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次 - 加齢画像研究会

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次 - 加齢画像研究会
⽬
次
⽬次・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
プログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4
演題<画像解析>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
教育講演<乳房>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
演題<頭部・顔⾯
9
美容施術評価>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ランチタイムセミナー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
シンポジウム<顔⾯加齢を多⾓度から考える>・・・・・・・・・・・・・・15
ワークショップ<⾻盤底の加齢性変化の指標を探る>・・・・・・・・・・・20
3
プログラム
○開会の挨拶(10:00-10:10)
奥⽥逸⼦(国際医療福祉⼤学三⽥病院 放射線診断センター)
○演題<画像解析>(10:10-10:40)
座⻑
⽔沼仁孝(那須⾚⼗字病院
放射線科)
座⻑
波多野雅⼦(埼⽟医科⼤学
内分泌・糖尿病内科)
(1)CT を⽤いた最新のトピックス
発表
⿃越留美⼦(東芝メディカルシステムズ)
(2)3D Rapid Prototyping と加齢画像研究への応⽤発表
発表
吉岡直紀(国際医療福祉⼤学三⽥病院
放射線診断センター)
○教育講演<乳房>(10:40-11:00)
座⻑
⽔沼仁孝(那須⾚⼗字病院
放射線科)
座⻑
波多野雅⼦(埼⽟医科⼤学
内分泌・糖尿病内科)
講演
桜井正児(聖マリアンナ医科⼤学病院
(3)乳房の超⾳波検査
超⾳波センター)
○演題<頭部・顔⾯ 美容施術評価>(11:00-11:40)
座⻑
井上肇(聖マリアンナ医科⼤学
形成外科学内・幹細胞再⽣医学講座)
座⻑
⽶⾍敦(関⻄医科⼤学附属滝井病院
放射線科)
(4)顔⾯美容施術に対する画像診断学的分析
-MRI を⽤いた多⾎⼩板⾎漿(PRP)療法の客観的評価の試み-
発表
熊澤ゆみか(国際医療福祉⼤学三⽥病院
放射線室)
(5)顔⾯マッサージの定量評価を⽬的とした簡易型顔⾯画像評価法の開発
発表
⼭⽥まこ(株式会社コルシス)
(6)3D-CT 画像を⽤いた顔⾯マッサージ効果の検討
発表
⻄村仁(⽯川島記念病院
(7)男性型脱⽑症(AGA)の超⾼分解能頭⽪ MRI
発表
放射線科)
­新たな薄⽑の診断、治療法開発を⽬指して­
曽我茂義(防衛医科⼤学校
放射線医学講座)
―休憩 15 分(11:40-13:05)―
○ランチタイムセミナー『MRI を知ろう︕』(11:55-13:05)
座⻑
煎本正博(イリモトメディカル)
(8)顔⾯加齢の画像診断学的貢献︓表在構造物に関する MRI 画像解析法の検討
講演
阿部克弘(国際医療福祉⼤学⼭王メディカル
(9︓特別講演)MRI(50 分)
講演
⾼原太郎(東海⼤学⼯学部
4
医⽤⽣体⼯学科)
放射線室)
―休憩 15 分(13:05-13:20)―
○シンポジウム<顔⾯加齢を多⾓度から考える>(13:20-15:05)
座⻑
島⽥和幸(⿅児島⼤学名誉教授、東京医科⼤学客員教授)
座⻑
中島康雄(聖マリアンナ医科⼤学
放射線医学講座)
(10)顔の加齢変化︓解剖
講演
島⽥和幸(⿅児島⼤学名誉教授、東京医科⼤学客員教授)
(11)顔⾯加齢を内部構造から考える︓画像
講演
奥⽥逸⼦(国際医療福祉⼤学三⽥病院
放射線診断センター)
(12)⻭科⽤分光測⾊システムと Antera3D とを併⽤した⽪膚⾊の客観的定量的評価の試み
講演
萩家康弘(福岡⻭科⼤学
医科⻭科総合病院
⼝腔顔⾯美容医療センター・形成外科)
(13)顔写真から加齢した顔を推定する
講演
今泉和彦(科学警察研究所)
(14)総合質疑応答(15 分)
―休憩 10 分(15:05-15:15)―
○ワークショップ<⾻盤底の加齢性変化の指標を探る>(15:15-16:55)
座⻑
秋⽥恵⼀(東京医科⻭科⼤学
臨床解剖学分野)
座⻑
奥⽥逸⼦(国際医療福祉⼤学三⽥病院
放射線診断センター)
(15)⾻盤臓器脱と超⾳波画像検査
講演
中⽥真⽊(三井記念病院
産婦⼈科)
(16)⾻盤底の解剖学︓⽀持構造としての肛⾨挙筋と⾻盤内臓
講演
秋⽥恵⼀(東京医科⻭科⼤学
臨床解剖学分野)
(17)⾻盤底の MRI︓加齢性変化を理解するために
講演
煎本正博(イリモトメディカル)
(18)超⾳波検査を⽤いた⾻盤底筋の機能評価
講演
桜井正児(聖マリアンナ医科⼤学病院
超⾳波センター)
(19)総合討論(20 分)
○閉会の挨拶(16:55-17:00)
奥⽥逸⼦(国際医療福祉⼤学三⽥病院 放射線診断センター)
5
演題<画像解析>
(1)CTを用いた最新のトピックス
○鳥越 留美子
東芝メディカルシステムズ株式会社
最新のCT装置は検診に使っていただくことができるほどに低線量および高精彩
かつ短時間撮影になってきている。また、Multi Slice CTのデータは厚い画像お
よびに薄い画像を一度の撮影にて取得することが可能であり、薄いスライス
データを用いることで3D画像を得ることができ、受信者や実際の患者への説明
に使えるようになった。2007年には、世界初の面検出器が搭載されたArea
Detector CT(検出器幅16cm)が稼動始まり、3D画像に時間軸を追加するこ
とで4D画像の取得が可能となってきている。今回、展示させていただいている
Hyper Viewer(めがねなしで立体視が可能)とともに最新CT技術について紹
介させていただく。
6
第4回加齢画像研究会
演題<画像解析>
(2)3D Rapid Prototyping と加齢画像研究への応用
○吉岡 直紀
国際医療福祉大学三田病院
放射線診断センター
[目的] 近年のラピッドプロトタイピング(Rapid Prototyping)技術の発展によ
り、より低コストでの3次元モデルの作成が容易となり、医療分野でもその応用
が注目されてきている。CT/MRIのボリュームデータを、3次元モデルに変換、
作成することにより、加齢変化のより詳細な理解をはかる。
[対象・方法]CTで得られた骨盤底部の3次元DICOMデータを、Marching Cube
アルゴリズムを使用して、STL(Standard Triangulated Language)形式の
ファイルに変換し、熱溶融積層法3DプリンタTITAN(GENKEI社製、東京)に転
送。PLA(polylactic acid)素材の、原寸大および縮小した3次元モデルを印刷、
ボリュームレンダリング画像との比較を行った。
[結果・結論] 3次元モデルを実際に手に取って観察することにより、ディスプ
レイ表示のみでは得られなかった立体的特徴への理解が深められた。これらの
技術は顔面領域を含むその他の部位にも応用できる可能性が示唆された。
7
第4回加齢画像研究会
教育講演<乳房>
(3)乳房の超音波検査
○桜井 正児1,奥田 逸子2 ,中島 康雄3 ,辻本 文雄4
1 聖マリアンナ医科大学病院 超音波センター,2 国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター,
3 聖マリアンナ医科大学 放射線医学講座,4 聖マリアンナ医科大学 臨床検査医学講座
超音波検査は、非侵襲的で特別な設備の必要もなく比較的安価で簡便に行え
る検査である。特に乳房は骨やガスなど超音波検査の障害となるものがなく、
高周波数のプローブを使用することで、極めて分解能の高い画像を得ることが
できる。
乳房の超音波像は、皮膚、浅在筋膜浅層、クーパー靭帯、皮下脂肪層、乳腺、
乳腺後脂肪層、浅在筋膜深層、大胸筋膜などが明瞭に描出される。そして、乳
腺と脂肪層は年齢や妊娠により変化する。加齢により乳腺間質の一部は脂肪に
置き換わり乳腺と脂肪の体積が入れ替わる。また、妊娠すると乳腺は肥大し、
皮下脂肪層が薄くなり高エコー域と低エコー域が混じりあって豹紋状となる。
また、出産し授乳期に入ると乳腺は均一なすりガラス状のエコー像となる。こ
のように正常であっても様々な超音波像を呈する。
次に、我々は超音波3次元プローブを用い乳房皮下脂肪層の前額断面を描出し、
クーパー靭帯の数や密度と、乳房の形状や加齢による変化と関係があるか検討
を試みているので提示し、今後、乳房の形状や加齢による変化を超音波検査で
どう捉えていくか考えてみたい。
8
第4回加齢画像研究会
演題<頭部・顔面
美容施術評価>
(4)顔面美容施術に対する画像診断学的分析
-MRIを用いた多血小板血漿(PRP)療法の客観的評価の試み-
○熊澤 ゆみか1,奥田 逸子2,阿部 克弘1,酒井 成身3,中島 康雄4,井上 肇5
1 国際医療福祉大学三田病院 放射線室,2 国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター,
3 国際医療福祉大学三田病院 形成外科,4 聖マリアンナ医科大学 放射線医学講座,
5 聖マリアンナ医科大学 形成外科
【目的】我々はこれまでに顔面の加齢性変化や美容・形成術の効果について画像診
断学的に評価し、容貌に及ぼす影響を報告してきた。多血小板血漿(Platelet rich
plasma: PRP)療法は創傷治癒過程で血小板が組織の修復を図る機序を応用した治
療法である。顔面美容領域では皺や法令線などに対して行われている。PRPを皮下
投与することで繊維芽細胞を活性化させ、毛細血管新生やコラーゲン産生などを促
し美容効果を図る。PRP療法の評価は視覚評価が主であり、客観的評価法は確立し
ていない。そこで、写真とMRIを用いPRP療法を客観的評価したので報告する。
【方法】女性被験者3名を対象に行った。自己高濃度PRPを法令線や皺に皮下投与
した。評価法は写真および3T-MRI装置を用い、投与前、投与直後、投与後1か月、
3 か 月 後 に 撮 像 し た 。 MRI の 撮 像 法 は 3 次 元 画 像 評 価 が で き る Enhanced T1weighted high resolution isotropic volume excitation (e-THRIVE)法、脂肪抑
制T2強調画像(STIR法)とプロトン強調画像の横断画像である。評価項目は投与
部位の形態およびMRI信号の変化である。
【結果】写真評価では全例で皺の軽減、法令線の浅化を認めた。MRIでは投与直後
にPRP注入部位に一致し、プロトン強調画像およびT2強調画像で高信号を呈した。
1か月後のMRIでは高信号域は消失した。1か月および3か月後のMRIでは3次元画
像解析で脂肪織の増加がみられ、プロトン強調画像で信号低下を認めた。被験者に
副作用はなかった。
【考察】MRIは組織コントラストが高く、顔面内部構造を詳細に解析しうる。PRP
療法施行直後のMRI信号の上昇はPRP内の液体成分を反映し、施術目的部位に的確
に投与されたか判定しうると考えられた。その後、写真判定で効果が見られた部位
に一致し、MRIで皮下構造と信号が変化することが確認できた。このことから、
MRIを用いることでPRP療法の効果が画像化され、数値化できることが示唆された。
【まとめ】 本解析結果は顔面美容医療に有用な画像情報を提供し、抗加齢・美容医
学のエビデンス構築に貢献しうると考えられた。
9
第4回加齢画像研究会
演題<頭部・顔面
美容施術評価>
(5)顔面マッサージの定量評価を目的とした簡易型顔面画
像評価法の開発
○山田 まこ1,米虫 敦2,松下 美佐1,岩井 智子1,奥山 麻依子1,星本 仙花1
1 デイスパ コルシス,2 関西医科大学 附属滝井病院 放射線科
【背景】「新規効能取得のための抗シワ製品評価ガイドライン」に附則する「シワ
写真撮影ガイドライン」は目尻のシワを対象にした定性評価法であり、顔面マッ
サージによる小顔効果を定量的に評価することはできない。また、その煩雑さによ
り、小規模サロンにおける日常業務での実行可能性は低い。
【目的】顔面マッサージの定量評価を目的とした簡易型顔面画像評価法の開発と実
行可能性の検討
【方法】
研究デザイン:前向きコホート研究
対象:2014年11月12日~18日に我々の施設で顔面マッサージを受けた8症例(女
性8例、年齢46±6.8)。
測定方法:顔面マッサージ施術前後に顔面を規定の撮影方法でデジタルカメラ撮影。
床マーカーに撮像椅子脚およびカメラ三脚を合わせることにより、撮像椅子とカメ
ラ三脚の位置の再現性を担保した。背景壁に眼位マーカーを設置し、後頭部を壁に
接することで、頭位の再現性を担保した。臨床情報を知らされていない画像診断専
門医1名によって、術前後の画像を定量評価した。
評価方法:術前後の撮影再現性を、外眼角間距離、内眼角間距離で評価した。下顎
の引き上げ効果を、内眼角と下顎との垂直距離で評価した。口角の引き上げ効果を、
内眼角と口角の距離で評価した。
統計解析:統計学的解析はpaired t testを使用し、P<0.05を統計学的有意とした。
【結果】
8症例16画像中16画像(100%)で定量評価が可能であった。
撮影再現性は、外眼角間距離(P=0.67)、内眼角間距離(P=0.50)ともに術前後に有
意な差を認めなかった。
下顎の引き上げ効果は、術後に有意に内眼角と下顎の垂直距離が減少していた
(P=0.04)。
口角の引き上げ効果は、術前後で有意な差を認めなかった(P=0.21)。
【結語】
顔面マッサージの定量評価を目的とした簡易型顔面画像評価法を開発した。
本法は実行可能であり、顔面マッサージ効果を定量的に評価できた。
10
第4回加齢画像研究会
演題<頭部・顔面
美容施術評価>
(6)3D-CT画像を用いた顔面マッサージ効果の検討
○西村 仁1,奥田 逸子2,金子 将3,中島 康雄4
1 石川島記念病院 放射線科,2 国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター,
3 国際医療福祉大学三田病院 放射線室,4聖マリアンナ医科大学 放射線医学講座
【目的】3D-CT画像に、頭部規格X線撮影を応用した基準線(仮想中心軸:
VCA)を設定することで、顔面マッサージ前と後でVCA-皮膚表面距離(VSD)
を比較し、形態変化を評価した。
【方法】対象は12例で、年齢・性別以外の全個人情報やマッサージ法は伏せて
あった。64chMDCTで撮像された顔面マッサージ前と後の3次元CT画像を使用
し、画像処理ワークステーションで計測した。顔面に格子状の計測ポイントを
設定した。格子の縦軸は眼窩内壁(I軸)、眼球中心(M軸)、眼窩外壁内縁(E軸)、
眼窩外壁外縁(L軸)の4本、横軸は眼窩下縁から足側0~70mmの5mm間隔とし
た。
1)VSDをマッサージ前後で計測した。計測は2名の合議とした。顔面マッサー
ジ 前 後 の VSD か ら 変 化 率 (FMCR) を 算 出 し た 。 FMCR ( % ) =100×
( VSDpost-VSDpre ) /VSDpre
と し 、 VSDpre は マ ッ サ ー ジ 前 の VSD 、
VSDpostはマッサージ後のVSDとした。
2)各計測点でマッサージ前後のVSDに対して対応のあるt検定を行った。
3)各計測点で、FMCRと年齢の相関を求めた。
【結果】
1)計測結果から、マッサージによりFMCRは増加傾向を認めた。
2)マッサージ前後のVSDに統計学上有意(p<0.05)に変化する部位が存在し
た。M、E、L軸の45~55mmを中心とした鼻唇溝付近であった。
3)FMCRと年齢に、中程度の相関(0.4<r<0.7)が認められる部位が存在した。
M軸では20~45mmが負の相関、M軸では50~60mmが正の相関を示した。
【結語】3D-CT画像によりマッサージ効果を数値化することにより、美容手技
に客観的なエビデンスを与えうることが示唆された。
11
第4回加齢画像研究会
演題<頭部・顔面
美容施術評価>
(7)男性型脱毛症(AGA)の超高分解能頭皮MRI
−新たな薄毛の診断、治療法開発を目指して−
○曽我 茂義1,小山 太郎2,新本 弘1,小林 一広2,加地 辰美1 ,中野 祐樹3,
立柳 紀林3,荒船 龍彦3
1 防衛医科大学校 放射線医学講座,2 医療法人社団ウェルエイジング メンズヘルスクリニック東京,
3 東京電機大学 理工学部 電子・機械工学系
加齢による変化の一つに男性型脱毛症 (AGA)があり、800万人の男性が薄毛に悩
み、医療機関で治療が行われるケースも増加している。しかし、未だに客観的で低
浸襲な診断方法や治療効果判定方法が存在しない事が問題となっている。また加齢
やAGAに伴う頭皮の変化についても、生体で非侵襲的に頭皮解剖を評価する困難さ
のため、知見は極めて限られている。一方で、近年のMRIは更なる高分解能化によ
り、かつて不可能であった領域へのアプローチも可能にしつつある。このような背
景から、我々は超高分解能MRIによる新たな脱毛症、AGA診断の可能性に着目した。
本報告では、新たな脱毛症の客観的評価方法の確立と、脱毛症、加齢による頭皮
の形態、性状変化の解析を目指し作成した、超高分解MRIプロトコールの初期経験
を報告したい。
対象はボランティア男性で、コントロール群3人と、AGA群(ハミルトンノー
ウッド分類でⅤ型以上) 3人で、3テスラMRIを用いた超高分解撮影による頭皮イ
メージを取得し、解析した。
結果として、全例で、高い空間分解能による明瞭な頭皮の解剖学的情報の描出が
可能であるとともに、信号強度解析によって、毛量を定量化する新しい客観的評価
手法としての可能性が示唆された。
12
第4回加齢画像研究会
ランチタイムセミナー
(8)顔面加齢の画像診断学的貢献:
表在構造物に関するMRI画像解析法の検討
○阿部 克弘1,奥田 逸子2,熊澤 ゆみか3,中島 康雄4,秋田 恵一5
1 国際医療福祉大学山王メディカルセンター 放射線医学講座,
2 国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター,3 国際医療福祉大学三田病院 放射線室,
4 聖マリアンナ医科大学放射線医学講座,5 東京医科歯科大学臨床解剖学分野
【目的】
我々はこれまでに顔面の加齢性変化に関して、CT・MRIを用いて評価し、
加齢容貌に及ぼす影響を報告してきた。顔面のたるみを分析するには、表情筋、表在
性筋膜(Superficial Musuculoaponeurotic System;SMAS)、皮膚靭帯、脂肪を含
む軟部組織等の解剖学を理解することが重要である1)2)。そこで、組織コントラ
ストの高いMRIを用い撮像法を検討した上で、解剖学的所見と対比し、MRI所見が顔
面内部の解剖学的情報を正確に描出できるかを評価した。
【方法】
1)3T-MRIにて成人健常ボランティア6名の顔面を4種類の撮像法で撮影
した。撮像法は、T1強調画像、脂肪抑制T2強調画像、プロトン強調画像、三次元撮
像 法 で あ る Enhanced
T1-weighted
high resolution isotropic
volume
excitation(e-THRIVE)法で行った。2)解剖体のCross-section Anatomyを作成し
た。3)解剖実習体3体の右顔面の軟部組織(表情筋、SMAS、皮膚支帯、脂肪織)を
描出し、左は組織像を確認した。4)MRIの画像所見を解剖学・組織学所見と対比し、
顔面の詳細な内部構造の整合性を検討し、構造物の分布や組織学像を確認した。
【結果】
脂肪抑制T2強調画像以外の3種類の撮像法では、表情筋、脂肪織、SMAS
を明瞭に描出でき、特にプロトン強調画像は皮膚支帯を鮮明に見ることが可能であっ
た。e-THRIVE法によって顔面内部構造を立体的に捉えることができた。さらに、解
剖・組織所見と対比し、SMASは皮下の表在性の膜様構造物であること、皮膚支帯は
脂肪組織内に見られる多数の微細索状構造物であることが確認できた。
【考察】
顔面加齢は皮膚に加え、表情筋やSMAS、皮膚支帯、脂肪等の軟部組織の
加齢性変化が加わって生じる。MRIの組織コントラストは高く、その特性を生かすこ
とで顔面内部の解剖学的情報を正確に捉えることが可能であった。MRIの検証は高い
有用性があり、今後顔面構造物と年齢との関連性についての客観的評価が行えると考
えられた。
【まとめ】
MRI画像を用いた評価は顔面のたるみのメカニズムの解明に寄与し、顔
面の抗加齢に関わる美容医学に応用できると考えられた。
13
第4回加齢画像研究会
ランチタイムセミナー:MRIを知ろう!
(9:特別講演)MRI
○高原 太郎 たかはら たろう
東海大学工学部 医用生体工学科 教授
医学博士 放射線科専門医
高原先生の軽快で闊達なご講演を存分にお楽しみください。
memo
14
第4回加齢画像研究会
シンポジウム<顔面加齢を多角度から考える>
(10)顔の加齢変化:解剖
○島田 和幸1,内籐 美智子2
1 鹿児島大学名誉教授、東京医科大学客員教授,2 日本大学医学部機能形態学生体構造医学分野
子供から成人、中高年から老人へと高齢化に進むに従って顔の形態も少しずつ
変化していく。頭蓋骨に関しては成人に達すると骨の成長発育は一定化するた
めに大きな変化は見られなくなる。が中高年から老人になってくると歯牙の喪
失(歯の部分欠損、全歯牙の喪失)等による顔面形態変化が現れる。この様な
状況になると特に口元に大きな変化をもたらすことはよく知られている。今回
はこの様な口元の変化と共に老化に従って顔の中に形成されるシワについて述
べる。特にシワの形成される部位としては額、眉根部、眉間を経て口唇部周辺
に加齢と共に広がっていくことが知られている。さらに加齢によるシワとは別
に顔の中に本来より存在している溝ついても述べる。シワや溝はどちらも加齢
が進むに従ってより深くなり永久的に残ってしまう。また表情筋の作用と深く
関係しているシワもあるがこれらのシワは若年者ではすぐにもとに戻るが加齢
が進むとこの様なシワも復元が遅くなり最終的には深いシワとなってします。
今回はシワとの関係が深い表情筋についても実際の解剖写真で色々の例につい
て供覧する。
15
第4回加齢画像研究会
シンポジウム<顔面加齢を多角度から考える>
(11)顔面加齢を内部構造から考える:画像
○奥田 逸子
国際医療福祉大学三田病院 放射線診断センター
人は自分の若さをいつまでも保ち続けたいと願っている。私たちは自身の若
さを保つために、化粧品やマッサージ、若返りの手術など様々な努力を行う。
しかしながら、老化は回避できない現象である。年とともに皺やたるみなどの
老化の徴候が現れ、容貌が徐々に変化する。加齢の徴候には下眼瞼膨隆
(baggy eyelid)、鼻唇溝の深化、頬の下垂などが知られている。顔面加齢を
分析するには加齢性変化の特徴を理解することが重要であり、そのためには顔
面構造物の解剖学的知識が求められる。
顔面加齢は皮膚の老化だけでなく、様々な皮下構造物の変化も関与する。顔
面には数多くの表情筋が存在し、それらの多くは萎縮傾向を示す。皮下の脂肪
織には区画があると考えられており、脂肪織は萎縮あるいは下垂する。表在性
筋膜(Superficial musculoaponeurotic system: SMAS)は菲薄化し伸展する。
顔面靭帯(retaining ligament)、顔面骨などの構造物も加齢性変化に関わる
とされている。さらに、重力が顔面構造物に影響を及ぼし、これらの要因の積
み重なりによって顔面加齢が起こってくる。CT, MRIは皮下構造物を描出する
ことが可能で、それらを解析することで顔面の加齢性変化を内部から捉えるこ
とができる。
本講演では成人の顔面皮下構造物の解剖学的所見を示すとともに、CT・M
RIの画像所見と比較し解説する。皮下構造物を整理して考え、顔面加齢のメ
カニズムについて論じる。
16
第4回加齢画像研究会
シンポジウム<顔面加齢を多角度から考える>
(12)歯科用分光測色システムとAntera3Dとを併用した
皮膚色の客観的定量的評価の試み
○萩家 康弘
福岡歯科大学 医科歯科総合病院 口腔顔面美容医療センター・形成外科
【目的】血管腫や母斑、しみ等の色素性病変では病変部や周囲皮膚の色調を客
観的に評価することが重要となるが、これまで試みられてきた中で理想的な機
器や臨床応用できる評価法はまだ無い。そこで審美歯科用に開発された分光測
色装置を皮膚色測定に応用し、これと皮膚スキャナーを併用して治療経過中の
変化を詳細に解析した。その結果を治療効果の客観的評価として治療方針に反
映させることを試みた。
【方法】78歳~37歳の女性患者60例の顔面色素斑を対象とした。病変部と周
囲皮膚との部位別情報や色調分布を分光測色計装置CE100-DC/JPを用いて測定
した。次に同部位のメラニン分布およびヘモグロビンの分布についてAntera3D
を用いて測定した。
【結果】分光測色装置で示される赤み・黄色みの程度がAntera3Dで示されるヘ
モグロビン分布やメラニン分布の濃度と一致しない症例が存在した。このこと
は測定時期や患者の詳細なスキンケアの聞き取り、花粉や化粧品アレルギー等
の病歴を考慮すると原因がある程度特定され原因を除去すると改善した。また
見た目のシミの濃さは黄色みの程度およびメラニン分布の濃さには一致せず、
むしろ明るさと赤みの程度、とくに明るさが良く反映していた。
【考察】分光測色装置の示す赤みとAntera3Dにおけるヘモグロビン分布とは炎
症の程度を表現しており、分光測色装置の示す黄色み部分とAntera3Dにおける
メラニン分布は一致している。年齢に関係なく炎症の程度が強い、あるいは範
囲が広いとメラニンの沈着が多く、範囲も広かった。また、測定メカニズムか
ら類推して炎症を起こしている原因により各システムが赤みを示す皮膚深度は
異なると考えられた。また、分光測色装置による明度と赤みが見た目の治療効
果の判定と一致していたが治療効果が出てシミが薄くなってもメラニンはむし
ろ増加していることが多かった。
17
第4回加齢画像研究会
シンポジウム<顔面加齢を多角度から考える>
(13)顔写真から加齢した顔を推定する
○今泉 和彦
科学警察研究所
近年、防犯カメラの画像が捜査に活用される事件が増えている。画像に犯人の顔
が認められる場合には被疑者の顔との同一人性が検査される。警察では、全国科学
捜査研究所(科捜研)において顔の異同識別を行っており、被疑者の3次元顔画像
を撮影して対照する手法も全国展開しつつある。実際の鑑定では、撮影時期が隔
たった顔を比較することも多く、また、長期逃亡犯の現在の顔の推定が依頼される
こともあるため、顔の加齢変化に関する科学的な検討が必要であった。そこで、3
次元顔画像について、顔の形状と色成分(テクスチャ)の両側面から加齢変化を解
析し、顔写真を加齢処理するソフトウェアを開発した。
資料として、NEC社製3Dレンジファインダにより日本人男性876名から得た3次
元顔画像を用いた。このうち171名は約10年前にも3次元顔画像が撮影されており、
これらを現在のものと比較することで加齢変化を解析した。形状の解析にあたって
は、各資料に各点が解剖学的に対応するメッシュを貼りこみ(相同モデル化)、各
点の移動を解析することで任意の相同モデルを加齢するための基本データを得た。
解析結果は、一般的に言われている鼻唇溝の明瞭化、頬の下垂、下眼瞼の膨隆等を
良く反映していた。次に、テクスチャに対しても相同モデル化を施し、各ピクセル
の輝度値について主成分分析と2次元WAVELET変換を行った。主成分分析において
は、171名の加齢前後の各主成分得点の増減を加齢変化によるものと考え、任意の
テクスチャから得られる各主成分得点の、加齢による増減を予測できるようにした。
WAVELET変換においては、得られたWAVELET係数のうち、加齢前後で変化量の
大きいものを選別し、その人物が本来もつシミや小じわなどを強調できるようにし
た。以上の加齢処理を顔写真に施すためには、顔写真から3次元形状を推定する必
要がある。そこで、3次元形状相同モデルの各点の座標値について主成分分析を行
い、顔写真上に任意に設定できる特徴点の分布状況から各主成分得点を推定するこ
とで顔の3次元形状を得るようにした。さらに、目じり、口角等にみられる小じわ
や鼻唇溝をデータベース化(876名分)し、これらを加齢処理中の顔画像に違和感
なく貼りつけることができるツールも併せて開発した。
以上の各機能を統合した加齢顔画像作製システムについて、今後、さらに女性の
ものを含む基本データを追加することで信頼性を向上させながら、積極的に捜査に
活用していきたいと考えている。
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第4回加齢画像研究会
シンポジウム<顔面加齢を多角度から考える>
(14)総合質疑応答
<15分>
memo
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第4回加齢画像研究会
ワークショップ<骨盤底の加齢性変化の指標を探る>
(15)骨盤臓器脱と超音波画像検査
○中田 真木
三井記念病院産婦人科
骨盤臓器脱(pelvic organ prolapse, 以下、POP)は骨盤内の臓器が骨盤底に
落ち込む病態で、女性には珍しくない。骨盤臓器の可動性増大と下方移動の原因
はいわゆる『骨盤底の緩み』である。英語文献にも"pelvic floor weakness"と
いう言い回しが見つかる。『骨盤底の緩み』の原因については、加齢と妊娠出産
が二大要因と言われる。一方『骨盤底の緩み』の本態については、我々は教科書
的なわかりやすい定義を持ち合わせていない。
国際的なPOPの記載方式(POP-Q)では、進行度を、Aa点、Ap点等と呼ばれ
る前腟・後腟の特定地点や子宮腟部の下方へのずれによって表わし、腟の長さや
腟口周りの計測値とまとめて記載する。POP-Qの利点は汎用性であるが、骨盤底
の変形や脱出は支持能低下の結果でしかなく、外科的な有用性は高くはない。
POPの機能的不具合は、臓器のぐらつきや変形、骨盤底筋群の収縮能などとの
関連が深い。超音波機器の普及している日本では、一次診療においても、POP-Q
に偏重せず、経腟超音波(EVUS)や経会陰超音波(TPUS)で腟の向う側を観察
する方向への歩みが始まっている。
周囲から骨盤骨格に囲まれている骨盤底は、二次元のEVUS、TPUSでは存分に
観察できない。昨今は、骨盤底と会陰の支持構造や肛門の観察は、腟や直腸の入
口や内腔から3D対応のプローブによって収集したボリュームデータを保存し、
後ほど種々の角度に切り出して点検する手法が繁用される。この観察手法により、
加齢と妊娠出産は骨盤底に多くの『音響学的な変容』を残すことが知られるよう
になった。ただし、これら『音響的な変容』はまだ整理が進んでおらず、おおむ
ね支持構造の損壊と断定できる所見から問題の性質が明らかでない内部エコーの
変化まで、さまざまなものが含まれている。
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第4回加齢画像研究会
ワークショップ<骨盤底の加齢性変化の指標を探る>
(16)骨盤底の解剖学:
支持構造としての肛門挙筋と骨盤内臓
○秋田 恵一
東京医科歯科大学臨床解剖学分野
骨盤の形態は、哺乳類になってから劇的な進化を遂げた。それは肛門の発明に
ある。肛門は、魚類から鳥類にいたるまで見られ、また哺乳類でも個体発生の過
程で一時的に形成される総排泄腔が前後に分かれて作られたと一般にされている。
しかし、この構造は生殖結節つまり陰茎や陰核の発生・成長があって初めて作ら
れる構造であり、尿生殖洞とは異なる孔である。この孔を作り出すために、爬虫
類まで大きく作られていた尾は退縮し、細くなった。それによって骨盤腔の開口
は拡大する事になった。進化の過程で骨盤内の腎臓は上昇し、空洞はさらに広が
ることとなった。これが子供を子宮内で育てることが可能になるための骨盤内の
拡大化の現象である。さらに、ヒトでは哺乳類一般が持っている尾の構造すら非
常に弱くなってしまっている。
このような支持構造の減弱化に加えて、ヒトではさらなる問題が生じる。それ
は、直立二足歩行という運動様式の獲得と、社会的動物としての排泄の管理の必
要性である。これらにより、ただでさえ脆弱な骨盤底の構造では、腹圧や重力に
対して十分に支えるためにはかなりの無理が求められる。長年そのような環境に
さらされることによって構造が変化するというのが加齢現象であろう。
骨盤内の構造については、横紋筋である骨盤出口筋に注目しがちではあるが、
これらの筋は、骨盤内ではしっかりと保持してくれる構造がない。そのために重
要となるのが、平滑筋の構造である。その大部分は直腸の縦走筋線維と連続して
いる。これらの線維が骨盤出口筋に複雑に絡むことによって骨盤の出口部を支え
ている。我々はこれまで解剖実習体からの組織標本の観察を通して平滑筋と横紋
筋とを区別し、その分布を解析してきた。その結果をもとに、ヒトの骨盤出口部
の複雑な構成を考察してきた。また、骨盤内構造が進化するにつれて、同時に加
齢現象に対して非常に弱くなっていく事がわかる。進化によって社会性や様々な
機能を獲得してきたが、同時に脆弱性という退化も起こっている。この絶妙のバ
ランスの構造に対する興味は尽きる事がない。
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第4回加齢画像研究会
ワークショップ<骨盤底の加齢性変化の指標を探る>
(17)骨盤底のMRI:加齢性変化を理解するために
○煎本 正博
イリモトメディカル
高齢化にともない、骨盤底の脆弱性にともなう骨盤臓器脱疾患が増加し、対応
が必要になっているとされている。骨盤臓器脱の診断には従来は
cystoproctographyや鎖尿道膀胱造影が行われてきたが、手技が複雑で侵襲も少
なくなかった。
MRIは簡便に侵襲なく、多様なコントラストを得ることができ、表示方向も自
由に得ることができる。骨盤内は脂肪織が豊富なためMRIのT1/T2強調画像では
脂肪織は高信号に描出される。対して、恥骨直腸筋や肛門挙筋などの筋肉や靱帯
は低信号で黒く描出され、その形態や厚み、走行を容易に観察できる。子宮は体
部にT2強調画像で高信号となる内膜が特徴的で、識別可能である。直腸や膀胱は
内腔の尿や粘膜が高信号に描出される。
これらの骨盤底構造の相互関係を認識するには多方向から撮像・表示が可能な
MRIは有用である。骨髄が高信号に皮質が低信号に描出される恥骨や尾骨は内臓
下垂の指標として用いられる。これらの指標はいくつかあるが、
pubococciygeal line(PCL)やmidpubic line(MPL)が最近の報告では用いら
れ、骨盤臓器脱の診断がなされている。
演者らは骨盤底臓器・筋肉などのMRI解剖を解説するとともに、指標を用いた
骨盤臓器脱の診断方法についても解説する。
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第4回加齢画像研究会
ワークショップ<骨盤底の加齢性変化の指標を探る>
(18)超音波検査を用いた骨盤底筋の機能評価
○桜井 正児1,中島 康雄2 ,辻本 文雄3
1 聖マリアンナ医科大学病院 超音波センター,2聖マリアンナ医科大学 放射線医学講座
3 聖マリアンナ医科大学 臨床検査医学講座
泌尿器科の超音波検査で、膀胱の縦断面を描出しながら骨盤底筋群(外尿道括約
筋)を収縮させ、膀胱頸部の拳上距離を計測し骨盤底筋の機能を評価する方法が
ある。骨盤底筋群収縮力が強いほど膀胱頸部拳上の移動距離が大きく、過活動膀
胱の重症例などでは、安静時と収縮時を比べると膀胱頸部の拳上はまったく見ら
れないとされている。また、超音波検査における骨盤底筋の随意収縮時の骨盤底
拳上量は膣圧との相関関係が認められることから骨盤底筋機能評価法としての妥
当性も示されている1)。超音波プローブは3.5MHzのコンベックスタイプを使用
し、蓄尿時経腹的に恥骨上縁にプローブを接触させ、頭側に60°程度傾け膀胱と
内尿道口、膣、直腸を描出する。その位置で尿意を我慢するように肛門を閉めて
もらい、膀胱頸部の拳上距離を評価する。超音波検査の最大の利点であるリアル
タイム性を生かした評価方法である。超音波の動画像を用いて骨盤底の拳上を提
示したい。
1) Chehrehrazi
M,Arab AM,Karimi N,et al:Assessment of pelvic floor muscle contraction in
stress urinary incontinent women:comparison between transabdominal ultrasound and
perineometry.Int Urogynecol J Pelvic Floor Dysfunct,2009,20(12):1491-1496
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第4回加齢画像研究会
ワークショップ<骨盤底の加齢性変化の指標を探る>
(19)総合討論
<20分>
memo
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第4回加齢画像研究会
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