。
人権は、形のないものでわかりにくいですが、学びから、人権感覚、人権意識
を身につけてもらいたいと思っています。
ここに、黒・茶・ベージュ・白の色紙があります。私たちは、このベージュの紙
を「肌色」と言いますが、世界で見るとどれも肌色です。
活動発表 ④
春よ来い!あそびの玉手箱
青少年夢プラン実行委員会 今田千代子さん
北谷実沙さん
私たちは、青少年が夢を実現するために、大人がサポ
ートするという活動をしています。今回、市民活動ネットワ
ークに登録している 12 団体が連携して、小中学生を対象
とした体験型講座を開催することになりました。子どもたち
には、体験を通じて、人に伝える力を持ち、チャレンジしてもらいたいと思いま
す。また、この日をきっかけに、連携するいろいろな団体のよいところを見つけて
いきたいと思っています。
チラシづくりでは、11 のプログラムの開催時間、申込方法、参加費などすべて
を 1 枚に収め、参加の申し込みなどできるよう工夫しました。参加者アンケート
も、知りたいことがたくさんある中で、子どもたちの声や思いを聴いてこれからの
活動に生かしていけるよう、工夫しました。
子どもたちと一緒に廿日市のまちを元気にしていきたいと思います。
活動発表 ⑤
子ども、子育てを地域が支えていくために
企業における人
権感覚の狭さ・低さ
川北さんから ゆえに、日本は世界
での競争に追いついていませ
ん。アメリカやヨーロッパでは、
人権はもっと身近に感じられ
ています。
人権を特別な人が特別な
時だけ意識するのではなく、
国際通用感覚みたいな位置
づけて育てていけるとよいと思
います。
アンケートで、感
想ではなくヒントをも
川北さんから らおうとしているとこ
ろがすごいです。「どんなコー
ナーがあったらもっと楽しかっ
たと思いますか?」と、今回で
きなかったけれど、次に向け
てのリサーチもしています。
アンケート結果を生かした
活動を繰り返すことで、修正
すべき箇所など、自分たちの
活動を通じて改善を学ぶこと
ができると思います。
NPO 法人キッズ NPO 吉本卓生さん
中学生のときに保育園の先生になりたいと思い、保育士になり、自分の保育園
を持ちました。保育を通して子どもや親の抱える社会問題が見え、それらを解決
したい、利益を追求するのではなく利益を社会へ還元することをめざしてNPO
の法人格を取得しました。子どもが生きる力、夢をもって生きていける、子育てに
やさしい町づくりを目指し、自然体験を通じて心を育む「子ども体験事業」や病
時保育や送迎サービスも行う「子育て支援事業」を行っています。また、親も子
どもも企業も happy になるよう、仕事と生活の両立ができる環境「ワークライフバ
ランス」の推進にも取り組んでいます。
これからの地域社会を担う「はつかいちっ子」を地域全
体で育むためにも、地域のお一人ひとりが活動に参加い
ただけることを願っています。
私たちとともに廿日市市をよりよい町にしませんか。
ワークライフバラ
ンスは、個人の権利
川北さんから の問題ではなく、そ
の会社の持続可能性を左右
する大きな要素です。
日産自動車のカルロス・ゴ
ーン社長は、女性の購買への
決定権に着目し、女性管理職
を増やし、「かわいい車」の開
発を進めました。
廿日市市でも、長く働き続
けることのできる会社が 1 社で
もふえるとよいですね。
活動発表 ⑥
企業のチカラで地域を活性化
カルビー株式会社 西日本事業本部 筑本哲司さん
カルビーは広島発祥の企業、2006 年に宇品から廿日
市市に移ってきました。会社として地域貢献活動を始め
て3年目、自社商品やお金の協賛などをやってきました
が、一人ひとりが地域の一員であり、地域の皆様から愛さ
れるカルビーへ成長したいと、「みんなで汗をかこう!」と
いう取組を進めています。
廿日市市での活動は、宮島の海岸清掃やトライアスロン大会への参加、そして
今年は、青少年夢プラン実行委員会の皆さんの熱意に心打たれ、ヤングフェステ
ィバルに初めて参加しました。
続けてきた結果、地域の皆様のカルビーのイメージが変わり、社員も地域の実
情が分かってきたように思いますが、反面、年々社員の参加率が減っており、「365
日のうち、1日でも社会貢献活動に参加しませんか」と呼びかけています。
活動発表 ⑦
阿品台いきいきプロジェクト
日本赤十字広島看護大学
眞﨑直子さん、森マツヱさん、福泉麻衣子さん
本学がある阿品台地区の高齢化率は全国に比べても
か
なり高い状況。阿品台地区をモデルとして、住民の方一
人一人の精神的・身体的・社会的な健康を目指し、大学
生
との交流も含めて行政、大学、コミュニティの協働による
参加型の地域づくりを目指しています。
地域の夏祭りへの参加やグループインタビュー、地域看護学実習の一貫とし
て、学生による地域診断や地域交流などを行い、「若い人が参加してくれてよかっ
た」という声を聞いています。
現代の若者は「生活感覚」がない、とよく言われます。
しかし、こうした実習を通して「生活」を体感することができ、
地域と関わる中で「地域の役に立てた」「地域と大学の架け橋
になれた」ということを学生自身も感じているようです。
活動発表 ⑧
社会貢献もいろ
んな形で高度化し
川北さんから てきています。ただ
単に地域の役に立とうというだ
けではなく、本業で地域にいか
に貢献できるか、ということが重
要です。
今後は、災害が発生したとき
の備蓄や噛む力が弱ってきた
高齢者の食事などをどうする
か。商品開発のうえで考えてみ
てはいかがでしょうか。
65 歳以上の1人
たりの医療費は、年
川北さんから 間約 90 万円。
廿日市市の財政状況を考え
ても、高齢者の健康づくりは重
要な課題。では「誰がどう関わる
とよいか」「子どもや若者をどう巻
き込むか」にかかっています。
若い看護学生がいると地域の
方たちは、元気が出るらしい。こ
のアプローチ間違いなく当たり
です!
NPO法人 ひろしまNPOセンター 松村渉さん
今日は「プロボノ」という言葉を覚えて帰っていただけけたらと思います。
人、モノ、カネなどの社会資源を生かしながら循環させることが大切である中、こ
の「プロボノ」は「人」という資源に着目しました。「プロボノ」=ラテン語で「公共善の
ために」。自分の仕事や人生経験などから得た、スキルを生かしたボランティアの
ことです。プロボノワーカーとして登録された人たちでチームをつくり、NPOが抱え
る課題に対して、約6ヶ月かけてじっくり成果を出していきます。昨年から広島でも
始めており、現在二つのプロジェクト(ウェブページ制作と事業計画立案)が動い
ているところです。
普段の仕事の成果とは少し違う、感謝される体験や、今ま
で持っていなかった視野が広がったり、また、いろんな業種の
人が集まるので、新たな出会いがあったりするのも魅力の
ひとつです。
ボランティアをし
たいと思う人は年々
川北さんから 増えていますが、続
けたいと言う人は年々減ってい
ます。皆さんの団体は、ボラン
ティアさんが「続けたい」と思え
るような団体ですか?
大切なのは、ボランティアを
続けてもらえる団体になることで
す。プロボノを受け入れる体制
や姿勢を持つということが大切
です。
-コーディネーターからのコメントと各地の事例紹介-
かわ きた ひ で と
事例発表後、コーディネーターの川北秀人さんから他市事例をふまえた活動のアドバイスや、
廿日市市のこれからについてお話いただきました。
皆さんの発表、すごいです。この機会に「地図」の話をひとつ。「沖縄タイムマシーン」という
iPhone のアプリがあります。現在の地図上に昔の写真を落とし込み、タブレットを持って歩い
ていると、昔どういう場所だったか写真が出てくるというもの。ある市民団体が図書館や新聞
社と協力した取組で、「地図」も紙からウェブバージョンへ進化していますね。そして今日は、人権についても改めて考
えるよい機会になりました。
廿日市市の高齢化は急速に進んでいきます。これを考えると、特別な人だけが市民活動をするのではなく、連携し
ながら自分たちができることを増やしていくことが大事です。従来の町内会やサークルも進化しなければなりません。地
域のために「行事」をするのではなく、安心安全を高めるための「事業」をする。その中でいろんな団体と連携し、今日
発表されたような地域の歴史や文化を守り抜く、お互いの健康を高めていく、
子どもたちとの連携の中で地域づくりに参加するという活動が大切になり
ます。他の団体の活動を、一度見に行ってみてください。自分たちの活動との
重なり合いをつくることを広げていってもらえたらと思います。
1つのこともあらゆる面から追求できると
分かりました。
参加者感想
見方を変えて活動を見直し、
メンバーを増やしたいです。
-コメント交換-
参加していただいた皆さんから、活動発表を聞いた感想やメッセージ、
質問、アドバイスなどを書き込んだコメントシートを、発表された方へ直接
お渡ししました。
交流タイム
市民活動センター所長から
ひとこと
それぞれの活動は廿日市市の
まちづくりのいろんなところでつ
ながっていて、力を発揮してい
ただいているということを、今日
改めて実感しました。
市民活動センターは、皆さん
の活動を応援し、活動同士をつ
なぐ役割を持っています。これか
らもよろしくお願いします!
参加者アンケートから・・・
☆ 交流会は、あなたの期待を 100 点とした場合、
何点でしたか?
☆ 改善点は・・・
・発表者の持ち時間が短い!
発表団体を5つくらいにして、
発表の時間を1~2分伸ばして。
・発表者への質問コーナーがほし
かったです。
・コメントシートを直接渡すのが大変でした。
・休日にやってもいいかも。
・この活動を継続し、より多くの方々に発信し、場を確保し
てもらえたらと思います。
☆ あなたの活動の中で、どのようなことに生かす
ことができますか?
ネットワー
クをつくる
人材育成
地域の
活性化
継続
すること
アンケート
の作り方
団体の強みを生
かすマッチング
活動やイベントな
どに行ってみる
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