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ここ - IBM
Network Manager IP Edition
バージョン 4 リリース 2
スタートアップ・ガイド
IBM
R4.2 E1
Network Manager IP Edition
バージョン 4 リリース 2
スタートアップ・ガイド
IBM
R4.2 E1
注記
本書および本書で紹介する製品をご使用になる前に、 75 ページの『特記事項』に記載されている情報をお読みください。
本書は、IBM Tivoli Network Manager IP Edition (製品番号 5724-S45) のバージョン 4.2、および新しい版で明記され
ていない限り、以降のすべてのリリースおよびモディフィケーションに適用されます。
お客様の環境によっては、資料中の円記号がバックスラッシュと表示されたり、バックスラッシュが円記号と表示さ
れたりする場合があります。
原典:
Network Manager IP Edition
Version 4 Release 2
Getting Started Guide
発行:
日本アイ・ビー・エム株式会社
担当:
トランスレーション・サービス・センター
© Copyright IBM Corporation 2011, 2016.
目次
本書について . . . . . . . . . . . . . v
対象読者. . . . . . . . . . .
本書の内容 . . . . . . . . . .
資料 . . . . . . . . . . . .
アクセシビリティー . . . . . . .
Tivoli 技術研修 . . . . . . . .
サポートおよびコミュニティーの情報 .
この資料の規則 . . . . . . . .
.
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.
.
. v
. . . . . vi
. . . . . vi
. . . . . ix
. . . . . x
. . . . . x
. . . . . xi
第 1 章 Network Manager のアーキテク
チャー . . . . . . . . . . . . . . . 1
第 2 章 始めに . . . . . . . . . . . . 5
Network Manager の始動 . . . . . . . . . . 5
すべてのプロセスが稼働中であることの確認. . . . 6
開始問題のトラブルシューティング. . . . . . 8
Network Manager へのログイン . . . . . . . . 9
セキュリティー証明書の受け入れ . . . . . . 10
オンライン・ヘルプへのアクセス . . . . . . . 10
最上位のオンライン・ヘルプへのアクセス . . . 11
コンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセ
スの有効化 . . . . . . . . . . . . . 11
ディスカバリーの開始 . . . . . . . . . . . 12
初期ディスカバリー設定の構成 . . . . . . . 13
ディスカバリーの起動およびディスカバリー進行
状況のモニター . . . . . . . . . . . . 28
トポロジーの検査 . . . . . . . . . . . 38
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
実動ディスカバリー設定の構成 . . . . . . .
トポロジーを最新の状態に保つ . . . . . . .
ネットワークの表示 . . . . . . . . . . .
ネットワークの参照 . . . . . . . . . .
ネットワーク・デバイスの検索 . . . . . . .
ネットワーク・マップ・アイコンおよび記号 . .
ネットワーク・オペレーターのユーザー・プロファ
イルの作成 . . . . . . . . . . . . . .
Network_Manager_User グループへのユーザー・プ
ロファイルの割り当て . . . . . . . . . .
Network_Manager_User グループに割り当てられた
役割 . . . . . . . . . . . . . . . .
ネットワーク・オペレーターに対するネットワー
ク・トポロジーの表示 . . . . . . . . . . .
ネットワーク・イベントの表示 . . . . . . . .
ネットワークのポーリングについて . . . . .
ポーリングの有効化 . . . . . . . . . .
ネットワーク・ビューでのイベントの表示 . . .
「イベント・ビューアー」 でのイベントの表示
48
51
52
52
53
56
60
60
61
63
65
66
66
67
68
付録. Network Manager 用語集 . . . . 69
特記事項 . . . . . . . . . . . . . . 75
商標 .
.
.
.
.
.
.
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.
.
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. 77
索引 . . . . . . . . . . . . . . . . 79
iii
iv
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
本書について
IBM Tivoli Network Manager IP Editionには、ネットワーク・ディスカバリー、デバ
イス・モニター、トポロジー可視化、および根本原因分析 (RCA) の詳細機能があり
ます。Network Manager は、さまざまなネットワークを管理するために、広範囲に
わたってカスタマイズおよび構成することができます。Network Manager は、IBM
Netcool Operations Insight インフラストラクチャーおよび運用管理ソリューション
内の主要コンポーネントであり、ここで、IBM Tivoli Netcool/OMNIbus、Netcool/
Impact、および IBM Operations Analytics - Log Analysis と緊密に統合されていま
す。また、Network Manager には豊富なレポート作成機能があり、さらに IBM
Tivoli Application Dependency Discovery Manager、IBM Tivoli Business Service
Manager、IBM Tivoli Monitoring などの他の IBM 製品との統合も実現します。
製品のインストール後に、IBM Tivoli Network Manager IP Edition をセットアップ
する方法について説明します。このガイドは、製品を開始する方法、製品が正しく
実行されていることを確認する方法、およびネットワークをディスカバーする方法
について説明します。良好なネットワーク・ディスカバリーを取得することは、
Network Manager を正しく使用するために重要です。このガイドは、最初のディス
カバリーを構成およびモニターする方法、ディスカバリーの結果を検証する方法、
実動ディスカバリーを構成する方法、およびネットワーク・トポロジーを最新の状
態に保つ方法について説明します。ネットワーク・トポロジーを最新の状態にした
後に、このガイドで、ネットワーク・トポロジーをネットワーク・オペレーターで
使用可能にする方法、およびネットワークをモニターする方法について確認してく
ださい。この簡潔なガイドでは、重要なタスクについて取り上げ、より詳細なタス
ク、オプションのタスク、または拡張タスクに言及し、残りの資料セット内の参照
資料を掲載しています。
対象読者
この資料は、Network Manager のインストールおよびセットアップを行う必要のあ
る管理者を対象としています。
読者は次のトピックについて理解している必要があります。
v ネットワーク管理
v オペレーティング・システムの構成
IBM Tivoli Network Manager IP Edition は、IBM Tivoli Netcool/OMNIbus と連携し
て動作します。この資料は、IBM Tivoli Netcool/OMNIbus の機能を把握しているこ
とを前提としています。 IBM Tivoli Netcool/OMNIbus について詳しくは、 vi ペー
ジの『資料』に記載されている資料を参照してください。
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
v
本書の内容
本書には、以下のセクションがあります。
v
1 ページの『第 1 章 Network Manager のアーキテクチャー』
Network Manager のアーキテクチャーについて説明し、この製品の機能をどのよ
うに各種レイヤーに分類できるかを示します。
v
5 ページの『第 2 章 始めに』
Network Manager を理解するために実行する必要がある標準的なタスクについて
説明します。
資料
このセクションでは、Network Manager ライブラリーの資料と関連資料を紹介しま
す。このセクションでは、IBM 資料へのオンライン・アクセス方法や、資料のご注
文方法についても説明します。
Network Manager ライブラリー
Network Manager ライブラリーに収録されている資料を以下に示します。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition リリース情報, GI88-4254
IBM Tivoli Network Manager IP Edition に関する重要情報および最新情報を提供
します。この資料は、デプロイメント担当者および管理者を対象としており、最
初に確認する必要があります。
v IBM Tivoli Network Manager スタートアップ・ガイド, GI11-9353-00
製品のインストール後に、IBM Tivoli Network Manager IP Edition をセットアッ
プする方法について説明します。このガイドは、製品を開始する方法、製品が正
しく実行されていることを確認する方法、およびネットワークをディスカバーす
る方法について説明します。良好なネットワーク・ディスカバリーを取得するこ
とは、Network Manager を正しく使用するために重要です。このガイドは、最初
のディスカバリーを構成およびモニターする方法、ディスカバリーの結果を検証
する方法、実動ディスカバリーを構成する方法、およびネットワーク・トポロジ
ーを最新の状態に保つ方法について説明します。ネットワーク・トポロジーを最
新の状態にした後に、このガイドで、ネットワーク・トポロジーをネットワー
ク・オペレーターで使用可能にする方法、およびネットワークをモニターする方
法について確認してください。この簡潔なガイドでは、重要なタスクについて取
り上げ、より詳細なタスク、オプションのタスク、または拡張タスクに言及し、
残りの資料セット内の参照資料を掲載しています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition 製品概要, GC27-2759-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition の概要について説明します。製品体系、
コンポーネント、および機能について説明します。この資料は、IBM Tivoli
Network Manager IP Edition に関心のあるユーザーを対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition インストールと構成ガイド ,
SC27-2760-00
vi
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
IBM Tivoli Network Manager IP Edition のインストール方法について説明しま
す。また、必須およびオプションのインストール後の構成タスクについても説明
します。この資料は、IBM Tivoli Network Manager IP Edition のインストールお
よびセットアップを行う必要のある管理者を対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition 管理ガイド, SC27-2761-00
プロセスの管理、データベースの照会、および製品の開始と停止の方法など、
IBM Tivoli Network Manager IP Editionの管理タスクについて説明しています。
この資料は、IBM Tivoli Network Manager IP Edition の保守および可用性を担当
する管理者を対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition ディスカバリー・ガイド, SC27-2762-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition を使用してネットワークを検出する方法
について説明します。この資料は、ネットワーク・ディスカバリーの構成および
実行を担当する管理者を対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition イベント管理ガイド, SC27-2763-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition を使用して、ネットワーク・デバイスの
ポーリング、ネットワーク・デバイスからの各種イベントの構成、および Tivoli
Netcool/OMNIbus イベント・ゲートウェイに対するプラグインの管理 (根本原因
分析のための RCA プラグインの構成など) を行う方法について説明していま
す。この資料は、ネットワーク・ポーリング、イベントの強化、根本原因分析、
およびイベント・ゲートウェイ・プラグインの構成と実行を担当する管理者を対
象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition ネットワーク・トラブル・シューティン
グ・ガイド, GC27-2765-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition を使用して、製品によって識別されるネ
ットワーク問題を解決する方法について説明します。この資料は、ネットワーク
の問題を識別または解決することを担当するネットワーク・オペレーターを対象
としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition ネットワーク可視化セットアップ・ガイ
ド, SC27-2764-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition ネットワーク可視化ツールを構成して、
カスタマイズされた作業環境をネットワーク・オペレーターに提供する方法につ
いて説明しています。この資料は、ネットワーク・オペレーターの作業を支援す
る役割を担う製品管理者またはチーム・リーダーを対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition データベース管理ガイド, SC27-2767-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition でのコンポーネント・データベースのス
キーマについて説明します。 この資料は、コンポーネント・データベースを直接
照会する必要のある上級者を対象としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition トポロジー・データベース・リファレン
ス, SC27-2766-00
トポロジー・データを IBM Tivoli Network Manager IP Edition に保管するため
に使用するデータベースのスキーマについて説明します。この資料は、トポロジ
ー・データベースを直接照会する必要のある上級者を対象としています。
本書について
vii
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition 言語リファレンス , SC27-2768-00
IBM Tivoli Network Manager IP Editionで使用されるシステム言語 (Stitcher 言
語、オブジェクト照会言語など) について説明します。この資料は、IBM Tivoli
Network Manager IP Edition の操作をカスタマイズする必要のある上級者を対象
としています。
v IBM Tivoli Network Manager IP Edition Perl API ガイド, SC27-2769-00
開発者が、IBM Tivoli Network Manager IP Edition と対話するカスタム・アプリ
ケーションを作成するために使用できる Perl モジュールについて説明していま
す。開発者が作成できるカスタム・アプリケーションの例としては、ポーリン
グ・エージェントやディスカバリー・エージェントなどがあります。この資料
は、そのようなカスタム・アプリケーションを作成する必要がある上級 Perl 開発
者を対象としています。
v IBM Tivoli Monitoring for Tivoli Network Manager IP Edition ユーザー・ガイド,
SC27-2770-00
IBM Tivoli Network Manager IP Edition 用 IBM Tivoli Monitoring のインストー
ルおよび使用に関する情報が記載されています。この資料の対象読者は、IBM
Tivoli Network Manager IP Edition 用 IBM Tivoli Monitoring をインストールおよ
び使用して、IBM Tivoli Network Manager IP Edition リソースをモニターおよび
管理するシステム管理者です。
前提資料
この資料の情報を有効に活用するために必要な前提知識を得るには、以下の資料を
参照してください。
v IBM Tivoli Netcool/OMNIbus インストールおよびデプロイメント・ガイド ,
SC88-8220-00
Tivoli Netcool/OMNIbus のインストールおよびアップグレード手順を含み、セキ
ュリティーおよびコンポーネント通信の構成方法を説明します。また、Tivoli
Netcool/OMNIbus アーキテクチャーの例が含まれており、その実装方法について
説明します。
v IBM Tivoli Netcool/OMNIbus ユーザーズ・ガイド, SC88-8226
デスクトップ・ツールについて概説し、これらのツールを使用したイベント管理
に関連したオペレーター・タスクについて説明します。
v IBM Tivoli Netcool/OMNIbus 管理ガイド, SC88-8221
Tivoli Netcool/OMNIbus 管理者 GUI、コマンド行ツール、およびプロセス制御を
使用して管理用タスクを実行する方法を説明します。また、ObjectServer SQL の
構文および自動化の説明と例も含まれています。
v IBM Tivoli Netcool/OMNIbus プローブとゲートウェイ・ガイド, SC88-8223
プローブ・ルール・ファイル構文やゲートウェイ・コマンドなどの、プローブお
よびゲートウェイに関する概説および参照情報が含まれています。
v IBM Tivoli Netcool/OMNIbus Web GUI 管理およびユーザーズ・ガイド SC88-8222
viii
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Tivoli Netcool/OMNIbus Web GUI を使用した、管理タスクおよびイベント視覚化
タスクの実行方法が記載されています。
用語集へのオンライン・アクセス
以下は英語のみの対応となります。IBM Terminology Web サイトには、IBM
product ライブラリーの用語が 1 個所にまとめられています。 Terminology Web サ
イトの Web アドレスは以下のとおりです。
http://www.ibm.com/software/globalization/terminology
マニュアルへのオンライン・アクセス
IBM では、この製品およびその他のすべての製品に関する資料を、使用可能になっ
た時点および更新された時点で、IBM Knowledge Center の Web サイトに載せてい
ます。
http://www.ibm.com/support/knowledgecenter/
Network Manager の資料は、この Web サイトの「Cloud & Smarter
Infrastructure」ノードの下にあります。
注: PDF 文書をレターサイズ以外の用紙に印刷する場合は、PDF 読み取りアプリ
ケーションのメニューから「ファイル」 > 「印刷」を選択して表示されたウィンド
ウでオプションを設定し、レターサイズのページをご使用の用紙に印刷できるよう
にしてください。
アクセシビリティー
アクセシビリティー機能は、運動障害または視覚障害など身体に障害を持つユーザ
ーがソフトウェア・プロダクトを快適に使用できるようにサポートします。
アクセシビリティー機能
以下のリストは、Network Manager での主なアクセシビリティー機能です。
v キーボードのみで操作可能なコンソール・ベースのインストーラー
v Network Manager には、弱視の方に適した以下の機能が用意されています。
– GUI で使用されている、テキスト以外のすべてのコンテンツには、代替テキス
トが関連付けられています。
– 弱視の方は、高コントラスト・モードなどのシステム画面設定を調整したり、
ブラウザー設定を使用してフォント・サイズを制御したりできます。
– 情報の伝達、アクションの指示、対応の要求、または資格要素の識別を行うう
えで、色以外の視覚的手段も使用しています。
v Network Manager には、光過敏性てんかんを患う方に適した以下のような機能が
あります。
– Web ページには、1 秒間に 2 回を超える明滅を起こすものは含まれていませ
ん。
Network Manager インフォメーション・センターは、アクセシビリティーに対応し
ています。IBM Knowledge Center のアクセシビリティー機能について詳しくは、イ
本書について
ix
ンフォメーション・センター内のアクセシビリティーおよびキーボード・ショート
カットに関する情報を参照してください。
アクセシビリティー機能を使用できるように Internet Explorer を構
成するための追加ステップ
Web ブラウザーとして Internet Explorer を使用している場合は、追加の構成ステッ
プを実行し、アクセシビリティー機能を使用可能にすることをお勧めします。
高コントラスト・モードを使用可能にするには、以下の手順を実行します。
1. 「ツール」 > 「インターネット オプション」 > 「ユーザー補助」をクリック
します。
2. 「書式設定」セクションのすべてのチェック・ボックスを選択します。
「表示」 > 「文字のサイズ」 > 「最大」をクリックしてもフォント・サイズが大
きくならない場合は、Ctrl キーと + キーおよび Ctrl キーと - キーを使用してく
ださい。
IBM® とアクセシビリティー
アクセシビリティーに対する IBM のコミットメントについては、「IBM Human
Ability and Accessibility Center」を参照してください。
Tivoli 技術研修
以下は英語のみの対応となります。 Tivoli 技術研修の情報については、以下の
IBM Tivoli Education Web サイトを参照してください。
http://www.ibm.com/software/tivoli/education
サポートおよびコミュニティーの情報
IBM サポート、Service Management Connect、および Tivoli ユーザー・グループを
使用して、IBM に連絡し、必要な支援と情報を受け取ってください。
IBM サポート
ご使用の IBM ソフトウェアに問題がある場合、迅速な解決が必要となります。
IBM では、お客様が以下の方法で必要なサポートを受けることができるようにして
います。
オンライン
IBM ソフトウェア・サポート サイト (http://www.ibm.com/software/support/
probsub.html) にアクセスし、指示に従ってください。
IBM Support Assistant
IBM Support Assistant (ISA) は、無料のローカル・ソフトウェア保守性ワー
クベンチで、IBM ソフトウェア製品での疑問や問題の解決に役立ちます。
ISA を使用すると、サポート関連情報と問題判別のための保守性ツールに素
早くアクセスできます。 ISA ソフトウェアをインストールするには、
http://www.ibm.com/software/support/isa にアクセスしてください。
x
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Tivoli ユーザー・コミュニティー
Tivoli ユーザー・コミュニティーは、ユーザーが運営する会員制の独立機関であ
り、Tivoli ソフトウェア・ソリューションの実装時に役立つ情報を Tivoli ユーザー
に提供しています。これらのグループを通じて、メンバーは情報を共有し、他の
Tivoli ユーザーの知識や経験から学ぶことができます。Tivoli ユーザー・コミュニ
ティーのリンク (www.tivoli-ug.org) にアクセスしてください。
Service Management Connect
Service Management Connect (https://www.ibm.com/developerworks/servicemanagement/
nsa/index.html) にアクセスします。Service Management Connect は次のように活用
します。
v 透過的な開発 (Tivoli 製品の他のユーザーと IBM 開発者との間の進行中のオープ
ンな連携) に参加します。初期設計、スプリント・デモ、製品ロードマップ、お
よびプレリリース・コードにアクセスできます。
v 共同作業する専門家と 1 対 1 で情報を交換し、Tivoli やコミュニティーに関す
る情報を収集します。
v 各種ブログを読むことで、他のメンバーの専門知識や経験から恩恵を受けること
ができます。
v WiKi やフォーラムを使用して、より広範囲にわたるユーザー・ コミュニティー
と共同作業を行います。
この資料の規則
この資料では、特殊な用語およびアクションと、オペレーティング・システムに依
存するコマンドおよびパスに、いくつかの規則を使用しています。
書体の規則
この資料では、以下のような書体の規則を使用しています。
太字
v 太字にしなければ周囲の本文と区別しにくい小文字のコマンドおよび大/
小文字混合のコマンド
v インターフェース・コントロール (チェック・ボックス、プッシュボタ
ン、ラジオ・ボタン、スピン・ボタン、フィールド、フォルダー、アイコ
ン、リスト・ボックス、リスト・ボックス内の項目、複数列のリスト、コ
ンテナー、メニュー選択、メニュー名、タブ、プロパティー・シート)、
ラベル (「ヒント:」、および「オペレーティング・システムの考慮事項
:」など)
v 本文中のキーワードおよびパラメーター
斜体
v 引用 (例: 資料、ディスケット、および CD のタイトル)
v 本文中で定義される語 (例: 非交換回線は Point-to-Point 回線 と呼ばれま
す)
本書について
xi
v 単語および文字の強調 (単語自体を強調する例: 「that という単語は、制
限節を導入します。」、文字自体を強調する例: 「LUN アドレスは L と
いう文字で始まっていなければなりません。」)
v 本文中の新規の用語 (定義リスト内の用語は除く): ビュー とは、ワーク
スペース内のフレームであり、データが含まれます。
v 指定する必要のある変数および値 (例: ... ここで myname は .... を表し
ます)
モノスペース
v 例およびコード例
v ファイル名、プログラミングのキーワード、および周囲の本文から区別し
にくいその他のエレメント
v ユーザーに対して出されるメッセージ・テキストおよびプロンプト
v ユーザーが入力する必要のあるテキスト
v 引数またはコマンド・オプションの値
太字モノスペース
v コマンド名、またはコマンドとして入力できるマクロおよびユーティリテ
ィーの名前
v テキスト内の環境変数名
v キーワード
v テキスト内のパラメーター名: API 構造体パラメーター、コマンド・パラ
メーターと引数、および構成パラメーター
v プロセス名
v テキスト内のレジストリー変数名
v スクリプト名
オペレーティング・システムに依存する変数およびパス
本書では、コマンドが特定のプラットフォームを対象とする場合を除き、プラット
フォーム固有のプレフィックスおよびサフィックスを付けずに環境変数を記載して
います。 例えば、Network Manager コア・コンポーネントがインストールされてい
るディレクトリーを、NCHOME として表します。
UNIX システムの場合、環境変数にはドル記号 $ をプレフィックスとして付加して
ください. 例えば、UNIX では、NCHOME は $NCHOME です。
xii
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
第 1 章 Network Manager のアーキテクチャー
Network Manager のアーキテクチャーは、ネットワーク層、データ層、視覚化層の
3 つの層に分けることができます。
ネットワーク
ネットワーク層は、ネットワークと直接対話します。 この層には、ネット
ワークのディスカバリーおよびポーリングの機能が含まれています。 ネッ
トワーク・ディスカバリーではトポロジー・データが取得され、ネットワー
ク・ポーリングではイベント・データが取得されます。
データ データ層には、ネットワーク・ディスカバリーで取得されたトポロジー・デ
ータ、およびネットワーク・ポーリングで取得されたイベント・データが保
管されます。 ネットワーク・ポーリングでは、レポート作成と分析のため
に、ポーリングされた SNMP データと ICMP データも保管されます。この
層では、トポロジーとイベントを相関させてネットワーク障害の原因を特定
する根本原因の分析機能、およびイベントにトポロジー・データを追加する
イベント・エンリッチ機能も提供されます。
視覚化 視覚化層では、オペレーターと管理者が、トポロジーの表示、イベントの表
示、およびネットワーク・トラブルシューティング・ツールの実行を行うた
めに必要なツールが提供されます。
次の図は、Network Manager 機能レイヤーの概念的な概要を示します。 この図を参
照する際には、以下の点に注意してください。
v フェイルオーバーを組み込むように Network Manager を構成することができま
す。 これは図には示されていません。
v Network Manager は、根本原因分析などの障害管理、およびアラートとネットワ
ーク・トポロジーの相関を強化するために、Tivoli Netcool/OMNIbus とともにイ
ンストールされるように設計されています。この図は、標準の Network Manager
インストールを表しており、Tivoli Netcool/OMNIbus でネットワーク・イベント
の保管と管理が処理され、Tivoli Netcool/OMNIbus Web GUI でネットワーク・イ
ベントの視覚化が処理されることを示しています。
注: Tivoli Netcool/OMNIbus は、独立した製品です。 OMNIbus をまだ導入して
いない場合は、コピーを入手してインストールする必要があります。 詳しくは、
Network Manager のインストール資料を参照してください。また、Network
Manager は、IBM Netcool Operations Insight インフラストラクチャーおよび運用
管理ソリューション内の主要コンポーネントであり、ここで、IBM Tivoli
Netcool/OMNIbus、Netcool/Impact、および IBM Operations Analytics - Log
Analysis と緊密に統合されています。
v Dashboard Application Services Hub GUI フレームワークは、Network Manager な
どのさまざまな Tivoli® 製品の GUI を実行するアプリケーションです。以下の図
に示しているトポロジー視覚化 GUI やイベント視覚化 GUI などの GUI は、い
ずれも Dashboard Application Services Hub GUI フレームワーク内で実行されま
す。
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
1
– トポロジー視覚化 GUI には、ホップ・ビュー、ネットワーク・ビュー、構造
ブラウザーなどのシングル・ウィジェット・ビューがあります。デフォルトの
トポロジー・ビューには、障害検出ビューやネットワーク・ヘルス・ビューな
どのマルチウィジェット・ビューも含まれます。
– Tivoli Netcool/OMNIbus Web GUI のイベント視覚化 GUI には、イベント・ビ
ューアーが含まれています。
– ネットワーク管理者は、シングル・ウィジェット・ビューの組み合わせをカス
タマイズした独自のマルチウィジェット・ビューを構築することもできます。
図 1. Network Manager の機能レイヤー
ネットワークのディスカバリー
ネットワーク・ディスカバリーでは、ネットワーク・デバイスのディスカバー、そ
れらのデバイスの接続状態 (ネットワーク接続) の判別、および各デバイスに含まれ
るコンポーネント (包含) の判別が行われます。 ディスカバーされたデバイス、接
続、および包含の一式を、ネットワーク・トポロジーと呼びます。 ネットワーク・
トポロジーを構築するには、ディスカバリーを実行し、その後の定期的な再ディス
2
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
カバリーによってネットワーク・トポロジーを常に最新の状態に保つようにしま
す。
ネットワーク・ポーリング
ネットワーク・ポーリングでは、ネットワーク・デバイスが稼働中とダウンのどち
らの状態であるか、キー・パフォーマンス・パラメーターを超えていないか、ある
いはデバイス間のリンクに障害がないかが判別されます。ポーリングが失敗した場
合は、Network Manager がデバイス・アラートを生成し、オペレーターはそれをイ
ベント・ビューアーで参照できます。
トポロジーの保管
ネットワーク・トポロジー・データは、Network Connectivity and Inventory Model
(NCIM) データベースに保管されます。 NCIM データベースは、Network Manager
でディスカバーされたトポロジー・データを統合するリレーショナル・データベー
スです。
イベントの強化
イベント・エンリッチとは、Network Manager がイベントにトポロジー・データを
追加することで、イベントを強化し、ネットワーク・オペレーターが分析しやすい
ようにするプロセスです。イベントを強化するために使用できるトポロジー・デー
タの例として、システム・ロケーションや連絡先情報などがあります。
根本原因の分析
根本原因分析とは、1 つ以上のデバイス・アラートの根本原因を判別するプロセス
です。 ネットワーク・トポロジーは、イベント情報をトポロジー情報と相関させる
ことにより、根本原因分析を実行します。 このプロセスでは、ディスカバーされた
ネットワーク・デバイスおよびトポロジー・データに基づいて、原因イベントと副
次イベントが判別されます。
イベント・ストレージ
イベント・データは、Network Manager のポーリングで生成されるほか、ネットワ
ーク・デバイスにインストールされた Tivoli Netcool/OMNIbus のプローブでも生成
されます。 プローブは、デバイスに常駐するプロトコルまたはベンダー固有のソフ
トウェアであり、そのデバイスでイベント・データを検出して取得し、そのデータ
を ObjectServer にアラートとして送信します。 イベント・データは、他のイベン
ト・ソースから受け取ることもあります。
これらすべてのイベント・ソースから得たイベント・データは、Tivoli
Netcool/OMNIbus ObjectServer に保管されます。
注: Tivoli Netcool/OMNIbus は、独立した製品です。 OMNIbus をまだ導入してい
ない場合は、コピーを入手してインストールする必要があります。 詳しくは、
Network Manager のインストール資料を参照してください。
第 1 章 Network Manager のアーキテクチャー
3
ポーリング・データ・ストレージ
ネットワーク管理者は、1 つ以上のネットワーク・デバイスで、特定の SNMP およ
び ICMPデータのポーリングをいつでもセットアップできます。このデータは、
NCPOLLDATA ヒストリカル・ポーリング・データ・データベースに保管されま
す。 オペレーターは、Reporting Services ビューアーを使用してパフォーマンス・
レポートを実行することにより、データを解釈できます。
トポロジーの視覚化
ネットワーク・オペレーターは、ネットワークを表示してネットワーク・デバイス
を調べるために、いくつかのトポロジー視覚化 GUI を使用できます。 オペレータ
ーは、これらの GUI を使用して、トポロジー・ビューを切り替えて接続や関連を検
討し、アラートの詳細をコンテキストの中で確認できます。 オペレーターはまた、
SNMP MIB ブラウザーのような診断ツールにアクセスして、デバイスの MIB デー
タを入手することもできます。
イベントの視覚化
オペレーターは、イベント・リストを表示し、アラート重大度の格付けを使用し
て、デバイス・アラートの優先順位を素早く識別できます。 オペレーターは、どの
デバイスが特定のアラートの影響を受けているか判断するために、イベント・リス
トからトポロジー・ビューに切り替えることができます。 根本原因アラートを識別
し、根本原因に関連した症状アラートをリストにすることもできます。
レポート作成
Network Manager では、パフォーマンス・レポート、トラブルシューティング・レ
ポート、資産レポート、デバイス・モニター・レポートなどの幅広いレポートを作
成できます。 右クリック・ツールにより、トポロジー・マップからレポートに即座
にアクセスできます。
4
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
第 2 章 始めに
Network Manager をインストールした後、製品を開始して正常に稼働することを確
認し、ネットワークをディスカバーします。
最初のディスカバリーを構成した後、その結果を検証し、さらに実動ディスカバリ
ーを構成します。ネットワーク・トポロジーを最新の状態に保つため、後続のディ
スカバリーをスケジュールします。最新のネットワーク・トポロジーが得られた
ら、そのネットワーク・トポロジーをネットワーク・オペレーターが使用できるよ
うにし、ネットワークをモニターして問題発生を検知します。
Network Manager の始動
itnm_start コマンドを使用して Network Manager バックエンド・プロセスを開始
できます。
Network Manager V4.2 以降では、Tivoli Netcool/OMNIbus の始動は Tivoli
Netcool/OMNIbus コマンドを使用して別個に行う必要があります。
制約事項: itnm_start コマンドを使用できるのは、UNIX インストール済み環境
と、Network Manager コア・コンポーネントがインストールされているサーバーの
みです。Network Manager の始動および停止について詳しくは、「IBM Tivoli
Network Manager IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
itnm_start コマンドを使用して、Network Manager ドメインのプロセス・コントロ
ーラーである ncp_ctrl プロセスを開始します (このプロセスは、さらに必要な
Network Manager プロセスをすべて開始します)。. Network Manager プロセスは、
ネットワーク・ディスカバリー、ポーリング、根本原因分析、ネットワーク可視
化、および関連アクティビティーを担当します
Network Manager を始動するには、次の手順を実行します。
1. Network Manager フロントエンド・プロセスを開始するには Dashboard
Application Services Hub を開始します。次のコマンドを使用します (ここで、
server1 は Dashboard Application Services Hub サーバーのデフォルトの名前で
す)。
JazzSM_HOME/profile/bin/startServer.sh server1
2. 以下のコマンドを入力することによって、Network Manager 環境変数を含んでい
る構成ファイルを入手します。
/opt/IBM/netcool/core/env.sh
3. $NCHOME/precision/bin ディレクトリーに移動します。
4. コマンド itnm_start -domain domain を入力します。 このコマンドは、サーバ
ーにインストールされているすべての Network Manager コンポーネントを開始
します。
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
5
5. Dashboard Application Services Hub を始動します。 Dashboard Application
Services Hub の始動方法については、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition
管理ガイド」を参照してください。
すべての Network Manager プロセスが稼働中であることを確認する必要がありま
す。
itnm_start コマンドについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition
管理ガイド」を参照してください。
関連情報:
IBM Tivoli Netcool/OMNIbus ウェルカム・ページ
Tivoli Netcool/OMNIbus の始動および停止、Tivoli Netcool/OMNIbus およびそのプ
ロセスの状況の取得のためのコマンドについて詳しくは、Tivoli Netcool/OMNIbus
の資料を参照してください。
すべてのプロセスが稼働中であることの確認
itnm_status コマンドを使用して、プロセスが稼働中であることを確認することがで
きます。
UNIX では、itnm_status コマンドを使用して Network Manager の状況を確認でき
ます。
制約事項: このタスクに該当するのは、UNIX のインストール済み環境と、Network
Manager コア・コンポーネントがインストールされているサーバーのみです。
Network Manager の始動および停止について詳しくは、「IBM Tivoli Network
Manager IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
現在のサーバー上のすべての Network Manager コンポーネントの状況を確認するに
は、以下の手順を実行します。
1. $NCHOME/precision/bin ディレクトリーに移動します。
2. コマンド itnm_status を入力します。 このコマンドは、サーバーにインストー
ルされているすべての Network Manager コンポーネントの状況を表示します。
出力例: すべてのプロセスが実行中 この出力は、Network Manager のプロセスがす
べて実行中であることを示しています。
6
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Network Manager:
Domain: ITNM09
ncp_ctrl
ncp_store
ncp_class
ncp_model
ncp_disco
ncp_d_helpserv
ncp_config
ncp_poller(default)
nco_p_ncpmonitor
ncp_g_event
ncp_webtool
ncp_virtualdomain
Apache Storm:
supervisord
storm_number
storm_supervisor
zookeeper
Storm topologies:
NMStormTopology
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
RUNNING
PID=7861
PID=8127
PID=8128
PID=8261
PID=8280
PID=8129
PID=8130
PID=8988
PID=8134
PID=8785
PID=8135
PID=9167
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
RUNNING PID=596
RUNNING PID=599
RUNNING PID=600
RUNNING PID=598
ACTIVE
出力例: 開始問題 開始問題がある場合の、このコマンドの出力例を示します。この
例では、ディスカバリー・エンジン (ncp_disco) およびポーリング・エンジン
(ncp_poller) のプロセスが開始していません。
Network Manager:
Domain: ITNM09
ncp_ctrl
ncp_store
ncp_class
ncp_model
ncp_disco
ncp_d_helpserv
ncp_config
ncp_poller
ncp_g_event
ncp_webtool
ncp_virtualdomain
Apache Storm:
supervisord
storm_number
storm_supervisor
zookeeper
Storm topologies:
NMStormTopology
RUNNING PID=7861
RUNNING PID=8127
RUNNING PID=8128
RUNNING PID=8261
NOT RUNNING
RUNNING PID=8129
RUNNING PID=8130
NOT RUNNING
RUNNING PID=8785
RUNNING PID=8135
RUNNING PID=9167
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
ITNM09
RUNNING PID=596
RUNNING PID=599
RUNNING PID=600
RUNNING PID=598
ACTIVE
開始問題が発生した場合は、開始問題のトラブルシューティング手順のステップを
実行してください。
すべてのプロセスが問題なく開始する場合は、 Network Manager にログインするこ
とができます。
itnm_status コマンドおよび Network Manager プロセスについて詳しくは、「IBM
Tivoli Network Manager IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
第 2 章 始めに
7
開始問題のトラブルシューティング
開始されていないプロセスについては、ログ・ファイルを調べて開始問題のトラブ
ルシューティングを行ってください。プロセスの依存関係を使用して、開始問題の
原因を特定できます。
ログ・ファイルのデフォルト名は、プロセス名にドメイン名が付き、ファイルの拡
張子が .log または .trace になります。次の手順を実行して、プロセスのログ・ファ
イルを見つけます。
1. itnm_status コマンドを実行して、開始に失敗したプロセスを判別します。 例
えば、itnm_status の出力に、ncp_disco プロセスが開始に失敗したことが示さ
れます。
2. 障害のあるプロセスのプロセス依存関係を判別します。 プロセス依存関係は、
下のリンクにリストされます。 例えば、ncp_disco プロセスに障害がある場合に
は、以下の依存関係が適用されます。
v ncp_disco プロセスは、ヘルパー・サーバー (ncp_d_helpserv) とトポロジー・
マネージャー (ncp_model) に依存しています。
v ncp_d_helpserv プロセスに依存関係はありません。
v ncp_model プロセスはアクティブ・オブジェクト・クラス・マネージャー
(ncp_class) に依存しています。
3. プロセスのログ・ファイルおよびトレース・ファイルのデフォルト・ロケーショ
ン NCHOME/log/precision にナビゲートします。
4. プロセス名に対応するログ・ファイルおよびトレース・ファイルを見つけます。
例えば、NCOMS ドメインで実行中の ncp_disco プロセスのインスタンスでは、
以下のファイルが生成されます。
ncp_disco.NCOMS.log
ncp_disco.NCOMS.trace
5. 障害のあるプロセスとプロセスの依存関係に関するログ・ファイルの内容を表示
します。これらのファイルは、開始の逆順に調べてください。 例えば、
ncp_disco プロセスに障害がある場合は、以下の順序でログ・ファイルを調べま
す。
v ncp_disco.DOMAIN.log
v ncp_d_helpserv.DOMAIN.log
v ncp_class.DOMAIN.log
Dashboard Application Services Hub のトラブルシューティングについて詳しくは、
Jazz for Service Management の資料を参照してください。
itnm_status コマンド、Network Manager プロセスのトラブルシューティング、お
よびプロセス依存関係の管理について詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP
Edition 管理ガイド」を参照してください。
関連情報:
Jazz for Service Management ウェルカム・ページ
Dashboard Application Services Hub のトラブルシューティングについて詳しくは、
Jazz for Service Management の資料を参照してください。
8
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Network Manager へのログイン
Web ブラウザーを使用して、Network Manager のユーザー・インターフェースにア
クセスします。
ローカル・ホスト、ポート、およびユーザー ID の設定を確認するには、アプリケ
ーション・サーバー・プロファイルを表示します。
Network Manager にログインするには、以下のようにします。
1. サポートされているブラウザーを開きます。
2. 以下のアプリケーション・サーバーの URL を入力します。
https://localhost:16311/ibm/console (セキュア・アクセス)
ここで、localhost は、
Dashboard Application Services Hub サーバーの完全修飾ホスト名または IP アド
レスです。
16310 は、デフォルトの非セキュア・ポート番号で、 16311 はデフォルトのセ
キュア・ポート番号です。 お客様の環境が、インストール中にデフォルト以外
のポート番号を使って構成済みの場合、デフォルトではなくその番号を入力しま
す。
デフォルトのルート・コンテキストは /ibm/console/ です。このルート・コン
テキストは、インストール中に変更できます。
3. ログイン画面で、インストール中に構成したとおりにユーザー名とパスワードを
入力し、「ログイン」をクリックします。 デフォルトのユーザーは、smadmin、
itnmadmin、および itnmuser です。 ユーザー資格情報は、ブラウザー・セッシ
ョンに保管されます。同じブラウザーの別のウィンドウで Dashboard Application
Services Hub GUI を開くと、再度ログインしなくても GUI を使用できます。
注: Network Manager が提供するデフォルトのユーザーについての詳細は、
「IBM Tivoli Network Manager IP Edition 管理ガイド」のデフォルトのユーザー
に関するセクションを参照してください。
4. Dashboard Application Services Hub GUI での作業をすべて完了したら、「ログ
アウト」リンクを使用してログアウトするか、すべてのブラウザー・ウィンドウ
を閉じます。 これにより、別のユーザーが、保管されているこのユーザー資格
情報を使用して GUI にアクセスすることを防止できます。
インストール時に初期ディスカバリーのパラメーターを指定した場合、ここでネッ
トワーク・トポロジーを表示することができます。 ディスカバリー・パラメーター
を指定しなかった場合、ここで初期ディスカバリーを実行する必要があります。
ログイン問題のトラブルシューティングについて詳しくは、「IBM Tivoli Network
Manager IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
第 2 章 始めに
9
セキュリティー証明書の受け入れ
ログイン時、セキュリティー証明書に関する問題がある旨のメッセージ付きアラー
トが表示される場合があります。このアラートの意味は、ブラウザー・アプリケー
ションがこのJazz™ for Service Management アプリケーション・サーバーのセキュリ
ティー証明書を検証しようとしていることを示します。
自己署名または CA 署名の証明書
このJazz for Service Management アプリケーション・サーバーは自己署名のセキュ
リティー証明書を使用します。コンソールに初めて接続時にセキュリティー・アラ
ート (セキュリティー証明書に関する問題がある旨のアラート) が表示される場合が
あります。証明書が無効である可能性についての警告であり、ログインしないこと
を勧めている可能性があります。
この警告が表示されても、証明書は有効であり、それを受け入れることができま
す。あるいは、必要な場合は、お客様自身の CA 署名の証明書をインストールでき
ます。独自の CA 署名証明書の作成について詳しくは、http://publib.boulder.ibm.com/
infocenter/wasinfo/v7r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.base.doc/info/aes/ae/
tsec_sslcreateCArequest.htmlを参照してください。
証明書について詳しくは、IBM WebSphere® Application Server Community Edition
ドキュメンテーション・プロジェクト (http://publib.boulder.ibm.com/wasce/V2.1.1/en/
overview.html) にアクセスし、「信頼管理」および「SSL 証明書の管理」を検索して
ください。
オンライン・ヘルプへのアクセス
オンライン・ヘルプは、製品の使用時に支援を受けるため、およびタスクを完了す
るために、製品のインストール済み環境からアクセスできるトピック・ベースの情
報、手順の情報、またはリファレンス情報です。
実行するタスクをトラブルシューティングし、解決策を見つけるために、オンライ
ン・ヘルプ内を検索およびブラウズできます。製品を使用するときにオンライン・
ヘルプにアクセスすると、その製品に関する知識を広げることができます。最上位
のオンライン・ヘルプから、またはコンテキスト依存オンライン・ヘルプからオン
ライン・ヘルプにアクセスできます。
v 最上位のオンライン・ヘルプ。このオンライン・ヘルプでは、Dashboard
Application Services Hub のインスタンスにインストールされているすべての製品
に関するすべての使用可能なオンライン・ヘルプ・トピックの目次ビューが表示
されます。
v コンテキスト依存オンライン・ヘルプ。このオンライン・ヘルプは、現在のパネ
ルに関する資料に直接リンクされています。このパネル・ヘルプ・トピックか
ら、オンライン・ヘルプ全体をブラウズできます。製品のインストール後、デフ
ォルトではこのオンライン・ヘルプは無効です。これは、このヘルプを含むウィ
ジェット・タイトル・バーもデフォルトでは無効であるためです。
10
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
最上位のオンライン・ヘルプへのアクセス
最上位のオンライン・ヘルプには、すべてのオンライン・ヘルプ・トピックの目次
ビューが表示されます。
最上位のヘルプへのアクセスはデフォルトで有効です。最上位のヘルプの「目次」
タブ内で、トピックを展開、縮小、および選択することで、オンライン・ヘルプ内
のすべてのトピックをブラウズできます。最上位のオンライン・ヘルプにアクセス
するには、以下の手順を実行します。
1. Dashboard Application Services Hub ナビゲーション・バー内で、「ヘルプ」アイ
コン
を選択します。「ヘルプ」メニューが表示されます。
2. 「ヘルプ」メニューから「インフォメーション・センター (InfoCenter)」を選択
します。「ヘルプ・システム (Help System)」ウィンドウが開きます。
3. 「ヘルプ・システム (Help System)」ウィンドウ内で「Network Manager の使
用」を選択します。
Network Manager の最上位のオンライン・ヘルプが表示されます。
v 最上位のヘルプの「目次」タブ内で、トピックを展開、縮小、および選択するこ
とで、オンライン・ヘルプ内のすべてのトピックをブラウズできます。
v 「検索」フィールドにテキストを入力することで、関連するオンライン・ヘルプ
を検索できます。
v 「ヘルプ・システム (Help System)」ツールバーの使用可能なアイコンを使用する
ことで、トピックを印刷、ブックマークすることや、次のトピックに進むこと、
前のトピックに戻ることができます。
コンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスの有効化
管理者は、コンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスを有効にすることが
できます。このオンライン・ヘルプでは、ユーザーは現在のパネルに関連する資料
に直接アクセスできます。このパネル・ヘルプ・トピックから、ユーザーはオンラ
イン・ヘルプ全体をブラウズできます。
製品のインストール後、デフォルトでは、このコンテキスト依存オンライン・ヘル
プは無効です。これは、このヘルプを含むウィジェットのタイトル・バーもデフォ
ルトでは無効であるためです。管理者がコンテキスト依存オンライン・ヘルプを有
効にすると、ユーザーは現在のパネルに関連する資料に直接アクセスできます。コ
ンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスが有効になった後、オンライン・
ヘルプ内のすべての資料トピックをブラウズできます。コンテキスト依存オンライ
ン・ヘルプへのアクセスを有効にするには、以下の手順を実行します。
このコンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスは、一部のページでは動作
しない場合があります。これは、GUI が Dashboard Application Services Hub より
も前から存在している場合があるため、またはそのページのコンテキスト依存オン
ライン・ヘルプが用意されていない場合があるためです。
1. 管理者ユーザー itnmadmin として、オンライン・ヘルプへのアクセスを有効に
するビューを表示します。例えば、「ネットワーク・ホップ・ビュー」のコンテ
キスト依存オンライン・ヘルプにユーザーがアクセスできるようにする場合、
第 2 章 始めに
11
「ネットワーク・ホップ・ビュー」を開きます。「インシデント」アイコンをク
リックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネットワーク・ホップ・ビュー」を選
択します。
2. ビューのタイトル・バーで、「ページ・アクション」アイコン
します。
をクリック
3. 「ページの編集」を選択します。ビューが変更され、一連のボタンを含むビュー
のツールバーとウィジェット・パレットが表示されます。
4. ビュー内には、1 つ以上のウィジェットを含めることができます。コンテキスト
依存オンライン・ヘルプへのアクセスを有効にするウィジェットを選択します。
5. ビューのツールバーで、「ウィジェット」 > 「スキン」 > 「デフォルト」を選
択します。ウィジェットのウィジェット・タイトル・バーが表示され、そのウィ
ジェット・タイトル・バー内で「ヘルプ」アイコンが使用可能になります。
6. ビューのツールバーで、「保存して終了」を選択します。
「ヘルプ」アイコンを含むウィジェット・タイトル・バーが表示され、選択したウ
ィジェットのコンテキスト依存オンライン・ヘルプにすべてのユーザーがアクセス
できるようになります。
v コンテキスト依存オンライン・ヘルプにアクセスするには、ウィジェット・タイ
トル・バー内の「ヘルプ」アイコン
をクリックします。
v 別のウィジェットのコンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスを有効に
するには、すべての手順を繰り返します。
v オンライン・ヘルプ内の他のトピックをブラウズするには、ナビゲーション・ペ
インでアイコンを展開するか、「検索」フィールドにテキストを入力します。
v ウィジェットのコンテキスト依存オンライン・ヘルプへのアクセスを無効にする
には、ビューのツールバーに移動し、「ウィジェット」 > 「スキン」 > 「デフ
ォルト、タイトルなし」を選択します。
ディスカバリーの開始
Network Manager を使用して、ご使用のネットワークをディスカバーし、定期的な
ディスカバリーをスケジュールすることで、ご使用のネットワーク・トポロジーを
最新の状態に保つことができます。
これは、Network Manager がインストールされた後の最も重要な作業です。ネット
ワーク・ディスカバリーを構成、検証して、ご使用のネットワーク内のデバイスと
テクノロジーにとって考えうる最も完全で正確なネットワーク・トポロジーを作成
します。正確なネットワーク・トポロジーにより、ネットワークに関する問題の根
本原因分析がより効率的になります。これにより、オペレーターがより速くネット
ワークの問題をトラブルシューティングすることが可能になります。
ネットワークをディスカバーする最も効率的な方法は、反復手法です。これは、単
純なディスカバリーから始まり、十分な結果を得ることができます。追加のスコー
プ・ゾーンを追加することで、より複雑なディスカバリーを徐々に構成し、ネット
ワークの新たな領域をディスカバーしていくのが最良の手法です。
12
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
この情報では、初期ディスカバリーを構成して実行し、結果を検証する方法を示し
ます。ディスカバーされたトポロジーの問題を識別する方法、およびそれらの問題
を解決するためにディスカバリー構成を修正する方法について説明します。ネット
ワークのすべての領域をカバーする十分なトポロジーを構成したら、次は効率的な
実動ディスカバリーを構成します。実動ディスカバリーを構成する方法、および定
期的な実動ディスカバリーをスケジュールして、ディスカバーされたトポロジーを
最新の状態 (すべてのネットワーク変更が反映された状態) に保つ方法について説明
します。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。
v 『初期ディスカバリー設定の構成』
v
28 ページの『ディスカバリーの起動およびディスカバリー進行状況のモニター』
v
38 ページの『トポロジーの検査』
v
48 ページの『実動ディスカバリー設定の構成』
v
51 ページの『トポロジーを最新の状態に保つ』
ディスカバリーについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition ディ
スカバリー・ガイド」を参照してください。
初期ディスカバリー設定の構成
この情報を使用して、初期ディスカバリーをセットアップします。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。
v 『スコープ設定について』
v
17 ページの『プレディスカバリー・フィルターによるサブネット・スコープ・ゾ
ーンの詳細な調整』
v
20 ページの『Ping ファインダーおよびフィードバック・メカニズムの有効化』
v
22 ページの『SNMP コミュニティー・ストリングを使用したデバイス・アクセ
スおよびサブネット・アクセスの構成』
v
27 ページの『すべてのネットワーク・テクノロジーが対象に含まれるようにす
る』
スコープ設定について
管理する IP アドレスおよびサブネットに対応したスコープを作成することで、デ
ィスカバーするネットワークの境界を指定することができます。
ご使用の管理領域が、以下の IP アドレスとサブネットで構成されていると仮定し
ます。
v 単一の IP アドレス 10.30.1.20/32。
v クラス B サブネット 10.40.0.0/16 全体。ただし、クラス C サブネット
10.40.2.0/24 は除く。
v サブネットのセット、10.30.*.1-5 では最初の 5 個の IP アドレスのみ。
これらの各領域はスコープ・ゾーン を使用して定義できます。ご使用のネットワー
クのディスカバリーに必要な数だけ、ゾーンを定義できます。
第 2 章 始めに
13
On your own: ご使用のネットワークの境界を識別してみてください。それらの境
界を、IP アドレス、サブネット、または上記の管理領域のような方式を使用してど
のように表現できるでしょうか。
以降のステップでは、上記の 3 つの管理領域それぞれをスコープ・ゾーンを使用し
て定義します。
単一 IP アドレスのスコープ・ゾーンの設定
管理領域のうちの 1 つが単一の IP アドレス、例えば 10.30.1.20/32 のみで構成さ
れている場合に、単一 IP アドレスのスコープ・ゾーンを設定します。
ディスカバリーの設定は、「ネットワーク・ディスカバリー構成」内で構成できま
す。
1. 「ディスカバリー」アイコンをクリックし、「ネットワーク・ディスカバリー
構成」を選択します。
2. 「ドメイン」リストから、必要なドメインを選択します。 Network Manager に
は、上級者向けにテキスト・ファイルを使用してディスカバリーを構成するオ
プションも提供されています。ディスカバリー構成 GUI は、ディスカバリー・
プロセスになじみのないユーザーに、ディスカバリーのより簡単な構成方法を
提供します。ディスカバリー構成 GUI でご使用の設定を保存すると、ディスカ
バリー構成設定はディスカバリー・テキスト・ファイルに書き込まれます。
3. 「スコープ」をクリックします。
をクリックします。
4. 新規スコープ・ゾーンを追加するには、「新規」
「スコープ・プロパティー」ページが表示されます。
5. 「プロトコル」設定が IPv4 になっていることを確認します。 ここでの単一 IP
アドレスのスコープ・ゾーン 10.30.1.20/32 は IPv4 アドレスのため、この設定
はこのままで構いません。
6. 「スコープ:」で「*サブネット」が選択されていることを確認し、「サブネッ
ト」フィールドに IP アドレス 10.30.1.20 を入力します。スラッシュ記号
「/」を挟んで隣接するフィールド内に、サブネット・マスク 32 を入力しま
す。
7. 「アクション」設定が「含む」に設定されていることを確認します。 これで、
単一 IP アドレスのスコープ・ゾーン 10.30.1.20/32 が、包含ゾーン、つまりデ
ィスカバリー・プロセスに含めるネットワーク・エリアとして定義されまし
た。
8. 「ping シード・リストへの追加」がチェックされていることを確認します。
このオプションをクリックすると、スコープ・ゾーン内のデバイスが自動的に
ping シード・リスト に追加されます。これは、ディスカバリー・シード・デバ
イス (デバイスのディスカバリーを開始する場所) のリストです。ディスカバリ
ー・シードは、この例のように IP アドレスか、またはサブネット・アドレス
にできます。このオプションをクリックすることで、同じ項目を別途「シー
ド」タブで入力する手間を省けます。
9. 「OK」をクリックして、このスコープ・ゾーンを追加します。
10. 「保存」
14
をクリックして、ディスカバリー構成設定を保存します。
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
これで、IP アドレス 10.30.1.20/32 で構成される、単一 IP アドレスのスコープ・
ゾーンが構成されました。次のステップでは、クラス B サブネット 10.40.0.0/16 全
体のサブネット・スコープ・ゾーンを構成します (ただしクラス C サブネット
10.40.2.0/24 は除く)。この単一 IP アドレスは、ディスカバリー・プロセスに含める
ネットワーク・エリアである包含ゾーンとして構成されました。このゾーンの構成
時に、IP アドレスを ping シード・リストにも追加しました。これは、ディスカバ
リーがネットワークのディスカバーを開始する IP アドレスのセットです。
次のステップでは、クラス B サブネット 10.40.0.0/16 全体から構成される管理領域
のスコープ・ゾーンを構成します (ただしクラス C サブネット 10.40.2.0/24 は除
く)。
サブネット・スコープ・ゾーンの設定
管理対象領域の 1 つが完全なサブネットで構成されている場合は、サブネット・ス
コープ・ゾーンを設定します。
サブネット・スコープ・ゾーンは、ディスカバリー・プロセスに含めるネットワー
ク領域である包含ゾーン として、またはディスカバリー・プロセスから除外するネ
ットワーク領域である除外ゾーン として設定することができます。管理対象領域
に、サブネット・スコープ・ゾーンとして、クラス C サブネット 10.40.2.0/24 (除
外ゾーン) を除くクラス B サブネット 10.40.0.0/16 (包含ゾーン) が含まれると仮定
します。これを図形で表すと、次のようになります。ディスカバリーには、色の濃
い部分のデバイスのみが含まれます。
注: 除外ゾーンは、包含ゾーンのサブセットである必要があります。包含ゾーンの
サブセットでない場合、ディスカバリーに境界がなくなる可能性があります。除外
ゾーンを包含ゾーンのサブセットにすると、除外ゾーンに含まれないすべての対象
がスコープ内となります。
図 2. 包含ゾーン内の除外ゾーン
包含ゾーン内に除外ゾーンを作成するには、まずクラス B サブネット 10.40.0.0/16
を包含ゾーンとして追加し、次にクラス C サブネット 10.40.2.0/24 を除外ゾーンと
して追加します。
1. 「スコープ」をクリックします。 GUI の「スコープ構成」セクションに戻りま
す。ここから、サブネット・スコープを構成できます。
第 2 章 始めに
15
2. 新規スコープ・ゾーンを追加するには、「新規」
をクリックします。
「スコープ・プロパティー」ページが表示されます。
3. 「プロトコル」設定は IPv4 のままにします。 クラス B サブネット包含ゾー
ン 10.40.0.0/16 は IPv4 アドレスであるため、これは必須のプロトコル設定で
す。
4. 「スコープ:」で「*サブネット」が選択されていることを確認し、「サブネッ
ト」フィールドに IP アドレス 10.40.0.0 を入力します。スラッシュ記号「/」
を挟んで隣接するフィールド内に、サブネット・マスク 16 を入力します。
5. 「アクション」設定が「含む」に設定されていることを確認します。 これによ
り、クラス B サブネット・スコープ・ゾーン 10.40.0.0/16 が包含ゾーンとして
定義されます。
6. 「ping シード・リストへの追加」がチェックされていることを確認します。
このオプションをクリックすると、クラス B サブネット・スコープ・ゾーン内
のすべてのデバイスが ping シード・リストに自動的に追加されます。そのた
め、ディスカバリー・プロセスでは、このスコープ・ゾーン内のすべてのデバ
イスに対して ping が試行されます。これはping スイープ と呼ばれています。
ping スイープでは、ディスカバリー・プロセスがサブネット内の考えられるす
べての IP アドレスに対して ping を試行しなければならないため、ディスカバ
リーは長時間に及びます。クラス B サブネットの ping スイープが完了するま
でに 2 時間から 3 時間かかることがあります。クラス A ネットワークの場合
は、ping スイープが完了するまでに 1 日以上かかることがあります。しかし、
ping スイープにより、スコープ内のすべてのデバイスを自動的にディスカバー
できるため、初期ディスカバリーの構成時に ping スイープを構成することは有
用であると同時に最小限の作業で済みます。後で管理対象ネットワークのディ
スカバーが正常に完了し、より効率的な実動ディスカバリーをスケジュールす
るときは、ping スイープを実行する代わりに、ディスカバーされた IP アドレ
スのリストを生成して、そのリストを ping シード・リストとして使用すること
ができます。
制約事項: 「ping シード・リストへの追加」オプションは、IPv6 スコープ・ゾ
ーンでは選択できません。これにより、IPv6 サブネットの ping スイープが回
避されます。このサブネットには、ping 対象の数十億ものデバイスが含まれて
いる可能性があります。このため、IPv6 サブネットの ping スイープを行う
と、ディスカバリーが終了しない可能性があります。
Ping スイープは、アクティブな Ping ファインダーに依存します。ディスカバ
リー・プロセスでは、ping シード・リストで指定されたデバイスを検出するた
めに Ping ファインダーを使用します。Ping finder については、以降の一連の
タスクの 1 つで使用可能に設定します。
7. 「OK」をクリックして、このスコープ・ゾーンを追加します。
8. クラス C サブネット 10.40.2.0/24 除外ゾーンを追加するには、「新規」
をクリックします。
16
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
9. 「スコープ:」で「*サブネット」が選択されていることを確認し、「サブネッ
ト」フィールドに IP アドレス 10.40.2.0 を入力します。スラッシュ記号「/」
を挟んで隣接するフィールド内に、サブネット・マスク 24 を入力します。
10. 「アクション」の下で、「除外」をクリックします。 これにより、クラス C
サブネット 10.40.2.0/24 が除外ゾーンとして定義されます。
11. 「OK」をクリックして、このスコープ・ゾーンを追加します。
12. 「保存」
をクリックして、ディスカバリー構成設定を保存します。
これで、クラス C サブネット 10.40.2.0/24 を除外したクラス B サブネット
10.40.0.0/16 全体に対するサブネット・スコープ・ゾーンの構成が完了しました。こ
れを行うために、包含ゾーンと除外ゾーンを作成しました。クラス B サブネット包
含ゾーンに対する ping スイープを構成しました。このサイズのサブネットに対する
ping スイープは、サブネット内の考えられるすべての IP アドレスを ping する必
要があるため、2 時間から 3 時間かかることがあります。 ping スイープによりデ
ィスカバリー・プロセスでスコープ内のすべてのデバイスの識別が可能となるた
め、この時間は初期ディスカバリーでは許容範囲です。後で、初期ディスカバリー
の結果を ping シードとして使用する、より効率的な実動ディスカバリーを構成しま
す。
次のステップでは、一連のサブネット 10.30.*.1-5 内の最初の 5 つの IP アドレス
のみで構成される管理対象領域を構成します。
プレディスカバリー・フィルターによるサブネット・スコープ・ゾー
ンの詳細な調整
より複雑な IP アドレスの範囲にディスカバリーを制限することもできます。例え
ば、一連のサブネットの最初の 5 個のアドレスのみ (10.30.*.1-5) が含まれるように
管理対象領域を構成できます。プレディスカバリー・フィルター のメカニズムによ
り、ディスカバリー・スコープを詳細に調整できます。
これを行うには、例えば、まずクラス B サブネット 10.30.0.0/16 のスコープ・ゾー
ンを作成します。次に、プレディスカバリー・フィルター を使用して、ディスカバ
ーされるデバイスを、必要な範囲に制限します。定義されたスコープ・ゾーン内の
すべての IP アドレスに対して最初に ping が実行され、その後 SNMP ポーリング
が実行されて、デバイスの sysObjectId が取得されます。ただし、プレディスカバリ
ー・フィルターの条件を満たさないデバイスは、すべてディスカバリーから除去さ
れます。ディスカバリー・エージェントによる照会や、トポロジーへの組み込みな
どは行われません。
テスト:
1. 「スコープ」をクリックします。
をクリックします。
2. 新規スコープ・ゾーンを追加するには、「新規」
「スコープ・プロパティー」ページが表示されます。
3. 「プロトコル」設定は IPv4 のままにします。 クラス B サブネット包含ゾー
ン 10.30.0.0/16 は IPv4 アドレスであるため、プロトコル設定はこのように指
定する必要があります。
第 2 章 始めに
17
4. 「スコープ」の「*サブネット」が選択されていることを確認し、「サブネッ
ト」フィールドに IP アドレス 10.30.0.0 を入力します。スラッシュ記号「/」
を挟んで隣接するフィールド内に、サブネット・マスク 16 を入力します。
5. 「アクション」設定が「含む」に設定されていることを確認します。 これによ
って、クラス B サブネット・スコープ・ゾーン 10.30.0.0/16 が包含ゾーンとし
て定義されます。
6. 「ping シード・リストへの追加」がチェックされていることを確認します。
このオプションをクリックすることで、クラス B サブネット・スコープ・ゾー
ン 10.30.0.0/16 内のすべてのデバイスに対して ping および SNMP ポーリング
が実行されるようになります。したがって、これらの ping 操作およびポーリン
グ操作の結果に含まれているデータ (デバイスの sysObjectId など) をプレディ
スカバリー・フィルターで使用できるようになります。
7. 「OK」をクリックして、このスコープ・ゾーンを追加します。
8. 「フィルター」をクリックします。 GUI のこのセクションで、プレディスカバ
リー・フィルターを作成できます。
9. パネルの「プレディスカバリー・フィルター」セクションで、「フィルター・
ライブラリー」をクリックします。
10. 「フィルター・ライブラリーのプレディスカバリー」ウィンドウで、「フィル
ターの追加」をクリックします。
11. ディスカバーされたすべてのデバイスを検査して以下のいずれかに一致するこ
とを確認するフィルター行を作成します。
v 10.30.*.1
v 10.30.*.2
v 10.30.*.3
v 10.30.*.4
v 10.30.*.5
a. 「名前」フィールドに、Restrict 10.30.0.0 subnet と入力します。 この
ような分かりやすい名前を付けておくと、後で自分および他のユーザーがこ
のフィルターを簡単に見つけられます。
b. 「基本」タブで、「フィールド」リストから「m_UniqueAddress」フィール
ドを選択します。
このリスト内のフィールドは、Details ディスカバリー・エージェント がデ
ィスカバリーの初期段階で各デバイスから取得したデータを表します。ディ
スカバリー・エージェントは、ネットワーク内のデバイスに関する情報を取
得します。 Details エージェントは、各デバイスに対して最初に実行される
エージェントであり、存在することが既に検証されているデバイスに関する
基本情報を取得します。「フィールド」リストに示されているフィールド
は、details.returns データベース表に格納されています。これにより、幅広い
デバイス・データに基づいてフィルターを構成できます。
details.returns 表について詳しくは、IBM Tivoli Network Manager IP Edition
ディスカバリー・ガイドを参照してください。
c. 「条件」リストから、「 not like」を選択します。
d. 「値」フィールドに 10¥.30¥..*¥.([6-9]$)|[1-9][0-9].*$ と入力します。
18
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
プレディスカバリー・フィルターでは正規表現を使用できます。ここで入力
した正規表現は、Network Manager に対し、10.30.0.0 範囲 (つまり
10.30.*.6-9 および 10.30.*.10-255) のすべての不要なデバイスを除外するよ
う指示します。単一引用符でオペランドを囲む必要はありません。システム
は、このフィルターについて SQL where 節を構成する際、これを自動的に
行います。
注: より明確な like コンパレーターを使用してフィルターが作成されてい
る場合、例えば m_UniqueAddress LIKE '10¥.30¥..*¥.[1-5]$ では、
10.30.*.1-5 の範囲外にある管理アドレスを持つデバイスは、トポロジー外と
なります。そのため、これは以前に作成した他のスコープ・ゾーンを除外す
ることになり、それらのスコープに適合するには、フィルターで追加のフィ
ルター行を作成する必要があります。この例では、新規スコープを追加する
たびにプレディスカバリー・フィルターを変更しなくても済むように、フィ
ルター・ロジックの設計が重要であることを示しています。
正規表現の基本的な構文については、IBM Tivoli Network Manager IP
Edition 言語リファレンス を参照してください。
12. 「保存」をクリックしてフィルターを保存します。 定義したフィルターが、ウ
ィンドウの左側にあるフィルター・リストに表示されます。
13. 「閉じる」をクリックします。 定義したフィルターが、パネルの「プレディス
カバリー・フィルター」セクション内の「使用可能なフィルター」リストに表
示されます。
14. フィルターを選択し、「>」をクリックします。フィルターが適用され、「選択
されたフィルター」リストに表示されます。
15. 「保存」
をクリックして、ディスカバリー構成設定を保存します。
一連のサブネットの最初の 5 個のアドレスのみ (10.30.*.1-5) が含まれるように管理
対象領域を構成しました。そのために、プレディスカバリー・フィルターを作成し
ました。プレディスカバリー・フィルターは、正規表現を使用して不要なデバイス
をディスカバリーから除外します。Details エージェントによってディスカバリーの
初期に収集されたデータに基づいて、プレディスカバリー・フィルターを作成しま
した。
次のステップでは、フィードバック ・メカニズムがオンになっていることを確認し
ます。フィードバックとは、ディスカバリー・エージェントから返されたデータを
使用して他のデバイスを検出するメカニズムです。フィードバック・データの例に
は、リモート隣接デバイスの IP アドレス、またはローカル隣接デバイスが存在す
るサブネットなどがあります。
第 2 章 始めに
19
Ping ファインダーおよびフィードバック・メカニズムの有効化
フィードバック・メカニズムを使用して、接続されている隣接デバイスをディスカ
バーできます。ディスカバリー・プロセスは、フィードバックを使用することで、
他のデバイスを照会した結果としてデバイスの存在を認識できるようになります。
フィードバックが機能するためには、Ping ファインダーを有効にする必要がありま
す。
デフォルトでは、Ping ファインダーおよびフィードバック・メカニズムは有効にな
っています。このタスクでは、それらの設定をディスカバリー構成 GUI で見つけ
て、それらの設定が有効になっていることを確認します。
1. 「シード」をクリックします。
2. 「ディスカバリーで ping ファインダーを使用」がチェックされていることを確
認します。 Ping ファインダーは、ディスカバリーでデバイスを ping してそれ
らの存在を確認できるようにするために使用されます。Ping ファインダーは、
ディスカバリーのさまざまな段階で使用されます。それらの段階には、以下のも
のが含まれます。
v 初期の段階で、ping シード・リスト内のデバイスをディスカバーして、サブ
ネットの ping スイープを実行するため。
v ディスカバリー全体を通じて、フィードバック・メカニズムの一環としてディ
スカバーされたリモート隣接デバイスを検証するため。
v サブネットが検出された場合に、そのサブネットのアクティブなインターフェ
ースを識別するため。
3. 「拡張」をクリックします。 「拡張」タブには多数の構成設定が含まれていま
す。上級者は、それらの設定を指定して、従来のネットワーク動作とは異なる動
作を実現することができます。
4. パネルの「拡張ディスカバリー構成」セクションで、「フィードバック制御を有
効にする」の設定を確認します。
デフォルトでは、フィードバックは「フルの場合のみフィードバック」に設定さ
れ、これは推奨設定です。この設定によって、フル・ディスカバリー (ネットワ
ーク全体のディスカバリー) を実行しているときにフィードバックがアクティブ
になります。ネットワーク全体は、ディスカバリー・スコープで定義したいくつ
かの管理対象領域からなります。
「フィードバック制御を有効にする」のその他の設定は以下のとおりです。
フィードバックなし
定義済みの IP アドレスのリストのみにディスカバリーを制限して、こ
の定義済みのリストに含まれていない接続されたデバイスがディスカバ
リー・プロセスによってディスカバーされないようにする場合に、この
設定が役立ちます。この構成については、実動ディスカバリー構成をセ
ットアップするときに詳しく説明します。
フィードバック
この設定では、フル・ディスカバリーと部分的ディスカバリー の両方で
フィードバックがオンになります。部分的ディスカバリーとは、ネット
ワークの一部のみ (1 つ以上のデバイスまたはサブネットなど) を対象と
したディスカバリーです。通常、部分的ディスカバリーは、個別のデバ
20
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
イス変更に対する応答として実行します。必要に応じて実行すること
も、特に変化の激しいネットワーク・セクションに対してスケジュール
することもできます。部分的ディスカバリーの主な目的は、1 つ以上の
特定のデバイスのトポロジー・データを素早く更新することです。部分
的ディスカバリーの実行時には、通常、デバイスの接続性は重要視され
ません。デバイスの接続性は、次回スケジュールされたフル・ディスカ
バリーの実行時に更新できます。
多くの場合、「拡張」タブの設定を変更する必要はありません。ただし、以下の
設定に留意しておくことをお勧めします。
ping 検査を有効にする
この設定は、ディスカバリーにおいて、ping に応答するデバイスに対し
てのみネットワーク・オブジェクトを作成するようにします。
VLAN モデル化を有効にする
VLAN のモデル化が不要である場合は、このオプションを無効にして、
ディスカバリーの速度を高めることができます。
ifName/ifDescr インターフェース命名を有効にする
ディスカバーされたインターフェースのデフォルトの命名規則を変更し
ます。ディスカバーされたインターフェースのデフォルトの命名規則を
変更する場合は、 BuildInterfaceName スティッチャーを変更して、独自
の命名規則を指定する必要があります。
ディスカバリー・スティッチャー は、Network Manager 固有のスティッ
チャー言語 で記述されたコードで、以下に示す 2 つの主なタスクをデ
ィスカバリー・プロセスで実行します。
データ収集スティッチャー
このスティッチャーは、ネットワーク・デバイスから収集したデ
ータをデータベース間で移動します。これはシステム・スティッ
チャーであり、ユーザーがカスタマイズすることはできません。
データ処理スティッチャー
このスティッチャーは、ディスカバリー・エージェントによって
収集されたデータをまとめて「スティッチ」する (縫い合わせ
る) ことで、ネットワーク・トポロジーを生成します。生成され
たネットワーク・トポロジーは、視覚化およびポーリングするこ
とができます。上級者は、これらのスティッチャーを変更して、
ディスカバリー・プロセスでカスタム・トポロジーを作成するこ
とができます。例えば、前述のように、BuildInterfaceName ステ
ィッチャーを変更してカスタムのインターフェース命名規則を指
定できます。
5. 「保存」
をクリックして、ディスカバリー構成設定を保存します。
フィードバックおよび Ping ファインダーが有効になっていることを確認しまし
た。
第 2 章 始めに
21
Ping ファインダーは、ディスカバリーでデバイスを ping してそれらの存在を確認
できるようにするために使用されます。Ping ファインダーは、ディスカバリーのさ
まざまな段階で使用されます。
ディスカバリー・プロセスは、フィードバックを使用することで、他のデバイスを
照会した結果としてデバイスの存在を認識できるようになります。フィードバック
が機能するためには、Ping ファインダーを有効にする必要があります。
SNMP コミュニティー・ストリングを使用したデバイス・アクセスお
よびサブネット・アクセスの構成
ディスカバリー・エージェントがネットワーク・デバイスにアクセスして SNMP デ
ータを取得することを可能にするには、ネットワーク内のサブネットと IP アドレ
スについて SNMP コミュニティー・ストリングを指定する必要があります。
コミュニティー・ストリングおよび Telnet アクセス・データは、グローバル にす
るか (ディスカバリーは、検出されるすべてのデバイスのコミュニティー・ストリ
ングを使用する)、特定のサブネットに限定するか (特定のサブネット内のデバイス
でのみ使用される)、または特定のデバイスに限定することができます。サブネット
ごとにコミュニティー・ストリングおよび Telnet アクセス・データを指定すると、
より効率的で高速なディスカバリーを実現できます。一般に資格情報が具体的であ
ればあるほど、ディスカバリーは正しい資格情報を、より速く特定することができ
ます。
注: GUI のコミュニティー・ストリング設定に関連するディスカバリーの速度は、
内部ディスカバリーにのみ影響を与えます。 Network Manager が正しいコミュニテ
ィー・ストリングを識別すると、この情報が NCMONITOR リレーショナル・デー
タベースに格納されます。後続のディスカバリーは、このデータベースにアクセス
して、SNMP コミュニティー・ストリングおよびその他の SNMP 関連のデバイ
ス・アクセス情報を確認します。
ディスカバリーがコミュニティー・ストリングを処理する時は、最も具体的なマッ
チングを最初に使用することを試みます。そのため、ディスカバリーがデバイス
(10.40.1.13) への照会を試みる場合は、まず特定 IP アドレス (10.40.1.13/32) に関す
るいずれかのコミュニティー・ストリングを使用することを試行します。このアド
レスに関して使用可能なものがない場合は、クラス C サブネット 10.40.1.0/24 に関
するいずれかのサブネット・ストリングを使用することを試行し、次にクラス B サ
ブネット 10.40.0.0/16 に関するものを試行します。サブネット固有の IP アドレス
が存在しない場合は、GUI で指定された優先順位でグローバル・アドレスをデフォ
ルトとして使用します。
Network Manager がグローバル・コミュニティー・ストリング public を提供して
います。デフォルトのコミュニティー・ストリング public をいくつかのデバイス
が使用できるストリングとして残し、一方でネットワーク acme 固有のグローバ
ル・コミュニティー・ストリングを新規に作成して、この acme コミュニティー・
ストリングにデフォルトの public コミュニティー・ストリングよりも高い優先度
を指定する場合を考えます。
また、以下の固有のコミュニティー・ストリングを追加で定義することとします。
22
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
v クラス C サブネット 10.40.1.0/24: このサブネットにコミュニティー・ストリン
グ network2 を指定します。
v クラス B サブネット 10.40.0.0/16: このサブネットにコミュニティー・ストリン
グ network1 を指定します。
ディスカバリー・プロセスが SNMPv2 コミュニティー・ストリングを使用するが、
特定デバイスに関して SNMPv2 コミュニティー・ストリングが使用できない場合に
は、フォールバックとして同等の SNMPv1 コミュニティー・ストリングを使用した
い場合を想定します。このようにするには、コミュニティー・ストリングのエント
リーを SNMPv2 用に 1 つ、SNMPv1 用に 1 つと重複して作成する必要がありま
す。また、GUI 上で各 SNMPv2 コミュニティー・ストリングが、それぞれに対応
する SNMPv1 コミュニティー・ストリングよりも高い優先度を持つように設定する
必要があります。
これは、クラス C サブネット 10.40.1.0/24 内のあるデバイスに対して、コミュニテ
ィー・ストリングが以下の順序で試行されることを意味します (該当のデバイスに
対して、最後のコミュニティー・ストリングのみが有効であると想定します)。
1. デバイス・レベルのコミュニティー・ストリングがないため、最も具体的なサブ
ネット・コミュニティー・ストリングを試行します。
2. クラス C サブネット 10.40.1.0/24 のコミュニティー・ストリング
network2(SNMPv2 を使用)
3. クラス C サブネット 10.40.1.0/24 のコミュニティー・ストリング network2
(SNMPv1 を使用)
4. クラス B サブネット 10.40.0.0/16 のコミュニティー・ストリング network1
(SNMPv2 を使用)
5. クラス B サブネット 10.40.0.0/16 のコミュニティー・ストリング network1
(SNMPv1 を使用)
6. カスタム・グローバル・コミュニティー・ストリング acme (SNMPv2 を使用)
7. カスタム・グローバル・コミュニティー・ストリング acme (SNMPv1 を使用)
8. Network Manager グローバル・コミュニティー・ストリング public (SNMPv2
を使用)
9. Network Manager グローバル・コミュニティー・ストリング public (SNMPv1
を使用)
次のステップは、これらのコミュニティー・ストリングが、必ずこの順で試行され
るように GUI に入力することです。
1. 「パスワード」をクリックします。 パネルの SNMP コミュニティー・ストリン
グ・セクション内のテーブルに、以下の情報を含む 2 行が表示されます。
表 1. SNMP コミュニティー・ストリング
#
IP/サブネット
コミュニティー・ストリン
グ
SNMP バージョン
1
null
public
バージョン 2
2
null
public
バージョン 1
この情報は、既にデフォルトで 2 つの public コミュニティー・ストリングが定
義されており、このコミュニティー・ストリングの SNMPv2 に高い優先順位が
第 2 章 始めに
23
設定されていることを示しています。優先順位は、テーブル内のより高い位置に
コミュニティー・ストリングを配置することで設定されます。
2. グローバル・コミュニティー・ストリング acme を SNMPv2 用、および
SNMPv1 用に追加します。
a. 新しい SNMP コミュニティー・ストリングを追加するには、「新規」
をクリックします。 「SNMP パスワード・プロパティー」ページが表示され
ます。
b. 「名前」フィールドに acme と入力します。
c. 「適用先」のデフォルト設定は「すべてのデバイス」です。この設定はその
ままにしておきます。 これにより acme コミュニティー・ストリングがグロ
ーバルとなります。
d. 「SNMP バージョン」で V2 をクリックします。
e. 「OK」をクリックして設定を受け入れます。
f. ここで、2 番目のカスタム・グローバル・コミュニティー・ストリングを、
以下のように設定して追加します。
名前
acme と入力
適用先 すべてのデバイス
SNMP バージョン
「V1」をクリックします
「OK」をクリックします。 この時点で、2 つのカスタム・グローバル・コ
ミュニティー・ストリングを追加しました。これらは、テーブル内でデフォ
ルトの public コミュニティー・ストリングの下に表示されています。
表 2. SNMP コミュニティー・ストリング
#
IP/サブネット
コミュニティー・ストリン
グ
SNMP バージョン
1
null
public
バージョン 2
2
null
public
バージョン 1
3
null
acme
バージョン 2
4
null
acme
バージョン 1
3. acme コミュニティー・ストリングにデフォルトの public コミュニティー・ス
トリングよりも高い優先順位を割り当てます。
a. 3 行目は SNMPv2 用の acme コミュニティー・ストリングを含んでいます
が、「上へ移動」
頭に移動します。
を 2 回クリックし、acme SNMPv2 をテーブルの先
b. 4 行目は SNMPv1 用の acme コミュニティー・ストリングを含んでいます
を 2 回クリックし、acme SNMPv1 をテーブルの 2
が、「上へ移動」
行目に移動します。 ここで、テーブルは以下のように表示されていることが
必要です。テーブルの最初の 2 行に acme コミュニティー・ストリングが表
示されます。これはディスカバリー・プロセスがデバイスへのアクセスの獲
24
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
得を試みる際に、これらのストリングを最初に使用して試行することを意味
しています。また、SNMPv2 版の acme が SNMPv1 版よりも先に試される
ことを意味しています。
表 3. SNMP コミュニティー・ストリング
#
IP/サブネット
コミュニティー・ストリン
グ
SNMP バージョン
1
null
acme
バージョン 2
2
null
acme
バージョン 1
3
null
public
バージョン 2
4
null
public
バージョン 1
次のステップは、サブネット固有のコミュニティー・ストリングの追加で
す。
4. クラス C サブネット 10.40.1.0/24 に関するコミュニティー・ストリングを追加
します。
をクリックします。 「SNMP パスワード・プロパティー」ペ
a. 「新規」
ージが表示されます。
b. 以下の設定で、サブネット固有のコミュニティー・ストリングを追加しま
す。
名前
network2 と入力
適用先 「* サブネット」をクリックし、「* サブネット」フィールドに
10.40.1.0 と入力します。スラッシュ記号「/」を挟んで隣接するフ
ィールド内に、サブネット・マスク 24 を入力します。
SNMP バージョン
「V2」をクリックします
「OK」をクリックします。
をクリックします。 「SNMP パスワード・プロパティー」ペ
c. 「新規」
ージが表示されます。
d. サブネット固有の 2 番目のコミュニティー・ストリングを以下の設定で追加
します。
名前
network2 と入力
適用先 「* サブネット」をクリックし、「* サブネット」フィールドに
10.40.1.0 と入力します。スラッシュ記号「/」を挟んで隣接するフ
ィールド内に、サブネット・マスク 24 を入力します。
SNMP バージョン
「V1」をクリックします
「OK」をクリックします。
5. クラス B サブネット 10.40.0.0/16 に関するコミュニティー・ストリングを追加
します。
第 2 章 始めに
25
a. 「新規」
をクリックします。 「SNMP パスワード・プロパティー」ペ
ージが表示されます。
b. サブネット固有の 3 番目のコミュニティー・ストリングを以下の設定で追加
します。
名前
network1 と入力
適用先 「* サブネット」をクリックし、「* サブネット」フィールドに
10.40.0.0 と入力します。スラッシュ記号「/」を挟んで隣接するフ
ィールド内に、サブネット・マスク 16 を入力します。
SNMP バージョン
「V2」をクリックします
「OK」をクリックします。
をクリックします。 「SNMP パスワード・プロパティー」ペ
c. 「新規」
ージが表示されます。
d. サブネット固有の 4 番目のコミュニティー・ストリングを以下の設定で追加
します。
名前
network1 と入力
適用先 「* サブネット」をクリックし、「* サブネット」フィールドに
10.40.0.0 と入力します。スラッシュ記号「/」を挟んで隣接するフ
ィールド内に、サブネット・マスク 16 を入力します。
SNMP バージョン
「V1」をクリックします
「OK」をクリックします。 ここで「SNMP コミュニティー・ストリング」
テーブルは以下のように表示されていることが必要です。
表 4. コミュニティー・ストリングの構成および優先順位設定後の「SNMP コミュニティ
ー・ストリング」テーブル
#
IP/サブネット
コミュニティー・ストリン
グ
SNMP バージョン
1
null
acme
バージョン 2
2
null
acme
バージョン 1
3
null
public
バージョン 2
4
null
public
バージョン 1
5
10.40.1.0
network2
バージョン 2
6
10.40.1.0
network2
バージョン 1
7
10.40.0.0
network1
バージョン 2
8
10.40.0.0
network1
バージョン 1
サブネット固有のコミュニティー・ストリングは、テーブル内で、グローバ
ル・コミュニティー・ストリングの下に表示されます。このケースでは、コ
ミュニティー・ストリングの順序は重要ではありません。ディスカバリー・
プロセスは常に、グローバル・コミュニティー・ストリングの前に、固有の
コミュニティー・ストリングで試行します。また、コミュニティー・ストリ
26
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ングが具体的であればあるほど、優先順位がより高くなります。したがっ
て、クラス C コミュニケーション・ストリングは、そのテーブル内の位置に
かかわらず、常にクラス B ストリングよりも前に試行されます。
これで、管理領域内のすべてのデバイスへのアクセスを有効にするための、SNMP
コミュニティー・ストリングが構成されました。
管理領域内の 2 つのサブネットに関する、サブネット固有のコミュニティー・スト
リングも構成されました。これらのストリングには優先順位があります。
すべてのデバイスに適用されるグローバル・コミュニティー・ストリングも定義さ
れました。
すべてのネットワーク・テクノロジーが対象に含まれるようにする
Network Manager のディスカバリー・エージェントは、ご使用のネットワーク内の
デバイスから情報を取得します。CiscoFrameRelay などの専用のエージェントは、特
定のネットワーク・テクノロジー・データを取得します。フル・ディスカバリー・
エージェントのリストを確認して、ご使用のネットワーク内のすべてのテクノロジ
ーが対象に含まれるようにします。
Details ディスカバリー・エージェントに加えて、ディスカバリー・プロセスも、一
連のプロトコルおよびテクノロジー固有のディスカバリー・エージェントを使用し
てデバイス情報を収集します。Details ディスカバリー・エージェントがすべてのネ
ットワーク・デバイスから基本的な情報を取得するのに対して、ディスカバリー・
プロセスはより詳細なデバイス情報を収集します。デフォルトでは、ディスカバリ
ー・エージェントのサブセットが有効になっています。通常は、このサブセット
で、ほとんどの初期ディスカバリーのニーズを満たすことができます。GUI を使用
して各ディスカバリー・エージェントの説明を取得し、オプションで追加のディス
カバリー・エージェントを有効にすることができます。
1. 「フル・ディスカバリー・エージェント」をクリックします。
2. 「エージェント」ツリーで、「エージェント」 > 「全体的なレイヤー 2 および
レイヤー 3 のディスカバリー」をクリックしてから、サブノードをクリックし
て、レイヤー 2 およびレイヤー 3 の有効なディスカバリー・エージェントのフ
ル・セットを表示します。
3. エージェントをクリックしてその説明を表示します。
例えば、「エージェント」 > 「全体的なレイヤー 2 およびレイヤー 3 のディ
スカバリー」 > 「レイヤー 3」 > 「IpRoutingTable」をクリックして、
IpRoutingTable エージェントの説明を表示します。このレイヤー 3 エージェン
トはデフォルトで有効になっており、各ルーターのルーティング・テーブルを調
べて他の IP アドレスおよびサブネットを学習し、ディスカバリーにフィードバ
ックします。
他のエージェントはデフォルトで表示されます。例えば、「エージェント」 >
「Entity」をクリックして、Entity エージェントの説明を表示します。このエー
ジェントは、ネットワーク・エンティティーのオプションの詳細な包含情報をデ
ィスカバーします。このエージェントはリソースを大量に使用し、ディスカバリ
第 2 章 始めに
27
ーの所要時間を増加させます。したがって、このエージェントを有効にする必要
があるのは、物理包含をモデル化して資産管理を実行する必要がある場合のみで
す。
4. ディスカバリー構成を変更した場合は、「保存」
を保存します。
をクリックして変更内容
ディスカバーの対象になっているネットワーク・プロトコルおよびネットワーク・
テクノロジーを確認しました。そのために、有効になっているディスカバリー・エ
ージェントのフル・セットを確認しました。また、エージェント・ツリーを使用し
てエージェントを見つける方法、各エージェントに関する詳細情報を取得する方
法、およびエージェントを有効にする方法も確認しました。
初期ディスカバリー設定の構成: 要約
この情報の指示に従うことで、初期ディスカバリー設定を構成します。これらの設
定を使用して、ディスカバリーを実行します。
この情報の指示に従うことによって、以下の概念とスキルを習得できます。
v ディスカバリー構成 GUI を使用して、重要なディスカバリー設定を構成する方
法
v スコープ・ゾーンを使用して、ネットワーク領域の指定と除外を行う方法
v プレディスカバリー・フィルターを使用して、より複雑な IP アドレスの範囲に
ディスカバリーを制限する方法
v ping スイープを使用して、管理領域内のすべてのデバイスを識別する方法
v Ping ファインダーおよびフィードバック・メカニズムをアクティブにして、ping
スイープを有効にする方法
v SNMP コミュニティー・ストリングを使用して、デバイス・アクセスおよびサブ
ネット・アクセスを構成する方法
v ディスカバリー・エージェントを使用して、すべてのネットワーク・テクノロジ
ーが対象に含まれるようにする方法
ディスカバリーの起動およびディスカバリー進行状況のモニター
ディスカバリー状況 GUI を使用して、ディスカバリーを起動し、ディスカバリーの
進行状況をモニターします。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。
28
v
29 ページの『ディスカバリーの起動』
v
30 ページの『ディスカバリー進行状況全体のモニター』
v
31 ページの『Ping ファインダー状況のモニター』
v
33 ページの『ディスカバリー・エージェントの状況のモニター』
v
36 ページの『ディスカバリー問題のトラブルシューティング』
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ディスカバリー・フェーズの理解
ディスカバリーは別々に分かれたフェーズで実行されます。この情報を使用して各
フェーズを理解し、ディスカバリーをモニターする際の参考にしてください。
ディスカバリーは以下のフェーズを推移して実行されます。フェーズはオーバーラ
ップすることができます。例えば、アドレスの解決フェーズ (フェーズ 2) は、デバ
イスへの問い合わせフェーズ (フェーズ 1) が完了する前に開始することができま
す。
デバイスへの問い合わせ
以前のバージョンの Network Manager では、このフェーズはフェーズ 1 と
して知られていました。このフェーズでディスカバリーは、最初のシード・
デバイスを検出し、さらにスコープ内の他のデバイスを検出します。デバイ
スが検出されると、ディスカバリー・エージェントはデバイスへの問い合わ
せに進み、デバイスの詳細、関連付けられたデバイス・アドレス、およびデ
バイスの接続を取得します。
アドレスの解決
以前のバージョンの Network Manager では、このフェーズはフェーズ 2 と
して知られていました。このフェーズでディスカバリーは、デバイスを OSI
モデルのレイヤー 2 およびレイヤー 3 にマッピングします。
接続のダウンロード
以前のバージョンの Network Manager では、このフェーズはフェーズ 3 と
して知られていました。このフェーズでディスカバリーは、ネットワーク・
スイッチから取得した情報を使用して、デバイスの接続を発見し、検査しま
す。
接続の相関
以前のバージョンの Network Manager では、このフェーズはフェーズ -1
として知られていました。このフェーズでディスカバリー・プロセスは、前
のフェーズで収集されたネットワーク・デバイス情報を使用して、ネットワ
ーク・トポロジーを作成します。トポロジーの作成処理はディスカバリー・
スティッチャーによって実行されます。
ディスカバリーの起動
ディスカバリー設定の構成が完了した後の次のステップは、ディスカバリー状況
GUI を使用して初期ディスカバリーを手動で開始することです。
以下のいずれかの方法で、ディスカバリーを起動することができます。
v 手動でディスカバリーを起動する。
v ディスカバリーをスケジュールし、定期的に自動的に起動されるようにする。
ディスカバリーの結果に満足できた時点で、定期的なディスカバリーをスケジュー
ルすることをお勧めします。それまでは、引き続き初期ディスカバリーを実行し、
その結果に基づいてディスカバリー構成を調整します。そこで、次のステップで
は、ディスカバリーを手動で起動します。
1. 「ディスカバリー」アイコンをクリックし、「ネットワーク・ディスカバリー状
況」を選択します。
第 2 章 始めに
29
2. 表示される「ディスカバリー状況 GUI」を確認します。 「ディスカバリー状況
GUI」で、ディスカバリーを起動し、進行状況をモニターできます。「ディスカ
バリー状況 GUI」の「モニター」セクションに表示されるテーブルには、以下の
4 つのディスカバリー・フェーズがあります。
v デバイスへの問い合わせ
v アドレスの解決
v 接続のダウンロード
v 接続の相関
右上の「ディスカバリー・タイプ」ラベルは、ディスカバリーが実行中ではない
ことを示します。
注: ディスカバリーの実行中にこの GUI にアクセスすると、例えばそれが手動
で開始していない定期的にスケジュールされたディスカバリーの場合でも、実行
中のディスカバリーをモニターすることができます。
3. 「ドメイン」リストから、必要なドメインを選択します。
をクリックします。
4. 「ディスカバリーの開始」
5. ディスカバリーが正常に開始されたことを確認します。 そのためには、以下を
確認します。
v 「ディスカバリー・タイプ」ラベルに「ディスカバリーを開始しています」と
いうテキストと実行中アイコン
が表示されます。
v 「最後に受信した状況」ラベルに、「ディスカバリーを開始しています」とい
うテキストが表示されます。
が
v しばらくすると、「デバイスへの問い合わせ」フェーズに実行中状況
表示され、「経過時間」列の「現在」下位列にこのフェーズの時間カウンター
が表示されます。
これで、ディスカバリーを手動で起動しました。次のステップでは、ディスカバリ
ー進行状況をモニターします。
ディスカバリー進行状況全体のモニター
ディスカバリーが進行し始めたら、ディスカバリー状況 GUI を使用して、ディスカ
バリーのモニター、ディスカバリー・エージェントの進行状況の詳細な情報の確
認、および最新ディスカバリーの詳細の表示を行います。
ディスカバリーが起動され、最初のフェーズ、「デバイスへの問い合わせ」が開始
されました。ディスカバリー状況 GUI で各ディスカバリー・フェーズの進行状況を
表示することで、ディスカバリーの進行状況全体をモニターできます。この画面で
は、列をソートしてデータを見やすくできます。
1. 「デバイスへの問い合わせ」フェーズがエラーなく進行していることを確認しま
す。 フェーズが進行するにしたがって、以下が確認できるはずです。
v 「状況」が「実行中」
である。
v 「経過時間」列では、「現在」の値が一定の間隔で増加します。
30
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
v 「完了済み処理」列では、「現在」の値に、Ping ファインダーによってこれ
までに検出された IP アドレスの数が示されます。これより前にスコープ・ゾ
ーンとして構成された管理対象領域に基づき、「デバイスへの問い合わせ」の
「完了済み処理」列の「現在」値には、ディスカバリー中に発見された実際の
IP アドレスの数が表示されると予想されます。ここでのディスカバリー構成
では、値は 16,000 個から 65,000 個までのいずれかの IP アドレス数になり
ます。これは、各管理対象領域での以下の IP アドレス数の予測に基づいてい
ます。
– 単一 IP アドレス、10.30.1.20/32: IP アドレスの数は 1。
– クラス B サブネット 10.40.0.0/16 全体。ただし、クラス C サブネット
10.40.2.0/24 は除く。 IP アドレスの最大数は 65,000 を少し超えて、65,536
- 255。クラス B サブネットの密度が低いと仮定して、IP アドレスの最小
数は 15,000 程度。
– サブネットのセット、10.30.*.1-5 では最初の 5 個の IP アドレスのみ。 IP
アドレスの最大数は 255 x 5 = 1275。
このディスカバリーの「経過時間」および「完了済み処理」の値を、前回のディ
スカバリーの値と比較することができ、これにより、ディスカバリーが正しく実
行されていることをさらに確認することができます。
2. ディスカバリーが「デバイスへの問い合わせ」フェーズから後続のフェーズへと
進むにしたがって、「完了済み処理」列の「現在」値をモニターすることで、ど
の程度フェーズが完了しているのかを判断します。 「アドレスの解決」および
「接続のダウンロード」のフェーズでは、各エージェントが処理を完了した IP
アドレスの数のこれから処理する IP アドレスの数での除算に基づき、完了済み
処理の割合が計算されます。この数値から、フェーズがどの程度完了に近いかを
判断します。
これで、ディスカバリー進行状況全体が、フェーズ単位でどのように進行している
かを理解しました。「デバイスへの問い合わせ」フェーズでは、ping ファインダー
は構成されたスコープ・ゾーン内の各デバイスに対して ping を行います。次のステ
ップでは、ping ファインダーの各スコープ・ゾーン内の異なる IP アドレスおよび
サブネットに対する ping の実行の進行状況をモニターします。
Ping ファインダー状況のモニター
「デバイスへの問い合わせ」フェーズでは、Ping ファインダーは構成されたスコー
プ・ゾーン内の各デバイスに対して ping を行います。「ディスカバリー状況
GUI」を使用して、各スコープ・ゾーンのサブネットを通じた Ping ファインダーの
進行状況を追跡できます。
「ディスカバリー状況 GUI」で、「Ping ファインダー状況」をクリックします。
GUI の「Ping ファインダー状況」セクションに、「Ping ファインダー状況」テー
ブルが表示されます。このテーブルに、この前に設定したスコープ・ゾーンを構成
するすべてのサブネットがリストされます。
「Ping ファインダー状況」テーブルには、以下の情報が含まれます。
アドレス
この時点までにディスカバーされた IP およびサブネットのリスト。
ネットマスク
この列は、サブネットごとのネットマスク値を示します。
第 2 章 始めに
31
最後の ping 実行
このサブネットで最後に ping された IP アドレス。
状況
ping ファインダーがこのデバイスまたはサブネットに対してまだ ping して
いるか、ping を完了したかを示します。
例えば、構成したスコープ・ゾーンに基づき、「Ping ファインダー状況」テーブル
は以下のようになります。
表 5. 「Ping ファインダー状況」テーブルのデータ例
アドレス
ネットマスク
最後の ping 実行
10.30.1.20
-
-
10.30.0.0
255.255.0.0
10.30.255.5
10.40.0.0
255.255.0.0
10.40.39.3
状況
この例では、構成したスコープ・ゾーンに対する ping は継続中であることを示して
います。具体的には以下のとおりです。
v 単一 IP アドレスのスコープ・ゾーン 10.30.1.20 は正常に ping されました。
v サブネット 10.30.0.0 内のすべてのルーターは正常に ping されました。ここでの
管理対象領域は複雑な IP アドレス範囲で構成されたため、この範囲を定義する
ために、プレディスカバリー・フィルターを構成して、クラス B サブネット
10.30.0.0 の 10.30.*.1-5 で定義される範囲外の IP アドレスをすべての除外する
必要がありました。テーブルに表示されたとおり、 ping 対象の最後の IP アドレ
スは 10.30.255.5 で、これはまさにこの複雑な範囲の最後の IP アドレスです。
v クラス B サブネット 10.40.0.0 は、まだ ping 処理の途中です。クラス B サブ
ネットの ping スイープには 2 時間から 3 時間かかります。これは、ディスカ
バリー・プロセスでサブネット内の考えられるすべての IP アドレスに対して
ping を行う必要があるためです。クラス B サブネットの場合、これは IP アド
レスに対して 65,536 回の ping を試行することになります。テーブルに示された
とおり、ディスカバリーにより IP アドレス 10.40.39.3 が ping されたところ
で、まだ大量の ping を行う必要があります。
注: クラス B サブネット 10.40.0.0 が使用割合の低いサブネットの場合、「デバイ
スへの問い合わせ」フェーズの完了時点で、Ping ファインダーはこのサブネットの
ping を完了していない可能性があります。デフォルトでは、フェーズ 1 (「デバイ
スへの問い合わせ」フェーズ) の終了後、Ping ファインダーが追加のデバイスを検
知することなく 90 秒が経過すると、ディスカバリーはブラックアウト状態 と呼ば
れる状態になります。ブラックアウト状態中は、残りのディスカバリー・フェーズ
は通常どおりに進行しますが、 Ping ファインダーは使用割合の低いクラス B サブ
ネット 10.40.0.0 を ping スイープし続けます。新規に検出された IP アドレスはす
べて、ブラックアウト状態が始まるまでにディスカバーされた IP アドレスのディ
スカバリー・フェーズが完了するまで、特別なデータベース表に保持されます。そ
れらのディスカバリー・フェーズが完了すると、ブラックアウト状態中にディスカ
バーされたアドレスに対してディスカバリー・プロセスが再開されます。
32
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Ping ファインダー状況のモニターを実行し、サブネットに対する ping が満足のい
く進行状況であることを確認できました。デバイスが Ping ファインダーによって
ping され、その存在が確認されると、ディスカバリー・プロセスではデバイスから
情報を取得するために、デバイスの詳細がディスカバリー・エージェントに渡され
ます。したがって、次のステップではディスカバリー・エージェントの進行状況を
モニターします。
ディスカバリー・エージェントの状況のモニター
ディスカバリーが進行するにしたがって、ディスカバーされたデバイスからデバイ
スおよび接続のデータを取得するために異なるディスカバリー・エージェントが呼
び出されます。このデータは後でネットワーク・トポロジーを構築するために使用
されます。ディスカバリー状況 GUI を使用して、ディスカバリー・エージェントの
全体状況および詳細状況が追跡できます。
ディスカバリー・エージェントは以下の順序で実行されます。 ping ファインダーに
より、クラス B サブネットでデバイス 10.40.230.1 の存在が確認されたところだと
仮定します。
v ping ファインダーにより IP アドレス 10.40.230.1 の存在が確認された後、
Details エージェントが呼び出され、デバイスから基本情報を取得します。
v Details エージェントが IP アドレス 10.40.230.1 から情報を取得し終わると、
AssocAddress エージェントが呼び出され、10.40.230.1 に関連付けられたすべての
IP アドレスを取得します。関連付けられた IP アドレスがまだディスカバーされ
ておらず、かつスコープ内に存在する場合は、IP アドレスは ping ファインダー
に渡され、デバイスの存在が確認されます。
v 一方で、他のエージェントが呼び出され、IP アドレス 10.40.230.1 を調査しま
す。例えば、この IP アドレスはルーターのため、IpRoutingTable エージェント
が呼び出され、ルーター 10.40.230.1 のルーティング・テーブルから情報を取得
して、接続されたデバイスを ping ファインダーへとフィードバックします。よ
り正確には、10.40.230.1 は BGP ネットワーク内の Cisco ルーターのため、
CiscoBGPTelnet エージェントが呼び出され、デバイスから BGP 関連データを取
得します。
スコープ内のデバイスからすべての関連データを取得するまで、この処理がすべて
のデバイスに対して繰り返されます。
注: Details エージェントおよび AssocAddress エージェントのみが、スコープ内の
すべてのデバイスを調査するディスカバリー・エージェントです。したがって、こ
れらのエージェントの IP アドレス数は、常に他のエージェントの IP アドレス数よ
りも高くなります。
ディスカバリー・エージェントの進行状況をモニターする場合に、いくつかの確認
すべき重要な事項は以下のとおりです。
v すべてのエージェントが問題なく実行されているか。異常終了したエージェント
があるか。その場合、エージェントの異常終了の原因と考えられる IP アドレス
はどれか。
v 完了に時間がかかっているエージェントはどれか、またその遅延の原因となって
いるように思われる IP アドレスはどれか。
第 2 章 始めに
33
v ディスカバリー・フェーズを維持して、フェーズの完了の妨げとなっているエー
ジェントはどれか。例えば、「デバイスへの問い合わせ」フェーズを維持したま
まのエージェントはどれか。
v 特定のエージェント、例えば Details エージェントが、まだ処理しなければいけ
ない IP アドレスの数はいくつか。そのエージェントはどの程度処理が完了して
いるのか。
v このディスカバリーで検出が遅かった IP アドレスはどれか。
このタスクでは、「ディスカバリー状況 GUI」の「エージェント状況」テーブルを
使用してこれらの質問に答えます。
1. 「ディスカバリー状況 GUI」で、「エージェント状況」をクリックします。
GUI の「エージェント状況」セクションに、現在実行中のディスカバリー・エー
ジェントが表示され、各エージェントの状況情報が示されます。エージェントは
状況の順序でソートされ、各状況は五十音順でソートされます。
2. すべてのエージェントが正しく実行されていることを確認します。
a. エージェント状況テーブルの「状態」列を確認します。予期せず終了したエ
ージェントがある場合、そのエージェントはリストの先頭に表示されます。
デフォルトのソート順は、状態の降順です。各エージェント状態には以下の
番号が割り当てられています。
表 6. エージェントの状態
状態
値
アイコン 説明
停止
5
エージェントが予期せずに終了しました。これは、ディス
カバリーの問題である可能性があります。
完了
4
エージェントは引き続き実行中ですが、そのキュー内のす
べてのエンティティーの処理を完了しています。エージェ
ントを引き続き使用して、キューに配置された追加のエー
ジェントを処理できます。
実行中
3
現在、エージェントはエンティティーを処理しています。
開始中
2
エージェントを開始中です。
実行され
ていませ
ん
1
エージェントは稼働していません。
CiscoSwitchTelnet エージェントが予期せず終了したと仮定します。
b. 「エージェント状況」テーブルの CiscoSwitchTelnet エージェントのセルをク
リックします。 「エージェント状況」テーブルの下の、「IP アドレス状
況」テーブルに、このエージェントのすべての IP アドレスが表示されま
す。
c. テーブルの上のラジオ・ボタンを「すべて」に設定します。 これにより、確
実にこのエージェントのすべての IP アドレスが表示されます。これには、
このエージェントにより処理された IP アドレス、現在処理中の IP アドレ
ス、およびこのエージェントの処理のためにキューに入れられた IP アドレ
スが含まれます。
d. 「IP アドレス状況」を「戻り時刻」でソートします。 空の「戻り時刻」セ
ルのテーブル行が、テーブルの先頭に移動されます。「ディスパッチ時刻」
34
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
セルに値があるが「戻り時刻」セルが空である行の IP アドレスを探しま
す。これらの IP アドレスが、エージェントの予期せぬ終了の原因になった
可能性があります。
注: この IP アドレスがエージェントの異常終了の原因になった理由を特定す
るには、さらに調査を行う必要があります。
3. 完了に時間がかかっているエージェントに注目し、この遅延の原因になっている
と考えられる IP アドレスはどれかを判断します。IpForwardingTable エージェン
トが完了に時間がかかっていると仮定します。
a. 「エージェント状況」テーブルの IpForwardingTable エージェントのセルをク
リックします。 「エージェント状況」テーブルの下の、「IP アドレス状
況」テーブルに、このエージェントのすべての IP アドレスが表示されま
す。
b. テーブルの上のラジオ・ボタンを「すべて」に設定します。 これにより、こ
のエージェントに処理された IP アドレスと、このエージェントの処理のた
めにキューに入れられた IP アドレスが確実にテーブルに表示されます。
c. 「IP アドレス状況」を「戻り時刻」でソートします。 空の「戻り時刻」セ
ルのテーブル行が、テーブルの先頭に移動されます。「ディスパッチ時刻」
セルに値があるが「戻り時刻」セルが空である行の IP アドレスを探しま
す。これらの IP はまだエージェントが処理中で、エージェントの完了に時
間がかかっている原因となっている可能性があります。
4. ディスカバリー・フェーズを維持しているエージェントはどれかを特定します。
例えば、どのエージェントが「デバイスへの問い合わせ」フェーズを維持したま
まかを調べます。
a. 「エージェント状況」テーブルのすぐ上にある「フェーズによるエージェン
トのフィルタリング」リストから、「デバイスへの問い合わせ」を選択しま
す。 「エージェント状況」テーブルに、「デバイスへの問い合わせ」フェー
ズを完了したエージェントのみが表示されます。
b. 「エージェント状況」テーブルを、「状態」の昇順でソートします。 これに
より、実行中のエージェントがテーブルの先頭に移動され、どのエージェン
トがまだ実行中かを確認できます。
c. 「エージェント状況」テーブルを、「未解決の IP アドレス」の状態の降順
でソートします。 これにより、まだ IP アドレスを処理中のエージェントが
テーブルの先頭に移動され、処理する IP アドレスが最も多いエージェント
が最上位に表示されます。
5. あるエージェント、例えば Details エージェントが、その処理をどの程度完了し
ているのかを確認します。
a. 「エージェント状況」テーブルを、「エージェント」の五十音順でソートし
ます。
b. Details エージェントを見つけます。
c. Details エージェントの行の、「未解決の IP アドレス」と「IP アドレスの合
計数」の値を記録します。 以下の計算式を使用して、完了した処理の割合を
測定できます。
エージェントの処理完了の割合 = (未解決の IP アドレス / IP アドレスの合
計数) * 100
第 2 章 始めに
35
6. ディスカバリーで検出が遅かった IP アドレスはどれかを確認します。
a. 「エージェント状況」テーブルを、「エージェント」の五十音順でソートし
ます。
b. Details エージェントを見つけます。
c. 「エージェント状況」テーブルの Details エージェントのセルをクリックしま
す。 「IP アドレス状況」テーブルに、Details エージェント用にキューに入
れられた IP アドレスがすべて表示されます。これらが、エージェントのデ
ィスパッチ・キューにある IP アドレスです。ただし、エージェントはこれ
らのデバイスの処理をまだ開始していません。
d. 「IP アドレス状況」テーブルを、「ディスパッチ時刻」の降順でソートしま
す。 一般には、ディスカバリーでエージェントが見つかるのが遅くなるほ
ど、そのエージェントの Details エージェントへのディスパッチ時刻は遅く
なります。これは、今「IP アドレス状況」テーブルの最上位に表示されてい
るエージェントは、ディスカバリーの最後で検出されたことを意味します。
「ディスカバリー状況 GUI」内の「エージェント状況」と「IP アドレス状況」テー
ブルを使用して、ディスカバリー・エージェントの状況をモニターしました。特
に、テーブルを使用して、以下の質問への回答を見つけました。
v すべてのエージェントが問題なく実行されているか。異常終了したエージェント
があるか。その場合、エージェントの異常終了の原因と考えられる IP アドレス
はどれか。
v 完了に時間がかかっているエージェントはどれか、またその遅延の原因となって
いるように思われる IP アドレスはどれか。
v ディスカバリー・フェーズを維持して、フェーズの完了の妨げとなっているエー
ジェントはどれか。例えば、「デバイスへの問い合わせ」フェーズを維持したま
まのエージェントはどれか。
v 特定のエージェント、例えば Details エージェントが、まだ処理しなければいけ
ない IP アドレスの数はいくつか。そのエージェントはどの程度処理が完了して
いるのか。
v このディスカバリーで検出が遅かった IP アドレスはどれか。
ディスカバリー問題のトラブルシューティング
ディスカバリー問題はいろいろな原因によって発生する可能性がありますが、ネッ
トワーク内での誤った形式のデータやデータ不整合によって発生し、ディスカバリ
ー・エージェントのハングや異常終了の原因となることがあります。IBM サポート
に連絡する前に、一連の確認を実行して問題を絞り込むことができます。
一般にディスカバリーのトラブルシューティングの確認には以下のものがありま
す。
v UNIX サーバー上に異常な動作をしているプロセスがないか確認します。
v ディスカバリー・プロセスに十分なメモリーが割り当てられているか確認しま
す。
v ディスカバリー・コア・ファイルをすべて確認します。
1. UNIX システムで、サーバー上に異常な動作をしているプロセスがないか確認し
ます。
36
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
a. すべての Network Manager プロセスを停止します。 以下のコマンドを使用
します。itnm_stop ncp -domain DOMAIN_NAME
ここで、DOMAIN_NAME はネットワーク・ドメインの名前です。
注: ドメイン名を指定しない場合には、デフォルトの NCOMS ドメインが使
用されます。
b. 停止していない Network Manager プロセスがないか確認します。 以下のコ
マンドを使用します。ps -ef | grep ncp
c. 異常な動作をしている ncp プロセスはすべて UNIX の kill コマンドを使
用して強制終了します。
d. Network Manager を再始動します。 以下のコマンドを使用します。
itnm_start ncp -domain DOMAIN_NAME
ここで、DOMAIN_NAME はネットワーク・ドメインの名前です。
e. ディスカバリーを起動します。
2. ディスカバリー・プロセスに十分なメモリーが割り当てられているか確認しま
す。
3. ディスカバリー・コア・ファイルをすべて確認します。
a. 以下のコマンドを実行し、コア・ファイルを含むすべてのディレクトリーを
再帰的にリストできます。ls -lR $NCHOME/precision/PD/core/
b. IBM サポートに連絡し、コア・ファイルのデバッグ支援を依頼します。 コ
ア・ファイルには、core.PID という名前が付けられます。ここで、PID は、
コア・ファイルを生成したプロセスの ID です。
注: これらのディレクトリー内にログ・ファイルが存在する場合もありま
す。ログ・ファイルは、コア・ファイルと異なる名前が付けられます。ロ
グ・ファイルが存在しても問題があることを示しているわけではありません
が、ログ・ファイルは問題をデバッグする上で役立つことがあります。
この時点で、ディスカバリー問題の可能性を絞り込む、一連の確認を実行したこと
になります。
このタスクは以下のアクティビティーと概念を含んでいます。
v サーバー上に異常な動作をしているプロセスがないか確認します。
v ディスカバリー・プロセスに十分なメモリーが割り当てられているか確認しま
す。
v ディスカバリー・コア・ファイルをすべて確認します。
第 2 章 始めに
37
ディスカバリーの起動およびディスカバリー進行状況のモニター: 要
約
この情報の指示に従うことで、ディスカバリーの重要なエレメント (ディスカバリ
ー・フェーズ、エージェント、および Ping ファインダーなど) を起動およびモニタ
ーします。
この情報の指示に従うことによって、以下の概念とスキルを習得できます。
v ディスカバリー・フェーズ、および各フェーズでの動作
v ディスカバリー状況 GUI を使用して、ディスカバリーを起動およびモニターす
る方法
v 現在のディスカバリーと前回のディスカバリーを比較する方法
v Ping ファインダーが現在処理しているサブネットおよび IP アドレスを判別する
方法
v ディスカバリーがブラックアウト状態になり、結果として複数のディスカバリ
ー・サイクルが必要になる場合がある理由
v ディスカバリー・エージェントの順序、および各ディスカバリー・エージェント
が収集する情報の内容
v ディスカバリーの進行に関する重要な質問に答えるために、ディスカバリー状況
GUI のエージェント状況テーブルを理解する方法
v ディスカバリーのトラブルシューティングに関する一般情報
トポロジーの検査
レポートとトポロジー・ビューを使用して、ディスカバリーが作成した、ネットワ
ークのモデルの状態をチェックします。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。
v 『デバイス・アクセスの確認』
v
41 ページの『分類していないデバイスの確認』
v
46 ページの『接続の確認』
v
47 ページの『非管理対象インターフェースの確認』
デバイス・アクセスの確認
レポートおよび SQL 照会を使用して、ディスカバリー時にすべてのデバイスが
SNMP 要求に応答したことを確認します。
構成されたスコープ・ゾーン内のすべてのデバイスにディスカバリーでアクセスで
きたかどうかを確認するには、「SNMP アクセス権のないデバイス」レポートを実
行します。このレポートには、ディスカバリーによって検出されたが、何らかの理
由で SNMP によるアクセスが行えなかったデバイスがリストされます。
ディスカバリーで SNMP によるアクセスが行えなかったデバイスを特定したら、
SNMP アクセスが失敗した理由の調査に移ります。SNMP アクセスが失敗する原因
には、以下のものがあります。
38
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
デバイスに到達できない
ファイアウォールの構成によって SNMP アクセスがブロックされている可
能性があります。ネットワークのファイアウォールを介してデバイスへの
SNMP アクセスが可能であることを確認してください。
デバイスが応答しない
Network Manager がデバイスに要求を発行してもそのデバイスが応答しない
場合は、構成可能なタイムアウト期間が経過し、構成可能な回数の再試行が
行われた後に、要求がタイムアウトになります。タイムアウトが発生する理
由としては、以下のものが考えられます。
v 構成されたスコープ・ゾーン内のいずれかのデバイスがディスカバリー時
にダウンしていた場合、そのデバイスは Ping ファインダーで検出され
ず、ディスカバーされたネットワーク・トポロジー内に表示されません。
そのデバイスは「SNMP アクセス権のないデバイス」レポートにも表示
されません。
v デバイスの SNMP エージェントが稼働していない。デバイスで SNMP
エージェントが稼働していることを確認してください。
v SNMP エージェントが非標準のポートを使用している。SNMP は、エー
ジェントと通信するために UDP プロトコルを使用します。この通信で
は、通常、ポート 161 が使用されます。デバイスでこれを再構成するこ
とが必要である可能性があります。
v Network Manager で指定したコミュニティー・ストリングと異なるコミュ
ニティー・ストリングを使用してデバイスの SNMP エージェントが構成
されている。
v SNMP セキュリティーにアクセス制御リスト (ACL) を使用している場
合、管理デバイスが SNMP エージェント ACL 上にあるかどうかを確認
してください。
このリストの最後の項目 (Network Manager で指定したコミュニティー・ストリン
グと異なるコミュニティー・ストリングを使用してデバイスの SNMP エージェント
が構成されていること) が SNMP アクセス障害の理由であると判明した場合を考え
ます。 このタスクでは、この場合の修正方法を説明します。
1. 「レポート作成」アイコンをクリックし、「Common Reporting」を選択しま
す。ウィジェット内で、「Network Manager」を選択します。フォルダーのリス
トが表示されます。これらのフォルダーには、アクセスできるすべての Cognos
レポートが格納されています。
2. 「トラブルシューティング・レポート」をクリックします。
3. 「SNMP アクセス権のないデバイス」レポートを選択します。 このレポートに
は、ディスカバリーによって検出されたが、ディスカバリー・エージェントが
SNMP によるアクセスを行えなかったデバイスのリスト (各デバイスのエンティ
ティー名および IP アドレス) が表示されます。
「SNMP アクセス権のないデバイス」レポートおよび他のディスカバリー・ト
ラブルシューティング・レポートについて詳しくは、IBM Tivoli Network
Manager IP Edition 管理ガイドを参照してください。
第 2 章 始めに
39
4. 指定された IP アドレスのディスカバリー中に Network Manager が使用したコ
ミュニティー・ストリングを確認するには、NCMONITOR データベースに対し
て以下の SQL 照会を実行して、そのデバイスの SNMP アクセス属性を取得し
ます。
SELECT v1.community, sa.version, sa.timeout, sa.retries
FROM ncmonitor.snmpTarget st
INNER JOIN ncmonitor.snmpV1Sec v1 on v1.accessid = st.readaccessid
INNER JOIN ncmonitor.snmpAccess sa on sa.accessId = v1.accessid
WHERE st.netaddr = ’ip_address’;
ここで、ip_address は、「SNMP アクセス権のないデバイス」レポートにリスト
されている IP アドレスのいずれかです。
この照会は、以下の情報を取得します。
community
使用するコミュニティー・ストリング。
version
使用される SNMP のバージョン。想定される値は以下のとおりです。
v 0: SNMPv1
v 1: SNMPv2
v 3: SNMPv3
timeout
SNMP 要求を再試行するまでのミリ秒数。
retries 中止するまでの再試行回数。
NCMONITOR データベースについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager
IP Edition イベント管理ガイド」を参照してください。
5. コミュニティー・ストリングが暗号化されている場合は、ncp_crypt ユーティリ
ティーを使用して暗号化解除できます。 例えば、以下のコマンド行は、暗号化
されたパスワードを暗号化解除します。
ncp_crypt -password @44:G5IhL1i2obPcXDu6uiMcse+U0qdRPojK0o6erxrfk/Y=@ -decrypt
ncp_crypt ( IBM Tivoli Network Manager Password Encryption/Decryption Tool )
Copyright (C) 1997 - 2008 By IBM Corporation. All Rights Reserved.
詳しくは、製品ライセンスを参照してください。
IBM Tivoli Network Manager Version 3.9 created by fblucher at
03:38:26 Wed Nov 19 GMT 2010
@44:G5IhL1i2obPcXDu6uiMcse+U0qdRPojK0o6erxrfk/Y=@ public
ncp_crypt ユーティリティーについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager
IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
6. 各デバイスについて、NCMONITOR データベースに格納されている SNMP コミ
ュニティー・ストリングを、そのデバイスの実際の SNMP コミュニティー・ス
トリングと比較します。
7. ディスカバリー構成 GUI で、各デバイスの SNMP コミュニティー・ストリン
グ情報を訂正します。
ディスカバリーでデバイスにアクセスできたかどうかを確認し、アクセスできなか
ったすべてのデバイスの SNMP コミュニティー・ストリングを訂正しました。次の
40
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ステップでは、分類していないデバイス (Network Manager 内のデバイス・タイプ
分類が指定されていないデバイス) があるかどうかを確認します。
関連タスク:
22 ページの『SNMP コミュニティー・ストリングを使用したデバイス・アクセスお
よびサブネット・アクセスの構成』
ディスカバリー・エージェントがネットワーク・デバイスにアクセスして SNMP デ
ータを取得することを可能にするには、ネットワーク内のサブネットと IP アドレ
スについて SNMP コミュニティー・ストリングを指定する必要があります。
分類していないデバイスの確認
レポートを使用して、検出されたすべてのデバイスが Network Manager 内のデバイ
ス・タイプ分類を持っていることを確認します。デバイス・タイプ分類は、ディス
カバリー中にデバイスから取得した MIB 変数 sysObjectId に基づいています。
ここで、分類していないデバイスがディスカバリーで検出されたかどうかを確認し
たいと想定します。分類していないデバイスとは、Network Manager 内のデバイ
ス・タイプを持っていないデバイスです。これを判別するには、以下のレポート作
成を実行します。
v 「分類していない SNMP オブジェクト ID を持つデバイス」レポート
v 「不明な SNMP オブジェクト ID を持つデバイス」レポート
分類していないデバイスに関して、以下のアクションが可能です。
v これらのデバイス・タイプのリストを基に、IBM サポートにお問い合わせくださ
い。IBM では新しいデバイス・サポートを年に数回発行していますので、最新の
Network Manager フィックスパックがこれらのデバイス・タイプを含んでいる可
能性もあります。含まれていない場合には、将来のフィックスパックに含まれる
よう依頼することができます。
v 同時に、今後のディスカバリーでこれらのデバイスが分類できるように、
sysObjectId 情報とマッピングを Network Manager に追加します。これにより、
デバイスをトポロジー・マップ内で正しく視覚化することもできます。ポーリン
グ・ポリシーに組み込むためのデバイス・クラスも使用可能です。
注: Network Manager チームは、年間を通じてデバイス・サポートを更新していま
す。分類していないデバイスが追加される時期を確認するには、IBM サポートに連
絡してください。このタスクでは、新規デバイス分類をどのように構成できるかに
ついて説明しています。
このタスクでは、Network Manager への sysObjectId 情報とマッピングの追加方法
について説明します。
1. 「レポート作成」アイコンをクリックし、「Common Reporting」を選択しま
す。ウィジェット内で、「Network Manager」を選択します。フォルダーのリ
ストが表示されます。これらのフォルダーには、アクセスできるすべての
Cognos レポートが格納されています。
2. 「トラブルシューティング・レポート」をクリックします。
3. 「分類していない SNMP オブジェクト ID を持つデバイス」レポートを選択
します。 このレポートは Network Manager で識別されない sysObjectId 値を
持つデバイスのリストを表示します。レポート内のデータは sysObjectId でグル
第 2 章 始めに
41
ープ化されます。ここでは、以下のようなレポート内で、sysObjectId
1.3.6.1.4.1977.1.6.1279.1 のデータを確認していると想定します。
表 7. sysObjectId 1.3.6.1.4.1977.1.6.1279.1 についての分類していないデバイス・データ
エンティティー名
IP アドレス
システム説明
group-1b2.class.example.org
10.40.15.113
Hardware: x86 Family NetworkDevice
15 Model 2 Stepping
8 AT/AT
COMPATIBLE Software; Microsoft
Windows 2000
Version 5.0 (Build
2195 Uniprocessor
Free)
CLASSNAME
このレポートは IP アドレス 10.40.15.113 を持つデバイスが NetworkDevice の
汎用分類を持っていることを示しています。このデバイスには、システムが
sysObjectId を識別しないため、この汎用分類が割り当てられています。Network
Manager はネットワーク・デバイスをモデル化して編成するため、クラス階層
を使用します。ネットワーク・デバイス・クラスは、すべてのデバイス・タイ
プのスーパークラスであり、ネットワーク・デバイスを Cisco や Juniper のよ
うにメーカーで、さらにデバイス・タイプやモデルでグループ化できるよう、
サブクラスの階層構造を持っています。
クラス階層について詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition 言語
リファレンス 」を参照してください。
IP アドレス 10.40.15.113 を持ったデバイスを正しく分類する最初のステップ
は、そのデバイスのメーカーを特定することです。デバイスのメーカーは、
sysObjectId に関連付けられたメーカーを識別することで特定することができま
す。sysObjectId は SNMP MIB 変数で、その中にデバイス・メーカーを識別す
る情報を含んでいます。
4. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「SNMP
MIB ブラウザー」を選択します。 SNMP MIB ブラウザーを使用して、SNMP
MIB ツリーを表示することができます。sysObjectId などの各 SNMP MIB 変数
がツリー上のノードに対応しています。SNMP MIB ブラウザーは、左上のパネ
ル内に MIB ツリーを表示して開きます。デフォルトでは、MIB ツリーは
「iso」 > 「org」 > 「dod」 > 「internet」ノードへと向かって開きます。
5. MIB ツリー内の「internet」ノードをクリックします。 左下の「MIB 変数情
報」パネルにこのインターネット・ノードの OID 値が「1.3.6.1」と表示されま
す。ここから MIB ツリー内を sysObjectId 値 1.3.6.1.4.1.1977 を得るまでウォ
ークしていきます。この sysObjectId が「分類していない SNMP オブジェクト
ID を持つデバイス」レポート内にある、分類していないデバイスのメーカーの
情報を含んでいます。
6. MIB ツリー内の「private」ノードをクリックします。 左下の「MIB 変数情
報」パネルにこのインターネット・ノードの OID 値が「1.3.6.1.4」と表示され
ます。この sysObjectId 値の最後にある数字 4 は、「internet」 ノード内にあ
る 4 番目のサブノード (「private」) を表しています。
42
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
7. 「private」ノードを展開します。 この「private」ノードを展開し、単一の
「enterprises」ノードを表示します。
8. 「enterprises」ノードをクリックします。 左下の「MIB 変数情報」パネルにこ
のインターネット・ノードの OID 値が「1.3.6.1.4.1」と表示されます。この
sysObjectId 値の最後にある数字 1 は、「private」ノード内にある 1 番目の
(かつ唯一の) サブノード (「enterprises」) を表しています。
9. 「enterprises」ノードを展開します。 この「enterprises」ノードを展開し、デ
バイス・メーカーのリストを表示します。
10. 各メーカーのノードを順にクリックします。 「MIB 変数情報」パネル内にあ
る OID 値の結果を確認します。下の表に示したような結果が得られます。
表 8. エンタープライズとその sysObjectIds
エンタープライズ
OID (sysObjectId)
synernetics
1.3.6.1.4.1.114
bicc
1.3.6.1.4.1.170
wellfleet
1.3.6.1.4.1.18
alteon
1.3.6.1.4.1.1872
extremenetworks
1.3.6.1.4.1.1916
networkharmoni
1.3.6.1.4.1.1977
foundry
1.3.6.1.4.1.1991
alliedTelesyn
1.3.6.1.4.1.207
sysObjectId 1.3.6.1.4.1977 に対応するエンタープライズは Network Harmoni
です。これは「分類していない SNMP オブジェクト ID を持つデバイス」レ
ポート内にある、分類していないデバイスのメーカーが Network Harmoni であ
ることを意味しています。
デバイス分類はアクティブ・オブジェクト・クラス (AOC) ファイルを使用して
作成されます。次のステップは、NetworkHarmoni のデバイスに対する AOC フ
ァイルが存在するかどうかの確認です。
AOC ファイルについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition 言
語リファレンス 」を参照してください。
11. AOC ファイルを含むディレクトリーに移動します。
cd $NCHOME/precision/aoc/
ls Net*
このディレクトリー内の「Net」の文字で始まるファイル名を持つファイルのリ
ストには、 NetworkHarmoni デバイスに関する AOC ファイルがありません。
12. 以下のコマンドを実行して、NetworkHarmoni の企業番号が、いずれかの AOC
ファイル内で使用されていないかを調べます。
grep 1977 *.aoc
この検索では、EndNode.aoc および EndNode.NCOMS.aoc の 2 つのファイルが
取り出されました。
注: EndNode.NCOMS.aoc ファイルは EndNode.aoc ファイルのドメイン固有の版
です。 EndNode.NCOMS.aoc ファイルは EndNode.aoc ファイルの正確なコピー
第 2 章 始めに
43
から作成開始されます。ドメイン固有の版は、ドメイン固有のクラス階層設定
を使用可能にするために作成されます。Network Manager は常にドメイン固有
の版のファイルを最初に検索します。ドメイン固有の版が見つからない場合
は、汎用版を使用します。
13. ここでは、NCOMS ドメイン内でディスカバリーを実行したと想定します。
NCOMS ドメイン固有の AOC ファイル EndNode.NCOMS.aoc を開きます。
14. このファイル内で、テキスト「1977」を検索します。この検索では EntityOID
= ’1.3.6.1.4.1.1977’ という行を取り出しました。 この行の前後のコードは
以下のようになっています。
1]
2]
3]
4]
5]
6]
7]
8]
9]
10]
11]
12]
13]
active object ’EndNode’
{
super_class = ’Core’;
instantiate_rule = "EntityOID like ’1 ¥.3¥.6¥.1¥.4¥.1¥.2021¥.’ OR
EntityOID = ’1.3.6.1.4.1.2021’ OR
EntityOID = ’1.3.6.1.4.1.1575’ OR
EntityOID like ’1 ¥.3¥.6¥.1¥.4¥.1¥.11¥.2¥.3¥.9¥.’ OR
EntityOID = ’1.3 .6.1.4.1.11.2.3.9’ OR
(EntityType = 1 AND EntityOID IS NULL)OR
... OR
EntityOID = ’1.3.6.1.4.1.1977’ OR
EntityOID like ’1¥.3¥.6¥.1¥.4¥.1¥.2136¥.’ OR
...
以下の表でこのコードについて説明します。
表 9. 照会の説明
行番号
説明
1
クラスの名前は EndNode です。
3
このクラスの親は Core クラスです。
4-13
「instantiate_rule」で、検出される各デバイスに関する一連のマッチングを実
施します。関連するデバイスの MIB データ (このケースでは各マッチング
を sysObjectId と同一の EntityOID を使用して行います) がこれらの行のい
ずれかと一致する場合、そのデバイスは EndNode クラスに割り当てられま
す。
11 行目は、この AOC ファイルが完全一致 による突き合わせで、エンタープ
ライズ Network Harmoni の sysObjectId である sysObjectId 1.3.6.1.4.1.1977
を探していることを表しています。しかし、これは元の分類していないデバイ
スとは一致しません。なぜならば、そのデバイスの sysObjectId は
1.3.6.1.4.1977.1.6.1279.1 だからです。
これは、この AOC ファイル内の正規表現の構文規則におけるエラーになりま
す。11 行目は以下のようにする必要があります。
EntityOID like ’1¥.3¥.6¥.1¥.4¥.1¥.11¥.2¥.3¥.9¥.’
この正規表現により、sysObjectId が 1.3.6.1.4.1.1977 で始まるすべてのデバ
イスが、確実に EndNode デバイスとして分類されます。このようにする代わり
に、sysObjectId 1.3.6.1.4.1977.1.6.1279.1 を持つデバイス専用に新規の
AOC ファイルを作成して、このデバイス・タイプを Network Harmoni エン
ド・ノードのデバイスとして分類することもできます。
15. 新規の AOC ファイルを $NCHOME/precision/aoc/ ディレクトリーに作成しま
す。このファイルの名前を EndNodeNetHarmoni.aoc とします。
44
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
16. EndNodeNetHarmoni.aoc ファイルに以下のテキストを追加します。
//*************************************************************
//
// File : EndNodeNetHarmoni.aoc
//
//*************************************************************
active object ’EndNodeNetHarmoni’
{
super_class =’EndNode’;
instantiate_rule = "EntityOID like ’1 ¥.3¥.6¥.1¥.4¥.1¥.1977¥.1¥.6¥.1279¥.’";
extension for Fault = {
rules = [] ,
poll_list = [] };
visual_icon = ’EndNode’;
}
ネットワーク・デバイスの分類について詳しくは、「IBM Tivoli Network
Manager IP Edition ディスカバリー・ガイド」を参照してください。
17. EndNodeNetHarmoni.aoc ファイルを保存します。
18. 以下のコマンドを使用して、Network Manager を再始動します。これにより、
AOC ファイルがシステム内に強制的に読み取られます。
itnm_stop ncp
itnm_start ncp
19. 以下のコマンドを実行して、アクティブ・オブジェクト・クラス・マネージャ
ー (ncp_class) が正しく再始動したことを確認します。itnm_status アクティ
ブ・オブジェクト・クラス・マネージャーは AOC を管理し、AOC を必要とす
るすべての Network Manager プロセスに AOC を配布します。
v ncp_class が正常に始動した場合、新規 AOC ファイルのセットアップは正し
く行われました。
v ncp_class が始動しない場合は、以下のログ・ファイルにエラーがないかどう
かを確認します。$NCHOME/log/precision/ncp_class.NCOMS.log
20. NCIM トポロジー・データベースに deviceFunction および mappings NCIM
データベース表のエントリーを設定し、Network Harmoni エンド・ノード・デ
バイス分類について、メーカー、モデル、および機能のデータを提供します。
適切なデータと構文規則については、以下の 2 つのファイルを参照してくださ
い。
v $NCHOME/precision/scripts/sql/data/populateDeviceFunction.sql
v $NCHOME/precision/scripts/sql/data/populateMappings.sql
これらの NCIM トポロジー・データベース表について詳しくは、「IBM Tivoli
Network Manager IP Edition トポロジー・データベース・リファレンス」を参
照してください。
これで、分類していないデバイスを確認し、AOC ファイルへ必要な変更を実施した
ことになります。これでディスカバリーはデバイスにアクセスすることができ、ま
た、アクセスできなかったデバイスすべてに関する SNMP コミュニティー・ストリ
ングが修正されたことになります。次のステップは、デバイス接続の確認です。
第 2 章 始めに
45
接続の確認
レポートおよびトポロジー・ビューを使用して、デバイス間で接続が欠落していな
いかどうかを確認します。
1. 「レポート作成」アイコンをクリックし、「Common Reporting」を選択しま
す。ウィジェット内で、「Network Manager」を選択します。フォルダーのリス
トが表示されます。これらのフォルダーには、アクセスできるすべての Cognos
レポートが格納されています。
2. 「トラブルシューティング・レポート」をクリックします。
3. 「接続がないデバイス」レポートを選択します。 このレポートには、接続が適
切にディスカバーされなかったデバイスのリストが表示されます。
「接続がないデバイス」レポートおよび他のディスカバリー・トラブルシューテ
ィング・レポートについて詳しくは、IBM Tivoli Network Manager IP Edition 管
理ガイドを参照してください。
4. リスト内の各デバイスについて、以下のいずれかを実行して、問題の解決を図っ
てください。
v Network Manager がデバイスのアクセス・コントロール・リストに追加されて
いることを確認します。
v すべての適切なディスカバリー・エージェントが構成されていたことを確認し
ます。
v 接続されるはずであったデバイスがスコープの外部にあるかどうかを確認しま
す。
接続が欠落する別の原因として、ディスカバリーのシードが正しくなかったため
に、接続されるはずであったデバイスがディスカバーされなかったことが考えら
れます。以前に構成したディスカバリー構成の場合、これが問題になることはあ
りません。すべてのスコープに対する ping スイープが構成されており、したが
ってスコープ内の各デバイスが個別に ping されたからです。しかし、個別のデ
バイス・シードを構成した場合は、これが問題の原因であるかどうかを調査する
必要があります。.
デバイスの接続を確認して、ディスカバリー構成の修正処置を行いました。次のス
テップでは、非管理対象インターフェースを確認します。
関連タスク:
27 ページの『すべてのネットワーク・テクノロジーが対象に含まれるようにする』
Network Manager のディスカバリー・エージェントは、ご使用のネットワーク内の
デバイスから情報を取得します。CiscoFrameRelay などの専用のエージェントは、特
定のネットワーク・テクノロジー・データを取得します。フル・ディスカバリー・
エージェントのリストを確認して、ご使用のネットワーク内のすべてのテクノロジ
ーが対象に含まれるようにします。
46
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
非管理対象インターフェースの確認
SQL 照会を使用して、永続的非管理対象のマークが付けられているデバイスについ
て、そのマーク付けの妥当性を確認します。
ディスカバリー時に、TagManagedEntities ディスカバリー・スティッチャーによっ
て、モニター目的で特定のインターフェースに永続的非管理対象のマークが付けら
れます。これにより、指定されたインターフェース・タイプが Network Manager に
よってポーリングされなくなります。インターフェースは、ifDescr 属性などのさま
ざまなインターフェース属性の値によって識別されるインターフェース・タイプに
基づいて、永続的非管理対象に設定されます。永続的非管理対象のマークがデフォ
ルトで付けられるインターフェースのタイプを確認し、必要に応じてこの設定を変
更することができます。デフォルトでは、仮想インターフェースおよびダイヤルア
ップ・インターフェースに永続的非管理対象のマークが付けられます。これらのイ
ンターフェースをポーリングすると経費が発生するためです。
インターフェースに永続的非管理対象のマークが付けられるだけでなく、それらの
インターフェースで生成されるすべてのイベントにもタグが付けられます。これに
より、ネットワーク・オペレーターは、フィルターを使用して、それらのイベント
をイベント・リストから除外できます。
1. 以下の SQL コマンドを使用して、ディスカバリーによって永続的非管理対象の
マークが付けられたインターフェースのリストを取得します。
SELECT
mnode.entityName AS DeviceName,
i.entityName AS Interface,
i.ipAddress AS IPAddress,
i.ifDescr AS ifDescr,
m.status AS Status
FROM
ncim.interfaces i
INNER JOIN ncim.entity mnode on mnode.entityId = i.mainNodeEntityId
INNER JOIN ncim.managedStatus m on m.entityId = i.entityId and m.status = 2;
2. この照会によって返されたそれぞれの IP アドレスを確認して、ポーリングおよ
びモニターできるようにする必要がある IP アドレスがあれば、それらをメモし
ます。 この照会の結果に、モニターする必要があるインターフェースがいくつ
か含まれているとします。また、それらの IP アドレスがいずれも ifDescr MIB
変数においてテキスト Vlan を持ち、それらをモニターするとします。
3. $NCHOME/precision/disco/stitchers/TagManagedEntities.stch ファイルを編集
します。
4. ファイルの末尾にあるフィルターから、VLAN インターフェース・タイプを削除
します。 これを行うには、以下の 2 行をフィルターから削除する必要がありま
す。
OR
ExtraInfo->m_IfDescr like ’Vlan’
5. ファイルを保管します。
非管理対象インターフェースを確認しました。VLAN インターフェースが永続的非
管理対象に設定されていることが判明しました。この設定は要件に合わなかったた
め、TagManagedEntities.stch スティッチャー・ファイルでこの設定を変更して、
VLAN インターフェースが管理対象インターフェースとしてディスカバーされるよ
うにしました。
第 2 章 始めに
47
いくつかのトポロジー検査を実行しました。他のディスカバリー・トラブルシュー
ティング・レポートを実行することで、さらに多くのトポロジー検査を実行できま
す。
ディスカバリー構成に対して必要な変更を加えたら、ディスカバリーを再度実行し
て、変更の結果を確認することができます。
関連タスク:
29 ページの『ディスカバリーの起動』
ディスカバリー設定の構成が完了した後の次のステップは、ディスカバリー状況
GUI を使用して初期ディスカバリーを手動で開始することです。
トポロジーの検証: 要約
この情報の指示に従うことで、レポート、トポロジー・ビュー、および SQL 照会
を使用して、ディスカバリーがネットワークをどのように適切にモデル化している
かを検査します。これらの検証アクティビティーの結果を使用して、ディスカバリ
ー構成設定を調整します。
この情報の指示に従うことによって、以下の概念とスキルを習得できます。
v ディスカバリーが、SNMP を使用してデバイスにアクセスできなかった理由
v 個々のデバイスについて、SNMP コミュニティー・ストリング・ディスカバリー
構成設定を修正する方法
v アクティブ・オブジェクト・クラス (AOC) ファイルを使用してネットワーク・
デバイスを分類する方法
v デバイス分類の問題を修正するために、AOC ファイルを変更する方法
v トポロジーにおいてデバイス間の接続が欠落していることがある理由
v 永続的非管理対象インターフェースを識別する方法
v 永続的非管理対象インターフェースの割り当てを変更する方法
実動ディスカバリー設定の構成
ディスカバーされたデバイスのリストを生成し、このリストを使用してディスカバ
リーをシードすることで、効率的な実動ディスカバリーを構成します。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。
48
v
49 ページの『ディスカバーされたデバイスのリストの生成』
v
49 ページの『ファイル・ファインダーを使用した検出対象の IP アドレスの指
定』
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ディスカバーされたデバイスのリストの生成
管理対象のネットワークが正しくディスカバーされた後、ディスカバーされた IP
アドレスのリストを生成することで後続のディスカバリーの生産性が向上します。
初期ディスカバリーでは、ping スイープを使用してサブネット内の考えられるすべ
ての単一 IP アドレスが試行されました。この方法は、構成が最小限で済み、シス
テムにより範囲内のデバイスがすべて自動的にディスカバーされるため、初期ディ
スカバリーを構成する場合に便利です。しかし、管理対象のネットワークが正しく
ディスカバーされたので、今後はより効率的な実動ディスカバリーをスケジュール
すべきです。そのためには、ディスカバーされた IP アドレスのリストを生成し、
ping スイープではなく、このリストを ping シード・リストとして使用します。
BuildSeedList.pl Perl スクリプトを実行して、前回のディスカバリーでディスカバ
ーされた IP アドレスをファイルに書き込みます。 これを行うには、以下のコマン
ドを実行します。
$NCHOME/precision/bin/ncp_perl $NCHOME/precision/scripts/perl/scripts/
BuildSeedList.pl -domain NCOMS -outFile seedfile.txt
このコマンドにより、前回のディスカバリーでディスカバーされた IP アドレスに
基づき、デバイス・シード・リストが作成されます。このコマンドは、前回のディ
スカバリーが実行されたドメインである NCOMS ドメインを検索します。このスク
リプトにより出力されるファイルは、以下の場所に保管されます。
$NCHOME/etc/precision/seedfile.txt。
これで、ご使用のトポロジー内のすべてのデバイス (かつデバイスのみ) が含まれた
デバイス・シード・リストが生成されました。次にこの統合されたデバイス・シー
ド・リストを使用して、より効率的な実動ディスカバリーを構成します。
ファイル・ファインダーを使用した検出対象の IP アドレスの指定
フィードバックを有効にしたファイル・ファインダーを使用して、本番環境で継続
的に使用できる効率的なディスカバリーを構成します。
既に作成してあるシード・リストには、ディスカバーされたトポロジー内のデバイ
スのみが含まれています。ここでは、このファイルをシード・リストとして使用す
るようにファイル・ファインダーを構成します。また、効率的な実動ディスカバリ
ーが初期ディスカバリーよりも確実に素早く完了するように、ディスカバリー構成
に次の変更を加える必要があります。
v スコープ・ゾーンに対する ping スイープをオフに切り替えます。
v Ping ファインダーが引き続き使用可能であることを確認します。ファイル・ファ
インダーのシード・リスト内のデバイスが存在していることを検証し、シード・
デバイスに接続された新たにディスカバーされたデバイスを ping するには、Ping
ファインダーが必要です。
v フィードバックがオンになっていることを確認します。シード・デバイスに新た
に接続されたデバイスをディスカバーするには、フィードバックをオンにする必
要があります。
1. 「ディスカバリー」アイコンをクリックし、「ネットワーク・ディスカバリー構
成」を選択します。
2. 「ドメイン」リストから、必要なドメインを選択します。
第 2 章 始めに
49
3. スコープ・ゾーンに対する ping スイープをオフに切り替えます。
a. 「スコープ」をクリックします。
b. 「スコープ構成」テーブルのそれぞれの包含スコープについて、「アドレ
ス」フィールドをクリックします。
c. 「スコープ・プロパティー」ウィンドウで、「ping シード・リストへの追
加」オプションのチェック・マークを外します。
d. この操作を「スコープ構成」テーブルのそれぞれの包含スコープについて実
行します。
4. Ping ファインダーが引き続き使用可能であることを確認します。
a. 「シード」をクリックします。
b. 「ディスカバリーで ping ファインダーを使用」がチェックされていること
を確認します。
5. ファイル・ファインダーを構成します。
a. 「ディスカバリーでファイル・ファインダーを使用」オプションにチェッ
ク・マークを付けます。
b. GUI の「ファイル・ファインダー」セクションで、「新規」
します。
をクリック
c. 「ファイル・シード・プロパティー」ウィンドウの「ファイル名」フィール
ドに、生成済みのデバイス・シード・リストへのパスを入力します。 このフ
ァイルのパスは以下のとおりです。
$NCHOME/etc/precision/seedfile.txt
d. 「区切り文字」フィールドに、[¥t]+ と入力します。
e. 「IP 列」が 1 に設定され、名前列」が 2 に設定されていることを確認しま
す。
f. 「OK」をクリックします。
6. フィードバックがオンになっていることを確認します。
a. 「拡張」をクリックします。
b. パネルの「拡張ディスカバリー構成」セクションで、「フィードバック制御
を有効にする」の設定を確認します。
デフォルトでは、フィードバックは「フルの場合のみフィードバック」に設
定され、これは推奨設定です。この設定によって、フル・ディスカバリー
(ネットワーク全体のディスカバリー) を実行しているときにフィードバック
がアクティブになります。ネットワーク全体は、ディスカバリー・スコープ
で定義したいくつかの管理対象領域からなります。
7. 「保存」
をクリックして、ディスカバリー構成設定を保存します。
これで、ファイル・ファインダーを使用したより効率的なディスカバリーの構成が
完了しました。これらの設定を使用して、定期的なディスカバリーをスケジュール
できます。
50
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
実動ディスカバリー設定の構成: 要約
この情報の指示に従うことで、実動ディスカバリー設定を構成します。これらの設
定を使用して、今後の実動ディスカバリーをスケジュールします。
この情報の指示に従うことによって、以下の概念とスキルを習得できます。
v ping スイープではなく ping シード・リストを使用して、効率的なディスカバリ
ーを構成する方法
v BuildSeedList.pl Perl スクリプトを使用して、前回のディスカバリーでディスカ
バーされた IP アドレスをキャプチャーする方法
v ファイル・ファインダーを使用して、ディスカバリーのシードを行うための IP
アドレス・リストが含まれるファイルを使用する方法
トポロジーを最新の状態に保つ
ネットワーク全体のディスカバリー・スケジュールを構成し、ディスカバーされた
トポロジーを最新の状態に保つことができます。
この情報に従って作業を行うことで、以下のディスカバリー・タスクを実行しま
す。『ディスカバリーのスケジューリング』
ディスカバリーのスケジューリング
継続的な実動ディスカバリーをスケジュールして、ディスカバーされたトポロジー
を最新に保ちます。
ファイル・ファインダーを使用して効率的なディスカバリーを構成したので、定期
的に実行されるディスカバリーをスケジュールできます。これにより、新規のデバ
イスまたはデバイスの変更はすべて識別され、トポロジーに追加されます。
スケジュールされたディスカバリーをセットアップして、毎晩午前 3 時に実行され
るようにしたいと仮定します。
scheduleDiscovery.pl Perl スクリプトを実行して、フル・ディスカバリーをスケジ
ュールします。 これを行うには、以下のコマンドを実行します。
$NCHOME/precision/bin/ncp_perl $NCHOME/precision/bin/scheduleDiscovery.pl
-domain NCOMS -time 03:00
このコマンドにより、 Network Manager は、毎晩午前 3 時に NCOMS ドメインで
フル・ディスカバリーを実行するように指示されます。
scheduleDiscovery.pl Perl スクリプトを使用して日次フル・ディスカバリーをスケ
ジュールできるのに加えて、このスクリプトで以下のディスカバリーのスケジュー
リングに関連したその他の作業も実行できます。
v 現在のディスカバリー・スケジュールを表示する。
v 週次または月次のディスカバリーをスケジュールする。
v ディスカバリーを指定した間隔で (例えば 48 時間ごと) 発生するようにスケジュ
ールする。
scheduleDiscovery.pl Perl スクリプトについて詳しくは、「IBM Tivoli Network
Manager IP Edition 管理ガイド」を参照してください。
scheduleDiscovery.pl Perl スクリプトは、コマンド行で設定されたスケジューリン
グ・パラメーターを使用します。またこれらのパラメーターを使用して
第 2 章 始めに
51
FullDiscovery.stch ディスカバリー・スティッチャーを更新します。ディスカバリ
ー・デーモンにより、ディスカバリー・スティッチャーの変更が 60 秒ごとにチェ
ックされます。 FullDiscovery.stch スティッチャーが変更されたことが検知され
ると、ディスカバリー・デーモンにより次のスケジュールされたディスカバリーが
セットアップされます。
FullDiscovery.stch スティッチャーを直接編集して、ディスカバリー・スケジュー
ルを構成することも可能です。このスティッチャーは以下の場所にあります。
$NCHOME/precision/disco/stitchers/
FullDiscovery.stch スティッチャーについて詳しくは、「IBM Tivoli Network
Manager IP Edition ディスカバリー・ガイド」を参照してください。
トポロジーを最新状態に保持: 要約
この情報の指示に従うことで、ネットワーク全体のディスカバリー・スケジュール
を構成します。これらの設定を継続的に使用して、ディスカバーされるトポロジー
を最新の状態に保ちます。
この情報の指示に従うことによって、以下の概念とスキルを習得できます。
v scheduleDiscovery.pl Perl スクリプトを使用して、定期的なディスカバリーをス
ケジュールする方法
v Network Manager のプロプラエタリー・スティッチャー言語で記述されたコード
の集合であり、ディスカバリー・プロセスにおいてタスクを実行する、スティッ
チャーの使用方法
v ディスカバリーのスケジュールにおける FullDiscovery.stch の役割
ネットワークの表示
初期のネットワーク・ディスカバリーに従い、以下のオプションを使用して、検出
されたネットワークを表示します。ネットワーク・ビューを使用してネットワーク
を参照するか、ネットワーク・ホップ・ビューを使用して特定のネットワーク・デ
バイスを検索します。
ネットワークの参照
地理的なグループまたは他のグループに基づいてネットワークを視覚化するため
に、ネットワーク・ビューを使用してネットワークを参照します。例えば、検出済
みのサブネットまたはデバイス・クラスを参照できます。また、ネットワーク・ビ
ューは、ディスカバリーがアクセスまたは分類できなかったデバイスを表示するこ
とによって、ディスカバリーの問題を強調表示します。
ネットワーク・ビューで作業する前に、インストールの一環として、またはインス
トールの直後に、最初のネットワーク・ディスカバリーが正常に完了している必要
があります。
制約事項: 管理者ユーザー itnmadmin には、デフォルトでネットワーク・ビューが
割り当てられており、このユーザーでログインする場合は、トポロジーを表示する
ことができます。デフォルトでは、itnmuser には OOB ネットワーク・ビューが割
り当てられますが、他のユーザー・プロファイルには、デフォルトでネットワー
ク・ビューは割り当てられません。
52
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネット
ワーク・ビュー」を選択します。
2. ウィジェットの左側にある「ネットワーク・ビュー」ツリーで、対象のネットワ
ーク・ビュー・ノードを展開して、ネットワークを参照します。 例えば、以下
のようにします。
v サブネットを参照するには、サブネット・ノードの横にある + 記号をクリッ
クします。
v VLAN を参照するには、グローバル VLAN ノードの横にある + 記号をクリ
ックします。
v デバイス・クラスを参照し、Linux、Sun、および Cisco などのカテゴリーに
グループ化されたデバイスを表示するには、デバイス・クラス・ノードの横に
ある + 記号をクリックします。
注: ディスカバリー・プロセスが SNMP を使用してアクセスできなかったデ
バイスは、デバイス・クラス・ノードの下の NoSNMPAccess サブノードに表
示されます。
3. 「ネットワーク・ビュー」をクリックします。 ネットワーク・マップに、その
ネットワーク・ビューのサブネットおよびデバイスが表示されます。障害のある
デバイスは、関連付けられたイベント・アイコン付きで表示されます。
ネットワーク・デバイスの検索
ネットワーク・ホップ・ビューを使用して、ディスカバーされたネットワーク・ト
ポロジー内で特定のデバイスを検索することもできます。
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネット
ワーク・ホップ・ビュー」を選択します。
2. 「ドメイン」リストからネットワーク・ドメインを選択します。
3. 「シードの検索」
をクリックして、検索するデバイスを指定します。
4. 「エンティティー検索」ウィンドウで、「基本」タブが選択されていることを確
認し、検索条件フィールドに入力します。
Domain
どのドメイン内で検索するかを選択します。
注: 「パス・ビュー」GUI から「エンティティー検索」ウィンドウを開
いた場合、ドメインは変更できません。これは、クロスドメイン・パ
ス・トレースを防止するためです。
IP アドレス
デバイスの IP アドレスを指定します。アドレスを完全に指定すること
も、アドレスの最初の部分のみを指定することもできます。「パス・ビ
ュー」および「パス・ビュー管理」内では検索機能でパーセント文字
(%) やアスタリスク (*) などのワイルドカード文字を使用できません
が、他のウィジェットでは検索機能でこれらのタイプの文字をワイルド
カードとして使用できます。
デバイス名
デバイスの名前を指定します。名前を完全に指定することも、名前の最
第 2 章 始めに
53
初の部分のみを指定することもできます。「パス・ビュー」および「パ
ス・ビュー管理」内では検索機能でパーセント文字 (%) やアスタリスク
(*) などのワイルドカード文字を使用できませんが、他のウィジェットで
は検索機能でこれらのタイプの文字をワイルドカードとして使用できま
す。デバイス名では、大/小文字が区別されません。IP アドレスとデバイ
ス名の両方を指定した場合、IP アドレスが優先されます。
5. 「検索」をクリックします。 「結果」リスト・ボックスに、検索結果のデバイ
スが IP アドレスまたはエンティティー名のリストとして表示されます。
6. 「結果」リスト・ボックスから該当するデバイスを選択し、「選択して閉じる」
をクリックして「ネットワーク・ホップ・ビュー」メイン・ウィンドウに戻りま
す。 「ネットワーク・ホップ・ビュー」ツールバーの「シード・デバイス」フ
ィールドに、シード・デバイスの IP アドレスまたはホスト名が取り込まれま
す。
ヒント: デバイスのエンティティー ID が分かっている場合は、その ID を「シ
ード」フィールドに入力することもできます。「シード」フィールドには、デバ
イスの IP アドレスやホスト名を入力しないでください。
7. 表示されている、シード・デバイスからの最大ホップ数を「ホップ」リストから
選択します。 この設定により、シード・デバイスに接続されているデバイスが
多いか少ないかが分かります。
8. 接続の表示方法を指定します。
レイヤー 1
すべての物理接続が表示されます。
レイヤー 2
トポロジー内のデバイス間のすべての交換回線接続を表示します。レイ
ヤー 2 のビューは、通常はスイッチ接続とハブ接続を表示します。
レイヤー 3
ルーターと、ルーター間の接続を表示します。通常、スイッチは表示さ
れません。
注: レイヤー 3 インターフェースが関係するアクティブ接続がスイッチ
に存在する場合、スイッチはこのレイアウトに組み込まれます。
デバイス間の接続は、以下のように表示されます。
v 2 つのレイヤー 3 インターフェース間の接続は、通常どおり表示され
ます。
v レイヤー 3 インターフェースとレイヤー 2 インターフェース間の接
続は、レイヤー 3 インターフェースと、レイヤー 2 インターフェー
スが属するサブネット間の接続として表示されます。
v 2 つのレイヤー 2 インターフェース間の接続は表示されません。
IP サブネット
サブネット・クラウドに接続したサブネット内のすべてのデバイスを表
示します。このレイアウトにより、ネットワーク・マップが簡素化さ
れ、サブネット・メンバーシップが明確になります。 すべての接続を表
示するには、以下のいずれかのオプションを選択します。
v 伝送レイヤー接続の場合は「レイヤー 1」。
54
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
v データ・リンク接続の場合は「レイヤー 2」。
v すべてのルーターおよびそれらの間の接続を表示するには「レイヤー
3」。
OSPF
ディスカバーされた OSPF 情報 (ルーターの役割、エリアのメンバーシ
ップ、および接続) に基づいて接続を表示します。
集中トポロジー
層 1、2、および 3 のすべての使用可能トポロジー・データに基づい
て、デバイス間の最下層のリンクを表示します。
PIM
PIM 隣接情報に基づいて接続を表示します。
IPMRoute
IP マルチキャスト・アップストリームおよびダウンストリーム・ルーテ
ィング情報に基づいて接続を表示します。
マイクロウェーブ
マイクロウェーブ接続のみを表示します。
論理 RAN
論理 RAN 接続を表示します。RAN エンティティーは通常 L1 または
L2 接続によって接続されますが、この論理接続によって、メインの
RAN エンティティーの概要を表示できます。ディスカバーされるデータ
では、接続は通常暗黙的となります。例えば基地局コントローラーは、
それが管理する基地局と、何らかのレベルで接続されています。論理
RAN 接続では、マルチプレクサーなどの中間デバイスを使用せずにこの
関係を表示します。
LTE コントロール・プレーン
LTE コントロール・プレーンのトポロジー・ビューを表示します。
LTE ユーザー・プレーン
LTE ユーザー・プレーンのトポロジー・ビューを表示します。
9. 「変更の適用」
をクリックします。
選択したトポロジーが、ネットワーク・マップに表示されます。障害のあるデバ
イスは、関連付けられたイベント・アイコン付きで表示されます。
注: クロスドメイン・ディスカバリーを構成した場合、ネットワーク・ホップ・
ビューの結果には、シード・デバイスが配置されているドメインへの別のドメイ
ンのデバイスが含まれる場合があります。デバイスの上にカーソルを移動する
と、デバイスが配置されているドメインが表示されます。
第 2 章 始めに
55
ネットワーク・マップ・アイコンおよび記号
ネットワーク・ホップ・ビューおよびネットワーク・ビューには、ディスカバーさ
れたデバイスとサブネット、およびデバイスに関連付けられたイベント状況を表す
アイコンが表示されます。
デバイスとサブネット
以下の表で、ネットワーク・マップとネットワーク・ツリーで使用されるデバイス
およびデバイス接続のアイコンについて説明します。ネットワーク・マップでは、
実線はデバイス間の接続を表し、薄い色の破線はメンバーシップ (サブネットや
BGP 自律システムのメンバーシップなど) を表します。
以下の表では、ネットワーク・マップで使用される一般的なアイコンについて説明
します。
表 10. ネットワーク・マップで使用されるアイコン: 一般
アイコン
名前
説明
「ルーター」アイコン
ルーターに指定されているデバイスを表します。
「スイッチ」アイコン
スイッチに指定されているデバイスを表します。
無線エリア・ネットワーク・ルーターに指定されているデバイスを表
「無線エリア・ネットワ
ーク (RAN) ルーター」ア します。
イコン
無線エリア・ネットワーク・スイッチに指定されているデバイスを表
「無線エリア・ネットワ
ーク (RAN) スイッチ」ア します。
イコン
56
「Element Management
System (EMS)」アイコン
EMS を表します。
「セル」アイコン
無線エリア・ネットワーク・セルに指定されているデバイスを表しま
す。
「地理的位置」アイコン
地理的位置を表します。
「地域」アイコン
地域を表します。
「汎用論理コレクショ
ン」アイコン
汎用論理コレクションを表します。
「エンド・ノード」アイ
コン
エンド・ノード・デバイス (Windows、Linux、および Solaris ワーク
ステーションおよびプリンターを含む) を表します。
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
表 10. ネットワーク・マップで使用されるアイコン: 一般 (続き)
アイコン
[4]
名前
説明
「不明デバイス」アイコ
ン
システムが、このデバイスに使用すべき正しいアイコンを識別できま
せん。最も可能性の高い理由として、デバイスへの SNMP アクセス
に失敗したことが考えられます。
「サブネット」アイコン
サブネットを表します。
手動で追加されたデバイ
スまたはデバイス間の接
続
関連のデバイスまたは接続が、「トポロジー管理」という右クリッ
ク・オプションを使用して手動で追加されたことを示すために使用さ
れます。
接続数インディケーター
これは以下のいずれかを示します。
v 2 つのデバイスの間の接続関係 (実線) の場合、この数は、デバイ
ス間の接続に参加するインターフェースの数を示します。
v メンバーシップ関係 (薄い破線) の場合、この数は、サブネットや
OSPF 領域などのメンバーシップに参加するインターフェースの数
を示します。
表示される接続数は、表示されている接続レイヤーに固有です。
完全に非管理のデバイス
すべてのインターフェースを含め、デバイス全体が非管理です。
一部非管理のデバイス
このデバイスの特定のコンポーネントのみが非管理です。
以下の表では、ネットワーク・マップで使用される LTE アイコンについて説明し
ます。
表 11. ネットワーク・マップで使用されるアイコン: LTE
アイコン
名前
説明
「アンテナ」アイコン
アンテナを表します。
「Equipment Identity
Register (EIR)」アイコン
Equipment Identity Register (EIR) を表します。
「Evolved NodeB
(eNodeB)」アイコン
Evolved NodeB (eNodeB) デバイスを表します。
「eUtranCell」アイコン
eUtranCell を表します。
「Home Subscriber Server
(HSS)」アイコン
Home Subscriber Server (HSS) を表します。
第 2 章 始めに
57
表 11. ネットワーク・マップで使用されるアイコン: LTE (続き)
アイコン
名前
説明
「LTE プール」アイコン
LTE プールを表します。
「LTE セクター」アイコ
ン
LTE セクターを表します。
「LTE トラッキング・エ
リア」アイコン
LTE トラッキング・エリアを表します。
「Mobility Management
Entity (MME)」アイコン
Mobility Management Entity (MME) デバイスを表します。
「Packet Data Network
Gateway (PGW)」アイコ
ン
Packet Data Network Gateway (PGW) デバイスを表します。
「Policy and Charging
Rules Function (PCRF)」
アイコン
Policy and Charging Rules Function (PCRF) を表します。
「Serving Gateway
(SGW)」アイコン
Serving Gateway (SGW) デバイスを表します。
イベント状況
以下の表に、デフォルトのイベント状況アイコンを示します。
表 12. デフォルトのイベント状況アイコン
58
重大度または意味
「イベント・ビューアー」 ネットワーク・ビューでのデフォルト・
での色
アイコン
5 (重大)
赤
4 (重要)
オレンジ
3 (軽微)
黄
2 (警告)
青
1 (不確定)
紫
0 (クリア)
緑
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
表 12. デフォルトのイベント状況アイコン (続き)
重大度または意味
「イベント・ビューアー」 ネットワーク・ビューでのデフォルト・
での色
アイコン
このデバイスで取
得された状況はあ
りません。この状
態が続く場合は、
エラーがある可能
性があります。
「イベント・ビューアー」
に表示されません
このデバイスのイ
ベントはありませ
ん。このアイコン
は、「ネットワー
ク・ビュー・ツリ
ー」にのみ表示さ
れます。
「イベント・ビューアー」
に表示されません
このアイコンは、
ネットワーク・ビ
ューおよびホッ
プ・ビューのネッ
トワーク・マップ
内の非管理デバイ
スの横に表示され
ます。
「イベント・ビューアー」
に表示されません
このアイコンは、
構造ブラウザー内
の非管理コンポー
ネントの横にも表
示されます。
このアイコンは、
ネットワーク・ビ
ューおよびホッ
プ・ビューのネッ
トワーク・マップ
内で、非管理コン
ポーネントが含ま
れるデバイスの横
に表示されます。
「イベント・ビューアー」
に表示されません
ネットワークの視覚化について詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition
ネットワーク可視化セットアップ・ガイド」を参照してください。
第 2 章 始めに
59
ネットワーク・オペレーターのユーザー・プロファイルの作成
ネットワーク・オペレーター用にユーザー・プロファイルを作成し、それを
Network_Manager_User グループに割り当ててください。これにより、すべての必要
な役割がユーザーに割り当てられます。
1. 「コンソール設定」アイコンをクリックし、 「WebSphere 管理コンソール」
を選択します。
2. WebSphere Application Server 管理ユーザーとしてログインします。
3. 「ユーザーおよびグループ」 > 「ユーザーの管理」を選択します。
4. 「作成」ボタンをクリックします。
5. 「ユーザー ID」フィールドに、ユーザーを識別する固有の名前を入力します。
このユーザー ID はユーザー・レジストリーに追加され、ログイン・アカウン
ト名としても使用されます。例えば、dlucas と入力することができます。
6. ユーザーを 1 つ以上の既存のグループのメンバーとして追加するには、「グル
ープ・メンバーシップ」をクリックし、『Network_Manager_User グループへの
ユーザー・プロファイルの割り当て』 に記述されている手順に従ってくださ
い。
7. 「ファーストネーム」フィールドに、ユーザーのファーストネームを入力しま
す。例えば、Diana と入力することができます。
8. 「ラストネーム」フィールドに、ユーザーの姓を入力します。例えば、Lucas
と入力することができます。
9. オプション: 「E メール」フィールドに、ユーザーの E メール・アドレスを入
力します。例えば、[email protected] と入力することができます。
10. 「パスワード」フィールドに、固有のパスワードを入力します。例えば、
d4lucas と入力することができます。
11. 「パスワードの確認」フィールドに、同じパスワードをもう一度入力します。
12. 「作成」をクリックします。正常に完了すると、ユーザーが作成されたことを
示すメッセージが表示されます。また、ユーザー ID とその他のユーザー情報
がユーザー・レジストリーに追加され、そのユーザーを対象とした新しいログ
イン・アカウントが作成されます。
13. 別のユーザーを作成するには、「もう 1 つ作成」をクリックします。
14. 新しいユーザーをすべて作成するまでプロセスを繰り返します。
Network_Manager_User グループへのユーザー・プロファイルの
割り当て
ユーザーを Network_Manager_User グループに割り当てることによって、すべての
必要な役割をネットワーク・オペレーターに自動的に割り当てます。
Network_Manager_User グループは、ネットワーク・オペレーターに必要なすべての
Network Manager 役割を提供します。
1. 『ネットワーク・オペレーターのユーザー・プロファイルの作成』のプロセス
で、「グループ・メンバーシップ」をクリックします。
2. 「検索基準」フィールドで、1 つ以上のユーザーを検索するときに使用したい属
性をリストから選択します。例えば、「グループ名」を選択します。
60
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
3. 「検索対象」フィールドで、グループの集合を限定して検索するためにストリン
グを入力するか、すべてのグループを検索するためにワイルドカード文字 (*) を
使用します。検索に大/小文字の区別があるかどうかは、使用しているユーザー・
レジストリーによって異なります。
4. 「結果の最大数」フィールドで、表示したい検索結果の最大数を指定します。
5. 「検索」をクリックします。検索が完了した後、結果として 2 つのリストが表
示されます。 1 つは検索基準に一致したグループのリストで、もう 1 つはユー
ザーがすでにメンバーになっているグループのリスト (「現在のグループ」とい
う名前のリスト) です。
6. ユーザーを 1 つ以上のグループに追加するには、一致するグループのリストで
グループを強調表示して選択します。例えば、ユーザーを
Network_Manager_User グループに割り当てる場合は、Network_Manager_User を
強調表示して、「< 追加」をクリックします。
7. オプション: 追加を取り消すか、ユーザーをメンバーから除去するには、グルー
プを「現在のグループ」リストで強調表示し、「除去 >」をクリックします。
8.
60 ページの『ネットワーク・オペレーターのユーザー・プロファイルの作成』
のプロセスに戻り、ステップを完了します。
Network_Manager_User グループに割り当てられた役割
Network_Manager_User グループには、複数のユーザー役割が割り当てられていま
す。
表 13. Network_Manager_User の役割
役割
説明
ncp_event_analytics
LogAnalytics の Network Manager Insight
Pack 用の右クリック・ツールを有効にしま
す。
ncp_hopview
ホップ・ビューにアクセスできます。
ncp_networkhealth_dashboard
ネットワーク・ヘルス・ダッシュボードにア
クセスできます。
ncp_networkview
ネットワーク・ビューにアクセスして以下の
ビューを表示できます。
v ユーザー・ビュー: ユーザーによって作成
されたネットワーク・ビュー。
v グループ・ビュー: ユーザーが属するグル
ープに割り当てられているビュー。
v グローバル・ビュー: ユーザーの属するグ
ループに関係なく、すべてのユーザーがア
クセスできるビュー。
ncp_networkview_admin_user
所有するネットワーク・ビューのセットを作
成、編集、パーティション化、および削除で
きます。また、この役割では、ユーザー・ビ
ュー内のネットワーク・ビューに対して移動
操作を実行できます。
ncp_mibbrowser
MIB ブラウザーにアクセスできます。
第 2 章 始めに
61
表 13. Network_Manager_User の役割 (続き)
役割
説明
ncp_mibbrowser_config
MIB ブラウザーを構成するために MIB ブラ
ウザーにアクセスできます。
ncp_mibgraph_config
SNMP MIB グラフを構成するために MIB
ブラウザーにアクセスできます。
ncp_mibgraph_user
SNMP MIB グラフにアクセスできます。
ncp_pathview
パス・ビューを作成、編集、および削除でき
ます。
ncp_rest_api
Network Manager コンポーネントの通常の動
作に必要です。Network Manager のクライア
ント・コンポーネントとサーバー・コンポー
ネントとの間の通信を有効にします。
ncp_structurebrowser
構造ブラウザーを使用できます。
ncp_structureview_entitysearch
構造ブラウザーでエンティティーを検索でき
ます。
ncp_structureview_interport_navigation
構造ブラウザーで、あるデバイス上のポート
から別のデバイス上のポートへナビゲートで
きます。
ncp_webtools
WebTools を使用できます。
ncw_gauges_viewer
ユーザーは Tivoli Netcool/OMNIbus Web
GUI ゲージを表示できます。
Network_Manager_User グループは以下のユーザー役割を提供します。これらは
Tivoli Netcool/OMNIbus Web GUI にアクセスするために必要です。
ncw_gauges_viewer
ncw_user
netcool_ro
最後に、このユーザー・グループが Netcool Configuration Manager へのアクセス権
を必要とする場合、このユーザー・グループに以下のユーザー役割を割り当てる必
要があります (まだ割り当てていない場合)。
ncp_rest_api
ncmDashService
ncmDashService ユーザー役割の割り当てについて詳しくは、http://www03preprod.ibm.com/support/knowledgecenter/SS7UH9_6.4.2/ncm/wip/int/concept/
ncm_int_integrating.ditaを参照してください。
62
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ネットワーク・オペレーターに対するネットワーク・トポロジーの表示
検出されたトポロジーをネットワーク・オペレーターに対して表示するには、オペ
レーターのユーザーまたはユーザー・グループに関連付けられたビュー・コレクシ
ョンにネットワーク・ビューを追加します。
生成されたトポロジーが表示できるように、ネットワーク・ディスカバリーが稼働
している必要があります。また、必要なユーザーが作成され、
Network_Manager_User ユーザー・グループに割り当てられている必要があります。
デフォルトでは、itnmadmin ユーザーがネットワーク・ビューを使用してネットワ
ーク・トポロジーにアクセスできます。これは、Network Manager が、ドメインの
ネットワーク上のすべての IP ネットワーク・エンティティーを表示する初期ネッ
トワーク・ビューを自動的にデプロイするように構成されているためです。
新たに作成したユーザー (例えば、ネットワーク・オペレーター) は、 itnmadmin
ユーザーとは異なり、ネットワーク・ビューを介してネットワーク・トポロジーに
アクセスすることはできません。ネットワークのビューをオペレーターのユーザー
またはユーザー・グループに関連付ける必要があります。これは、以下のいずれか
の方法で行います。
新規ネットワーク・ビューを作成する
ユーザーまたはユーザー・グループに新規ネットワーク・ビューを割り当て
ます。
既存のネットワーク・ビューをコピーする
itnmadmin ユーザーからネットワーク・ビューをコピーし、それをユーザー
またはユーザー・グループに割り当てます。
itnmadminuser は、各ユーザーおよびユーザー・グループに割り当てられたネットワ
ーク・ビューへのアクセス権限を持ちます。例えば、ユーザー・グループ「Public」
のネットワーク・ビューにアクセスする場合は、リストから「Public ビュー (Public
Views)」を選択します。「dlucas」というユーザーのビューにアクセスする場合は、
「dlucas ビュー (dlucas Views)」を選択します。
v itnmadmin ユーザーから他のユーザーまたはグループにネットワーク・ビューを
コピーする場合は、以下のようにします。
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネッ
トワーク・ビュー」を選択します。
2. リストから、「itnmadmin ビュー (itnmadmin Views)」を選択します。
3. 「ビューのコピーまたは移動」
をクリックします。
4. 「コピー」を選択します。
5. 「宛先」リストから、ネットワーク・ビューを追加するネットワーク・ビュ
ー・コレクションを選択します。
ヒント: すべてのユーザーがネットワーク・ビューを利用できるようにするに
は、「グローバル (Global)」を選択します。
v ドメイン上のすべてのサブネットを表示する初期ネットワーク・ビューを作成す
るには、以下のようにします。
第 2 章 始めに
63
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネッ
トワーク・ビュー」を選択します。
2. リストから、必要なユーザーまたはユーザー・グループのネットワーク・ビ
ュー・コレクションを選択し、「新規ビュー」
をクリックします。
ヒント: すべてのユーザーがネットワーク・ビューを利用できるようにする
には、「グローバル (Global)」を選択します。
3. ネットワーク・ビューの名前を入力します。
4. 「親」リストから、「なし」を選択します。
5. 「タイプ」リストから、「動的ビュー - サブネット」を選択します。
6. 残りのフィールドで、レイアウトとスタイル、およびネットワーク・ビュー
を表すアイコンを指定します。 マップ・アイコンは、右側の表示パネルでネ
ットワークを表すために使用し、ツリー・アイコンは、左側のナビゲーショ
ン・パネルでネットワーク・ビューを表すために使用します。
7. 「フィルター」をクリックします。
8. ドメインを選択します。
9. 「サブネット・クラス」フィールドで、「A & B」または「A、B & C」を
選択します。 「A、B & C」を選択する場合、多数のサブネットが作成され
ます。ほとんどのネットワークには多数のクラス C サブネットが含まれてい
るためです。
10. 「OK」をクリックします。
v ドメインのネットワーク上のすべてのエンティティーを表示する初期ネットワー
ク・ビューを作成するには、以下のようにします。
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネッ
トワーク・ビュー」を選択します。
2. リストから、必要なユーザーまたはユーザー・グループのネットワーク・ビ
ュー・コレクションを選択し、「新規ビュー」
をクリックします。
ヒント: すべてのユーザーがネットワーク・ビューを利用できるようにする
には、「グローバル (Global)」を選択します。
3. ネットワーク・ビューの名前を入力します。
4. 「親」リストから、「なし」を選択します。
5. 「タイプ」リストから、「動的ビュー - テンプレート」を選択します。
6. 残りのフィールドで、レイアウトとスタイル、およびネットワーク・ビュー
を表すアイコンを指定します。 マップ・アイコンは、右側の表示パネルでネ
ットワークを表すために使用し、ツリー・アイコンは、左側のナビゲーショ
ン・パネルでネットワーク・ビューを表すために使用します。
7. 「フィルター」をクリックします。
8. ドメインを選択します。
9. 「テンプレート」フィールドで、「IP デフォルト」を選択します。
注: 大規模あるいは超大規模ネットワークの場合、ip_default.xml テンプレ
ートを使用しないでください。ip_default.xml テンプレートは、トポロジー
64
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
をどのように表示できるかを示すことを主な目的とした教育用テンプレート
です。大規模あるいは非常に大規模な実動トポロジーに対してこのテンプレ
ートを実行すると、特にネットワーク・ビューを表示および使用する場合
に、ご使用の Network Manager インストール済み環境のメモリーおよびパフ
ォーマンスに対して深刻な影響を及ぼすおそれがあります。大規模あるいは
超大規模ネットワークを使用している場合は、オペレーターが限定されたネ
ットワーク・ビューのセットを生成できるようにするネットワーク・ビュ
ー・テンプレートを作成するか、ネットワーク・ビューを手動で作成してく
ださい。ネットワーク・ビューおよびネットワーク・ビュー・テンプレート
の作成について詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition ネット
ワーク可視化セットアップ・ガイド」を参照してください。 ネットワーク・
サイズについて詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition 製品概
要」のデプロイメント・シナリオに関するセクションを参照してください。
10. 「OK」をクリックします。
ネットワーク・オペレーターがそのユーザーでログインして「ネットワーク・ビュ
ー」を開く場合、作成またはコピーしたネットワーク・ビューをクリックしてネッ
トワークの視覚化を開始することができます。
オペレーターにネットワーク・ビューが表示されることを確認するには、ネットワ
ーク・ビューを作成またはコピーしたユーザーまたはユーザー・グループをリスト
から選択します。例えば、すべてのユーザーに対してネットワーク・ビューを作成
またはコピーした場合、「グローバル (Global)」を選択します。これで、ナビゲー
ション・ツリーにネットワーク・ビューが含まれました。
または、Network Manager からログアウトして、ネットワーク・ビューが割り当て
られたユーザーとして再度ログインします。
これで、オペレーターはトポロジーへのアクセス権限を持ち、作業することができ
るようになりました。また、ネットワーク用に作るアクセス概念に基づいて設計さ
れる追加ネットワーク・ビューを作成することができます。オペレーターのアクセ
スを修正する場合は、これらの初期ネットワーク・ビューを削除することができま
す。
ネットワーク・ビューの管理について詳しくは、「IBM Tivoli Network Manager IP
Edition 管理ガイド」を参照してください。ネットワークの視覚化について詳しく
は、「IBM Tivoli Network Manager IP Edition ネットワーク可視化セットアップ・
ガイド」を参照してください。
ネットワーク・イベントの表示
ネットワークをディスカバーし、オペレーターにアクセス権限を与えたら、ネット
ワークで発生するイベントを構成したり、これらのイベントを単純なリストやネッ
トワーク・トポロジーのコンテキストで表示したりすることできます。
第 2 章 始めに
65
ネットワークのポーリングについて
ネットワークをポーリングするために、Network Manager は定期的にネットワーク
上のデバイスに照会を送信します。これらの照会によって、例えばデバイスの操作
状況や情報管理ベース (MIB) 変数のデータなど、デバイスの動作を判別します。
ネットワーク・ポーリングは、ポーリング・ポリシーによって制御されます。ポー
リング・ポリシーは、以下で構成されます。
v ポーリング定義。取得するデータを定義します。
v ポーリング・スコープ。ポーリングするデバイスで構成されます。スコープは、
ポーリング定義レベルで変更し、デバイス・クラスおよびインターフェースに基
づいてフィルタリングすることもできます。
v ポーリング間隔およびその他のポーリング・プロパティー。
注: Network Manager は、レイヤー 1 の光ディスク装置や無線アクセス・ネットワ
ーク・デバイスなどの非 IP エンティティーをポーリングしません。これらのデバ
イスは、自動的に非管理対象状況に設定されます。
Network Managerは、ネットワークをモニターするために、IBM Tivoli
Netcool/OMNIbusSNMP トラップ・プローブおよび Syslog プローブを使用します。
Tivoli Netcool/OMNIbus プローブを実行するには、Tivoli Netcool/OMNIbusプロセス
制御を使用します。
Tivoli Netcool/OMNIbus プロセス制御の使用法の詳細については、IBM Tivoli
Netcool/OMNIbus 管理ガイドを参照してください。
ポーリング・プロセスは ncp_poller プロセスによって制御されます。 ncp_poller プ
ロセスは、SNMP 情報を ncmonitor データベースに保管します。他のデータはメモ
リー内に保管されます。
Network Manager は、ロードを分散させるための複数のポーリング・プログラム・
メカニズムを持っています。デフォルトのポーリング・プログラムがネットワーク
のポーリング要求に対処できない場合は、追加のポーリング・プログラムの構成が
必要になることがあります。
ポーリングの有効化
ネットワーク・イベントを生成するには、いくつかのデフォルトのポーリング・ポ
リシーを有効にする必要があります。
デフォルトでは、少数のポーリング・ポリシーだけが有効になっています。ポーリ
ング・ポリシーを有効にするとネットワーク・トラフィックが生じます。対象とな
るネットワークに関しての有用な情報が得られるポーリング・ポリシーだけを有効
にします。
有効にすべきポーリング・ポリシーは、使用しているネットワーク技術、ネットワ
ーク内にあるデバイスのタイプ、およびモニターしたい情報の種類に依存します。
例として、いくつかのポーリング・ポリシーを有効にし、これらのポリシーによっ
て生成されたイベントを後で見ることにします。
1. 「管理」アイコンをクリックし、「ネットワーク」 > 「ネットワーク・ポーリ
ング」を選択します。
66
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
2. 「デフォルト・インターフェース ping」ポーリング・ポリシーの横にあるチェ
ック・ボックスを選択します。このポーリング・ポリシーは「デフォルト・イン
ターフェース ping」ポーリング定義を使用して、有効な IP アドレスを持った全
メイン・ノード上のすべてのインターフェースに対して ping 操作を実行しま
す。標準的なネットワーク内では、多くのインターフェースは「administratively
down」状態にあると考えられ、このポリシーにより多量のネットワーク・トラフ
ィックおよびいくつかのネットワーク・イベントが生成される可能性がありま
す。
3. 「cpuBusyPoll」ポーリング・ポリシーの横にあるチェック・ボックスを選択し
ます。このポーリング・ポリシーは、「cpuBusyPoll」ポーリング定義を使用し
て、Cisco デバイスの平均 CPU 使用率が 80% を超えると、イベントを生成し
ます。
4. 「ciscoEnvMonTemperatureState」ポーリング・ポリシーの横にあるチェック・
ボックスを選択します。このポーリング・ポリシーは、
「ciscoEnvMonTemperatureState」ポーリング定義を使用して、Cisco デバイスの
温度について何らかの異常が報告されると、イベントを生成します。
5. 「選択されたポリシーを有効にする」
を有効にします。
をクリックして、これらのポリシー
6. 「OK」をクリックします。
各ポーリングは一定の間隔で実行されます。30 分程度経過したら、ネットワーク・
ビューと「イベント・ビューアー」に、何かイベントが表示されていないかを確認
します。
ネットワーク・ビューでのイベントの表示
ネットワーク・ビューを使用して、ネットワークの特定セクションをチェックした
り、特定種類のデバイスに問題が発生していないことを確認したりできます。
このタスクを実施するには、管理者としてログインするか、管理者から関連するネ
ットワーク・ビューへのアクセス権限を与えられていることが必要です。
「ポーリングの有効化」タスクの中で、Cisco ルーターのいろいろなエラー状態をモ
ニターするため、いくつかのポーリング・ポリシーを有効にしました。これで、ネ
ットワーク・ビューを使用して、ネットワーク上のルーターにイベントが発生して
いないかどうかを表示することができます。
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「ネット
ワーク・ビュー」を選択します。
2. ウィジェットの左側にあるナビゲーション・ツリーで + 記号をクリックして
「すべてのルーター」ネットワーク・ビュー・ノードを展開します。 ディスカ
バーされたすべてのルーターが表示されます。
3. 何らかのイベントが発生しているルーターはすべて、イベント状況アイコンと一
緒に表示されます。
4. いずれかのデバイスを右クリックすると、そのデバイスに対して使用可能なツー
ルが表示されます。
第 2 章 始めに
67
「イベント・ビューアー」 でのイベントの表示
「イベント・ビューアー」 を使用すると、すべてのネットワーク・イベントを表示
できます。
「ポーリングの有効化」タスクの中で、デバイス・インターフェースをポーリング
するいくつかのポーリング・ポリシー、および Cisco ルーターをモニターするポー
リング・ポリシーを有効にしました。これ以外に、ネットワーク内のすべてのデバ
イス (プリンターなどのエンド・ノードを除く) がデフォルトで ping されます。こ
れで「イベント・ビューアー」を使用して、ネットワーク上で何かイベントが発生
していないかを確認できます。また、ネットワーク・ホップ・ビューを使用して、
イベントが発生しているネットワーク・コンテキストを確認することができます。
「障害検出ビュー」ページが表示されます。上部が「イベント・ビューアー」・ウ
ィジェット、下部がネットワーク・ホップ・ビュー・ウィジェットです。
注: 「障害検出ビュー」ページを初めて開く場合は、「イベント・ビューアー」 ウ
ィジェットに ObjectServer のすべてのイベントが表示され、ネットワーク・ホッ
プ・ビュー・ウィジェットの表示は空です。
1. 「インシデント」アイコンをクリックし、「ネットワーク可用性」 > 「障害検
出ビュー」を選択します。
2. 「イベント・ビューアー」 で目的のイベントを選択するか、イベントを右クリ
ックして「Broadcast Topology Context」をクリックします。 ネットワーク・ホ
ップ・ビュー GUI に、選択したイベントに関連したネットワーク・トポロジー
が表示されます。
制約事項: 「イベント・ビューアー」 で複数のイベントを選択したかどうかに
応じて結果は異なります。
v 選択したすべてのイベントが同一のネットワーク・デバイスで発生した場合
は、ネットワーク・ホップ・ビュー・ウィジェットにはそのデバイスに関連し
たネットワーク・トポロジーのみが表示されます。
v 選択したイベントがさまざまなデバイスで発生した場合は、ネットワーク・ホ
ップ・ビュー・ウィジェットにはいずれのネットワーク・トポロジーも表示さ
れません。
これで、イベントを調査できます。イベントの根本原因を調査したり、イベントに
関連したデバイスの構成を表示したり、イベントを右クリックして他のタスクを実
行したりできます。
68
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
付録. Network Manager 用語集
ここでは、Network Manager 製品に関連する用語を理解するための情報を提供しま
す。
Network Manager に関連する用語を、以下のリストで説明します。
AOC ファイル (AOC files)
アクティブ・オブジェクト・クラス・マネージャー (ncp_class) が、ディス
カバリー後にネットワーク・デバイスを分類するために使用するファイル。
デバイス分類は、オブジェクト ID およびその他のデバイス MIB パラメー
ターに対する一連のフィルターを使用して、AOC ファイルに定義されま
す。
アクティブ・オブジェクト・クラス (AOC) (active object class (AOC))
アクティブ・オブジェクト・クラス・マネージャー (ncp_class) が、ディス
カバリー後にディスカバーされたデバイスを分類するために使用する、ネッ
トワーク・デバイスの事前定義済み階層トポロジー内のエレメント。
エージェント (agent)
ディスカバリー・エージェントを参照してください。
ブックマーク (bookmark)
ネットワーク・ビュー・ブックマークを参照してください。
クラス階層 (class hierarchy)
アクティブ・オブジェクト・クラス・マネージャー (ncp_class) が、ディス
カバリー後にディスカバーしたデバイスを分類するために使用する、ネット
ワーク・デバイスの事前定義済み階層トポロジー。
構成ファイル (configuration files)
Network Manager の各プロセスには、プロセス・データベース内の値を設定
することでプロセスの動作を制御するために使用される、1 つ以上の構成フ
ァイルがある。 構成ファイルは、ドメイン固有にすることもできます。
ディスカバリー・エージェント (discovery agent)
ディスカバリーで実行され、ディスカバーされたデバイスから詳細情報を取
得するコード。
ディスカバリー構成 GUI (Discovery Configuration GUI)
ディスカバリー・パラメーターを構成するために使用する GUI。
ディスカバリー・エンジン (ncp_disco) (Discovery engine (ncp_disco))
ネットワーク・ディスカバリーを実行する Network Manager プロセス。
ディスカバリー・フェーズ (discovery phase)
ネットワーク・ディスカバリーは 4 つのフェーズに分かれている (デバイ
スへの問い合わせ、アドレスの解決、接続のダウンロード、および接続の相
関)。
ディスカバリー・シード (discovery seed)
ディスカバリーの開始点となる 1 つ以上のデバイス。
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
69
ディスカバリー・スコープ (discovery scope)
1 つ以上のサブネットおよびネットマスクで表されるディスカバリーの境
界。
ディスカバリー状況 GUI (Discovery Status GUI)
実行中のディスカバリーを起動してモニターするために使用する GUI。
ディスカバリー・スティッチャー (discovery stitcher)
ディスカバリー・プロセス中に使用されるコード部分。 さまざまなディス
カバリー・スティッチャーがあります。これらのスティッチャーは、2 つの
タイプにグループ化できます。1 つのタイプは、ディスカバリーのデータ収
集フェーズでデータベース間のデータ転送を行うデータ収集スティッチャ
ー、もう 1 つは、データ処理フェーズでネットワーク・トポロジーを構築
するデータ処理スティッチャーです。
dNCIM データベース (dNCIM database)
dNCIM は、ディスカバリー・エンジン ncp_disco に組み込まれたリレーシ
ョナル・データベースで、fullTopology データベースから派生した (および
スティッチャーにより作成された) 包含モデルを保管する。 トポロジー・
マネージャー ncp_model に送信されるのは、トポロジーのこのバージョン
である。 dNCIM データベースは、以前のバージョンの Network Manager
で scratchTopology データベースが実行していた機能を実行する。
ドメイン (domain)
ネットワーク・ドメインを参照してください。
エンティティー (entity)
トポロジー・データベースの概念。 Network Manager によってディスカバ
ーされるデバイスとデバイス・コンポーネントはすべてエンティティーであ
る。 VPN や VLAN などのデバイス・コレクション、および複雑な接続を
形成する部分的なトポロジーも、エンティティーである。
イベントの強化 (event enrichment)
トポロジー情報をイベントに追加するプロセス。
イベント・ゲートウェイ (ncp_g_event) (Event Gateway (ncp_g_event))
イベント・エンリッチを実行する Network Manager プロセス。
イベント・ゲートウェイ・スティッチャー (Event Gateway stitcher)
イベント・エンリッチ・プロセスの一環としてトポロジー・ルックアップを
実行するスティッチャー。
フェイルオーバー (failover)
ご使用の Network Manager 環境でフェイルオーバー・アーキテクチャーを
使用することにより、高可用性を実現するシステムを構成し、コンピュータ
ーまたはネットワークの障害の影響を最小限に抑えることができます。
フェイルオーバー・プラグイン (Failover plug-in)
イベント・ゲートウェイから Network Manager 正常性検査イベントを受け
取り、それらのイベントを仮想ドメイン・プロセスに渡します。仮想ドメイ
ン・プロセスは、フェイルオーバーを開始するかどうかをそのイベントに基
づいて決定します。
障害検出ビュー (Fault Finding View)
上部の 「イベント・ビューアー」 ウィジェットと下部の ネットワーク・
70
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
ホップ・ビュー ウィジェットからなる複合 GUI ビュー。障害検出ビュー
を使用して、ネットワーク・イベントをモニターします。
フル・ディスカバリー (full discovery)
広いスコープで実行され、管理するネットワーク・デバイスのすべてをディ
スカバーすることを目的としているディスカバリー実行。 通常、フル・デ
ィスカバリーは、部分的なディスカバリーと対比する場合を除いて、単にデ
ィスカバリーと呼ばれます。 部分的なディスカバリーも参照してくださ
い。
メッセージ・ブローカー (message broker)
Network Manager プロセス間の通信を管理するコンポーネント。 Network
Manager によって使用されるメッセージ・ブローカーは、Really Small
Message Broker と呼ばれます。 Network Manager が正しく動作するように
するには、Really Small Message Broker を常時実行中にする必要がありま
す。
NCIM データベース (NCIM database)
トポロジー・データ、ポーリング・ポリシーとポーリング定義に関連付けら
れているデータなどの管理データ、およびデバイスからのパフォーマンス・
データを格納するリレーショナル・データベース。
ncp_disco
ディスカバリー・エンジン を参照してください。
ncp_g_event
イベント・ゲートウェイを参照してください。
ncp_model
トポロジー・マネージャーを参照してください。
ncp_poller
ポーリング・エンジンを参照してください。
ネットワーク・ドメイン (network domain)
ディスカバーおよび管理対象のネットワーク・エンティティーの集合。
Network Manager を一度インストールすれば、複数のネットワーク・ドメイ
ンを管理することができます。
ネットワーク・ヘルス・ビュー (Network Health View)
上部の ネットワーク・ビュー ウィジェットと下部の 「イベント・ビュー
アー」 ウィジェットからなる複合 GUI ビュー。ネットワーク・ヘルス・
ビューを使用して、ネットワーク・デバイスのイベントを表示します。
ネットワーク・ホップ・ビュー (Network Hop View)
ネットワーク視覚化 GUI。 特定のデバイスをネットワークで検索したり、
指定したネットワーク・デバイスを表示したりするには、ネットワーク・ホ
ップ・ビューを使用します。ネットワーク・ホップ・ビューは、ネットワー
ク・トラブルシューティングの出発点としても使用できます。 以前はホッ
プ・ビューとして呼ばれていました。
ネットワーク・ポーリング GUI (Network Polling GUI)
管理者 GUI。 ポーリング・ポリシーおよびポーリング定義を定義できるよ
うにする。
付録. Network Manager 用語集
71
ネットワーク・ビュー (Network Views)
ディスカバーされたネットワークのビューを階層構造で表示するネットワー
ク視覚化 GUI。 ネットワーク・ビューは、ディスカバリーの結果を表示
し、ネットワーク問題のトラブルシューティングを行う場合に使用します。
ネットワーク・ビュー・ブックマーク (network view bookmark)
ネットワーク・ビュー・ブックマークは、ユーザーまたはチームがモニター
する必要のあるネットワーク・ビューのみをグループ化します。新規ブック
マークの作成または既存のブックマークの変更を行うことによって、ネット
ワーク・オペレーターが、モニターする必要のあるデバイスのみ視覚化する
のに役立ちます。
OQL データベース (OQL databases)
Network Manager プロセスでは、OQL データベースに構成情報、管理情
報、および操作情報が保管されます。
OQL 言語 (OQL language)
Network Manager での使用を目的に設計された、構造化照会言語 (SQL) の
バージョン。 Network Manager プロセスは、OQL を使用してデータベース
を作成したり、データベースとやり取りしたりします。
部分的ディスカバリー (partial discovery)
以前にディスカバーされたネットワークのセクションの再ディスカバリー。
通常、ネットワークのセクションは、一定のアドレス範囲、単一デバイス、
または 1 つのデバイス・グループで構成されるディスカバリー・スコープ
を使用して定義されます。 部分的なディスカバリーは、最後に実行された
フル・ディスカバリーの結果を利用し、ディスカバリー・エンジン
(ncp_disco) が最後のフル・ディスカバリー以降に停止されていない場合に
のみ実行できます。 フル・ディスカバリーも参照してください。
パス・ビュー (Path Views)
選択した 2 つのデバイス間のネットワーク・パスを構成するデバイスおよ
びリンクを表示するネットワーク視覚化 GUI。 ネットワーク・オペレータ
ーがネットワーク・パスを視覚化するのに役立つように、新しいパス・ビュ
ーを作成するか、既存のパス・ビューを変更します。
パフォーマンス・データ (performance data)
パフォーマンス・データは、パフォーマンス・レポートを使用して収集でき
ます。 このレポートでは、モニター・システムで診断のため収集したパフ
ォーマンスの履歴データを表示できます。
ポーリング・エンジン (ncp_poller) (Polling engine (ncp_poller))
ターゲットのデバイスとインターフェースに対してポーリングを行う
Network Manager プロセス。 ポーリング・エンジンは、ポーリング対象の
デバイスからパフォーマンス・データの収集も行う。
ポーリング定義 (poll definition)
ネットワーク・デバイスやインターフェースをポーリングする方法を定義
し、さらにターゲットのデバイスやインターフェースをフィルター処理す
る。
ポーリング・ポリシー (poll policy)
ポーリングするデバイスを定義する。 ポーリングのその他の属性 (ポーリ
ング頻度など) も定義する。
72
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
Tivoli Netcool/OMNIbus のプローブ (nco_p_ncpmonitor) (Probe for Tivoli
Netcool/OMNIbus (nco_p_ncpmonitor))
Network Manager のポーリングおよびプロセスによって生成されたイベント
を取得して処理し、これらのイベントを ObjectServer に転送します。
RCA プラグイン (RCA plug-in)
イベント内のデータおよびディスカバーされたトポロジーに基づき、RCA
スティッチャー内でコーディングされているルールを使用して、他のイベン
トによって引き起こされるイベント、または他のイベントを引き起こすイベ
ントを特定しようとします。
RCA スティッチャー (RCA stitcher)
トリガー・イベントが RCA プラグインを通過する間にこれを処理するステ
ィッチャー。
根本原因分析 (RCA) (root cause analysis (RCA))
1 つ以上のデバイス・アラートの根本原因を判別するプロセス。
SNMP MIB ブラウザー (SNMP MIB Browser)
ネットワーク問題の診断をサポートするために、ネットワーク・デバイスか
ら MIB 変数情報を取得する GUI。
SNMP MIB グラファー (SNMP MIB Grapher)
デバイスの MIB 変数のリアルタイム・グラフを表示して、そのグラフを障
害分析やネットワークの問題の解決に使用する GUI。
スティッチャー (stitcher)
ディスカバリー、イベント・エンリッチ、および根本原因分析のプロセスで
使用されるコード。ディスカバリー・スティッチャー、イベント・ゲートウ
ェイ・スティッチャー、およびRCAスティッチャーも参照してください。
構造ブラウザー (Structure Browser)
ネットワーク・デバイス内の障害を切り分けるために、デバイス・コンポー
ネントの正常性を調査できるようにする GUI。
トポロジー・マネージャー (ncp_model) (Topology Manager (ncp_model))
ディスカバリー後にトポロジー・データを保管し、そのトポロジー・データ
を、SQL を使用してトポロジー・データを照会できる NCIM トポロジー・
データベースに送信します。
WebTools
ネットワーク・デバイスからデータを取得する、特化されたデータ取得ツー
ル。ネットワーク視覚化 GUI。ネットワーク・ビュー、およびネットワー
ク・ホップ・ビューから起動できます。Web ブラウザーに URL を指定す
ることでも起動できます。
付録. Network Manager 用語集
73
74
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
特記事項
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っておりません。したがって、他社製品に関する実行性、互換性、またはその他の
要求については確証できません。 IBM 以外の製品の性能に関する質問は、それら
の製品の供給者にお願いします。
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り具体性を与えるために、それらの例には、個人、企業、ブランド、あるいは製品
などの名前が含まれている場合があります。 これらの名称はすべて架空のものであ
り、名称や住所が類似する企業が実在しているとしても、それは偶然にすぎませ
ん。
76
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
著作権使用許諾:
本書には、様々なオペレーティング・プラットフォームでのプログラミング手法を
例示するサンプル・アプリケーション・プログラムがソース言語で掲載されていま
す。 お客様は、サンプル・プログラムが書かれているオペレーティング・システム
のアプリケーション・プログラミング・インターフェースに準拠したアプリケーシ
ョン・プログラムの開発、使用、販売、配布を目的として、いかなる形式において
も、IBM に対価を支払うことなくこれを複製し、改変し、配布することができま
す。 このサンプル・プログラムは、あらゆる条件下における完全なテストを経てい
ません。 従って IBM は、これらのサンプル・プログラムについて信頼性、利便性
もしくは機能性があることをほのめかしたり、保証することはできません。
商標
IBM、IBM ロゴおよび ibm.com は、世界の多くの国で登録された International
Business Machines Corporation の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それ
ぞれ IBM または各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リスト
については、http://www.ibm.com/legal/copytrade.shtml をご覧ください。
インテル、Intel、Intel ロゴ、 Intel Inside、Intel Inside ロゴ、Centrino、Intel
Centrino ロゴ、 Celeron、Xeon、Intel SpeedStep、Itanium、および Pentium は、Intel
Corporation またはその子会社の米国およびその他の国における商標または登録商標
です。
Java™ およびすべての Java 関連の商標およびロゴは Oracle やその
関連会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。
Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における登録商標です。
UNIX は The Open Group の米国およびその他の国における登録商標です。
Microsoft、Windows、Windows NT および Windows ロゴは、Microsoft Corporation
の米国およびその他の国における商標です。
プライバシー・ポリシーに関する考慮事項
サービス・ソリューションとしてのソフトウェアも含めた IBM ソフトウェア製品
(「ソフトウェア・オファリング」) では、製品の使用に関する情報の収集、エン
ド・ユーザーの使用感の向上、エンド・ユーザーとの対話またはその他の目的のた
めに、Cookie はじめさまざまなテクノロジーを使用することがあります。多くの場
合、「ソフトウェア・オファリング」により個人情報が収集されることはありませ
ん。IBM の「ソフトウェア・オファリング」の一部には、個人情報を収集できる機
能を持つものがあります。ご使用の「ソフトウェア・オファリング」が、これらの
特記事項
77
Cookie およびそれに類するテクノロジーを通じてお客様による個人情報の収集を可
能にする場合、以下の具体的事項を確認ください。
この「ソフトウェア・オファリング」は、ネットワーク・ディスカバリーを実行す
る目的で、IP アドレス、ユーザー名、およびパスワードを収集することがありま
す。この情報の収集を有効にしない場合、この「ソフトウェア・オファリング」で
提供される重要な機能が失われる可能性が高くなります。お客様は、このような情
報を収集するにあたって適用される法律、ガイドライン等を遵守する必要がありま
す。これには、エンドユーザーへの通知や同意の要求も含まれますがそれらには限
られません。
このような目的での Cookie を含む様々なテクノロジーの使用の詳細については、
IBM の『IBM オンラインでのプライバシー・ステートメント』
(http://www.ibm.com/privacy/details/jp/ja/) の『クッキー、ウェブ・ビーコン、その他
のテクノロジー』および「IBM Software Products and Software-as-a-Service Privacy
Statement」(http://www.ibm.com/software/info/product-privacy) を参照してください。
78
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
索引
日本語, 数字, 英字, 特殊文字の
順に配列されています。なお, 濁
音と半濁音は清音と同等に扱われ
ています。
[ハ行]
変数、表記
基本操作
アクセシビリティー
ix
イベント
イベント・リストの表示
66
[マ行]
68
ネットワーク・ビューでの表示
マニュアル
67
vi
マニュアルのご注文
vi
vi
[ヤ行]
[カ行]
環境変数、表記
規則、書体 xi
66
デフォルト・プローブ
[ア行]
オンライン資料
xi
ポーリング
概要 66
役割
Network_Manager_User グループ
xi
基本操作
イベント・リストのイベントの表示
除去、グループから
グループに追加 60
作成 60
68
ネットワーク・ビューでのイベントの
表示 67
ポーリングの有効化
ログイン 9
研修
Tivoli 技術研修を参照
研修、Tivoli 技術 x
コア・ファイル 36
構成
ディスカバリー 13
60
除去、グループをグループから
66
61
ユーザー
グループ
ユーザー・グループ
Network_Manager_User の役割
用語集 69
60
61
x
N
Network Manager 用語集
69
S
[サ行]
service x
Service Management Connect
SMC x
作成、ユーザー 60
サポート x
サポート情報 x
証明書 10
書体の規則 xi
資料 vi
セキュリティー
証明書 10
x
T
Tivoli 技術研修
x
[タ行]
対象読者 v
追加、ユーザーをグループに
ディスカバリー
コア・ファイル 36
構成 13
60
© Copyright IBM Corp. 2011, 2016
79
80
IBM Tivoli Network Manager IP Edition: スタートアップ・ガイド
IBM®
Printed in the Republic of Ireland
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