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デング熱、ジカ熱について
2016 年 6 月 デング熱、ジカ熱について 保健センター デング熱は、デングウイルスを持った蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによっ て生じる感染症です。日本でも 2014 年夏にデング熱の発生が報告され、話題となりました。今夏も感染 の発生が予想されますので、十分な注意が必要です。 また、ジカ熱(ジカウイルス感染症)が中南米を中心に多数報告され、話題となっています。ジカ熱 もデング熱と同様、蚊を介して感染します。 感染する恐れのある地域では蚊に刺されにくい服装や虫除け剤の使用などの配慮をしましょう。 また、以下の情報を参考にし、引き続き健康管理に努めてください。 <デング熱とは> デング熱は、デングウイルスに感染した蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによ って生じるウイルス感染症です。ネッタイシマカは日本国内にはいませんが、ヒトスジシマカは北海道 と青森を除く全国に分布しています。なお、ヒトからヒトに直接感染することはありません。 症状としては、蚊に刺されてから 3 日〜14 日の潜伏期間の後、高熱・頭痛・関節痛・発疹などを呈し ます。1週間ほどで解熱し、予後は良好です。 「デング出血熱」という重症化を認めることがありますが、 まれです。 デング熱に対する特別な治療法はなく、予防接種もありません。蚊に刺されないようにすることが最 も重要な予防策です。 屋外に出るときは肌の露出をできるだけ避けましょう。また、虫よけ剤を適切に使用するようにしま しょう。蚊が室内に入らないよう、戸や窓の開け閉めを減らし、網戸やエアコンを使用しましょう。 海外へ渡航される方は、設備が整った(網戸の設置や必要な清掃が行われている等)宿泊施設を利用 するようにしましょう。 <ジカ熱とは> ジカ熱(ジカウイルス感染症)はジカウイルスを持った蚊に刺されることで感染する疾患です。主な 症状は、軽度の発熱、発疹、結膜炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感、頭痛などです。感染しても症状がなか ったり、症状が軽かったりして気づかないこともあります。 ジカ熱はアフリカ、中南米、アジア太平洋地域で発生があり、近年は中南米等で流行しています。感 染したヒトから他のヒトに直接感染するような病気ではありませんが、輸血や性行為によって感染する 場合もあります。流行地域では蚊に刺されないよう注意が必要です。 これまで日本国内で感染した症例はありません。海外の流行地域で感染し発症した症例が、2013 年以 降9例見つかっています。 ジカ熱の症状は比較的軽いものですが、ときにギラン・バレー症候群という重篤な神経疾患を続発す ることがあります。 また、母体から胎児への感染を起こすことがあり(先天性ジカウイルス感染症) 、小頭症などの先天性 障害を起こす可能性があります。妊婦及び妊娠の可能性がある方は、流行地域への渡航を控えましょう。 症状は比較的軽い感染症ですがワクチンや治療薬のない疾患ですので、デング熱同様、蚊に刺されな い注意をしましょう。 <参考> デング熱について 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/dengue_fever.html デング熱 東京都感染症予防センター http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/dengue/ デング熱とは 国立感染症研究所 http://www.nih.go.jp/niid/ja/encycropedia/392-encyclopedia/238-dengue-info.html ジカウイルス感染症について 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109881.html ジカウイルス感染症とは 国立感染症研究所 http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/sa/zika.html 新着情報 厚生労働省検疫所 http://www.forth.go.jp/topics/fragment1.html